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(Pkg/AUR テンプレートの更新)
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{{AUR|alpine}} パッケージを[[インストール]]してください。任意でスペルチェッカーもインストールしてください。Alpine は {{Pkg|aspell}} と {{Pkg|hunspell}} に対応しています。
 
{{AUR|alpine}} パッケージを[[インストール]]してください。任意でスペルチェッカーもインストールしてください。Alpine は {{Pkg|aspell}} と {{Pkg|hunspell}} に対応しています。
   
== 設定 ==
+
== IMAP ==
   
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alpine を起動します:
Alpine はホームディレクトリの {{ic|.pinerc}} というファイルで直接設定できますが、設定ツールを使用するほうが簡単です (ほとんどの設定ができます)。また、必要であればシステム全体で共通の pinerc ファイルを作成することもできます。
 
 
alpine を起動するにはコンソールやターミナルエミュレータを開いて以下のコマンドを実行してください:
 
   
 
$ alpine
 
$ alpine
   
  +
{{ic|S}}、次に {{ic|C}} を押して設定ページに移動して、自分の名前と、"User Domain" にメールサーバー名、メール送信用のSMTPサーバーを入力します。SMTP サーバーの形式は次のとおりです。
alpine のメインメニューが表示され、方向キーでカーソルを移動してサブメニューを選択できます。[[nano]] を使ったことがあれば、すぐにコツをつかめるはずです。また、画面下部には便利なコマンドのリストが表示されます。"?" は内蔵ヘルプです (下を参照)。
 
   
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mailserver.org:portnumber/user=username/ssl (or tls)
設定オプションを変更するには "S" ("setup") と "C" ("config") を入力してください。方向キーで選択して Enter を押すのでもかまいません。画面上部に、様々な行が表示されるので "C" ("change value") を押すことで設定できます。ユーザーの名前、メールサーバーの名前、メールを送信するための SMTP サーバー、メッセージを保存するフォルダの場所などを設定してください。
 
   
  +
また、保存および延期されたメッセージを保持するように Alpine が設定されている形式にも注意してください。これにより、メッセージはローカルに保存されるのではなく、メールサーバー上に保持されます。
SMTP サーバーを指定する際、サーバー上のユーザー名 (通常はメールアドレスです) と、SSL や TLS による暗号化を使用している場合、暗号方式を指定してください:
 
   
mailserver.org:portnumber/user=username/ssl (または tls)
+
{mailserver.org}path/to/folder
   
  +
次の例では、STARTTLS を使用する mailserver.org にあるメールサーバー、Jim Bob という名前のユーザー、およびサーバー上のメールフォルダーの共通の場所を想定しています。
以下のように設定することでメッセージをローカルに保存する代わりに、メッセージがメールサーバーに残るようになります:
 
 
{mailserver.org:portnumber/user=username/ssl}/path/to/folder
 
 
メールサーバーのフォルダのパス名の前の "{}" に SMTP サーバーを使うのに必要なエントリを記入してください:
 
   
 
Personal Name = Jim Bob
 
Personal Name = Jim Bob
 
User Domain = mailserver.org
 
User Domain = mailserver.org
SMTP Server (for sending) = mailserver.org:465/user=jimbob123/ssl
+
SMTP Server (for sending) = mailserver.org:587/user=jimbob123/tls
 
NNTP Server (for news) = <No Value Set>
 
NNTP Server (for news) = <No Value Set>
Inbox Path = <No Value Set: using "inbox">
+
Inbox Path = {mailserver.org}Inbox
 
Incoming Archive Folders = <No Value Set>
 
Incoming Archive Folders = <No Value Set>
 
Pruned Folders = <No Value Set>
 
Pruned Folders = <No Value Set>
Default Fcc (File carbon copy) = {mailserver.org:465/user=jimbob123/ssl}~/mail/sent-mail
+
Default Fcc (File carbon copy) = {mailserver.org}Sent
Default Saved Message Folder = <No Value Set: using "saved-messages">
+
Default Saved Message Folder = {mailserver.org}Archives
Postponed Folder = {mailserver.org:465/user=jimbob123/ssl}~/mail/drafts
+
Postponed Folder = {mailserver.org}Drafts
 
