「ACPI モジュール」の版間の差分
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==トラブルシューティング== |
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===DSDT の修正=== |
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− | 適切なモジュールをロードしているのに電源管理に問題が発生する場合、Linux フレンドリーではない [https://ja.wikipedia.org/wiki/Advanced_Configuration_and_Power_Interface#.E6.A7.8B.E6.88.90.E8.A6.81.E7.B4.A0 DSDT] が原因かもしれません。詳しくは [[DSDT]] を参照してください。 |
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+ | 適切なモジュールをロードしているのに電源管理に問題が発生する場合、Linux フレンドリーではない [[DSDT]] が原因かもしれません。 |
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===ノートパソコンの ACPI の修正=== |
===ノートパソコンの ACPI の修正=== |
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− | ときどき "ACPI: EC: input buffer is not empty, aborting transaction" と表示されることがあります。これは ACPI の問題で、BIOS の非互換性が原因です。問題を解決する方法は4つあります: |
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+ | 時々 "ACPI: EC: input buffer is not empty, aborting transaction" と表示されることがあります。これは ACPI の問題で、BIOS の非互換性が原因です。問題を解決する方法は4つあります: |
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1. BIOS をアップデートする。[[Linux から BIOS を書き換える]]や製造元からの情報を参照してください。 |
1. BIOS をアップデートする。[[Linux から BIOS を書き換える]]や製造元からの情報を参照してください。 |
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4. [https://bugs.launchpad.net/ubuntu/+source/linux/+bug/578506 bugs.launchpad.net] にあるパッチを当てて[[カーネル#コンパイル|カーネルをビルド]]する。 |
4. [https://bugs.launchpad.net/ubuntu/+source/linux/+bug/578506 bugs.launchpad.net] にあるパッチを当てて[[カーネル#コンパイル|カーネルをビルド]]する。 |
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+ | === ブートでループする === |
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− | ノートパソコンが起動しない場合、AC アダプタとバッテリーを5秒間ほど取り外してからバッテリーを使って再度起動してみてください。 |
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+ | 一部のノートブックまたはマザーボードでは、ACPI ファームウェアの実装が不適切なため、ブートローダーから OS への移行中に電源がオフになるなど、起動に問題が発生する可能性があります。次の手順では、順番にテストするためのいくつかの [[カーネルパラメータ]] を提供します。 |
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+ | # {{ic|1=acpi=off}} を設定します。正常に起動できた場合: |
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+ | ## ACPI テーブルをダンプし、"Windows XXXX" に類似した文字列がないか確認します。: {{bc|# acpidump -b && for i in *; do echo $i:; strings -a $i {{!}} grep -i windows; done}} |
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+ | ## {{ic|1=acpi_osi="Windows XXXX"}} を設定します。 |
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+ | # ブートループの問題は、C-States が不安定であることが原因である可能性があります。 |
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+ | ## {{ic|1=processor.max_cstate=0}} を使用して ACPI C-State ドライバーを無効にします |
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+ | ## Intel プロセッサを使用している場合は、{{ic|1=intel_idle.max_cstate=2}} を設定して C-State を C1E に制限します。C-State を高くすると機能する場合がありますが、起動時間は異なる場合があります。 |
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+ | ## MWAIT 命令を無効にし、{{ic|1=idle=nomwait}} を使用して ACPI C-State ドライバーにフォールバックします。 [[cpupower]]: {{bc|1=$ cpupower idle-info}} を使用して変更を確認します。 |
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== 参照 == |
== 参照 == |
2024年10月2日 (水) 23:35時点における最新版
ACPI のサイト より:
- ACPI (Advanced Configuration and Power Interface) は Hewlett-Packard, Intel, Microsoft, Phoenix, Toshiba によって共同開発されたオープンな工業規格です。
ACPI モジュールは様々な ACPI パーツに対応するカーネルモジュールです。ACPI モジュールは特殊な ACPI の機能を有効にしたり /proc
や /sys
に情報を追加します。情報は acpid によって解析されてイベントなどを監視するアプリケーションで使われます。
目次
利用可能なモジュール
以下は ACPI カーネルモジュールの簡単なリストです:
- ac (電源コネクタの状態)
- asus-laptop (ASUS/medion のノートパソコンで使用)
- battery (バッテリーの状態)
- bay (ドライブベイの状態)
- button (LID や POWER BUTTON などのボタンイベント)
- container (コンテナの状態)
- dock (ドッキングステーションの状態)
- fan (ファンの状態)
