「GNOME」の版間の差分

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[[en:GNOME]]
 
[[en:GNOME]]
 
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[[fr:GNOME]]
 
 
[[it:GNOME]]
 
[[it:GNOME]]
[[pl:GNOME]]
 
 
[[pt:GNOME]]
 
[[pt:GNOME]]
 
[[ru:GNOME]]
 
[[ru:GNOME]]
[[sr:GNOME]]
 
[[th:GNOME]]
 
[[tr:Gnome Masaüstü Ortamı]]
 
 
[[zh-hans:GNOME]]
 
[[zh-hans:GNOME]]
[[zh-hant:GNOME]]
 
 
{{Related articles start}}
 
{{Related articles start}}
{{Related|GNOME/ヒントとテクニック}}
 
{{Related|GNOME/トラブルシューティング}}
 
 
{{Related|デスクトップ環境}}
 
{{Related|デスクトップ環境}}
{{Related|ディスプレイマネージャ}}
+
{{Related|GTK}}
{{Related|ウィンドウマネージャ}}
 
{{Related|GTK+}}
 
 
{{Related|GDM}}
 
{{Related|GDM}}
{{Related|GNOME Files}}
+
{{Related|GNOME/ヒントとテクニック}}
{{Related|Gedit}}
+
{{Related|GNOME/トラブルシューティング}}
{{Related|GNOME Web}}
+
{{Related|GNOME/Files}}
{{Related|Evolution}}
+
{{Related|GNOME/Gedit}}
{{Related|GNOME Flashback}}
+
{{Related|GNOME/Web}}
{{Related|GNOME Keyring}}
+
{{Related|GNOME/Evolution}}
{{Related|Evince}}
+
{{Related|GNOME/Flashback}}
{{Related|Cinnamon}}
+
{{Related|GNOME/Keyring}}
{{Related|MATE}}
+
{{Related|GNOME/ドキュメントビューア}}
{{Related|公式リポジトリ#[gnome-unstable]}}
+
{{Related|公式リポジトリ#gnome-unstable}}
 
{{Related articles end}}
 
{{Related articles end}}
   
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* '''GNOME on Xorg''' は [[Xorg]] を使って GNOME Shell を実行します。
 
* '''GNOME on Xorg''' は [[Xorg]] を使って GNOME Shell を実行します。
   
==インストール==
+
== インストール ==
   
GNOME には2つのグループが存在します:
+
GNOME には2つのパッケージグループが存在します:
   
* {{Grp|gnome}} には GNOME デスクトップのベース [https://wiki.gnome.org/Apps アプリケーション] のサブセットが含まれています。
+
* {{Grp|gnome}} には、ベースの GNOME デスクトップと、統合された[https://apps.gnome.org/ コアアプリケーション]が含まれています。
* {{Grp|gnome-extra}} にはブマネージャ・ディスマネージャ・[[Gedit|テキストエディタ]]ゲームなど追加の GNOME アプリケーションが含まれています。このグループは {{Grp|gnome}} グループを必要とします。
+
* {{Grp|gnome-extra}} には、E メルクラアント、IRC ライアント、[[#高度な設定|GNOME Tweaks]]ゲーム集、そして開発ツールを含むその GNOME アプリケーションが含まれています。このグループは {{Grp|gnome}} を必要とすることに注意してください
   
ベースのデスクトップは [[Wikipedia:Mutter_(software)|Mutter]] ウィンドウマネージャのプラグインである [[Wikipedia:GNOME_Shell|GNOME Shell]] から出来ています。GNOME Shell は {{Pkg|gnome-shell}} で別個にインストールすることが可能です。
+
ベースのデスクトップは [[Wikipedia:ja:Mutter|Mutter]] ウィンドウマネージャのプラグインである [[Wikipedia:ja:GNOME Shell|GNOME Shell]] から出来ています。GNOME Shell は {{Pkg|gnome-shell}} で別個にインストールすることが可能です。
   
 
{{Note|''mutter'' はデスクトップのコンポジットマネージャとして動作します。ハードウェアグラフィックアクセラレーションを使って画面のちらつきを抑えます。GNOME セッションマネージャはあなたのビデオドライバが GNOME Shell を動かすことができるか自動で検知して、場合によっては ''llvmpipe'' によるソフトウェアレンダリングを利用します。}}
 
{{Note|''mutter'' はデスクトップのコンポジットマネージャとして動作します。ハードウェアグラフィックアクセラレーションを使って画面のちらつきを抑えます。GNOME セッションマネージャはあなたのビデオドライバが GNOME Shell を動かすことができるか自動で検知して、場合によっては ''llvmpipe'' によるソフトウェアレンダリングを利用します。}}
   
  +
不安定なリリースも使用できます。[[公式リポジトリ#gnome-unstable]] を参照してください。
=== 追加のパッケージ ===
 
   
  +
== 起動 ==
上記のグループに含まれていない、他のマイナーな GNOME パッケージ:
 
