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[[zh-hant:KDE]]
 
 
{{Related articles start}}
 
{{Related articles start}}
 
{{Related|デスクトップ環境}}
 
{{Related|デスクトップ環境}}
 
{{Related|ディスプレイマネージャ}}
 
{{Related|ディスプレイマネージャ}}
{{Related|Dolphin}}
 
 
{{Related|ウィンドウマネージャ}}
 
{{Related|ウィンドウマネージャ}}
 
{{Related|Qt}}
 
{{Related|Qt}}
 
{{Related|SDDM}}
 
{{Related|SDDM}}
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{{Related|Dolphin}}
 
{{Related|KDE Wallet}}
 
{{Related|KDE Wallet}}
 
{{Related|KDevelop}}
 
{{Related|KDevelop}}
 
{{Related|Trinity}}
 
{{Related|Trinity}}
 
{{Related|Qt と GTK アプリケーションの外観の統合}}
 
{{Related|Qt と GTK アプリケーションの外観の統合}}
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{{Related|公式リポジトリ#kde-unstable}}
 
{{Related articles end}}
 
{{Related articles end}}
   
KDE は Plasma (または Plasma Workspaces)いう名前の[[デスクトップ環境]]、ライブラリフレームワーク (KDE Frameworks)、そしてアプリケーション (KDE Applications) からなるソフトウェアプロジェクトです。KDE にはよくメンテされている [https://userbase.kde.org/ UserBase wiki] があります。ほとんどの KDE アプリケーションはここで詳細情報を見ることができます。
+
[[Wikipedia:ja:KDE|KDE]]現在、[[Wikipedia:ja:Plasma (KDE)|Plasma]]して知られる[[デスクトップ環境]]、ライブラリフレームワーク (KDE Frameworks) のコレクション、そしてアプリケーション (KDE Applications) からなるソフトウェアプロジェクトです。
  +
  +
KDE の上流には、よくメンテナンスされている [https://userbase.kde.org/ UserBase wiki] があり、ほとんどの KDE アプリケーションの詳細情報を見つけることができます。
   
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== インストール ==
{{Note|2014年から、KDE プロジェクトは名前を変更して組織改革が行われました。以前使われていた ''KDE Software Compilation'' という言葉は止めて、フレームワークやアプリケーションの開発サイクルやバージョニングは Plasma デスクトップとは分離して行われるようになっています。}}
 
   
  +
=== Plasma ===
==インストール==
 
   
  +
{{Pkg|plasma-meta}} メタパッケージか {{Grp|plasma}} グループを[[インストール]]してください。{{Pkg|plasma-meta}} と {{Grp|plasma}} の違いについては [[パッケージグループ]] を参照してください。あるいは、Plasma を動かすための必要最小限のパッケージだけインストールしたい場合、{{Pkg|plasma-desktop}} パッケージをインストールしてください。上流の KDE では、完全な機能を持った Plasma セッションを作るための[https://community.kde.org/Distributions/Packaging_Recommendations パッケージとセットアップの推奨事項]があります。
=== Plasma デスクトップ ===
 
   
[[Xorg#インストール|Xorg]] をインストールしていない場合KDEインストールするに [[Xorg]] インストールしてください。
+
プロプライエタリな {{Pkg|nvidia}} で [[NVIDIA]] GPU使用してい場合、Wayland セッション使用するに [[NVIDIA#DRM カーネルモード設定|DRM カーネルモード設定]]を有効化してください。
   
  +
=== Plasma Mobile ===
{{Pkg|plasma-meta}} メタパッケージか {{Grp|plasma}} グループを[[インストール]]してください。{{Pkg|plasma-meta}} と {{Grp|plasma}} の違いについては[[パッケージの作成#メタパッケージとグループ]]を参照してください。また、Plasma を動かすための必要最小限のパッケージだけインストールしたい場合は、{{Pkg|plasma-desktop}} パッケージをインストールしてください。
 
   
  +
{{AUR|plasma-mobile}} を[[インストール]]してください。[https://maliit.github.io/ Maliit] 仮想キーボードを使うには {{Pkg|qt5-wayland}} をインストールしてください。
=== KDE アプリケーションと言語パック ===
 
   
  +
=== KDE アプリケーション ===
KDE Applications のフルセットをインストールしたいときは、{{Grp|kde-applications}} グループか {{Pkg|kde-applications-meta}} メタパッケージをインストールしてモジュールをインストールしてください。このパッケージではアプリケーションだけがインストールされ、Plasma デスクトップは付属していないので注意してください。
 
   
  +
KDE Applications のフルセットをインストールしたいときは、{{Pkg|kde-applications-meta}} メタパッケージか {{Grp|kde-applications}} グループをインストールしてください。ゲームや教育などの特定のカテゴリの KDE アプリケーションだけが欲しい場合、{{Pkg|kde-applications-meta}} の関連する依存パッケージをインストールしてください。このパッケージではアプリケーションだけがインストールされ、Plasma デスクトップは付属していないので注意してください。
言語ファイルが必要な場合は、{{ic|kde-l10n-'''yourlanguagehere'''}} (例えば日本語は {{Pkg|kde-l10n-ja}}{{Broken package link|パッケージが存在しません}}) をインストールしてください。利用できる言語のリストは [https://www.archlinux.org/packages/extra/any/kde-l10n/ このリンク] を見て下さい。
 
   
=== 不安定 ===
+
=== 不安定リリース ===
   
[[公式リポジトリ#[kde-unstable]]] を見てください。
+
ベータリリースは [[公式リポジトリ#kde-unstable]] を見てください。
   
 
== Plasma の起動 ==
 
== Plasma の起動 ==
   
  +
{{Note|KDE Plasma 6 では、Wayland セッションは[https://invent.kde.org/plasma/plasma-workspace/-/merge_requests/2188 デフォルトとなり、推奨される]ようになるほど成熟しました。[[Xorg]] のセッションも依然としてサポートされていますが、将来のリリースで削除されるでしょう。詳細は [https://community.kde.org/Plasma/Wayland_Known_Significant_Issues Wayland Known Significant Issues] と [https://community.kde.org/Plasma/X11_Known_Significant_Issues X11 Known Significant Issues] を参照してください。}}
Plasma は[[ディスプレイマネージャ]]を使ってグラフィカルに起動するか、あるいはコンソールから手動で起動できます。
 
   
  +
Plasma は[[ディスプレイマネージャ]]やコンソールから起動できます。
=== グラフィカル ===
 
   
  +
=== ディスプレイマネージャを使う ===
{{Tip|Plasma と SDDM のよい良い統合を得るために、{{ic|/etc/sddm.conf}} を編集して breeze テーマを使用することが推奨されています。詳しくは [[SDDM#テーマ設定]] を参照。}}
 
   
Plasma 5 セッションを起動すには、[[ディスプレイマネージャ]]のメニューで ''Plasma'' を選択してください
+
{{Tip|推奨される[[ディスプレイマネージャ]] [[SDDM]] です}}
   
  +
* 新しい [[Wayland]] セッションを起動するには ''Plasma (Wayland)'' を選択してください。
Plasma 5.12 現在、Plasma on [[Wayland]] には一部の機能が欠けていたり問題が発生することがあります。[https://community.kde.org/Plasma/5.12_Errata#Wayland Plasma 5.12 Errata] も参照してください。ディスプレイマネージャから Plasma on Wayland セッションを起動するには {{Pkg|plasma-wayland-session}} パッケージをインストールしてください。ディスプレイマネージャに ''Plasma'' が表示されるようになります。
 
  +
* 新しい [[Xorg]] セッションを起動するには ''Plasma (X11)'' を選択してください。
  +
* 新しい Plasma Mobile セッションを [[Wayland]] で起動するには ''Plasma Mobile (Wayland)'' を選択してください。
   
=== 動 ===
+
=== コンソールから起動 ===
   
[[xinit]]/''startx'' で Plasma を起動するには {{ic|.xinitrc}} ファイルに {{ic|exec startkde}} を追加してください。ログイン時に Xorg を起動したい場合、[[ログイン時に X を起動]]を見てください。コンソールから Plasma on Wayland セッション起動するには、{{ic|startplasmacompositor}} を実行してください。Plasma on Wayland を起動するには {{Pkg|qt5-wayland}} が必要になるので注意してください
+
* コンソールから Plasma Wayland セッション起動するには、{{ic|1=/usr/lib/plasma-dbus-run-session-if-needed /usr/bin/startplasma-wayland}} を実行してください[https://invent.kde.org/plasma/plasma-workspace/-/merge_requests/128]
  +
* [[xinit|xinit/startx]] で Plasma を起動するには、{{ic|.xinitrc}} ファイルに {{ic|1=export DESKTOP_SESSION=plasma}} と {{ic|exec startplasma-x11}} を追加してください。あるいは、コンソールで直接 {{ic|startx /usr/bin/startplasma-x11}} を実行してください。ログイン時に Xorg を起動したい場合、[[ログイン時に X を起動]] を見てください。
   
 
== 設定 ==
 
== 設定 ==
   
ほとんどの KDE アプリケーションの設定は {{ic|~/.config}} フォルダの中に保存されます。場合によっては {{ic|~/.kde4}} が使われます。ただし、KDE の設定は基本的に''システム設定''から行うことになっています。システム設定はターミナルから ''systemsettings5'' を実行することで起動できます。
+
KDE アプリケーションの設定のほとんどは {{ic|~/.config/}} フォルダの中に保存されます。ただし、KDE の設定は基本的に '''KDE システム設定''' アプリケーションから行うことになっています。KDE システム設定はターミナルから {{ic|systemsettings}} を実行することで起動できます。
   
  +
=== 個人設定 ===
Frameworks 5 アプリケーションは KDElibs 4 の設定を使うことができますが、設定ファイルは別の場所に配置されます。Frameworks 5 アプリケーションを KDE 4 で同一の設定を使って動作させるには新しい設定ファイルの場所から古い設定ファイルの場所にシンボリックリンクを張る必要があります。例えば:
 
*Konsole のプロファイルは {{ic|~/.kde4/share/apps/konsole}} から {{ic|~/.local/share/konsole/}} に。
 
*アプリケーションの外観は {{ic|~/.kde4/share/config/kdeglobals}} から {{ic|~/.config/kdeglobals}} に。
 
   
  +
==== Plasma デスクトップ ====
===個人設定===
 
   
  +
===== テーマ =====
あなたのスタイルに合わせて KDE デスクトップを設定する方法; Plasma テーマ、ウィンドウ装飾、アイコンテーマの使用。
 
   
  +
異なる種類の KDE テーマがあり、テーマによって変更される範囲も様々です:
====Plasma デスクトップ====
 
   
  +
* [https://store.kde.org/browse?cat=121 グローバルテーマ]: Plasma テーマ、アプリケーションスタイル、色、フォント、アイコン、カーソル、スプラッシュスクリーン、SDDM テーマ、そして Konsole カラースキームを含むことのできる包括的なパッケージです。
=====テーマ=====
 
  +
* [https://store.kde.org/browse?cat=104 Plasma テーマ]: Plasma パネルとウィジェットの外観を変更します。これらのテーマには、推奨されている Kvantum や Aurorae テーマがしばしば付属していて、見た目を完成させることができます。
  +
* [https://store.kde.org/browse?cat=421 アプリケーションスタイル]: プログラムの外観を変更します。
  +
* [[Qt と GTK アプリケーションの外観の統合#Kvantum に移植された GTK テーマ|Kvantum]]、[[Qt#Qt 5 のスタイル|QtCurve]] [https://store.kde.org/browse?cat=119]、[https://github.com/DexterMagnific/QSvgStyle QSvgStyle] [https://store.kde.org/browse?cat=622]、そして [https://store.kde.org/p/1167275/ Aurorae] などの [[Qt と GTK アプリケーションの外観の統合#テーマエンジン|テーマエンジン]]を使うアプリケーションスタイル。
  +
* [[#アイコンテーマ]]: アプリケーション、ファイル、そしてアクションに対するアイコンを提供します。
   
  +
システム全体のインストールやアップデートを簡単にするために、一部のテーマは[https://archlinux.org/packages/?sort=&q=kde+theme&maintainer=&flagged= 公式リポジトリ]と [https://aur.archlinux.org/packages?O=0&K=kde+theme AUR] で利用可能です。
{{Note|1=Plasma カーソルテーマが上手く表示されない場合は、[https://bbs.archlinux.org/viewtopic.php?pid=1533071#p1533071 フォーラムの投稿] を見て下さい。}}
 
[http://kde-look.org/index.php?xcontentmode=76 Plasma テーマ] はパネルと plasmoid の見た目を決めます。システム全体にテーマをインストールしたいときは、公式リポジトリや [https://aur.archlinux.org/packages.php?O=0&K=plasmoid&PP=50&SO=d&SB=v AUR] にテーマがあります。
 
   
  +
グローバルテーマは、''System Settings > Colors & Themes > Global Theme > Get New...'' でもインストールすることができます。
テーマをインストールする一番簡単な方法はデスクトップ設定コントロールパネルを使うことです:
 
Workspace Theme > Desktop Theme > Get new Themes
 
   
  +
{{Warning|一般的にグローバルテーマはエンドユーザーによって提供されており、監視されていません。グローバルテーマのダンロードと適用には細心の注意を払うべきです。グローバルテーマは任意のコードを実行することができ、ユーザーのデータが消失するという事態が[https://discuss.kde.org/t/warning-global-themes-and-widgets-created-by-3rd-party-developers-for-plasma-can-and-will-run-arbitrary-code-you-are-encouraged-to-exercise-extreme-caution-when-using-these-products/12714 起こったこともあります]。}}
[https://store.kde.org/ store.kde.org] の素晴らしいフロントエンドが表示されるので、文字通りワンクリックでサードパーティ製の plasmoid スクリプトをインストール・アンインストール・アップデートすることが可能です。
 
   
  +
====== GTK アプリケーションの外観 ======
起動画面やロック画面はインストールすることができないので、カスタマイズしたいときは {{ic|/usr/share/plasma/look-and-feel/}} にあるオリジナルのテーマを修正する必要があります。Kubuntu フォーラムの [https://www.kubuntuforums.net/showthread.php?67599-Plasma-5-background-images&s=59832dc20e5bfc2948dbb591d8453f61 このスレッド] を参照してください。
 
   
  +
{{Tip|Qt テーマと GTK テーマの統一については、[[Qt と GTK アプリケーションの外観の統合]] を参照。}}
[[SDDM]] のログイン画面はテーマには含まれません。
 
   
  +
GTK アプリケーションで優れた外観を得るための推奨テーマは {{Pkg|breeze-gtk}} です。Plasma の Breeze テーマの外観を模倣して作られています。
====== Qt と GTK+ アプリケーションの外観 ======
 
  +
{{Pkg|kde-gtk-config}} ({{Grp|plasma}} グループに入っています) をインストールして、ログインし直して、''System Settings > Colors & Themes > Application Style > Configure GNOME/GTK Application Style...'' から GTK のテーマとして {{ic|Breeze}} を選択してください。
   
  +
{{Out of date|Plasma GTKd バックグラウンドサービスは Plasma の起動時に GTK の設定を上書きします。}}
{{Tip|Qt と GTK テーマの統一については、[[Qt と GTK アプリケーションの外観の統合]]を参照。}}
 
   
  +
テーマによっては、GTK アプリケーションのツールチップが白地に白字となってしまい、読めなくなることがあります。GTK2 アプリケーションの色を変更するには、{{ic|.gtkrc-2.0}} ファイルを開いてツールチップに関するセクションを探して変更を加えてください。GTK3 アプリケーションの場合、2つのファイル {{ic|gtk.css}} と {{ic|settings.ini}} を変更する必要があります。
;Qt4
 
Qt4 アプリケーションで見た目を統一したい場合は、{{Pkg|breeze-kde4}}{{Broken package link|{{aur-mirror|breeze-kde4}}}} をインストールして {{ic|qtconfig-qt4}} で GUI スタイルとして Breeze を選択する必要があります。もしくは {{Pkg|breeze-gtk}} をインストールして GUI スタイルとして GTK+ を選択してください。
 
   
  +
{{AUR|vuescan-bin}} のような一部の GTK2 プログラムは、Plasma セッションで Breeze や Adwaita スキンを設定すると、チェックボックスが見えなくり、使いづらくなります。これを回避するには、例えば Numix-Frost-Light スキンを {{AUR|numix-frost-themes}} でインストールして、''KDE システム設定 > Colors & Themes > アプリケーションスタイル > GNOME/GTK のアプリケーションスタイルを設定... > GTK テーマ'' でそのスキンを選択してください。Numix-Frost-Light は Breeze と見た目が似ています。
;GTK+
 
GTK+ アプリケーションでの推奨テーマは {{Pkg|breeze-gtk}} です。Plasma 5 Breeze の外観を模倣するように作られている GTK+ テーマ {{AUR|gnome-breeze-git}} もあります。{{Pkg|kde-gtk-config}} をインストールして、''System Settings > Application Style > GNOME Application Style'' から、先にインストールしたテーマを GTK2/GTK3 のテーマとして選択してください。
 
   
  +
===== フェイス =====
テーマによっては、GTK+ アプリケーションのツールチップが白地に白字となってしまい、読めなくなることがあります。GTK2 アプリケーションの色を変更するには、{{ic|.gtkrc-2.0}} ファイルを開いてツールチップに関するセクションを探して変更を加えてください。GTK3 アプリケーションの場合、2つのファイルを変更する必要があります。{{ic|gtk.css}} と {{ic|settings.ini}} です。
 
   
  +
Plasma と [[SDDM]] はどちらも {{ic|/var/lib/AccountsService/icons/}} にある PNG ファイルをユーザーのアバターとして使用します。GUI から設定するには、 ''システム設定 > ユーザ'' を使うことができます。ユーザ名と対応するファイルを削除するとデフォルトのアバターに戻せます。
=====ウィジェット=====
 
   
  +
===== ウィジェット =====
Plasmoid はデスクトップの機能性を向上させるための、小さなスクリプト (plasmoid スクリプト) やコード (plasmoid バイナリ) で作られた KDE アプリです。
 
   
  +
[https://store.kde.org/browse?cat=418 Plasmoids] は、デスクトップの機能性を向上させるように作られた、plasma デスクトップシェル用のウィジェットです。[https://aur.archlinux.org/packages?K=plasma6-applet AUR] から探すことができます。
plasmoid スクリプトをインストールする一番簡単な方法はパネルやデスクトップで右クリックして:
 
   
  +
また、Plasmoid スクリプトは、パネルやデスクトップで右クリックして、''Enter Edit Mode > Add Widgets... > Get New Widgets... > Download New Plasma Widgets'' を選択することでもインストールすることができます。フロントエンド https://store.kde.org/ が開かれ、ワンクリックで第三者が作成した Plasmoid スクリプトをインストール・アップデート・アンインストールできます。
ウィジェットを追加 -> 新しいウィジェットを取得 -> ウィジェットをダウンロード
 
   
  +
===== システムトレイのサウンドアプレット =====
[https://store.kde.org/ store.kde.org] のフロントエンドが開かれ、ワンクリックで第三者が作成した plasmoid スクリプトをインストール・アップデート・アンインストールできます。
 
   
  +
{{Pkg|plasma-pa}} か {{Pkg|kmix}} を[[インストール]]してください (アプリケーションランチャーから Kmix を起動してください)。{{Pkg|plasma-pa}} は現在 {{Grp|plasma}} グループによりデフォルトでインストールされており、追加の設定は必要ありません。
ほとんどの plasmoid は KDE の開発者によって公式に作られているものではありません。macOS や Microsoft Windows Vista/7 のウィジェット、Google ガジェット、SuperKaramba ウィジェットのインストールをすることもできます。
 
 
Plasmoid バイナリは [https://aur.archlinux.org/packages.php?O=0&K=plasmoid&do_Search=Go&PP=25&SO=d&SB=v AUR] から PKGBUILD を使ってインストールすることもできます。
 
 
=====システムトレイのサウンドアプレット=====
 
 
{{Pkg|plasma-pa}} か {{Pkg|kmix}} を[[インストール]]してください (アプリケーションランチャーから Kmix を起動)。
 
   
 
{{Note|1=[https://bugs.kde.org/show_bug.cgi?id=313579#c28 ボリュームの上げ下げの変化量]を調整するには、{{ic|~/.config/kmixrc}} の {{ic|[Global]}} セクションに {{ic|1=VolumePercentageStep=1}} のように書き加えて下さい。}}
 
{{Note|1=[https://bugs.kde.org/show_bug.cgi?id=313579#c28 ボリュームの上げ下げの変化量]を調整するには、{{ic|~/.config/kmixrc}} の {{ic|[Global]}} セクションに {{ic|1=VolumePercentageStep=1}} のように書き加えて下さい。}}
126行目: 120行目:
 
===== パネルの影を無効化 =====
 
===== パネルの影を無効化 =====
   
Plasma パネルは他のウィンドウよりも上に表示され、パネルの影が下のウィンドウに描画されます [https://bbs.archlinux.org/viewtopic.php?pid=1228394#p1228394]。この挙動を (他の影には影響を与えずに) 無効化したい場合、{{Pkg|xorg-xprop}} を[[インストール]]して次を実行してください:
+
Plasma パネルは他のウィンドウよりも上に表示され、パネルの影が下のウィンドウに描画されます[https://bbs.archlinux.org/viewtopic.php?pid=1228394#p1228394] 他の影には影響を与えずにこの挙動を無効化したい場合、{{Pkg|xorg-xprop}} を[[インストール]]して次を実行してください:
   
 
$ xprop -remove _KDE_NET_WM_SHADOW
 
$ xprop -remove _KDE_NET_WM_SHADOW
   
そして+カールでパネルを選択してください [https://forum.kde.org/viewtopic.php?f=285&t=121592]自動的に影を無効化したい場合、{{Pkg|xorg-xwininfo}} をインストールして以下のスクリプトを作成してください:
+
そして+カールでパネルを選択してください[https://forum.kde.org/viewtopic.php%3Ff=285&t=121592.html] 自動的に影を無効化したい場合、{{Pkg|xorg-xwininfo}} をインストールして以下のスクリプトを作成してください:
   
 
{{hc|/usr/local/bin/kde-no-shadow|<nowiki>
 
{{hc|/usr/local/bin/kde-no-shadow|<nowiki>
 
#!/bin/bash
 
#!/bin/bash
for WID in $(xwininfo -root -tree | sed '/"Plasma": ("plasmashell" "plasmashell")/!d; s/^ *\([^ ]*\) .*/\1/g'); do
+
for WID in $(xwininfo -root -tree | sed '/"plasmashell": ("plasmashell" "plasmashell")/!d; s/^ *\([^ ]*\) .*/\1/g'); do
 
xprop -id $WID -remove _KDE_NET_WM_SHADOW
 
xprop -id $WID -remove _KDE_NET_WM_SHADOW
 
done
 
done
 
</nowiki>}}
 
</nowiki>}}
   
スクリプトに実行権限を設定:
+
スクリプトに[[実行可能属性|実行権限を付与]]してください。
# chmod 755 /usr/local/bin/kde-no-shadow
 
   
  +
{{Accuracy|スクリプトの起動が早すぎるため、自動起動してもうまく行きません。({{ic|sleep 5}} をスクリプトの先頭に挟むとうまく行くかもしれませんが、信頼性に欠けます。)}}
''Autostart'' の ''Add Script'' でスクリプトをログイン時に実行させることができます:
 
   
  +
''Autostart'' の ''Add Login Script'' でスクリプトを追加することで、スクリプトはログイン時に実行することができます:
$ kcmshell5 autostart
 
   
  +
$ kcmshell6 autostart
====ウィンドウ装飾====
 
   
  +
===== ディスプレイのスケーリング/高 DPI ディスプレイ =====
[https://store.kde.org/browse/cat/114/ ウィンドウ装飾] を変更するには
 
システム設定 -> ワークスペースの外観 -> ウィンドウの飾り
 
ワンクリックで直接、他のテーマをダウンロード・インストールすることもできます。[https://aur.archlinux.org/packages.php?O=0&K=kdestyle&do_Search=Go&PP=25&SO=d&SB=v AUR] から利用できるテーマもあります。
 
   
  +
[[HiDPI#KDE Plasma]] を見てください。
====アイコンテーマ====
 
   
  +
==== Plasma Mobile ====
アイコンテーマを設定したい場合、''System Settings > Icons'' からインストール・変更できます。
 
