VeryNice

提供: ArchWiki
2017年3月14日 (火) 00:44時点におけるKusakata (トーク | 投稿記録)による版 (同期)
ナビゲーションに移動 検索に移動

VeryNice は動的に実行ファイルの nice レベルを調整するデーモンです。nice レベルは CPU リソースを割り振るときの実行ファイルの優先度を示します。レスポンスが重要な実行ファイル、X やマルチメディアアプリケーションなどを、/etc/verynice.confgoodexe として定義してください。同じく、バックグラウンドで動作して CPU の消費量が激しい、make などは badexe として定義できます。優先度を付けることで負担が大きいときのシステムの反応性が高められます。

インストール

ノート: VeryNice は2014年から更新されておらず、公式ホームページは落ちています。代わりに ananicy-gitAUR を試してみてください。

veryniceAUR をインストールしてください。

verynice を起動するには:

# systemctl start verynice.service

ブート時に起動するように有効化するには:

# systemctl enable verynice.service

設定

VeryNice はシステム全体の設定ファイル (/etc/verynice.conf とユーザー個別の設定ファイル (~/.verynicerc) の両方から自動的に設定情報を読み込みます。両方の設定ファイルの構文は一緒です。システム全体の設定に書かれた制限的な設定はユーザー個別の設定よりも優先されます。当然、ユーザーの ~/.verynicerc ファイルの設定はユーザーのプロセスにしか影響しません。verynice.conf のサンプルファイルは /etc/verynice.conf/usr/local/etc/verynice.conf にインストールされます。

パラメータ 機能 デフォルト パーミッション Multiple?
notnice "goodexe" プロセスの nice レベルを設定 -4 -20 以上の負数 Central no
batchjob "badexe" プロセスの nice レベルを設定 18 20 以下の正数 Central no
runaway SIGTERM で kill される runawayexe の bad karma (nice) レベルを設定 20 正数 Central no
kill SIGKILL で kill される runawayexe の bad karma (nice) レベルを設定 22 正数 Central no
badkarmarate cpu の使用量が 100% のときに生成される bad karma の設定 (小さな bad karma レベル) .0167 正の実数 Central no
badkarmarestorationrate cpu の使用量が 0% のときに削除される bad karma の設定 .0167 正の実数 Central no
periodicity VeryNice のプロセス解析コードを走らせる間隔の設定 60 正の正数。値を大きくすると CPU の使用量が減ります。値を小さくすると正確に測定されます。 Central no
rereadcfgperiodicity VeryNice の設定ファイルを再読込するプログラムのサイクル (周期) を設定 60 正の実数。再設定する場合は各ユーザーのホームディレクトリ内の .verynicerc ファイルを確認する必要があります。既存のプロセスには影響を与えません。 Central no
immuneuser "goodexe" 以外のユーザープロセスの nice レベルを VeryNice が変更しないように設定 (なし) Any user name, unquoted Central yes
immuneexe 特定の実行ファイルの nice レベルを VeryNice から変更されないようにする。 (なし) Any substring of the complete path to the executable, quoted with double quotes ("). If it begins with '/', it must match the complete path precisely. Central/User yes
badexe 実行ファイルの nice レベルを強制的に BATCHJOB レベルに設定 (なし) (上と同じ) Central/User yes
goodexe 実行ファイルの nice レベルを強制的に NOTNICE レベルに設定。優先度を高くする必要があるリアルタイムのマルチメディアアプリケーションで使います。 (なし) (上と同じ) Central/User yes
runawayexe 実行ファイルを暴走プロセスの可能性があると設定。マークされたプロセスだけが VeryNice によって kill されます。 (なし) (上と同じ) Central/User yes
hungryexe Mark an executable as "assumed to be CPU hungry". Such a process will be treated as if it were using 100% of the CPU, regardless of its actual CPU usage. This is appropriate for programs that do their real work in lots of short-lived subprocesses, such as make(1). (なし) (上と同じ) Central/User yes

参照