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* {{Pkg|fcitx-libpinyin}}: {{Pkg|libpinyin}} がベース。素晴らしいアルゴリズムを持っていますバグが存在し、辞書が欠けています。
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* {{Pkg|fcitx-libpinyin}}: {{Pkg|libpinyin}} がベース。{{Pkg|fcitx-sunpinyin}} よりも優れたアルゴリズムが使われています。
 
* {{Pkg|fcitx-rime}}: [[Rime IME]] プロジェクトのスキーマがベース。
 
* {{Pkg|fcitx-rime}}: [[Rime IME]] プロジェクトのスキーマがベース。
 
* {{Pkg|fcitx-googlepinyin}}: {{Pkg|libgooglepinyin}} がベース。Android 用の Google ピンイン IME。
 
* {{Pkg|fcitx-googlepinyin}}: {{Pkg|libgooglepinyin}} がベース。Android 用の Google ピンイン IME。
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使用するロケールは有効である必要があります。{{ic|/etc/locale.gen}} を編集して適当な行 (例: {{ic|ja_JP.UTF-8}}) をアンコメントし、{{ic|locale-gen}} を実行してください。
 
使用するロケールは有効である必要があります。{{ic|/etc/locale.gen}} を編集して適当な行 (例: {{ic|ja_JP.UTF-8}}) をアンコメントし、{{ic|locale-gen}} を実行してください。
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デフォルトのフォントセットはベースフォントとして {{ic|-*-*-*-r-normal--14-*-*-*-*-*-*-*}} を使います (src/xfns.c)。マッチするフォント (terminus や 75dpi など、{{ic|xlsfonts}} の出力を見て下さい) がない場合、XIM は有効になりません。
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==== Emacs デーモン ====
   
 
[[Emacs#デーモンとして|emacs デーモン/クライアントモード]]を使う場合、デーモンの起動時に {{ic|LC_CTYPE}} を設定してください。例えば {{ic|1=LC_CTYPE=ja_JP.UTF-8 emacs --daemon}} というコマンドを使って emacs デーモンを起動します。
 
[[Emacs#デーモンとして|emacs デーモン/クライアントモード]]を使う場合、デーモンの起動時に {{ic|LC_CTYPE}} を設定してください。例えば {{ic|1=LC_CTYPE=ja_JP.UTF-8 emacs --daemon}} というコマンドを使って emacs デーモンを起動します。
   
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systemd から emacs デーモンを起動している場合、ユニットファイルで以下のように Environment を設定してください:
デフォルトのフォントセットはベースフォントとして {{ic|-*-*-*-r-normal--14-*-*-*-*-*-*-*}} を使います (src/xfns.c)。マッチするフォント (terminus や 75dpi など、{{ic|xlsfonts}} の出力を見て下さい) がない場合、XIM は有効になりません。
 
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Environment="LC_CTYPE=ja_JP.UTF-8" "XMODIFIERS=@im=fcitx"
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systemd は {{ic|.xprofile}} をロードしないため XMODIFIERS は明示的に設定する必要があります。emacs で {{ic|initial-environment}} 変数をチェックして変数が両方とも正しく設定されていることを確認してください。
   
 
===Ctrl+Space が GTK のプログラムで機能しない===
 
===Ctrl+Space が GTK のプログラムで機能しない===

2017年4月20日 (木) 21:05時点における版

関連記事

Fcitx (Flexible Input Method Framework) は Linux に環境非依存の言語サポートを提供するインプットメソッドフレームワークです。多くの言語をサポートし便利な non-CJK 機能が含まれています。

インストール

fcitx公式リポジトリから Pacman でインストールできます。

インプットメソッドエンジン

入力したい言語にあわせて、インプットメソッドエンジンをインストールしてください:

日本語

  • fcitx-anthy: 人気の日本語入力エンジン。開発は停止しています。
  • fcitx-mozc: Google 日本語入力のオープンソース版である Mozc がベース。
  • fcitx-kkc: libkkc がベースの新しい日本語仮名漢字入力エンジン。
  • fcitx-skk: libskk がベースの日本語仮名漢字入力エンジン。