   
  +
[https://invent.kde.org/plasma-mobile/plasma-phone-settings plasma-phone-settings] リポジトリには、いくつかの推奨設定が含まれています。これらの設定はグローバル ({{ic|/etc/xdg}}) またはユーザー毎 ({{ic|~/.config}}) に適用できます。
{{Note|ほとんどの Linux デスクトップは共通フォーマットでアイコンテーマを扱いますが、[[GNOME]] などのデスクトップ環境は (メニューやツールバーなどで) 使用しているアイコンがやや少なめです。GNOME 用に開発されたテーマには Plasma 5 や KDE アプリが必要とするアイコンが含まれていない可能性があります。基本的には Plasma に対応しているアイコンテーマをインストールすることを推奨します。}}
 
   
====フォ====
+
===== ロックスクリー =====
   
  +
{{ic|/etc/xdg/kscreenlockerrc}} (または {{ic|~/.config/kscreenlockerrc}}) はログイン後すぐにスクリーンをロックします。[https://invent.kde.org/plasma-mobile/plasma-phone-settings/-/blob/master/etc/xdg/kscreenlockerrc] これは、[[SDDM#自動ログイン]] と組み合わせると便利です。
===== KDE のフォント表示が汚い =====
 
   
  +
===== 仮想キーボード =====
{{Pkg|ttf-dejavu}} と {{Pkg|ttf-liberation}} パッケージのインストールを試して下さい。
 
   
  +
デバイスにハードウェアのキーボードがあるが、仮想キーボードを使用したい場合、Wayland セッションに {{ic|1=KWIN_IM_SHOW_ALWAYS=1}} [[環境変数]]を追加してください。
インストール後、一度ログアウトしてください。KDE システム設定の "フォント" パネルから設定を変更する必要はありません。{{Pkg|qt5ct}} を使っている場合、Qt5 の設定ツールの設定によってシステム設定のフォント設定が上書きされる可能性があります。
 
   
  +
==== ウィンドウ装飾 ====
直接[[フォント]]レンダリングの設定をしたとき、システム設定の外観が変わることに気づいて下さい。'''システム設定 > フォント''' を開いてしまうと、システム設定はあなたのフォント設定ファイル ({{ic|fonts.conf}}) を作り替えてしまいます。
 
   
  +
[https://store.kde.org/browse/cat/114/ ウィンドウ装飾] は [https://aur.archlinux.org/packages?K=kde+window+decoration AUR] で見つけることができます。
これを止める方法はありませんが、値を {{ic|fonts.conf}} ファイルと同じにすれば期待したフォントレンダリングができます(アプリケーションを一度終了する必要があります、場合によってはデスクトップを再起動する必要があります)。Gnome のフォント設定も同じことをするので(両方のデスクトップ環境を使っている場合は)注意してください。
 
   
  +
また、''KDE システム設定 > Colors & Themes > ウインドウの飾り'' からでも変更できます。ワンクリックで直接他のテーマをダウンロード・インストールすることができます。
===== フォントが大きすぎる・アンバランス =====
 
   
  +
==== アイコンテーマ ====
''システム設定 > フォント''からフォントの DPI を {{ic|96}} にしてみて下さい。
 
   
  +
アイコンテーマは、''KDE システム設定 > Colors & Themes > アイコン'' からインストール・変更できます。
これでフォントが治らないときは Xorg の設定から直接 DPI をセットしてください。[[Xorg#手動で DPI を設定する]]を参照。
 
   
  +
{{Note|すべてのモダンな Linux デスクトップは共通フォーマットでアイコンテーマを扱いますが、[[GNOME]] などのデスクトップ環境は (特にメニューやツールバーなどで) 使用しているアイコンがやや少なめです。そのようなデスクトップ用に開発されたテーマには Plasma や KDE アプリが必要とするアイコンが含まれていないことが多いです。代わりに Plasma に対応しているアイコンテーマをインストールすることを推奨します。}}
====スペースの節約====
 
   
  +
{{Tip|いくつかのアイコンテーマはデフォルトのアイコンテーマを承継していないため、いくつかのアイコンが欠落している場合があります。
小さな画面 (例: ネットブック) を使っているユーザーのための Plasma Netbook シェルは Plasma 5 ではなくなりました。[https://forum.kde.org/viewtopic.php?f=289&t=126631&p=335947&hilit=plasma+netbook#p335899 KDE フォーラムの投稿] を見て下さい。
 
  +
Breeze から承継するには、 {{ic|/usr/share/icon/''theme-name''/index.theme}} の中の {{ic|1=Inherits=}} 配列に {{ic|Breeze}} を追加してください。例えば、{{ic|1=Inherits=breeze,hicolor}} のようになります。アイコンテーマを更新した後は毎回この修正をする必要があります。自動化するには [[Pacman フック]]を使うことを検討してください。}}
   
  +
==== スペースの節約 ====
ただし、{{ic|~/.config/kwinrc}} ファイルを編集して {{ic|[Windows]}} セクションに {{ic|1=BorderlessMaximizedWindows=true}} を追加することでスペースを効率的に使うようにすることができます。
 
  +
  +
Plasma Netbook シェルは Plasma 5 から削除されました。詳細は [https://forum.kde.org/viewtopic.php%3Ff=289&t=126631.html#p335947 KDE フォーラムの投稿]を見てください。ただし、{{ic|~/.config/kwinrc}} ファイルを編集して {{ic|[Windows]}} セクションに {{ic|1=BorderlessMaximizedWindows=true}} を追加することで似たようなことを行えます。
   
 
==== サムネイルの生成 ====
 
==== サムネイルの生成 ====
デスクトップや Dolphin でメディアやドキュメントファイルのサムネイルを生成するには {{Pkg|kdegraphics-thumbnailers}}, {{Pkg|ffmpegthumbs}}, {{AUR|kde-thumbnailer-odf}} をインストールしてください。
 
   
そしてデスクトップを右クリックして ''desktop background'' > ''Configure Desktop'' > ''Icons'' > ''More Preview Options...'' からサムネイルのカテゴリ有効にしてください。
+
デスクトップ Dolphin でメディアやドキュメントファイルのサムネイルを生成するは、{{Pkg|kdegraphics-thumbnailers}} と {{Pkg|ffmpegthumbs}} をインストールしてください。
  +
  +
そしてデスクトップを''右クリック''して ''デスクトップと壁紙を設定...'' > ''アイコン'' > ''プレビュー用のプラグインを設定...'' からサムネイルのカテゴリを有効にしてください。
  +
  +
''Dolphin'' では ''Configure > Configure Dolphin... > Interface > Previews'' を開いてください。
  +
  +
=== Night Light ===
   
  +
Plasma は Night Light と呼ばれる [[Redshift]] のような機能を提供します ([[Xorg]] と [[Wayland]] の両方で機能します)。選択した時間になると、目の疲れを軽減するためにスクリーンの色を暖色に近くなるように変更します。''System Settings > Colors & Themes > Night Light'' から有効化できます。
''Dolphin'' では ''Control'' > ''General'' > ''Previews'' を開いてください。
 
   
 
=== 印刷 ===
 
=== 印刷 ===
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{{Tip|手早く設定したいときは [[CUPS]] のウェブインタフェースを使って下さい。ウェブインターフェイスから設定したプリンターを KDE のアプリケーションから使うことができます。}}
 
{{Tip|手早く設定したいときは [[CUPS]] のウェブインタフェースを使って下さい。ウェブインターフェイスから設定したプリンターを KDE のアプリケーションから使うことができます。}}
   
''システム設定 -> プリンタ設定'' からプリンターの設定をすることができます。この方法を使うには、最初に {{Pkg|print-manager}}{{Pkg|cups}} パッケージをインストールしてください。
+
''KDE システム設定 > プリンタ'' からプリンターの設定をすることができます。この方法を取るには、最初に {{Pkg|print-manager}}{{Pkg|cups}}、そして {{Pkg|system-config-printer}} パッケージをインストールしてください。[[CUPS#設定]] を読んでください。
   
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=== Samba/Windows サポート ===
まず {{ic|avahi-daemon.service}} と {{ic|org.cups.cupsd.service}} デーモンを起動する必要があります、そうしないと次のエラーが表示されます:
 
{{bc|The service 'Printer Configuration' does not provide an interface 'KCModule'
 
with keyword 'system-config- printer-kde/system-config-printer-kde.py'
 
The factory does not support creating components of the specified type.
 
}}
 
   
  +
Dolphin の共有機能は {{Pkg|kdenetwork-filesharing}} パッケージを必要とし、ユーザー定義共有が有効になっている必要がありますが、標準の {{ic|smb.conf}} では有効になっていません。[[Samba#ユーザー定義共有を作成する|Samba]] の記事に書かれている指示に従って追加してください。設定後、Samba を再起動すれば Dolphin の共有は自動的に動作するはずです。
次のエラーが表示される場合は、ユーザーにプリンターを管理する権限を与えて下さい:
 
There was an error during CUPS operation: 'cups-authorization-canceled'
 
   
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特に設定せずとも、Dolphin から Windows の共有フォルダにアクセスできます。ファイルをブラウズするにはパス {{ic|smb://''servername''/''share''}} を使用してください。
CUPS では、{{ic|/etc/cups/cups-files.conf}} で設定を行います。
 
   
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{{Tip|Dolphin のプロンプトから Windows の共有に認証なしでアクセスするには、{{ic|*}} (アスタリスク) をユーザー名とパスワードの両方に使ってください。}}
{{ic|/etc/group}} に {{ic|lpadmin}} を追加して {{ic|/etc/cups/cups-files.conf}} の {{ic|SystemGroup}} ディレクティブに記述することで {{ic|lpadmin}} グループの全てのユーザーがプリンターを設定できるようになります。{{ic|SystemGroup}} ディレクティブに {{ic|lp}} グループを追加してはいけません、印刷が失敗するようになります。
 
   
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起動されたプログラムにも GVfs を使っている GTK のファイルブラウザとは違い、Dolphin から KIO 経由で SMB 共有のファイルを開くと、ほとんどのプログラムで始めにファイル全体をローカル環境にコピーします (VLC は例外です)。
# groupadd -g107 lpadmin
 
  +
問題を回避したい場合は、{{Pkg|thunar}} などの GTK ベースのファイルマネージャをインストールして {{Pkg|gvfs}} と {{Pkg|gvfs-smb}} (と、ログイン情報を保存したい場合は {{Pkg|gnome-keyring}}) を使って、より有効な方法で SMB 共有にアクセスしてください。
   
  +
また、{{Pkg|cifs-utils}} で Samba 共有を[[マウント]]して Plasma から SMB 共有を通常のローカルフォルダと同じように使えるようにするという方法もあります。
{{hc|/etc/cups/cups-files.conf|# Administrator user group...
 
  +
詳細は [[Samba#手動マウント]] や [[Samba#自動マウント]] を見てください。
SystemGroup sys root lpadmin}}
 
   
  +
同じように ''KDE システム設定'' > ''Network Drivers'' から簡単にマウントできるようにする {{AUR|samba-mounter-git}} を使用することもできます。ただし、将来の Plasma では機能しなくなるかもしれません。
{{Tip|CUPS の設定に関する詳細は [[CUPS#設定]]を読んでください。}}
 
   
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=== KDE デスクトップアクティビティ ===
===Samba/Windows サポート===
 
   
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[https://userbase.kde.org/Plasma#Activities KDE デスクトップアクティビティ]は、アクティビティ毎に、そのアクティビティを使用しているときにだけ適用される特定の設定を選択できる特殊なワークスペースです。
Windows サービスにアクセスしたいときは [[Samba]] ({{Pkg|samba}} パッケージ) をインストールしてください。
 
   
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=== 電源管理 ===
Dolphin の共有機能は {{Pkg|kdenetwork-filesharing}} パッケージを必要とし、ユーザー定義共有が有効になっている必要がありますが、標準の {{ic|smb.conf}} では有効になっていません。[[Samba#ユーザー定義共有を作成する|Samba]] の記事に書かれている指示に従って追加してください。設定後、Samba を再起動すれば Dolphin の共有は自動的に動作するはずです。
 
   
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Plasma の統合された省電力サービスを使うには、{{Pkg|powerdevil}} を[[インストール]]してください。このサービスは、追加の省電力機能、(サポートされていれば) モニタの輝度調整、そして周辺機器も含めたバッテリー状態の報告を提供します。
ただし Plasma による SMB 共有へのアクセスは制限があります。Windows の共有に書き込みを行うと問題が発生し、巨大な動画などのファイルを開こうとすると Plasma はファイルをローカル環境にコピーしようとします。
 
   
  +
{{Tip|[https://pointieststick.com/2021/07/23/this-week-in-kde-power-profiles-and-a-more-polished-kickoff/ 電源プロファイル]との統合には、任意の依存パッケージである [[power-profiles-daemon]] が必要です。}}
問題を回避したい場合は、{{Pkg|thunar}} などの GTK ベースのファイルマネージャをインストールして {{Pkg|gvfs}} と {{Pkg|gvfs-smb}} (ログイン情報を保存したい場合は {{Pkg|gnome-keyring}} も) を使って SMB 共有にアクセスしてください。
 
   
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{{Accuracy|1=以下のノートについて、logind の設定で ''LidSwitchIgnoreInhibited'' のデフォルトが ''yes'' になっていることが問題なのかもしれません。[https://bbs.archlinux.org/viewtopic.php?pid=1649022#p1649022]}}
また、{{Pkg|cifs-utils}} で Samba 共有を[[マウント]]して Plasma から SMB 共有を通常のローカルフォルダと同じように使えるようにするという方法もあります。
 
   
  +
{{Note|Powerdevil は logind の全ての設定を[[電源管理#電源マネージャ|継承]]するわけではありません (ノートパソコンのフタを閉じた時のアクションなど)。そのような場合、logind の設定を変更する必要があります。詳しくは [[電源管理#ACPI イベント]] を見てください。}}
以下の mount コマンドで共有に書き込みアクセスできるようになります:
 
# mount -t cifs -o username=*,password=*,uid=1000,gid=1000,file_mode=0660,dir_mode=0770 //networkhost/share/ /home/user/localmountpoint/
 
   
  +
=== 自動起動 ===
上記を永続化するには:
 
{{hc|/etc/fstab|<nowiki>
 
//networkhost/share/ /home/user/localmountpoint/ cifs defaults,username=*,password=*,uid=1000,gid=1000,file_mode=0660,dir_mode=0770 0 2
 
</nowiki>}}
 
   
  +
Plasma では、アプリケーションを自動起動したり、起動時やシャットダウン時にスクリプトを実行したりできます。アプリケーションを自動起動するには、''System Settings > Autostart'' を開いてプログラムやシェルスクリプトを追加してください。アプリケーションの場合、''.desktop'' ファイルが作成されます。ログインスクリプトの場合、スクリプトを起動する ''.desktop'' ファイルが作成されます。
ホストネームには {{ic|.local}} を追加する必要があるかもしれません。NAS デバイスの場合、SMB 1.0 と互換性を持たせるために {{ic|1=vers=1.0}} を追加しなければならない場合があります。
 
   
  +
{{Note|
同じように ''System Settings'' > ''Network Drivers'' から簡単にマウントできるようにする {{AUR|samba-mounter-git}} を使用することもできます。
 
  +
* プログラムはログイン時にしか自動起動できませんが、シェルスクリプトはシャットダウン時や Plasma が起動する前にも実行できます。
  +
* シェルスクリプトは[[実行可能属性]]を付与しておかないと実行されません。
  +
* 以前に {{ic|~/.config/autostart-scripts/}} に置かれていたシェルスクリプトは [https://invent.kde.org/plasma/plasma-workspace/-/merge_requests/736 自動的に .desktop ファイルに変更されます]。
  +
}}
   
  +
* 適切な [[XDG Autostart]] ディレクトリに[[デスクトップエントリ]] (つまり ''.desktop'' ファイル) を配置してください。
=== KDE デスクトップアクティビティ ===
 
  +
* シェルスクリプトまたはそのシンボリックリンクは以下のディレクトリのどれかに配置してください:
  +
** {{ic|~/.config/plasma-workspace/env/}}: ログイン時に、Plasma が実行される前に実行。
  +
** {{ic|~/.config/plasma-workspace/shutdown/}}: Plasma の終了時に実行。
   
  +
[https://docs.kde.org/stable5/en/plasma-workspace/kcontrol/autostart/index.html 公式ドキュメント] を見てください。
[https://userbase.kde.org/Plasma#Activities KDE デスクトップアクティビティ] は Plasma ベースの"仮想デスクトップ"ライクな Plasma ウィジェットのセットであり、複数のスクリーン・デスクトップがあるかのようにウィジェットを独立して設定できます。
 
   
  +
=== Phonon ===
デスクトップで、Cashew Plasmoid をクリックしてポップアップしたウィンドウの "Activities" を押して下さい。
 
   
  +
[[Wikipedia:ja:Phonon|Wikipedia]] より:
plasma バーは Plasma デスクトップアクティビティのある画面の一番下に表示されます。対応するアイコンを押すことで操作することができます。
 
   
  +
:Phonon (フォノン) は Linux デスクトップ環境である KDE4 向けに開発されたクロスプラットフォームのマルチメディア API である。Phonon は、Unix 系デスクトップにおけるマルチメディア環境に関する諸問題を解決することを目的として開発された。
===省電力設定===
 
   
  +
:Phonon 自体はマルチメディアフレームワークではないが、バックエンドを通じて GStreamer や Xine のような既存のフレームワークの橋渡しを行う機能を有し、開発者は Phonon がサポートするあらゆるマルチメディアフレームワークに単一の API を通じてアクセスできるようになる。これによって、フレームワークが放置されることや API の不安定性、KDE が単一のフレームワークに依存することなどの諸問題を回避できる。
Plasma には "'''Powerdevil Power Management'''" という統合された省電力サービスがあり、システムの省電力プロファイルや(サポートされていれば)画面の明るさなどを調節することができます。{{Pkg|powerdevil}} を[[インストール]]してください。
 
   
  +
Phonon は KDE や Qt ソフトウェアの中で音声 (例: システム通知、KDE 音声アプリ) や動画 (例: [[Dolphin]] 動画サムネイル) のために広く使われています。以下のバックエンドを使用できます:
{{Note|Powerdevil は logind の全ての設定を[[電源管理#電源マネージャ|継承]]するわけではありません (ノートパソコンのフタを閉じた時のアクションなど)。そのような場合、logind の設定を変更する必要があります。詳しくは[[電源管理#systemd による電源管理]]を見てください。}}
 
   
  +
* [[VLC]]: {{Pkg|phonon-qt6-vlc}}
=== アプリケーションの自動起動 ===
 
  +
* [[GStreamer]]: {{AUR|phonon-qt6-gstreamer-git}}。追加のコーデックサポートについては [[GStreamer#インストール]] を参照。
  +
* [[mpv]]: {{AUR|phonon-qt6-mpv}}、{{AUR|phonon-qt6-mpv-git}}
   
  +
GStreamer バックエンドは[https://invent.kde.org/libraries/phonon-gstreamer/-/issues/1 メンテナンスされていない]ため、KDE は [https://community.kde.org/Distributions/Packaging_Recommendations#Non-Plasma_packages recommends VLC バックエンドのみを使用することを推奨しています]。
Plasma では起動時やシャットダウン時にアプリケーションやスクリプトを実行することができます。アプリケーションを自動起動するには、{{ic|systemsettings}} を起動してから ''Startup and Shutdown'' -> ''Autostart'' を開いて好きなプログラムやシェルスクリプトを追加してください。アプリケーションを設定すると、{{ic|.desktop}} ファイルが作成されます。シェルスクリプトを設定した場合、シンボリックリンクが作成されます。
 
  +
{{Note|
 
  +
{{Note|1=<br>
* プログラムはログイン時にしか自動起動できませんが、シェルスクリプトはシャットダウン時や Plasma が起動する前にも実行できます。
 
  +
* 複数のバックエンドを同時にインストールして、''phononsettings'' アプリケーションからどちらを優先するか設定することも可能です。
* シェルスクリプトは実行可能属性を付与しておかないと実行することができません。
 
  +
* [https://forum.kde.org/viewtopic.php%3Ff=250&t=126476.html#p335080 KDE フォーラム] によると、VLC バックエンドは [[wikipedia:ReplayGain|ReplayGain]] をサポートしていません。
  +
* VLC バックエンドを使用している場合、音声による警告メッセージが送信されたときや、他の沢山のケースでアプリケーションがクラッシュすることがあります [https://forum.kde.org/viewtopic.php%3Ff=289&t=135956.html]。取り得る解決策は、VLC のプラグインキャッシュを再構築することです:
  +
{{bc|# /usr/lib/vlc/vlc-cache-gen /usr/lib/vlc/plugins}}
 
}}
 
}}
以下のディレクトリに[[デスクトップエントリ]] ({{ic|.desktop}} ファイル) を配置します:
 
* {{ic|~/.config/autostart}} - ログイン時に実行するアプリケーション。
 
   
  +
=== バックアップと復元 ===
シェルスクリプトのシンボリックリンクは以下のディレクトリのどれかに配置します:
 
* {{ic|~/.config/plasma-workspace/env}} - ログインする前に実行。
 
* {{ic|~/.config/autostart-scripts}} - ログイン時に実行。
 
* {{ic|~/.config/plasma-workspace/shutdown}} - シャットダウン時に実行。
 
   
  +
Plasma は個人のデスクトップ設定を設定ファイルとして [[XDG Base Directory#仕様|XDG_CONFIG_HOME]] フォルダに保存します。[https://github.com/shalva97/kde-configuration-files 設定ファイルの詳細]を見て、[https://www.addictivetips.com/ubuntu-linux-tips/backup-kde-plasma-5-desktop-linux/ バックアップと復元の方法]を選択してください。
=== Phonon ===
 
   
  +
=== systemd による起動 ===
[[Wikipedia:ja:Phonon|Wikipedia]] より:
 
''Phonon (フォノン) は Linux デスクトップ環境である KDE4 向けに開発されたクロスプラットフォームのマルチメディア API である。Phonon は、Unix 系デスクトップにおけるマルチメディア環境に関する諸問題を解決することを目的として開発された。Phonon 自体はマルチメディアフレームワークではないが、バックエンドを通じて GStreamer や Xine のような既存のフレームワークの橋渡しを行う機能を有し、開発者は Phonon がサポートするあらゆるマルチメディアフレームワークに単一の API を通じてアクセス出来るようになる。これによって、フレームワークが放置されることや API の不安定性、KDE が単一のフレームワークに依存することなどの諸問題を回避できる。''
 
   
  +
Plasma は、[[systemd/ユーザー|systemd ユーザ]]インスタンスを使って Plasma の全サービスを起動・管理します。Plasma 5.25 以降、これはデフォルトのスタートアップメソッドとなっていますが、以下のコマンドにより[https://invent.kde.org/plasma/plasma-workspace/-/wikis/Plasma-and-the-systemd-boot 代わり起動スクリプトを使うようにできます] (しかし、この方法は将来のリリースで機能しなくなるかもしれません):
'''Phonon''' は KDE や Qt ソフトウェアの中で音声 (例: システム通知、KDE 音声アプリ) や動画 (例: [[Dolphin]] 動画サムネイル) のために広く使われています。
 
   
  +
$ kwriteconfig6 --file startkderc --group General --key systemdBoot false
==== どのバックエンドを使うべきですか? ====
 
   
  +
実装の詳細については [https://blog.davidedmundson.co.uk/blog/plasma-and-the-systemd-startup/ Edmundson 氏のブログ: Plasma and the systemd startup] で読めます。
あなたは様々なバックエンドを選ぶことができ、[[公式リポジトリ]]には [[GStreamer]] ({{AUR|phonon-qt4-gstreamer}}, {{Pkg|phonon-qt5-gstreamer}}) と [[VLC media player|VLC]] ({{AUR|phonon-qt4-vlc}}, {{Pkg|phonon-qt5-vlc}}) があります。[[Arch User Repository|AUR]] には [[MPlayer]] ({{AUR|phonon-mplayer-git}}) があります。
 
   
  +
=== スペルチェック ===
KDE の開発元では VLC バックエンドを使用することが推奨されています [https://www.phoronix.com/scan.php?page=news_item&px=MTUwNDM]。ただし有名な Linux ディストリビューション (Kubuntu や Fedora-KDE など) では特許で守られている MPEG コーデックをデフォルト環境から取り除くために GStreamer が使われています。バックエンドによって対応している機能は多少異なります [https://community.kde.org/Phonon/FeatureMatrix]。
 
   
  +
KDE アプリケーションはスペルチェックに {{Pkg|sonnet}} を使用します。サポートされている[[スペルチェッカ]]の任意の依存パッケージを見てください。
{{Note|
 
* 複数のバックエンドを同時にインストールして、''System Settings > Multimedia > Phonon > Backend'' からどちらを優先するか設定することも可能です。Plasma 5 の場合は ''System Settings > Multimedia > Backend'' で設定できます。
 
* [https://userbase.kde.org/Phonon#Backend_libraries KDE UserBase] によると、Phonon-MPlayer は現在メンテナンスされていません。
 
