「Nano」の版間の差分

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[[Category:テキストエディタ]]
 
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[http://www.nano-editor.org/ GNU nano] (もしくは nano) はシンプルなインターフェイスと直感的なコマンドオプションが特徴のコンソールベースのテキストエディタです。カラーのシンタックスハイライト・DOS/Mac ファイルタイプ変換・スペルチェック・[[Wikipedia:ja:UTF-8|UTF-8]] エンコードなどの機能をサポートしています。空のバッファで開かれた nano のメモリ使用量は 1.5 MB 以下です。
 
[http://www.nano-editor.org/ GNU nano] (もしくは nano) はシンプルなインターフェイスと直感的なコマンドオプションをコンソールベースのテキスト編集に導入します。Ubuntu などのディストリビューションで nano はデフォルトのコンソールエディタであり、カラーのシンタックスハイライト・DOS/Mac ファイルタイプ変換・スペルチェック・[[Wikipedia:ja:UTF-8|UTF-8]] エンコードなどの機能をサポートしています。空のバッファで開かれた nano は一般的に 1.5 MB 以下の常駐メモリを使います。[http://i275.photobucket.com/albums/jj281/adamchrista/Arch%20Linux/Wiki%20Examples/nano-man.png nano のスクリーンショット]。
 
   
== パッケージのインストール ==
+
== インストール ==
   
[[公式リポジトリ]]から {{Pkg|nano}} パッケージインストールすることができます。{{grp|base}} グループに含まれているため、基本的には全てのシステムでインストールされています。
+
[[公式リポジトリ]]から {{Pkg|nano}} パッケージインストールすることができます。{{grp|base}} グループに含まれているため、基本的には全てのシステムでインストールされています。
   
 
== 設定 ==
 
== 設定 ==
   
  +
nano の外観や機能は基本的にコマンドライン引数か {{Ic|~/.nanorc}} ファイルの設定コマンドのどちらかで設定します。
=== ~/.nanorc の作成 ===
 
 
nano のルックアンドフィールや機能は基本的にコマンドライン引数か {{Ic|~/.nanorc}} ファイルの設定コマンドのどちらかで設定します。
 
   
 
プログラムのインストール時にサンプル設定ファイルが {{Ic|/etc/nanorc}} にインストールされます。nano の設定をカスタマイズするには、まず {{Ic|~/.nanorc}} にローカルコピーを作成して下さい:
 
プログラムのインストール時にサンプル設定ファイルが {{Ic|/etc/nanorc}} にインストールされます。nano の設定をカスタマイズするには、まず {{Ic|~/.nanorc}} にローカルコピーを作成して下さい:
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{{ic|~/.nanorc}} ファイルの中でコマンドを設定して nano のコンソール環境を確立してください。
 
{{ic|~/.nanorc}} ファイルの中でコマンドを設定して nano のコンソール環境を確立してください。
  +
{{Tip|[http://www.nano-editor.org/dist/v2.2/nanorc.5.html NANORC] に nano で利用可能な設定コマンドの完全なリストが載っています。}}
 
  +
{{Tip|[http://www.nano-editor.org/dist/v2.2/nanorc.5.html nanorc(5)] に nano で利用可能な設定コマンドの完全なリストが載っています。}}
{{Note|コマンドラインの引数は {{ic|.nanorc}} 内の設定コマンドよりも優先されます。}}
 
  +
  +
{{Note|コマンドラインの引数は {{ic|~/.nanorc}} 内の設定コマンドよりも優先されます。}}
   
 
=== シンタックスハイライト ===
 
=== シンタックスハイライト ===
==== PKGBUILD ファイル ====
 
これは Arch Linux [https://projects.archlinux.org/svntogit/packages.git/tree "svntogit-server"] のような新しいシンタックスハイライトです。
 
# Arch PKGBUILD files
 
#
 
syntax "pkgbuild" "^.*PKGBUILD*"
 
# commands
 
color red "\<(cd|echo|enable|exec|export|kill|popd|pushd|read|source|touch|type)\>"
 
color brightblack "\<(case|cat|chmod|chown|cp|diff|do|done|elif|else|esac|exit|fi|find|for|ftp|function|grep|gzip|if|in)\>"
 
color brightblack "\<(install|ln|local|make|mv|patch|return|rm|sed|select|shift|sleep|tar|then|time|until|while|yes)\>"
 
# ${*}
 
icolor blue "\$\{?[0-9A-Z_!@#$*?-]+\}?"
 
