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2016年12月30日 (金) 20:16時点における版

関連記事

Sane は GNU/Linux でスキャナーを使うためのライブラリとコマンドラインツールを提供しています。 ここで あなたのスキャナーを Sane がサポートしているか確認できます。

インストール

公式リポジトリから saneインストールしてください。

設定

sane があなたのスキャナーを認識しているか試すことができます:

$ scanimage -L

これが失敗したのなら、スキャナーがコンピュータに接続されているか確認してください。/etc/udev/rules.d/sane.rules があなたのスキャナーを見つけるためにスキャナーのプラグを一度抜く必要があるかもしれません。

それから sane が実際に動作するか確認してください:

$ scanimage --format=tiff > test.tiff

HP 製品

HP のハードウェアを動かすには公式リポジトリから hplip をインストールしたり AUR から hpojAUR をインストールする必要があるかもしれません。

  • /etc/sane.d/dll.confhpaiohpoj を追加(アンコメント)する。
  • root 権限で hp-setup を実行するとデバイスを追加するのに役立つかもしれません。
  • hp-plugin は 'HPLIP Plugin Download and Install Utility' です。
  • hp-scan は 'HPLIP Scan Utility' です。

Hewlett-Packard の OfficeJet, PSC, LaserJet, PhotoSmart プリンター複合機を動かすには、root で ptal-init setup を実行して指示に従って下さい。その後 ptal-init デーモンを起動してください。

Brother 製品

ヒント: brscan ドライバーは AUR からインストールすることができ、以下のセットアップが自動的に行われます。

ブラザーのスキャナーやプリンター・スキャナー複合機を使用するには正しいドライバを (AUR から) インストールする必要があります。 ドライバの種類は4つあります (brscan1-4)。正しいドライバを見つけるためにあなたのスキャナーのモデルを brother linux スキャナーページで検索してください。

ドライバをインストールした後は sane によってドライバ・スキャナーを認識させるために次を実行する必要があります (例: brscan2 互換デバイスの setupSaneScan2):

# /usr/local/Brother/sane/setupSaneScan2 -i

brscan4 の場合:

# /opt/brother/scanner/brscan4/setupSaneScan4 -i

ネットワークスキャナーには、Brother が設定ツールを提供しています:

$ brsaneconfig2 -a name=<ScannerName> model=<ScannerModel> ip=<ScannerIP>

例:

$ brsaneconfig2 -a name=SCANNER_DCP770CW model=DCP-770CW ip=192.168.0.110

Scan-key-tool

接続したコンピュータではなくスキャナー自体からユーザーが操作してスキャンをすることができるツールを Brother はリリースしています (例: キーパッドで "Scan to email" などを選択)。AUR から brscan-skeyAUR をインストールして systemd を使って brscan-skey.service を起動することでセットアップできます。デフォルトではこのサービスは AUR パッケージによって作成される brscan-skey ユーザーで動作します。

キーパッドでスキャンのタイプが選択されたときに何を行うかを変更することが可能です。変更するには /opt/brother/scanner/brscan-skey/brscan-skey-0.2.4-0.cfg を編集します。スキャンタイプが選択されると IMAGE, OCR, EMAIL, FILESCAN_COMMAND 変数が実行されます:

$ $SCAN_COMMAND $SCANNER_DEVICE $SCANNER_FRIENDLY_NAME

$SCAN_COMMAND はクォートでかこまれていないので、複数の位置パラメータを指定して実行することができます。$SCANNER_DEVICE はデバイスの名前を参照し、sane のフロントエンドに指定する必要があります (例: scanimage を使う場合は --device-name フラグ)。例えば: brother3:bus4;dev2$SCANNER_FRIENDLY_NAME はヒューマンリーダブルなスキャナーの名前です。

brscan-key のセットアップスクリプトを実行:

# /opt/brother/scanner/brscan-skey/brscan-skey-0.2.4-1.sh

ツールを実行して以前にインストールしたスキャナーが認識されるか確認:

$ /opt/brother/scanner/brscan-skey/brscan-skey -l

Epson 製品

(Wi-Fi 含む) ネットワークスキャナーには、"Image Scan! for Linux" を使うことができます。

AUR から iscanAURiscan-plugin-networkAUR をインストールして、/etc/sane.d/epkowa.conf に次の行を追加してください:

net {IP_OF_SCANNER}

Samsung 製品

Samsung MFP プリンターを使うためには /etc/sane.d/xerox_mfp.conf を編集しなくてはなりません。

エントリの例:

#Samsung SCX-3200
usb 0x04e8 0x3441

プリンターモデルを必要なものに変更してください。ipVendor と idProduct のコードは lsusb で取得できます。このスレッドを見て下さい。

plustek スキャナー

plustek スキャナー (Canoscan スキャナー) にはロックディレクトリが必要なものがあります。/var/lock/sane ディレクトリを作り、そのパーミッションが 660 で、所有者が <user>:scanner になるようにしてください。このディレクトリのパーミッションが間違っていると、スキャナーを使えるのが root ユーザーだけになってしまいます。libusb を使うプログラム (xsane と kooka) にはノーマルユーザーで /proc/bus/usb にアクセスするために scanner グループと rw パーミッションが必要なプログラムもあるようです (少なくとも x86-64 には)。

ファームウェア

ノート: このセクションはスキャナーにファームウェアをアップロードする必要があるときだけ読んで下さい。

一般的にファームウェアの拡張子は .bin です。

まずファームウェアをどこか安全なところに置いて下さい、/usr/share/sane のサブディレクトリが推奨です。

それから sane にファームウェアの場所を教える必要があります:

  • sane supported devices list からあなたのスキャナーのバックエンドの名前を見つけて下さい。
  • /etc/sane.d/<backend-name>.conf ファイルを開きます。
  • 該当ファームウェアエントリのコメントが外されているのを確認しファイルパスを先ほど置いたファームウェアファイルに書き換えてください。scanner グループのユーザーが /etc/sane.d/<backend-name>.conf ファイルにアクセスできるようにしてください。

あなたのスキャナーのバックエンドが sane パッケージに含まれていない場合 (hplip の一部の hpaio.conf など)、/etc/sane.d/dll.d/hplip 内の関係するエントリをアンコメントする必要があります。

フロントエンドのインストール

XSane は Sane の GTK ベースのフロントエンドを提供します。XSane は公式リポジトリにある xsane パッケージからインストール可能です。

ノート: 16ビット色深度モードで Xsane を使って直接 pdf に出力するとファイルが壊れる既知のバグがあります。8ビットモードで動作させて下さい。

他のフロントエンドを探すには:

  • pacman -Ss を使って "sane" や "scanner" といったキーワードで検索する
  • sane-project ウェブサイトの list of frontends を見る

ネットワークスキャニング

ネットワークを介してスキャナーを共有する

スキャナーをネットワーク上の sane を使っている他のホストと共有することができます。サーバーをセットアップするためには、まずネットワーク上のどのホストにアクセス許可を与えるのか指定してください。

/etc/sane.d/saned.conf ファイルを変更して下さい、例:

# required
localhost
# allow local subnet
192.168.0.0/24

nf_conntrack_sane モジュールを iptables に加えてファイアウォールが saned の接続を記録するようにしてください。

公式リポジトリから xinetdインストールしてください。

次に、/etc/xinetd.d/sane という名のファイルが存在しているのを確認して disabled を no に設定します:

service sane-port
{
   port        = 6566
   socket_type = stream
   wait        = no
   user        = root
   group       = scanner
   server      = /usr/sbin/saned
   disable     = no
}

そして次の行を /etc/services に追加してください:

sane-port 6566/tcp

xinetd デーモンを起動してください。

LAN を介して、他のワークステーションからスキャナーが使えるようになったはずです。

リモートのワークステーションからスキャナーにアクセス

リモートの Arch Linux ワークステーションからネットワークが有効になったスキャナーにアクセスすることができます。

ワークステーションをセットアップするため、まず公式リポジトリから xsaneインストールしてください。

次に、/etc/sane.d/net.conf ファイルにサーバーのホストネームか IP アドレスを明示します:

# static IP address
192.168.0.1
# or host name
stratus

root でないログインプロンプトからワークステーションの接続をテストしてください:

$ xsane

または

$ scanimage -L

しばらくすれば、xsane がリモートスキャナーを見つけてネットワークスキャニングの準備ができるはずです。

HP のオールインワンネットワークプリンター・スキャナー・ファックスを使うには設定が必要です:

$ hp-setup <printer ip>

Canon Pixma オールインワンプリンター/スキャナーを使ってネットワークを介してスキャン

プリンター/スキャナーの IP アドレスを確認して、/etc/sane.d/pixma.conf に 'bjnp://10.0.0.20' という形式で追加してください。