* KDE フォーラムの [https://forum.kde.org/viewtopic.php?f&#61;250&t&#61;126476&p&#61;335080 スレッド] によると、VLC バックエンドは [[wikipedia:ReplayGain|ReplayGain]] をサポートしていません。
 
* VLC バックエンドを使用している場合、音声による警告メッセージが送信されたときにアプリケーションがクラッシュすることがあります。{{ic|# /usr/lib/vlc/vlc-cache-gen -f /usr/lib/vlc/plugins}} を実行することで解決します [https://forum.kde.org/viewtopic.php?f&#61;289&t&#61;135956]。}}
 
   
  +
''System Settings > Spell Check'' で設定してください。
== アプリケーション ==
 
   
  +
=== NVIDIA 上で KWin Wayland を動かす ===
KDE プロジェクトは Plasma デスクトップと統合されたアプリケーションスイートを提供しています。利用可能なアプリケーションについては {{Grp|kde-applications}} グループを見てください。また、[[:カテゴリ:KDE]] には KDE 関連のアプリケーションのページが存在します。
 
   
  +
https://community.kde.org/Plasma/Wayland/Nvidia を見てください。
KDE Applications で提供されているプログラム以外にも、Plasma デスクトップを補うアプリケーションは多数存在します。
 
   
=== システム管理 ===
+
== アプリケーョン ==
   
  +
KDE プロジェクトは Plasma デスクトップと統合されたアプリケーションスイートを提供しています。利用可能なアプリケーションの完全なリストは {{Grp|kde-applications}} グループを見てください。また、[[:カテゴリ:KDE]] には KDE 関連のアプリケーションのページが存在します。
==== キーボードの設定 ====
 
   
  +
KDE Applications で提供されているプログラム以外にも、Plasma デスクトップを補うアプリケーションは多数存在します。それらのうちいくつかは以下で議論されています。
以下のように辿って下さい:
 
システム設定 > ハードウェア > 入力デバイス > キーボード
 
最初のタブで、キーボードモデルを選ぶことができます。
 
   
  +
=== システム管理 ===
"'''レイアウト'''"タブでは、"Add Layout" ボタンを押して使いたいバリアントと言語を選ぶことができます。
 
"'''詳細'''"タブでは、キーボードのコンビネーションを選択できます。"Key(s) to change layout" サブメニューからレイアウトを変更できます。
 
   
 
==== KDE システム設定から Xorg サーバーを終了する ====
 
==== KDE システム設定から Xorg サーバーを終了する ====
   
  +
サブメニュー ''System Settings > Keyboard > Advanced (tab) > Key sequence to kill the X server'' で、チェックボックスにチェックを入れて下さい。
以下のようにサブメニューまでたどって下さい:
 
システム設定 -> 入力デバイス -> キーボード -> Advanced (tab) > "Key Sequence to kill the X server"
 
チェックボックスのチェックを入れて下さい。
 
   
 
==== KCM ====
 
==== KCM ====
   
KCM は KConfig Moduleです。KCM を使うと、システムの設定をするためのインターフェースをシステム設定に表示します。また、''kcmshell5'' でコマンドラインから使えます。
+
KCM は '''KC'''onfig '''M'''oduleです。KCM を使うと、システムの設定をするためのインターフェースを KDE システム設定に表示します。また、''kcmshell6'' でコマンドラインから使えます。
   
* {{App|kde-gtk-config|GTK アプリの KDE におけるルックアンドフィールの設定。|https://cgit.kde.org/kde-gtk-config.git|{{Pkg|kde-gtk-config}}}}
+
* {{App|sddm-kcm|[[SDDM]] のための KDE 設定モジュール。|https://invent.kde.org/plasma/sddm-kcm|{{Pkg|sddm-kcm}}}}
* {{App|KCM Qt Graphics System|標準の Qt グラフィックシステムを簡単に設定できる KCM。|https://www.linux-apps.com/p/1127857/|{{AUR|kcm-qt-graphicssystem}}}}
+
* {{App|kde-gtk-config|KDE 用の GTK2 GTK3 設定。|https://invent.kde.org/plasma/kde-gtk-config|{{Pkg|kde-gtk-config}}}}
* {{App|UFW KControl Module|UFW ([[Uncomplicated Firewall]])KDE4 制御モジュール。|https://www.linux-apps.com/p/1127851/|{{AUR|kcm-ufw}}}}
+
* {{App|Wacom タブレット|Wacom Linux ドライバーKDE GUI。|https://www.linux-apps.com/p/1127862/|{{Pkg|wacomtablet}}}}
* {{App|システムポリシー|[[PolicyKit]] の設定を変えることができる設定モジュール。|https://cgit.kde.org/polkit-kde-kcmodules-1.git|{{AUR|kcm-polkit-kde-git}}}}
 
* {{App|Wacom タブレット|Wacom の Linux ドライバーの KDE GUI。|https://www.linux-apps.com/p/1127862/|{{Pkg|kcm-wacomtablet}}}}
 
* {{App|Kcmsystemd|KDE の systemd 制御モジュール。|https://github.com/rthomsen/kcmsystemd|{{AUR|systemd-kcm}}}}
 
   
[https://www.linux-apps.com/search?projectSearchText=KCM linux-apps.com] に他にも多くの KCM があります。
+
[https://www.linux-apps.com/find?search=kcm linux-apps.com] に他にも多くの KCM があります。
   
=== デスクトップ検索とセマンティックデスクトップ ===
+
=== デスクトップ検索 ===
   
KDE では Baloo (ファイルインデックスの作成と検索を行います) と呼ばれるソフトウェアを使ってデスクトップ検索を実装しています。
+
KDE ではファイルインデックスの作成と検索を行う [[Baloo]] と呼ばれるソフトウェアを使ってデスクトップ検索を実装しています。
   
==== Baloo ====
+
=== ウェブブラウザ ===
   
  +
以下のブラウザは Plasma と連携できます:
===== Baloo の使用と設定 =====
 
KDE Plasma Desktop で Baloo を使って検索をするには、krunner を起動 (デフォルトでは {{ic|ALT+F2}} を押下) して検索文字列を入力します。もしくは Dolphin で {{ic|CTRL+F}} を押して下さい。
 
   
  +
* {{App|[[Wikipedia:ja:Konqueror|Konqueror]]|KDE プロジェクトの一部で、KHTML と [[Chromium]] ベースの Qt WebEngine の2つのレンダリングエンジンをサポートしています。|https://konqueror.org/|{{Pkg|konqueror}}}}
デフォルトではデスクトップ検索の KCM にはオプションが2つしかありません: フォルダをブラックリストに入れるパネルと、ワンクリックで無効化する方法です。
 
  +
* {{App|[[Wikipedia:ja:Falkon|Falkon]]|Plasma との連携機能を持った Qt ウェブブラウザ (以前は Qupzilla と呼ばれていました)。Qt WebEngine を使います。|https://userbase.kde.org/Falkon/|{{Pkg|falkon}}}}
  +
* {{App|[[Chromium]]|Chromium とプロプライエタリ版の Google Chrome は Plasma との連携機能が限定されています。[[KDE Wallet#Chrome と Chromium で KDE ウォレットを使う|KWallet]] と KDE Open/Save windows を使うことができます。|https://www.chromium.org/|{{Pkg|chromium}}}}
  +
* {{App|[[Firefox]]|設定によって Firefox は Plasma と統合できます。詳しくは [[Firefox#KDE との統合]] を参照してください。|https://mozilla.org/firefox|{{Pkg|firefox}}}}
   
  +
{{Tip|Plasma は 5.13 以降、[[Firefox]] や [[Chrome]] と連携でき、 Plasma トレイからのメディアの再生のコントロール、ダウンロード通知と KRunner での find open tabs などが利用可能です。{{Pkg|plasma-browser-integration}} パッケージと、対応するブラウザアドオンを[[インストール]]してください。Chrome/Chromium のサポートは標準で入っているはずです。Firefox のアドオンは [[Firefox#KDE との統合]] を見てください。}}
また、{{ic|~/.config/baloofilerc}} ファイルを編集することも可能です ([https://community.kde.org/Baloo/Configuration info])。さらに、{{ic|balooctl}} プロセスを使うこともできます。Baloo を無効化するには {{ic|balooctl stop}} と {{ic|balooctl disable}} を実行してください。
 
   
  +
=== PIM ===
ブラックリストにフォルダを追加したり Baloo を完全に無効化すると、{{ic|baloo_file_cleaner}} という名前のプロセスが不必要になったインデックスファイルを自動的に削除します。インデックスファイルは {{ic|~/.local/share/baloo/}} 下に保存されています。
 
   
  +
KDE は[[Wikipedia:Personal_information_management|個人情報管理]] (PIM) のための独自のスタックを提供しています。メールや連絡先、カレンダーなどを管理します。{{Grp|kde-pim}} パッケージグループか {{Pkg|kde-pim-meta}} メタパッケージで全ての PIM パッケージをインストールできます。
===== リムーバブルデバイスをインデックスする方法 =====
 
   
  +
==== Akonadi ====
デフォルトでは、リムーバブルデバイスはブラックリストに入っています。KCM パネルのブラックリストからデバイスを削除する必要があります。
 
   
  +
Akonadi は PIM データのローカルキャッシュとして機能するシステムであり、その期限に関係なく、他のアプリケーションから使うことが可能です。これにはユーザのメール、連絡先、カレンダー、イベント、日誌、アラーム、メモなどが含まれます。Akonadi は自身ではデータを保存しません: ストレージのフォーマットはデータの性質に依存します (例えば、連絡先は vCard フォーマットで保存されます)。
=== ウェブブラウザ ===
 
==== Konqueror と Rekonq ====
 
Konqueror は2つのレンダリングエンジンをサポートしています – KHTML と QtWebKit ({{Pkg|kwebkitpart}}{{Broken package link|パッケージが存在しません}} パッケージを使用) – Rekonq は QtWebKit しかサポートされていません。KHTML の開発は Qt に WebKit が付属するようになってから停止していますが、互換性維持のために残されています。そして QtWebKit は Qt プロジェクトによって [https://www.mail-archive.com/development@qt-project.org/msg18866.html 非推奨] となっており [[Chromium]] ベースの Qt WebEngine に置き換えられていますが、Konqueror と Rekonq のどちらも現在のところ Qt WebEngine に対応していません。
 
   
  +
{{Pkg|akonadi}} をインストールしてください。追加のアドオンは {{Pkg|kdepim-addons}} をインストールしてください。
現在 Fiber と呼ばれる後継ウェブブラウザが開発中で、Chromium のエンジンを使用する予定です。
 
   
  +
{{Note|
==== Firefox ====
 
  +
* {{Pkg|akonadi}} パッケージで [[MariaDB]] 以外のデータベースエンジンを使いたい場合は、インストールに次のコマンドを使って {{Pkg|mariadb}} 依存パッケージをスキップしてください: {{bc|# pacman -S akonadi --assume-installed mariadb}} {{Bug|32878}} も見てください。
設定によって Firefox は Plasma と統合できます。詳しくは [[Firefox#KDE の統合]] を参照。
 
  +
* Akonadi が初回起動時に {{ic|/usr/bin/mysqld}} を見つけられなかった場合、SQLite にフォールバックします。
  +
}}
   
==== Falkon ====
+
===== MySQL =====
Falkon ({{Pkg|falkon}}) は Plasma との統合が可能な Qt ウェブブラウザです。前は Qupzilla と呼ばれていました。Falkon 2.0 から WebKit の代わりに Qt WebEngine を使用します。
 
   
  +
デフォルトでは、Akonadi は {{ic|/usr/bin/mysqld}} (デフォルトは [[MariaDB]]。代替のプロバイダは [[MySQL]] を見てください) を使って、管理された MySQL インスタンスを起動し、データベースは {{ic|~/.local/share/akonadi/db_data/}} に保存されます。
=== PIM ===
 
   
  +
====== システム全体で共用の MySQL インスタンス ======
KDE には個人情報管理用のスタックが付属しています。メールや連絡先、カレンダー、メモなどを管理します。{{Pkg|kdepim-meta}} メタパッケージで全ての PIM パッケージをインストールできます。
 
   
  +
Akonadi はシステム全体で共用の [[MySQL]] をデータベースとして使用できます。[https://techbase.kde.org/KDE_PIM/Akonadi#Can_Akonadi_use_a_normal_MySQL_server_running_on_my_system.3F]
==== Akonadi ====
 
   
  +
{{hc|~/.config/akonadi/akonadiserverrc|2=
Akonadi は PIM データのローカルキャッシュとして働くシステムで、他のアプリケーションから使うことが可能です。これにはユーザーのメール、連絡先、カレンダー、イベント、ジャーナル、アラーム、ノートなどが含まれます。Nepomuk ライブラリとインターフェイスで接続し検索機能を提供します。
 
  +
[%General]
  +
Driver=QMYSQL
   
  +
[QMYSQL]
Akonadi は自身ではデータを保存しません: ストレージのフォーマットはデータの性質に依存します (例えば、連絡先は vCard フォーマットで保存されます)。
 
  +
Host=
  +
Name=akonadi_''username''
  +
Options="UNIX_SOCKET=/run/mysqld/mysqld.sock"
  +
StartServer=false
  +
}}
   
  +
===== PostgreSQL =====
Akonadi や Nepomuk との連携に関する詳細は [http://blogs.kde.org/node/4503] や [http://cmollekopf.wordpress.com/2013/02/13/kontact-nepomuk-integration-why-data-from-akonadi-is-indexed-in-nepomuk/] を見て下さい。
 
   
  +
Akonadi では、システム全体で使用される既存の [[PostgreSQL]] インスタンス (つまり、{{ic|postgresql.service}}) を使用したり、PostgreSQL インスタンスをユーザ権限で実行してデータベースを {{ic|~/.local/share/akonadi/db_data/}} に保存したりできます。
===== インストール =====
 
   
  +
====== ユーザーごとの PostgreSQL インスタンス ======
{{Pkg|akonadi}} をインストールしてください。{{Pkg|kdepim-addons}} をインストールするとアドオンが追加されます。
 
   
  +
{{Pkg|postgresql}} と {{Pkg|postgresql-old-upgrade}} を[[インストール]]してください。
{{Note|{{Pkg|akonadi}} パッケージで MariaDB/MySQL 以外のデータベースエンジンを使いたい場合は、次のコマンドを使って {{Pkg|mariadb}} をインストールしないようにしてください: {{ic|# pacman -S akonadi --assume-installed mariadb}}。}}
 
   
  +
Akonadi の設定ファイルを[[テキスト編集|編集]]して、以下の内容を追加してください:
===== Akonadi を無効にする =====
 
   
  +
{{hc|~/.config/akonadi/akonadiserverrc|2=
[https://userbase.kde.org/Akonadi#Disabling_the_Akonadi_subsystem KDE userbase のセクション] を参照。
 
  +
[%General]
  +
Driver=QPSQL
  +
}}
   
  +
{{Note|
===== データベース設定 =====
 
  +
* Akonadi は、起動時に {{ic|[QPSQL]}} セクションを作成し、そのセクション内に適切な変数を設定します。
  +
* データベースは {{ic|~/.local/share/akonadi/db_data/}} に保存されます。
  +
}}
   
  +
{{ic|akonadictl start}} で Akonadi を起動して、 {{ic|akonadictl status}} で状態を確認してください。
{{Pkg|kdepim-runtime}} パッケージの {{ic|akonaditray}} を起動してください。右クリックから'''設定'''を選びます。「Akonadiサーバの設定」タブから次のことができます:
 
* Akonadi が MySQL/MariaDB サーバーを使うように設定
 
** ホームディレクトリが [[ZFS]] プール上にある場合は、以下の内容の {{ic|~/.config/akonadi/mysql-local.conf}} を作成する必要があります: {{bc|<nowiki>
 
[mysqld]
 
innodb_use_native_aio = 0
 
</nowiki>}} これは [[MySQL#ZFS での実行時に OS エラー 22]] で説明されている問題です。
 
* Akonadi が SQLite を使うように設定
 
** {{ic|~/.config/akonadi/akonadiserverrc}} を編集して以下のようにしてください {{bc|<nowiki>
 
[General]
 
#Driver=QMYSQL
 
Driver=QSQLITE3
 
   
  +
{{Note|
[QSQLITE3]
 
  +
* {{Pkg|akonadi}} 19.08.0-1 から、PostgreSQL のメジャーバージョンアップデートが検出されると {{ic|~/.local/share/akonadi/db_data/}} にある PostgreSQL データベースクラスタは自動でアップグレードされます。
Name=/home/''username''/.local/share/akonadi/akonadi.db
 
  +
* それ以前の {{Pkg|akonadi}} バージョンでは、PostgreSQL のメジャーバージョンをアップグレードするときに手動でデータベースのアップグレードが必要です。[https://userbase.kde.org/Akonadi/Postgres_update KDE UserBase Wiki のアップデート手順]に従ってください。{{Pkg|postgresql}} と {{Pkg|postgresql-old-upgrade}} で使われている PostgreSQL バイナリへのパスを適切に設定してください。詳細は [[PostgreSQL#PostgreSQL のアップグレード]] を見てください。
</nowiki>}}
 
  +
}}
   
  +
====== システム全体で共用の PostgreSQL インスタンス ======
=== Yakuake ===
 
   
  +
以下では既に設定されていて起動している [[PostgreSQL]] が必要です。
[http://yakuake.kde.org/ Yakuake] は Quake ライクなターミナルエミュレータであり、F12 キーで表示を切り替えることができます。複数タブもサポート。Yakuake は {{pkg|yakuake}} パッケージでインストールできます。
 
   
  +
ログイン中のユーザーのための PostgreSQL のユーザアカウントを作成してください:
=== KDE Telepathy ===
 
   
  +
[postgres]$ createuser ''username''
[https://community.kde.org/KTp KDE Telepathy] は KDE デスクトップでインスタントメッセージを統合することを目標にしているプロジェクトです。バックエンドとして Telepathy フレームワークを利用しており、Kopete を置き換えるようになっています。
 
   
  +
Akonadi で使うデータベースを作成してください:
Telepathy プロトコルをインストールするには {{grp|telepathy}} グループをインストールしてください。KDE Telepathy クライアントを使うには、{{Pkg|telepathy-kde-meta}} パッケージをインストールしてください。{{Grp|telepathy-kde}} グループに含まれている全てのパッケージが入っています。
 
   
  +
[postgres]$ createdb -O ''username'' -E UTF8 --locale=C -T template0 akonadi-''username''
==== KDE Telepathy で Telegram を使う ====
 
   
  +
Akonadi の設定ファイルを[[テキスト編集|編集]]して以下のように変更してください:
{{aur|telegram-purple}} または {{aur|telegram-purple-git}} と {{aur|telepathy-morse-git}} をインストールして {{pkg|telepathy-haze}} を使うことで [[Telegram]] プロトコルを使用することができます。ユーザー名は Telegram アカウントの電話番号です (国番号 '+xx' を付けて下さい、例えば日本なら '+81')。GUI での設定は少々厄介です: KDE Telepathy で新しいアカウントを設定するときに電話番号が承認できない場合 (不正なパラメータでアカウントが作成できないというエラーメッセージが表示される場合)、手動で設定ファイル ({{ic|~/.local/share/telepathy/mission-control/accounts.cfg}}) のシングルクォートの間に電話番号を記述して、クォートを消して下さい (クォートを消さないと、認証エラーが発生します)。
 
   
  +
{{hc|~/.config/akonadi/akonadiserverrc|2=
{{Note|設定ファイルを手動で編集するのは KDE Telepathy が動作していないとき (例えば KDE デスクトップセッションがないとき) に限ります。そうでないとソフトウェアによって手動で行った変更が上書きされてしまいます。}}
 
  +
[%General]
  +
Driver=QPSQL
   
  +
[QPSQL]
=== Android との統合 ===
 
  +
Host=/run/postgresql
  +
Name=akonadi-''username''
  +
StartServer=false
  +
}}
  +
  +
{{Note|カスタムのポート、ユーザ名、そしてパスワードは、{{ic|[QPSQL]}} セクション内の {{ic|1=Port=}}、{{ic|1=User=}}、そして {{ic|1=Password=}} オプションでそれぞれ設定できます。}}
  +
  +
{{ic|akonadictl start}} で Akonadi を起動して、{{ic|akonadictl status}} で状態を確認してください。
  +
  +
===== SQLite =====
  +
  +
[[SQLite]] を使うには、Akonadi の設定ファイルを以下のように[[テキスト編集|編集]]してください:
  +
  +
{{hc|~/.config/akonadi/akonadiserverrc|2=
  +
[%General]
  +
Driver=QSQLITE
  +
}}
  +
  +
{{Note|
  +
* Akonadi は、起動時に {{ic|[QSQLITE]}} セクションを作成して、そのセクション内に適切な変数を設定します。
  +
* データベースは {{ic|~/.local/share/akonadi/akonadi.db}} に保存されます。
  +
}}
  +
  +
===== Akonadi を無効にする =====
  +
  +
Akonadi を無効化したい場合、Akonadi に依存している KDE アプリケーションが起動しないようにする必要があります。詳細は [https://userbase.kde.org/Akonadi#Disabling_the_Akonadi_subsystem KDE userbase のセクション] を参照してください。
  +
  +
=== KDE Connect ===
  +
  +
[https://community.kde.org/KDEConnect KDE Connect] は、[[Android]] や [[iOS]] スマートフォンと Linux デスクトップを接続するための以下の機能を提供します:
   
  +
* 有線接続なしで KDE とアプリ間でファイルや URL を共有。
[https://community.kde.org/KDEConnect KDE Connect] は以下の機能を提供します:
 
* KDE とアプリ間でファイルや URL を共有。
 
 
* タッチパッドのエミュレーション: 携帯の画面をコンピュータのタッチパッドとして使用。
 
* タッチパッドのエミュレーション: 携帯の画面をコンピュータのタッチパッドとして使用。
* 通知の同期 (4.3+): デスクトップから Android の通知を読み取り。
+
* 通知の同期 (4.3以降): デスクトップから Android の通知を読み取り。
 
* クリップボードの共有: 携帯電話とコンピュータでコピーアンドペースト。
 
* クリップボードの共有: 携帯電話とコンピュータでコピーアンドペースト。
 
* マルチメディアのリモートコントロール: 携帯電話を Linux メディアプレイヤーのリモコンとして使用。
 
* マルチメディアのリモートコントロール: 携帯電話を Linux メディアプレイヤーのリモコンとして使用。
421行目: 442行目:
 
* RSA 暗号化: あなたの情報は暗号化されます。
 
* RSA 暗号化: あなたの情報は暗号化されます。
   
コンピュータと Android の両方に KDE Connect をインストールする必要があります。PC 側では、{{Pkg|kdeconnect}} パッケージをインストールしてください。Android 側では、[https://play.google.com/store/apps/details?id=org.kde.kdeconnect_tp Google Play] [https://f-droid.org/repository/browse/?fdid=org.kde.kdeconnect_tp F-Droid] から {{ic|KDE Connect}} をインストールしてください。
+
コンピュータと電話の両方に KDE Connect をインストールする必要があります。PC 側では、{{Pkg|kdeconnect}} パッケージを[[インストール]]してください。Android 側では、[https://play.google.com/store/apps/details?id=org.kde.kdeconnect_tp Google Play] [https://f-droid.org/packages/org.kde.kdeconnect_tp/ F-Droid] から KDE Connect をインストールしてください。電話のファイルシステムを閲覧したい場合は、{{Pkg|sshfs}} を[[インストール]]して Android アプリからファイルシステムを閲覧できるように設定する必要があります。iOS の場合は、KDE Connect を [https://apps.apple.com/app/kde-connect/id1580245991 App Store] からインストールしてください。iOS バージョンでは、Android バージョンに存在する機能すべてを利用できるわけではありません
  +
  +
Plasma Wayland セッションでリモート入力の機能を使用するには、{{Pkg|xdg-desktop-portal}} パッケージが必要です。
  +
  +
Plasma デスクトップを使用しない場合でも KDE Connect は利用できます。GNOME を使っている場合、{{Pkg|kdeconnect}} の代わりに {{AUR|gnome-shell-extension-gsconnect}} をインストールすることでよりよい連携をさせることが可能です。KDE Connect デーモンを手動で起動するには、{{ic|/usr/bin/kdeconnectd}} を実行してください。
  +
  +
[[ファイアウォール]] を使っている場合は、UDP と TCP のポート {{ic|1714}} から {{ic|1764}} までを開く必要があります。
   