# numerics
 
color blue "\ [0-9]*"
 
color blue "\.[0-9]*"
 
color blue "\-[0-9]*"
 
color blue "=[0-9]"
 
# spaces
 
color ,green "<nowiki>[[:space:]]</nowiki>+$"
 
# strings; multilines are not supported
 
color brightred ""(\\.|[^"])*"" "'(\\.|[^'])*'"
 
# comments
 
color brightblack "#.*$"
 
   
  +
nano には定義済みの[[wikipedia:Syntax highlighting|シンタックスハイライト]]ルールが付属しており、{{ic|/usr/share/nano/*.nanorc}} に保存されています。シンタックスハイライトを有効にするには、以下の行を {{ic|~/.nanorc}} または {{ic|/etc/nanorc}} に追加してください:
これは[https://bbs.archlinux.org/viewtopic.php?pid=565476 フォーラム]に投稿された他のバージョンです。
 
   
  +
include "/usr/share/nano/*.nanorc"
## Arch PKGBUILD files
 
##
 
syntax "pkgbuild" "^.*PKGBUILD$"
 
color green start="^." end="$"
 
color cyan "^.*(pkgbase|pkgname|pkgver|pkgrel|pkgdesc|arch|url|license).*=.*$"
 
color brightcyan "\<(pkgbase|pkgname|pkgver|pkgrel|pkgdesc|arch|url|license)\>"
 
color brightcyan "(\$|\$\{|\$\()(pkgbase|pkgname|pkgver|pkgrel|pkgdesc|arch|url|license)(|\}|\))"
 
color cyan "^.*(depends|makedepends|optdepends|conflicts|provides|replaces).*=.*$"
 
color brightcyan "\<(depends|makedepends|optdepends|conflicts|provides|replaces)\>"
 
color brightcyan "(\$|\$\{|\$\()(depends|makedepends|optdepends|conflicts|provides|replaces)(|\}|\))"
 
color cyan "^.*(groups|backup|noextract|options).*=.*$"
 
color brightcyan "\<(groups|backup|noextract|options)\>"
 
color brightcyan "(\$|\$\{|\$\()(groups|backup|noextract|options)(|\}|\))"
 
color cyan "^.*(install|source|md5sums|sha1sums|sha256sums|sha384sums|sha512sums).*=.*$"
 
color brightcyan "\<(install|source|md5sums|sha1sums|sha256sums|sha384sums|sha512sums)\>"
 
color brightcyan "(\$|\$\{|\$\()(install|source|md5sums|sha1sums|sha256sums|sha384sums|sha512sums)(|\}|\))"
 
color brightcyan "\<(startdir|srcdir|pkgdir)\>"
 
color cyan "\.install"
 
color brightwhite "=" "'" "\(" "\)" "\"" "#.*$" "\," "\{" "\}"
 
color brightred "build\(\)"
 
color brightred "package_.*.*$"
 
color brightred "\<(configure|make|cmake|scons)\>"
 
color red "\<(DESTDIR|PREFIX|prefix|sysconfdir|datadir|libdir|includedir|mandir|infodir)\>"
 
   
  +
デフォルトのシンタックスハイライトは AUR の {{AUR|nano-syntax-highlighting-git}} パッケージで拡張できます。[[w:Forth (programming language)|Forth]] のハイライトについては [https://paste.xinu.at/wc17YG/] を見てください。
このファイルを ({{ic|/usr/share/nano/pkgbuild.nanorc}} などの名前で) 保存してから {{Ic|~/.nanorc}} か {{Ic|/etc/nanorc}} に次のような行を追加してください:
 
include "/usr/share/nano/pkgbuild.nanorc"
 
