「Matrix」の版間の差分
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+ | [https://matrix.org/ Matrix] は、オープンな連携型インスタントメッセージングと VoIP のための野心的な新しいエコシステムです。サーバ、[https://matrix.org/clients/ clients]、そして [[wikipedia:ja:Internet Relay Chat|IRC]] のような既存のメッセージングソリューションに接続するための [https://matrix.org/bridges/ Bridges] ソフトウェアから構成されています。 |
− | Arch Linux の Matrix チャンネル |
+ | Arch Linux の Matrix チャンネルは [https://matrix.to/#/#archlinux:archlinux.org #archlinux:archlinux.org] に存在します。国際的なコミュニティには独自のマトリックスルームがあります。詳しくは [[国際コミュニティ]] を見て下さい。 |
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+ | https://matrix.org のような既存のサーバーを使うか、後述するあなた自身の Synapse サーバーをホストすることができます。 |
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== インストール == |
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インストールしたら、設定ファイルを作成する必要があります。ファイルは ''synapse'' ユーザーから読み込めるように設定してください: |
インストールしたら、設定ファイルを作成する必要があります。ファイルは ''synapse'' ユーザーから読み込めるように設定してください: |
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− | $ cd /var/lib/synapse |
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--config-path /etc/synapse/homeserver.yaml \ |
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--report-stats=yes |
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− | + | この操作により、指定したサーバー名に対応する SSL 鍵と自己署名証明書が生成されることに注意してください。サーバ名を変更した場合は、これらを再生成する必要があります。 |
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+ | Synapse サーバにインターネット経由でアクセスする場合は、[https://github.com/matrix-org/synapse/blob/develop/docs/reverse_proxy.md リバースプロキシ] を設定することを強く推奨します。 |
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− | なお、同一のドメイン名にて Matrix 以外のサービスを動作させないことと、リバースプロキシを設定することが推奨されます。[https://github.com/matrix-org/synapse/#id9 公式ドキュメント Security Note] も参照してください。 |
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== サービス == |
== サービス == |
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− | パッケージには {{ic|synapse.service}} という名前の systemd サービスが付属しています。サービス |
+ | {{Pkg|matrix-synapse}} パッケージには {{ic|synapse.service}} という名前の systemd サービスが付属しています。このサービスは、ユーザ ''synapse'' として synapse サーバを起動し、設定ファイル {{ic|/etc/synapse/homeserver.yaml}} を使用します。 |
== ユーザー管理 == |
== ユーザー管理 == |
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synapse サーバーには最低でもひとりのユーザーが必要です。以下のようにコマンドでユーザーを作成できます: |
synapse サーバーには最低でもひとりのユーザーが必要です。以下のようにコマンドでユーザーを作成できます: |
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− | {{bc|$ register_new_matrix_user -c /etc/synapse/homeserver.yaml |
+ | {{bc|<nowiki>$ register_new_matrix_user -c /etc/synapse/homeserver.yaml http://127.0.0.1:8008</nowiki>}} |
− | + | または、[https://matrix.org/docs/projects/try-matrix-now.html matrix クライアント] の一つ、例えば {{Pkg|element-desktop}} や {{pkg|libpurple}} の {{AUR|purple-matrix-git}} プラグインを使うことができます。 |
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+ | == Spider Webcrawler == |
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+ | Webcrawler を有効にするには、サーバーが生成するリンクのプレビューのために、追加パッケージ {{Pkg|python-lxml}} と {{Pkg|python-netaddr}} をインストールする必要があります。その後、設定オプション {{ic|url_preview_enabled: True}} は {{ic|homeserver.yaml}} で設定することができます。synapse サーバが内部ホストに対して任意の GET リクエストを発行しないようにするには、 {{ic|url_preview_ip_range_blacklist:}} を設定する必要があります。 |
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+ | {{Warning|デフォルトでは、ブラックリストは空白です。設定を行わないと、synapse サーバーはすべての内部ホストをクロールできます。}} |
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+ | コメントアウトしなくてもよい例がいくつかあります。ローカルな IP 範囲をこのリストに追加して、synapse サーバがそれらをクロールしようとするのを防ぎます。{{ic|homeserver.yaml}} を変更した後、サービスを再起動する必要があります。 |