  +
時々、KDE Connect が携帯電話を検出しないことがあります。{{ic|killall kdeconnectd}} を実行した後で KDE システム設定内の kdeconnect を開くか、{{ic|kdeconnect-cli --refresh}} の後に {{ic|kdeconnect-cli -l}} を実行することでサービスを再起動できます。また、KDE Connect for Android から ''Pair new device > Add devices by IP'' を使用することもできます。
Plasma デスクトップを使用しない場合でも KDE Connect は利用できます。Unity などの AppIndicators を使用するデスクトップ環境の場合、{{AUR|indicator-kdeconnect}} パッケージもインストールしてください。
 
   
 
== ヒントとテクニック ==
 
== ヒントとテクニック ==
   
=== KDE で別のウィンドウマネージャを使う ===
+
=== 別のウィンドウマネージャを使う ===
   
KDE[[ンドウマネージャ]]を使するに {{ic|systemsettings}} パネを開いて Default Applications > Window Manager > Use a different window manager で使用したいウィンドウマネージャをリストから選択してください。
+
Plasma KWin 以外のウンドウマネージャを使うことができます。そうすることより、KDE デスクトップの機能と[[タイウィンドウマネージャ]]のユーティリティ組み合わせることができます (KWin のタイングクリプよりも肉付けれてるかもしれません)
   
  +
Plasma の component chooser settings では[https://github.com/KDE/plasma-desktop/commit/2f83a4434a888cd17b03af1f9925cbb054256ade ウィンドウマネージャを変更することはもはやできません]。しかし、他の方法を取れば KWin を他のウィンドウマネージャと取り替えることができます。
==== KDE/Openbox Session ====
 
   
{{Pkg|openbox}} パッケージには [[Openbox]] KDE使用すためションが含まています。このセッション利用するには、[[ディスプレイマネージャ]]のメニューから ''KDE/Openbox''選択してください。
+
{{Note|コンポジタを提供しないウィンドウマネージ (Openbox など) に Kwin置き換えと、透過などデスクトプコポジット効果失われます。この場合、そのような効果提供する別のコンポジットマネージャ ([[Xcompmgr]] や [[picom]] など)インストールして実行してください。}}
   
  +
==== KWin サービスを置き換える ====
セッションを手動で起動する場合、次の行を {{ic|.xinitrc}} ファイルに追加してください:
 
exec openbox-kde-session
 
   
  +
KDE 5.25 より、[https://blog.davidedmundson.co.uk/blog/plasma-and-the-systemd-startup/ Plasma の systemd ベースのスタートアップ]がデフォルトで有効になりました。
==== コンポジット効果の再有効化 ====
 
   
  +
このスタートアップで KWin を置き換えるには、まず現在のユーザの {{ic|plasma-kwin_x11.service}} を[[マスク]]して、そのサービスが起動しないようにしなければなりません。
Kwin をコンポジタがないウィンドウマネージャ (Openbox など) で置き換えると、透過などのデスクトップのコンポジット効果がなくなってしまいます。このような場合、[[Xcompmgr]] や [[Compton]] など効果を生み出す別のコンポジットマネージャをインストール・実行してください。
 
   
  +
次に、新しい systemd [[ユーザーユニット]]を[[作成]]し、あなたが選んだウィンドウマネージャを起動するようにします [https://bugs.kde.org/show_bug.cgi?id=439481#c2]:
===パーティションの秘匿===
 
   
  +
{{hc|1=~/.config/systemd/user/plasma-custom-wm.service|2=
Dolphin で、{{ic|Places}} サイドバーのパーティションを右クリックして {{ic|Hide <partition>}} を選択するだけです。
 
  +
[Install]
  +
WantedBy=plasma-workspace.target
   
  +
[Unit]
内部パーティションをファイルマネージャに表示したくない場合は、以下のような udev ルールを作成してください:
 
  +
Description=Plasma Custom Window Manager
  +
Before=plasma-workspace.target
   
  +
[Service]
{{hc|/etc/udev/rules.d/10-local.rules|2=
 
  +
ExecStart=''/path/to/other/wm''
KERNEL=="sda[0-9]", ENV{UDISKS_IGNORE}="1"
 
  +
Slice=session.slice
  +
Restart=on-failure
 
}}
 
}}
   
  +
これを使うには、([[ユーザーユニット]]ごとに) [[daemon-reload]] を行い、{{ic|plasma-kwin_x11.service}} を[[マスク]]していることを確認した上で、新しく作成した {{ic|plasma-custom-wm.service}} を[[有効化]]してください。
特定のパーティションでも同じことが可能です:
 
   
  +
{{Note|Plasma で i3 ウインドウマネージャーを利用する場合、ダイアログが正しく表示されるようにするために、ダイアログがフロートモードで開くように手動でセットする必要があるかもしれません。さらなる情報については、[[i3#フロートするダイアログを正しく扱う]] をご覧ください。}}
KERNEL=="sda1", ENV{UDISKS_IGNORE}="1"
 
KERNEL=="sda2", ENV{UDISKS_IGNORE}="1"
 
   
  +
==== スクリプトベースの起動と KDEWM を使用する ====
=== モニターの解像度やマルチモニターの設定 ===
 
   
  +
Plasma のスクリプトベースの起動は [[#systemd による起動|systemd による起動]]を無効化することにより利用できます。systemd による起動を無効化したならば、Plasma が起動する前に {{ic|KDEWM}} [[環境変数]]を設定することによりウィンドウマネージャを変更できます。
ディスプレイの解像度やマルチモニターの管理を Plasma 5 で有効にしたい場合は、{{Pkg|kscreen}} をインストールしてください。システム設定のディスプレイとモニターにオプションが追加されます。
 
   
  +
===== システム全体 =====
=== Super キー (Windows キー) でアプリケーションランチャーを開く ===
 
   
  +
root アクセス権を持っているならば、ログイン画面の1つのオプションとして全ユーザに利用可能な XSession を追加することもできます。
{{Note|Plasma 5.8 から、以下の設定は不要になっています。デフォルトで {{ic|Super}} キーを押せばアプリケーションランチャーが起動します。機能を無効にするには {{ic|kwriteconfig5 --file kwinrc --group ModifierOnlyShortcuts --key Meta ""}} を実行してください。}}
 
   
  +
まず、以下のようなスクリプトを実行権限付きで作成してください:
{{AUR|ksuperkey}} をインストール・起動してください。そして {{ic|Alt + F1}} をホットキーに指定します。これで Super キーでアプリケーションランチャーが開くようになります。手動で ksuperkey を起動するのが面倒な場合は自動起動させてください。
 
   
  +
{{hc|1=/usr/local/bin/plasma-i3.sh|2=
=== Plasma の Wayland セッションでタッチパッドのタップでクリックを有効にする ===
 
  +
#!/bin/sh
  +
export KDEWM=/usr/bin/i3
  +
/usr/bin/startplasma-x11
  +
}}
   
  +
{{ic|/usr/bin/i3}} の部分は任意のウィンドウマネージャへのパスに置き換えてください。パスが正しく設定されていることを確認してください。KDE がウィンドウマネージャを起動できない場合、セッションは開始されず、ログイン画面に戻されます。
{{Note|Plasma 5.9.2 から、以下の設定は不要になりました。}}
 
   
  +
次に、XSession を追加するために、以下の内容で {{ic|/usr/share/xsessions/}} 内にファイルを作成してください:
現在、Plasma の Wayland セッションではシステム設定を使って、タップでクリックを設定することはできません [https://bugs.kde.org/show_bug.cgi?id=363109]。かわりに D-Bus を使うことで設定する方法が存在します [https://bugs.kde.org/show_bug.cgi?id=366605#c4]。
 
   
  +
{{hc|1=/usr/share/xsessions/plasma-i3.desktop|2=
まずは libinput が認識しているタッチパッドデバイスを確認:
 
  +
[Desktop Entry]
{{Hc|# libinput-list-devices|
 
  +
Type=XSession
Device: ETPS/2 Elantech Touchpad
 
  +
Exec=/usr/local/bin/plasma-i3.sh
Kernel: /dev/input/event14
 
  +
DesktopNames=KDE
Group: 7
 
  +
Name=Plasma (i3)
Seat: seat0, default
 
  +
Comment=KDE Plasma with i3 as the WM}}
Size: 78.28x38.78mm
 
  +
Capabilities: pointer
 
  +
==== KDE/Openbox セッション ====
Tap-to-click: disabled
 
  +
Tap-and-drag: enabled
 
  +
{{Pkg|openbox}} パッケージには [[Openbox]] で KDE を使用するためのセッションが含まれています。このセッションを利用するには、[[#systemd による起動]] を無効化し、[[ディスプレイマネージャ]]のメニューから ''KDE/Openbox'' を選択してください。
Tap drag lock: disabled
 
  +
Left-handed: disabled
 
  +
セッションを手動で起動する場合、次の行を [[xinit]] の設定に追加してください:
Nat.scrolling: disabled
 
  +
Middle emulation: n/a
 
  +
{{hc|~/.xinitrc|
Calibration: n/a
 
  +
exec openbox-kde-session
Scroll methods: *two-finger edge
 
Click methods: none
 
Disable-w-typing: enabled
 
Accel profiles: none
 
Rotation: n/a
 
 
}}
 
}}
   
  +
=== KWin のタイル型ウィンドウのスクリプト ===
上記の場合、タッチパッドは {{Ic|event14}} です。
 
  +
  +
以下は、KDE を[[タイル型ウィンドウマネージャ]]のように動作させる KWin 拡張のリストです。
  +
  +
* {{App|Polonium|Bismuth の (非公式な) 後継アドオンです。|https://github.com/zeroxoneafour/polonium|{{AUR|kwin-polonium}}}}
  +
* {{App|Kröhnkite|dwm から着想を得た、動的タイル型拡張。|https://github.com/anametologin/krohnkite|{{AUR|kwin-scripts-krohnkite-git}}}}
  +
* {{App|KZones|Microsoft PowerToys や Windows 11 のスナップレイアウトの動作を模倣するスクリプト。|https://github.com/gerritdevriese/kzones|{{AUR|kwin-scripts-kzones}}}}
  +
  +
=== モニタの解像度やマルチモニタの設定 ===
  +
  +
ディスプレイの解像度やマルチモニターの管理を Plasma で有効にしたい場合は、{{Pkg|kscreen}} をインストールしてください。''System Settings > Display & Monitor'' にオプションが追加されます。
  +
  +
=== ICC プロファイルの設定 ===
  +
  +
Plasma で [[ICC プロファイル]] を有効化するには、{{Pkg|colord-kde}} を[[インストール]]してください。これは ''System Settings > Color Management'' に追加のオプションを提供します。
  +
  +
''Import Profile'' で ICC プロファイルをインポートできます。
  +
  +
=== HDR ===
  +
  +
HDR サポートは実験的であり、Wayland セッションでしか機能しません。HDR を有効化するには、''System Settings > Display & Monitor > High Dynamic Range > Enable HDR'' を見てください。
  +
  +
詳細は [https://zamundaaa.github.io/wayland/2023/12/18/update-on-hdr-and-colormanagement-in-plasma.html Xaver Hugl のブログ記事]と [[HDR モニターのサポート]] を参照してください。
  +
  +
できること:
  +
  +
==== ゲーム ====
  +
  +
上流の API が完全化されるまで、一部のゲームを機能させるには特殊な Vulkan レイヤー {{AUR|vk-hdr-layer-kwin6-git}} が必要です。
  +
  +
* HDR を有効化して Steam を起動する。全てのゲームは HDR が有効化されますが、Steam とゲームは gamescope のウィンドウ内で起動されます。
  +
$ gamescope --hdr-enabled --steam -- env DXVK_HDR=1 steam
  +
* Steam で1つのゲームだけ HDR を有効化するには、''起動オプション''で以下を設定してください:
  +
DXVK_HDR=1 gamescope -f --hdr-enabled %command%
  +
* Steam 以外のゲームを gamescope 内で起動するには:
  +
$ DXVK_HDR=1 gamescope -f --hdr-enabled ''executable''
  +
:別の gamescope ウィンドウでゲームが起動するようになります。
  +
:{{Note|デフォルトでは、{{ic|gamescope}} は解像度 1280x720 で起動します。デフォルトの解像度から変更するには、パラメータ {{ic|-W}} と {{ic|-H}} を使ってください。}}
  +
* HDR を有効化して Wayland で Wine を使って Windows アプリケーションを起動するには:
  +
$ ENABLE_HDR_WSI=1 DXVK_HDR=1 DISPLAY= wine ''executable''.exe
  +
* ネイティブなゲーム (例: Quake II RTX) を HDR を有効化して起動するには:
  +
$ ENABLE_HDR_WSI=1 SDL_VIDEODRIVER=wayland quake2rtx
  +
  +
==== 動画 ====
  +
  +
MPV を使って HDR で動画を再生するには、まず {{AUR|vk-hdr-layer-kwin6-git}} をインストールする必要があります。次に、以下のコマンドを実行することで HDR を有効化して動画を再生できます[https://github.com/mpv-player/mpv/issues/13078#issuecomment-1863788237]:
  +
  +
$ ENABLE_HDR_WSI=1 mpv --vo=gpu-next --target-colorspace-hint --gpu-api=vulkan --gpu-context=waylandvk "path/to/video"
  +
  +
=== Super キー (Windows キー) でアプリケーションランチャーを開く機能を無効化 ===
  +
  +
現在、この機能を無効化するには、{{ic|kwinrc}} 設定ファイルを編集し、{{ic|ModifierOnlyShortcuts}} の {{ic|Meta}} キーを空白に設定する必要があります:
  +
  +
{{hc|$XDG_CONFIG_HOME/kwinrc|2=
  +
[ModifierOnlyShortcuts]
  +
Meta=
  +
}}
  +
  +
あるいは、以下のコマンドを実行することでも可能です:
  +
  +
$ kwriteconfig6 --file kwinrc --group ModifierOnlyShortcuts --key Meta ""
  +
  +
=== アプリケーションメニューにブックマークを表示させない ===
  +
  +
Plasma Browser integration をインストールすると、KDE はアプリケーションランチャーにブックマークを表示するようになります。
  +
  +
この機能を無効化するには、''System Settings > Search > Plasma Search'' を開き、''Bookmarks'' のチェックを外してください。
  +
  +
=== IBus 統合 ===
  +
  +
[[IBus]] は [[インプットメソッド#インプットメソッドフレームワーク|インプットメソッドフレームワーク]] であり、KDE と統合できます。詳細は [[IBus#統合]] を見てください。
  +
  +
[[Wayland]] 上で KDE を使用している場合、アクセント記号付きの文字やデッドキーのサポートを利用するには [[IBus]] が必要になる場合があります [https://bugs.kde.org/show_bug.cgi?id=411729]。
  +
  +
=== plasma-nm でホットスポットを有効化する ===
  +
  +
[[NetworkManager#wifi でインターネット接続を共有する]] を見てください。
  +
  +
=== 前回保存したセッションを復元する ===
  +
  +
''System Settings > Session > Desktop Session > Session Restore > On login, launch apps that were open: On last logout'' を選択している (デフォルト) 場合、ksmserver (KDE のセッションマネージャ) は、すべての開かれているアプリケーションを ログアウト/ログイン時に {{ic|~/.config/ksmserverrc}} に/から 自動的に 保存/ロードします。
  +
  +
{{Note|現在、ネイティブな Wayland ウインドウは復元できません。現在の開発状況については [https://community.kde.org/Plasma/Wayland_Showstoppers Wayland Showstoppers] を見てください。}}
  +
  +
=== KMail でローカルメールを受信する ===
  +
  +
[[Wikipedia:ja:Maildir|Maildir]] フォーマットを使用する[[メールサーバー]]でローカルメール配送のセットアップを済ませている場合、このメールを KMail で受信したい場合があるでしょう。そうするには、{{ic|~/.local/share/local-mail/}} にメールを格納する、KMail のデフォルトの受信アカウントの "Local Folders" を再利用できます。
  +
  +
(Maildir フォーマットのメールが届けられる場所である) {{ic|~/Maildir}} ディレクトリを Local Folders の受信ボックスへのシンボリックリンクにしてください:
  +
  +
$ ln -s .local/share/local-mail/inbox ~/Maildir
  +
  +
または、''Maildir'' タイプの新しい受信アカウントを追加して、{{ic|~/Maildir}} をディレクトリに設定してください。
  +
  +
=== すべてのユーザに対して Plasma を設定する ===
  +
  +
{{ic|/usr/share/plasma}} にある {{ic|config/main.xml}} という名前のファイルを編集してください。例えば、アプリケーションランチャーをすべてのユーザに対して設定する場合、{{ic|/usr/share/plasma/plasmoids/org.kde.plasma.kickoff/contents/config/main.xml}} を編集してください。パッケージのアップデートでこれらのファイルが上書きされないようにするには、これらのファイルを [[pacman#アップグレードさせないファイルを設定|Pacman の NoUpgrade]] に追加してください。
  +
  +
=== ハイバネートを無効化 ===
  +
  +
ハイバネートの機能を適切に無効化して、Polkit のポリシールールでメニューから非表示にしてください。
  +
  +
{{hc|/etc/polkit-1/rules.d/99-disable-hibernate.rules|<nowiki>
  +
// Disable hibernate for all users
  +
polkit.addRule(function(action, subject) {
  +
if ((action.id == "org.freedesktop.login1.hibernate")) {
  +
return polkit.Result.NO;
  +
}
  +
});
  +
polkit.addRule(function(action, subject) {
  +
if ((action.id == "org.freedesktop.login1.hibernate-multiple-sessions")) {
  +
return polkit.Result.NO;
  +
}
  +
});
  +
</nowiki>}}
  +
  +
あるいは、{{ic|/etc/systemd/sleep.conf.d/}} 内にファイルを作成して、そのファイル内に以下の行を追加してください:
  +
  +
{{hc|/etc/systemd/sleep.conf.d/00-disable-hibernation.conf|2=
  +
[Sleep]
  +
AllowHibernation=no
  +
AllowSuspendThenHibernate=no
  +
AllowHybridSleep=no
  +
}}
  +
  +
=== ウィンドウのルールを使う ===
  +
  +
KWin には、特定のウィンドウ/アプリケーションに対してルールを指定する機能があります。例えば、アプリケーションの開発者がタイトルバーを表示しないようにしていたとしても、強制的にタイトルバーを表示させることができます。特定の開始位置、サイズ、最小化状態、他のウィンドウより前/後ろに表示し続けるなどのルールを設定できます。
  +
  +
ルールを作成するには、対象のウィンドウにフォーカスした状態で {{ic|Alt+F3}} を押し、''その他のアクション > アプリケーション/ウィンドウ固有の設定'' を開くことで、目的のプロパティを設定できます。作成されたルールのリストは、''KDE システム設定 > ウィンドウの操作 > ウィンドウのルール'' で見られます。
  +
  +
=== 仮想キーボード ===
  +
  +
デフォルトでは、仮想キーボードはインストールされていません。[[アプリケーション一覧/ユーティリティ#スクリーンキーボード]] から適切なキーボード (例えば、Maliit キーボード) を選び、インストールしてください。そして、KDE システム設定からそのキーボードを有効化してください。
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  +
=== ネットワーク共有ディレクトリを固定された場所にマウントする ===
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デフォルトでは、KDE マウントマネージャ ({{Pkg|kio-fuse}}) はネットワーク共有ディレクトリを {{ic|${XDG_RUNTIME_DIR}/kio-fuse-''6文字のランダムな文字列''}} にマウントします。
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ホームディレクトリにディレクトリを自由な名前で作成してください (ここでは {{ic|mnt_kio}}):
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$ mkdir ~/mnt_kio
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[[ドロップインファイル]]を使ってデフォルトの {{ic|kio-fuse.service}} をオーバーライドしてください:
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{{hc|~/.config/systemd/user/kio-fuse.service.d/mountpoint.conf|2=
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[Service]
  +
ExecStart=
  +
ExecStart=/usr/lib/kio-fuse -f %h/mnt_kio
  +
}}
  +
  +
これで、dbus 経由で、または Dolphin でリモートディレクトリ内のファイルを開いてネットワーク共有ディレクトリをマウントすると、それらは {{ic|~/mnt_kio}} にマウントされます:
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  +
{{bc|1=$ dbus-send --session --print-reply --type=method_call \
  +
--dest=org.kde.KIOFuse \
  +
/org/kde/KIOFuse \
  +
org.kde.KIOFuse.VFS.mountUrl "smb://etcetc"
  +
}}
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== トラブルシューティング ==
  +
  +
=== KDE 6 にアップグレードした後に GNOME 内で KDE アプリケーションが起動できない ===
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  +
KDE 6 アプリケーションではデフォルトで Wayland が使用されます。この場合、GNOME Wayland (または他のデスクトップ環境/ウィンドウマネージャ) 内で KDE アプリケーションが機能しなくなります。この問題は、{{ic|1=QT_QPA_PLATFORM=xcb}} [[環境変数]]を設定することで解決します。
  +
  +
これは KDE のバグに対する回避策であり、Wayland 自体の問題ではありません。
  +
  +
=== KDE 6 にアップグレードした後に KDE のアイコンが消えた ===
  +
  +
KDE 6 の最新アップグレードで KDE のアイコンが表示されない問題が発生し、ユーザーを新規作成すると問題が解決することがあります。
  +
  +
この問題は、アップグレード中にテーマが消えてしまったことが原因であり、手動でテーマを再度設定する必要があります。まず、''System Settings > Colors & Themes > Icons'' を開き、所望のテーマを選択し直してください。これで、アイコンが再び表示されるようになります。
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  +
=== アップグレード後に qt5ct と kvantum のバグ ===
   
  +
{{Out of date|これは 2021-02-15 に追加されました。「最新のアップデート」も数年前です。すでに修正済みか?}}
KDE Dbus がタッチパッドを認識しているか確認してください ({{Ic|event14}} は {{Ic|libinput-list-devices}} で確認した識別子に置き換えてください):
 
   
  +
最新のアップデートにより、互換性のない HiDPI スケーリングが発生するかもしれません。これにより、一部のインターフェイスが大きくなりすぎたり、一部のアイコンが消えたり表示されないようになったり、パネルやウィジェットが消えたりします。
{{Hc|$ qdbus org.kde.KWin.InputDevice /org/kde/KWin/InputDevice/event14 org.freedesktop.DBus.Properties.Get org.kde.KWin.InputDevice name|ETPS/2 Elantech Touchpad}}
 
   
  +
{{Pkg|qt5ct}} と {{Pkg|kvantum}} 関連のパッケージを削除してみてください。その後、デフォルトのグローバル Plasma テーマを適用してください。問題が続く場合、すべての KDE 設定を削除し、{{Grp|plasma}} を再インストールして設定を上書きしてみてください。KDE システム設定の HiDPI スケーリングも確認しておいてください。
{{Ic|tapToClick}} の現在の値を確認:
 
{{Hc|$ qdbus org.kde.KWin.InputDevice /org/kde/KWin/InputDevice/event14 org.freedesktop.DBus.Properties.Get org.kde.KWin.InputDevice tapToClick|false}}
 
   
  +
=== Wayland バックエンドを使用していると Spectacle が起動時にクラッシュする ===
{{Ic|tapToClick}} を {{Ic|true}} に設定:
 
   
  +
NVIDIA のプロプライエタリドライバを使用しているシステムでは、問題が発生することがあります。{{Pkg|libva-vdpau-driver}} をアンインストールすれば、この問題は解決するはずです。
$ qdbus org.kde.KWin.InputDevice /org/kde/KWin/InputDevice/event14 org.freedesktop.DBus.Properties.Set org.kde.KWin.InputDevice tapToClick true
 
   
  +
=== フォントが大きすぎる・アンバランス ===
{{Ic|tapToClick}} が {{Ic|true}} になっていることを確認:
 
   
  +
''System Settings > Text & Fonts > Fonts'' からフォントの DPI を {{ic|96}} に強制してみて下さい。
{{Hc|$ qdbus org.kde.KWin.InputDevice /org/kde/KWin/InputDevice/event14 org.freedesktop.DBus.Properties.Get org.kde.KWin.InputDevice tapToClick|true}}
 
   
  +
これでフォントが治らないときは Xorg の設定から直接 DPI をセットしてください。[[Xorg#手動で DPI を設定する]] を参照。
==トラブルシューティング==
 
   
 
=== 設定関連の問題 ===
 
=== 設定関連の問題 ===
   
KDE の問題の多くは設定に関係しています。アップグレードの問題を解決する方法のひとつは KDE の設定をイチから始めることです。
+
KDE の問題の多くは設定に関係しています。
   
====Plasma デスクトップの挙動がおかしい====
+
==== Plasma デスクトップの挙動がおかしい ====
   
通常 Plasma の問題は不安定な '''plasmoid''' や '''plasma テーマ'''が原因です。まず、最後にインストールした plasmoid plasma テーマを無効にしたりアンインストールしてみてください。
+
通常 Plasma の問題は不安定な ''Plasma ウィジェット'' (俗に ''plasmoid'' と呼ばれています) や ''Plasma テーマ'' が原因です。まず、最後にインストールしたウィジェットやテーマを無効にしたりアンインストールしてみてください。
   