   
  +
GNOME は[[ディスプレイマネージャ]]を使ってグラフィカルに起動することも、コンソールから手動で起動する (ただし、一部の機能が不足している場合があります) こともできます。{{Grp|gnome}} に含まれているディスプレイマネージャは [[GDM]] です。
* {{App|[[Wikipedia:GNOME Boxes|Boxes]]|[[libvirt]] 仮想マシンを扱うためのシンプルなユーザーインターフェイス。|https://wiki.gnome.org/Apps/Boxes|{{Pkg|gnome-boxes}}}}
 
* {{App|Games|GNOME のシンプルなゲームランチャー。|https://wiki.gnome.org/Apps/Games|{{Pkg|gnome-games}}}}
 
* {{App|GNOME Initial Setup|新しいシステムを準備するためのシンプルで簡単なプログラム。|https://github.com/GNOME/gnome-initial-setup|{{Pkg|gnome-initial-setup}}}}
 
* {{App|GNOME MultiWriter|一度に複数の USB デバイスに ISO ファイルを書き出すプログラム。|https://wiki.gnome.org/Apps/MultiWriter|{{Pkg|gnome-multi-writer}}}}
 
* {{App|GNOME PackageKit|GNOME デスクトップで用いられる PackageKit のグラフィカルツール。|https://github.com/GNOME/gnome-packagekit|{{Pkg|gnome-packagekit}}}}
 
* {{App|[[Wikipedia:Nemiver|Nemiver]]|C/C++ デバッガー。|https://wiki.gnome.org/Apps/Nemiver|{{Pkg|nemiver}}}}
 
* {{App|Recipes|GNOME のレシピ管理アプリケーション。|https://wiki.gnome.org/Apps/Recipes|{{Pkg|gnome-recipes}}}}
 
* {{App|Simple Scan|シンプルなスキャンユーティリティ。|https://launchpad.net/simple-scan|{{Pkg|simple-scan}}}}
 
* {{App|[[Wikipedia:GNOME Software|Software]]|アプリケーションやシステム拡張のインストール・アップデートを行うためのソフトウェア。|https://wiki.gnome.org/Apps/Software/|{{Pkg|gnome-software}}}}
 
   
  +
{{Note|GNOME における画面ロック (など) のサポートは GDM によって提供されています。GNOME を GDM で開始しない場合、他の画面ロッカーを使用できます。[[アプリケーション一覧/セキュリティ#スクリーンロック]] を参照してください。}}
== GNOME セッション ==
 
   
  +
=== グラフィカル ===
GNOME には3つのセッションがあります、どれも GNOME Shell を使用します:
 
   
  +
{{Grp|gnome}} グループをインストールしていて、次回のブート時に GNOME を自動的に開始させたい場合、{{ic|gdm.service}} を[[有効化]]してください。ディスプレイマネージャのセッションメニューからセッションを選ぶことができます: ''GNOME''、''GNOME Classic'' ({{Pkg|gnome-shell-extensions}} がインストールされている場合にのみ表示されます)、''GNOME on Xorg''。Wayland セッションは [[GDM#Xorg バックエンドを使う|GDM の設定ファイル]]で有効化/無効化できます。
* '''GNOME''' は標準のレイアウトです。デフォルトで Wayland を使います。旧式の X アプリケーションは Xwayland 経由で実行されます。
 
* '''GNOME Classic''' はスタンダードの GNOME 3 の技術を使う GNOME2 のユーザーインターフェイスに似た伝統的なデスクトップレイアウトです。あらかじめ有効にされたエクステンションとパラメータを使います [http://worldofgnome.org/welcome-to-gnome-3-8-flintstones-mode/]。つまり全く中身が異なるモードではなくカスタマイズ済みの GNOME Shell で出来たモードです。
 
* '''GNOME on Xorg''' は [[Xorg]] で GNOME Shell を実行します。
 
   
  +
再起動せずに GNOME をすぐに起動したい場合は、グラフィックに使用されていない tty から前述の {{ic|gdm.service}} を[[起動]]してください。
=== カスタム GNOME セッション ===
 
   
  +
=== 手動 ===
GNOME セッションマネージャを使いながら別のコンポーネントを起動するカスタム GNOME セッションを作成することができます (例えば GNOME Panel と [[Openbox]])。カスタム GNOME セッションには2つのファイルが必要です: 起動するコンポーネントを定義するセッションファイル ({{ic|/usr/share/gnome-session/sessions/}} 内に配置) と[[ディスプレイマネージャ]]によって読み取られる[[デスクトップエントリ]] ({{ic|/usr/share/xsessions}} に配置) です。セッションファイルは以下のようにして作ります:
 
{{hc|/usr/share/gnome-session/sessions/gnome-openbox.session|<nowiki>[GNOME Session]
 