- i2c_ec (EC SMyBUs ドライバー)
- thinkpad_acpi (Lenovo ThinkPad ノートパソコンで使用)
- processor (プロセッサの状態)
- sbs (スマートバッテリーの状態)
- thermal (温度センサーの状態)
- toshiba_acpi (Toshiba ノートパソコンで使用)
- video (ビデオデバイスの状態)
実行中のカーネルのモジュールリストを表示:
$ ls -l /usr/lib/modules/$(uname -r)/kernel/drivers/acpi
total 112 -rw-r--r-- 1 root root 2808 Aug 29 23:58 ac.ko.gz -rw-r--r-- 1 root root 3021 Aug 29 23:58 acpi_ipmi.ko.gz -rw-r--r-- 1 root root 3354 Aug 29 23:58 acpi_memhotplug.ko.gz -rw-r--r-- 1 root root 4628 Aug 29 23:58 acpi_pad.ko.gz drwxr-xr-x 2 root root 4096 Aug 29 23:59 apei -rw-r--r-- 1 root root 7120 Aug 29 23:58 battery.ko.gz -rw-r--r-- 1 root root 3700 Aug 29 23:58 button.ko.gz -rw-r--r-- 1 root root 2181 Aug 29 23:58 container.ko.gz -rw-r--r-- 1 root root 1525 Aug 29 23:58 custom_method.ko.gz -rw-r--r-- 1 root root 1909 Aug 29 23:58 ec_sys.ko.gz -rw-r--r-- 1 root root 2001 Aug 29 23:58 fan.ko.gz -rw-r--r-- 1 root root 1532 Aug 29 23:58 hed.ko.gz -rw-r--r-- 1 root root 3241 Aug 29 23:58 pci_slot.ko.gz -rw-r--r-- 1 root root 17742 Aug 29 23:58 processor.ko.gz -rw-r--r-- 1 root root 3073 Aug 29 23:58 sbshc.ko.gz -rw-r--r-- 1 root root 7098 Aug 29 23:58 sbs.ko.gz -rw-r--r-- 1 root root 6311 Aug 29 23:58 thermal.ko.gz -rw-r--r-- 1 root root 8891 Aug 29 23:58 video.ko.gz
適切なモジュールの選択
どのモジュールがマシンで動作するのか確認してください:
# modprobe <yourmodule>
それから以下のコマンドでモジュールをハードウェアがサポートしているかどうか確認してください:
$ dmesg
$ dmesg | grep acpi [ 0.000000] ACPI: LAPIC (acpi_id[0x00] lapic_id[0x00] enabled) [ 0.000000] ACPI: LAPIC (acpi_id[0x01] lapic_id[0x04] enabled) [ 0.000000] ACPI: LAPIC (acpi_id[0x02] lapic_id[0x01] enabled) [ 0.000000] ACPI: LAPIC (acpi_id[0x03] lapic_id[0x05] enabled) [ 0.000000] ACPI: LAPIC_NMI (acpi_id[0x00] high edge lint[0x1]) [ 0.000000] ACPI: LAPIC_NMI (acpi_id[0x01] high edge lint[0x1]) [ 0.000000] ACPI: LAPIC_NMI (acpi_id[0x02] high edge lint[0x1]) [ 0.000000] ACPI: LAPIC_NMI (acpi_id[0x03] high edge lint[0x1]) [ 5.066752] ACPI: acpi_idle yielding to intel_idle [ 5.438998] acpi device:04: registered as cooling_device4
動作するモジュールを /etc/modules-load.d
の設定ファイルに追加してください。詳しくはカーネルモジュール#/etc/modprobe.d/ 内のファイルを使うを参照。
情報の取得
バッテリー情報を読み出すには、公式リポジトリの acpi パッケージをインストールして次を実行:
acpi -i
Linux 2.6.24 から /proc
を使うことで無効になっている ACPI 情報を保存できます。同じデータは /sys
から扱うこともでき、netlink 経由でカーネルからの ACPI イベントを取得できます。例えば、バッテリーの場合:
/sys/class/power_supply/BAT0/
トラブルシューティング
DSDT の修正
適切なモジュールをロードしているのに電源管理に問題が発生する場合、Linux フレンドリーではない DSDT が原因かもしれません。
ノートパソコンの ACPI の修正
時々 "ACPI: EC: input buffer is not empty, aborting transaction" と表示されることがあります。これは ACPI の問題で、BIOS の非互換性が原因です。問題を解決する方法は4つあります:
1. BIOS をアップデートする。Linux から BIOS を書き換えるや製造元からの情報を参照してください。
2. カーネルパラメータに acpi=off
を追加する。ただしバッテリーの充電や省電力機能などの全ての ACPI 機能が使えなくなります。
3. 以下のコマンドを実行し、DPMS を無効にすることで問題が解決することもあります [1]。ただし、画面の輝度を変更できなくなります。
$ xset dpms force off
4. bugs.launchpad.net にあるパッチを当ててカーネルをビルドする。
ブートでループする
一部のノートブックまたはマザーボードでは、ACPI ファームウェアの実装が不適切なため、ブートローダーから OS への移行中に電源がオフになるなど、起動に問題が発生する可能性があります。次の手順では、順番にテストするためのいくつかの カーネルパラメータ を提供します。
acpi=off
を設定します。正常に起動できた場合:- ACPI テーブルをダンプし、"Windows XXXX" に類似した文字列がないか確認します。:
# acpidump -b && for i in *; do echo $i:; strings -a $i | grep -i windows; done
acpi_osi="Windows XXXX"
を設定します。
- ACPI テーブルをダンプし、"Windows XXXX" に類似した文字列がないか確認します。:
- ブートループの問題は、C-States が不安定であることが原因である可能性があります。
processor.max_cstate=0
を使用して ACPI C-State ドライバーを無効にします- Intel プロセッサを使用している場合は、
intel_idle.max_cstate=2
を設定して C-State を C1E に制限します。C-State を高くすると機能する場合がありますが、起動時間は異なる場合があります。 - MWAIT 命令を無効にし、
idle=nomwait
を使用して ACPI C-State ドライバーにフォールバックします。 cpupower:$ cpupower idle-info
を使用して変更を確認します。