突然デスクトップが"ロックアップ"する場合は、おそらくインストールしたウィジェットの欠陥が原因です。問題が起こる前にインストールしたウィジェットがどれか思い出せないときは、問題が解決するまで一つずつウィジェットを削除して見て下さい。ウィジェットをアンインストールしたら、'''公式ウィジェットが原因の場合'''バグレポートを送って下さい (bugs.kde.org)。公式ウィジェットではなかったときは、https://store.kde.org/ のエントリを探してウィジェットの作者に問題を伝えることを推奨します (問題を再現する方法を記述してください)。
+
突然デスクトップが"ロックアップ"する場合は、おそらくインストールしたウィジェットの欠陥が原因です。問題が起こる前にインストールしたウィジェットがどれか思い出せないときは、問題が解決するまで一つずつウィジェットを削除して見て下さい。ウィジェットをアンインストールしたら、'''公式ウィジェットが原因の場合'''バグレポートを [https://bugs.kde.org/ KDE bug tracker] に送って下さい。公式ウィジェットではなかったときは、 [https://store.kde.org/ KDE Store] のエントリを探してウィジェットの作者に問題を伝えることを推奨します (問題を再現する方法などを記述してください)。
   
問題がわからないが、KDE の設定を''全て''失うのは嫌な場合は、{{ic|~/.config}} から次を実行してください:
+
問題がわからないが、KDE の設定を''全て''失うのは嫌な場合は、{{ic|~/.config/}} から次を実行してください:
   
 
$ for j in plasma*; do mv -- "$j" "${j%}.bak"; done
 
$ for j in plasma*; do mv -- "$j" "${j%}.bak"; done
   
このコマンドは KDE に再ログインし時にユーザ ''plasma 関連する設定を全て削除し''''デフォルトの''設定に戻ます。これを'''一度行うと取り返しが付かなで'''注意してください。バックアップフォルダ作成して plasma に関係する設定そこにコピーすると良でしょう
+
このコマンドはあなユーザの'''すべて'''の Plasma 関連設定ファイル名 ''*.bak'' に変更します (例: {{ic|plasmarc.bak}})。Plasma に再ログインすると、設定はデフォルトに戻っています。元に戻すには、''.bak'' 拡張子の部分を取りてください。す''*.bak'' ファイルが存在する場合は、それらを先に移動/削除するか名前を変更してください。いずれにせよ定期的なバックアップを取ることを強く推奨ます。方法につい [[同期およびバックアッププログラム]]見てください。
   
 
==== キャッシュを削除してアップグレードの問題を解決する ====
 
==== キャッシュを削除してアップグレードの問題を解決する ====
   
古いキャッシュによって[https://bbs.archlinux.org/viewtopic.php?id=135301 問題]が発生することもあります。アップグレードをした後、古いキャッシュによってシェルが消せなくなるなどのおかしなデバッグしづらい挙動が発生したり、設定を変更したときにフリーズしたり、ark が rar や zip を解凍できなくなったり、amarok が音楽を認識しなくなるなどの問題がおこることがあります。この問題の解決方法は、アップグレードによって KDE や Qt のプログラムの見た目がおかしくなる問題を解決することもあります。
+
古いキャッシュによって[https://bbs.archlinux.org/viewtopic.php?id=135301 問題]が発生することもあります。アップグレードをした後、古いキャッシュによってシェルが消せなくなるなどのおかしな (デバッグしづらい) 挙動が発生したり、設定を変更したときにフリーズしたり、Ark が rar や zip を解凍できなくなったり、Amarok が音楽を認識しなくなるなどの問題がおこることがあります。この問題の解決方法は、アップグレードによって KDE や Qt のプログラムの見た目がおかしくなる問題を解決することもあります。
   
 
次のコマンドでキャッシュを再生成してください:
 
次のコマンドでキャッシュを再生成してください:
   
 
$ rm ~/.config/Trolltech.conf
 
$ rm ~/.config/Trolltech.conf
$ kbuildsycoca5 --noincremental
+
$ kbuildsycoca6 --noincremental
  +
$ kbuildsycoca4 --noincremental
 
  +
任意で {{ic|~/.cache/}} フォルダの中身を削除してください (他のアプリケーションのキャッシュも消去されるので注意してください):
   
任意で {{ic|~/.cache}} フォルダの中身を削除してください (他のアプリケーションのキャッシュも消去されるので注意してください):
 
 
$ rm -rf ~/.cache/*
 
$ rm -rf ~/.cache/*
   
  +
{{ic|~/.cache/}} フォルダを空にしても問題が解決しない場合があります。例えば、以下のようなエラーが発生する場合などです:
うまくいけば、問題は修正されているはずです。
 
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  +
kf.service.sycoca: The menu spec file ( "" ) contains a Layout or DefaultLayout tag without the mandatory Merge tag inside. Please fix it.
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古くなった設定ファイルに関連しているのかもしれません。上記の場合では、{{ic|~/.config/menus/}} フォルダを削除することで問題が解決します。他の場合では、{{ic|~/.config/menus/}} フォルダからファイルを1つずつ移動して、どのファイルがエラーを引き起こしているか調べると良いでしょう。
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==== Plasma デスクトップが ロケール/言語の設定を反映しない ====
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  +
Plasma デスクトップは KDE システム設定パネルや ([[ロケール#変数]]に対して) {{ic|locale.conf}} で設定したものと異なる設定を使用する場合があります。まずすべきことは、{{ic|~/.config/plasma-localerc}} を削除した後にログアウトしてログインすることです。これで問題が解決しない場合、そのファイルを手動で編集してみてください。例えば、{{ic|LANG}} 変数を {{ic|es_ES.UTF-8}} にセットし、{{ic|LC_MESSAGES}} 変数を {{ic|en_US.UTF-8}} にセットする場合は以下のようになります。
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{{hc|~/.config/plasma-localerc|2=
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[Formats]
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LANG=es_ES.UTF-8
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[Translations]
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LANGUAGE=en_US
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}}
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==== systemsettings でテーマ、アイコン、フォント、色を変更できない(ほとんどのアイコンが表示されない) ====
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{{ic|QT_QPA_PLATFORMTHEME}} [[環境変数]]がセットされて'''いない'''ことを確認してください。つまり、コマンド {{ic|printenv QT_QPA_PLATFORMTHEME}} を実行すると何も表示されない必要があります。環境変数がセットされている場合 (おそらく qt5ct か qt6ct)、この変数は Qt アプリケーションに対して qt5ct/qt6ct の設定を使用することを強制します。{{ic|1=export QT_QPA_PLATFORMTHEME=}} を実行すると環境変数を空白にします。
  +
  +
より簡単な (そして信頼できる) 解決策は qt5ct と qt6ct を完全にアンインストールすることでしょう。
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  +
==== 音量、通知、マルチメディアのキーを押しても動作しない ====
  +
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システムトレイの設定で特定のアイテムを非表示にすると、関連する機能も無効化されます (例: 音量、メディアプレーヤー、通知)。''音量''を非表示にすると音量のキーが無効化されます。''マルチメディア''を無効化するとマルチメディアのキー (巻き戻し、停止、一時停止) が無効化されます。''通知''を無効化すると通知が表示されなくなります。
  +
  +
==== KCM のログイン画面の設定が SDDM のカーソルと同期しない ====
  +
  +
KCM のログイン画面の設定は {{ic|~/.config/kcminputrc}} からカーソルの設定を読み込みます。このファイルが存在しないと設定が同期されません。このファイルを作成する最も簡単な方法は、''System Settings > Colors & Themes > Cursors'' でカーソルのテーマを変更し、そして元に戻すことです。
  +
  +
==== パネル/ウィジェットが消えた ====
  +
  +
クラッシュやハードウェアの変更により、たとえシングルモニタ環境であってもスクリーン番号が変更されることがあります。そのようなことが起こるとパネル/ウィジェットが消えることがあります。これは {{ic|~/.config/plasma-org.kde.plasma.desktop-appletsrc}} ファイルの {{ic|lastScreen}} の値を変更することで修正できます。
   
 
=== グラフィック関連の問題 ===
 
=== グラフィック関連の問題 ===
   
使用している GPU に相応しいドライバーをインストールしてください。詳しくは [[Xorg#ドライバーのインストール]]を見てください。古いカードを使っている場合は[[#特定のアプリケーションでデスクトップ効果を手動・自動で無効化]]や[[#コンポジットの無効化]]を見てください。
+
使用している GPU に相応しいドライバーをインストールしてください。詳しくは [[Xorg#ドライバーのインストール]] を見てください。古いカードを使っている場合は [[#特定のアプリケーションでデスクトップ効果を手動・自動で無効化]] [[#コンポジットの無効化]] を見てください。
   
 
==== デバッグなどのために KWin の現在の状態を取得 ====
 
==== デバッグなどのために KWin の現在の状態を取得 ====
   
次のコマンドで KWin の状態の概要を出力します。使われているオプション、使われているコンポジットバックエンド、関連する OpenGL ドライバーの情報も表示されます。詳しくは [https://blog.martin-graesslin.com/blog/2012/03/on-getting-help-for-kwin-and-helping-kwin/ Martin のブログ] を見てください。
+
次のコマンドで KWin の状態の概要を出力します。使われているオプション、使われているコンポジットバックエンド、関連する OpenGL ドライバーの情報も表示されます。詳しくは [https://blog.martin-graesslin.com/blog/2012/03/on-getting-help-for-kwin-and-helping-kwin/ Martin のブログ] を見てください。
   
$ qdbus org.kde.KWin /KWin supportInformation
+
$ qdbus6 org.kde.KWin /KWin org.kde.KWin.supportInformation
   
 
==== 特定のアプリケーションでデスクトップ効果を手動・自動で無効化 ====
 
==== 特定のアプリケーションでデスクトップ効果を手動・自動で無効化 ====
   
Plasma はデスクトップ効果をデフォルトで有効にします。デスクトップ効果は ''System Settings > Desktop Effects'' から無効化したり {{ic|Alt+Shift+F12}} でデスクトップ効果を切り替えることができます。さらに、KWin のカスタムルールを作成することで特定のアプリケーションやウィンドウが起動したときに自動的にコンポジットの無効化・有効化を行うことができます。''System Settings > Window Management > Window Rules'' から設定してください
+
Plasma はデスクトップ効果をデフォルトで有効にします(一部のゲームはデスクトップ効果を自動で無効化しません)。デスクトップ効果は ''System Settings > Window Management > Desktop Effects'' から無効化したり {{ic|Alt+Shift+F12}} でデスクトップ効果を切り替えることができます。
   
  +
さらに、KWin のカスタムルールを作成することで特定のアプリケーションやウィンドウが起動したときに自動的にコンポジットの無効化・有効化を行うことができます。''KDE システム設定 > ウインドウ操作 > ウインドウルール'' から設定してください。
==== コンポジットの無効化 ====
 
   
  +
==== 透過を有効にする ====
''Sytem Settings > Display and Monitor'' から ''Enable compositor on startup'' のチェックを外して Plasma を再起動してください。
 
   
==== コンポジットを有効にするとフルスクリンでちらつきが発生する ====
+
コンポジを有効にせずに透過背景を使用すると、以下のメッセが発生しま:
   
  +
This color scheme uses a transparent background which does not appear to be supported on your desktop
''Sytem Settings > Display and Monitor'' から ''Allow applications to block compositing'' のチェックを外してください。この設定はパフォーマンスが落ちることがあるので注意してください。
 
   
  +
''System Settings > Display & Monitor > Compositor'' を開いて、''Compositing: Enable on startup'' にチェックを付けて、Plasma を再起動してください。
==== NVIDIA で画面がちらつく ====
 
   
  +
==== コンポジットの無効化 ====
[[NVIDIA/トラブルシューティング#KDE で画面のティアリングを抑える (KWin)]] を見てください。
 
  +
  +
''System Settings > Display & Monitor > Compositor'' から ''Compositing: Enable on startup'' のチェックを外して Plasma を再起動してください。
  +
  +
==== コンポジットを有効にするとフルスクリーンでちらつきが発生する ====
  +
  +
''System Settings > Display & Monitor > Compositor'' から ''Compositing: Allow applications to block compositing'' のチェックを外してください。そうすると、パフォーマンスに悪影響を及ぼす場合があります。
   
 
==== Plasma のカーソルがときどきおかしくなる ====
 
==== Plasma のカーソルがときどきおかしくなる ====
   
{{ic|~/.icons/default}} ディレクトリを作成して、その中に {{ic|index.theme}} という名前のファイルを作成してください:
+
{{ic|~/.local/share/icons/default/}} ディレクトリ (あるいは {{ic|~/.icons/default}}) を作成して、その中に {{ic|index.theme}} という名前のファイルを以下の内容で作成してください:
   
{{hc|/home/''archie''/.icons/default/index.theme|2=
+
{{hc|~/.local/share/icons/default/index.theme|2=
 
[Icon Theme]
 
[Icon Theme]
 
Inherits=breeze_cursors
 
Inherits=breeze_cursors
 
}}
 
}}
   
  +
{{ic|breeze_cursors}} の部分は実際に使用するカーソルテーマに必要に応じて変更してください (カーソルのテーマは {{ic|/usr/share/icons/}} にあります。例えば {{ic|Breeze_Light}} です)。
以下のコマンドを実行:
 
  +
  +
{{Note|変更を適用するにはログインし直す必要があります。}}
  +
  +
Wayland では、GTK/Gnome アプリケーションで正しくカーソルテーマを適用するために {{Pkg|xdg-desktop-portal-gtk}} をインストールしておく必要があります。
  +
  +
===== Firefox と Thunderbird がカーソルテーマを無視する =====
  +
  +
Firefox と Thunderbird は、[[Wayland]] で動作している場合、どのカーソルを表示するかを GSettings を参照して調べます。
  +
  +
GTK アプリケーションに KDE の設定を適用するには、{{Pkg|kde-gtk-config}} をインストールしてください。
  +
  +
追加のパッケージをインストールしたくない場合は、手動でカーソルテーマを設定することもできます:
  +
  +
$ gsettings set org.gnome.desktop.interface cursor-theme ''cursor-theme-name''
  +
  +
==== (ハイパーリンクにマウスを合わせた時などに)カーソルが変化するとカーソルが震える/跳ねる ====
  +
  +
あなたのシステムとウインドウマネージャに合う適切な 2D アクセラレーションドライバをインストールしてみてください。
  +
  +
==== 使用できないスクリーン解像度設定 ====
  +
  +
kscreen のローカルの設定は {{ic|xorg.conf}} にあるスクリーン解像度の設定を上書きすることがあります。{{ic|~/.local/share/kscreen/}} から kscreen の設定ファイルを見つけて、モニタによってサポートされない解像度が設定されていないか調べてください。
  +
  +
==== システムトレイのアイコンがぼやける ====
  +
  +
アイコンをトレイに追加するためにアプリケーションはしばしば appindicator ライブラリを使用します。アイコンがぼやける場合、どのバージョンの libappindicator をインストールしているか調べてください。もし {{Pkg|libappindicator-gtk2}} しかインストールしていない場合、{{Pkg|libappindicator-gtk3}} をインストールしてアイコンがはっきり表示されるか試してください。
  +
  +
==== 仮想マシンの中で実行するとスクリーンの解像度を変更できない ====
  +
  +
Plasma を [[VMware]] や [[VirtualBox]]、[[QEMU]] 仮想マシンの中で実行すると、kscreen はゲストのスクリーン解像度を 800x600 より高く変更できない場合があります。
  +
  +
回避策は {{man|5|xorg.conf.d}} 内の {{ic|PreferredMode}} オプションをセットすることです。あるいは、VM で異なるグラフィックアダプタを使用してみてください (例えば、VirtualBox では VMSVGA ではなく VBoxSVGA、QEMU では QXL ではなく Virtio)。詳細は [https://bugs.kde.org/show_bug.cgi?id=407058 KDE Bug 407058] を見てください。
  +
  +
==== Dolphin や Kate などを開くのに長い時間がかかる ====
  +
  +
ユーザディレクトリ ({{ic|Documents}} や {{ic|Downloads}} など) が読み取り専用になっていないか調べてください。
  +
  +
==== Spectacle のスクリーンショットでスクリーンの古い状態が使われてしまう ====
  +
  +
''System Settings > Display & Monitor > Compositor'' で、''ウィンドウのサムネイルを保つ'' を ''表示されているウィンドウのみ'' から ''しない'' に変更してください。Intel graphics を使用している場合は、{{Pkg|xf86-video-intel}} が[[Intel graphics#インストール|インストールされていない]]ことを確認してください。
  +
  +
==== GTK アプリケーションでフォントの描画が汚い ====
   
  +
[[XDG デスクトップ ポータル#KDE Plasma で GTK アプリケーションのフォント描画が汚い]] を参照。
$ ln -s /usr/share/icons/breeze_cursors/cursors ~/.icons/default/cursors
 
   
===サウンド関連の問題===
+
=== サウンド関連の問題 ===
   
{{Note|めに {{pkg|alsa-lib}} と {{pkg|alsa-utils}} がインストールされているか確認してください。}}
+
{{Note|めに {{pkg|alsa-utils}} がインストールされているか確認してください。}}
   
 
==== サスペンド後に音声が鳴らない ====
 
==== サスペンド後に音声が鳴らない ====
   
KMix オーディオデバイス表示されない場合、plasmashell と pulseaudio を再起動することで解決する場合があり:
+
サスペンド後に音声がならない場合や、KMix オーディオデバイス表示表示しない場合、plasmashell と pulseaudio を再起動することで問題が解決するかもしれせん:
   
 
$ killall plasmashell
 
$ killall plasmashell
596行目: 881行目:
 
$ plasmashell
 
$ plasmashell
   
一部のアプリケーション再起動必要とします。
+
音声を再び鳴らすために一部のアプリケーション再起動する必要がある場合があります。
   
  +
==== GStreamer Phonon バックエンドを使っているときに MP3 ファイルを再生できない ====
====KDE で音楽を聞こうとすると "Falling back to default" メッセージが表示される====
 
   
  +
GStreamer の libav プラグイン ({{Pkg|gst-libav}} パッケージ) をインストールすることで解決できます。それでも再生できないときは、{{Pkg|phonon-qt6-vlc}} など他のバックエンドをインストールして、利用する Phonon バックエンドを変更してみて下さい。
次のようなメッセージが表示される場合:
 
:The audio playback device ''<name-of-the-sound-device>'' does not work.
 
:Falling back to default
 
システム設定から
 
システム設定 -> マルチメディア -> Phonon
 
それぞれのボックスの全てのデバイスの上に {{ic|default}} という名前のデバイスを設定してください。
 
   
====GStreamer Phonon を使って MP3 ファイル再生できない====
+
==== トレイに音量調節アイコンが無く、ファンクションキーで音量調整できない ====
   
  +
{{Pkg|plasma-pa}} がインストールされていることを確認してください。
GStreamer の libav プラグイン ({{Pkg|gst-libav}} パッケージ) をインストールすることで解決できます。それでも再生できないときは、{{AUR|phonon-qt4-vlc}} や {{Pkg|phonon-qt5-vlc}} など他のバックエンドをインストールして、利用する Phonon バックエンドを変更してみて下さい。バックエンドを変えるには:
 
システム設定 -> マルチメディア -> Phonon -> バックエンド (タブ)
 
   
  +
==== しばらくすると音が出なくなる ====
=== 電源管理 ===
 
   
  +
{{ic|journalctl -p4 -t pulseaudio}} の出力に {{ic|Failed to create sink input: sink is suspended}} というエントリが含まれている場合、{{ic|/etc/pulse/default.pa}} 内の以下の行をコメントアウトしてみてください:
==== サスペンドやハイバネートのオプションが使えない ====
 
   
  +
#load-module module-suspend-on-idle
systemd を使用してサスペンドあるいはハイバネートできるのに、KDE にそれらオプションが表示されない場合、{{Pkg|powerdevil}} をインストールしてください。
 
   
  +
問題が続く場合、{{Pkg|plasma-meta}} か {{Grp|plasma}} が {{Pkg|wireplumber}} と一緒に {{Pkg|pulseaudio}} をインストールしたのかもしれません。この問題を解決するには、{{Pkg|pulseaudio}} を {{Pkg|pipewire-pulse}} に置き換えてください。{{Pkg|pulseaudio}} を使いたい場合は、{{Pkg|wireplumber}} を {{Pkg|pipewire-media-session}} に置き換えてください。詳細は [[PipeWire#PulseAudio クライアント]] と[https://bbs.archlinux.org/viewtopic.php?id=276308 このフォーラムのスレッド]を参照してください。
=== Baloo ===
 
   
  +
=== 電源管理 ===
==== Inotify のフォルダ監視数 ====
 
   
  +
==== サスペンドやハイバネートのオプションが使えない ====
以下のエラーが表示される場合:
 
   
  +
[[systemd]] を使用してサスペンドあるいはハイバネートできるのに、KDE にそれらオプションが表示されない場合、{{Pkg|powerdevil}} をインストールしていることを確認してください。
KDE Baloo Filewatch service reached the inotify folder watch limit. File changes may be ignored.
 