Name=GNOME Openbox
 
RequiredComponents=openbox;tint2;gnome-settings-daemon;</nowiki>}}
 
デスクトップファイルの例:
 
{{hc|/usr/share/xsessions/gnome-openbox.desktop|<nowiki>
 
[Desktop Entry]
 
Name=GNOME Openbox
 
Exec=gnome-session --session=gnome-openbox
 
</nowiki>}}
 
{{Note|GNOME セッションは起動するコンポーネントの {{ic|.desktop}} ファイルを呼び出します。起動したいコンポーネントに {{ic|.desktop}} ファイルがない場合、{{ic|/usr/local/share/applications}} などのディレクトリにデスクトップエントリを作成する必要があります。}}
 
   
== GNOME の起動 ==
+
==== Xorg セッション ====
   
  +
* GNOME on Xorg セッションの場合は、{{ic|~/.xinitrc}} ファイルに以下を追加してください (詳細は [https://gitlab.gnome.org/GNOME/gtk/issues/1390#note_344758] を参照してください): {{bc|<nowiki>
GNOME は[[ディスプレイマネージャ]]を使ってグラフィカルに起動することも、コンソールから手動で起動することもできます。デスクトップとの統合を高めるために、[[GDM]] (GNOME ディスプレイマネージャ) を使うことが推奨されています。
 
  +
export XDG_SESSION_TYPE=x11
  +
export GDK_BACKEND=x11
  +
exec gnome-session
  +
</nowiki>}}
  +
* GNOME Classic セッションの場合は、{{ic|~/.xinitrc}} ファイルに以下を追加してください: {{bc|<nowiki>
  +
export XDG_CURRENT_DESKTOP=GNOME-Classic:GNOME
  +
export GNOME_SHELL_SESSION_MODE=classic
  +
exec gnome-session
  +
</nowiki>}}
   
  +
{{ic|~/.xinitrc}} ファイルを編集した後、{{ic|startx}} コマンドで GNOME を起動できます (logind セッションの保持など、その他の詳細については [[xinitrc]] を参照してください)。{{ic|~/.xinitrc}} ファイルを設定した後、例えば以下を {{ic|.bash_profile}} に追加することで tty1 で[[ログイン時に X を起動]]するように設定することもできます:
{{note|GNOME における画面ロックのサポートは GDM によって提供されています。GDM を選ばなかった場合は他の画面ロックプログラムを使う必要があります。[[アプリケーション一覧/セキュリティ#スクリーンロック]]を参照。}}
 
   
  +
{{bc|<nowiki>
=== グラフィカル ===
 
  +
if [[ -z $DISPLAY && $(tty) == /dev/tty1 ]]; then
  +
XDG_SESSION_TYPE=x11 GDK_BACKEND=x11 exec startx
  +
fi
  +
</nowiki>}}
   
  +
==== Wayland セッション ====
ディスプレイマネージャのセッションメニューから ''GNOME'', ''GNOME Classic'', ''GNOME on Xorg'' のどれかを選択して下さい。
 
   
  +
{{Accuracy|dbus から {{ic|gnome-session}} を実行すると、問題が発生したり、あるいは全く動作しない場合があります。発生する問題としては、Chrome/Chromium を起動できなかったり、サウンドデバイスを利用できなかったりします。{{ic|gnome-session}} を直接実行するほうが良く機能するでしょう。議論: [[:en:Talk:GNOME#Manually start a Wayland session]]}}
=== 手動 ===
 
   
  +
{{Note|[[Wayland]] に移植されていないアプリケーションを実行するには、まだ X サーバが必要です (詳細は [[Wayland#Xwayland]] を参照してください)。Qt のような特定のグラフィックライブラリを使用するアプリケーションは、環境変数を設定することで強制的に Wayland を使用させることができます。詳しくは [[Wayland#GUI ライブラリ]] をご覧ください。}}
==== Xorg セッション ====
 
   
  +
Wayland セッションを手動で開始するには:
* GNOME on Xorg セッションを使う場合、{{ic|~/.xinitrc}} ファイルに次を追加: {{ic|exec gnome-session}}。
 
* GNOME Classic セッションを使う場合、{{ic|~/.xinitrc}} ファイルに次を追加: {{bc|<nowiki>export XDG_CURRENT_DESKTOP=GNOME-Classic:GNOME
 
export GNOME_SHELL_SESSION_MODE=classic
 
exec gnome-session --session=gnome-classic</nowiki>}}
 
   
  +
$ XDG_SESSION_TYPE=wayland dbus-run-session gnome-session
{{ic|~/.xinitrc}} を編集した後、{{ic|startx}} コマンドを実行すれば GNOME を起動できます (logind セッションの維持などについて、詳しくは [[xinitrc]] を見て下さい)。{{ic|~/.xinitrc}} ファイルを設定した後に[[ログイン時に X を起動]]するように設定することも可能です。
 
