Lenovo ThinkPad X1 Yoga (Gen 4)

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第4世代の Lenovo ThinkPad X1 Yoga は2019年後期に発売された 2-in-1 のコンバーチブルノートパソコンです。設計はほとんど Lenovo ThinkPad X1 Carbon (Gen 7) と同じです。14インチのディスプレイに第8世代の Intel Core プロセッサ、内蔵 Intel UHD 620 グラフィックを搭載しています。

あなたが使用しているバージョンを確認するには、dmidecode パッケージをインストールして以下のコマンドを実行してください:

# dmidecode -t system | grep Version
        Version: ThinkPad X1 Yoga 4th
デバイス 動作 モジュール
Intel Graphics Yes i915, (intel_agp)
無線ネットワーク Yes iwlmvm
付属ドングル によるネイティブイーサネット Yes ?
モバイルブロードバンド Fibocom No¹ ?
オーディオ Yes snd_hda_intel
マイク No⁴ snd_sof, snd_sof_intel_hda
タッチパッド Yes psmouse, rmi_smbus, i2c_i801
トラックポイント Yes psmouse, rmi_smbus, i2c_i801
カメラ Yes uvcvideo
指紋リーダー No² ?
電源管理 Yes³ ?
Bluetooth Yes btusb
NFC No ?
キーボードバックライト Yes thinkpad_acpi
ファンクション/マルチメディアキー Yes ?
  1. Fibocom L850-GL には Linux ドライバーが存在しません。詳しくは こちらのスレッドこちらのスレッド を参照。
  2. 公式ドライバーとリバースエンジニアリングによるドライバーが作られています [1] (06cb:00bd)。#指紋センサーを見てください。
  3. S3 サスペンドには BIOS 設定の変更が必要です。S3 の有効化を見てください。
  4. 内部マイクは linux カーネルのバージョン 5.3 以前では動作しません。バージョン 5.3 以上では sof-firmware をインストールすることで SOF ファームウェアを有効にできます。ただし、最新版の sof-fimrware はカーネル 5.5 と udev ルールを必要とします。X1 Carbon (Gen 7) も同じ問題が存在します。Talkpage for X1 Carbon (Gen 7) を見てください。

BIOS

アップデート

自動 (Linux Vendor Firmware Service)

Lenovo は2018年8月 [2]Linux Vendor Firmware Service (LVFS) プロジェクトに参加し、OS の中からファームウェアのアップデートができるようになりました。BIOS アップデート (や Thunderbolt コントローラのファームウェア) は fwupd からインストールできます。

BIOS でフリーズしてブートローダーが起動しない

ときどき、BIOS がフリーズして電源を無理やり切る以外に何もできなくなることがあります。fwupdmgr を使って最新版の Synaptics タッチパッドをインストールすることでこの問題は解決します。

S3 サスペンドバグと Bluetooth デバイス

特定の bluetooth デバイスを接続している状態でサスペンドすると即座に ThinkPad がサスペンド状態から復帰してしまうことがあります。この問題を回避するには、デバイスを取り除くかサスペンドする前に bluetooth を無効化してください。

S3 の有効化

BIOS には2つの "Sleep State" オプション (Windows と Linux) が存在します。オプションは Config -> Power -> Sleep State で変更できます。Linux オプションは伝統的な S3 パワーステートで、メモリ以外の全てのハードウェアコンポーネントがオフになります。このオプションは通常通り動作します。Windows オプションは新しいソフトウェアによる「モダンスタンバイ」で、その名前とは裏腹に Linux でも動作します。Windows スリープステートは起動時間が短縮されるというメリットがありますが、消費電力が増加します。

S3 が有効になっているか確認するには、以下のコマンドを実行:

 dmesg | grep -i "acpi: (supports"

有効にされていれば以下のように出力されます:

 [    0.230796] ACPI: (supports S0 S3 S4 S5)

オーディオ

4個のラウドスピーカーが搭載されているため、4.0 音声出力に設定してください。PulseAudio を使用する場合は様々な設定ユーティリティが存在します。

ボリュームコントロール

ボリュームコントロールを正しく動作させるには /usr/share/pulseaudio/alsa-mixer/paths/analog-output.conf.common を編集して以下を [Element PCM] の上に追加してください:

[Element Master]
switch = mute
volume = ignore

変更を適用するには PulseAudio の再起動が必要です。"Master" チャンネルのボリュームを 100% まで増やしてみてください (alsa-utils の amixer または alsamixer を使用してください)。

永続的な修正

pulseaudio のアップグレードや再インストールで上記のファイルは上書きされてしまいますが、PulseAudio には他に設定を変更する手段がありません。pacman がファイルを上書きしないようにしたい場合、以下の行を /etc/pacman.conf[options] に追加してください:

NoUpgrade = usr/share/pulseaudio/alsa-mixer/paths/analog-output.conf.common

タブレット機能

xf86-input-wacom パッケージをインストールすることでタッチディスプレイやスタイラスは Xorg で問題なく動作します。詳しくはタブレット PC を見てください。

スタイラス

スタイラスボタンは wacom ドライバーによってデフォルトで以下のようにマッピングされています:

物理ボタン Xorg マウス番号
Top 2
Bottom "Eraser"

上記は xsetwacom で変更できます。スタイラスの上部ボタンを中クリックや Xorg のマウスボタン 3 と同じに設定するには:

 xsetwacom --set "Wacom Pen and multitouch sensor Pen stylus" Button 2 3

右クリックを「消しゴム」として登録するには:

 xsetwacom --set "Wacom Pen and multitouch sensor Pen eraser" Button 1 2

画面の回転

Gnome での自動画面回転

iio-sensor-proxy パッケージを使うことで Gnome で自動的な画面回転が可能になります。

設定は必要ありません。

Screen Rotator を使う

ScreenRotator による自動的な画面回転に設定は必要ありません。タッチスクリーンの2本指のスワイプは画面回転にあわせて変更されません。iio-sensor-proxy-gitAURscreenrotator-gitAUR をインストールしてください。KDE の場合、kded-rotation-gitAUR が存在します。

ノート: ScreenRotator はまだ開発途上です。

タッチパッド

再起動後、ときどきタッチパッドが動作しないことがあります。fwupdmgr で Synaptics デバイスの最新版ファームウェアをインストールすることで解決します。

指紋センサー

libfprint のバージョン 2.0 に解決策が存在します [3]

設定

Lenovo ThinkPad X1 Carbon (Gen 7) の設定オプションとほとんど同じです。X1 Carbon 7 の構造はかなり X1 Yoga 4 と似ているためです。