他の言語

インプットメソッドモジュール

GTK+ や Qt プログラムでより良い動作を得るには、必要に応じて fcitx-gtk2, fcitx-gtk3, fcitx-qt4, fcitx-qt5 パッケージをインストールしてください。もしくは fcitx-im グループで全てのパッケージをインストールできます。

以下のアプリケーションは GTK+/Qt インプットモジュールを使用しません:

スキン

fcitx にはスキンで外観をカスタマイズする機能があります。標準では dark, classic, default の3つのスキンのみが提供されています。

しかしながら、いくつかの追加スキンが AUR からインストールできます。以下はその一部です:

  • fcitx-skin-materialAUR: マテリアルデザイン風の fcitx スキン。
  • fcitx-skinsAUR: 8個のスキンを含んだリッチなパッケージ。

その他

fcitx のコンポーネントをインストールした後は fcitx の再起動が必要です。

使用方法

デスクトップ環境

KDE, GNOME, Xfce, LXDE などの XDG 互換のデスクトップ環境を使っている場合は、再ログインで自動的に起動するようになるはずです。起動しないときは、ターミナルを開いて次のように入力してください:

$ fcitx-autostart

fcitx が正しく動作しているか確認するために、leafpad といったアプリケーションを開いて CTRL+Space (インプットメソッドの切り替えのデフォルトのショートカット) を押して FCITX を呼び出しなにか文字を入力してみて下さい。

Fcitx があなたの環境で自動で起動しない場合や fctix を起動するパラメータを変更したい場合は、デスクトップ環境によって提供されているツールを使って xdg の自動起動を設定するか ~/.config/autostart/ ディレクトリ内の fcitx-autostart.desktop ファイルを編集してください (存在しないときは /etc/xdg/autostart/ からコピーしてください)。

デスクトップ環境が xdg 自動起動をサポートしていない場合は、(環境変数を正しく設定した後に) 次の行をスタートアップスクリプトに追加してください:

$ fcitx-autostart

xim サポートのある他のインプットメソッドが動作していると、Fcitx は xim エラーで起動できません。Fcitx を起動する前に他のインプットメソッドが動いていないことを確認してください。

非デスクトップ環境

以下の行をデスクトップのスタートアップスクリプトファイル (KDM, GDM, LightDM, SDDM を使っている場合は .xprofile もしくは .profile、startx や Slim を使っている場合は .xinitrc) に追加してください。この設定で、fcitx は gtk/qt のインプットメソッドモジュールを使うようになり xim プログラムをサポートします (必要なインプットメソッドモジュールがすでにインストールされているか確認してください):

export GTK_IM_MODULE=fcitx
export QT_IM_MODULE=fcitx
export XMODIFIERS=@im=fcitx
警告: 上記の設定を .bashrc でしないでください。.bashrc はインタラクティブな bash セッションを初期化するときに使われます。インタラクティブでないセッションや X セッションの初期化では用いられません。さらに、.bashrc で環境変数を設定すると、コマンドラインから実行した診断ツールに誤解を与えて、X セッションでは環境変数が使われていないのに正しく設定されているかのように表示されることがあります。
ノート:
  • 上の設定で動かないときは export DefaultIMModule=fcitx を追加してみて下さい。
  • Fcitx で全ての Qt アプリに問題が発生する場合、qtconfig (qtconfig-qt4) を起動して、3番目のタブを開いて、"Default Input Method" コンボボックスに fcitx があることを確認してください。
  • 現在、Qt5 アプリケーション + fcitx を使用する場合、上記の環境変数を .bashrc ファイルにも追加しないと動作しないという報告があります (Plasma 5 を startx した場合や、gnome-shell で qt5 アプリケーションを起動した場合)。