   
  +
{{ic|gnome-shell --wayland}} を直接実行することは推奨されていません。セッション管理機能が無いからです。
==== Wayland セッション ====
 
   
  +
GNOME を手動で起動する際に {{ic|gdm}} は全く '''不要''' であることに注意してください (つまり、{{ic|gdm.service}} も不要です)。なので、個人の好みで {{ic|gnome}} グループに含まれる数個のパッケージだけで、アクセス可能な最小限の GNOME 環境を構築することができます。
{{Note|
 
* [[Wayland]] にまだ移植されていないアプリケーションを実行するために {{Pkg|xorg-server-xwayland}}{{Broken package link|置換パッケージ: {{Pkg|xorg-xwayland}}}} パッケージの X サーバーが必要です。
 
* プロプライエタリの [[NVIDIA]] ドライバーで Wayland セッションを使用するとパフォーマンスが出ないという問題が存在します: {{bug|53284}}。}}
 
   
  +
tty1 へのログイン時にセッションを開始するには、前述のコマンドを {{ic|.bash_profile}} に追加してください。Firefox と QT アプリケーションは {{ic|XDG_SESSION_TYPE}} の設定を反映しないので、それらのアプリケーションに対しても変数を追加してください:
{{ic|<nowiki>XDG_SESSION_TYPE=wayland dbus-run-session gnome-session</nowiki>}} コマンドで手動で Wayland セッションを起動できます。
 
   
  +
{{bc|<nowiki>
tty1 でログイン時に Wayland セッションを起動するには、以下を {{ic|.bash_profile}} に追加してください:
 
  +
if [[ -z $DISPLAY && $(tty) == /dev/tty1 && $XDG_SESSION_TYPE == tty ]]; then
 
  +
MOZ_ENABLE_WAYLAND=1 QT_QPA_PLATFORM=wayland XDG_SESSION_TYPE=wayland exec dbus-run-session gnome-session
<nowiki>if [[ -z $DISPLAY ]] && [[ $(tty) = /dev/tty1 ]] && [[ -z $XDG_SESSION_TYPE ]]; then
 
  +
fi
XDG_SESSION_TYPE=wayland exec dbus-run-session gnome-session
 
fi</nowiki>
+
</nowiki>}}
   
 
=== Wayland における GNOME アプリケーション ===
 
=== Wayland における GNOME アプリケーション ===
   
''GNOME'' セッションを使用した場合、GNOME アプリケーションは Wayland 実行されます。GNOME アプリケーションに関する Wayland の現状 [https://wiki.gnome.org/Initiatives/Wayland/Applications/ GNOME Applications under Wayland] を見てください。デバッグする場合 [https://developer.gnome.org/gtk3/stable/gtk-running.html GTK+ マニュアル] のオプション環境変数のリストを参照してください
+
''GNOME'' セッションを使用すると、GNOME アプリケーションは Wayland を使用して実行されます。デバッグする際にhttps://docs.gtk.org/gtk3/running.html https://docs.gtk.org/gtk4/running.html オプション環境変数のリストがあります
   
 
== ナビゲーション ==
 
== ナビゲーション ==
   
GNOME shell の効果的な使い方を学ぶには、[https://wiki.gnome.org/Projects/GnomeShell/CheatSheet GNOME Shell Cheat Sheet] を読んでください。GNOME shell の機能とキーボードショートカットを紹介しています。機能にはタスクの切り替え、キーボードの使用、ウィンドウの制御、パネル、概要モードなどが含まれます。ショートカットのいくつかを紹介します
+
GNOME shell の効果的な使い方を学ぶには、[https://wiki.gnome.org/Projects/GnomeShell/CheatSheet GNOME Shell Cheat Sheet] を読んでください。GNOME shell の機能とキーボードショートカットを紹介しています。機能にはタスクの切り替え、キーボードの使用、ウィンドウの制御、パネル、概要モードなどが含まれます。ショートカットのいくつかを紹介します:
   
* {{ic|Super}} + {{ic|m}}: メッセージレイを表示
+
* {{ic|Super+m}}: 通知リストを表示
* {{ic|Super}} + {{ic|a}}: アプリケーションメニューを表示
+
* {{ic|Super+a}}: アプリケーションメニューを表示
* {{ic|Alt-}} + {{ic|Tab}}: アクティブなアプリケーションを切り替え
+
* {{ic|Alt+Tab}}: アクティブなアプリケーションを循環
* {{ic|Alt-}} + {{ic|`}} (US キーボードレイアウトなら {{ic|Tab}} の上のキー): フォアグラウンドのアプリケーションのウィンドウの切り替え
+
* {{ic|Alt+`}}(US キーボードレイアウトなら {{ic|Tab}} の上のキー): フォアグラウンドのアプリケーションのウィンドウの循環
* {{ic|Alt}} + {{ic|F2}} を押してから {{ic|r}} または {{ic|restart}}: シェルに問題が発生した場合にシェルを再起動 (Wayland モードでは機能しません)
+
* {{ic|Alt+F2}} を押してから {{ic|r}} または {{ic|restart}}: シェルに問題が発生した場合にシェルを再起動 (X/レガシーモード限定、Wayland モードでは機能しません)
   