   
==== 他の定義 ====
+
==== PKGBUILD ====
デフォルトを置き換え拡張するシンタックスハイライトの拡張が AUR にあります、{{AUR|nano-syntax-highlighting-git}}。
 
   
  +
* https://paste.xinu.at/4ss/ ([https://projects.archlinux.org/svntogit/packages.git/tree svntogit-server]) を {{ic|/etc/nano/pkgbuild.nanorc}} に保存して {{ic|~/.nanorc}} に以下のように記述してください:
=== その他の設定 ===
 
==== サスペンド ====
 
多くの対話式プログラムと異なり、デフォルトではサスペンドは無効にされています。これを変更するには、{{Ic|/etc/nanorc}} 内の 'set suspend' の行をアンコメントしてください。これで {{ic|Ctrl+z}} を使って nano をバックグラウンドに送ることができます。
 
   
  +
include "/etc/nano/pkgbuild.nanorc"
==== 文章を折り返さない ====
 
他のディストリビューションから来た時、nano の挙動がおかしく感じるかもしれません。その場合 {{ic|/etc/nanorc}} を以下のように編集してください:
 
   
  +
* {{AUR|nano-syntax-highlighting-git}} には別バージョンが含まれています。
## Do not wrap text at all.
 
  +
  +
=== サスペンド ===
  +
多くの対話式プログラムと異なり、デフォルトではサスペンドは無効にされています。変更するには、{{Ic|/etc/nanorc}} 内の 'set suspend' の行をアンコメントしてください。{{ic|Ctrl+z}} を使って nano をバックグラウンドに送ることができるようになります。
  +
  +
=== 文章を折り返さない ===
  +
他のテキストエディタと違って、''nano'' はテキストを折り返します。折り返しを無効化するには以下を {{ic|~/.nanorc}} で設定してください:
 
set nowrap
 
set nowrap
   
== nano の使用方法 ==
+
== 使用方法 ==
 
=== 特別な関数 ===
 
=== 特別な関数 ===
* nano の画面の2行表示されるよく使われる関数の中で {{Ic|^}} は {{ic|Ctrl}} キー修飾を表しています。
+
* nano の画面下よく使われる機能が表示されますが {{Ic|^}} は {{ic|Ctrl}} キー修飾することを表しています。
 
* {{Ic|Meta}} (通常は {{ic|Alt}}) や {{ic|Esc}} キーで修飾することで追加機能を対話式に切り替えることができます。
 
* {{Ic|Meta}} (通常は {{ic|Alt}}) や {{ic|Esc}} キーで修飾することで追加機能を対話式に切り替えることができます。
   
 
==== ショートカットリスト ====
 
==== ショートカットリスト ====
* {{Ic|^G Get Help}} ({{ic|F1}})
 
: セッションウィンドウの中にオンラインのヘルプファイルを表示します。nano ユーザーは全て読むことが提案されています
 
* {{Ic|^O WriteOut}} ({{ic|F3}})
 
: 現在のファイルバッファの内容をディスク上のファイルに保存する
 
* {{Ic|^R Read File}} ({{ic|F5}})
 
: カーソル位置に他のファイルを挿入する
 
* {{Ic|^Y Prev Page}} ({{ic|F7}})
 
: 前のバッファ画面を表示する
 
* {{Ic|^K Cut Text}} ({{ic|F9}})
 
: 現在の行の初めから最後までカットして保存する
 
* {{Ic|^C Cur Pos}} ({{ic|F11}})
 
: 現在のカーソルの行・桁そして文字の位置情報を表示する
 
* {{Ic|^X Exit}} ({{ic|F2}})
 
: nano を終了する
 
* {{Ic|^J Justify}} ({{ic|F4}})
 
: コンソールウィンドウのジオメトリに文章を整列させる
 
* {{Ic|^W Where}} ({{ic|F6}})
 