Read Message Folder = <No Value Set>
 
Read Message Folder = <No Value Set>
 
Form Letter Folder = <No Value Set>
 
Form Letter Folder = <No Value Set>
Trash Folder = <No Value Set: using "Trash">
+
Trash Folder = {mailserver.org}Trash
 
Literal Signature = <No Value Set>
 
Literal Signature = <No Value Set>
 
Signature File = <No Value Set: using ".signature">
 
Signature File = <No Value Set: using ".signature">
 
Feature List =
 
Feature List =
   
  +
{{ic|E}} を押して設定を終了します。メインメニューから ({{ic|S}}、次に {{ic|L}}) を押して collectionLists ページに移動し、フォルダーを設定します。Enter キーを押して mailserver.org 上のフォルダーを編集し、必要に応じてニックネームを設定します。Server 行は、メールの送信ではなく取得を目的としている点を除いて、上記の SMTP Server 行と同じ形式を使用します。次の例は IMAP サーバーの場合です:
今日では、IMAP や POP を使用して他のサーバーからメールを受信するように Alpine を設定したいと思うかもしれません。複数の設定を有効にする必要があります。"Folder Preferences" セクションで "Enable Incoming Folders Collection" や "Enable Incoming Folders Checking" オプションを有効にしてください。設定を適用するには Alpine の再起動が必要です。
 
 
メインメニューから "L" を押して "Folder List" を開き、"Incoming Folders" を選択してください。デフォルトの受信ボックスが表示されます。リモートサーバーからメールを受信するためにフォルダを追加するには "A" を押します。
 
 
Alpine はフォルダを保存するサーバーの名前を要求するので、以下の形式でメールサーバーを入力してください:
 
 
"mailserver.org:993/user=jimbob123/ssl"
 
 
mailserver.org は使用しているメールサーバーのドメイン名や IP アドレスに置き換えてください。993 は同じく接続に使用するポートに置き換えてください。jimbob123 はユーザー名 (メールアドレス) に、SSL ではなく TLS を使用している場合は SSL を TLS に置き換えてください。
 
 
メールサーバーで使用するフォルダの名前が要求されますが、通常は "INBOX" です。そうでない場合はメールプロバイダーから確認を取ってください。
 
 
ニックネームの入力に対しては自由に付けてください。その後にメールサーバーのパスワードを入力します。入力したらメールが読めるようになっているはずです。
 
 
=== 他の IMAP フォルダの設定 ===
 
 
"E" を押してセットアップを終了したら変更を保存してください。メインメニューに戻るので再度 "S" を押してセットアップメニューを立ち上げたら "L" でコレクションリストを開いてください。
 
 
今まで使っていた形式にあわせてメールサーバーの情報を入力してください:
 
 
Nickname : My Mailserver
 
Server : mailserver.org:993/user=jimbob123/ssl
 
Path : ~/mail/
 
View :
 
 
"Path" はリモートサーバーのパスであり記述する必要はありません:
 
 
{mailserver.org:993/user=jimbob123/ssl}~/mail/
 
 
指定する必要があるのはメールサーバーのローカルのパスだけです (上記の場合であれば {{ic|~/mail/}})。
 
 
=== 返信アドレスの設定 ===
 
 
返信先アドレスを修正するには設定画面を開いて "Customized Headers" を探して以下のように値を変更してください:
 
 
From: Jim Bob <jimbob123@mailserver.org>
 
 
上記の Jim Bob やメールアドレスは適切な値に置き換えてください。
 
   
  +
mailserver.org:143/user=jimbob123/tls
=== ビルトインヘルプ ===
 
   
  +
多くの場合、Path フィールドと View フィールドは空白のままでも問題ありません。
内蔵のヘルプファイルを見るには、アイテムがハイライトされている状態で "?" と入力してください。
 
