「Lenovo ThinkPad T470s」の版間の差分

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モバイルブロードバンドのカードは [https://www.sierrawireless.com/products-and-solutions/embedded-solutions/networking-modules/ Sierra EM7455] です (下にあるように lsusb で確認できます)。[https://fi.google.com Google の Project Fi] で動作することを確認しています。
 
モバイルブロードバンドのカードは [https://www.sierrawireless.com/products-and-solutions/embedded-solutions/networking-modules/ Sierra EM7455] です (下にあるように lsusb で確認できます)。[https://fi.google.com Google の Project Fi] で動作することを確認しています。
 
==指紋リーダー==
 
T470s に搭載されている指紋リーダー (`138a:0097 Validity Sensors, Inc`) には Linux ドライバーが現在のところありません。[https://bugs.freedesktop.org/show_bug.cgi?id=94536 libfprint のバグレポート] を見てください。('Validity Sensors' を買収した) Synaptics は非公式にプロトコルを公開することはできないと発言していますが、バイナリドライバーがリリースされる可能性はあります。
 
 
オープンソースの Linux ドライバーは Windows ドライバーをリバースエンジニアリングして開発中です [https://github.com/nmikhailov/Validity90]。
 
   
 
== lspci と lsusb ==
 
== lspci と lsusb ==
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Bus 001 Device 001: ID 1d6b:0002 Linux Foundation 2.0 root hub
 
Bus 001 Device 001: ID 1d6b:0002 Linux Foundation 2.0 root hub
   
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== 設定 ==
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=== スマートカードリーダー==
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Bus 001 Device 002: ID 058f:9540 Alcor Micro Corp. AU9540 Smartcard Reader
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=== 指紋リーダー ===
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現時点では、指紋リーダーは [https://github.com/nmikhailov/Validity90 プロトタイプ開発下]ですが、T470s ではうまく動作しているようです。
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センサーを動作させるためには、まずデータを与え初期化しなければなりません。現時点では、初期化は Windows 上でのみできます。Arch をインストールする前に指紋リーダーを動作させた場合ならうまく動作するはずです。動作させたことがない場合は、まずVirtualBox に Windows を導入します。仮想環境で、Validity Sensor をUSB 2.0を通し接続しドライバーをインストールし、その上でいくらか指紋リーダーを使用します。
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以上が完了すると、Linux 環境でも指紋センサーを利用できます。[https://github.com/nmikhailov/Validity90/tree/master/prototype Validity90 prototype] を参照し、ビルドして、センサーが動作しているか確認してください。
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{{Pkg|fprintd}} と {{Aur|libfprint-vfs0097-git}} を[[インストール]]します。テストのためには、{{Aur|fprint_demo}} をインストールします。
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これをもって、指紋を登録できます。fprintd および fprint_demo は管理者権限で起動しなければならないかもしれません。
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指紋センサーの設定が完了した後、指紋センサーでログインしたり、{{ic|sudo}} や {{ic|su}} で認証したりできます (fprintd_enroll を root 権限で先に起動させておいてください)。
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指紋認証でログインするには、{{ic|/etc/pam.d/login}} を編集します。次の行を加えて他のエントリをコメントアウトして下さい:
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auth required pam_env.so
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auth sufficient pam_fprintd.so
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auth sufficient pam_unix.so try_first_pass likeauth nullok
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auth required pam_deny.so
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sudo については {{ic|/etc/pam.d/sudo}}を、su については {{ic|/etc/pam.d/su}} を同様に編集してください。
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詳細は、[https://github.com/3v1n0/libfprint libfprint] および vfs0097 パッケージを確認して適合させてください。
 
== 参照 ==
 
== 参照 ==
   

2019年4月16日 (火) 14:05時点における版

デバイス 動作
Intel Graphics Yes
ワイヤレス Yes
モバイルブロードバンド Yes
ALSA Yes
トラックポイント Yes
タッチパッド Yes
スマートカードリーダー Yes
Bluetooth Yes
指紋リーダー Yes

この記事では Lenovo T470s ノートパソコンに Arch Linux をインストール・設定する方法を扱っています。

ノートパソコン一般の記事や推奨事項についてはノートパソコンを見てください。

ファームウェア (BIOS や周辺機器など)

執筆時点で、最新の BIOS バージョンは 1.0.7 です。こちら から (HG/HF T470s 用の) ISO をダウンロードしてディスクに書き込んでアップデートを実行することができます。

T470s は ThinkPad のドック接続だけなく USB-C によるドック機能も備えています。Thinkpad Ultra Dock で複数の HiDPI モニターを使えることを確認済みです。ドックの ファームウェアアップデート をインストールするには Windows が必要です。USB-C から DisplayPort に変換するアダプタを使うことで DisplayPort で接続することもできます。

