「KDE」の版間の差分

提供: ArchWiki
ナビゲーションに移動 検索に移動
(最新英語版に同期)
(→‎デスクトップ検索: 言語間リンクのプレフィックスを en2: から :en: に修正)
(6人の利用者による、間の25版が非表示)
2行目: 2行目:
 
[[ar:KDE]]
 
[[ar:KDE]]
 
[[cs:KDE]]
 
[[cs:KDE]]
[[de:KDE]]
+
[[de:Plasma]]
 
[[en:KDE]]
 
[[en:KDE]]
 
[[es:KDE]]
 
[[es:KDE]]
  +
[[fa:KDE]]
 
[[fr:KDE]]
 
[[fr:KDE]]
 
[[it:KDE]]
 
[[it:KDE]]
 
[[pl:KDE]]
 
[[pl:KDE]]
  +
[[pt:KDE]]
 
[[ru:KDE]]
 
[[ru:KDE]]
[[tr:KDE Masaüstü Ortamı]]
+
[[zh-hans:KDE]]
[[zh-CN:KDE]]
+
[[zh-hant:KDE]]
[[zh-TW:KDE]]
 
 
{{Related articles start}}
 
{{Related articles start}}
 
{{Related|デスクトップ環境}}
 
{{Related|デスクトップ環境}}
 
{{Related|ディスプレイマネージャ}}
 
{{Related|ディスプレイマネージャ}}
{{Related|Dolphin}}
 
 
{{Related|ウィンドウマネージャ}}
 
{{Related|ウィンドウマネージャ}}
 
{{Related|Qt}}
 
{{Related|Qt}}
{{Related|KDM}}
+
{{Related|SDDM}}
{{Related|KDevelop 4}}
+
{{Related|Dolphin}}
  +
{{Related|KDE Wallet}}
  +
{{Related|KDevelop}}
 
{{Related|Trinity}}
 
{{Related|Trinity}}
 
{{Related|Qt と GTK アプリケーションの外観の統合}}
 
{{Related|Qt と GTK アプリケーションの外観の統合}}
 
{{Related articles end}}
 
{{Related articles end}}
   
KDE は Plasma (または Plasma Workspaces) という名前の[[デスクトップ環境]]と、ライブラリ・フレームワーク (KDE Frameworks)、そしてアプリケーション (KDE Applications) からなるソフトウェアプロジェクトです。KDE にはよくメンテされている [http://userbase.kde.org/ UserBase wiki] があります。ほとんどの KDE アプリケーションはここで詳細情報を見ることができます。
+
KDE は Plasma という名前の[[デスクトップ環境]]と、ライブラリ・フレームワーク (KDE Frameworks)、そしてアプリケーション (KDE Applications) からなるソフトウェアプロジェクトです。KDE にはよくメンテされている [https://userbase.kde.org/ UserBase wiki] がありほとんどの KDE アプリケーション詳細情報を見つけることができます。
 
{{Note|2014年から、KDE プロジェクトは名前を変更して組織改革が行われました。以前使われていた ''KDE Software Compilation'' という言葉は止めて、フレームワークやアプリケーションの開発サイクルやバージョニングは Plasma デスクトップとは分離して行われるようになっています。}}
 
   
 
==インストール==
 
==インストール==
32行目: 32行目:
 
=== Plasma デスクトップ ===
 
=== Plasma デスクトップ ===
   
  +
[[Xorg#インストール|Xorg]] をインストールしていない場合は、Plasma をインストールする前に [[Xorg]] をインストールしてください。
{{Note|
 
* Plasma 5 は KDE 4 ワークスペースと共生させることができません。
 
* KDE 4 Plasma デスクトップは2015年8月から EOL となりメンテナンスが行われていません [https://www.kde.org/announcements/announce-applications-15.08.0.php]。2015年12月からは公式リポジトリからも消えています [https://www.archlinuxjp.org/news/dropping-plasma-4/]。
 
* Plasma 5 では [[KDM]] を使うことはできません。KDE では [[SDDM]] ディスプレイマネージャを [http://blog.davidedmundson.co.uk/blog/display_managers_finale 推奨] しており、Plasma 5 テーマを提供しています。
 
}}
 
 
[[Xorg#インストール|Xorg]] をインストールしていない場合は、KDE をインストールする前に [[Xorg]] をインストールしてください。
 
   
 
{{Pkg|plasma-meta}} メタパッケージか {{Grp|plasma}} グループを[[インストール]]してください。{{Pkg|plasma-meta}} と {{Grp|plasma}} の違いについては[[パッケージの作成#メタパッケージとグループ]]を参照してください。また、Plasma を動かすための必要最小限のパッケージだけインストールしたい場合は、{{Pkg|plasma-desktop}} パッケージをインストールしてください。
 
{{Pkg|plasma-meta}} メタパッケージか {{Grp|plasma}} グループを[[インストール]]してください。{{Pkg|plasma-meta}} と {{Grp|plasma}} の違いについては[[パッケージの作成#メタパッケージとグループ]]を参照してください。また、Plasma を動かすための必要最小限のパッケージだけインストールしたい場合は、{{Pkg|plasma-desktop}} パッケージをインストールしてください。
   
  +
Plasma で [[Wayland]] のサポートを有効化するには、 {{Pkg|plasma-wayland-session}} パッケージもインストールしてください。
=== Plasma 4 から 5 にアップグレード ===
 
   
  +
=== KDE アプリケーション ===
# {{ic|multi-user.target}} に変更:{{bc|# systemctl isolate multi-user.target}}
 
# {{pkg|sddm}} と {{pkg|sddm-kcm}} パッケージを[[インストール]]
 
# {{ic|kdm}} サービスを[[systemd#ユニットを使う|無効化]]して {{ic|sddm}} サービスを[[有効化]]
 
# ''kdebase-workspace'' パッケージを[[Pacman|アンインストール]]
 
# {{pkg|plasma-meta}} パッケージか {{grp|plasma}} グループを[[インストール]]
 
# 再起動するか次を実行:{{bc|# systemctl start sddm}}
 
   
  +
KDE Applications のフルセットをインストールしたいときは、{{Grp|kde-applications}} グループか {{Pkg|kde-applications-meta}} メタパッケージをインストールしてください。このパッケージではアプリケーションだけがインストールされ、Plasma デスクトップは付属していないので注意してください。
{{Note|Plasma 4 の設定は Plasma 5 には自動的には移行されません。また最初からデスクトップを設定する必要があります。}}
 
   
  +
=== 不安定版 ===
=== KDE アプリケーションと言語パック ===
 
   
  +
[[公式リポジトリ#[kde-unstable]]] を見てください。
KDE Applications のフルセットをインストールしたいときは、{{Grp|kde-applications}} グループか {{Pkg|kde-applications-meta}} メタパッケージをインストールしてモジュールをインストールしてください。このパッケージではアプリケーションだけがインストールされ、Plasma デスクトップは付属していないので注意してください。
 
 
言語ファイルが必要な場合は、{{ic|kde-l10n-'''yourlanguagehere'''}} (例えば日本語は {{Pkg|kde-l10n-ja}}) をインストールしてください。利用できる言語のリストは [https://www.archlinux.org/packages/extra/any/kde-l10n/ このリンク] を見て下さい。
 
   
 
== Plasma の起動 ==
 
== Plasma の起動 ==
   
  +
{{Note|1=[[Wayland]] で Plasma を起動することは可能ですが、いくつかの不足している機能と既知の問題があります。問題のリストは [https://community.kde.org/Plasma/Wayland_Showstoppers Wayland Showstoppers] を、現在の開発状況は [https://phabricator.kde.org/project/board/99/ Plasma on Wayland workboard] を見てください。より完全で安定したものを使用したい場合は、 [[Xorg]] を使ってください。}}
{{Tip|Plasma と SDDM のよい良い統合を得るために、{{ic|/etc/sddm.conf}} を編集して breeze テーマを使用することが推奨されています。詳しくは [[SDDM#テーマ設定]] を参照。}}
 
   
Plasma 5 セッションを起動するに[[ディスプレイマネージャ]]のメニューで ''Plasma'' 選択しください。
+
Plasma は[[ディスプレイマネージャ]]を使っ起動するか、あるはコンソールから起動できます
   
  +
=== ディスプレイマネージャを使う ===
また、''startx'' で Plasma を起動する場合、{{ic|.xinitrc}} ファイルに {{ic|exec startkde}} を追加してください。Xorg をログイン時に起動したい場合は、[[ログイン時に X を起動]]を参照。
 
  +
  +
* ''Plasma'' を選択して、 [[Xorg]] で新しいセッションを起動してください。
  +
* {{Pkg|plasma-wayland-session}} パッケージをインストールしてから ''Plasma (Wayland)'' を選択して、 [[Wayland]] で新しいセッションを起動してください。
  +
  +
=== コンソールから起動 ===
  +
  +
* [[xinit|xinit/startx]] で Plasma を起動するには {{ic|.xinitrc}} ファイルに {{ic|exec startplasma-x11}} を追加してください。ログイン時に Xorg を起動したい場合、[[ログイン時に X を起動]]を見てください。
  +
* コンソールから Wayland セッション上で Plasma を起動するには、{{ic|1=XDG_SESSION_TYPE=wayland dbus-run-session startplasma-wayland}} を実行してください。[https://community.kde.org/KWin/Wayland#Start_a_Plasma_session_on_Wayland]
   
 
== 設定 ==
 
== 設定 ==
   
ほとんどの KDE アプリケーションの設定は {{ic|~/.config}} フォルダの中に保存されます。場合によっては {{ic|~/.kde4}} が使われます。ただし、KDE の設定は基本的に''システム設定''から行うことになっています。システム設定はターミナルから ''systemsettings5'' を実行することで起動できます。
+
ほとんどの KDE アプリケーションの設定は {{ic|~/.config}} フォルダの中に保存されます。ただし、KDE の設定は基本的に'''システム設定'''から行うことになっています。システム設定はターミナルから {{ic|systemsettings5}} を実行することで起動できます。
 
Frameworks 5 アプリケーションは KDE 4 の設定を使うことができますが、設定ファイルは別の場所に配置されます。Frameworks 5 アプリケーションを KDE 4 で同一の設定を使って動作させるには新しい設定ファイルの場所から古い設定ファイルの場所にシンボリックリンクを張る必要があります。例えば:
 
*Konsole のプロファイルは {{ic|~/.kde4/share/apps/konsole}} から {{ic|~/.local/share/konsole/}} に。
 
*アプリケーションの外観は {{ic|~/.kde4/share/config/kdeglobals}} から {{ic|~/.config/kdeglobals}} に。
 
   
 
===個人設定===
 
===個人設定===
 
あなたのスタイルに合わせて KDE デスクトップを設定する方法; Plasma テーマ、ウィンドウ装飾、アイコンテーマの使用。
 
   
 
====Plasma デスクトップ====
 
====Plasma デスクトップ====
83行目: 72行目:
 
=====テーマ=====
 
=====テーマ=====
   
  +
[https://store.kde.org/browse/cat/104/ Plasma テーマ] はパネルと Plasma ウィジェットの見た目を決めます。システム全体にテーマをインストールしたいときは、公式リポジトリや [https://aur.archlinux.org/packages.php?K=plasma+theme AUR] にテーマがあります。
{{Note|1=Plasma カーソルテーマが上手く表示されない場合は、[https://bbs.archlinux.org/viewtopic.php?pid=1533071#p1533071 フォーラムの投稿] を見て下さい。}}
 
[http://kde-look.org/index.php?xcontentmode=76 Plasma テーマ] はパネルと plasmoid の見た目を決めます。システム全体にテーマをインストールしたいときは、公式リポジトリや [https://aur.archlinux.org/packages.php?O=0&K=plasmatheme&do_Search=Go AUR] にテーマがあります。
 
   
テーマをインストールする一番簡単な方法はデスクトップ設定コントロールパネルを使ことです:
+
テーマはデスクトップ設定コントロールパネルを使ってインストールすることきます: ’’System Settings > Global Theme > Get New Global Themes’’
Workspace Theme > Desktop Theme > Get new Themes
 
   
  +
[https://store.kde.org/ KDE Store] は [[SDDM]] のログイン画面やスプラッシュスクリーンなどのより多くの Plasma カスタマイズを提供しています。
[http://www.kde-look.org/ kde-look.org] の素晴らしいフロントエンドが表示されるので、文字通りワンクリックでサードパーティ製の plasmoid スクリプトをインストール・アンインストール・アップデートすることが可能です。
 
   
  +
====== GTK アプリケーションの外観 ======
起動画面やロック画面はインストールすることができないので、カスタマイズしたいときは {{ic|/usr/share/plasma/look-and-feel/}} にあるオリジナルのテーマを修正する必要があります。Kubuntu フォーラムの [https://www.kubuntuforums.net/showthread.php?67599-Plasma-5-background-images&s=59832dc20e5bfc2948dbb591d8453f61 このスレッド] を参照してください。
 
   
  +
{{Tip|Qt と GTK テーマの統一については、[[Qt と GTK アプリケーションの外観の統合]]を参照。}}
[[SDDM]] のログイン画面はテーマには含まれません。
 
   
  +
GTK アプリケーションでの優れた見た目の推奨テーマは {{Pkg|breeze-gtk}} です。Plasma の Breeze の外観を模倣するように作られています。{{Pkg|kde-gtk-config}} ({{Grp|plasma}} グループに入っています)をインストールして、''System Settings > Application Style > Configure GNOME/GTK Application Style'' から、 {{ic|Breeze}} または {{ic|Breeze-Dark}} を GTK2/GTK3 のテーマとして選択してください。
====== Qt と GTK+ アプリケーションの外観 ======
 
   
  +
{{Out of date|The Plasma GTKd background service overwrites GTK settings on Plasma startup.}}
{{Tip|Qt と GTK テーマの統一については、[[Qt と GTK アプリケーションの外観の統合]]を参照。}}
 
  +
  +
テーマによっては、GTK アプリケーションのツールチップが白地に白字となってしまい、読めなくなることがあります。GTK2 アプリケーションの色を変更するには、{{ic|.gtkrc-2.0}} ファイルを開いてツールチップに関するセクションを探して変更を加えてください。GTK3 アプリケーションの場合、2つのファイルを変更する必要があります。{{ic|gtk.css}} と {{ic|settings.ini}} です。
  +
  +
いくつかの {{AUR|vuescan-bin}} のような GTK2 プログラムは、 Breeze や Adwaita スキンを設定した Plasma セッションでは、チェックボックスが見えないなどによりまだほとんど使えないように見えます。これを回避するには、例えば Numix-Frost-Light スキンを {{AUR|numix-frost-themes}} からインストールして、 ''System Settings > Application Style > Configure GNOME/GTK Application Style... > GTK2 theme'' 以下でそのスキンを選択してください。Numix-Frost-Light は Breeze と見た目が似ています。
   
  +
=====顔=====
;Qt4
 
Qt4 アプリケーションで見た目を統一したい場合は、{{Pkg|breeze-kde4}} をインストールして {{ic|qtconfig-qt4}} で GUI スタイルとして Breeze を選択する必要があります。もしくは {{Pkg|breeze-gtk}} をインストールして GUI スタイルとして GTK+ を選択してください。
 
   
  +
Plasma と [[SDDM]] はどちらも {{ic|~/.face.icon}} にある PNG ファイルをユーザーのアバターとして使用します。 GUI から設定するには、 ''System Settings > Accounts Details > User Manager'' を使うことができます。始めに[[インストール]]する必要があるかもしれません、詳細は {{Pkg|user-manager}} パッケージを見てください。デフォルトのアイコンは {{ic|/usr/share/sddm/faces/}} にあります。
;GTK+
 
GTK+ アプリケーションでの推奨テーマは {{Pkg|breeze-gtk}} です。Plasma 5 Breeze の外観を模倣するように作られている GTK+ テーマ {{AUR|gnome-breeze-git}} もあります。{{Pkg|kde-gtk-config}} をインストールして、''System Settings > Application Style > GNOME Application Style'' から、先にインストールしたテーマを GTK2/GTK3 のテーマとして選択してください。
 
   
 
=====ウィジェット=====
 
=====ウィジェット=====
109行目: 98行目:
 
Plasmoid はデスクトップの機能性を向上させるための、小さなスクリプト (plasmoid スクリプト) やコード (plasmoid バイナリ) で作られた KDE アプリです。
 
Plasmoid はデスクトップの機能性を向上させるための、小さなスクリプト (plasmoid スクリプト) やコード (plasmoid バイナリ) で作られた KDE アプリです。
   
  +
plasmoid スクリプトをインストールする一番簡単な方法はパネルやデスクトップで右クリックして、 ''ウィジェットを追加 -> 新しいウィジェットを取得 -> ウィジェットをダウンロード'' を選択します。https://store.kde.org/ の素晴しい見た目のフロントエンドが開かれ、文字通りワンクリックで第三者が作成した plasmoid スクリプトをインストール・アップデート・アンインストールできます。
Plasmoid バイナリは [https://aur.archlinux.org/packages.php?O=0&K=plasmoid&do_Search=Go&PP=25&SO=d&SB=v AUR] から PKGBUILD を使ってインストールする必要があります。もしくは自分で PKGBUILD を書いて下さい。
 
   
  +
Plasmoid バイナリは [https://aur.archlinux.org/packages.php?K=plasmoid AUR] からインストールすることもできます。
plasmoid スクリプトをインストールする一番簡単な方法はパネルやデスクトップで右クリックして:
 
 
ウィジェットを追加 -> 新しいウィジェットを取得 -> ウィジェットをダウンロード
 
 
[http://www.kde-look.org/ kde-look.org] のフロントエンドが開かれ、ワンクリックで第三者が作成した plasmoid スクリプトをインストール・アップデート・アンインストールできます。
 