   
 
== ヒントとテクニック ==
 
== ヒントとテクニック ==

2023年12月13日 (水) 00:28時点における版

Alpine は1991年にワシントン大学によってリリースされたテキストベースのメール・ニュースクライアントである pine をベースに、mutt よりも使いやすい軽量なメールクライアントです。

この記事では IMAP を使って Alpine でリモートのメールサーバーを使用する方法を説明します。

インストール

alpineAUR パッケージをインストールしてください。任意でスペルチェッカーもインストールしてください。Alpine は aspellhunspell に対応しています。

IMAP

alpine を起動します:

$ alpine

S、次に C を押して設定ページに移動して、自分の名前と、"User Domain" にメールサーバー名、メール送信用のSMTPサーバーを入力します。SMTP サーバーの形式は次のとおりです。

mailserver.org:portnumber/user=username/ssl (or tls)

また、保存および延期されたメッセージを保持するように Alpine が設定されている形式にも注意してください。これにより、メッセージはローカルに保存されるのではなく、メールサーバー上に保持されます。

{mailserver.org}path/to/folder

次の例では、STARTTLS を使用する mailserver.org にあるメールサーバー、Jim Bob という名前のユーザー、およびサーバー上のメールフォルダーの共通の場所を想定しています。

Personal Name                     = Jim Bob
User Domain                       = mailserver.org
SMTP Server (for sending)         = mailserver.org:587/user=jimbob123/tls
NNTP Server (for news)            = <No Value Set>
Inbox Path                        = {mailserver.org}Inbox
Incoming Archive Folders          = <No Value Set>
Pruned Folders                    = <No Value Set>
Default Fcc (File carbon copy)    = {mailserver.org}Sent
Default Saved Message Folder      = {mailserver.org}Archives
Postponed Folder                  = {mailserver.org}Drafts
Read Message Folder               = <No Value Set>
Form Letter Folder                = <No Value Set>
Trash Folder                      = {mailserver.org}Trash
Literal Signature                 = <No Value Set>
Signature File                    = <No Value Set: using ".signature">
Feature List                      =

E を押して設定を終了します。メインメニューから (S、次に L) を押して collectionLists ページに移動し、フォルダーを設定します。Enter キーを押して mailserver.org 上のフォルダーを編集し、必要に応じてニックネームを設定します。Server 行は、メールの送信ではなく取得を目的としている点を除いて、上記の SMTP Server 行と同じ形式を使用します。次の例は IMAP サーバーの場合です:

mailserver.org:143/user=jimbob123/tls

多くの場合、Path フィールドと View フィールドは空白のままでも問題ありません。

ヒントとテクニック

上記の他にも使用する色の指定 (メインメニューから "S" を押して "K")、外部リンクを開くブラウザ、使用するテキストブラウザ、フォルダビューなどが設定できます。

"W" を押すことでオプションの検索ができます。"Convert Dates to Localtime" オプションを有効にするとメッセージが地域時で並べられます。オプションの切り替えは Enter キーで行なえます。

Alpine から印刷する

Alpine から lpr に直接印刷した場合、メールの中に含まれているドイツ語のウムラウトのような特殊文字が印刷されません。a2ps プログラムを使うことで解決できます。~/.pinerc を以下のように編集してください:

# Your default printer selection
printer=YOURPRINTER [] a2ps -q --center-title --footer -PYOURPRINTER

# List of special print commands
personal-print-command=YOURPRINTER [] a2ps -q --center-title --footer -PYOURPRINTER

# Which category default print command is in
personal-print-category=3

YOURPRINTER はプリンターの名前に置き換えてください。上記の設定は Alpine の設定 UI から適用することもできます。設定オプションについては a2ps の man ページを見てください。

参照

  • http://www.washington.edu/alpine/ - Alpine の公式ページ。チュートリアルが載っている非公式な Alpine のページへのリンクもあります。