TeX Live/CJK

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TeX Live で中国語 (Chinese)、日本語 (Japanese)、そして韓国語 (Korean) の文書で組版を行うためのガイドです。

インストール

言語固有のフォントとマクロのパッケージは、texlive-lang グループから適切なパッケージをインストールすることで利用可能になります:

他のフォントは フォント#インストール で概説されている方法によりインストールできます。Fontconfig で Tex Live のフォントを利用可能にすることにも興味があるかもしれません (ただし、厳密には必須ではありません)。

Evince のような poppler ベースの PDF ビューアを使用している場合、CJK 文字を含む PDF 文書を適切に表示させるために、追加の依存関係である poppler-data をインストールする必要があります (noto-fonts-cjk の CJK フォントが使用されている場合、これは必須ではないようです)。

言うまでもなく、特殊文字を処理することのできる文字エンコード (UTF-8 など) があなたのロケールに含まれている必要があり、インプットメソッドエディタもインストールされている必要があります。ローカリゼーション の (簡体字/繁体字) 中国語、日本語、そして韓国語のサブページには、ロケールやフォントに関する情報も含まれています。

組版

Overleaf のオンラインドキュメントには、Arch Linux での TeX Live インストールにも応用可能な、CJK 組版の様々な方法を扱っている記事があります:

警告: CJKCJKutf8 のマクロのパッケージ (前者は後者を提供します) はメンテナンスモードにあり、時代遅れです。可能であれば、「luatex や XeTeX、upTeX (これらはすべて TeX Live の一部です) などの最近の TeX エンジン」を代わりに使用してください。

フォント

以下は、Overleaf の記事で言及されているフォントファミリ/ファイルとそれぞれのパッケージの表です:

言語 フォントファミリ/ファイル パッケージ
中国語 BabelStone Han ttf-babelstone-hanAUR
日本語 IPAMincho otf-ipafont
IPAGothic
TakaoMincho otf-takaoAUR
TakaoGothic
Komatuna ttf-komatunaAUR
韓国語 UnGungseo.ttf texlive-langkorean
gulim.ttf

ctexxeCJK を使用する際は、\setCJKtypefont{font} でフォントを設定することができます。(\settypejfont{font}pTeX エンジンで使用できます。) type は、mainsans、そして mono の値を取ることができます。font はユーザ/システムのフォントファミリであり、TeX Live フォントのフォントファイルです。

pTeX エンジン

Overleaf の Japanese#The pTeX engine では、texlive-corelatemk ユーティリティで使用することを意図された latexmkrc ファイルが提供されています。Arch Linux で引数無しで latexmk を実行すると、ドキュメント例から DVI ファイルのみを生成します。-pdfdvi オプションを使用すると DVI ファイルから PDF ファイルも生成します。詳細は latexmk(1)latexmk -help を参照してください。

Overleaf の記事で簡単に述べられている通り、upLaTeX は (pLaTeX と同じように) 「upTeX に pLaTeX2ε を提供します」(upTeX は、「pTeX の Unicode バージョン」です)。

トラブルシューティング

CTeX-kit

ctexxeCJK のような CTeX-kit コレクション/パッケージを使用する際の一般的な問題に対する解決策。

ctexhook.sty not found

日本語や韓国語のドキュメントをコンパイルする際に以下のエラーが発生する場合があります:

! LaTeX Error: File `ctexhook.sty' not found.

ctexhook.sty を手に入れるために texlive-langchinese パッケージをインストールしてください。これは、中国語でない組版ドキュメントに対しても必要です。

フォントの欠落や一貫性の無さ

日本語や韓国語の PDF ドキュメントでは、文字が欠落していたり、フォントの太さが一貫していなかったりする場合があります。CJK のフォントが指定されていない場合、デフォルトのフォント Fandol が使用されます。しかし、Fandol は「中国語の組版用にデザインされており」、日本語と韓国語には適していないのです。この問題を回避するために、明示的に日本語か韓国語のフォントを設定してください

LuaLaTeX

ドキュメントをコンパイルするために LuaLaTeX を使用する際の一般的な問題に対する解決策。

luatexja.sty not found

以下のエラーは、ctex ドキュメントクラスの中国語、或いは韓国語のドキュメントをコンパイルする際に発生する場合があります:

! LaTeX Error: File `luatexja.sty' not found.

luatexja.sty を入手するために texlive-langjapaneseインストールしてください。これは、日本語でない組版ドキュメントに対しても必要です。

巨大なフォントにおけるリソースの問題

noto-fonts-cjk にあるような巨大なフォントを使用する場合、フォントキャッシュの生成のせいでドキュメントのコンパイルに大量のリソースと時間を要する可能性があります。ただし、その後のコンパイルは格段に速くなるはずです。(小さなフォントを使用する以外の) 回避策としては、グリフ名を削除してフォントをトリミングするという方法があります。ただし、これを行うと副作用が発生するかもしれないことに留意してください。

参照

翻訳ステータス: このページは en:TeX Live/CJK の翻訳バージョンです。最後の翻訳日は 2023-05-03 です。もし英語版に 変更 があれば、翻訳の同期を手伝うことができます。