ショートカットについては、[https://help.gnome.org/users/gnome-help/stable/keyboard-nav.html キーボードナビゲーション] を参照してください。
+
デフォルト設定を変更してウィンドウ切り替えを Windows のようにする方法については、[[GNOME/ヒントとテクニック#ナビゲーション]] をてください。
   
  +
その他のショートカットについては、[https://help.gnome.org/users/gnome-help/stable/keyboard-nav.html キーボードナビゲーション]を参照してください。
{{Tip|{{ic|Alt+Tab}} で現在のワークスペースでのみアプリケーションを切り替えるには、{{ic|current-workspace-only}} を {{ic|true}} に設定してください。
 
 
$ gsettings set org.gnome.shell.app-switcher current-workspace-only true
 
}}
 
   
 
== アプリケーションの旧名 ==
 
== アプリケーションの旧名 ==
183行目: 158行目:
 
== 設定 ==
 
== 設定 ==
   
  +
GNOME 設定 (''gnome-control-center'') と GNOME アプリケーションは、設定を保存するために [[wikipedia:Dconf|dconf]] 設定システムを使用します。
GNOME デスクトップは設定データベースバックエンド (DConf) を使ってシステムやアプリケーションの設定を保存しています。デスクトップにはデフォルト設定があり、アプリケーションがインストールされるとデータベースに設定が追加されます。基本的な設定は GNOME のシステム設定パネル (''gnome-control-center'') や個別のアプリケーションの設定から行うことができます。また、''gsettings'' や ''dconf'' コマンドラインツールを使って DConf データベースを直接設定することもできます。コマンドラインツールを使えば、ユーザーインターフェイスからは弄ることができない設定を変えることが可能です。
 
   
  +
{{man|1|gsettings}} コマンドラインツールを使えば dconf データベースに直接アクセスできます。また、ユーザインターフェイスに公開されていない設定項目を設定することもできます。コマンドラインツール {{man|1|dconf}} は、検証プロセスをスキップしてデータベースを直接変更することができます。gsettings と dconf の設定キーは同じですが、形式が若干異なっています: gsettings での {{ic|gsettings set mygroup.mysubgroup mysetting myvalue}} は、dconf では {{ic|dconf write /mygroup/mysubgroup/mysetting myvalue}} となります。
GNOME 3.24 以前までは設定は GNOME 設定デーモンによって適用されていました。GNOME セッションの外からデーモンを起動することもでき、以下のコマンドを実行することで GNOME 以外の環境でも GNOME の設定を適用することが可能でした:
 
$ nohup /usr/lib/gnome-settings-daemon/gnome-settings-daemon > /dev/null &
 
   
GNOME 3.24 から GNOME 設定デーモンは複数の設定プラグイン ({{ic|/usr/lib/gnome-settings-daemon/gsd-*}}) に置き換わっています。設定プラグインは {{ic|/etc/xdg/autostart}} にあるデスクトップファイルによって制御されます (org.gnome.SettingsDaemon.*.desktop)。GNOME セッションでプラグインを実行するには、プラグインの[[デスクトップエントリ]]を {{ic|~/.config/autostart}} にコピー・編集てください
+
GNOME 3.24 より前は、設定は GNOME 設定デーモン ({{ic|/usr/lib/gnome-settings-daemon/gnome-settings-daemon}}) によって適用されていしたこれは、GNOME セッションから実行することができま
  +
  +
しかし、GNOME 2.24 から、GNOME 設定デーモンは複数の設定プラグイン {{ic|/usr/lib/gnome-settings-daemon/gsd-*}} に置き換えられました (プラグインは後に {{ic|/usr/lib/gsd-*}} に移動されました)。現在、これらのプラグインは {{ic|/etc/xdg/autostart/}} にあるデスクトップファイル ({{ic|org.gnome.SettingsDaemon.*.desktop}} でマッチします) で制御されます。これらのプラグインを GNOME セッションの外から実行するには、プラグインの[[デスクトップエントリ]]を {{ic|~/.config/autostart}} にコピー/編集する必要があります。
   
 
設定は基本的にユーザーごとに行われます。以下のセクションではマルチユーザーシステム用に設定テンプレートを作成する方法については扱っていません。
 
設定は基本的にユーザーごとに行われます。以下のセクションではマルチユーザーシステム用に設定テンプレートを作成する方法については扱っていません。
194行目: 170行目:
 