   
  +
==== 電源プロファイルオプションが無い ====
inotify のフォルダ監視数を増やす必要があります:
 
   
  +
{{Pkg|powerdevil}} と {{Pkg|power-profiles-daemon}} が[[インストール]]されていることを確認してください。
# echo 524288 > /proc/sys/fs/inotify/max_user_watches
 
   
  +
''powerprofilesctl'' を実行し、ドライバをチェックしてください。{{ic|intel_pstate}} か {{ic|amd_pstate}} が使用されている場合、問題ありません。そうでない場合、これらのドライバを有効化する方法を [[CPU 周波数スケーリング#スケーリングドライバ]] で確認してください。
変更を永続化させるには、以下の内容で {{ic|40-max-user-watches.conf}} を作成してください:
 
 
{{hc|/etc/sysctl.d/40-max-user-watches.conf|2=
 
fs.inotify.max_user_watches=524288
 
}}
 
   
 
=== KMail ===
 
=== KMail ===
   
==== akonadi の設定を削除して KMail を修復する ====
+
==== Akonadi の設定を削除して KMail を修復する ====
  +
  +
詳細は [https://userbase.kde.org/KMail/FAQs_Hints_and_Tips#Clean_start_after_a_failed_migration] を見てください。
  +
  +
バックアップを取りたい場合は以下の設定ディレクトリをコピーしてください:
   
まず、KMail が動作していないことを確認してください。次に、設定のバックアップをしてください:
 
 
$ cp -a ~/.local/share/akonadi ~/.local/share/akonadi-old
 
$ cp -a ~/.local/share/akonadi ~/.local/share/akonadi-old
 
$ cp -a ~/.config/akonadi ~/.config/akonadi-old
 
$ cp -a ~/.config/akonadi ~/.config/akonadi-old
   
  +
==== KMail の IMAP 受信ボックスが空 ====
''システム設定 > 個人'' を起動して全てのリソースを削除して下さい。Dolphin に戻ってオリジナルの {{ic|~/.local/share/akonadi}} と
 
{{ic|~/.config/akonadi}} を削除してください。必要ならば先ほど作成したコピーを使って元に戻すことができます。
 
   
  +
一部の IMAP アカウントで KMail はアカウントの他のすべてのフォルダーを内部に入れた状態で IMAP 受信ボックスをトップレベルのコンテナとして表示します(なのでメッセージを読むことができなくなります)[https://bugs.kde.org/show_bug.cgi?id=284172]。この問題を解決するには、単に KMail のアカウント設定でサーバー側の購読を無効化してください。
もう一回システム設定に戻って注意して必要なリソースを追加してください。リソースがメールフォルダを読み込んでいるはずです。それから Kontact/KMail を起動して正しく動作するか確かめて下さい。
 
   
=== ネッ ===
+
==== KMail で EWS アカウンの認証エラ====
   
  +
KMail で EWS アカウントをセットアップするときに、有効な認証情報であるにも関わらず、認証失敗に関するエラーが発生し続けることがあります。原因は [[KWallet]] と KMail との間で通信に失敗しているからである可能性が高いです。この問題の回避策は qdbus を通してパスワードを設定することです:
==== NFS ボリュームを自動マウントするとフリーズが発生する ====
 
   
  +
$ qdbus6 org.freedesktop.Akonadi.Resource.akonadi_ews_resource_0 /Settings org.kde.Akonadi.Ews.Wallet.setPassword "XXX"
[[Fstab#systemd による自動マウント|systemd による自動マウント]]を [[NFS]] ボリュームで行うとフリーズが発生することがあります。[https://bugs.kde.org/show_bug.cgi?id=354137 上流のバグレポート] を参照してください。
 
   
=== Journal に QXcbConnection のログが大量に出力される ===
+
=== Journal に QXcbConnection / kscreen.xcb.helper のログが大量に出力される ===
   
[[Qt#Qt による journal ログ出力を無効化・修正]]を参照してください。
+
[[Qt#Qt journal ログの動作を無効化/変更する]] を参照してください。
   
 
=== i3/fvwm/awesome で KF5/Qt5 アプリケーションのアイコンが表示されない ===
 
=== i3/fvwm/awesome で KF5/Qt5 アプリケーションのアイコンが表示されない ===
   
[[Qt#KDE 以外の環境で Qt アプリ設定]]をさい。
+
[[Qt#KDE Plasma 以外の環境で Qt 5/6 アプリケーションの設定]] 参照しください。
   
  +
=== 認証情報の保存に関する問題と KWallet ダイアログが何度も開く問題 ===
==参照==
 
  +
  +
WiFi のパスフレーズなどの認証情報をユーザごとに暗号化して保存するのに必要なので、ユーザ設定で [[KWallet]] のパスワード保存システムをオフにすることは推奨されません。KWallet のダイアログが何度も開くのは KWallet がオフになっているからかもしれません。
  +
  +
アプリケーションがアクセスするたびに KWallet をアンロックするダイアログが表示されるのが鬱陶しい場合、[[ディスプレイマネージャ]] の [[SDDM]] と [[LightDM]] に KWallet をログイン時に自動的にアンロックさせることができます。[[KDE Wallet#ログイン時に KDE ウォレットを自動的にアンロック]] を見てください。システムプログラムの認証情報に使用できるように、最初のウォレットは (ユーザではなく) KWallet によって生成される必要があります。
  +
  +
すべてのアプリケーションでウォレットの認証情報をメモリ上で開かないようにしたい場合、KWallet の設定で {{Pkg|kwalletmanager}} を使ってアプリケーションのアクセスを制限することができます。
  +
  +
認証情報の暗号化について全く気にしない場合は、ウォレット作成時に表示される KWallet のパスワード入力欄を空欄にすることができます。この場合、アプリケーションはウォレットをアンロックせずにパスワードにアクセスできます。
  +
  +
=== Discover がアプリケーションを表示しない ===
  +
  +
Plasma/Qt のバージョンに応じて {{Pkg|packagekit-qt6}} か {{Pkg|packagekit-qt5}} のどちらかをインストールすれば解決します。
  +
  +
{{Warning|あるパッケージメンテナが [https://github.com/archlinux/archinstall/issues/1321#issuecomment-1151343223 GitHub のコメント]で説明している通り、packagekit によるシステムパッケージ管理は、メンテナンス頻度の高いローリングリリースのディストリビューションと基本的に互換性がありません。Arch Linux では、ユーザが pacman のログを読んだり、再起動する前に pacnew ファイルをマージしたりすることに注意を払わないと、アップデートによりシステムが起動不能か使用不能な状態になってしまうかもしれないからです。}}
  +
  +
=== Discover が Arch のリポジトリのアップデートを表示しなくなった ===
  +
  +
時々、Discover は PackageKit の aplm のロックを解除しません。ロックを開放するには、{{ic|/var/lib/PackageKit/alpm/db.lck}} を削除してください。Discover の "Refresh" を使えば、アップデートが表示されるはずです (もし、アップデートがあれば)。
  +
  +
=== NVIDIA ドライバ使用時に kscreenlocker_greet の CPU 使用率が高くなる ===
  +
  +
[https://bugs.kde.org/show_bug.cgi?id=347772 KDE Bug 347772] で述べられているように、NVIDIA OpenGL ドライバと QML は Qt 5 と相性が悪いです。これにより、セッションをアンロックした後に {{ic|kscreenlocker_greet}} の CPU 使用率が高くなります。この問題の回避策は {{ic|QSG_RENDERER_LOOP}} [[環境変数]]を {{ic|basic}} に設定することです。
  +
  +
その後、{{ic|killall kscreenlocker_greet}} を実行して前の greeter のインスタンスを kill してください。
  +
  +
=== ZFS 上で Akonadi を実行中に OS エラー 22 ===
  +
  +
ホームディレクトリが [[ZFS]] プール上にある場合、{{ic|~/.config/akonadi/mysql-local.conf}} ファイルを以下の内容で作成してください:
  +
  +
[mysqld]
  +
innodb_use_native_aio = 0
  +
  +
[[MariaDB# ZFS での実行時に OS エラー 22]] を見てください。
  +
  +
=== ウインドウが非アクティブのときにスクロールできないプログラムがある ===
  +
  +
これは GTK3 のマウススクロールイベントに対する処理に問題があることにより発生します。回避策は[[環境変数]] {{ic|1=GDK_CORE_DEVICE_EVENTS=1}} を設定することです。しかし、この回避策はタッチパッドの滑らかなスクロールとタッチスクリーンのスクロールの機能を破壊します。
  +
  +
=== TeamViewer の動作が遅い ===
  +
  +
TeamViewer の使用時に、滑らかなアニメーション(ウインドウの最小化など)を使用している場合、動作が遅くなることがあります。回避策として [[#コンポジットの無効化]] を見てください。
  +
  +
=== Kmail、Kontact、そして Wayland ===
  +
  +
しばしば、最小化して復元したときに KMail が応答しなくなり、黒いメッセージビュアーや似たようなものが表示されることがあります。[[環境変数]] {{ic|1=QT_QPA_PLATFORM="xcb;wayland"}} を設定することでこの問題を回避できるかもしれません。[https://bugs.kde.org/show_bug.cgi?id=397825 KDE Bug 397825] を見てください。
  +
  +
=== ウィジェットのアンロック (Plasma ≥ 5.18) ===
  +
  +
一度ウィジェットをロックすると、再びアンロックできないできないことに気がつくでしょう。
  +
以下のコマンドを実行してください:
  +
  +
$ qdbus6 org.kde.plasmashell /PlasmaShell evaluateScript "lockCorona(false)"
  +
  +
新しい {{ic|Customize Layout}} ではロックする必要はありませんが、もししたい場合は:
  +
  +
$ qdbus6 org.kde.plasmashell /PlasmaShell evaluateScript "lockCorona(true)"
  +
  +
=== KIO が URL を違うプログラムで開いてしまう ===
  +
  +
HTML や PHP などのファイル関連付けを調べてください。そして、それらをブラウザに関連付けてください。KIO のキャッシュファイルは {{ic|$HOME/.cache/kioexec}} にあります。[[xdg-utils#URL スキームハンドラー]] も参照してください。
  +
  +
=== サスペンドやハイバネートする前にスクリーンをロックする ===
  +
  +
KDE システム設定には、スリープからの復帰後に自動的にスクリーンをロックする設定があります。[https://www.reddit.com/r/kde/comments/obnpeb/how_to_lock_system_before_suspend/ 一部のユーザ]は、復帰時にスクリーンがロックする前に一瞬表示されると報告しています。サスペンド前に KDE にスクリーンをロックさせるには、以下のファイルを root ユーザとして作成して、{{man|1|systemd}} にフックを作成してください:
  +
  +
{{hc|/usr/lib/systemd/system-sleep/lock_before_suspend.sh|2=
  +
#!/bin/bash
  +
  +
case $1/$2 in
  +
pre/*)
  +
case $2 in
  +
suspend{{!}}hibernate)
  +
loginctl lock-session
  +
sleep 1
  +
;;
  +
esac
  +
;;
  +
esac
  +
}}
  +
  +
コード中の {{ic|sleep}} は、デバイスがサスペンドに移行する前に {{ic|loginctl lock-session}} コマンドを完了させるために必要です。これより小さな値では、コマンドが完了しきれないかもしれません。
  +
  +
このファイルを作成した後に、[[実行可能属性|実行可能にしてください]]。
  +
  +
最後に、''System Settings > Screen Locking'' を開いて、''Lock screen automatically: After waking from sleep'' というチェックボックスがチェックされていることを確認してください。
  +
  +
=== Wayland で X11 のショートカットが衝突する ===
  +
  +
{{Pkg|freerdp}} のような一部の X11 ソフトウェアは、KDE 5.27 からキーボード入力を捕捉できます。[[VMware]] のような他のソフトウェアは、正しく捕捉できません。[https://gitlab.freedesktop.org/wayland/wayland-protocols/-/blob/main/unstable/keyboard-shortcuts-inhibit/keyboard-shortcuts-inhibit-unstable-v1.xml]
  +
  +
[https://gitlab.freedesktop.org/xorg/xserver/-/issues/1332 Xserver] やコンポジタで捕捉を強制的に行うのは適切ではありません。[https://gitlab.gnome.org/GNOME/mutter/-/issues/1720] 以下のようなエレガントな方法でこれを解決できます:
  +
  +
* ウィンドウのタイトルバーを右クリックする (例: VMware や Citrix)。
  +
* ''その他のアクション > ウィンドウ固有の設定...''
  +
* ''プロパティを追加...'' をクリックし、''グローバルショートカットを無視'' を選択する。
  +
* ''強制'' と ''はい'' を選択し、適用する。
  +
  +
=== システムの設定を変更しても適用されない ===
  +
  +
これは、"システム設定" がホームディレクトリ内の .config フォルダをアクセス/変更できない場合に発生することがあります。
  +
  +
この問題を解決するには、このフォルダの所有者を変更する必要があります:
  +
  +
# chown ''user'':''user'' /home/''user''/.config
  +
  +
{{ic|''user''}} は、現在 KDE Plasma にログインしているユーザーの名前です。ホームディレクトリの名前がユーザー名と同じでない場合は、コマンドを適宜変更してください。
  +
  +
これでも解決できない場合は、フォルダのパーミッションも変更する必要があるのかもしれません:
  +
  +
# chmod 755 /home/''user''/.config
  +
  +
=== Plasma 6 Global Menu が一部のアプリケーションで動かない ===
  +
  +
"Global Menu" ウィジェットには、{{Pkg|appmenu-gtk-module}} と {{Pkg|libdbusmenu-glib}} をインストールしても一部のアプリケーションで動かないという問題があります。解決方法は {{Pkg|plasma5-integration}} をインストールし、セッションを再起動することです。
  +
  +
== 参照 ==
   
 
* [https://www.kde.org/ KDE ホームページ]
 
* [https://www.kde.org/ KDE ホームページ]
* [https://bugs.kde.org/ KDE バグトラッカー]
+
* [https://dot.kde.org/ KDE ニュ]
  +
* [https://planet.kde.org/ KDE ブログ]
  +
* [https://discuss.kde.org/ KDE フォーラム]
  +
* [https://wiki.kde.org/ KDE Wiki]
  +
* [https://bugs.kde.org/ KDE バグトラッカーとリポーター]
 
* [https://blog.martin-graesslin.com/blog/kategorien/kde/ Martin Graesslin のブログ]
 
* [https://blog.martin-graesslin.com/blog/kategorien/kde/ Martin Graesslin のブログ]
  +
* [https://community.kde.org/Matrix KDE Matrix Rooms]
  +
  +
{{TranslationStatus|KDE|2024-11-07|820118}}

2024年11月7日 (木) 16:57時点における最新版

関連記事

KDE は現在、Plasma として知られるデスクトップ環境、ライブラリとフレームワーク (KDE Frameworks) のコレクション、そしてアプリケーション (KDE Applications) からなるソフトウェアプロジェクトです。

KDE の上流には、よくメンテナンスされている UserBase wiki があり、ほとんどの KDE アプリケーションの詳細情報を見つけることができます。

目次

インストール

Plasma

plasma-meta メタパッケージか plasma グループをインストールしてください。plasma-metaplasma の違いについては パッケージグループ を参照してください。あるいは、Plasma を動かすための必要最小限のパッケージだけインストールしたい場合、plasma-desktop パッケージをインストールしてください。上流の KDE では、完全な機能を持った Plasma セッションを作るためのパッケージとセットアップの推奨事項があります。

プロプライエタリな nvidiaNVIDIA GPU を使用している場合、Wayland セッションを使用するには DRM カーネルモード設定を有効化してください。

Plasma Mobile

plasma-mobileAURインストールしてください。Maliit 仮想キーボードを使うには qt5-wayland をインストールしてください。

KDE アプリケーション

KDE Applications のフルセットをインストールしたいときは、kde-applications-meta メタパッケージか kde-applications グループをインストールしてください。ゲームや教育などの特定のカテゴリの KDE アプリケーションだけが欲しい場合、kde-applications-meta の関連する依存パッケージをインストールしてください。このパッケージではアプリケーションだけがインストールされ、Plasma デスクトップは付属していないので注意してください。

不安定リリース

ベータリリースは 公式リポジトリ#kde-unstable を見てください。

Plasma の起動

ノート: KDE Plasma 6 では、Wayland セッションはデフォルトとなり、推奨されるようになるほど成熟しました。Xorg のセッションも依然としてサポートされていますが、将来のリリースで削除されるでしょう。詳細は Wayland Known Significant IssuesX11 Known Significant Issues を参照してください。

Plasma はディスプレイマネージャやコンソールから起動できます。

ディスプレイマネージャを使う

ヒント: 推奨されるディスプレイマネージャSDDM です。
  • 新しい Wayland セッションを起動するには Plasma (Wayland) を選択してください。
  • 新しい Xorg セッションを起動するには Plasma (X11) を選択してください。
  • 新しい Plasma Mobile セッションを Wayland で起動するには Plasma Mobile (Wayland) を選択してください。

コンソールから起動

  • コンソールから Plasma を Wayland セッションで起動するには、/usr/lib/plasma-dbus-run-session-if-needed /usr/bin/startplasma-wayland を実行してください[1]
  • xinit/startx で Plasma を起動するには、.xinitrc ファイルに export DESKTOP_SESSION=plasmaexec startplasma-x11 を追加してください。あるいは、コンソールで直接 startx /usr/bin/startplasma-x11 を実行してください。ログイン時に Xorg を起動したい場合、ログイン時に X を起動 を見てください。

設定

KDE アプリケーションの設定のほとんどは ~/.config/ フォルダの中に保存されます。ただし、KDE の設定は基本的に KDE システム設定 アプリケーションから行うことになっています。KDE システム設定はターミナルから systemsettings を実行することで起動できます。

個人設定

Plasma デスクトップ

テーマ

異なる種類の KDE テーマがあり、テーマによって変更される範囲も様々です:

  • グローバルテーマ: Plasma テーマ、アプリケーションスタイル、色、フォント、アイコン、カーソル、スプラッシュスクリーン、SDDM テーマ、そして Konsole カラースキームを含むことのできる包括的なパッケージです。
  • Plasma テーマ: Plasma パネルとウィジェットの外観を変更します。これらのテーマには、推奨されている Kvantum や Aurorae テーマがしばしば付属していて、見た目を完成させることができます。
  • アプリケーションスタイル: プログラムの外観を変更します。
  • KvantumQtCurve [2]QSvgStyle [3]、そして Aurorae などの テーマエンジンを使うアプリケーションスタイル。
  • #アイコンテーマ: アプリケーション、ファイル、そしてアクションに対するアイコンを提供します。

システム全体のインストールやアップデートを簡単にするために、一部のテーマは公式リポジトリAUR で利用可能です。

グローバルテーマは、System Settings > Colors & Themes > Global Theme > Get New... でもインストールすることができます。

警告: 一般的にグローバルテーマはエンドユーザーによって提供されており、監視されていません。グローバルテーマのダンロードと適用には細心の注意を払うべきです。グローバルテーマは任意のコードを実行することができ、ユーザーのデータが消失するという事態が起こったこともあります
GTK アプリケーションの外観
ヒント: Qt テーマと GTK テーマの統一については、Qt と GTK アプリケーションの外観の統合 を参照。

GTK アプリケーションで優れた外観を得るための推奨テーマは breeze-gtk です。Plasma の Breeze テーマの外観を模倣して作られています。 kde-gtk-config (plasma グループに入っています) をインストールして、ログインし直して、System Settings > Colors & Themes > Application Style > Configure GNOME/GTK Application Style... から GTK のテーマとして Breeze を選択してください。

この記事またはセクションは情報が古くなっています。
理由: Plasma GTKd バックグラウンドサービスは Plasma の起動時に GTK の設定を上書きします。 (Discuss)

テーマによっては、GTK アプリケーションのツールチップが白地に白字となってしまい、読めなくなることがあります。GTK2 アプリケーションの色を変更するには、.gtkrc-2.0 ファイルを開いてツールチップに関するセクションを探して変更を加えてください。GTK3 アプリケーションの場合、2つのファイル gtk.csssettings.ini を変更する必要があります。

vuescan-binAUR のような一部の GTK2 プログラムは、Plasma セッションで Breeze や Adwaita スキンを設定すると、チェックボックスが見えなくり、使いづらくなります。これを回避するには、例えば Numix-Frost-Light スキンを numix-frost-themesAUR でインストールして、KDE システム設定 > Colors & Themes > アプリケーションスタイル > GNOME/GTK のアプリケーションスタイルを設定... > GTK テーマ でそのスキンを選択してください。Numix-Frost-Light は Breeze と見た目が似ています。

フェイス

Plasma と SDDM はどちらも /var/lib/AccountsService/icons/ にある PNG ファイルをユーザーのアバターとして使用します。GUI から設定するには、 システム設定 > ユーザ を使うことができます。ユーザ名と対応するファイルを削除するとデフォルトのアバターに戻せます。

ウィジェット

Plasmoids は、デスクトップの機能性を向上させるように作られた、plasma デスクトップシェル用のウィジェットです。AUR から探すことができます。

また、Plasmoid スクリプトは、パネルやデスクトップで右クリックして、Enter Edit Mode > Add Widgets... > Get New Widgets... > Download New Plasma Widgets を選択することでもインストールすることができます。フロントエンド https://store.kde.org/ が開かれ、ワンクリックで第三者が作成した Plasmoid スクリプトをインストール・アップデート・アンインストールできます。

システムトレイのサウンドアプレット

plasma-pakmixインストールしてください (アプリケーションランチャーから Kmix を起動してください)。plasma-pa は現在 plasma グループによりデフォルトでインストールされており、追加の設定は必要ありません。

ノート: ボリュームの上げ下げの変化量を調整するには、~/.config/kmixrc[Global] セクションに VolumePercentageStep=1 のように書き加えて下さい。
パネルの影を無効化

Plasma パネルは他のウィンドウよりも上に表示され、パネルの影が下のウィンドウに描画されます。[4] 他の影には影響を与えずにこの挙動を無効化したい場合、xorg-xpropインストールして次を実行してください:

$ xprop -remove _KDE_NET_WM_SHADOW

そして、+カーソルでパネルを選択してください。[5] 自動的に影を無効化したい場合、xorg-xwininfo をインストールして以下のスクリプトを作成してください:

/usr/local/bin/kde-no-shadow
#!/bin/bash
for WID in $(xwininfo -root -tree | sed '/"plasmashell": ("plasmashell" "plasmashell")/!d; s/^  *\([^ ]*\) .*/\1/g'); do
   xprop -id $WID -remove _KDE_NET_WM_SHADOW
done

スクリプトに実行権限を付与してください。

この記事またはセクションの正確性には問題があります。
理由: スクリプトの起動が早すぎるため、自動起動してもうまく行きません。(sleep 5 をスクリプトの先頭に挟むとうまく行くかもしれませんが、信頼性に欠けます。) (議論: トーク:KDE#)

AutostartAdd Login Script でスクリプトを追加することで、スクリプトはログイン時に実行することができます:

$ kcmshell6 autostart
ディスプレイのスケーリング/高 DPI ディスプレイ

HiDPI#KDE Plasma を見てください。

Plasma Mobile

plasma-phone-settings リポジトリには、いくつかの推奨設定が含まれています。これらの設定はグローバル (/etc/xdg) またはユーザー毎 (~/.config) に適用できます。

ロックスクリーン

/etc/xdg/kscreenlockerrc (または ~/.config/kscreenlockerrc) はログイン後すぐにスクリーンをロックします。[6] これは、SDDM#自動ログイン と組み合わせると便利です。

仮想キーボード

デバイスにハードウェアのキーボードがあるが、仮想キーボードを使用したい場合、Wayland セッションに KWIN_IM_SHOW_ALWAYS=1 環境変数を追加してください。

ウィンドウ装飾

ウィンドウ装飾AUR で見つけることができます。

また、KDE システム設定 > Colors & Themes > ウインドウの飾り からでも変更できます。ワンクリックで直接他のテーマをダウンロード・インストールすることができます。

アイコンテーマ

アイコンテーマは、KDE システム設定 > Colors & Themes > アイコン からインストール・変更できます。

ノート: すべてのモダンな Linux デスクトップは共通フォーマットでアイコンテーマを扱いますが、GNOME などのデスクトップ環境は (特にメニューやツールバーなどで) 使用しているアイコンがやや少なめです。そのようなデスクトップ用に開発されたテーマには Plasma や KDE アプリが必要とするアイコンが含まれていないことが多いです。代わりに Plasma に対応しているアイコンテーマをインストールすることを推奨します。
ヒント: いくつかのアイコンテーマはデフォルトのアイコンテーマを承継していないため、いくつかのアイコンが欠落している場合があります。 Breeze から承継するには、 /usr/share/icon/theme-name/index.theme の中の Inherits= 配列に Breeze を追加してください。例えば、Inherits=breeze,hicolor のようになります。アイコンテーマを更新した後は毎回この修正をする必要があります。自動化するには Pacman フックを使うことを検討してください。

スペースの節約

Plasma Netbook シェルは Plasma 5 から削除されました。詳細は KDE フォーラムの投稿を見てください。ただし、~/.config/kwinrc ファイルを編集して [Windows] セクションに BorderlessMaximizedWindows=true を追加することで似たようなことを行えます。

サムネイルの生成

デスクトップや Dolphin でメディアやドキュメントファイルのサムネイルを生成するには、kdegraphics-thumbnailersffmpegthumbs をインストールしてください。

そしてデスクトップを右クリックして デスクトップと壁紙を設定... > アイコン > プレビュー用のプラグインを設定... からサムネイルのカテゴリを有効にしてください。

Dolphin では Configure > Configure Dolphin... > Interface > Previews を開いてください。

Night Light

Plasma は Night Light と呼ばれる Redshift のような機能を提供します (XorgWayland の両方で機能します)。選択した時間になると、目の疲れを軽減するためにスクリーンの色を暖色に近くなるように変更します。System Settings > Colors & Themes > Night Light から有効化できます。

印刷

ヒント: 手早く設定したいときは CUPS のウェブインタフェースを使って下さい。ウェブインターフェイスから設定したプリンターを KDE のアプリケーションから使うことができます。

KDE システム設定 > プリンタ からもプリンターの設定をすることができます。この方法を取るには、最初に print-managercups、そして system-config-printer パッケージをインストールしてください。CUPS#設定 を読んでください。

Samba/Windows サポート

Dolphin の共有機能は kdenetwork-filesharing パッケージを必要とし、ユーザー定義共有が有効になっている必要がありますが、標準の smb.conf では有効になっていません。Samba の記事に書かれている指示に従って追加してください。設定後、Samba を再起動すれば Dolphin の共有は自動的に動作するはずです。

特に設定せずとも、Dolphin から Windows の共有フォルダにアクセスできます。ファイルをブラウズするにはパス smb://servername/share を使用してください。

ヒント: Dolphin のプロンプトから Windows の共有に認証なしでアクセスするには、* (アスタリスク) をユーザー名とパスワードの両方に使ってください。

起動されたプログラムにも GVfs を使っている GTK のファイルブラウザとは違い、Dolphin から KIO 経由で SMB 共有のファイルを開くと、ほとんどのプログラムで始めにファイル全体をローカル環境にコピーします (VLC は例外です)。 問題を回避したい場合は、thunar などの GTK ベースのファイルマネージャをインストールして gvfsgvfs-smb (と、ログイン情報を保存したい場合は gnome-keyring) を使って、より有効な方法で SMB 共有にアクセスしてください。

また、cifs-utils で Samba 共有をマウントして Plasma から SMB 共有を通常のローカルフォルダと同じように使えるようにするという方法もあります。 詳細は Samba#手動マウントSamba#自動マウント を見てください。

同じように KDE システム設定 > Network Drivers から簡単にマウントできるようにする samba-mounter-gitAUR を使用することもできます。ただし、将来の Plasma では機能しなくなるかもしれません。

KDE デスクトップアクティビティ

KDE デスクトップアクティビティは、アクティビティ毎に、そのアクティビティを使用しているときにだけ適用される特定の設定を選択できる特殊なワークスペースです。

電源管理

Plasma の統合された省電力サービスを使うには、powerdevilインストールしてください。このサービスは、追加の省電力機能、(サポートされていれば) モニタの輝度調整、そして周辺機器も含めたバッテリー状態の報告を提供します。