 
ほとんどの plasmoid は KDE の開発者によって公式に作られているものではありません。Mac OS X や Microsoft Windows Vista/7 のウィジェット、Google ガジェット、SuperKaramba ウィジェットのインストールをすることもできます。
 
   
 
=====システムトレイのサウンドアプレット=====
 
=====システムトレイのサウンドアプレット=====
   
{{Pkg|plasma-pa}} か {{Pkg|kmix}} を[[インストール]]してください (アプリケーションランチャーから Kmix を起動)。
+
{{Pkg|plasma-pa}} か {{Pkg|kmix}} を[[インストール]]してください (アプリケーションランチャーから Kmix を起動してください)。 {{Pkg|plasma-pa}} は現在 {{Grp|plasma}} グループにより標準でインストールされており、追加の設定は必要ありません
   
{{Note|1=[https://bugs.kde.org/show_bug.cgi?id=313579#c28 ボリュームの上げ下げの変化量]を調整するには、{{ic|~/.kde4/share/config/kmixrc}} の {{ic|[Global]}} セクションに {{ic|1=VolumePercentageStep=1}} のように書き加えて下さい。}}
+
{{Note|1=[https://bugs.kde.org/show_bug.cgi?id=313579#c28 ボリュームの上げ下げの変化量]を調整するには、{{ic|~/.config/kmixrc}} の {{ic|[Global]}} セクションに {{ic|1=VolumePercentageStep=1}} のように書き加えて下さい。}}
   
 
===== パネルの影を無効化 =====
 
===== パネルの影を無効化 =====
131行目: 114行目:
 
$ xprop -remove _KDE_NET_WM_SHADOW
 
$ xprop -remove _KDE_NET_WM_SHADOW
   
そして+カールでパネルを選択してください [https://forum.kde.org/viewtopic.php?f=285&t=121592]。自動的に影を無効化したい場合、{{Pkg|xorg-xwininfo}} をインストールして以下のスクリプトを作成してください:
+
そして+カールでパネルを選択してください [https://forum.kde.org/viewtopic.php?f=285&t=121592]。自動的に影を無効化したい場合、{{Pkg|xorg-xwininfo}} をインストールして以下のスクリプトを作成してください:
   
 
{{hc|/usr/local/bin/kde-no-shadow|<nowiki>
 
{{hc|/usr/local/bin/kde-no-shadow|<nowiki>
139行目: 122行目:
 
done
 
done
 
</nowiki>}}
 
</nowiki>}}
  +
  +
スクリプトに実行権限を設定してください:
  +
# chmod 755 /usr/local/bin/kde-no-shadow
   
 
''Autostart'' の ''Add Script'' でスクリプトをログイン時に実行させることができます:
 
''Autostart'' の ''Add Script'' でスクリプトをログイン時に実行させることができます:
146行目: 132行目:
 
====ウィンドウ装飾====
 
====ウィンドウ装飾====
   
[http://kde-look.org/index.php?xcontentmode=75 ウィンドウ装飾]変更するには
+
[https://store.kde.org/browse/cat/114/ ウィンドウ装飾] は ''System Settings > Application Style > Window Decorations'' から変更できま
  +
システム設定 -> ワークスペースの外観 -> ウィンドウの飾り
 
ワンクリックで直接、他のテーマをダウンロード・インストールすることもできます。[https://aur.archlinux.org/packages.php?O=0&K=kdestyle&do_Search=Go&PP=25&SO=d&SB=v AUR] から利用できるテーマもあります。
+
ワンクリックで直接、他のテーマをダウンロード・インストールすることもできます。[https://aur.archlinux.org/packages.php?K=kde+window+decoration AUR] から利用できるテーマもあります。
   
 
====アイコンテーマ====
 
====アイコンテーマ====
154行目: 140行目:
 
アイコンテーマを設定したい場合、''System Settings > Icons'' からインストール・変更できます。
 
アイコンテーマを設定したい場合、''System Settings > Icons'' からインストール・変更できます。
   
{{note|[[GNOME]] KDE 4 のテーマは Plasma (完全には) 互換性ありせん。Plasma に対応しているアイコンテーマをインストールすることを推奨します。}}
+
{{Note|ほとんどの Linux デスクトップは共通フォーマットでアイコンテーマを扱いますが、[[GNOME]] などのデスクトップ環境は (特にメニューやツールバーなどで) 使用しているアイコンがやや少なめです。そようなデスクトップ用に開発されたテーマは Plasma KDE アプリ必要とするアイコンが含れていないことが多いです代わりに Plasma に対応しているアイコンテーマをインストールすることを推奨します。}}
   
  +
{{Tip|いくつかのアイコンテーマはデフォルトのアイコンテーマを承継していないため、いくつかのアイコンがない場合があります。 Breeze から承継するには、 {{ic|/usr/share/icon/''theme-name''/index.theme}} の中の {{ic|1=Inherits=}} 配列に {{ic|Breeze}} を追加してください。例えば、 {{ic|1=Inherits=breeze,hicolor}} のようになります。アイコンテーマを更新した後は毎回この修正をする必要があります。自動化するには [[Pacman#フック|Pacman フック]] を使うことを検討してください。}}
====フォント====
 
   
===== KDE フォント表示が汚い =====
+
====スペース節約====
   
  +
Plasma Netbook シェルは Plasma 5 から削除されました。詳細は [https://forum.kde.org/viewtopic.php?f=289&t=126631&p=335947&hilit=plasma+netbook#p335899 KDE フォーラムの投稿] を見てください。ただし、{{ic|~/.config/kwinrc}} ファイルを編集して {{ic|[Windows]}} セクションに {{ic|1=BorderlessMaximizedWindows=true}} を追加することでスペースを効率的に使うようにすることができます。
{{Pkg|ttf-dejavu}} と {{Pkg|ttf-liberation}} パッケージのインストールを試して下さい。
 
   
  +
==== サムネイルの生成 ====
インストール後、一度ログアウトしてください。KDE システム設定の "フォント" パネルから設定を変更する必要はありません。
 
  +
デスクトップや Dolphin でメディアやドキュメントファイルのサムネイルを生成するには {{Pkg|kdegraphics-thumbnailers}} と {{Pkg|ffmpegthumbs}} をインストールしてください。
   
  +
そしてデスクトップを右クリックして ''desktop background'' > ''Configure Desktop'' > ''Icons'' > ''Configure Preview Plugins....'' からサムネイルのカテゴリを有効にしてください。
直接[[フォント]]レンダリングの設定をしたとき、システム設定の外観が変わることに気づいて下さい。'''システム設定 > 外観 > フォント''' を開いてしまうと、システム設定はあなたのフォント設定ファイル ({{ic|fonts.conf}}) を作り替えてしまいます。
 
   
  +
''Dolphin'' では ''Control'' > ''Configure Dolphin...'' > ''General'' > ''Previews'' を開いてください。
これを止める方法はありませんが、値を {{ic|fonts.conf}} ファイルと同じにすれば期待したフォントレンダリングができます(アプリケーションを一度終了する必要があります、場合によってはデスクトップを再起動する必要があります)。Gnome のフォント設定も同じことをするので(両方のデスクトップ環境を使っている場合は)注意してください。
 
 
===== フォントが大きすぎる・アンバランス =====
 
 
'''システム設定 > アプリケーションの外観 > フォント''' からフォントの DPI を '''96''' にしてみて下さい。
 
 
これでフォントが治らないときは Xorg の設定から直接 DPI をセットしてください。[[Xorg#手動で DPI を設定する|ここ]]を参照。
 
 
====スペースの節約====
 
   
  +
=== Night Color ===
小さな画面 (例: ネットブック) を使っているユーザーのための Plasma Netbook シェルは Plasma 5 ではなくなりました。[https://forum.kde.org/viewtopic.php?f=289&t=126631&p=335947&hilit=plasma+netbook#p335899 KDE フォーラムの投稿] を見て下さい。
 
   
  +
Plasma は Night Color と呼ばれる [[Redshift]] のような機能を提供します([[Xorg]] と [[Wayland]] の両方で機能します)。選択した時間になると、目の疲れを軽減するためにスクリーンの色を暖色に近くなるように変更します。''System Settings > Display and Monitor > Night Color'' から有効化できます。
ただし、{{ic|~/.config/kwinrc}} ファイルを編集して {{ic|[Windows]}} セクションに {{ic|1=BorderlessMaximizedWindows=true}} を追加することでスペースを効率的に使うようにすることができます。
 
   
 
=== 印刷 ===
 
=== 印刷 ===
184行目: 163行目:
 
{{Tip|手早く設定したいときは [[CUPS]] のウェブインタフェースを使って下さい。ウェブインターフェイスから設定したプリンターを KDE のアプリケーションから使うことができます。}}
 
{{Tip|手早く設定したいときは [[CUPS]] のウェブインタフェースを使って下さい。ウェブインターフェイスから設定したプリンターを KDE のアプリケーションから使うことができます。}}
   
''システム設定 -> プリンタ設定'' からプリンターの設定をすることができます。この方法を使うには、最初に {{Pkg|print-manager}} と {{Pkg|cups}} パッケージをインストールしてください。
+
''システム設定 -> プリンタ設定'' からプリンターの設定をすることができます。この方法を使うには、最初に {{Pkg|print-manager}} と {{Pkg|cups}} パッケージをインストールしてください。CUPS の設定に関する詳細は [[CUPS#設定]]を読んでください。
   
  +
===Samba/Windows サポート===
まず {{ic|avahi-daemon.service}} と {{ic|org.cups.cupsd.service}} デーモンを起動する必要があります、そうしないと次のエラーが表示されます:
 
{{bc|The service 'Printer Configuration' does not provide an interface 'KCModule'
 
with keyword 'system-config- printer-kde/system-config-printer-kde.py'
 
The factory does not support creating components of the specified type.
 
}}
 
   
  +
Windows サービスにアクセスしたいときは [[Samba]] ({{Pkg|samba}} パッケージ) をインストールしてください。
次のエラーが表示される場合は、ユーザーにプリンターを管理する権限を与えて下さい:
 
There was an error during CUPS operation: 'cups-authorization-canceled'
 
   
  +
Dolphin の共有機能は {{Pkg|kdenetwork-filesharing}} パッケージを必要とし、ユーザー定義共有が有効になっている必要がありますが、標準の {{ic|smb.conf}} では有効になっていません。[[Samba#ユーザー定義共有を作成する|Samba]] の記事に書かれている指示に従って追加してください。設定後、Samba を再起動すれば Dolphin の共有は自動的に動作するはずです。
CUPS では、{{ic|/etc/cups/cups-files.conf}} で設定を行います。
 
   
  +
{{Tip|Dolphin のプロンプトから Windows の共有に認証なしでアクセスするには、{{ic|*}}(アスタリスク)をユーザー名とパスワードの両方に使ってください。}}
{{ic|/etc/group}} に {{ic|lpadmin}} を追加して {{ic|/etc/cups/cups-files.conf}} の {{ic|SystemGroup}} ディレクティブに記述することで {{ic|lpadmin}} グループの全てのユーザーがプリンターを設定できるようになります。{{ic|SystemGroup}} ディレクティブに {{ic|lp}} グループを追加してはいけません、印刷が失敗するようになります。
 
   
  +
GVfs を起動されたプログラムにも使っている GTK のファイルブラウザとは違い、Dolphin から KIO 経由で SMB 共有のファイルを開くと、ほとんどのプログラムで始めにファイル全体をローカル環境にコピーします(VLC は例外です)。問題を回避したい場合は、{{Pkg|thunar}} などの GTK ベースのファイルマネージャをインストールして {{Pkg|gvfs}} と {{Pkg|gvfs-smb}} (と、ログイン情報を保存したい場合は {{Pkg|gnome-keyring}}) を使って、より有効な方法で SMB 共有にアクセスしてください。
# groupadd -g107 lpadmin
 
   
  +
また、{{Pkg|cifs-utils}} で Samba 共有を[[マウント]]して Plasma から SMB 共有を通常のローカルフォルダと同じように使えるようにするという方法もあります。詳細は [[Samba#手動マウント]] や [[Samba#自動マウント]] を見てください。
{{hc|/etc/cups/cups-files.conf|# Administrator user group...
 
SystemGroup sys root lpadmin}}
 
   
  +
同じように ''System Settings'' > ''Network Drivers'' から簡単にマウントできるようにする {{AUR|samba-mounter-git}} を使用することもできます。ただし、将来の Plasma では機能しなくなるかもしれません。
{{Tip|CUPS の設定に関する詳細は [[CUPS#CUPS の管理]] を読んで下さい。}}
 
 
===Samba/Windows サポート===
 
 
Windows サービスにアクセスしたいときは [[Samba]] ({{Pkg|samba}} パッケージ) をインストールしてください。
 
 
Dolphin の共有機能は usershare を必要としますが、標準の {{ic|smb.conf}} では有効になっていません。[[Samba#user share path を作成する|Samba]] の記事に書かれている指示に従って追加してください。設定後、Samba を再起動すれば Dolphin の共有は自動的に動作するはずです。
 
   
 
=== KDE デスクトップアクティビティ ===
 
=== KDE デスクトップアクティビティ ===
   
KDE デスクトップアクティビティは Plasma ベース"仮想デストップ"ライクな Plasma ウジェットセットあり、複数のクリン・デクトップがあるかのようにウィジェットを独立して設定きます。
+
[https://userbase.kde.org/Plasma#Activities KDE デスクトップアクティビティ] 、それぞれビティに特定設定を適用させることがきる特別なワークースです。
   
  +
===省電力設定===
デスクトップで、Cashew Plasmoid をクリックしてポップアップしたウィンドウの "Activities" を押して下さい。
 
   
  +
Plasma の統合された省電力サービスを使うには {{Pkg|powerdevil}} を[[インストール]]してください。このサービスは、(サポートされていれば)モニターの明るさの調整や、周辺機器も含めたバッテリー状態の報告や追加の省電力機能を提供します。
plasma バーは Plasma デスクトップアクティビティのある画面の一番下に表示されます。対応するアイコンを押すことで操作することができます。
 
   
  +
[[NetworkManager]] と [[Bluez]] の依存がない {{AUR|powerdevil-light}} パッケージも存在します。
===省電力設定===
 
   
  +
{{Accuracy|Regarding the note below, it might be that the problem is the logind setting ''LidSwitchIgnoreInhibited'' which defaults to ''yes''. [https://bbs.archlinux.org/viewtopic.php?pid&#61;1649022#p1649022]}}
Plasma には "'''Powerdevil Power Management'''" という統合された省電力サービスがあり、システムの省電力プロファイルや(サポートされていれば)画面の明るさなどを調節することができます。
 
   
  +
{{Note|Powerdevil は logind の全ての設定を[[電源管理#電源マネージャ|継承]]するわけではありません (ノートパソコンのフタを閉じた時のアクションなど)。そのような場合、logind の設定を変更する必要があります。詳しくは[[電源管理#systemd による電源管理]]を見てください。}}
===ローカルファイルとディレクトリの変更を監視===
 
 
現在、KDE は (kdelibs に含まれる) '''kdirwatch''' を使って直接カーネルから '''inotify''' を使っています。Gamin や FAM はすでに必要ありません。kdirwatch の GUI フロントエンドとして AUR から {{AUR|kdirwatch}} をインストールできます。
 
   
 
=== アプリケーションの自動起動 ===
 
=== アプリケーションの自動起動 ===
   
Plasma では起動時やシャットダウン時にアプリケーションやスクリプトを実行することができます。アプリケーションを自動起動するには、{{ic|systemsettings}} を起動してから ''Startup and Shutdown'' -> ''Autostart'' を開いて好きなプログラムやシェルスクリプトを追加してください。プログラムはログイン時にしか自動起動できませんが、シェルスクリプトはシャットダウン時や Plasma が起動する前にも実行できます。アプリケーションを設定すると、{{ic|~/.config/autostart}} ディレクトリに {{ic|.desktop}} ファイルが作成されます。シェルスクリプトを設定した場合、以下のディレクトリにシンボリックリンクが作成されます:
+
Plasma では起動時やシャットダウン時にアプリケーションやスクリプトを実行することができます。アプリケーションを自動起動するには、''System Settings > Startup and Shutdown > Autostart'' を開いて好きなプログラムやシェルスクリプトを追加してください。アプリケーションを設定すると、''.desktop'' ファイルが作成されます。シェルスクリプトを設定した場合、シンボリックリンクが作成されます
* {{ic|~/.config/autostart-scripts}} - ログイン時に実行。
 
* {{ic|~/.config/plasma-workspace/shutdown}} - シャットダウン時に実行。
 
* {{ic|~/.config/plasma-workspace/env}} - ログインする前に実行。
 
   
  +
{{Note|
==システム管理==
 
  +
* プログラムはログイン時にしか自動起動できませんが、シェルスクリプトはシャットダウン時や Plasma が起動する前にも実行できます。
  +
* シェルスクリプトは実行可能属性を付与しておかないと実行することができません。
  +
}}
   
  +
* 適切な [[en:XDG Autostart]] ディレクトリに[[デスクトップエントリ]] (''.desktop'' ファイル) を配置してください。
===キーボードの設定===
 
   
  +
* シェルスクリプトまたはそのシンボリックリンクは以下のディレクトリのどれかに配置します:
以下のように辿って下さい:
 
  +
:; {{ic|~/.config/plasma-workspace/env/}}: ログイン時の Plasma が実行される前に実行。
システム設定 > ハードウェア > 入力デバイス > キーボード
 