: 大文字小文字を区別する文字・正規表現検索を実行する
 
* {{Ic|^V Next Page}} ({{ic|F8}})
 
: 次のバッファ画面を表示する
 
* {{Ic|^U UnCut Text}} ({{ic|F10}})
 
: カットバッファの中身を現在のカーソル位置にペーストする
 
* {{Ic|^T To Spell}} ({{ic|F12}})
 
: 内蔵の {{Ic|spell}} でバッファの中身をスペルチェック
 
   
  +
{| class="wikitable"
{{Tip|nano のオンラインヘルプファイルは nano の中で {{ic|Ctrl+g}} を使うことで見られます。また、[http://www.nano-editor.org/dist/v2.1/nano.html nano Command Manual] に完全な説明と追加のサポートが記載されています。}}
 
  +
! キー1 !! キー2 !! コマンド !! 説明
  +
|-
  +
|^G || F1 || Get Help || セッションウィンドウの中にオンラインのヘルプファイルを表示します。
  +
|-
  +
|^X || F2 || Exit || nano を終了する。
  +
|-
  +
|^O || F3 || WriteOut || 現在のファイルバッファの内容をディスク上のファイルに保存する。
  +
|-
  +
|^J || F4 || Justify || コンソールウィンドウにあわせてテキストを整列させる。
  +
|-
  +
|^R || F5 || Read File || カーソル位置に他のファイルを挿入する。
  +
|-
  +
|^W || F6 || Where || 大文字小文字を区別する文字・正規表現検索を実行する。
  +
|-
  +
|^Y || F7 || Prev Page || 前のバッファ画面を表示する。
  +
|-
  +
|^V || F8 || Next Page || 次のバッファ画面を表示する。
  +
|-
  +
|^K || F9 || Cut Text || 現在の行の冒頭から最後まで切り取って保存する。
  +
|-
  +
|^U || F10 || UnCut Text || カットバッファの中身を現在のカーソル位置にペーストする。
  +
|-
  +
|^C || F11 || Cur Pos || 現在のカーソルの行・桁・文字の位置情報を表示する。
  +
|-
  +
|^T || F12 || To Spell || 内蔵されている {{Ic|spell}} を使用してバッファの中身をスペルチェック。
  +
|}
  +
  +
{{Tip|nano のオンラインヘルプファイルは nano の中で {{ic|Ctrl+g}} を使うことで見ることができます。また、[https://www.nano-editor.org/dist/latest/nano.html nano コマンドマニュアル] に完全な説明と追加のサポートが記載されています。}}
   
 
==== 機能の切り替え ====
 
==== 機能の切り替え ====
* {{Ic|Meta+c}} (or {{ic|Esc+c}})
 
: 行・桁そして文字の位置情報の表示を切り替える
 
   
  +
{| class="wikitable"
* {{Ic|Meta+i}} (or {{ic|Esc+i}})
 
  +
! キー1 !! キー2 !! 説明
: 自動インデントを切り替える
 
  +
|-
  +
|Meta+c || Esc+c || 行・桁・文字の位置情報の表示機能のオンオフ。
  +
|-
  +
|Meta+i || Esc+i || 自動インデント機能のオンオフ。
  +
|-
  +
|Meta+k || Esc+k || 現在のカーソル位置から行の最後まで文章をカットする機能のオンオフ。
  +
|-
  +
|Meta+m || Esc+m || マウスを使ってカーソルの移動やマーク、ショートカットする機能のオンオフ。
  +
|-
  +
|Meta+x || Esc+x || nano の画面の一番下にショートカットリストを表示する昨日のオンオフ。
  +
|}
   
  +
{{Tip|[https://www.nano-editor.org/dist/latest/nano.html#Feature-Toggles Feature Toggles] に nano で利用できる機能が載っています。}}
* {{Ic|Meta+k}} (or {{ic|Esc+k}})
 
: 現在のカーソル位置から行の最後まで文章をカットするのを切り替える
 
   
  +
== Tips and tricks ==
* {{Ic|Meta+m}} (or {{ic|Esc+m}})
 