ヒント: 電源プロファイルとの統合には、任意の依存パッケージである power-profiles-daemon が必要です。
この記事またはセクションの正確性には問題があります。
理由: 以下のノートについて、logind の設定で LidSwitchIgnoreInhibited のデフォルトが yes になっていることが問題なのかもしれません。[7] (議論: トーク:KDE#)
ノート: Powerdevil は logind の全ての設定を継承するわけではありません (ノートパソコンのフタを閉じた時のアクションなど)。そのような場合、logind の設定を変更する必要があります。詳しくは 電源管理#ACPI イベント を見てください。

自動起動

Plasma では、アプリケーションを自動起動したり、起動時やシャットダウン時にスクリプトを実行したりできます。アプリケーションを自動起動するには、System Settings > Autostart を開いてプログラムやシェルスクリプトを追加してください。アプリケーションの場合、.desktop ファイルが作成されます。ログインスクリプトの場合、スクリプトを起動する .desktop ファイルが作成されます。

ノート:
  • プログラムはログイン時にしか自動起動できませんが、シェルスクリプトはシャットダウン時や Plasma が起動する前にも実行できます。
  • シェルスクリプトは実行可能属性を付与しておかないと実行されません。
  • 以前に ~/.config/autostart-scripts/ に置かれていたシェルスクリプトは 自動的に .desktop ファイルに変更されます
  • 適切な XDG Autostart ディレクトリにデスクトップエントリ (つまり .desktop ファイル) を配置してください。
  • シェルスクリプトまたはそのシンボリックリンクは以下のディレクトリのどれかに配置してください:
    • ~/.config/plasma-workspace/env/: ログイン時に、Plasma が実行される前に実行。
    • ~/.config/plasma-workspace/shutdown/: Plasma の終了時に実行。

公式ドキュメント を見てください。

Phonon

Wikipedia より:

Phonon (フォノン) は Linux デスクトップ環境である KDE4 向けに開発されたクロスプラットフォームのマルチメディア API である。Phonon は、Unix 系デスクトップにおけるマルチメディア環境に関する諸問題を解決することを目的として開発された。
Phonon 自体はマルチメディアフレームワークではないが、バックエンドを通じて GStreamer や Xine のような既存のフレームワークの橋渡しを行う機能を有し、開発者は Phonon がサポートするあらゆるマルチメディアフレームワークに単一の API を通じてアクセスできるようになる。これによって、フレームワークが放置されることや API の不安定性、KDE が単一のフレームワークに依存することなどの諸問題を回避できる。

Phonon は KDE や Qt ソフトウェアの中で音声 (例: システム通知、KDE 音声アプリ) や動画 (例: Dolphin 動画サムネイル) のために広く使われています。以下のバックエンドを使用できます:

GStreamer バックエンドはメンテナンスされていないため、KDE は recommends VLC バックエンドのみを使用することを推奨しています

ノート:
  • 複数のバックエンドを同時にインストールして、phononsettings アプリケーションからどちらを優先するか設定することも可能です。
  • KDE フォーラム によると、VLC バックエンドは ReplayGain をサポートしていません。
  • VLC バックエンドを使用している場合、音声による警告メッセージが送信されたときや、他の沢山のケースでアプリケーションがクラッシュすることがあります [8]。取り得る解決策は、VLC のプラグインキャッシュを再構築することです:
# /usr/lib/vlc/vlc-cache-gen /usr/lib/vlc/plugins

バックアップと復元

Plasma は個人のデスクトップ設定を設定ファイルとして XDG_CONFIG_HOME フォルダに保存します。設定ファイルの詳細を見て、バックアップと復元の方法を選択してください。

systemd による起動

Plasma は、systemd ユーザインスタンスを使って Plasma の全サービスを起動・管理します。Plasma 5.25 以降、これはデフォルトのスタートアップメソッドとなっていますが、以下のコマンドにより代わり起動スクリプトを使うようにできます (しかし、この方法は将来のリリースで機能しなくなるかもしれません):

$ kwriteconfig6 --file startkderc --group General --key systemdBoot false

実装の詳細については Edmundson 氏のブログ: Plasma and the systemd startup で読めます。

スペルチェック

KDE アプリケーションはスペルチェックに sonnet を使用します。サポートされているスペルチェッカの任意の依存パッケージを見てください。

System Settings > Spell Check で設定してください。

NVIDIA 上で KWin Wayland を動かす

https://community.kde.org/Plasma/Wayland/Nvidia を見てください。

アプリケーション

KDE プロジェクトは Plasma デスクトップと統合されたアプリケーションスイートを提供しています。利用可能なアプリケーションの完全なリストは kde-applications グループを見てください。また、カテゴリ:KDE には KDE 関連のアプリケーションのページが存在します。

KDE Applications で提供されているプログラム以外にも、Plasma デスクトップを補うアプリケーションは多数存在します。それらのうちいくつかは以下で議論されています。

システム管理

KDE システム設定から Xorg サーバーを終了する

サブメニュー System Settings > Keyboard > Advanced (tab) > Key sequence to kill the X server で、チェックボックスにチェックを入れて下さい。

KCM

KCM は KConfig Module の略です。KCM を使うと、システムの設定をするためのインターフェースを KDE システム設定に表示します。また、kcmshell6 でコマンドラインから使えます。

  • sddm-kcmSDDM のための KDE 設定モジュール。
https://invent.kde.org/plasma/sddm-kcm || sddm-kcm
  • kde-gtk-config — KDE 用の GTK2 と GTK3 の設定。
https://invent.kde.org/plasma/kde-gtk-config || kde-gtk-config
  • Wacom タブレット — Wacom の Linux ドライバーの KDE GUI。
https://www.linux-apps.com/p/1127862/ || wacomtablet

linux-apps.com に他にも多くの KCM があります。

デスクトップ検索

KDE では、ファイルインデックスの作成と検索を行う Baloo と呼ばれるソフトウェアを使って、デスクトップ検索を実装しています。

ウェブブラウザ

以下のブラウザは Plasma と連携できます:

  • Konqueror — KDE プロジェクトの一部で、KHTML と Chromium ベースの Qt WebEngine の2つのレンダリングエンジンをサポートしています。
https://konqueror.org/ || konqueror
  • Falkon — Plasma との連携機能を持った Qt ウェブブラウザ (以前は Qupzilla と呼ばれていました)。Qt WebEngine を使います。
https://userbase.kde.org/Falkon/ || falkon
  • Chromium — Chromium とプロプライエタリ版の Google Chrome は Plasma との連携機能が限定されています。KWallet と KDE Open/Save windows を使うことができます。
https://www.chromium.org/ || chromium
https://mozilla.org/firefox || firefox
ヒント: Plasma は 5.13 以降、FirefoxChrome と連携でき、 Plasma トレイからのメディアの再生のコントロール、ダウンロード通知と KRunner での find open tabs などが利用可能です。plasma-browser-integration パッケージと、対応するブラウザアドオンをインストールしてください。Chrome/Chromium のサポートは標準で入っているはずです。Firefox のアドオンは Firefox#KDE との統合 を見てください。

PIM

KDE は個人情報管理 (PIM) のための独自のスタックを提供しています。メールや連絡先、カレンダーなどを管理します。kde-pim パッケージグループか kde-pim-meta メタパッケージで全ての PIM パッケージをインストールできます。

Akonadi

Akonadi は PIM データのローカルキャッシュとして機能するシステムであり、その期限に関係なく、他のアプリケーションから使うことが可能です。これにはユーザのメール、連絡先、カレンダー、イベント、日誌、アラーム、メモなどが含まれます。Akonadi は自身ではデータを保存しません: ストレージのフォーマットはデータの性質に依存します (例えば、連絡先は vCard フォーマットで保存されます)。

akonadi をインストールしてください。追加のアドオンは kdepim-addons をインストールしてください。

ノート:
  • akonadi パッケージで MariaDB 以外のデータベースエンジンを使いたい場合は、インストールに次のコマンドを使って mariadb 依存パッケージをスキップしてください:
    # pacman -S akonadi --assume-installed mariadb
    FS#32878 も見てください。
  • Akonadi が初回起動時に /usr/bin/mysqld を見つけられなかった場合、SQLite にフォールバックします。
MySQL

デフォルトでは、Akonadi は /usr/bin/mysqld (デフォルトは MariaDB。代替のプロバイダは MySQL を見てください) を使って、管理された MySQL インスタンスを起動し、データベースは ~/.local/share/akonadi/db_data/ に保存されます。

システム全体で共用の MySQL インスタンス

Akonadi はシステム全体で共用の MySQL をデータベースとして使用できます。[9]

~/.config/akonadi/akonadiserverrc
[%General]
Driver=QMYSQL

[QMYSQL]
Host=
Name=akonadi_username
Options="UNIX_SOCKET=/run/mysqld/mysqld.sock"
StartServer=false
PostgreSQL

Akonadi では、システム全体で使用される既存の PostgreSQL インスタンス (つまり、postgresql.service) を使用したり、PostgreSQL インスタンスをユーザ権限で実行してデータベースを ~/.local/share/akonadi/db_data/ に保存したりできます。

ユーザーごとの PostgreSQL インスタンス

postgresqlpostgresql-old-upgradeインストールしてください。

Akonadi の設定ファイルを編集して、以下の内容を追加してください:

~/.config/akonadi/akonadiserverrc
[%General]
Driver=QPSQL
ノート:
  • Akonadi は、起動時に [QPSQL] セクションを作成し、そのセクション内に適切な変数を設定します。
  • データベースは ~/.local/share/akonadi/db_data/ に保存されます。

akonadictl start で Akonadi を起動して、 akonadictl status で状態を確認してください。

ノート:
  • akonadi 19.08.0-1 から、PostgreSQL のメジャーバージョンアップデートが検出されると ~/.local/share/akonadi/db_data/ にある PostgreSQL データベースクラスタは自動でアップグレードされます。
  • それ以前の akonadi バージョンでは、PostgreSQL のメジャーバージョンをアップグレードするときに手動でデータベースのアップグレードが必要です。KDE UserBase Wiki のアップデート手順に従ってください。postgresqlpostgresql-old-upgrade で使われている PostgreSQL バイナリへのパスを適切に設定してください。詳細は PostgreSQL#PostgreSQL のアップグレード を見てください。
システム全体で共用の PostgreSQL インスタンス

以下では既に設定されていて起動している PostgreSQL が必要です。

ログイン中のユーザーのための PostgreSQL のユーザアカウントを作成してください:

[postgres]$ createuser username

Akonadi で使うデータベースを作成してください:

[postgres]$ createdb -O username -E UTF8 --locale=C -T template0 akonadi-username

Akonadi の設定ファイルを編集して以下のように変更してください:

~/.config/akonadi/akonadiserverrc
[%General]
Driver=QPSQL

[QPSQL]
Host=/run/postgresql
Name=akonadi-username
StartServer=false
ノート: カスタムのポート、ユーザ名、そしてパスワードは、[QPSQL] セクション内の Port=User=、そして Password= オプションでそれぞれ設定できます。

akonadictl start で Akonadi を起動して、akonadictl status で状態を確認してください。

SQLite

SQLite を使うには、Akonadi の設定ファイルを以下のように編集してください:

~/.config/akonadi/akonadiserverrc
[%General]
Driver=QSQLITE
ノート:
  • Akonadi は、起動時に [QSQLITE] セクションを作成して、そのセクション内に適切な変数を設定します。
  • データベースは ~/.local/share/akonadi/akonadi.db に保存されます。
Akonadi を無効にする

Akonadi を無効化したい場合、Akonadi に依存している KDE アプリケーションが起動しないようにする必要があります。詳細は KDE userbase のセクション を参照してください。

KDE Connect

KDE Connect は、AndroidiOS スマートフォンと Linux デスクトップを接続するための以下の機能を提供します:

  • 有線接続なしで KDE とアプリ間でファイルや URL を共有。
  • タッチパッドのエミュレーション: 携帯の画面をコンピュータのタッチパッドとして使用。
  • 通知の同期 (4.3以降): デスクトップから Android の通知を読み取り。
  • クリップボードの共有: 携帯電話とコンピュータでコピーアンドペースト。
  • マルチメディアのリモートコントロール: 携帯電話を Linux メディアプレイヤーのリモコンとして使用。
  • WiFi 接続: USB 接続や Bluetooth を必要としません。
  • RSA 暗号化: あなたの情報は暗号化されます。

コンピュータと電話の両方に KDE Connect をインストールする必要があります。PC 側では、kdeconnect パッケージをインストールしてください。Android 側では、Google PlayF-Droid から KDE Connect をインストールしてください。電話のファイルシステムを閲覧したい場合は、sshfsインストールして Android アプリからファイルシステムを閲覧できるように設定する必要があります。iOS の場合は、KDE Connect を App Store からインストールしてください。iOS バージョンでは、Android バージョンに存在する機能すべてを利用できるわけではありません。

Plasma Wayland セッションでリモート入力の機能を使用するには、xdg-desktop-portal パッケージが必要です。

Plasma デスクトップを使用しない場合でも KDE Connect は利用できます。GNOME を使っている場合、kdeconnect の代わりに gnome-shell-extension-gsconnectAUR をインストールすることでよりよい連携をさせることが可能です。KDE Connect デーモンを手動で起動するには、/usr/bin/kdeconnectd を実行してください。

ファイアウォール を使っている場合は、UDP と TCP のポート 1714 から 1764 までを開く必要があります。

時々、KDE Connect が携帯電話を検出しないことがあります。killall kdeconnectd を実行した後で KDE システム設定内の kdeconnect を開くか、kdeconnect-cli --refresh の後に kdeconnect-cli -l を実行することでサービスを再起動できます。また、KDE Connect for Android から Pair new device > Add devices by IP を使用することもできます。

ヒントとテクニック

別のウィンドウマネージャを使う

Plasma で KWin 以外のウインドウマネージャを使うことができます。そうすることにより、KDE デスクトップの機能とタイル型ウィンドウマネージャのユーティリティを組み合わせることができます (KWin のタイリングスクリプトよりも肉付けされているかもしれません)。

Plasma の component chooser settings ではウィンドウマネージャを変更することはもはやできません。しかし、他の方法を取れば KWin を他のウィンドウマネージャと取り替えることができます。

ノート: コンポジタを提供しないウィンドウマネージャ (Openbox など) に Kwin を置き換えると、透過などのデスクトップコンポジット効果が失われます。この場合、そのような効果を提供する別のコンポジットマネージャ (Xcompmgrpicom など) をインストールして実行してください。

KWin サービスを置き換える

KDE 5.25 より、Plasma の systemd ベースのスタートアップがデフォルトで有効になりました。

このスタートアップで KWin を置き換えるには、まず現在のユーザの plasma-kwin_x11.serviceマスクして、そのサービスが起動しないようにしなければなりません。

次に、新しい systemd ユーザーユニット作成し、あなたが選んだウィンドウマネージャを起動するようにします [10]:

~/.config/systemd/user/plasma-custom-wm.service
[Install]
WantedBy=plasma-workspace.target

[Unit]
Description=Plasma Custom Window Manager
Before=plasma-workspace.target

[Service]
ExecStart=/path/to/other/wm
Slice=session.slice
Restart=on-failure

これを使うには、(ユーザーユニットごとに) daemon-reload を行い、plasma-kwin_x11.serviceマスクしていることを確認した上で、新しく作成した plasma-custom-wm.service有効化してください。

ノート: Plasma で i3 ウインドウマネージャーを利用する場合、ダイアログが正しく表示されるようにするために、ダイアログがフロートモードで開くように手動でセットする必要があるかもしれません。さらなる情報については、i3#フロートするダイアログを正しく扱う をご覧ください。

スクリプトベースの起動と KDEWM を使用する

Plasma のスクリプトベースの起動は systemd による起動を無効化することにより利用できます。systemd による起動を無効化したならば、Plasma が起動する前に KDEWM 環境変数を設定することによりウィンドウマネージャを変更できます。

システム全体

root アクセス権を持っているならば、ログイン画面の1つのオプションとして全ユーザに利用可能な XSession を追加することもできます。

まず、以下のようなスクリプトを実行権限付きで作成してください:

/usr/local/bin/plasma-i3.sh
#!/bin/sh
export KDEWM=/usr/bin/i3
/usr/bin/startplasma-x11

/usr/bin/i3 の部分は任意のウィンドウマネージャへのパスに置き換えてください。パスが正しく設定されていることを確認してください。KDE がウィンドウマネージャを起動できない場合、セッションは開始されず、ログイン画面に戻されます。

次に、XSession を追加するために、以下の内容で /usr/share/xsessions/ 内にファイルを作成してください:

/usr/share/xsessions/plasma-i3.desktop
[Desktop Entry]
Type=XSession
Exec=/usr/local/bin/plasma-i3.sh
DesktopNames=KDE
Name=Plasma (i3)
Comment=KDE Plasma with i3 as the WM

KDE/Openbox セッション

openbox パッケージには Openbox で KDE を使用するためのセッションが含まれています。このセッションを利用するには、#systemd による起動 を無効化し、ディスプレイマネージャのメニューから KDE/Openbox を選択してください。

セッションを手動で起動する場合、次の行を xinit の設定に追加してください:

~/.xinitrc
exec openbox-kde-session

KWin のタイル型ウィンドウのスクリプト

以下は、KDE をタイル型ウィンドウマネージャのように動作させる KWin 拡張のリストです。

  • Polonium — Bismuth の (非公式な) 後継アドオンです。
https://github.com/zeroxoneafour/polonium || kwin-poloniumAUR
  • Kröhnkite — dwm から着想を得た、動的タイル型拡張。
https://github.com/anametologin/krohnkite || kwin-scripts-krohnkite-gitAUR
  • KZones — Microsoft PowerToys や Windows 11 のスナップレイアウトの動作を模倣するスクリプト。
https://github.com/gerritdevriese/kzones || kwin-scripts-kzonesAUR

モニタの解像度やマルチモニタの設定

ディスプレイの解像度やマルチモニターの管理を Plasma で有効にしたい場合は、kscreen をインストールしてください。System Settings > Display & Monitor にオプションが追加されます。

ICC プロファイルの設定

Plasma で ICC プロファイル を有効化するには、colord-kdeインストールしてください。これは System Settings > Color Management に追加のオプションを提供します。

Import Profile で ICC プロファイルをインポートできます。

HDR

HDR サポートは実験的であり、Wayland セッションでしか機能しません。HDR を有効化するには、System Settings > Display & Monitor > High Dynamic Range > Enable HDR を見てください。

詳細は Xaver Hugl のブログ記事HDR モニターのサポート を参照してください。

できること:

ゲーム

上流の API が完全化されるまで、一部のゲームを機能させるには特殊な Vulkan レイヤー vk-hdr-layer-kwin6-gitAUR が必要です。

  • HDR を有効化して Steam を起動する。全てのゲームは HDR が有効化されますが、Steam とゲームは gamescope のウィンドウ内で起動されます。
$ gamescope --hdr-enabled --steam -- env DXVK_HDR=1 steam 
  • Steam で1つのゲームだけ HDR を有効化するには、起動オプションで以下を設定してください:
DXVK_HDR=1 gamescope -f --hdr-enabled %command%
  • Steam 以外のゲームを gamescope 内で起動するには:
$ DXVK_HDR=1 gamescope -f --hdr-enabled executable
別の gamescope ウィンドウでゲームが起動するようになります。
ノート: デフォルトでは、gamescope は解像度 1280x720 で起動します。デフォルトの解像度から変更するには、パラメータ -W-H を使ってください。
  • HDR を有効化して Wayland で Wine を使って Windows アプリケーションを起動するには:
$ ENABLE_HDR_WSI=1 DXVK_HDR=1 DISPLAY= wine executable.exe
  • ネイティブなゲーム (例: Quake II RTX) を HDR を有効化して起動するには:
$ ENABLE_HDR_WSI=1 SDL_VIDEODRIVER=wayland quake2rtx

動画

MPV を使って HDR で動画を再生するには、まず vk-hdr-layer-kwin6-gitAUR をインストールする必要があります。次に、以下のコマンドを実行することで HDR を有効化して動画を再生できます[11]:

$ ENABLE_HDR_WSI=1 mpv --vo=gpu-next --target-colorspace-hint --gpu-api=vulkan --gpu-context=waylandvk "path/to/video"

Super キー (Windows キー) でアプリケーションランチャーを開く機能を無効化

現在、この機能を無効化するには、kwinrc 設定ファイルを編集し、ModifierOnlyShortcutsMeta キーを空白に設定する必要があります:

$XDG_CONFIG_HOME/kwinrc
[ModifierOnlyShortcuts]
Meta=

あるいは、以下のコマンドを実行することでも可能です:

$ kwriteconfig6 --file kwinrc --group ModifierOnlyShortcuts --key Meta ""

アプリケーションメニューにブックマークを表示させない

Plasma Browser integration をインストールすると、KDE はアプリケーションランチャーにブックマークを表示するようになります。

この機能を無効化するには、System Settings > Search > Plasma Search を開き、Bookmarks のチェックを外してください。

IBus 統合

IBusインプットメソッドフレームワーク であり、KDE と統合できます。詳細は IBus#統合 を見てください。

Wayland 上で KDE を使用している場合、アクセント記号付きの文字やデッドキーのサポートを利用するには IBus が必要になる場合があります [12]

plasma-nm でホットスポットを有効化する

NetworkManager#wifi でインターネット接続を共有する を見てください。

前回保存したセッションを復元する

System Settings > Session > Desktop Session > Session Restore > On login, launch apps that were open: On last logout を選択している (デフォルト) 場合、ksmserver (KDE のセッションマネージャ) は、すべての開かれているアプリケーションを ログアウト/ログイン時に ~/.config/ksmserverrc に/から 自動的に 保存/ロードします。

ノート: 現在、ネイティブな Wayland ウインドウは復元できません。現在の開発状況については Wayland Showstoppers を見てください。

KMail でローカルメールを受信する

Maildir フォーマットを使用するメールサーバーでローカルメール配送のセットアップを済ませている場合、このメールを KMail で受信したい場合があるでしょう。そうするには、~/.local/share/local-mail/ にメールを格納する、KMail のデフォルトの受信アカウントの "Local Folders" を再利用できます。

(Maildir フォーマットのメールが届けられる場所である) ~/Maildir ディレクトリを Local Folders の受信ボックスへのシンボリックリンクにしてください:

$ ln -s .local/share/local-mail/inbox ~/Maildir

または、Maildir タイプの新しい受信アカウントを追加して、~/Maildir をディレクトリに設定してください。

すべてのユーザに対して Plasma を設定する

/usr/share/plasma にある config/main.xml という名前のファイルを編集してください。例えば、アプリケーションランチャーをすべてのユーザに対して設定する場合、/usr/share/plasma/plasmoids/org.kde.plasma.kickoff/contents/config/main.xml を編集してください。パッケージのアップデートでこれらのファイルが上書きされないようにするには、これらのファイルを Pacman の NoUpgrade に追加してください。

ハイバネートを無効化

ハイバネートの機能を適切に無効化して、Polkit のポリシールールでメニューから非表示にしてください。

/etc/polkit-1/rules.d/99-disable-hibernate.rules
// Disable hibernate for all users
polkit.addRule(function(action, subject) {
   if ((action.id == "org.freedesktop.login1.hibernate")) {
      return polkit.Result.NO;
   }
});
polkit.addRule(function(action, subject) {
   if ((action.id == "org.freedesktop.login1.hibernate-multiple-sessions")) {
      return polkit.Result.NO;
   }
});

あるいは、/etc/systemd/sleep.conf.d/ 内にファイルを作成して、そのファイル内に以下の行を追加してください:

/etc/systemd/sleep.conf.d/00-disable-hibernation.conf
[Sleep]
AllowHibernation=no
AllowSuspendThenHibernate=no
AllowHybridSleep=no

ウィンドウのルールを使う

KWin には、特定のウィンドウ/アプリケーションに対してルールを指定する機能があります。例えば、アプリケーションの開発者がタイトルバーを表示しないようにしていたとしても、強制的にタイトルバーを表示させることができます。特定の開始位置、サイズ、最小化状態、他のウィンドウより前/後ろに表示し続けるなどのルールを設定できます。

ルールを作成するには、対象のウィンドウにフォーカスした状態で Alt+F3 を押し、その他のアクション > アプリケーション/ウィンドウ固有の設定 を開くことで、目的のプロパティを設定できます。作成されたルールのリストは、KDE システム設定 > ウィンドウの操作 > ウィンドウのルール で見られます。