  +
:; {{ic|~/.config/autostart-scripts/}}: ログイン時に実行。
最初のタブで、キーボードモデルを選ぶことができます。
 
  +
:; {{ic|~/.config/plasma-workspace/shutdown/}}: Plasma の終了時に実行。
   
  +
=== Phonon ===
"'''レイアウト'''"タブでは、"Add Layout" ボタンを押して使いたいバリアントと言語を選ぶことができます。
 
"'''詳細'''"タブでは、キーボードのコンビネーションを選択できます。"Key(s) to change layout" サブメニューからレイアウトを変更できます。
 
   
  +
[[Wikipedia:ja:Phonon|Wikipedia]] より:
===KDE システム設定から Xorg サーバーを終了する===
 
  +
:Phonon (フォノン) は Linux デスクトップ環境である KDE4 向けに開発されたクロスプラットフォームのマルチメディア API である。Phonon は、Unix 系デスクトップにおけるマルチメディア環境に関する諸問題を解決することを目的として開発された。
  +
:Phonon 自体はマルチメディアフレームワークではないが、バックエンドを通じて GStreamer や Xine のような既存のフレームワークの橋渡しを行う機能を有し、開発者は Phonon がサポートするあらゆるマルチメディアフレームワークに単一の API を通じてアクセス出来るようになる。これによって、フレームワークが放置されることや API の不安定性、KDE が単一のフレームワークに依存することなどの諸問題を回避できる。
   
  +
Phonon は KDE や Qt ソフトウェアの中で音声 (例: システム通知、KDE 音声アプリ) や動画 (例: [[Dolphin]] 動画サムネイル) のために広く使われています。
以下のようにサブメニューまでたどって下さい:
 
システム設定 -> 入力デバイス -> キーボード -> Advanced (tab) > "Key Sequence to kill the X server"
 
チェックボックスのチェックを入れて下さい。
 
   
  +
==== どのバックエンドを使うべきですか? ====
=== KCM ===
 
   
  +
[[GStreamer]] と [[VLC media player|VLC]] ベースのバックエンドを選ぶことができます。それぞれ Qt4 アプリケーションと Qt5 アプリケーション向けのバージョンが存在します。({{AUR|phonon-qt4-gstreamer}}, {{Pkg|phonon-qt5-gstreamer}} – {{AUR|phonon-qt4-vlc}}, {{Pkg|phonon-qt5-vlc}})
KCM は KConfig Module の意です。KCM を使うと、システムの設定をするためのインターフェースをシステム設定に表示します。また、''kcmshell5'' でコマンドラインから使えます。
 
   
  +
[https://www.phoronix.com/scan.php?page=news_item&px=MTUwNDM KDE の開発元では VLC バックエンドを使用することが推奨されています]。ただし有名な Linux ディストリビューション (例えば Kubuntu や Fedora-KDE など) では特許で守られている MPEG コーデックをデフォルト環境から取り除くために GStreamer が使われています。バックエンドによって[https://community.kde.org/Phonon/FeatureMatrix 対応している機能]は多少異なります 。GStreamer バックエンドはいくつかの Codec に対応しており、必要に応じて以下のパッケージをインストールしてください:
'''GTK アプリのルックアンドフィールの設定。'''
 
* {{Pkg|kde-gtk-config}}
 
* {{AUR|kcm-gtk}}
 
* {{AUR|kcm-qt-graphicssystem}}
 
   
  +
* {{Pkg|gst-libav}} — Livav コーデック
'''GRUB ブートローダの設定。'''
 
  +
* {{Pkg|gst-plugins-good}} — PulseAudio のサポートと追加のコーデック
* {{AUR|grub2-editor}}
 
  +
* {{Pkg|gst-plugins-ugly}} — 追加のコーデック
  +
* {{Pkg|gst-plugins-bad}} — 追加のコーデック
   
  +
過去には他のバックエンドも開発されていましたが、もはやメンテナンスされておらず、AUR パッケージも削除されています。
'''[[Uncomplicated Firewall]] (UFW) の設定'''
 
* {{AUR|kcm-ufw}}
 
   
  +
{{Note|1=<br>
'''[[PolicyKit]] の設定'''
 
  +
* 複数のバックエンドを同時にインストールして、''phononsettings'' アプリケーションからどちらを優先するか設定することも可能です。
* {{AUR|kcm-polkit-kde-git}}
 
  +
* [https://forum.kde.org/viewtopic.php?f&#61;250&t&#61;126476&p&#61;335080 KDE フォーラム] によると、VLC バックエンドは [[wikipedia:ReplayGain|ReplayGain]] をサポートしていません。
  +
* VLC バックエンドを使用している場合、音声による警告メッセージが送信されたときや、他の沢山のケース [https://forum.kde.org/viewtopic.php?f=289&t=135956] でアプリケーションがクラッシュすることがあります。取り得る解決策は、VLC のプラグインキャッシュを再構築することです:
  +
{{bc|# /usr/lib/vlc/vlc-cache-gen -f /usr/lib/vlc/plugins}}
  +
}}
   
  +
== アプリケーション ==
'''Wacom タブレットの設定'''
 
* {{AUR|kcm-wacomtablet}}
 
   
  +
KDE プロジェクトは Plasma デスクトップと統合されたアプリケーションスイートを提供しています。利用可能なアプリケーションについては {{Grp|kde-applications}} グループを見てください。また、[[:カテゴリ:KDE]] には KDE 関連のアプリケーションのページが存在します。
'''systemd の設定'''
 
* {{Pkg|systemd-kcm}}
 
   
  +
KDE Applications で提供されているプログラム以外にも、Plasma デスクトップを補うアプリケーションは多数存在します。そのいくつかが以下で議論されています。
[http://kde-apps.org/index.php?xcontentmode=273 kde-apps.org] に他にも多くの KCM があります。
 
   
  +
=== システム管理 ===
==デスクトップ検索とセマンティックデスクトップ==
 
   
  +
==== KDE システム設定から Xorg サーバーを終了する ====
KDE では Baloo (ファイルインデックスの作成と検索を行います) と呼ばれるソフトウェアを使ってデスクトップ検索を実装しています。
 
   
  +
サブメニュー ''システム設定 -> 入力デバイス -> キーボード -> Advanced (tab) > "Key Sequence to kill the X server"'' で、チェックボックスのチェックを入れて下さい。
=== Baloo ===
 
   
==== Baloo の使用と設定 ====
+
==== KCM ====
KDE Plasma Desktop で Baloo を使って検索をするには、{{ic|ALT+F2}} を押して検索文字列を入力します。もしくは Dolphin で {{ic|CTRL+F}} を押して下さい。
 
   
  +
KCM は '''KC'''onfig '''M'''odule の略です。KCM を使うと、システムの設定をするためのインターフェースをシステム設定に表示します。また、''kcmshell5'' でコマンドラインから使えます。
デフォルトではデスクトップ検索の KCM にはオプションが2つしかありません: フォルダをブラックリストに入れるパネルと、ワンクリックで無効化する方法です。
 
   
  +
* {{App|sddm-kcm|[[SDDM]] のための KDE 設定モジュール。|https://cgit.kde.org/sddm-kcm.git|{{Pkg|sddm-kcm}}}}
また、{{ic|~/.config/baloofilerc}} ファイルを編集することも可能です ([https://community.kde.org/Baloo/Configuration info])。さらに、{{ic|balooctl}} プロセスを使うこともできます。Baloo を無効化するには {{ic|balooctl disable}} を実行してください。
 
  +
* {{App|kde-gtk-config|KDE における GTK2 と GTK3 の設定。|https://cgit.kde.org/kde-gtk-config.git|{{Pkg|kde-gtk-config}}}}
  +
* {{App|システムポリシー|[[PolicyKit]] の設定を変えることができる設定モジュール。|https://cgit.kde.org/polkit-kde-kcmodules-1.git|{{AUR|kcm-polkit-kde-git}}}}
  +
* {{App|Wacom タブレット|Wacom の Linux ドライバーの KDE GUI。|https://www.linux-apps.com/p/1127862/|{{Pkg|kcm-wacomtablet}}}}
  +
* {{App|Kcmsystemd|KDE の systemd 制御モジュール。|https://github.com/rthomsen/kcmsystemd|{{AUR|systemd-kcm}}}}
   
  +
[https://www.linux-apps.com/search?projectSearchText=KCM linux-apps.com] に他にも多くの KCM があります。
ブラックリストにフォルダを追加したり Baloo を完全に無効化すると、{{ic|baloo_file_cleaner}} という名前のプロセスが不必要になったインデックスファイルを自動的に削除します。インデックスファイルは {{ic|~/.local/share/baloo/}} 下に保存されています。
 
   
  +
=== デスクトップ検索 ===
詳細な設定オプションは {{AUR|kcm_baloo_advanced}} を使って設定することができます。
 
   
  +
KDE では [[:en:Baloo]] と呼ばれるファイルインデックスの作成と検索を行うソフトウェアを使って、デスクトップ検索を実装しています。
==== リムーバルデバイスをインデックスする方法 ====
 
   
  +
=== ウェブブラウザ ===
デフォルトでは、リムーバルデバイスはブラックリストに入っています。KCM パネルのブラックリストからデバイスを削除する必要があります。
 
   
== ウェブブラウザ ==
+
以下のブラウザは Plasma と連携できます:
=== Konqueror と Rekonq ===
 
Konqueror は2つのレンダリングエンジンをサポートしています – KHTML と QtWebKit ({{Pkg|kwebkitpart}} パッケージを使用) – Rekonq は QtWebKit しかサポートされていません。KHTML の開発は Qt に WebKit が付属するようになってから停止していますが、互換性維持のために残されています。そして QtWebKit は Qt プロジェクトによって [https://www.mail-archive.com/development@qt-project.org/msg18866.html 非推奨] となっており [[Chromium]] ベースの Qt WebEngine に置き換えられていますが、Konqueror と Rekonq のどちらも現在のところ Qt WebEngine に対応していません。
 
   
  +
* {{App|[[Wikipedia:ja:Konqueror|Konqueror]]|KDE プロジェクトの一部で、KHTML と [[Chromium]] ベースの Qt WebEngine の2つのレンダリングエンジンをサポートしています。|https://konqueror.org/|{{Pkg|konqueror}}}}
現在 Fiber と呼ばれる後継ウェブブラウザが開発中で、Chromium のエンジンを使用する予定です。
 
  +
* {{App|[[Wikipedia:ja:Falkon|Falkon]]|Plasma との連携機能を持った Qt web browser (Qupzilla と呼ばれていました)。Qt WebEngine を使います。|https://userbase.kde.org/Falkon/|{{Pkg|falkon}}}}
  +
* {{App|[[Chromium]]|Chromium とプロプライエタリ版の Google Chrome は Plasma との連携機能が限定されています。[[KDE Wallet#KDE ウォレットと chromium|KWallet]]、 and KDE Open/Save windows を使うことができます。|https://www.chromium.org/|{{Pkg|chromium}}}}
  +
* {{App|[[Firefox]]|設定によって Firefox は Plasma と統合できます。詳しくは [[Firefox#KDE の統合]] を参照してください。|https://mozilla.org/firefox|{{Pkg|firefox}}}}
   
  +
{{Tip|Plasma は 5.13 以降、[[Firefox]] や [[Chrome]] と連携でき、 Plasma トレイからのメディアの再生のコントロール、ダウンロード通知と KRunner での find open tabs などが利用可能です。{{pkg|plasma-browser-integration}} パッケージと、対応するブラウザアドオンを[[インストール]]してください。Chrome/Chromium のサポートは標準で入っています。Firefox のアドオンは [[Firefox#KDE/GNOME の統合]] を見てください。}}
=== Firefox ===
 
設定によって Firefox は Plasma と統合できます。詳しくは [[Firefox#KDE の統合]] を参照。
 
   
=== Qupzilla ===
+
=== PIM ===
Qupzilla ({{Pkg|qupzilla}}) は Plasma との統合が可能な Qt ウェブブラウザです。Qupzilla 2.0 から WebKit の代わりに Qt WebEngine を使用します。
 
   
  +
KDE には[[Wikipedia:Personal_information_management|個人情報管理(PIM)]]用のスタックが付属しています。メールや連絡先、カレンダーなどを管理します。{{Grp|kdepim}} グループか {{Pkg|kdepim-meta}} メタパッケージで全ての PIM パッケージをインストールできます。
== PIM ==
 
   
  +
==== Akonadi ====
KDE には個人情報管理用のスタックが付属しています。メールや連絡先、カレンダー、メモなどを管理します。
 
   
  +
Akonadi は PIM データのローカルキャッシュとして働くシステムで、他のアプリケーションから使うことが可能です。これにはユーザーのメール、連絡先、カレンダー、イベント、ジャーナル、アラーム、ノートなどが含まれます。Akonadi は自身ではデータを保存しません: ストレージのフォーマットはデータの性質に依存します (例えば、連絡先は vCard フォーマットで保存されます)。
===Akonadi===
 
   
  +
{{Pkg|akonadi}} をインストールしてください。{{Pkg|kdepim-addons}} をインストールするとアドオンが追加されます。
Akonadi は PIM データのローカルキャッシュとして働くシステムで、他のアプリケーションから使うことが可能です。これにはユーザーのメール、連絡先、カレンダー、イベント、ジャーナル、アラーム、ノートなどが含まれます。Nepomuk ライブラリとインターフェイスで接続し検索機能を提供します。
 
   
  +
{{Note|{{Pkg|akonadi}} パッケージで MariaDB 以外のデータベースエンジンを使いたい場合は、インストールに次のコマンドを使って {{Pkg|mariadb}} をインストールしないようにしてください。
Akonadi は自身ではデータを保存しません: ストレージのフォーマットはデータの性質に依存します (例えば、連絡先は vCard フォーマットで保存されます)。
 
  +
{{bc|# pacman -S akonadi --assume-installed mariadb}}
  +
詳しくは {{Bug|32878}} を見てください。}}
   
  +
===== MySQL =====
Akonadi や Nepomuk との連携に関する詳細は [http://blogs.kde.org/node/4503] や [http://cmollekopf.wordpress.com/2013/02/13/kontact-nepomuk-integration-why-data-from-akonadi-is-indexed-in-nepomuk/] を見て下さい。
 
   
  +
デフォルトで Akonadi は {{ic|/usr/bin/mysqld}}(デフォルトで [[MariaDB]] が使われます。他の選択肢は [[MySQL]] を見てください。)を使って専用の MySQL インスタンスを起動します。データベースは {{ic|~/.local/share/akonadi/db_data/}} に保存されます。
==== Akonadi を無効にする ====
 
   
  +
====== システム全体で共用の MySQL インスタンス ======
[http://userbase.kde.org/Akonadi#Disabling_the_Akonadi_subsystem KDE userbase のセクション] を参照。
 
   
  +
Akonadi はシステム全体で共用の [[MySQL]] をデータベースとして使用できます。[https://techbase.kde.org/KDE_PIM/Akonadi#Can_Akonadi_use_a_normal_MySQL_server_running_on_my_system.3F]
==== データベース設定 ====
 
   
  +
{{Expansion|Add instructions.}}
{{Pkg|kdepim-runtime}} パッケージの {{ic|akonaditray}} を起動してください。右クリックから'''設定'''を選びます。「Akonadiサーバの設定」タブから次のことができます:
 
* Akonadi が MySQL/MariaDB サーバーを使うように設定
 
** ホームディレクトリが [[ZFS]] プール上にある場合は、以下の内容の {{ic|~/.config/akonadi/mysql-local.conf}} を作成する必要があります: {{bc|<nowiki>
 
[mysqld]
 
innodb_use_native_aio = 0
 
</nowiki>}} これは [[MySQL#ZFS での実行時に OS エラー 22]] で説明されている問題です。
 
* Akonadi が PostgreSQL サーバーを使うように設定
 
* Akonadi が SQLite を使うように設定
 
** {{ic|~/.config/akonadi/akonadiserverrc}} を編集して以下のようにしてください {{bc|<nowiki>
 
[General]
 
#Driver=QMYSQL
 
Driver=QSQLITE3
 
   
  +
{{hc|~/.config/akonadi/akonadiserverrc|2=
[QSQLITE3]
 
  +
[%General]
Name=/home/username/.local/akonadi/akonadi.db
 
  +
Driver=QMYSQL
</nowiki>}}
 
   
  +
[QMYSQL]
===Strigi 検索===
 
  +
Host=
  +
Name=akonadi_''username''
  +
Options="UNIX_SOCKET=/run/mysqld/mysqld.sock"
  +
StartServer=false
  +
}}
   
  +
===== PostgreSQL =====
Strigi は Nepomuk にデータを送り込むもうひとつの方法です。Strigi はなるべくユーザーのホームフォルダのインデックスを作成します。インデックス作成はファイルの名前の収集だけではなく、音楽コレクションや Kget によるタグ付けされたダウンロードの情報の取得も含まれます。Strigi 検索は KDE のランチャーと統合されており、{{ic|Alt+F2}} でアクセス可能です。
 
   
  +
Akonadi はシステム全体で共用の [[PostgreSQL]] インスタンス({{ic|postgresql.service}})と、({{ic|~/.local/share/akonadi/db_data/}} にデータベースが保存されている)ユーザー権限で起動中の PostgreSQL インスタンスの両方が使用可能です。
デフォルトで、Dolphin には右上に検索バーがあり Strigi のインデックスから検索をかけることができます。
 
   
  +
====== ユーザーごとの PostgreSQL インスタンス ======
{{Note|Strigi はあなたのコンピュータの資源を消費します - CPU, メモリ, ディスクアクセス, ディスクスペース, バッテリーライフ。Strigi が資源を消費しすぎていると感じているときは、"''システム設定 -> デスクトップ検索''" から無効にできます。}}
 
   
  +
{{Pkg|postgresql}} と {{Pkg|postgresql-old-upgrade}} を[[インストール]]してください。
Strigi のフォルダインデックスは以下で設定することができます:
 