変更を適用するためにログインしなおしてください。

Xim

任意で、gtk や qt のプログラムで xim を使うように設定することも可能で、その場合上の行を以下のように変更してください:

export GTK_IM_MODULE=xim
export QT_IM_MODULE=xim
警告: xim を使用するとインプットメソッドによって、入力ができなくなったりインプットメソッドを再起動するとアプリケーションがフリーズするなどの問題がおこることがあります。xim 関連の問題に対しては Fcitx は修正やサポートを提供できません。これは他のインプットメソッドフレームワークでも同じで、可能な限り xim ではなく ツールキット (gtk/qt) のインプットメソッドモジュールを使って下さい。
ノート: Gtk2 は 2.24.20 から immodule のキャッシュファイルとして /usr/lib/gtk-2.0/2.10.0/immodules.cache を使っています。GTM_IM_MODULE_FILE 環境変数を設定していたり公式パッケージの install スクリプトを使ってキャッシュを更新していない場合、環境変数を変更・削除して /usr/bin/gtk-query-immodules-2.0 --update-cache を使って immodule キャッシュを更新してください。

変更を適用するためにログインしなおしてください。

設定

設定ツール

Fcitx は GUI の設定ツールを提供しています。kcm-fcitx (KDE) または fcitx-configtool (GTK+3 ベース) がインストールできます。fcitx-configtool をインストールしたら fcitx-config-gtk3 を起動してください。別の言語のインプットメソッドを使用したいときは Only Show Current Language の設定を解除してください。

GUI で使っている場合に Fcitx を手動設定することはできません。

スペルチェックを有効にするには、fcitx が fcitx-keyboard によるインプットメソッドを使っている時に ctrl + alt + h を押して下さい。長い単語を入力すれば、動いているかどうか確認できます。

デフォルト UI の変更

Fcitx は kimpanel プロトコルによるデスクトップの統合をサポートしています。

Gnome-Shell

extensions.gnome.org や AURgnome-shell-extension-kimpanel-gitAUR パッケージから kimpanel をインストールでき、ibus-gjs と同じように使うことができます。

KDE

kdeplasma-addons-applets-kimpanel は kde と統合するための plasmoid です。kimpanel を plasma に追加すれば fcitx は自動的に切り替えます。

kimpanel UI

kimtoy は Sogou や fcitx のスキンを使えます。

ピンイン辞書の拡張

ピンイン辞書は ~/.config/fcitx/pinyin に存在します。pybase.mb ファイルには単一文字が pyphrase.mb ファイルにはピンインのフレーズが定義されています。拡張するには /usr/share/fcitx/pinyin にファイルを保存して fcitx を再起動してください。

Tips and tricks

クリップボード

fcitx を使ってクリップボード (とクリップボード履歴) にある文章を入力することが可能です。デフォルトのトリガーキーは Control-; です。このトリガーキーはクリップボードのアドオンの設定ページにある他のオプションと同じように設定することが可能です。

ノート: クリップボードマネージャではないため、クリップボードマネージャにあるような中身の選択や変更はできません。クリップボードからの入力にだけ使えます。
警告: クライアントによっては複数行の入力をサポートしていないため fcitx-clipboard を使ってクリップボードの中身をペーストすると一行しか出ないことがあります。これはバグかプログラムの方の入力の問題なので fcitx は何もできません。

トラブルシューティング

問題の診断

fcitx を使っていて問題が発生する場合、例えばどのアプリケーションでも Ctrl+Space が使えないなどのことが起こるときは、fcitx-diagnose を使ってまず問題を診断してみてください。fcitx-diagnose はよくある問題についての手がかりを提供してくれます。また、(IRC やフォーラムなどで) 他の人に相談するときはコマンドの出力を貼り付けると役に立つはずです。

Emacs

LC_CTYPE が英語の場合、emacs のバグによって emacs でインプットメソッドが使えなくなることがあります。emacs を起動する前に ja_JP.UTF-8 など LC_CTYPE を他の値に設定することで問題を回避できます。

使用するロケールは有効である必要があります。/etc/locale.gen を編集して適当な行 (例: ja_JP.UTF-8) をアンコメントし、locale-gen を実行してください。

デフォルトのフォントセットはベースフォントとして -*-*-*-r-normal--14-*-*-*-*-*-*-* を使います (src/xfns.c)。マッチするフォント (terminus や 75dpi など、xlsfonts の出力を見て下さい) がない場合、XIM は有効になりません。