仮想キーボード

デフォルトでは、仮想キーボードはインストールされていません。アプリケーション一覧/ユーティリティ#スクリーンキーボード から適切なキーボード (例えば、Maliit キーボード) を選び、インストールしてください。そして、KDE システム設定からそのキーボードを有効化してください。

ネットワーク共有ディレクトリを固定された場所にマウントする

デフォルトでは、KDE マウントマネージャ (kio-fuse) はネットワーク共有ディレクトリを ${XDG_RUNTIME_DIR}/kio-fuse-6文字のランダムな文字列 にマウントします。

ホームディレクトリにディレクトリを自由な名前で作成してください (ここでは mnt_kio):

$ mkdir ~/mnt_kio

ドロップインファイルを使ってデフォルトの kio-fuse.service をオーバーライドしてください:

~/.config/systemd/user/kio-fuse.service.d/mountpoint.conf
[Service]
ExecStart=
ExecStart=/usr/lib/kio-fuse -f %h/mnt_kio

これで、dbus 経由で、または Dolphin でリモートディレクトリ内のファイルを開いてネットワーク共有ディレクトリをマウントすると、それらは ~/mnt_kio にマウントされます:

$ dbus-send --session --print-reply --type=method_call \
          --dest=org.kde.KIOFuse \
                 /org/kde/KIOFuse \
                 org.kde.KIOFuse.VFS.mountUrl "smb://etcetc"

トラブルシューティング

KDE 6 にアップグレードした後に GNOME 内で KDE アプリケーションが起動できない

KDE 6 アプリケーションではデフォルトで Wayland が使用されます。この場合、GNOME Wayland (または他のデスクトップ環境/ウィンドウマネージャ) 内で KDE アプリケーションが機能しなくなります。この問題は、QT_QPA_PLATFORM=xcb 環境変数を設定することで解決します。

これは KDE のバグに対する回避策であり、Wayland 自体の問題ではありません。

KDE 6 にアップグレードした後に KDE のアイコンが消えた

KDE 6 の最新アップグレードで KDE のアイコンが表示されない問題が発生し、ユーザーを新規作成すると問題が解決することがあります。

この問題は、アップグレード中にテーマが消えてしまったことが原因であり、手動でテーマを再度設定する必要があります。まず、System Settings > Colors & Themes > Icons を開き、所望のテーマを選択し直してください。これで、アイコンが再び表示されるようになります。

アップグレード後に qt5ct と kvantum のバグ

この記事またはセクションは情報が古くなっています。
理由: これは 2021-02-15 に追加されました。「最新のアップデート」も数年前です。すでに修正済みか? (Discuss)

最新のアップデートにより、互換性のない HiDPI スケーリングが発生するかもしれません。これにより、一部のインターフェイスが大きくなりすぎたり、一部のアイコンが消えたり表示されないようになったり、パネルやウィジェットが消えたりします。

qt5ctkvantum 関連のパッケージを削除してみてください。その後、デフォルトのグローバル Plasma テーマを適用してください。問題が続く場合、すべての KDE 設定を削除し、plasma を再インストールして設定を上書きしてみてください。KDE システム設定の HiDPI スケーリングも確認しておいてください。

Wayland バックエンドを使用していると Spectacle が起動時にクラッシュする

NVIDIA のプロプライエタリドライバを使用しているシステムでは、問題が発生することがあります。libva-vdpau-driver をアンインストールすれば、この問題は解決するはずです。

フォントが大きすぎる・アンバランス

System Settings > Text & Fonts > Fonts からフォントの DPI を 96 に強制してみて下さい。

これでフォントが治らないときは Xorg の設定から直接 DPI をセットしてください。Xorg#手動で DPI を設定する を参照。

設定関連の問題

KDE の問題の多くは設定に関係しています。

Plasma デスクトップの挙動がおかしい

通常 Plasma の問題は不安定な Plasma ウィジェット (俗に plasmoid と呼ばれています) や Plasma テーマ が原因です。まず、最後にインストールしたウィジェットやテーマを無効にしたりアンインストールしてみてください。

突然デスクトップが"ロックアップ"する場合は、おそらくインストールしたウィジェットの欠陥が原因です。問題が起こる前にインストールしたウィジェットがどれか思い出せないときは、問題が解決するまで一つずつウィジェットを削除して見て下さい。ウィジェットをアンインストールしたら、公式ウィジェットが原因の場合、バグレポートを KDE bug tracker に送って下さい。公式ウィジェットではなかったときは、 KDE Store のエントリを探してウィジェットの作者に問題を伝えることを推奨します (問題を再現する方法などを記述してください)。

問題がわからないが、KDE の設定を全て失うのは嫌な場合は、~/.config/ から次を実行してください:

$ for j in plasma*; do mv -- "$j" "${j%}.bak"; done

このコマンドはあなたのユーザのすべての Plasma 関連の設定ファイル名を *.bak に変更します (例: plasmarc.bak)。Plasma に再ログインすると、設定はデフォルトに戻っています。元に戻すには、.bak 拡張子の部分を取り除いてください。すでに *.bak ファイルが存在する場合は、それらを先に移動/削除するか名前を変更してください。いずれにせよ定期的なバックアップを取ることを強く推奨します。方法については 同期およびバックアッププログラム を見てください。

キャッシュを削除してアップグレードの問題を解決する

古いキャッシュによって問題が発生することもあります。アップグレードをした後、古いキャッシュによってシェルが消せなくなるなどのおかしな (デバッグしづらい) 挙動が発生したり、設定を変更したときにフリーズしたり、Ark が rar や zip を解凍できなくなったり、Amarok が音楽を認識しなくなるなどの問題がおこることがあります。この問題の解決方法は、アップグレードによって KDE や Qt のプログラムの見た目がおかしくなる問題を解決することもあります。

次のコマンドでキャッシュを再生成してください:

$ rm ~/.config/Trolltech.conf
$ kbuildsycoca6 --noincremental

任意で ~/.cache/ フォルダの中身を削除してください (他のアプリケーションのキャッシュも消去されるので注意してください):

$ rm -rf ~/.cache/*

~/.cache/ フォルダを空にしても問題が解決しない場合があります。例えば、以下のようなエラーが発生する場合などです:

kf.service.sycoca: The menu spec file ( "" ) contains a Layout or DefaultLayout tag without the mandatory Merge tag inside. Please fix it. 

古くなった設定ファイルに関連しているのかもしれません。上記の場合では、~/.config/menus/ フォルダを削除することで問題が解決します。他の場合では、~/.config/menus/ フォルダからファイルを1つずつ移動して、どのファイルがエラーを引き起こしているか調べると良いでしょう。

Plasma デスクトップが ロケール/言語の設定を反映しない

Plasma デスクトップは KDE システム設定パネルや (ロケール#変数に対して) locale.conf で設定したものと異なる設定を使用する場合があります。まずすべきことは、~/.config/plasma-localerc を削除した後にログアウトしてログインすることです。これで問題が解決しない場合、そのファイルを手動で編集してみてください。例えば、LANG 変数を es_ES.UTF-8 にセットし、LC_MESSAGES 変数を en_US.UTF-8 にセットする場合は以下のようになります。

~/.config/plasma-localerc
[Formats]
LANG=es_ES.UTF-8

[Translations]
LANGUAGE=en_US

systemsettings でテーマ、アイコン、フォント、色を変更できない(ほとんどのアイコンが表示されない)

QT_QPA_PLATFORMTHEME 環境変数がセットされていないことを確認してください。つまり、コマンド printenv QT_QPA_PLATFORMTHEME を実行すると何も表示されない必要があります。環境変数がセットされている場合 (おそらく qt5ct か qt6ct)、この変数は Qt アプリケーションに対して qt5ct/qt6ct の設定を使用することを強制します。export QT_QPA_PLATFORMTHEME= を実行すると環境変数を空白にします。

より簡単な (そして信頼できる) 解決策は qt5ct と qt6ct を完全にアンインストールすることでしょう。

音量、通知、マルチメディアのキーを押しても動作しない

システムトレイの設定で特定のアイテムを非表示にすると、関連する機能も無効化されます (例: 音量、メディアプレーヤー、通知)。音量を非表示にすると音量のキーが無効化されます。マルチメディアを無効化するとマルチメディアのキー (巻き戻し、停止、一時停止) が無効化されます。通知を無効化すると通知が表示されなくなります。

KCM のログイン画面の設定が SDDM のカーソルと同期しない

KCM のログイン画面の設定は ~/.config/kcminputrc からカーソルの設定を読み込みます。このファイルが存在しないと設定が同期されません。このファイルを作成する最も簡単な方法は、System Settings > Colors & Themes > Cursors でカーソルのテーマを変更し、そして元に戻すことです。

パネル/ウィジェットが消えた

クラッシュやハードウェアの変更により、たとえシングルモニタ環境であってもスクリーン番号が変更されることがあります。そのようなことが起こるとパネル/ウィジェットが消えることがあります。これは ~/.config/plasma-org.kde.plasma.desktop-appletsrc ファイルの lastScreen の値を変更することで修正できます。

グラフィック関連の問題

使用している GPU に相応しいドライバーをインストールしてください。詳しくは Xorg#ドライバーのインストール を見てください。古いカードを使っている場合は #特定のアプリケーションでデスクトップ効果を手動・自動で無効化#コンポジットの無効化 を見てください。

デバッグなどのために KWin の現在の状態を取得

次のコマンドで KWin の状態の概要を出力します。使われているオプション、使われているコンポジットバックエンド、関連する OpenGL ドライバーの情報も表示されます。詳しくは Martin 氏のブログ を見てください。

$ qdbus6 org.kde.KWin /KWin org.kde.KWin.supportInformation

特定のアプリケーションでデスクトップ効果を手動・自動で無効化

Plasma はデスクトップ効果をデフォルトで有効にします(一部のゲームはデスクトップ効果を自動で無効化しません)。デスクトップ効果は System Settings > Window Management > Desktop Effects から無効化したり Alt+Shift+F12 でデスクトップ効果を切り替えることができます。

さらに、KWin のカスタムルールを作成することで特定のアプリケーションやウィンドウが起動したときに自動的にコンポジットの無効化・有効化を行うことができます。KDE システム設定 > ウインドウ操作 > ウインドウルール から設定してください。

透過を有効にする

コンポジタを有効にせずに透過背景を使用すると、以下のメッセージが発生します:

This color scheme uses a transparent background which does not appear to be supported on your desktop

System Settings > Display & Monitor > Compositor を開いて、Compositing: Enable on startup にチェックを付けて、Plasma を再起動してください。

コンポジットの無効化

System Settings > Display & Monitor > Compositor から Compositing: Enable on startup のチェックを外して Plasma を再起動してください。

コンポジットを有効にするとフルスクリーンでちらつきが発生する

System Settings > Display & Monitor > Compositor から Compositing: Allow applications to block compositing のチェックを外してください。そうすると、パフォーマンスに悪影響を及ぼす場合があります。

Plasma のカーソルがときどきおかしくなる

~/.local/share/icons/default/ ディレクトリ (あるいは ~/.icons/default) を作成して、その中に index.theme という名前のファイルを以下の内容で作成してください:

~/.local/share/icons/default/index.theme
[Icon Theme]
Inherits=breeze_cursors

breeze_cursors の部分は実際に使用するカーソルテーマに必要に応じて変更してください (カーソルのテーマは /usr/share/icons/ にあります。例えば Breeze_Light です)。

ノート: 変更を適用するにはログインし直す必要があります。

Wayland では、GTK/Gnome アプリケーションで正しくカーソルテーマを適用するために xdg-desktop-portal-gtk をインストールしておく必要があります。

Firefox と Thunderbird がカーソルテーマを無視する

Firefox と Thunderbird は、Wayland で動作している場合、どのカーソルを表示するかを GSettings を参照して調べます。

GTK アプリケーションに KDE の設定を適用するには、kde-gtk-config をインストールしてください。

追加のパッケージをインストールしたくない場合は、手動でカーソルテーマを設定することもできます:

$ gsettings set org.gnome.desktop.interface cursor-theme cursor-theme-name

(ハイパーリンクにマウスを合わせた時などに)カーソルが変化するとカーソルが震える/跳ねる

あなたのシステムとウインドウマネージャに合う適切な 2D アクセラレーションドライバをインストールしてみてください。

使用できないスクリーン解像度設定

kscreen のローカルの設定は xorg.conf にあるスクリーン解像度の設定を上書きすることがあります。~/.local/share/kscreen/ から kscreen の設定ファイルを見つけて、モニタによってサポートされない解像度が設定されていないか調べてください。

システムトレイのアイコンがぼやける

アイコンをトレイに追加するためにアプリケーションはしばしば appindicator ライブラリを使用します。アイコンがぼやける場合、どのバージョンの libappindicator をインストールしているか調べてください。もし libappindicator-gtk2 しかインストールしていない場合、libappindicator-gtk3 をインストールしてアイコンがはっきり表示されるか試してください。

仮想マシンの中で実行するとスクリーンの解像度を変更できない

Plasma を VMwareVirtualBoxQEMU 仮想マシンの中で実行すると、kscreen はゲストのスクリーン解像度を 800x600 より高く変更できない場合があります。

回避策は xorg.conf.d(5) 内の PreferredMode オプションをセットすることです。あるいは、VM で異なるグラフィックアダプタを使用してみてください (例えば、VirtualBox では VMSVGA ではなく VBoxSVGA、QEMU では QXL ではなく Virtio)。詳細は KDE Bug 407058 を見てください。

Dolphin や Kate などを開くのに長い時間がかかる

ユーザディレクトリ (DocumentsDownloads など) が読み取り専用になっていないか調べてください。

Spectacle のスクリーンショットでスクリーンの古い状態が使われてしまう

System Settings > Display & Monitor > Compositor で、ウィンドウのサムネイルを保つ表示されているウィンドウのみ から しない に変更してください。Intel graphics を使用している場合は、xf86-video-intelインストールされていないことを確認してください。

GTK アプリケーションでフォントの描画が汚い

XDG デスクトップ ポータル#KDE Plasma で GTK アプリケーションのフォント描画が汚い を参照。

サウンド関連の問題

ノート: 始めに alsa-utils がインストールされているか確認してください。

サスペンド後に音声が鳴らない

サスペンド後に音声がならない場合や、KMix がオーディオデバイスを表示表示しない場合は、plasmashell と pulseaudio を再起動することで問題が解決するかもしれません:

$ killall plasmashell
$ systemctl --user restart pulseaudio.service
$ plasmashell

音声を再び鳴らすために一部のアプリケーションも再起動する必要がある場合があります。

GStreamer Phonon バックエンドを使っているときに MP3 ファイルを再生できない

GStreamer の libav プラグイン (gst-libav パッケージ) をインストールすることで解決できます。それでも再生できないときは、phonon-qt6-vlc など他のバックエンドをインストールして、利用する Phonon バックエンドを変更してみて下さい。

トレイに音量調節アイコンが無く、ファンクションキーで音量を調整できない

plasma-pa がインストールされていることを確認してください。

しばらくすると音が出なくなる

journalctl -p4 -t pulseaudio の出力に Failed to create sink input: sink is suspended というエントリが含まれている場合、/etc/pulse/default.pa 内の以下の行をコメントアウトしてみてください:

#load-module module-suspend-on-idle

問題が続く場合、plasma-metaplasmawireplumber と一緒に pulseaudio をインストールしたのかもしれません。この問題を解決するには、pulseaudiopipewire-pulse に置き換えてください。pulseaudio を使いたい場合は、wireplumberpipewire-media-session に置き換えてください。詳細は PipeWire#PulseAudio クライアントこのフォーラムのスレッドを参照してください。

電源管理

サスペンドやハイバネートのオプションが使えない

systemd を使用してサスペンドあるいはハイバネートできるのに、KDE にそれらオプションが表示されない場合、powerdevil をインストールしていることを確認してください。

電源プロファイルオプションが無い

powerdevilpower-profiles-daemonインストールされていることを確認してください。

powerprofilesctl を実行し、ドライバをチェックしてください。intel_pstateamd_pstate が使用されている場合、問題ありません。そうでない場合、これらのドライバを有効化する方法を CPU 周波数スケーリング#スケーリングドライバ で確認してください。

KMail

Akonadi の設定を削除して KMail を修復する

詳細は [13] を見てください。

バックアップを取りたい場合は以下の設定ディレクトリをコピーしてください:

$ cp -a ~/.local/share/akonadi ~/.local/share/akonadi-old
$ cp -a ~/.config/akonadi ~/.config/akonadi-old

KMail の IMAP 受信ボックスが空

一部の IMAP アカウントで KMail はアカウントの他のすべてのフォルダーを内部に入れた状態で IMAP 受信ボックスをトップレベルのコンテナとして表示します(なのでメッセージを読むことができなくなります)[14]。この問題を解決するには、単に KMail のアカウント設定でサーバー側の購読を無効化してください。

KMail で EWS アカウントの認証エラー

KMail で EWS アカウントをセットアップするときに、有効な認証情報であるにも関わらず、認証失敗に関するエラーが発生し続けることがあります。原因は KWallet と KMail との間で通信に失敗しているからである可能性が高いです。この問題の回避策は qdbus を通してパスワードを設定することです:

$ qdbus6 org.freedesktop.Akonadi.Resource.akonadi_ews_resource_0 /Settings org.kde.Akonadi.Ews.Wallet.setPassword "XXX"

Journal に QXcbConnection / kscreen.xcb.helper のログが大量に出力される

Qt#Qt の journal ログの動作を無効化/変更する を参照してください。

i3/fvwm/awesome で KF5/Qt5 アプリケーションのアイコンが表示されない

Qt#KDE Plasma 以外の環境での Qt 5/6 アプリケーションの設定 を参照してください。

認証情報の保存に関する問題と KWallet ダイアログが何度も開く問題

WiFi のパスフレーズなどの認証情報をユーザごとに暗号化して保存するのに必要なので、ユーザ設定で KWallet のパスワード保存システムをオフにすることは推奨されません。KWallet のダイアログが何度も開くのは KWallet がオフになっているからかもしれません。

アプリケーションがアクセスするたびに KWallet をアンロックするダイアログが表示されるのが鬱陶しい場合、ディスプレイマネージャSDDMLightDM に KWallet をログイン時に自動的にアンロックさせることができます。KDE Wallet#ログイン時に KDE ウォレットを自動的にアンロック を見てください。システムプログラムの認証情報に使用できるように、最初のウォレットは (ユーザではなく) KWallet によって生成される必要があります。

すべてのアプリケーションでウォレットの認証情報をメモリ上で開かないようにしたい場合、KWallet の設定で kwalletmanager を使ってアプリケーションのアクセスを制限することができます。

認証情報の暗号化について全く気にしない場合は、ウォレット作成時に表示される KWallet のパスワード入力欄を空欄にすることができます。この場合、アプリケーションはウォレットをアンロックせずにパスワードにアクセスできます。

Discover がアプリケーションを表示しない

Plasma/Qt のバージョンに応じて packagekit-qt6packagekit-qt5 のどちらかをインストールすれば解決します。

警告: あるパッケージメンテナが GitHub のコメントで説明している通り、packagekit によるシステムパッケージ管理は、メンテナンス頻度の高いローリングリリースのディストリビューションと基本的に互換性がありません。Arch Linux では、ユーザが pacman のログを読んだり、再起動する前に pacnew ファイルをマージしたりすることに注意を払わないと、アップデートによりシステムが起動不能か使用不能な状態になってしまうかもしれないからです。

Discover が Arch のリポジトリのアップデートを表示しなくなった

時々、Discover は PackageKit の aplm のロックを解除しません。ロックを開放するには、/var/lib/PackageKit/alpm/db.lck を削除してください。Discover の "Refresh" を使えば、アップデートが表示されるはずです (もし、アップデートがあれば)。

NVIDIA ドライバ使用時に kscreenlocker_greet の CPU 使用率が高くなる

KDE Bug 347772 で述べられているように、NVIDIA OpenGL ドライバと QML は Qt 5 と相性が悪いです。これにより、セッションをアンロックした後に kscreenlocker_greet の CPU 使用率が高くなります。この問題の回避策は QSG_RENDERER_LOOP 環境変数basic に設定することです。

その後、killall kscreenlocker_greet を実行して前の greeter のインスタンスを kill してください。

ZFS 上で Akonadi を実行中に OS エラー 22

ホームディレクトリが ZFS プール上にある場合、~/.config/akonadi/mysql-local.conf ファイルを以下の内容で作成してください:

[mysqld]
innodb_use_native_aio = 0

MariaDB# ZFS での実行時に OS エラー 22 を見てください。

ウインドウが非アクティブのときにスクロールできないプログラムがある

これは GTK3 のマウススクロールイベントに対する処理に問題があることにより発生します。回避策は環境変数 GDK_CORE_DEVICE_EVENTS=1 を設定することです。しかし、この回避策はタッチパッドの滑らかなスクロールとタッチスクリーンのスクロールの機能を破壊します。

TeamViewer の動作が遅い

TeamViewer の使用時に、滑らかなアニメーション(ウインドウの最小化など)を使用している場合、動作が遅くなることがあります。回避策として #コンポジットの無効化 を見てください。

Kmail、Kontact、そして Wayland

しばしば、最小化して復元したときに KMail が応答しなくなり、黒いメッセージビュアーや似たようなものが表示されることがあります。環境変数 QT_QPA_PLATFORM="xcb;wayland" を設定することでこの問題を回避できるかもしれません。KDE Bug 397825 を見てください。

ウィジェットのアンロック (Plasma ≥ 5.18)

一度ウィジェットをロックすると、再びアンロックできないできないことに気がつくでしょう。 以下のコマンドを実行してください:

$ qdbus6 org.kde.plasmashell /PlasmaShell evaluateScript "lockCorona(false)"

新しい Customize Layout ではロックする必要はありませんが、もししたい場合は:

$ qdbus6 org.kde.plasmashell /PlasmaShell evaluateScript "lockCorona(true)"

KIO が URL を違うプログラムで開いてしまう

HTML や PHP などのファイル関連付けを調べてください。そして、それらをブラウザに関連付けてください。KIO のキャッシュファイルは $HOME/.cache/kioexec にあります。xdg-utils#URL スキームハンドラー も参照してください。

サスペンドやハイバネートする前にスクリーンをロックする

KDE システム設定には、スリープからの復帰後に自動的にスクリーンをロックする設定があります。一部のユーザは、復帰時にスクリーンがロックする前に一瞬表示されると報告しています。サスペンド前に KDE にスクリーンをロックさせるには、以下のファイルを root ユーザとして作成して、systemd(1) にフックを作成してください:

/usr/lib/systemd/system-sleep/lock_before_suspend.sh
#!/bin/bash

case $1/$2 in
    pre/*)
        case $2 in
            suspend|hibernate)
                loginctl lock-session
                sleep 1
                ;;
            esac
        ;;
esac

コード中の sleep は、デバイスがサスペンドに移行する前に loginctl lock-session コマンドを完了させるために必要です。これより小さな値では、コマンドが完了しきれないかもしれません。

このファイルを作成した後に、実行可能にしてください

最後に、System Settings > Screen Locking を開いて、Lock screen automatically: After waking from sleep というチェックボックスがチェックされていることを確認してください。

Wayland で X11 のショートカットが衝突する

freerdp のような一部の X11 ソフトウェアは、KDE 5.27 からキーボード入力を捕捉できます。VMware のような他のソフトウェアは、正しく捕捉できません。[15]

Xserver やコンポジタで捕捉を強制的に行うのは適切ではありません。[16] 以下のようなエレガントな方法でこれを解決できます:

  • ウィンドウのタイトルバーを右クリックする (例: VMware や Citrix)。
  • その他のアクション > ウィンドウ固有の設定...
  • プロパティを追加... をクリックし、グローバルショートカットを無視 を選択する。
  • 強制はい を選択し、適用する。

システムの設定を変更しても適用されない

これは、"システム設定" がホームディレクトリ内の .config フォルダをアクセス/変更できない場合に発生することがあります。

この問題を解決するには、このフォルダの所有者を変更する必要があります:

# chown user:user /home/user/.config

user は、現在 KDE Plasma にログインしているユーザーの名前です。ホームディレクトリの名前がユーザー名と同じでない場合は、コマンドを適宜変更してください。

これでも解決できない場合は、フォルダのパーミッションも変更する必要があるのかもしれません:

# chmod 755 /home/user/.config

Plasma 6 Global Menu が一部のアプリケーションで動かない

"Global Menu" ウィジェットには、appmenu-gtk-modulelibdbusmenu-glib をインストールしても一部のアプリケーションで動かないという問題があります。解決方法は plasma5-integration をインストールし、セッションを再起動することです。

参照

翻訳ステータス: このページは en:KDE の翻訳バージョンです。最後の翻訳日は 2024-11-07 です。もし英語版に 変更 があれば、翻訳の同期を手伝うことができます。