システム設定 -> デスクトップ検索 -> Desktop Query -> Customize index folders…
 
   
  +
Akonadi の設定ファイルを編集して、以下の内容を追加してください:
==Phonon==
 
   
  +
{{hc|~/.config/akonadi/akonadiserverrc|2=
[[Wikipedia:ja:Phonon|Wikipedia]] より:
 
  +
[%General]
''Phonon (フォノン) は Linux デスクトップ環境である KDE4 向けに開発されたクロスプラットフォームのマルチメディア API である。Phonon は、Unix 系デスクトップにおけるマルチメディア環境に関する諸問題を解決することを目的として開発された。Phonon 自体はマルチメディアフレームワークではないが、バックエンドを通じて GStreamer や Xine のような既存のフレームワークの橋渡しを行う機能を有し、開発者は Phonon がサポートするあらゆるマルチメディアフレームワークに単一の API を通じてアクセス出来るようになる。これによって、フレームワークが放置されることや API の不安定性、KDE が単一のフレームワークに依存することなどの諸問題を回避できる。''
 
  +
Driver=QPSQL
  +
}}
   
  +
{{Note|
'''Phonon''' は KDE や Qt ソフトウェアの中で音声 (例: システム通知、KDE 音声アプリ) や動画 (例: Dolphin 動画サムネイル) のために広く使われています。
 
  +
* 起動するときに Akonadi は {{ic|[QPSQL]}} セクションを追加して、適切な値をセットします。
  +
* データベースは {{ic|~/.local/share/akonadi/db_data/}} に保存されます。
  +
}}
   
  +
{{ic|akonadictl start}} で Akonadi を起動して、 {{ic|akonadictl status}} で状態を確認してください。
===どのバックエンドを使うべきですか?===
 
   
  +
{{Note|
あなたは様々なバックエンドを選ぶことができ、[[公式リポジトリ]]には [[GStreamer]] ({{Pkg|phonon-qt4-gstreamer}}, {{Pkg|phonon-qt5-gstreamer}}) と [[VLC media player|VLC]] ({{Pkg|phonon-qt4-vlc}}, {{Pkg|phonon-qt5-vlc}}) があります。[[Arch User Repository|AUR]] には [[MPlayer]] ({{AUR|phonon-mplayer-git}}), QuickTime ({{AUR|phonon-quicktime-git}}), [http://martinsandsmark.wordpress.com/2012/07/07/akademy/ AVKode] ({{AUR|phonon-avkode-git}}) があります。
 
  +
* {{Pkg|akonadi}} 19.08.0-1 から、PostgreSQL の新しいメジャーが検出されると {{ic|~/.local/share/akonadi/db_data/}} にある PostgreSQL データベースクラスタは自動でアップグレードされます。
  +
* それ以前の {{Pkg|akonadi}} バージョンでは、PostgreSQL のメジャーバージョンをアップグレードするときに手動でデータベースのアップグレードが必要です。[https://userbase.kde.org/Akonadi/Postgres_update KDE UserBase Wiki のアップデート手順]に従ってください。{{Pkg|postgresql}} と {{Pkg|postgresql-old-upgrade}} で使われている PostgreSQL バイナリへの PATH を適切に設定してください。詳細は [[PostgreSQL#PostgreSQL のアップグレード]]を見てください。
  +
}}
   
  +
====== システム全体で共用の PostgreSQL インスタンス ======
ほとんどのユーザーは上流で一番良くサポートされている VLC を選ぶことになると思います。GStreamer は最近メンテナンスが滞っています。複数のバックエンドを一度にインストールして ''システム設定 -> マルチメディア -> Phonon -> バックエンド'' から切り替えることもできます。
 
   
  +
以下では既に設定されていて起動している [[PostgreSQL]] が必要です。
{{Note|
 
* [http://community.kde.org/Phonon/FeatureMatrix Feature Matrix] では、GStreamer バックエンドには VLC バックエンドにない機能があると書かれています。
 
* [http://userbase.kde.org/Phonon#Backend_libraries KDE UserBase] によると、Phonon-MPlayer は現在メンテナンスされていません。
 
* KDE フォーラムの [https://forum.kde.org/viewtopic.php?f&#61;250&t&#61;126476&p&#61;335080 スレッド] によると、VLC バックエンドは [[wikipedia:ReplayGain|ReplayGain]] をサポートしていません。}}
 
   
  +
ログイン中のユーザーのための PostgreSQL のユーザーアカウントを作成します:
== 便利なアプリケーション ==
 
   
  +
[postgres]$ createuser ''username''
KDE アプリケーションの公式セットは [http://www.kde.org/applications/ ここ] にあります。
 
   
  +
Akonadi で使うデータベースを作成します:
=== Yakuake ===
 
   
  +
[postgres]$ createdb -O ''username'' --locale=en_US.UTF-8 -T template0 akonadi-''username''
[http://yakuake.kde.org/ Yakuake] は Quake ライクなターミナルエミュレータであり、F12 キーで表示を切り替えることができます。複数タブもサポート。Yakuake は {{pkg|yakuake}} パッケージでインストールできます。
 
   
  +
Akonadi でシステム全体で共用の PostgreSQL を使うように設定します:
=== KDE Telepathy ===
 
   
  +
{{hc|~/.config/akonadi/akonadiserverrc|2=
[http://community.kde.org/KTp KDE Telepathy] は KDE デスクトップでインスタントメッセージを統合することを目標にしているプロジェクトです。バックエンドとして Telepathy フレームワークを利用しており、Kopete を置き換えるようになっています。
 
  +
[%General]
  +
Driver=QPSQL
   
  +
[QPSQL]
Telepathy プロトコルをインストールするには {{grp|telepathy}} グループをインストールしてください。
 
  +
Host=/run/postgresql
KDE Telepathy クライアントを使うには、{{Pkg|telepathy-kde-meta}} パッケージをインストールしてください。{{Grp|telepathy-kde}} グループに含まれている全てのパッケージが入っています。
 
  +
Name=akonadi-''username''
  +
StartServer=false
  +
}}
   
  +
{{Note|変更したポート・ユーザー名・パスワードは、{{ic|[QPSQL]}} セクション内の {{ic|1=Port=}}, {{ic|1=User=}}, {{ic|1=Password=}} オプションでそれぞれ設定できます。}}
==== KDE Telepathy で Telegram を使う ====
 
   
  +
{{ic|akonadictl start}} で Akonadi を起動して、{{ic|akonadictl status}} で状態を確認してください。
{{aur|telegram-purple}} または {{aur|telegram-purple-git}} と {{aur|telepathy-morse-git}} をインストールして {{pkg|telepathy-haze}} を使うことで Telegram プロトコルを使用することができます。ユーザー名は Telegram アカウントの電話番号です (国番号 '+xx' を付けて下さい、例えば日本なら '+81')。GUI での設定は少々厄介です: KDE Telepathy で新しいアカウントを設定するときに電話番号が承認できない場合 (不正なパラメータでアカウントが作成できないというエラーメッセージが表示される場合)、手動で設定ファイル ({{ic|~/.local/share/telepathy/mission-control/accounts.cfg}}) のシングルクォートの間に電話番号を記述して、クォートを消して下さい (クォートを消さないと、認証エラーが発生します)。設定ファイルを手動で編集するのは KDE Telepathy が動作していないとき (例えば KDE デスクトップセッションがないとき) に限ります。そうでないとソフトウェアによって手動で行った変更が上書きされてしまいます。
 
   
== Tips and tricks ==
+
===== SQLite =====
   
  +
[[SQLite]] を使うには、 Akonadi の設定ファイルを以下のように編集してください:
=== KDE で別のウィンドウマネージャを使う ===
 
   
  +
{{hc|~/.config/akonadi/akonadiserverrc|2=
KDE で別の[[ウィンドウマネージャ]]を使用するには {{ic|systemsettings}} パネルを開いて Default Applications > Window Manager > Use a different window manager で使用したいウィンドウマネージャをリストから選択してください。
 
  +
[%General]
  +
Driver=QSQLITE3
  +
}}
   
  +
{{Note|
==== KDE/Openbox Session ====
 
  +
* 起動するときに Akonadi は {{ic|[QSQLITE3]}} セクションを追加して、適切な値をセットします。
  +
* データベースは {{ic|~/.local/share/akonadi/akonadi.db}} に保存されます。
  +
}}
   
  +
===== Akonadi を無効にする =====
{{Pkg|openbox}} パッケージには [[Openbox]] で KDE を使用するためのセッションが含まれています。このセッションを利用するには、[[ディスプレイマネージャ]]のメニューから ''KDE/Openbox'' を選択してください。
 
   
  +
[https://userbase.kde.org/Akonadi#Disabling_the_Akonadi_subsystem KDE userbase のセクション] を参照してください。
セッションを手動で起動する場合、次の行を {{ic|.xinitrc}} ファイルに追加してください:
 
exec openbox-kde-session
 
   
==== Compiz custom ====
+
=== KDE Telepathy ===
   
  +
[https://community.kde.org/KTp KDE Telepathy] は KDE デスクトップでインスタントメッセージを統合することを目標にしているプロジェクトです。バックエンドとして Telepathy フレームワークを利用しており、Kopete を置き換えるようになっています。
カスタムオプションとスイッチを使って Compiz を実行する必要があるときは ''Compiz custom'' を選択して {{ic|compiz-kde-launcher}} という名前のスクリプトを作成し、Compiz を起動するのに使いたいコマンドをスクリプトに追加してください。例:
 
   
  +
Telepathy プロトコルをインストールするには {{grp|telepathy}} グループをインストールしてください。KDE Telepathy クライアントを使うには、{{Pkg|telepathy-kde-meta}} パッケージをインストールしてください。{{Grp|telepathy-kde}} グループに含まれている全てのパッケージが入っています。
{{hc|/usr/local/bin/compiz-kde-launcher|
 
#!/bin/bash
 
LIBGL_ALWAYS_INDIRECT&#61;1
 
compiz --replace &
 
wait
 
}}
 
   
  +
==== KDE Telepathy で Telegram を使う ====
スクリプトには実行可能属性を付けて下さい:
 
$ chmod +x /usr/local/bin/compiz-kde-launcher
 
   
  +
{{aur|telegram-purple}} または {{aur|telegram-purple-git}} と {{aur|telepathy-morse-git}} をインストールして {{pkg|telepathy-haze}} を使うことで [[Telegram]] プロトコルを使用することができます。ユーザー名は Telegram アカウントの電話番号です (国番号 {{ic|+''xx''}} を付けて下さい、例えば日本なら {{ic|+81}})。
==== コンポジット効果の再有効化 ====
 
   
  +
GUI での設定は少々厄介です。KDE Telepathy で新しいアカウントを設定するときに電話番号が承認されない場合 (不正なパラメータでアカウントが作成できないというエラーメッセージが表示される場合)、電話番号をシングルクォートで囲んで登録して、登録後に手動で設定ファイル ({{ic|~/.local/share/telepathy/mission-control/accounts.cfg}}) のシングルクォートを消して下さい (クォートを消さないと、認証エラーが発生します)。
Kwin をコンポジタがないウィンドウマネージャ (Openbox など) で置き換えると、透過などのデスクトップのコンポジット効果がなくなってしまいます。このような場合、[[Xcompmgr]] や [[Compton]] など効果を生み出す別のコンポジットマネージャをインストール・実行してください。
 
   
  +
{{Note|設定ファイルを手動で編集するのは KDE Telepathy が動作していないとき (例えば KDE デスクトップセッションがないとき) でなければいけません。そうでないとソフトウェアによって手動で行った変更が上書きされてしまいます。}}
=== Android との統合 ===
 
   
KDE Connect は以下の機能を提供します:
+
=== KDE Connect ===
  +
* KDE とアプリ間でファイルや URL を共有。
 
  +
[https://community.kde.org/KDEConnect KDE Connect] は、[[Android]] スマートフォンと Linux デスクトップを接続するための以下の機能を提供します:
  +
* USB 接続なしで KDE とアプリ間でファイルや URL を共有。
 
* タッチパッドのエミュレーション: 携帯の画面をコンピュータのタッチパッドとして使用。
 
* タッチパッドのエミュレーション: 携帯の画面をコンピュータのタッチパッドとして使用。
* 通知の同期 (4.3+): デスクトップから Android の通知を読み取り。
+
* 通知の同期 (4.3以降): デスクトップから Android の通知を読み取り。
 
* クリップボードの共有: 携帯電話とコンピュータでコピーアンドペースト。
 
* クリップボードの共有: 携帯電話とコンピュータでコピーアンドペースト。
 
* マルチメディアのリモートコントロール: 携帯電話を Linux メディアプレイヤーのリモコンとして使用。
 
* マルチメディアのリモートコントロール: 携帯電話を Linux メディアプレイヤーのリモコンとして使用。
436行目: 409行目:
 
* RSA 暗号化: あなたの情報は暗号化されます。
 
* RSA 暗号化: あなたの情報は暗号化されます。
   
コンピュータと Android の両方に KDE Connect をインストールする必要があります。PC 側では、{{Pkg|kdeconnect}} パッケージをインストールしてください。Android 側では、[https://play.google.com/store/apps/details?id=org.kde.kdeconnect_tp Google Play] や [https://f-droid.org/repository/browse/?fdid=org.kde.kdeconnect_tp F-Droid] から {{ic|KDE Connect}} をインストールしてください。
+
コンピュータと Android の両方に KDE Connect をインストールする必要があります。PC 側では、{{Pkg|kdeconnect}} パッケージを[[インストール]]してください。Android 側では、[https://play.google.com/store/apps/details?id=org.kde.kdeconnect_tp Google Play] や [https://f-droid.org/repository/browse/?fdid=org.kde.kdeconnect_tp F-Droid] から KDE Connect をインストールしてください。Android のファイルシステムを閲覧したい場合は、{{Pkg|sshfs}} を[[インストール]]して Android アプリからファイルシステムを閲覧できるように設定する必要があります
   
  +
Plasma デスクトップを使用しない場合でも KDE Connect は利用できます。Unity などの AppIndicators を使用するデスクトップ環境の場合、{{AUR|indicator-kdeconnect}} パッケージもインストールしてください。GNOME を使っている場合、{{AUR|gnome-shell-extension-gsconnect}} を {{Pkg|kdeconnect}} の代わりにインストールすることでよりよい連携をさせることが可能です。KDE Connect デーモンを手動で起動するには、{{ic|/usr/lib/kdeconnectd}} を実行してください。
=== ソフトウェアアップデートの通知を表示 ===
 
   
  +
[[ファイアウォール]] を使っている場合は、 UDP/TCP ポート {{ic|1714}} から {{ic|1764}} を開く必要があります。詳しくは https://community.kde.org/KDEConnect#Troubleshooting を見てください。
KDE のシステムトレイやパッケージマネージャの GUI にパッケージアップデートについての通知を表示するには {{Pkg|apper}} をインストールしてください。詳しくは [http://www.packagekit.org/ PackageKit のウェブサイト] を参照。
 
   
  +
== ヒントとテクニック ==
=== OpenGL ES を使うように KWin を設定 ===
 
   
  +
=== KDE で別のウィンドウマネージャを使う ===
強制的に OpenGL ES バックエンドを使用するには {{ic|KWIN_COMPOSE}} 環境変数を 'O2ES' に設定してください。OpenGL ES は全てのドライバーによってサポートされているわけではないので注意です。
 
   
  +
KDE で別の[[ウィンドウマネージャ]]を使用するには {{ic|systemsettings}} パネルを開いて Default Applications > Window Manager > Use a different window manager で使用したいウィンドウマネージャをリストから選択してください。
=== Konqueror/Dolphin ファイルマネージャで音声や動画のサムネイルを有効にする ===
 
   
  +
==== KDE/Openbox Session ====
Konqueror や Dolphin で音声ファイルのサムネイルを表示するには AUR から {{AUR|audiothumbs}} をインストールしてください。
 
   
  +
{{Pkg|openbox}} パッケージには [[Openbox]] で KDE を使用するためのセッションが含まれています。このセッションを利用するには、[[ディスプレイマネージャ]]のメニューから ''KDE/Openbox'' を選択してください。
Konqueror や Dolphin で動画のサムネイルを表示するには {{Pkg|kdemultimedia-mplayerthumbs}} か {{Pkg|kdemultimedia-ffmpegthumbs}} をインストールしてください。
 
   
  +
セッションを手動で起動する場合、次の行を {{ic|.xinitrc}} ファイルに追加してください:
=== アプリケーションの起動の高速化 ===
 
  +
exec openbox-kde-session
   
  +
==== コンポジット効果の再有効化 ====
アプリケーションの起動時間を 50-150ms 早くする、この "[http://kdemonkey.blogspot.nl/2008/04/magic-trick.html magic trick]" は User Rob によって彼のブログに書かれたものです。この trick を有効にするには、ホームに次のフォルダを作成してください:
 
$ mkdir ~/.compose-cache/
 
io の負担が重い時にフリーズが発生することがあります。フリーズしないようにするには、次を実行:
 
$ ln -sfv /run/user/$UID/ /home/$USER/.compose-cache
 
   
  +
Kwin をコンポジタがないウィンドウマネージャ (Openbox など) で置き換えると、透過などのデスクトップのコンポジット効果がなくなってしまいます。このような場合、[[Xcompmgr]] や [[Picom]] など効果を生み出す別のコンポジットマネージャをインストール・実行してください。
{{Note|For those curious about what is going on here, this enables an optimization which Lubos (of general KDE speediness fame) came up with some time ago and was then rewritten and integrated into libx11. Ordinarily, on startup, applications read input method information from {{ic|/usr/share/X11/locale/''your locale''/Compose}}. This file is quite long (>5000 lines for the en_US.UTF-8 one) and takes some time to process. libX11 can create a cache of the parsed information which is much quicker to read subsequently, but it will only re-use an existing cache or create a new one in {{ic|~/.compose-cache}} if the directory already exists.}}
 