=== システム設定 ===
 
=== システム設定 ===
   
  +
==== 色 ====
コントロールパネルの設定。
 
   
  +
{{ic|colord}} デーモンはディスプレイの EDID を読み取って適切なカラープロファイルを展開します。ほとんどのカラープロファイルは正確で、セットアップは必要ありません。しかし、カラープロファイルが正確でない場合や、ディスプレイが古い場合は、新しいカラープロファイルを {{ic|~/.local/share/icc/}} に置いて、それを使用することができます。
==== カラー ====
 
 
{{ic|colord}} デーモンはディスプレイの EDID を読み取って適切なカラープロファイルを展開します。大抵のカラープロファイルは正確なので設定は必要ありませんが、場合によっては間違っていることがあり (特にディスプレイが旧型の場合)、その場合カラープロファイルを {{ic|~/.local/share/icc/}} に配置して使用することができます。
 
   
 
==== 夜間モード ====
 
==== 夜間モード ====
   
GNOMEには、[[Redshift]] と同様のブルーライトフィルタが組み込まれています。 ディスプレイ設定メニューから、夜間モードを有効する時間を有効にしてカスタマイズできます。 さらに、の {{pkg|dconf}} 設定を使用してケルビン温度を調整できます。ここで、5000 は値の
+
GNOMEには、[[Redshift]] のようなブルーライトフィルタが組み込まれています。ディスプレイ設定メニューから、夜間モードを有効化したり、有効化する時間をカスタマイズしたりできます。さらに、以下の {{Pkg|dconf}} 設定で色温度を調整することができます (として 5000 に設定していま):
   
 
$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.color night-light-temperature 5000
 
$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.color night-light-temperature 5000
  +
  +
{{Tip|Wayland セッションで日中の色温度を変更するには、[https://extensions.gnome.org/extension/1276/night-light-slider/ Night Light Slider 拡張]をインストールしてください。}}
  +
  +
{{Note|現在、NVIDIA カードを使用している場合、夜間モードは Wayland セッションで動作しません。}}
   
 
==== 日付と時刻 ====
 
==== 日付と時刻 ====
210行目: 188行目:
 
システムに [[Network Time Protocol daemon]] が設定されている場合、GNOME でも適用されます。必要であれば、メニューから同期を手動に設定することも可能です。
 
システムに [[Network Time Protocol daemon]] が設定されている場合、GNOME でも適用されます。必要であれば、メニューから同期を手動に設定することも可能です。
   
  +
ロケーションサービスが有効化されている場合 (設定の ''プライバシー'' セクションを見てください)、GNOME はタイムゾーンの自動選択をサポートします (システム設定の ''日付と時刻'' セクションで有効化できます)。
上部のバーに日付を表示するには、次を実行:
 
  +
  +
上部のバーに日付を表示するには、次を実行してください:
   
 
$ gsettings set org.gnome.desktop.interface clock-show-date true
 
$ gsettings set org.gnome.desktop.interface clock-show-date true
   
さらに、上部のバーのカレンダーに週番号を表示するには、次を実行:
+
さらに、上部のバーのカレンダーに週番号を表示するには、次を実行してください:
  +
 
$ gsettings set org.gnome.desktop.calendar show-weekdate true
 
$ gsettings set org.gnome.desktop.calendar show-weekdate true
   
==== デフォルトアプリケーション ====
+
==== デフォルトアプリケーション ====
   
GNOME を初めてインストールしたとき、特定のプロトコルについて間違ったアプリケーションが開かれてしまうことがあります。例えば、動画を開いた時に [[VLC]] ではなく ''totem'' が起動してしまう、など。プロトコルによってはアプリケーションの関連付けをシステム設定から設定することができます: ''System'' > ''Details'' > ''Default applications''
+
GNOME を初めてインストールしたとき、特定のプロトコルについて間違ったアプリケーションが開かれてしまうことがあります。例えば、動画を開いた時に [[VLC]] ではなく ''totem'' が起動してしまう、など。プロトコルによってはアプリケーションの関連付けをシステム設定の ''Default Apps'' から設定することができます。
   
他のプロトコルの設定については[[デフォルトアプリケーション]]を見て下さい。
+
他のプロトコルの設定については [[デフォルトアプリケーション]] を見て下さい。
   
 
==== マウスとタッチパッド ====
 
==== マウスとタッチパッド ====
   
''gnome-control-center'' で以下の設定をするこタッチパッドが邪魔になないよできます:
+
タッチパッドの大抵の設定はシステム設定の ''マウスとタッチパッド'' かことができます
 
* タイピング中にタッチパッドを無効にする
 
* スクロールを無効にする
 
* タップでクリックを無効にする
 
   
 
使用しているデバイスによっては、他の設定が使える場合もありますが、デフォルトの GUI では設定ができません。例えば、タッチパッドに以下のような {{ic|click-method}} の設定がある場合:
 
使用しているデバイスによっては、他の設定が使える場合もありますが、デフォルトの GUI では設定ができません。例えば、タッチパッドに以下のような {{ic|click-method}} の設定がある場合:
  +
 