これで Sane はデバイスを見つけられるはずです。詳しくは 'man sane-pixma' を参照。

トラブルシューティング

Invalid argument

xsane などの sane フロントエンドで "Invalid argument" エラーが出る場合、理由として以下のような状態が考えられます:

ファームウェアファイルがない

スキャナーのためのファームウェアファイルが存在しない(詳しくは上を見て下さい)。

間違ったファームウェアファイルパーミッション

ファームウェアファイルのパーミッションが間違っている。修正するには:

# chown root:scanner /usr/share/sane/SCANNER_MODEL/FIRMWARE_FILE
# chmod ug+r /usr/share/sane/SCANNER_MODEL/FIRMWARE_FILE

複数のバックエンドがスキャナーを要求している

It may happen, that multiple backends support (or pretend to support) your scanner, and sane chooses one that doesn't do after all (the scanner won't be displayed by scanimage -L then). This has happend with older Epson scanners and the epson2 resp. epson backends. In this case, the solution is to comment out the unwanted backend in /etc/sane.d/dll.conf. In the Epson case, that would be to change

 epson2
 #epson

to

 #epson2
 epson

USB 3.0

スキャナーを USB 3.0 ポートに接続しているときもこのエラーメッセージが 発生 することがあります。この問題では場合によって WARN Event TRB for slot 1 ep 10 with no TDs queued?ep 0x85 - rounding interval to 512 microframes, ep desc says 800 microframes というエラーメッセージがカーネルログに表示されることもあります。現在のところ、既知の解決方法は USB 2.0 ポート (もしくは USB ハブ) を使うしかありません。

起動が遅い

起動が遅い場合 (例: xsanescanimage -L がスキャナーを見つけるのに時間がかかる) おそらくスキャナーをサポートしているドライバが複数あるのが原因です。

/etc/sane.d/dll.conf を開いて不要なものをコメントアウトしてください (例: epson, epson2, epkowa を有効にしている場合、epson か epkowa だけアンコメント)

パーミッション問題

lsusb を (root で) 実行したときだけしかスキャナーが見えないときは、ユーザーを scannerlp に追加することで解決できることがあります。

# gpasswd -a username scanner
# gpasswd -a username lp

HP のオールインワンモデル (e.g., PSC 1315 や PSC 2355) で有効なことが報告されています。

USB デバイスのパーミッションを変更することもできますが、推奨されません。Udev ルールを修正してスキャナが認識されるようにするほうが良いでしょう。

まず、root で、lsusb で接続されている usb デバイスを確認:

#Bus 006 Device 001: ID 1d6b:0001 Linux Foundation 1.1 root hub
#Bus 005 Device 001: ID 1d6b:0001 Linux Foundation 1.1 root hub
#Bus 004 Device 001: ID 1d6b:0001 Linux Foundation 1.1 root hub
#Bus 003 Device 003: ID 04d9:1603 Holtek Semiconductor, Inc. 
#Bus 003 Device 002: ID 04fc:0538 Sunplus Technology Co., Ltd 
#Bus 003 Device 001: ID 1d6b:0001 Linux Foundation 1.1 root hub
#Bus 002 Device 001: ID 1d6b:0001 Linux Foundation 1.1 root hub
#Bus 001 Device 006: ID 03f0:2504 Hewlett-Packard 
#Bus 001 Device 002: ID 046d:0802 Logitech, Inc. Webcam C200
#Bus 001 Device 001: ID 1d6b:0002 Linux Foundation 2.0 root hub

上記の例の場合スキャナは: Bus 001 Device 006: ID 03f0:2504 Hewlett-Packard03f0vendorID2504productID です。

/usr/lib/udev/rules.d/49-sane.rules を開いて、あなたのスキャナの vendorID と productID が書かれた行が存在するか確認してください。存在しない場合、新しいファイル /etc/udev/rules.d/49-sane-missing-scanner.rules を以下の内容で作成します:

ATTRS{idVendor}=="vendorID", ATTRS{idProduct}=="productID", MODE="0664", GROUP="scanner", ENV{libsane_matched}="yes"

ファイルを保存したら、スキャナを一度切断してから再接続すればファイルのパーミッションが正しく設定されているはずです。

デバイス (スキャナ) をバックエンドファイルに追加することもできます:

usb 0x03f0 0x2504/etc/sane.d/hp4200.conf に追加して以下のようにしてください:

#
# Configuration file for the hp4200 backend
#
#
# HP4200
#usb 0x03f0 0x0105
usb 0x03f0 0x2504