Emacs デーモン

emacs デーモン/クライアントモードを使う場合、デーモンの起動時に LC_CTYPE を設定してください。例えば LC_CTYPE=ja_JP.UTF-8 emacs --daemon というコマンドを使って emacs デーモンを起動します。

systemd から emacs デーモンを起動している場合、ユニットファイルで以下のように Environment を設定してください:

Environment="LC_CTYPE=ja_JP.UTF-8" "XMODIFIERS=@im=fcitx"

systemd は .xprofile をロードしないため XMODIFIERS は明示的に設定する必要があります。emacs で initial-environment 変数をチェックして変数が両方とも正しく設定されていることを確認してください。

Ctrl+Space が GTK のプログラムで機能しない

ロケールを英語に設定しているとこの問題が発生することがあります。GTK_IM_MODULE が正しく設定されているか確認してください。

参照: FAQ

  • _IM_MODULE 環境変数を設定していても fcitx が有効にできない場合は、適切なインプットメソッドモジュールをインストールしているか確認してください。

プログラムによっては xim しか使わないため、そうしたプログラムを使っているときは、XMODIFIERS が正しく設定されているか確認してください。プログラムの例: gtk や qt を使わないプログラム全て (例: tk や motif、もしくは xlib を直接使っているプログラム), emacs, opera, openoffice, libreoffice, skype。

gnome の gnome-terminal で fcitx が有効にできず、上の方法で効果がない場合は、以下のコマンドを試してみて下さい:

$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.xsettings overrides "{'Gtk/IMModule':<'fcitx'>}"

内蔵の Chinese Pinyin がデフォルトで有効にならない

ロケールが en_US.UTF-8 である場合、fcitx は内蔵の Chinese Pinyin インプットメソッドをデフォルトで有効にしません。fcitx-keyboard-us インプットメソッドだけが有効にされます。fcitx-diagnose コマンドを実行すると以下のように表示されます:

   ## Input Methods:
       1.  Found 1 enabled input methods:
               fcitx-keyboard-us
       2.  Default input methods:
           **You only have one input method enabled, please add a keyboard input method as the first one and your main input method as the second one.**

GUI の設定ツールで PinyinShuangpin インプットメソッドを追加してインプットメソッドが有効にしてください。

fcitx と KDE

何らかの理由で、KDE がキーボードレイアウトを適切に扱えないことがあります。例えば、US (English) から LT (Lithuanian) に切り替えた場合、キーボードの数字キーは全てリトアニア文字になるはずですが、数字が出力されてしまいます。以下の手順で修正することが可能です:

  1. 上のセクションで書かれているパッケージをインストールしてください。
  2. バックグラウンドで fcitx を動かしている場合は終了してください。
  3. KDE に関連することを無効にします:
    1. System settings --> Input devices --> Layouts (tab) から "Configure layouts" のチェックを外して下さい。
    2. System settings --> Input devices --> Advanced (tab) から "Configure keyboard options" のチェックを外して下さい。
  4. ターミナルを開いて fcitx と入力して fcitx を起動します。ターミナルは閉じてもかまいません。fcitx はバックグラウンドで動作し続けます。
  5. 必要なレイアウトを設定してください (システムトレイアイコンを右クリックして "Configure" をクリック)。
  6. システムトレイアイコンを右クリックして、"Exit" をクリック。

これでレイアウトがちゃんと使えるようになるはずです。KDE のレイアウト切り替えrアイコンが表示され、マウススクロールしたりアイコンをクリックすることでレイアウトを切り替えられます。

勝手にインプットメソッドが英語に切り替わってしまう

XMind でエンターを押してノードを作成したときなど、インプットメソッドが勝手に英語に切り替わってしまって、元のインプットメソッドに手動で戻さなくてはならないことがあります。

この問題を修正するには、fcitx の GUI 設定ツール (fcitx-configtool に含まれています) を開いて、"Global Config" タブの "Share State Among Window" ドロップダウンメニューから、"PerProgram" または "All" を選択してください。

参照