{{hc|$ gsettings range org.gnome.desktop.peripherals.touchpad click-method|
 
{{hc|$ gsettings range org.gnome.desktop.peripherals.touchpad click-method|
 
enum
 
enum
237行目: 215行目:
 
'none'
 
'none'
 
'areas'
 
'areas'
'fingers'}}
+
'fingers'
  +
}}
  +
 
手動で設定するには:
 
手動で設定するには:
  +
 
$ gsettings set org.gnome.desktop.peripherals.touchpad click-method 'fingers'
 
$ gsettings set org.gnome.desktop.peripherals.touchpad click-method 'fingers'
もしくは ''gnome-tweak-tool'' を使って設定することも可能です。
 
   
  +
または、{{Pkg|gnome-tweaks}} で設定することもできます。
{{Note|1=GNOME は [[Synaptics タッチパッド|Synaptics]] ドライバーをサポートしていません。[[libinput]] を使ってください。[https://bugzilla.gnome.org/show_bug.cgi?id=764257#c12 こちらのバグレポート] を参照。}}
 
  +
  +
{{Note|1=GNOME は [[synaptics]] ドライバーをサポートしていません。代わりに [[libinput]] を使う必要があります。[https://bugzilla.gnome.org/show_bug.cgi?id=764257#c12 こちらのバグレポート]を参照。}}
  +
  +
===== マウスによるウィンドウサイズの変更 =====
  +
  +
デフォルトでは、{{ic|Super}} を押した状態でマウスの左ボタンでウィンドウをドラッグすることで、ウィンドウを移動させることができます。
  +
  +
さらに、{{ic|Super}} を押した状態でマウスの右ボタンでウィンドウをドラッグすることで、ウィンドウをリサイズするように設定することもできます:
  +
  +
$ gsettings set org.gnome.desktop.wm.preferences resize-with-right-button true
  +
  +
{{ic|Super}} 以外を使いたい場合は、{{ic|Alt}} や {{ic|Ctrl}} などの他の修飾キーに変更することもできます:
  +
  +
$ gsettings set org.gnome.desktop.wm.preferences mouse-button-modified "'<Alt>'"
   
 
==== ネットワーク ====
 
==== ネットワーク ====
   
[[NetworkManager]] はシェルからネットワークの設定を行える GNOME プロジェクトのネイティブツールです。{{pkg|networkmanager}} パッケージをインストールし{{ic|NetworkManager.service}} ユニットを[[有効化]]してください。
+
[[NetworkManager]] は GNOME プロジェクトのネイティブツールであり、GNOME Shell からネットワークの設定を制御することができます。{{Pkg|networkmanager}} パッケージを[[インストール]]{{ic|NetworkManager.service}} systemd ユニットを[[有効化]]してください。
   
他の[[アプリケーション一覧/インターネット#ネットワーク管理|ネットワークマネージャ]]を使うこともできますが、NetworkManager はシェルのネットワーク設定と完全に統合されており、インジケータアプレット {{Pkg|network-manager-applet}} も存在します (GNOME の必須パッケージではありません)。
+
他の[[ネットワークマネージャ]]を使うこともできますが、NetworkManager は GNOME Shell のネットワーク設定やステータスインジケータアプレット {{Pkg|network-manager-applet}} (GNOME の依存パッケージではありません) と完全に統合されています
  +
  +
{{Note|1={{Pkg|networkmanager}} の ''nmtui'' でセットアップされた隠されたワイヤレスネットワークは、自動的に接続されません。そのようなネットワークで自動接続の機能を使うには GNOME コントロールセンターを使って新しいプロファイルを作成する必要があります。}}
   
 
==== オンラインアカウント ====
 
==== オンラインアカウント ====
   
GNOME のメッセージアプリケーション {{AUR|empathy}} のバックエンドとシステム設定パネルの GNOME オンラインアカウントセクションは別のグループに含まれています: {{Grp|telepathy}}。[[GNOME/トラブルシューティング#Empathy や GNOME オンラインアカウントにアカウントを追加できない]]を見て下さい。[[ownCloud]] などのオンラインアカウント[[GNOME Files]] や GNOME Documents といった GNOME アプリケーションで使用するに {{Pkg|gvfs-goa}} インストールる必要があります [https://wiki.gnome.org/ThreePointSeven/Features/Owncloud]。
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[[ownCloud]] などの一部のオンラインアカウントにおいては、[[GNOME Files]] や GNOME Documents などの GNOME アプリケーションで完全な機能を使用するために {{Pkg|gvfs-goa}} インストールされている必要があります [https://wiki.gnome.org/ThreePointSeven/Features/Owncloud]。
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詳細は [https://help.gnome.org/users/gnome-help/stable/accounts.html Online accounts] を見てください。
   