: マウスを使ってカーソルの移動やマーク、ショートカットするのを切り替える
 
   
* {{Ic|Meta+x}} (or {{ic|Esc+x}})
 
: nano の画面の一番下にショートカットリストを表示するのを切り替える
 
 
{{Tip|[http://www.nano-editor.org/dist/v2.1/nano.html#Feature-Toggles Feature Toggles] に nano で利用できる全ての切り替えが記載されています。}}
 
 
== Tips & tricks ==
 
 
=== vi を nano で置き換える ===
 
=== vi を nano で置き換える ===
ライトユーザーにとっては使いやすくてシンプルな {{Ic|nano}} の方が {{Ic|vi}} よりも好ましかもれません'''visudo'' などのコマンドで利用するデフォルトのテキストエディタを vi から nano に置き換えことが可能です
+
ライトユーザーにとっては {{Ic|vi}} よりは {{Ic|nano}} の方が使やすく感じるでょう[[sudo#visudo を使う|visudo]] などのコマンドでデフォルトのテキストエディタとして nano を使いたくなかもしれません
 
==== 方法1 ====
 
{{Warning|{{Ic|man 8 visudo}} より: ''ユーザーが VISUAL や EDITOR を設定して簡単にどのプログラムを実行できるようにするのでこれがセキュリティホールになる可能性があります、注意してください。''}}
 
 
core リポジトリに入っている [[Sudo|sudo]] はデフォルトで {{Ic|--with-env-editor}} を使ってコンパイルされているので {{Ic|VISUAL}} や {{Ic|EDITOR}} 変数を使います。現在のシェルセッションの間 '''visudo''' のエディタとして使うには、'''visudo''' を呼び出す前に {{Ic|EDITOR}} 変数を設定して下さい。
 
 
export EDITOR=nano
 
 
===== 設定例 =====
 
export EDITOR=nano && sudo visudo
 
 
==== 方法2 ====
 
{{Warning|{{Ic|man 8 visudo}} より: ''ユーザーが VISUAL や EDITOR を設定して簡単にどのプログラムを実行できるようにするのでこれがセキュリティホールになる可能性があります、注意してください。''}}
 
 
EDITOR 変数は以下のファイルで設定することで永続的に使うことができます:
 
 
* ~/.profile (`.bash_profile` の代替)
 
* ~/.bashrc (対話式、ログインシェルではない)
 
* [http://www.gnu.org/software/bash/manual/bashref.html#Bash-Startup-Files /etc/profile] ({{Ic|root}} を除く全てのシステムユーザー共通の設定)
 
 
===== .bash_profile の例 =====
 
{{Bc|. $HOME/.bashrc|
 
 
export EDITOR=nano
 
export GREP_COLOR="1;33"
 
 
if [[ -z "$DISPLAY" ]] && [[ $(tty) = /dev/vc/1 ]]; then
 
startx
 
logout
 
fi
 
}}
 
 
==== 方法3 ====
 
{{Note|この方法は厳しすぎると思われるかもしれず、全てのユーザーには適さないかもしれません。それでも以下の方法は実行可能です。}}
 
 
===== シンボリックリンク =====
 
 
復元用に {{Ic|vi}} の実行ファイルを {{Ic|vi.old}} に名前を変えて下さい:
 
# mv /usr/bin/vi /usr/bin/vi.old
 
 
{{Ic|/usr/bin/nano}} から {{Ic|/usr/bin/vi}} にシンボリックリンクを作成して下さい:
 
# ln -s /usr/bin/nano /usr/bin/vi
 
 
永続的にするには {{ic|pacman.conf}} の {{ic|IgnorePkg}} に {{Ic|vi}} を追加してください。そうしないと更新した時に {{Ic|vi}} に戻ってしまいます。
 