   
 
===パーティションの秘匿===
 
===パーティションの秘匿===
482行目: 453行目:
 
=== Super キー (Windows キー) でアプリケーションランチャーを開く ===
 
=== Super キー (Windows キー) でアプリケーションランチャーを開く ===
   
{{Pkg|ksuperkey}} をインストール・起動しくださ。そして Alt + F1 をホットキーに指定します。これで Super キーアプリケーションランチャーが開くようになります。手動で ksuperkey 起動するのが面倒な場合自動起動させてください。
+
{{Note|Plasma 5.8 から、以下の設定は不要になっています。デフォルト{{ic|Super}} キーを押せばアプリケーションランチャーが起動します。機能無効にする {{ic|kwriteconfig5 --file kwinrc --group ModifierOnlyShortcuts --key Meta ""}} を実行してください。}}
   
  +
{{AUR|ksuperkey}} をインストール・起動してください。そして {{ic|Alt + F1}} をホットキーに指定します。これで Super キーでアプリケーションランチャーが開くようになります。手動で ksuperkey を起動するのが面倒な場合は自動起動させてください。
==トラブルシューティング==
 
   
  +
=== Plasma の Wayland セッションでタッチパッドのタップでクリックを有効にする ===
=== グラフィックカード関連 ===
 
   
  +
{{Note|Plasma 5.9.2 から、以下の設定は不要になりました。}}
==== Intel ====
 
   
  +
現在、Plasma の Wayland セッションではシステム設定を使って、タップでクリックを設定することはできません [https://bugs.kde.org/show_bug.cgi?id=363109]。かわりに D-Bus を使うことで設定する方法が存在します [https://bugs.kde.org/show_bug.cgi?id=366605#c4]。
Intel のグラフィックカードでコンポジットの 3D アクセラレーションを使用した場合、Plasma パネルなどのアプリケーションの表示が更新されなくなることがあります (フリーズしたままになる)。Intel のドライバーは [https://bugzilla.redhat.com/show_bug.cgi?id=1259475 EGL に問題を抱えています] 。Plasma 5 の ''OpenGL インターフェイス''の設定を GLX に変えてみてください (システム設定の ''Display and Monitor'' -> ''Compositor'')。それでも直らない場合、[[Intel Graphics]] をみてアクセラレーションメソッドを SNA から変えてください。
 
   
  +
まずは libinput が認識しているタッチパッドデバイスを確認:
==== 旧式の Nvidia で Plasma がクラッシュする ====
 
  +
{{Hc|# libinput-list-devices|
  +
Device: ETPS/2 Elantech Touchpad
  +
Kernel: /dev/input/event14
  +
Group: 7
  +
Seat: seat0, default
  +
Size: 78.28x38.78mm
  +
Capabilities: pointer
  +
Tap-to-click: disabled
  +
Tap-and-drag: enabled
  +
Tap drag lock: disabled
  +
Left-handed: disabled
  +
Nat.scrolling: disabled
  +
Middle emulation: n/a
  +
Calibration: n/a
  +
Scroll methods: *two-finger edge
  +
Click methods: none
  +
Disable-w-typing: enabled
  +
Accel profiles: none
  +
Rotation: n/a
  +
}}
   
  +
上記の場合、タッチパッドは {{Ic|event14}} です。
Nvidia-304xx ドライバーで発生する [https://bugs.kde.org/show_bug.cgi?id=348753 Plasma のバグ] です。コンポジットを無効化するか、{{ic|~/.config/plasma-workspace/env/}} に以下の内容で {{ic|kwin.sh}} ファイルを作成してください:
 
   
  +
KDE Dbus がタッチパッドを認識しているか確認してください ({{Ic|event14}} は {{Ic|libinput-list-devices}} で確認した識別子に置き換えてください):
#!/bin/sh
 
export KWIN_EXPLICIT_SYNC=0
 
   
  +
{{Hc|$ qdbus org.kde.KWin.InputDevice /org/kde/KWin/InputDevice/event14 org.freedesktop.DBus.Properties.Get org.kde.KWin.InputDevice name|ETPS/2 Elantech Touchpad}}
そして ''system-settings > Startup and Shutdown > Autostart'' から KDE の(プリ)スタートアップファイルとして上記のスクリプトを ''Check/Add'' してください。
 
   
  +
{{Ic|tapToClick}} の現在の値を確認:
=== 設定関連 ===
 
  +
{{Hc|$ qdbus org.kde.KWin.InputDevice /org/kde/KWin/InputDevice/event14 org.freedesktop.DBus.Properties.Get org.kde.KWin.InputDevice tapToClick|false}}
   
  +
{{Ic|tapToClick}} を {{Ic|true}} に設定:
KDE の問題の多くは設定に関係しています。アップグレードの問題を解決する方法のひとつは KDE の設定をイチから始めることです。
 
   
  +
$ qdbus org.kde.KWin.InputDevice /org/kde/KWin/InputDevice/event14 org.freedesktop.DBus.Properties.Set org.kde.KWin.InputDevice tapToClick true
==== ファイルインデックスサービスを有効にしても動作しない ====
 
   
  +
{{Ic|tapToClick}} が {{Ic|true}} になっていることを確認:
Nepomuk データベースが破損しているのが原因です。データベースを移動するか全て削除することで直すことができます。KDE からログアウトし、仮想コンソールから次のコマンドを実行してください:
 
   
  +
{{Hc|$ qdbus org.kde.KWin.InputDevice /org/kde/KWin/InputDevice/event14 org.freedesktop.DBus.Properties.Get org.kde.KWin.InputDevice tapToClick|true}}
$ mv ~/.kde4/share/apps/nepomuk ~/.kde4/share/apps/nepomuk_backup
 
   
  +
==トラブルシューティング==
これで既存の(壊れた) nepomuk データベースが移動されます。データベースは再びログインしたときに再生成されます。
 
   
  +
====フォント====
===Plasma デスクトップの挙動がおかしい===
 
   
  +
===== KDE のフォント表示が汚い =====
通常 Plasma の問題は不安定な '''plasmoid''' や '''plasma テーマ'''が原因です。まず、最後にインストールした plasmoid や plasma テーマを無効にしたりアンインストールしてみてください。
 
   
  +
{{Pkg|ttf-dejavu}} と {{Pkg|ttf-liberation}} パッケージのインストールを試して下さい。
突然デスクトップが"ロックアップ"する場合は、おそらくインストールしたウィジェットの欠陥が原因です。問題が起こる前にインストールしたウィジェットがどれか思い出せないときは、問題が解決するまで一つずつウィジェットを削除して見て下さい。ウィジェットをアンインストールしたら、'''公式ウィジェットが原因の場合'''バグレポートを送って下さい (bugs.kde.org)。公式ウィジェットではなかったときは、kde-look.org のエントリを探してウィジェットの作者に問題を伝えることを推奨します (問題を再現する方法を記述してください)。
 
   
  +
インストール後、一度ログアウトしてください。KDE システム設定の "フォント" パネルから設定を変更する必要はありません。{{Pkg|qt5ct}} を使っている場合、Qt5 の設定ツールの設定によってシステム設定のフォント設定が上書きされる可能性があります。
問題がわからないが、KDE の設定を''全て''失うのは嫌な場合は、{{ic|~/.config}} から次を実行してください:
 
   
  +
直接[[フォント]]レンダリングの設定をしたとき、システム設定の外観が変わることに気づいて下さい。'''システム設定 > フォント''' を開いてしまうと、システム設定はあなたのフォント設定ファイル ({{ic|fonts.conf}}) を作り替えてしまいます。
$ for j in plasma*; do mv -- "$j" "${j%}.bak"; done
 
   
  +
これを止める方法はありませんが、値を {{ic|fonts.conf}} ファイルと同じにすれば期待したフォントレンダリングができます(アプリケーションを一度終了する必要があります、場合によってはデスクトップを再起動する必要があります)。Gnome のフォント設定も同じことをするので(両方のデスクトップ環境を使っている場合は)注意してください。
このコマンドは KDE に再ログインした時にユーザーの ''plasma に関連する設定を全て削除し''、''デフォルトの''設定に戻します。これを'''一度行うと取り返しが付かないので'''注意してください。バックアップフォルダを作成して plasma に関係する設定をそこにコピーすると良いでしょう。
 
   
  +
===== フォントが大きすぎる・アンバランス =====
==== キャッシュを削除してアップグレードの問題を解決する ====
 
   
  +
''システム設定 > フォント''からフォントの DPI を {{ic|96}} にしてみて下さい。
古いキャッシュによって[https://bbs.archlinux.org/viewtopic.php?id=135301 問題]が発生することもあります。アップグレードをした後、古いキャッシュによってシェルが消せなくなるなどのおかしな(デバッグしづらい)挙動が発生したり、設定を変更したときにフリーズしたり、ark が rar や zip を解凍できなくなったり、amarok が音楽を認識しなくなるなどの問題がおこることがあります。この問題の解決方法は、アップグレードによって KDE や Qt のプログラムの見た目がおかしくなる問題を解決することもあります。
 
   
  +
これでフォントが治らないときは Xorg の設定から直接 DPI をセットしてください。[[Xorg#手動で DPI を設定する]]を参照。
次のコマンドでキャッシュを再生成してください:
 
   
  +
=== 設定関連の問題 ===
$ rm ~/.config/Trolltech.conf
 
$ kbuildsycoca4 --noincremental
 
   
  +
KDE の問題の多くは設定に関係しています。アップグレードの問題を解決する方法のひとつは KDE の設定をイチから始めることです。
うまくいけば、問題は修正されているはずです。
 
   
  +
====Plasma デスクトップの挙動がおかしい====
=== akonadi の設定を削除して KMail を修復する ===
 
   
  +
通常 Plasma の問題は不安定な '''plasmoid''' や '''plasma テーマ'''が原因です。まず、最後にインストールした plasmoid や plasma テーマを無効にしたりアンインストールしてみてください。
まず、KMail が動作していないことを確認してください。次に、設定のバックアップをしてください:
 
$ mv ~/.local/share/akonadi ~/.local/share/akonadi-old
 
$ mv ~/.config/akonadi ~/.config/akonadi-old
 
   
  +
突然デスクトップが"ロックアップ"する場合は、おそらくインストールしたウィジェットの欠陥が原因です。問題が起こる前にインストールしたウィジェットがどれか思い出せないときは、問題が解決するまで一つずつウィジェットを削除して見て下さい。ウィジェットをアンインストールしたら、'''公式ウィジェットが原因の場合'''バグレポートを送って下さい (bugs.kde.org)。公式ウィジェットではなかったときは、https://store.kde.org/ のエントリを探してウィジェットの作者に問題を伝えることを推奨します (問題を再現する方法を記述してください)。
''システム設定 > 個人'' を起動して全てのリソースを削除して下さい。Dolphin に戻ってオリジナルの {{ic|~/.local/share/akonadi}} と
 
{{ic|~/.config/akonadi}} を削除してください。必要ならば先ほど作成したコピーを使って元に戻すことができます。
 
   
  +
問題がわからないが、KDE の設定を''全て''失うのは嫌な場合は、{{ic|~/.config}} から次を実行してください:
もう一回システム設定に戻って注意して必要なリソースを追加してください。リソースがメールフォルダを読み込んでいるはずです。それから Kontact/KMail を起動して正しく動作するか確かめて下さい。
 
   
  +
$ for j in plasma*; do mv -- "$j" "${j%}.bak"; done
===デバッグなどのために KWin の現在の状態を取得===
 
   
  +
このコマンドは KDE に再ログインした時にユーザーの ''plasma に関連する設定を全て削除し''、''デフォルトの''設定に戻します。これを'''一度行うと取り返しが付かないので'''注意してください。バックアップフォルダを作成して plasma に関係する設定をそこにコピーすると良いでしょう。
次のコマンドで KWin の状態の概要を出力します。使われているオプション、使われているコンポジットバックエンド、関連する OpenGL ドライバーの情報も表示されます。 [http://blog.martin-graesslin.com/blog/2012/03/on-getting-help-for-kwin-and-helping-kwin/ 詳しくは Martin's blog を見て下さい]
 
   
  +
==== キャッシュを削除してアップグレードの問題を解決する ====
$ qdbus org.kde.kwin /KWin supportInformation
 
   
  +
古いキャッシュによって[https://bbs.archlinux.org/viewtopic.php?id=135301 問題]が発生することもあります。アップグレードをした後、古いキャッシュによってシェルが消せなくなるなどのおかしな(デバッグしづらい)挙動が発生したり、設定を変更したときにフリーズしたり、ark が rar や zip を解凍できなくなったり、amarok が音楽を認識しなくなるなどの問題がおこることがあります。この問題の解決方法は、アップグレードによって KDE や Qt のプログラムの見た目がおかしくなる問題を解決することもあります。
===他のウィンドウマネージャで KDE と Qt プログラムの見た目が悪くなる===
 
   
  +
次のコマンドでキャッシュを再生成してください:
完全な KDE セッション以外で KDE や Qt のプログラムを使っている場合 (つまり、{{ic|startkde}} を実行していない場合)、KDE 4.6.1 では Qt に KDE のスタイル (Oxygen, QtCurve etc) を教える必要があります。
 
   
  +
$ rm ~/.config/Trolltech.conf
{{ic|QT_PLUGIN_PATH}} 環境変数を設定するだけで十分です。例えば、{{ic|/etc/profile}} (root 権限がない場合 {{ic|~/.profile}}) に以下を追加してください:
 
  +
$ kbuildsycoca5 --noincremental
  +
$ kbuildsycoca4 --noincremental
   
  +
任意で {{ic|~/.cache}} フォルダの中身を削除してください (他のアプリケーションのキャッシュも消去されるので注意してください):
export QT_PLUGIN_PATH=$HOME/.kde4/lib/kde4/plugins/:/usr/lib/kde4/plugins/
 
  +
$ rm -rf ~/.cache/*
   
  +
うまくいけば、問題は修正されているはずです。
これで {{ic|qtconfig-qt4}} があなたの KDE スタイルを見つけられるようになり、見た目が戻るはずです。
 
   
  +
=== グラフィック関連の問題 ===
もしくは、Qt の styles ディレクトリから KDE の styles ディレクトリにシンボリックリンクを張っても直せます:
 
# ln -s /usr/lib/kde4/plugins/styles/ /usr/lib/qt4/pluginlib32-libdbusmenu-glibs/styles
 
   
  +
使用している GPU に相応しいドライバーをインストールしてください。詳しくは [[Xorg#ドライバーのインストール]]を見てください。古いカードを使っている場合は[[#特定のアプリケーションでデスクトップ効果を手動・自動で無効化]]や[[#コンポジットの無効化]]を見てください。
Gnome では {{Pkg|libgnomeui}} パッケージをインストールしてみてください。
 
   
  +
==== デバッグなどのために KWin の現在の状態を取得 ====
=== i3/fvwm/awesome で KF5/Qt5 アプリケーションのアイコンが表示されない ===
 
   
  +
次のコマンドで KWin の状態の概要を出力します。使われているオプション、使われているコンポジットバックエンド、関連する OpenGL ドライバーの情報も表示されます。詳しくは [https://blog.martin-graesslin.com/blog/2012/03/on-getting-help-for-kwin-and-helping-kwin/ Martin のブログ] を見てください。
[[Qt#KDE 以外の環境で Qt アプリを設定]]を見て下さい。
 
   
  +
$ qdbus org.kde.KWin /KWin supportInformation
=== グラフィック関連の問題 ===
 
   
==== 2D デスクトップのパフォーマンスが低い、または 2D 乱れが出る ====
+
==== 特定のアプリケーションでデスクトップ効果を手動・自動無効化 ====
   
  +
Plasma はデスクトップ効果をデフォルトで有効にします。デスクトップ効果は ''System Settings > Desktop Effects'' から無効化したり {{ic|Alt+Shift+F12}} でデスクトップ効果を切り替えることができます。さらに、KWin のカスタムルールを作成することで特定のアプリケーションやウィンドウが起動したときに自動的にコンポジットの無効化・有効化を行うことができます。''System Settings > Window Management > Window Rules'' から設定してください。
===== GPU ドライバーの問題 =====
 
   
  +
==== コンポジットの無効化 ====
あなたのカードに対応した適切なドライバをインストールするようにしてください、最低でも 2D アクセラレーションがあなたのデスクトップで有効になります。詳しくは次の記事に従って下さい: [[ATI]], [[NVIDIA]], [[Intel Graphics|Intel]]。理論的には、オープンソースの ATI・Intel ドライバとプロプライエタリの(バイナリの) Nvidia ドライバが最適の 2D・3D アクセラレーションを提供します。
 
   
  +
''Sytem Settings > Display and Monitor'' から ''Enable compositor on startup'' のチェックを外して Plasma を再起動してください。
===== Raster エンジンを使う =====
 
   
  +
==== コンポジットを有効にするとフルスクリーンでちらつきが発生する ====
問題が解決しない場合、あなたが使っているドライバが正しい '''XRender''' アクセラレーションを提供していない可能性があります。現在 Qt のペイントエンジンはデフォルトでこれを使っています。
 
   
  +
''Sytem Settings > Display and Monitor'' から ''Allow applications to block compositing'' のチェックを外してください。この設定はパフォーマンスが落ちることがあるので注意してください。
コマンドラインから {{ic|-graphicssystem raster}} を使ってアプリケーションを起動することでペイントエンジンをソフトウェアベースのものに変えることができます。設定オプションとして同じ {{ic|-graphicssystem raster}} を使って Qt をリコンパイルすることでこのレンダリングエンジンをデフォルトのエンジンに設定することが可能です。
 