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+ | == 興味深いチャンネル == |
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+ | KDE コミュニティには、特定のアプリケーション、言語、イベントなどのための様々なマトリックスルームがあります。詳しくは https://community.kde.org/Matrix をご覧ください。 |
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+ | GNOME コミュニティでは、さまざまなマトリックス・ルームと即座に通信するためのマトリックス・インスタンスも用意しています。詳しくは https://wiki.gnome.org/GettingInTouch/Matrix をご覧ください。 |
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+ | == トラブルシューティング == |
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+ | === 読み取り専用のファイルシステム === |
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+ | デフォルトでは、synapse はサービス ファイルで設定された working-directory ({{ic|/var/lib/synapse}}) にのみ書き込みを行うことができます。synapse が異なるパスに書き込むと、書き込みエラーが発生する場合があります(例:media-store が {{ic|/var/lib/matrix-synapse/media}} にある場合) |
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+ | 他のディレクトリへのアクセスを許可するには、 {{ic|synapse.service}} の [[systemd#ユニットファイルを置換する|ユニットファイルを置換する]] を作成し、 {{ic|1=ReadWritePaths=''your_paths''}} を {{ic|[Service]}} セクションに追加することで行います。 |
2024年1月6日 (土) 15:41時点における版
Matrix は、オープンな連携型インスタントメッセージングと VoIP のための野心的な新しいエコシステムです。サーバ、clients、そして IRC のような既存のメッセージングソリューションに接続するための Bridges ソフトウェアから構成されています。
Arch Linux の Matrix チャンネルは #archlinux:archlinux.org に存在します。国際的なコミュニティには独自のマトリックスルームがあります。詳しくは 国際コミュニティ を見て下さい。
https://matrix.org のような既存のサーバーを使うか、後述するあなた自身の Synapse サーバーをホストすることができます。
Matrix クライアントの一覧は アプリケーション一覧#Matrix clients を参照してください。
インストール
サーバーのリファレンス実装である Synapse は matrix-synapse パッケージでインストールできます。パッケージをインストールすると synapse ユーザーが作成されます。
設定
インストールしたら、設定ファイルを作成する必要があります。ファイルは synapse ユーザーから読み込めるように設定してください:
[synapse]$ cd /var/lib/synapse [synapse]$ python -m synapse.app.homeserver \ --server-name my.domain.name \ --config-path /etc/synapse/homeserver.yaml \ --generate-config \ --report-stats=yes
この操作により、指定したサーバー名に対応する SSL 鍵と自己署名証明書が生成されることに注意してください。サーバ名を変更した場合は、これらを再生成する必要があります。
Synapse サーバにインターネット経由でアクセスする場合は、リバースプロキシ を設定することを強く推奨します。
サービス
matrix-synapse パッケージには synapse.service
という名前の systemd サービスが付属しています。このサービスは、ユーザ synapse として synapse サーバを起動し、設定ファイル /etc/synapse/homeserver.yaml
を使用します。
ユーザー管理
synapse サーバーには最低でもひとりのユーザーが必要です。以下のようにコマンドでユーザーを作成できます:
$ register_new_matrix_user -c /etc/synapse/homeserver.yaml http://127.0.0.1:8008
または、matrix クライアント の一つ、例えば element-desktop や libpurple の purple-matrix-gitAUR プラグインを使うことができます。
Spider Webcrawler
Webcrawler を有効にするには、サーバーが生成するリンクのプレビューのために、追加パッケージ python-lxml と python-netaddr をインストールする必要があります。その後、設定オプション url_preview_enabled: True
は homeserver.yaml
で設定することができます。synapse サーバが内部ホストに対して任意の GET リクエストを発行しないようにするには、 url_preview_ip_range_blacklist:
を設定する必要があります。
コメントアウトしなくてもよい例がいくつかあります。ローカルな IP 範囲をこのリストに追加して、synapse サーバがそれらをクロールしようとするのを防ぎます。homeserver.yaml
を変更した後、サービスを再起動する必要があります。
興味深いチャンネル
KDE コミュニティには、特定のアプリケーション、言語、イベントなどのための様々なマトリックスルームがあります。詳しくは https://community.kde.org/Matrix をご覧ください。
GNOME コミュニティでは、さまざまなマトリックス・ルームと即座に通信するためのマトリックス・インスタンスも用意しています。詳しくは https://wiki.gnome.org/GettingInTouch/Matrix をご覧ください。
トラブルシューティング
読み取り専用のファイルシステム
デフォルトでは、synapse はサービス ファイルで設定された working-directory (/var/lib/synapse
) にのみ書き込みを行うことができます。synapse が異なるパスに書き込むと、書き込みエラーが発生する場合があります(例:media-store が /var/lib/matrix-synapse/media
にある場合)
他のディレクトリへのアクセスを許可するには、 synapse.service
の ユニットファイルを置換する を作成し、 ReadWritePaths=your_paths
を [Service]
セクションに追加することで行います。