ヘルプ:読み方

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ArchWiki には GNU/Linux に初めて接したユーザーにとってはわかりにくい部分もあるため、記事を読んだ時に混乱が生じないように、また繰り返しを避けるために、基本的な取り決めごとについてここでざっと述べます。

通常ユーザーまたは root

以下のように書かれている行もあれば:

# mkinitcpio -p linux

別の記号が前についていることもあります:

$ makepkg -s

ハッシュ記号 (#) はその行を root で入力しなくてはならないということを示し、逆にドル記号 ($) は通常ユーザーとしてその行を入力することを示しています。

ノート: # が前についているコマンドは root シェルから実行するよう意図されています。root シェルには sudo -i などを使って簡単にアクセスできます。大抵は、root シェルから command を実行しなくても、非特権のシェルから sudo command を実行するだけでも足ります。ただし、厳密に root シェルを必要とする、リダイレクト置換 などの例外も存在します。sudo を参照して下さい。

注意しなくてはならない例外:

# This alias makes ls colorize the listing
alias ls='ls --color=auto'

上の例では、ハッシュ記号がついている部分がありますが、これはコマンドとして実行するべきものではありません。そうではなくてファイルの中を示しています。この場合、ハッシュ記号はコメントです。コメントとはプログラムによって解釈が行われない説明文のことです。Bash スクリプトのコメント記号は root PS1 と同じなのです。

さらに、# 記号の後の大文字が入っている文章からも、これがコマンドではないことがわかります。普通、Unix コマンドはこのように書かれたりせず、完全な英単語の代わりに短くした省略形が使われます (例: Copycp となっています)。

ついでに、ほとんどの記事では読者が簡単に区別できるように以下のように書かれています:

~/path/to/file追加:

# This alias makes ls colorize the listing
alias ls='ls --color=auto

追加, 作成, 編集 そして source

追記, 追加, 作成, 編集 などの単語が出てきた時は nano などのテキストエディタを使って設定ファイルに変更を加えることを意味します:

# nano /etc/bash.bashrc

シェルなどのプログラムでは、source を行うことでファイルに書かれた設定を適用します。Bash の場合、source はコマンドプロンプトで行うことができます:

$ source /etc/bash.bashrc

またファイルの中で行うこともできます:

# This line includes settings from another file
source /etc/bash.bashrc

こうしたときは、シェルファイルの場合、変更を加えた後のファイルの source は省略されます。

ただし、全ての記事が最初に変更を行うファイルを指定するわけではありません。この wiki は先行知識に基づいています。ファイルの場所などはバラバラになりがちです。

パッケージのインストール

記事に何かパッケージを通常の方法でインストールするように書くときは、インストール方法を詳しく説明する代わりに、シンプルに、必要なパッケージの名前と一般的なインストール方法が書かれた記事へのリンクを記述します。

公式パッケージ

公式リポジトリにあるパッケージについては以下のような表記がされます:

公式リポジトリから packageインストールして下さい。

この文章は次のコマンドを実行することを意味します:

# pacman -S package

インストールのリンクは pacman の記事につながっており、Arch Linux における正しいパッケージ管理について詳しい説明が書かれています。

Arch User Repository

Arch User Repository にあるパッケージについては以下のような表記がされます:

AUR から packageAUR をインストールして下さい。

この文章は基本的に、packageAUR リンクを開いて、PKGBUILD アーカイブをダウンロードし、解凍して、中身を確認してから、同一フォルダで次を実行することを意味します:

$ makepkg -si

AUR のリンクは Arch User Repository の記事につながっており、AUR パッケージの扱いについて詳しい説明とベストプラクティスが載っています。

systemd ユニットのコントロール

記事に systemd ユニット (例: service) を 起動, 有効化, 停止, 再起動 するよう書かれていて、詳しい方法が載っておらず以下のように表記されている場合:

example.service起動して下さい。

この文章は次のコマンドを実行することを意味します:

# systemctl start example.service

起動 のリンクは systemd の記事につながっており、Arch Linux における systemd ユニットの正しい扱いについて詳しい説明が載っています。

システム全体とユーザー個別の設定

GNU/Linux における設定には2種類あることを覚えておくと良いでしょう。システム全体の設定は全てのユーザーに影響を与えます。基本的にシステム全体の設定は /etc ディレクトリに置かれるため、設定を変更するには root 権限が必要になります。例えば、全てのユーザーに影響を与える Bash の設定を適用するには、/etc/bash.bashrc を編集します。

ユーザー個別の設定は一人のユーザーにしか影響を与えません。ユーザー個別の設定にはドットファイルが使われます。例えば、~/.bashrc ファイルはユーザー個別の設定ファイルです。エイリアスや関数、プロンプトなどのインタラクティブな機能など、それぞれのユーザーごとの設定を、他のユーザーには影響を与えずに定義できます。

ノート: ~/$HOME はユーザーのホームディレクトリのショートカットです。通常は /home/username/ です。

一般的なシェルファイル

簡単に、基本的な設定ファイルとその場所を厳選して記載します。

Bash

参照: Bashman bash

Bash や Zsh などの Bourne 互換シェルでは、設定ファイルの目的に区別があります。ログインシェルとして Bash を起動した時にしか読み込まれないファイル、インタラクティブシェルとして起動した時に読み込まれないファイルがあります。

例えば Bash を仮想端末で起動したときは、ログインシェルとして起動しています。xterm などを使って、Xorg セッションで Bash シェルを起動した場合、それはインタラクティブシェルです。

一般的なファイル:

  • /etc/bash.bashrc: システム全体の設定; ログインシェルにしか読み込まれません
  • ~/.bashrc: 個人用のシェル設定; インタラクティブシェルにしか読み込まれません

Zsh

参照: Zshman zsh

一般的なファイル:

  • /etc/zsh/zprofile: システム全体の設定; ログインシェルにしか読み込まれません
  • ~/.zshrc: 個人用のシェル設定; インタラクティブシェルにしか読み込まれません