   
  +
==== NVIDIA で画面がちらつく ====
raster ペイントエンジンは GPU ではなく CPU を使ってほとんどの描画を行います。システムによっては、より良いパフォーマンスを得られるかもしれません。この回避策は基本的に Linux ドライバに致命的な欠陥があるときのためのものです。CPU は少ないスレッドで複雑な処理をするように設計されており、グラフィック計算には明らかに向いていません。反対に GPU は一度に多くのスレッドを扱えますが計算の強度は劣ります。従って、問題があったり GPU が CPU より極めて遅いときに Raster エンジンを使って下さい、それ以外の場合は XRender を使うほうがベターです。
 
   
  +
[[NVIDIA/トラブルシューティング#KDE で画面のティアリングを抑える (KWin)]] を見てください。
Qt 4.7+ から、Qt をリコンパイルする必要はなくなりました。{{ic|1=QT_GRAPHICSSYSTEM=raster}} か {{ic|opengl}} か {{ic|native}} (デフォルト) を export するだけで十分です。Raster は CPU を使い、OpenGL は GPU を使って高水準のドライバをサポート、Native は X11 レンダリング (mixture) を使います。
 
   
  +
==== Plasma のカーソルがときどきおかしくなる ====
'''これを自動的に行うには''' {{AUR|kcm-qt-graphicssystem}} を AUR からインストールしてシステム設定から設定してください
 
   
  +
{{ic|~/.icons/default}} ディレクトリを作成して、その中に {{ic|index.theme}} という名前のファイルを作成してください:
システム設定 > Qt Graphics System
 
   
  +
{{hc|/home/''archie''/.icons/default/index.theme|2=
詳しくは、[http://apachelog.wordpress.com/2010/09/05/qt-graphics-system-kcm/ KDE Developer ブログ] や [http://labs.trolltech.com/blogs/2009/12/18/qt-graphics-and-performance-the-raster-engine/ Qt Developer ブログ] を見て下さい。
 
  +
[Icon Theme]
  +
Inherits=breeze_cursors
  +
}}
   
  +
以下のコマンドを実行:
==== 3D デスクトップのパフォーマンスが低い====
 
KDE では最初からデスクトップ効果が有効になっています。古いカードでは 3D のデスクトップアクセラレーションの必要要件を満たさないかもしれません。デスクトップ効果を無効にするには
 
システム設定 -> デスクトップ効果
 
もしくは {{ic|Alt+Shift+F12}} でデスクトップ効果を切り替えることができます。
 
   
  +
$ ln -s /usr/share/icons/breeze_cursors/cursors ~/.icons/default/cursors
{{Note|catalyst プロプライエタリドライバ (fglrx) を使っている場合、パワフルなグラフィックカードを使っていても 3D のデスクトップパフォーマンスに問題が生じるかもしれません。このドライバは 3D アクセラレーションに既知の問題があります。[[ATI|ATI の Wiki ページ]]を見てトラブルシューティングしてください。}}
 
   
  +
===サウンド関連の問題===
==== 新しい Nvidia GPU を搭載したシステムでデスクトップコンポジットが無効になる ====
 
ときどき、Kwin の設定ファイル ({{ic|kwinrc}}) の設定が 3D デスクトップ {{ic|OpenGL}} コンポジットの再有効化で問題を生じさせる''ことがあります''。この問題はランダムで発生してしまうことがあり (例えば、Xorg を突然クラッシュさせたり再起動させて、破損してしまったなど)、そのようなときは、{{ic|~/.kde4/share/config/kwinrc}} ファイルを削除してログインしなおして下さい。KWin の設定は KDE のデフォルトに戻り、おそらく問題は解決するはずです。
 
   
  +
{{Note|初めに {{pkg|alsa-lib}} と {{pkg|alsa-utils}} がインストールされているか確認してください。}}
==== コンポジットを有効にするとフルスクリーンでちらつきが発生する ====
 
   
  +
==== サスペンド後に音声が鳴らない ====
KDE SC 4.6.0 では、システム設定 -> デスクトップ効果 -> Advanced -> "Suspend desktop effects for fullscreen windows" にオプションがあり、チェックを外すことで kwin は unredirect fullscreen を無効にします。
 
   
  +
KMix でオーディオデバイスが表示されない場合、plasmashell と pulseaudio を再起動することで解決する場合があります:
==== 再起動するとディスプレイの設定が失われる (マルチモニター) ====
 
kscreen には、特定のディスプレイを使用している場合、再起動後にマルチモニター設定が失われるという [https://bugs.kde.org/show_bug.cgi?id=346961 バグ] が存在します。回避策としては、kscreen を削除して xorg.conf ファイルでスクリーンの解像度を指定することが考えられます:
 
* Nouveau を使用している場合、[[Nouveau#Dual Head]] にあるテンプレートをあなたの環境に合わせて編集してください。
 
* プロプライエタリな Nvidia ドライバを使用している場合、[[NVIDIA#NVIDIA Settings を使う|nvidia-settings]] ユーティリティを root で実行すると設定ファイルを書き出すことができます。
 
   
  +
$ killall plasmashell
===KDE のサウンドについての問題===
 
  +
$ systemctl --user restart pulseaudio.service
  +
$ plasmashell
   
  +
他にも一部のアプリケーションは再起動を必要とします。
====ALSA 関連の問題====
 
   
  +
====KDE で音楽を聞こうとすると "Falling back to default" メッセージが表示される====
{{Note|初めに {{pkg|alsa-lib}} と {{pkg|alsa-utils}} をインストールしたか確認してください。}}
 
 
=====KDE で音楽を聞こうとすると "Falling back to default" メッセージが表示される=====
 
   
 
次のようなメッセージが表示される場合:
 
次のようなメッセージが表示される場合:
630行目: 615行目:
 
それぞれのボックスの全てのデバイスの上に {{ic|default}} という名前のデバイスを設定してください。
 
それぞれのボックスの全てのデバイスの上に {{ic|default}} という名前のデバイスを設定してください。
   
=====GStreamer Phonon を使って MP3 ファイルを再生できない=====
+
====GStreamer Phonon を使って MP3 ファイルを再生できない====
   
GStreamer の libav プラグイン ({{Pkg|gst-libav}} パッケージ) をインストールすることで解決できます。それでも再生できないときは、{{Pkg|phonon-qt4-vlc}} や {{Pkg|phonon-qt5-vlc}} など他のバックエンドをインストールして、利用する Phonon バックエンドを変更してみて下さい。バックエンドを変えるには:
+
GStreamer の libav プラグイン ({{Pkg|gst-libav}} パッケージ) をインストールすることで解決できます。それでも再生できないときは、{{AUR|phonon-qt4-vlc}} や {{Pkg|phonon-qt5-vlc}} など他のバックエンドをインストールして、利用する Phonon バックエンドを変更してみて下さい。バックエンドを変えるには:
 
システム設定 -> マルチメディア -> Phonon -> バックエンド (タブ)
 
システム設定 -> マルチメディア -> Phonon -> バックエンド (タブ)
   
  +
=== 電源管理 ===
===Konsole がコマンドの履歴を保存しない===
 
デフォルトでは、コンソールコマンドの履歴はコマンドに 'exit' を入力したときだけ保存されるようになっています。Konsole をウィンドウの 'x' で終了したときは保存されません。
 
コマンドが実行されるたびに自動で履歴を保存するには以下を {{ic|.bashrc}} に追加してください。
 
shopt -s histappend
 
[[ "${PROMPT_COMMAND}" ]] && PROMPT_COMMAND="$PROMPT_COMMAND;history -a" || PROMPT_COMMAND="history -a"
 
   
  +
==== サスペンドやハイバネートのオプションが使えない ====
===KDE のパスワードプロンプトで一文字ごとに * が三つ表示される===
 
   
  +
systemd を使用してサスペンドあるいはハイバネートできるのに、KDE にそれらオプションが表示されない場合、{{Pkg|powerdevil}} をインストールしてください。
'''システム設定 > アカウント詳細''' から変更できます。'''パスワード&ユーザーアカウント'''には以下のオプションがあります:
 
*一文字ごとに一つの * を表示する
 
*一文字ごとに三つの * を表示する
 
*何も表示しない
 
   
  +
=== Baloo ===
===セマンティックデスクトップを無効にしても Nepomukserver プロセスが自動で起動する===
 
   
  +
==== Inotify のフォルダ監視数 ====
'''システム設定 > 起動と終了 > サービスマネージャ > 起動時に開始するサービス''' に行き Nepomuk 検索モジュールのチェックを外して下さい。
 
   
  +
以下のエラーが表示される場合:
=== Dolphin やファイルダイアログが起動するのが異常に遅い ===
 
   
  +
KDE Baloo Filewatch service reached the inotify folder watch limit. File changes may be ignored.
upower サービスが原因かもしれません。upower サービスが必要ない場合、無効にすることができます:
 
   
  +
inotify のフォルダ監視数を増やす必要があります:
# systemctl disable upower
 
# systemctl mask upower
 
   
  +
# echo 524288 > /proc/sys/fs/inotify/max_user_watches
無効にすることによってデスクトップに副作用が起こることはありません。
 
   
  +
変更を永続化させるには、以下の内容で {{ic|40-max-user-watches.conf}} を作成してください:
=== KDE での GTK アプリケーションのデフォルト PDF ビューア ===
 
   
  +
{{hc|/etc/sysctl.d/40-max-user-watches.conf|2=
[[Inkscape]] や [[GIMP]] などのグラフィックプログラムをインストールしたときに、GTK アプリケーション ([[Firefox]] も含む) がデフォルトの PDF アプリケーションとして Okular を選ばず、デフォルトアプリケーションの KDE 設定に従わないことがあります。次のユーザーコマンドを使うことで Okular をデフォルトのアプリケーションにできます。
 
  +
fs.inotify.max_user_watches=524288
  +
}}
   
  +
=== KMail ===
$ xdg-mime default kde4-okularApplication_pdf.desktop application/pdf
 
   
  +
==== akonadi の設定を削除して KMail を修復する ====
他の PDF ビューアアプリケーションを使っていたり、他の mime タイプが間違っている場合は、{{ic|kde4-okularApplication_pdf.desktop}} と {{ic|application/pdf}} をそれぞれ必要に応じて変更してください。
 
   
しく[[デフォルトアプリケーション]]参照してください
+
まず、KMail が動作ていないことを確認してださい。次に設定のバックプをしてください:
  +
$ cp -a ~/.local/share/akonadi ~/.local/share/akonadi-old
  +
$ cp -a ~/.config/akonadi ~/.config/akonadi-old
   
  +
''システム設定 > 個人'' を起動して全てのリソースを削除して下さい。Dolphin に戻ってオリジナルの {{ic|~/.local/share/akonadi}} と
=== Inotify のフォルダ監視数 ===
 
  +
{{ic|~/.config/akonadi}} を削除してください。必要ならば先ほど作成したコピーを使って元に戻すことができます。
   
  +
もう一回システム設定に戻って注意して必要なリソースを追加してください。リソースがメールフォルダを読み込んでいるはずです。それから Kontact/KMail を起動して正しく動作するか確かめて下さい。
以下のエラーが表示される場合:
 
 
KDE Baloo Filewatch service reached the inotify folder watch limit. File changes may be ignored.
 
 
inotify のフォルダ監視数を増やす必要があります:
 
 
# echo 10000 > /proc/sys/fs/inotify/max_user_watches
 
 
変更を永続化させるには、以下の内容で {{ic|/etc/sysctl.d/90-inotify.conf}} を作成してください:
 
   
  +
=== ネットワーク ===
#increase inotify watch limit
 
fs.inotify.max_user_watches = 10000
 
   
=== NFS ボリュームを自動マウントするフリーズする ===
+
==== NFS ボリュームを自動マウントするフリーズが発生する ====
   
 
[[Fstab#systemd による自動マウント|systemd による自動マウント]]を [[NFS]] ボリュームで行うとフリーズが発生することがあります。[https://bugs.kde.org/show_bug.cgi?id=354137 上流のバグレポート] を参照してください。
 
[[Fstab#systemd による自動マウント|systemd による自動マウント]]を [[NFS]] ボリュームで行うとフリーズが発生することがあります。[https://bugs.kde.org/show_bug.cgi?id=354137 上流のバグレポート] を参照してください。
   
  +
=== Journal に QXcbConnection のログが大量に出力される ===
== Unstable リリース ==
 
   
  +
[[Qt#Qt による journal のログ出力を無効化・修正]]を参照してください。
KDE が beta や RC マイルストーンに達すると、KDE "unstable" パッケージが [kde-unstable] リポジトリにアップロードされます。KDE が安定版になるまでそこで保持され、その後 [extra] に移動されます。
 
   
  +
=== i3/fvwm/awesome で KF5/Qt5 アプリケーションのアイコンが表示されない ===
[kde-unstable] を追加するには:
 
   
  +
[[Qt#KDE 以外の環境で Qt アプリを設定]]を見て下さい。
{{hc|/etc/pacman.conf|2=
 
[kde-unstable]
 
Include = /etc/pacman.d/mirrorlist
 
}}
 
 
# [kde-unstable] は testing がベースになっています。従って、以下の順番でリポジトリを有効にする必要があります: '''kde-unstable, testing, core, extra, community-testing, community'''。
 
# 前の KDE からアップデートするには、次を実行: <code>pacman -Syu</code> もしくは <code>pacman -S kde-unstable/kde</code>
 
# KDE をインストールしていない場合、グループを使ってインストールをするのは難しいかもしれません (pacman の制限)
 
# '''[https://mailman.archlinux.org/pipermail/arch-dev-public/ arch-dev-public] メーリングリストを講読してください'''
 
# 問題を発見したときは[[#バグ|バグレポート]]を送って下さい。
 
 
==バグ==
 
 
マイナーバグでも深刻なバグでも、あなたがバグを見つけた時は [https://bugs.archlinux.org Arch のバグトラッカー]や [http://bugs.kde.org KDE Bug Tracker] でバグの報告をするのが好ましいです。報告することははっきりと記して下さい。
 
 
Arch フォーラムに問題を書き込む時は、まず同期しているミラー ([https://www.archlinux.de/?page=MirrorStatus ここ]を確認) や [[Reflector]] を使ってシステムを'''完全に'''アップデートするようにしてください。
 
   
 
==参照==
 
==参照==
   
* [http://www.kde.org KDE ホームページ]
+
* [https://www.kde.org/ KDE ホームページ]
* [https://bugs.kde.org KDE バグトラッカー]
+
* [https://dot.kde.org/ KDE ニュ]
* [https://projects.kde.org KDE Projects]
+
* [https://planet.kde.org/ KDE ブログ]
  +
* [https://forum.kde.org/ KDE フォーラム]
* [http://blog.martin-graesslin.com/blog/kategorien/kde/ Martin Graesslin のブログ]
 
  +
* [https://wiki.kde.org/ KDE Wiki]
  +
* [https://bugs.kde.org/ KDE バグトラッカー]
  +
* [https://blog.martin-graesslin.com/blog/kategorien/kde/ Martin Graesslin のブログ]

2020年3月22日 (日) 14:05時点における版

関連記事

KDE は Plasma という名前のデスクトップ環境と、ライブラリ・フレームワーク (KDE Frameworks)、そしてアプリケーション (KDE Applications) からなるソフトウェアプロジェクトです。KDE にはよくメンテされている UserBase wiki があり、ほとんどの KDE アプリケーションの詳細情報を見つけることができます。

目次

インストール

Plasma デスクトップ

Xorg をインストールしていない場合は、Plasma をインストールする前に Xorg をインストールしてください。

plasma-meta メタパッケージか plasma グループをインストールしてください。plasma-metaplasma の違いについてはパッケージの作成#メタパッケージとグループを参照してください。また、Plasma を動かすための必要最小限のパッケージだけインストールしたい場合は、plasma-desktop パッケージをインストールしてください。

Plasma で Wayland のサポートを有効化するには、 plasma-wayland-session パッケージもインストールしてください。

KDE アプリケーション

KDE Applications のフルセットをインストールしたいときは、kde-applications グループか kde-applications-meta メタパッケージをインストールしてください。このパッケージではアプリケーションだけがインストールされ、Plasma デスクトップは付属していないので注意してください。

不安定版

公式リポジトリ#[kde-unstable] を見てください。

Plasma の起動

ノート: Wayland で Plasma を起動することは可能ですが、いくつかの不足している機能と既知の問題があります。問題のリストは Wayland Showstoppers を、現在の開発状況は Plasma on Wayland workboard を見てください。より完全で安定したものを使用したい場合は、 Xorg を使ってください。

Plasma はディスプレイマネージャを使って起動するか、あるいはコンソールから起動できます。

ディスプレイマネージャを使う

  • Plasma を選択して、 Xorg で新しいセッションを起動してください。
  • plasma-wayland-session パッケージをインストールしてから Plasma (Wayland) を選択して、 Wayland で新しいセッションを起動してください。

コンソールから起動

  • xinit/startx で Plasma を起動するには .xinitrc ファイルに exec startplasma-x11 を追加してください。ログイン時に Xorg を起動したい場合、ログイン時に X を起動を見てください。
  • コンソールから Wayland セッション上で Plasma を起動するには、XDG_SESSION_TYPE=wayland dbus-run-session startplasma-wayland を実行してください。[1]

設定

ほとんどの KDE アプリケーションの設定は ~/.config フォルダの中に保存されます。ただし、KDE の設定は基本的にシステム設定から行うことになっています。システム設定はターミナルから systemsettings5 を実行することで起動できます。

個人設定

Plasma デスクトップ

テーマ

Plasma テーマ はパネルと Plasma ウィジェットの見た目を決めます。システム全体にテーマをインストールしたいときは、公式リポジトリや AUR にテーマがあります。