 
===== vi の復元 =====
 
{{Ic|/usr/bin/vi}} シンボリックリンクを削除して下さい:
 
unlink /usr/bin/vi
 
 
{{Ic|vi.old}} 実行ファイルを {{Ic|vi}} に名前を戻して下さい:
 
mv /usr/bin/vi.old /usr/bin/vi
 
   
  +
{{ic|VISUAL}} と {{ic|EDITOR}} [[環境変数#変数の定義|環境変数]]を設定することで多くのアプリケーションで nano が使用できます。例:
==== 方法4 ====
 
{{Note|この方法は厳しすぎると思われるかもしれず、全てのユーザーには適さないかもしれません。それでも以下の方法は実行可能です。}}
 
   
  +
export VISUAL=nano
===== 削除 & シンボリックリンク =====
 
  +
export EDITOR=nano
[[Pacman|pacman]] を使って {{Ic|vi}} パッケージ、設定、全ての必要な依存パッケージを削除して下さい:
 
pacman -Rns vi
 
   
  +
== トラブルシューティング ==
{{Ic|/usr/bin/nano}} から {{Ic|/usr/bin/vi}} にシンボリックリンクを作成して下さい:
 
ln -s /usr/bin/nano /usr/bin/vi
 
   
===== vi 復元 =====
+
=== キーバインドハイジャック ===
{{Ic|/usr/bin/vi}} シンボリックリンクを削除して下さい:
 
unlink /usr/bin/vi
 
   
  +
ウィンドウマネージャのキーバインドが nano とかぶってしまうことがあります (例: {{ic|Alt+Enter}})。{{ic|Super}} などを使うように設定して ({{Pkg|mutter}} なら {{Pkg|dconf}}、{{Pkg|marco}} なら {{Pkg|muffin}} を使用して設定) ウィンドウマネージャを再起動してください。
pacman を使ってさっき削除した {{Ic|vi}} パッケージをインストールして下さい:
 
pacman -S vi
 
   
  +
== 参照 ==
{{Note|Do not clean {{Ic|-c}} or refresh {{Ic|-y}} the package database if you wish to retain the previously installed version of the {{Ic|vi}} package.<br>If this case, subsequent updates will also require the judicious use of the {{Ic|--ignore vi}} switch (and optionally {{Ic|--ignore glibc ncurses coreutils}}).|}}
 
   
  +
* [[wikipedia:Nano_(text_editor)|nano (text editor)]] - Wikipedia エントリ
== 追加資料 ==
 
  +
* [https://www.nano-editor.org/ GNU nano Homepage] - 公式サイト
* [[wikipedia:ja:nano (テキストエディタ)|nano (テキストエディタ)]] - Wikipedia
 
* [http://www.nano-editor.org/ GNU nano Homepage] - 公式サイト
 
 
* [https://savannah.gnu.org/bugs/?group=nano GNU nano Bugs] バグレポート
 
* [https://savannah.gnu.org/bugs/?group=nano GNU nano Bugs] バグレポート
 
* [https://github.com/craigbarnes/nanorc Better syntax highlighting definitions]
 
* [https://github.com/craigbarnes/nanorc Better syntax highlighting definitions]

2016年11月3日 (木) 01:30時点における版

GNU nano (もしくは nano) はシンプルなインターフェイスと直感的なコマンドオプションが特徴のコンソールベースのテキストエディタです。カラーのシンタックスハイライト・DOS/Mac ファイルタイプ変換・スペルチェック・UTF-8 エンコードなどの機能をサポートしています。空のバッファで開かれた nano のメモリ使用量は 1.5 MB 以下です。

インストール

公式リポジトリから nano パッケージでインストールすることができます。base グループに含まれているため、基本的には全てのシステムでインストールされています。

設定

nano の外観や機能は基本的にコマンドライン引数か ~/.nanorc ファイルの設定コマンドのどちらかで設定します。

プログラムのインストール時にサンプル設定ファイルが /etc/nanorc にインストールされます。nano の設定をカスタマイズするには、まず ~/.nanorc にローカルコピーを作成して下さい:

$ cp /etc/nanorc ~/.nanorc

~/.nanorc ファイルの中でコマンドを設定して nano のコンソール環境を確立してください。

ヒント: nanorc(5) に nano で利用可能な設定コマンドの完全なリストが載っています。
ノート: コマンドラインの引数は ~/.nanorc 内の設定コマンドよりも優先されます。

シンタックスハイライト

nano には定義済みのシンタックスハイライトルールが付属しており、/usr/share/nano/*.nanorc に保存されています。シンタックスハイライトを有効にするには、以下の行を ~/.nanorc または /etc/nanorc に追加してください:

include "/usr/share/nano/*.nanorc"

デフォルトのシンタックスハイライトは AUR の nano-syntax-highlighting-gitAUR パッケージで拡張できます。Forth のハイライトについては [1] を見てください。

PKGBUILD

include "/etc/nano/pkgbuild.nanorc"

サスペンド

多くの対話式プログラムと異なり、デフォルトではサスペンドは無効にされています。変更するには、/etc/nanorc 内の 'set suspend' の行をアンコメントしてください。Ctrl+z を使って nano をバックグラウンドに送ることができるようになります。

文章を折り返さない

他のテキストエディタと違って、nano はテキストを折り返します。折り返しを無効化するには以下を ~/.nanorc で設定してください:

set nowrap

使用方法

特別な関数

  • nano の画面下部にはよく使われる機能が表示されますが ^ は Ctrl キーで修飾することを表しています。
  • Meta (通常は Alt) や Esc キーで修飾することで追加機能を対話式に切り替えることができます。

ショートカットリスト

キー1 キー2 コマンド 説明
^G F1 Get Help セッションウィンドウの中にオンラインのヘルプファイルを表示します。
^X F2 Exit nano を終了する。
^O F3 WriteOut 現在のファイルバッファの内容をディスク上のファイルに保存する。
^J F4 Justify コンソールウィンドウにあわせてテキストを整列させる。
^R F5 Read File カーソル位置に他のファイルを挿入する。
^W F6 Where 大文字小文字を区別する文字・正規表現検索を実行する。
^Y F7 Prev Page 前のバッファ画面を表示する。
^V F8 Next Page 次のバッファ画面を表示する。
^K F9 Cut Text 現在の行の冒頭から最後まで切り取って保存する。
^U F10 UnCut Text カットバッファの中身を現在のカーソル位置にペーストする。
^C F11 Cur Pos 現在のカーソルの行・桁・文字の位置情報を表示する。
^T F12 To Spell 内蔵されている spell を使用してバッファの中身をスペルチェック。
ヒント: nano のオンラインヘルプファイルは nano の中で Ctrl+g を使うことで見ることができます。また、nano コマンドマニュアル に完全な説明と追加のサポートが記載されています。

機能の切り替え

キー1 キー2 説明
Meta+c Esc+c 行・桁・文字の位置情報の表示機能のオンオフ。
Meta+i Esc+i 自動インデント機能のオンオフ。
Meta+k Esc+k 現在のカーソル位置から行の最後まで文章をカットする機能のオンオフ。
Meta+m Esc+m マウスを使ってカーソルの移動やマーク、ショートカットする機能のオンオフ。
Meta+x Esc+x nano の画面の一番下にショートカットリストを表示する昨日のオンオフ。
ヒント: Feature Toggles に nano で利用できる機能が載っています。

Tips and tricks

vi を nano で置き換える

ライトユーザーにとっては vi よりは nano の方が使いやすく感じるでしょう。visudo などのコマンドでもデフォルトのテキストエディタとして nano を使いたくなるかもしれません。

VISUALEDITOR 環境変数を設定することで多くのアプリケーションで nano が使用できます。例:

export VISUAL=nano
export EDITOR=nano

トラブルシューティング

キーバインドのハイジャック

ウィンドウマネージャのキーバインドが nano とかぶってしまうことがあります (例: Alt+Enter)。Super などを使うように設定して (mutter なら dconfmarco なら muffin を使用して設定) ウィンドウマネージャを再起動してください。

参照