カーネルとハードウェアのサポート

最新メディアではカーネル 4.10.10-1 が搭載されていますが、NVME 省電力パッチがマージされている linux-mainlineAUR を使うことを推奨します。

Intel Graphics#KMS (Kernel Mode Setting)Kernel Mode Setting に書かれているように i915 をモジュールに追加できます。

Kaby Lake のハードウェアビデオアクセラレーションは va-api で問題なく機能します。

WaylandGNOME を動作させている場合、サスペンドするとファンの回転速度が 100% のまま落ちなくなってしまうことがあります。Xorg を使っている場合、この問題は発生しません。

モバイルブロードバンド

モバイルブロードバンドのカードは Sierra EM7455 です (下にあるように lsusb で確認できます)。Google の Project Fi で動作することを確認しています。

lspci と lsusb

20HG T470s と linux-mainlineAUR でインストールした '4.11.0-rc6-mainline' カーネルで確認しています。

lspci

00:00.0 Host bridge: Intel Corporation Device 5904 (rev 02)
00:02.0 VGA compatible controller: Intel Corporation Device 5916 (rev 02)
00:14.0 USB controller: Intel Corporation Sunrise Point-LP USB 3.0 xHCI Controller (rev 21)
00:14.2 Signal processing controller: Intel Corporation Sunrise Point-LP Thermal subsystem (rev 21)
00:16.0 Communication controller: Intel Corporation Sunrise Point-LP CSME HECI #1 (rev 21)
00:16.3 Serial controller: Intel Corporation Device 9d3d (rev 21)
00:1c.0 PCI bridge: Intel Corporation Device 9d10 (rev f1)
00:1c.2 PCI bridge: Intel Corporation Device 9d12 (rev f1)
00:1d.0 PCI bridge: Intel Corporation Sunrise Point-LP PCI Express Root Port #9 (rev f1)
00:1f.0 ISA bridge: Intel Corporation Device 9d4e (rev 21)
00:1f.2 Memory controller: Intel Corporation Sunrise Point-LP PMC (rev 21)
00:1f.3 Audio device: Intel Corporation Device 9d71 (rev 21)
00:1f.4 SMBus: Intel Corporation Sunrise Point-LP SMBus (rev 21)
00:1f.6 Ethernet controller: Intel Corporation Ethernet Connection (4) I219-LM (rev 21)
3a:00.0 Network controller: Intel Corporation Device 24fd (rev 78)
3c:00.0 Non-Volatile memory controller: Samsung Electronics Co Ltd Device a804

lsusb

Bus 002 Device 003: ID 0bda:0316 Realtek Semiconductor Corp. 
Bus 002 Device 001: ID 1d6b:0003 Linux Foundation 3.0 root hub
Bus 001 Device 006: ID 138a:0097 Validity Sensors, Inc. 
Bus 001 Device 005: ID 5986:111c Acer, Inc 
Bus 001 Device 008: ID 1199:9079 Sierra Wireless, Inc. 
Bus 001 Device 002: ID 058f:9540 Alcor Micro Corp. AU9540 Smartcard Reader
Bus 001 Device 001: ID 1d6b:0002 Linux Foundation 2.0 root hub

設定

= スマートカードリーダー

Bus 001 Device 002: ID 058f:9540 Alcor Micro Corp. AU9540 Smartcard Reader

指紋リーダー

現時点では、指紋リーダーは プロトタイプ開発下ですが、T470s ではうまく動作しているようです。 センサーを動作させるためには、まずデータを与え初期化しなければなりません。現時点では、初期化は Windows 上でのみできます。Arch をインストールする前に指紋リーダーを動作させた場合ならうまく動作するはずです。動作させたことがない場合は、まずVirtualBox に Windows を導入します。仮想環境で、Validity Sensor をUSB 2.0を通し接続しドライバーをインストールし、その上でいくらか指紋リーダーを使用します。

以上が完了すると、Linux 環境でも指紋センサーを利用できます。Validity90 prototype を参照し、ビルドして、センサーが動作しているか確認してください。 fprintdlibfprint-vfs0097-gitAURインストールします。テストのためには、fprint_demoAUR をインストールします。 これをもって、指紋を登録できます。fprintd および fprint_demo は管理者権限で起動しなければならないかもしれません。

指紋センサーの設定が完了した後、指紋センサーでログインしたり、sudosu で認証したりできます (fprintd_enroll を root 権限で先に起動させておいてください)。 指紋認証でログインするには、/etc/pam.d/login を編集します。次の行を加えて他のエントリをコメントアウトして下さい:

 auth required pam_env.so
 auth sufficient pam_fprintd.so
 auth sufficient pam_unix.so try_first_pass likeauth nullok
 auth required pam_deny.so

sudo については /etc/pam.d/sudoを、su については /etc/pam.d/su を同様に編集してください。 詳細は、libfprint および vfs0097 パッケージを確認して適合させてください。

参照