テーマはデスクトップ設定コントロールパネルを使ってインストールすることもできます: ’’System Settings > Global Theme > Get New Global Themes’’

KDE StoreSDDM のログイン画面やスプラッシュスクリーンなどのより多くの Plasma カスタマイズを提供しています。

GTK アプリケーションの外観
ヒント: Qt と GTK テーマの統一については、Qt と GTK アプリケーションの外観の統合を参照。

GTK アプリケーションでの優れた見た目の推奨テーマは breeze-gtk です。Plasma の Breeze の外観を模倣するように作られています。kde-gtk-config (plasma グループに入っています)をインストールして、System Settings > Application Style > Configure GNOME/GTK Application Style から、 Breeze または Breeze-Dark を GTK2/GTK3 のテーマとして選択してください。

この記事またはセクションは情報が古くなっています。
理由: The Plasma GTKd background service overwrites GTK settings on Plasma startup. (Discuss)

テーマによっては、GTK アプリケーションのツールチップが白地に白字となってしまい、読めなくなることがあります。GTK2 アプリケーションの色を変更するには、.gtkrc-2.0 ファイルを開いてツールチップに関するセクションを探して変更を加えてください。GTK3 アプリケーションの場合、2つのファイルを変更する必要があります。gtk.csssettings.ini です。

いくつかの vuescan-binAUR のような GTK2 プログラムは、 Breeze や Adwaita スキンを設定した Plasma セッションでは、チェックボックスが見えないなどによりまだほとんど使えないように見えます。これを回避するには、例えば Numix-Frost-Light スキンを numix-frost-themesAUR からインストールして、 System Settings > Application Style > Configure GNOME/GTK Application Style... > GTK2 theme 以下でそのスキンを選択してください。Numix-Frost-Light は Breeze と見た目が似ています。

Plasma と SDDM はどちらも ~/.face.icon にある PNG ファイルをユーザーのアバターとして使用します。 GUI から設定するには、 System Settings > Accounts Details > User Manager を使うことができます。始めにインストールする必要があるかもしれません、詳細は user-manager パッケージを見てください。デフォルトのアイコンは /usr/share/sddm/faces/ にあります。

ウィジェット

Plasmoid はデスクトップの機能性を向上させるための、小さなスクリプト (plasmoid スクリプト) やコード (plasmoid バイナリ) で作られた KDE アプリです。

plasmoid スクリプトをインストールする一番簡単な方法はパネルやデスクトップで右クリックして、 ウィジェットを追加 -> 新しいウィジェットを取得 -> ウィジェットをダウンロード を選択します。https://store.kde.org/ の素晴しい見た目のフロントエンドが開かれ、文字通りワンクリックで第三者が作成した plasmoid スクリプトをインストール・アップデート・アンインストールできます。

Plasmoid バイナリは AUR からインストールすることもできます。

システムトレイのサウンドアプレット

plasma-pakmixインストールしてください (アプリケーションランチャーから Kmix を起動してください)。 plasma-pa は現在 plasma グループにより標準でインストールされており、追加の設定は必要ありません。

ノート: ボリュームの上げ下げの変化量を調整するには、~/.config/kmixrc[Global] セクションに VolumePercentageStep=1 のように書き加えて下さい。
パネルの影を無効化

Plasma パネルは他のウィンドウよりも上に表示され、パネルの影が下のウィンドウに描画されます [2]。この挙動を (他の影には影響を与えずに) 無効化したい場合、xorg-xpropインストールして次を実行してください:

$ xprop -remove _KDE_NET_WM_SHADOW

そして+カーソルでパネルを選択してください [3]。自動的に影を無効化したい場合、xorg-xwininfo をインストールして以下のスクリプトを作成してください:

/usr/local/bin/kde-no-shadow
#!/bin/bash
for WID in $(xwininfo -root -tree | sed '/"Plasma": ("plasmashell" "plasmashell")/!d; s/^  *\([^ ]*\) .*/\1/g'); do
   xprop -id $WID -remove _KDE_NET_WM_SHADOW
done

スクリプトに実行権限を設定してください:

# chmod 755 /usr/local/bin/kde-no-shadow

AutostartAdd Script でスクリプトをログイン時に実行させることができます:

$ kcmshell5 autostart

ウィンドウ装飾

ウィンドウ装飾System Settings > Application Style > Window Decorations から変更できます。

ワンクリックで直接、他のテーマをダウンロード・インストールすることもできます。AUR から利用できるテーマもあります。

アイコンテーマ

アイコンテーマを設定したい場合、System Settings > Icons からインストール・変更できます。

ノート: ほとんどの Linux デスクトップは共通フォーマットでアイコンテーマを扱いますが、GNOME などのデスクトップ環境は (特にメニューやツールバーなどで) 使用しているアイコンがやや少なめです。そのようなデスクトップ用に開発されたテーマには Plasma や KDE アプリが必要とするアイコンが含まれていないことが多いです。代わりに Plasma に対応しているアイコンテーマをインストールすることを推奨します。
ヒント: いくつかのアイコンテーマはデフォルトのアイコンテーマを承継していないため、いくつかのアイコンがない場合があります。 Breeze から承継するには、 /usr/share/icon/theme-name/index.theme の中の Inherits= 配列に Breeze を追加してください。例えば、 Inherits=breeze,hicolor のようになります。アイコンテーマを更新した後は毎回この修正をする必要があります。自動化するには Pacman フック を使うことを検討してください。

スペースの節約

Plasma Netbook シェルは Plasma 5 から削除されました。詳細は KDE フォーラムの投稿 を見てください。ただし、~/.config/kwinrc ファイルを編集して [Windows] セクションに BorderlessMaximizedWindows=true を追加することでスペースを効率的に使うようにすることができます。

サムネイルの生成

デスクトップや Dolphin でメディアやドキュメントファイルのサムネイルを生成するには kdegraphics-thumbnailersffmpegthumbs をインストールしてください。

そしてデスクトップを右クリックして desktop background > Configure Desktop > Icons > Configure Preview Plugins.... からサムネイルのカテゴリを有効にしてください。

Dolphin では Control > Configure Dolphin... > General > Previews を開いてください。

Night Color

Plasma は Night Color と呼ばれる Redshift のような機能を提供します(XorgWayland の両方で機能します)。選択した時間になると、目の疲れを軽減するためにスクリーンの色を暖色に近くなるように変更します。System Settings > Display and Monitor > Night Color から有効化できます。

印刷

ヒント: 手早く設定したいときは CUPS のウェブインタフェースを使って下さい。ウェブインターフェイスから設定したプリンターを KDE のアプリケーションから使うことができます。

システム設定 -> プリンタ設定 からもプリンターの設定をすることができます。この方法を使うには、最初に print-managercups パッケージをインストールしてください。CUPS の設定に関する詳細は CUPS#設定を読んでください。

Samba/Windows サポート

Windows サービスにアクセスしたいときは Samba (samba パッケージ) をインストールしてください。

Dolphin の共有機能は kdenetwork-filesharing パッケージを必要とし、ユーザー定義共有が有効になっている必要がありますが、標準の smb.conf では有効になっていません。Samba の記事に書かれている指示に従って追加してください。設定後、Samba を再起動すれば Dolphin の共有は自動的に動作するはずです。

ヒント: Dolphin のプロンプトから Windows の共有に認証なしでアクセスするには、*(アスタリスク)をユーザー名とパスワードの両方に使ってください。

GVfs を起動されたプログラムにも使っている GTK のファイルブラウザとは違い、Dolphin から KIO 経由で SMB 共有のファイルを開くと、ほとんどのプログラムで始めにファイル全体をローカル環境にコピーします(VLC は例外です)。問題を回避したい場合は、thunar などの GTK ベースのファイルマネージャをインストールして gvfsgvfs-smb (と、ログイン情報を保存したい場合は gnome-keyring) を使って、より有効な方法で SMB 共有にアクセスしてください。

また、cifs-utils で Samba 共有をマウントして Plasma から SMB 共有を通常のローカルフォルダと同じように使えるようにするという方法もあります。詳細は Samba#手動マウントSamba#自動マウント を見てください。

同じように System Settings > Network Drivers から簡単にマウントできるようにする samba-mounter-gitAUR を使用することもできます。ただし、将来の Plasma では機能しなくなるかもしれません。

KDE デスクトップアクティビティ

KDE デスクトップアクティビティ は、それぞれのアクティビティに特定の設定を適用させることができる特別なワークスペースです。

省電力設定

Plasma の統合された省電力サービスを使うには powerdevilインストールしてください。このサービスは、(サポートされていれば)モニターの明るさの調整や、周辺機器も含めたバッテリー状態の報告や追加の省電力機能を提供します。

NetworkManagerBluez の依存がない powerdevil-lightAUR パッケージも存在します。

この記事またはセクションの正確性には問題があります。
理由: Regarding the note below, it might be that the problem is the logind setting LidSwitchIgnoreInhibited which defaults to yes. [4] (議論: トーク:KDE#)
ノート: Powerdevil は logind の全ての設定を継承するわけではありません (ノートパソコンのフタを閉じた時のアクションなど)。そのような場合、logind の設定を変更する必要があります。詳しくは電源管理#systemd による電源管理を見てください。

アプリケーションの自動起動

Plasma では起動時やシャットダウン時にアプリケーションやスクリプトを実行することができます。アプリケーションを自動起動するには、System Settings > Startup and Shutdown > Autostart を開いて好きなプログラムやシェルスクリプトを追加してください。アプリケーションを設定すると、.desktop ファイルが作成されます。シェルスクリプトを設定した場合、シンボリックリンクが作成されます。

ノート:
  • プログラムはログイン時にしか自動起動できませんが、シェルスクリプトはシャットダウン時や Plasma が起動する前にも実行できます。
  • シェルスクリプトは実行可能属性を付与しておかないと実行することができません。
  • シェルスクリプトまたはそのシンボリックリンクは以下のディレクトリのどれかに配置します:
~/.config/plasma-workspace/env/
ログイン時の Plasma が実行される前に実行。
~/.config/autostart-scripts/
ログイン時に実行。
~/.config/plasma-workspace/shutdown/
Plasma の終了時に実行。

Phonon

Wikipedia より:

Phonon (フォノン) は Linux デスクトップ環境である KDE4 向けに開発されたクロスプラットフォームのマルチメディア API である。Phonon は、Unix 系デスクトップにおけるマルチメディア環境に関する諸問題を解決することを目的として開発された。
Phonon 自体はマルチメディアフレームワークではないが、バックエンドを通じて GStreamer や Xine のような既存のフレームワークの橋渡しを行う機能を有し、開発者は Phonon がサポートするあらゆるマルチメディアフレームワークに単一の API を通じてアクセス出来るようになる。これによって、フレームワークが放置されることや API の不安定性、KDE が単一のフレームワークに依存することなどの諸問題を回避できる。

Phonon は KDE や Qt ソフトウェアの中で音声 (例: システム通知、KDE 音声アプリ) や動画 (例: Dolphin 動画サムネイル) のために広く使われています。

どのバックエンドを使うべきですか?

GStreamerVLC ベースのバックエンドを選ぶことができます。それぞれ Qt4 アプリケーションと Qt5 アプリケーション向けのバージョンが存在します。(phonon-qt4-gstreamerAUR, phonon-qt5-gstreamerphonon-qt4-vlcAUR, phonon-qt5-vlc)

KDE の開発元では VLC バックエンドを使用することが推奨されています。ただし有名な Linux ディストリビューション (例えば Kubuntu や Fedora-KDE など) では特許で守られている MPEG コーデックをデフォルト環境から取り除くために GStreamer が使われています。バックエンドによって対応している機能は多少異なります 。GStreamer バックエンドはいくつかの Codec に対応しており、必要に応じて以下のパッケージをインストールしてください:

過去には他のバックエンドも開発されていましたが、もはやメンテナンスされておらず、AUR パッケージも削除されています。

ノート:
  • 複数のバックエンドを同時にインストールして、phononsettings アプリケーションからどちらを優先するか設定することも可能です。
  • KDE フォーラム によると、VLC バックエンドは ReplayGain をサポートしていません。
  • VLC バックエンドを使用している場合、音声による警告メッセージが送信されたときや、他の沢山のケース [5] でアプリケーションがクラッシュすることがあります。取り得る解決策は、VLC のプラグインキャッシュを再構築することです:
# /usr/lib/vlc/vlc-cache-gen -f /usr/lib/vlc/plugins

アプリケーション

KDE プロジェクトは Plasma デスクトップと統合されたアプリケーションスイートを提供しています。利用可能なアプリケーションについては kde-applications グループを見てください。また、カテゴリ:KDE には KDE 関連のアプリケーションのページが存在します。

KDE Applications で提供されているプログラム以外にも、Plasma デスクトップを補うアプリケーションは多数存在します。そのいくつかが以下で議論されています。

システム管理

KDE システム設定から Xorg サーバーを終了する

サブメニュー システム設定 -> 入力デバイス -> キーボード -> Advanced (tab) > "Key Sequence to kill the X server" で、チェックボックスのチェックを入れて下さい。

KCM

KCM は KConfig Module の略です。KCM を使うと、システムの設定をするためのインターフェースをシステム設定に表示します。また、kcmshell5 でコマンドラインから使えます。

  • sddm-kcmSDDM のための KDE 設定モジュール。
https://cgit.kde.org/sddm-kcm.git || sddm-kcm
  • kde-gtk-config — KDE における GTK2 と GTK3 の設定。
https://cgit.kde.org/kde-gtk-config.git || kde-gtk-config
  • システムポリシーPolicyKit の設定を変えることができる設定モジュール。
https://cgit.kde.org/polkit-kde-kcmodules-1.git || kcm-polkit-kde-gitAUR
  • Wacom タブレット — Wacom の Linux ドライバーの KDE GUI。
https://www.linux-apps.com/p/1127862/ || kcm-wacomtablet
  • Kcmsystemd — KDE の systemd 制御モジュール。
https://github.com/rthomsen/kcmsystemd || systemd-kcmAUR

linux-apps.com に他にも多くの KCM があります。

デスクトップ検索

KDE では en:Baloo と呼ばれるファイルインデックスの作成と検索を行うソフトウェアを使って、デスクトップ検索を実装しています。

ウェブブラウザ

以下のブラウザは Plasma と連携できます:

  • Konqueror — KDE プロジェクトの一部で、KHTML と Chromium ベースの Qt WebEngine の2つのレンダリングエンジンをサポートしています。
https://konqueror.org/ || konqueror
  • Falkon — Plasma との連携機能を持った Qt web browser (Qupzilla と呼ばれていました)。Qt WebEngine を使います。
https://userbase.kde.org/Falkon/ || falkon
  • Chromium — Chromium とプロプライエタリ版の Google Chrome は Plasma との連携機能が限定されています。KWallet、 and KDE Open/Save windows を使うことができます。
https://www.chromium.org/ || chromium
https://mozilla.org/firefox || firefox
ヒント: Plasma は 5.13 以降、FirefoxChrome と連携でき、 Plasma トレイからのメディアの再生のコントロール、ダウンロード通知と KRunner での find open tabs などが利用可能です。plasma-browser-integration パッケージと、対応するブラウザアドオンをインストールしてください。Chrome/Chromium のサポートは標準で入っています。Firefox のアドオンは Firefox#KDE/GNOME の統合 を見てください。

PIM

KDE には個人情報管理(PIM)用のスタックが付属しています。メールや連絡先、カレンダーなどを管理します。kdepim グループか kdepim-meta メタパッケージで全ての PIM パッケージをインストールできます。

Akonadi

Akonadi は PIM データのローカルキャッシュとして働くシステムで、他のアプリケーションから使うことが可能です。これにはユーザーのメール、連絡先、カレンダー、イベント、ジャーナル、アラーム、ノートなどが含まれます。Akonadi は自身ではデータを保存しません: ストレージのフォーマットはデータの性質に依存します (例えば、連絡先は vCard フォーマットで保存されます)。

akonadi をインストールしてください。kdepim-addons をインストールするとアドオンが追加されます。

ノート: akonadi パッケージで MariaDB 以外のデータベースエンジンを使いたい場合は、インストールに次のコマンドを使って mariadb をインストールしないようにしてください。
# pacman -S akonadi --assume-installed mariadb
詳しくは FS#32878 を見てください。
MySQL

デフォルトで Akonadi は /usr/bin/mysqld(デフォルトで MariaDB が使われます。他の選択肢は MySQL を見てください。)を使って専用の MySQL インスタンスを起動します。データベースは ~/.local/share/akonadi/db_data/ に保存されます。

システム全体で共用の MySQL インスタンス

Akonadi はシステム全体で共用の MySQL をデータベースとして使用できます。[6]

この記事またはセクションは加筆を必要としています。
理由: Add instructions. (議論: トーク:KDE#)
~/.config/akonadi/akonadiserverrc
[%General]
Driver=QMYSQL

[QMYSQL]
Host=
Name=akonadi_username
Options="UNIX_SOCKET=/run/mysqld/mysqld.sock"
StartServer=false
PostgreSQL

Akonadi はシステム全体で共用の PostgreSQL インスタンス(postgresql.service)と、(~/.local/share/akonadi/db_data/ にデータベースが保存されている)ユーザー権限で起動中の PostgreSQL インスタンスの両方が使用可能です。

ユーザーごとの PostgreSQL インスタンス

postgresqlpostgresql-old-upgradeインストールしてください。

Akonadi の設定ファイルを編集して、以下の内容を追加してください:

~/.config/akonadi/akonadiserverrc
[%General]
Driver=QPSQL
ノート:
  • 起動するときに Akonadi は [QPSQL] セクションを追加して、適切な値をセットします。
  • データベースは ~/.local/share/akonadi/db_data/ に保存されます。

akonadictl start で Akonadi を起動して、 akonadictl status で状態を確認してください。

ノート:
  • akonadi 19.08.0-1 から、PostgreSQL の新しいメジャーが検出されると ~/.local/share/akonadi/db_data/ にある PostgreSQL データベースクラスタは自動でアップグレードされます。
  • それ以前の akonadi バージョンでは、PostgreSQL のメジャーバージョンをアップグレードするときに手動でデータベースのアップグレードが必要です。KDE UserBase Wiki のアップデート手順に従ってください。postgresqlpostgresql-old-upgrade で使われている PostgreSQL バイナリへの PATH を適切に設定してください。詳細は PostgreSQL#PostgreSQL のアップグレードを見てください。
システム全体で共用の PostgreSQL インスタンス

以下では既に設定されていて起動している PostgreSQL が必要です。

ログイン中のユーザーのための PostgreSQL のユーザーアカウントを作成します:

[postgres]$ createuser username

Akonadi で使うデータベースを作成します:

[postgres]$ createdb -O username --locale=en_US.UTF-8 -T template0 akonadi-username

Akonadi でシステム全体で共用の PostgreSQL を使うように設定します:

~/.config/akonadi/akonadiserverrc
[%General]
Driver=QPSQL

[QPSQL]
Host=/run/postgresql
Name=akonadi-username
StartServer=false
ノート: 変更したポート・ユーザー名・パスワードは、[QPSQL] セクション内の Port=, User=, Password= オプションでそれぞれ設定できます。

akonadictl start で Akonadi を起動して、akonadictl status で状態を確認してください。

SQLite

SQLite を使うには、 Akonadi の設定ファイルを以下のように編集してください:

~/.config/akonadi/akonadiserverrc
[%General]
Driver=QSQLITE3
ノート:
  • 起動するときに Akonadi は [QSQLITE3] セクションを追加して、適切な値をセットします。
  • データベースは ~/.local/share/akonadi/akonadi.db に保存されます。
Akonadi を無効にする

KDE userbase のセクション を参照してください。

KDE Telepathy

KDE Telepathy は KDE デスクトップでインスタントメッセージを統合することを目標にしているプロジェクトです。バックエンドとして Telepathy フレームワークを利用しており、Kopete を置き換えるようになっています。

Telepathy プロトコルをインストールするには telepathy グループをインストールしてください。KDE Telepathy クライアントを使うには、telepathy-kde-meta パッケージをインストールしてください。telepathy-kde グループに含まれている全てのパッケージが入っています。

KDE Telepathy で Telegram を使う

telegram-purpleAUR または telegram-purple-gitAURtelepathy-morse-gitAUR をインストールして telepathy-haze を使うことで Telegram プロトコルを使用することができます。ユーザー名は Telegram アカウントの電話番号です (国番号 +xx を付けて下さい、例えば日本なら +81)。

GUI での設定は少々厄介です。KDE Telepathy で新しいアカウントを設定するときに電話番号が承認されない場合 (不正なパラメータでアカウントが作成できないというエラーメッセージが表示される場合)、電話番号をシングルクォートで囲んで登録して、登録後に手動で設定ファイル (~/.local/share/telepathy/mission-control/accounts.cfg) のシングルクォートを消して下さい (クォートを消さないと、認証エラーが発生します)。

ノート: 設定ファイルを手動で編集するのは KDE Telepathy が動作していないとき (例えば KDE デスクトップセッションがないとき) でなければいけません。そうでないとソフトウェアによって手動で行った変更が上書きされてしまいます。

KDE Connect

KDE Connect は、Android スマートフォンと Linux デスクトップを接続するための以下の機能を提供します:

  • USB 接続なしで KDE とアプリ間でファイルや URL を共有。
  • タッチパッドのエミュレーション: 携帯の画面をコンピュータのタッチパッドとして使用。
  • 通知の同期 (4.3以降): デスクトップから Android の通知を読み取り。
  • クリップボードの共有: 携帯電話とコンピュータでコピーアンドペースト。
  • マルチメディアのリモートコントロール: 携帯電話を Linux メディアプレイヤーのリモコンとして使用。
  • WiFi 接続: USB 接続や Bluetooth を必要としません。
  • RSA 暗号化: あなたの情報は暗号化されます。

コンピュータと Android の両方に KDE Connect をインストールする必要があります。PC 側では、kdeconnect パッケージをインストールしてください。Android 側では、Google PlayF-Droid から KDE Connect をインストールしてください。Android のファイルシステムを閲覧したい場合は、sshfsインストールして Android アプリからファイルシステムを閲覧できるように設定する必要があります。

Plasma デスクトップを使用しない場合でも KDE Connect は利用できます。Unity などの AppIndicators を使用するデスクトップ環境の場合、indicator-kdeconnectAUR パッケージもインストールしてください。GNOME を使っている場合、gnome-shell-extension-gsconnectAURkdeconnect の代わりにインストールすることでよりよい連携をさせることが可能です。KDE Connect デーモンを手動で起動するには、/usr/lib/kdeconnectd を実行してください。

ファイアウォール を使っている場合は、 UDP/TCP ポート 1714 から 1764 を開く必要があります。詳しくは https://community.kde.org/KDEConnect#Troubleshooting を見てください。

ヒントとテクニック

KDE で別のウィンドウマネージャを使う

KDE で別のウィンドウマネージャを使用するには systemsettings パネルを開いて Default Applications > Window Manager > Use a different window manager で使用したいウィンドウマネージャをリストから選択してください。

KDE/Openbox Session

openbox パッケージには Openbox で KDE を使用するためのセッションが含まれています。このセッションを利用するには、ディスプレイマネージャのメニューから KDE/Openbox を選択してください。

セッションを手動で起動する場合、次の行を .xinitrc ファイルに追加してください:

exec openbox-kde-session

コンポジット効果の再有効化

Kwin をコンポジタがないウィンドウマネージャ (Openbox など) で置き換えると、透過などのデスクトップのコンポジット効果がなくなってしまいます。このような場合、XcompmgrPicom など効果を生み出す別のコンポジットマネージャをインストール・実行してください。

パーティションの秘匿

Dolphin で、Places サイドバーのパーティションを右クリックして Hide <partition> を選択するだけです。

内部パーティションをファイルマネージャに表示したくない場合は、以下のような udev ルールを作成してください:

/etc/udev/rules.d/10-local.rules
KERNEL=="sda[0-9]", ENV{UDISKS_IGNORE}="1"

特定のパーティションでも同じことが可能です:

KERNEL=="sda1", ENV{UDISKS_IGNORE}="1"
KERNEL=="sda2", ENV{UDISKS_IGNORE}="1"

モニターの解像度やマルチモニターの設定

ディスプレイの解像度やマルチモニターの管理を Plasma 5 で有効にしたい場合は、kscreen をインストールしてください。システム設定のディスプレイとモニターにオプションが追加されます。

Super キー (Windows キー) でアプリケーションランチャーを開く

ノート: Plasma 5.8 から、以下の設定は不要になっています。デフォルトで Super キーを押せばアプリケーションランチャーが起動します。機能を無効にするには kwriteconfig5 --file kwinrc --group ModifierOnlyShortcuts --key Meta "" を実行してください。

ksuperkeyAUR をインストール・起動してください。そして Alt + F1 をホットキーに指定します。これで Super キーでアプリケーションランチャーが開くようになります。手動で ksuperkey を起動するのが面倒な場合は自動起動させてください。

Plasma の Wayland セッションでタッチパッドのタップでクリックを有効にする

ノート: Plasma 5.9.2 から、以下の設定は不要になりました。

現在、Plasma の Wayland セッションではシステム設定を使って、タップでクリックを設定することはできません [7]。かわりに D-Bus を使うことで設定する方法が存在します [8]

まずは libinput が認識しているタッチパッドデバイスを確認:

# libinput-list-devices
Device:           ETPS/2 Elantech Touchpad
Kernel:           /dev/input/event14
Group:            7
Seat:             seat0, default
Size:             78.28x38.78mm
Capabilities:     pointer
Tap-to-click:     disabled
Tap-and-drag:     enabled
Tap drag lock:    disabled
Left-handed:      disabled
Nat.scrolling:    disabled
Middle emulation: n/a
Calibration:      n/a
Scroll methods:   *two-finger edge
Click methods:    none
Disable-w-typing: enabled
Accel profiles:   none
Rotation:         n/a

上記の場合、タッチパッドは event14 です。

KDE Dbus がタッチパッドを認識しているか確認してください (event14libinput-list-devices で確認した識別子に置き換えてください):

$ qdbus org.kde.KWin.InputDevice /org/kde/KWin/InputDevice/event14 org.freedesktop.DBus.Properties.Get org.kde.KWin.InputDevice name
ETPS/2 Elantech Touchpad

tapToClick の現在の値を確認:

$ qdbus org.kde.KWin.InputDevice /org/kde/KWin/InputDevice/event14 org.freedesktop.DBus.Properties.Get org.kde.KWin.InputDevice tapToClick
false

tapToClicktrue に設定:

$ qdbus org.kde.KWin.InputDevice /org/kde/KWin/InputDevice/event14 org.freedesktop.DBus.Properties.Set org.kde.KWin.InputDevice tapToClick true

tapToClicktrue になっていることを確認:

$ qdbus org.kde.KWin.InputDevice /org/kde/KWin/InputDevice/event14 org.freedesktop.DBus.Properties.Get org.kde.KWin.InputDevice tapToClick
true

トラブルシューティング

フォント

KDE のフォント表示が汚い

ttf-dejavuttf-liberation パッケージのインストールを試して下さい。

インストール後、一度ログアウトしてください。KDE システム設定の "フォント" パネルから設定を変更する必要はありません。qt5ct を使っている場合、Qt5 の設定ツールの設定によってシステム設定のフォント設定が上書きされる可能性があります。

直接フォントレンダリングの設定をしたとき、システム設定の外観が変わることに気づいて下さい。システム設定 > フォント を開いてしまうと、システム設定はあなたのフォント設定ファイル (fonts.conf) を作り替えてしまいます。

これを止める方法はありませんが、値を fonts.conf ファイルと同じにすれば期待したフォントレンダリングができます(アプリケーションを一度終了する必要があります、場合によってはデスクトップを再起動する必要があります)。Gnome のフォント設定も同じことをするので(両方のデスクトップ環境を使っている場合は)注意してください。

フォントが大きすぎる・アンバランス

システム設定 > フォントからフォントの DPI を 96 にしてみて下さい。

これでフォントが治らないときは Xorg の設定から直接 DPI をセットしてください。Xorg#手動で DPI を設定するを参照。

設定関連の問題

KDE の問題の多くは設定に関係しています。アップグレードの問題を解決する方法のひとつは KDE の設定をイチから始めることです。

Plasma デスクトップの挙動がおかしい

通常 Plasma の問題は不安定な plasmoidplasma テーマが原因です。まず、最後にインストールした plasmoid や plasma テーマを無効にしたりアンインストールしてみてください。

突然デスクトップが"ロックアップ"する場合は、おそらくインストールしたウィジェットの欠陥が原因です。問題が起こる前にインストールしたウィジェットがどれか思い出せないときは、問題が解決するまで一つずつウィジェットを削除して見て下さい。ウィジェットをアンインストールしたら、公式ウィジェットが原因の場合バグレポートを送って下さい (bugs.kde.org)。公式ウィジェットではなかったときは、https://store.kde.org/ のエントリを探してウィジェットの作者に問題を伝えることを推奨します (問題を再現する方法を記述してください)。

問題がわからないが、KDE の設定を全て失うのは嫌な場合は、~/.config から次を実行してください:

$ for j in plasma*; do mv -- "$j" "${j%}.bak"; done

このコマンドは KDE に再ログインした時にユーザーの plasma に関連する設定を全て削除しデフォルトの設定に戻します。これを一度行うと取り返しが付かないので注意してください。バックアップフォルダを作成して plasma に関係する設定をそこにコピーすると良いでしょう。

キャッシュを削除してアップグレードの問題を解決する

古いキャッシュによって問題が発生することもあります。アップグレードをした後、古いキャッシュによってシェルが消せなくなるなどのおかしな(デバッグしづらい)挙動が発生したり、設定を変更したときにフリーズしたり、ark が rar や zip を解凍できなくなったり、amarok が音楽を認識しなくなるなどの問題がおこることがあります。この問題の解決方法は、アップグレードによって KDE や Qt のプログラムの見た目がおかしくなる問題を解決することもあります。

次のコマンドでキャッシュを再生成してください:

$ rm ~/.config/Trolltech.conf
$ kbuildsycoca5 --noincremental
$ kbuildsycoca4 --noincremental

任意で ~/.cache フォルダの中身を削除してください (他のアプリケーションのキャッシュも消去されるので注意してください):

$ rm -rf ~/.cache/*

うまくいけば、問題は修正されているはずです。

グラフィック関連の問題

使用している GPU に相応しいドライバーをインストールしてください。詳しくは Xorg#ドライバーのインストールを見てください。古いカードを使っている場合は#特定のアプリケーションでデスクトップ効果を手動・自動で無効化#コンポジットの無効化を見てください。

デバッグなどのために KWin の現在の状態を取得

次のコマンドで KWin の状態の概要を出力します。使われているオプション、使われているコンポジットバックエンド、関連する OpenGL ドライバーの情報も表示されます。詳しくは Martin のブログ を見てください。

$ qdbus org.kde.KWin /KWin supportInformation

特定のアプリケーションでデスクトップ効果を手動・自動で無効化

Plasma はデスクトップ効果をデフォルトで有効にします。デスクトップ効果は System Settings > Desktop Effects から無効化したり Alt+Shift+F12 でデスクトップ効果を切り替えることができます。さらに、KWin のカスタムルールを作成することで特定のアプリケーションやウィンドウが起動したときに自動的にコンポジットの無効化・有効化を行うことができます。System Settings > Window Management > Window Rules から設定してください。

コンポジットの無効化

Sytem Settings > Display and Monitor から Enable compositor on startup のチェックを外して Plasma を再起動してください。

コンポジットを有効にするとフルスクリーンでちらつきが発生する

Sytem Settings > Display and Monitor から Allow applications to block compositing のチェックを外してください。この設定はパフォーマンスが落ちることがあるので注意してください。

NVIDIA で画面がちらつく

NVIDIA/トラブルシューティング#KDE で画面のティアリングを抑える (KWin) を見てください。

Plasma のカーソルがときどきおかしくなる

~/.icons/default ディレクトリを作成して、その中に index.theme という名前のファイルを作成してください:

/home/archie/.icons/default/index.theme
[Icon Theme]
Inherits=breeze_cursors

以下のコマンドを実行:

$ ln -s /usr/share/icons/breeze_cursors/cursors ~/.icons/default/cursors

サウンド関連の問題

ノート: 初めに alsa-libalsa-utils がインストールされているか確認してください。

サスペンド後に音声が鳴らない

KMix でオーディオデバイスが表示されない場合、plasmashell と pulseaudio を再起動することで解決する場合があります:

$ killall plasmashell
$ systemctl --user restart pulseaudio.service
$ plasmashell

他にも一部のアプリケーションは再起動を必要とします。

KDE で音楽を聞こうとすると "Falling back to default" メッセージが表示される

次のようなメッセージが表示される場合:

The audio playback device <name-of-the-sound-device> does not work.
Falling back to default

システム設定から

システム設定 -> マルチメディア -> Phonon

それぞれのボックスの全てのデバイスの上に default という名前のデバイスを設定してください。

GStreamer Phonon を使って MP3 ファイルを再生できない

GStreamer の libav プラグイン (gst-libav パッケージ) をインストールすることで解決できます。それでも再生できないときは、phonon-qt4-vlcAURphonon-qt5-vlc など他のバックエンドをインストールして、利用する Phonon バックエンドを変更してみて下さい。バックエンドを変えるには:

システム設定 -> マルチメディア -> Phonon -> バックエンド (タブ)

電源管理

サスペンドやハイバネートのオプションが使えない

systemd を使用してサスペンドあるいはハイバネートできるのに、KDE にそれらオプションが表示されない場合、powerdevil をインストールしてください。

Baloo

Inotify のフォルダ監視数

以下のエラーが表示される場合:

KDE Baloo Filewatch service reached the inotify folder watch limit. File changes may be ignored.

inotify のフォルダ監視数を増やす必要があります:

# echo 524288 > /proc/sys/fs/inotify/max_user_watches

変更を永続化させるには、以下の内容で 40-max-user-watches.conf を作成してください:

/etc/sysctl.d/40-max-user-watches.conf
fs.inotify.max_user_watches=524288

KMail

akonadi の設定を削除して KMail を修復する

まず、KMail が動作していないことを確認してください。次に、設定のバックアップをしてください:

$ cp -a ~/.local/share/akonadi ~/.local/share/akonadi-old
$ cp -a ~/.config/akonadi ~/.config/akonadi-old

システム設定 > 個人 を起動して全てのリソースを削除して下さい。Dolphin に戻ってオリジナルの ~/.local/share/akonadi~/.config/akonadi を削除してください。必要ならば先ほど作成したコピーを使って元に戻すことができます。

もう一回システム設定に戻って注意して必要なリソースを追加してください。リソースがメールフォルダを読み込んでいるはずです。それから Kontact/KMail を起動して正しく動作するか確かめて下さい。

ネットワーク

NFS ボリュームを自動マウントするとフリーズが発生する

systemd による自動マウントNFS ボリュームで行うとフリーズが発生することがあります。上流のバグレポート を参照してください。

Journal に QXcbConnection のログが大量に出力される

Qt#Qt による journal のログ出力を無効化・修正を参照してください。

i3/fvwm/awesome で KF5/Qt5 アプリケーションのアイコンが表示されない

Qt#KDE 以外の環境で Qt アプリを設定を見て下さい。

参照