 
==== 検索 ====
 
==== 検索 ====
   
GNOME シェルには検索機能が存在し、{{ic|Super}} キーを押してから入力することですぐにアクセスできます。{{Pkg|tracker}} パッケージは {{Grp|gnome}} グループの一部としてデフォルトでインストールされ、インデクス作成アプリケーションとメタデータデータベースが含まれています。''検索とインデックス生成''メニューアイテムから設定することができ、監視ステータスは ''tracker-control''制御できます。ユーザーがログインしたときに ''gnome-session'' によって自動的に起動ますが、{{ic|tracker-control -s}} を実行することで手動でインデックス作成を開始することもできます。検索の設定は''システム設定''パネルからも行ます。
+
GNOME シェルには検索機能が存在し、{{ic|Super}} キーを押してから入力することですぐにアクセスできます。{{Pkg|tracker3}} パッケージは {{Grp|gnome}} グループの {{Pkg|tracker3-miners}} の依存パッケージとしてデフォルトでインストールされます。このパケージは、アプリケーションのインデックス生成とメタデータデータベースを提供します。''検索とインデックス生成'' メニューアイテムから設定することができ、ステータスは {{ic|tracker3 status}}クエリできます。ユーザーがログインしたときに ''gnome-session'' によって自動的に起動されます{{ic|tracker3 daemon -s}} を実行することで手動でインデックス作成を開始することもできます。検索の設定は ''設定'' からも行うことができます。
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Tracker のデータベースは {{ic|tracker3 sparql}} コマンドを使うことでクエリできます。詳しくは {{man|1|tracker3-sparql}} を参照。
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==== デバイスのセキュリティ設定 ====
   
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Gnome 43 には、設定に新しい [https://release.gnome.org/43/ Device Security] パネルが付属しています。これを機能させるには {{Pkg|fwupd}} が必要です。[https://gitlab.gnome.org/GNOME/gnome-control-center/-/issues/2122] を参照してください。
Tracker のデータベースは ''tracker-sparql'' コマンドを使うことで確認できます。詳しくは {{man|1|tracker-sparql}} を参照。
 
   
 
=== 高度な設定 ===
 
=== 高度な設定 ===
   
[[GTK+]] や[[ウィンドウマネージャ]]のテーマを変更したりする設定オプション GNOME システム設定パネル (''gnome-control-center'') には存在しません。それらの設定を変更したいときは GNOME Tweak Tool ({{Pkg|gnome-tweak-tool}}{{Broken package link|置換パッケージ: {{Pkg|gnome-tweaks}}}}) を使うことができます。多くの設定を変更できる便利なグラフィカルツールです。
+
先に述べたように、[[GTK]] テーマや[[ウィンドウマネージャ]]のテーマなどの多くの設定オプション GNOME 設定 (''gnome-control-center'') に公開されません。それらの設定を変更したい場合、多くの設定を公開する便利なグラフィカルツールである GNOME Tweaks ({{Pkg|gnome-tweaks}}) を使うことができます。
   
また、[https://developer.gnome.org/dconf/unstable/dconf-editor.html ''dconf-editor''] (グラフィカルな DConf 設定ツール) や [https://developer.gnome.org/gio/stable/GSettings.html ''gsettings''] コマンドラインツールを使って (DConf データベースに保存されている) GNOME の設定を変更することもできます。GNOME Tweak Tool GUI の設定全てが行えるわけでありません。以下のセクションで説明ている設定 GNOME Tweak Tool では行えないことがあります
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また、{{man|1|dconf-editor}} (グラフィカルな DConf 設定ツール) や [https://developer.gnome.org/gio/stable/GSettings.html gsettings] コマンドラインツールを使って (DConf データベースに保存されている) GNOME の設定を変更することもできます。GNOME Tweaks 隠された設定は存在しません。しかし、以下のセクションで説明されている設定全てが GNOME Tweaks にあるわけではないことに注意してください
   
==== 外観 ====
+
==== 拡張機能 ====
   
  +
拡張機能のカタログは https://extensions.gnome.org で見られます。拡張機能は[https://archlinux.org/packages/?q=gnome-shell-extension 公式リポジトリ] (数個だけです) や [https://aur.archlinux.org/packages?K=gnome-shell-extension AUR]、[https://extensions.gnome.org ブラウザ]からインストールできます。
===== テーマ =====
 
   
  +
{{Accuracy|以下のノートでは、手動によるユーザファイル管理の方が "簡単" だと言って推奨されていますが、理由が説明されていません。}}
GNOME はデフォルトで Adwaita を使用します。Adwaita-dark を GTK 2 アプリケーションにのみ適用するには、以下のシンボリックリンクを使用します。
 
   
  +
{{Note|
$ ln -s /usr/share/themes/Adwaita-dark ~/.themes/Adwaita
 
  +
* ブラウザーから拡張機能をインストールすると、現在のユーザーのみが使用できるようになり、それぞれを手動で更新する必要があります。これが最も簡単な方法です。
  +
** さらに、ブラウザから拡張機能をインストールする場合は、{{Pkg|gnome-browser-connector}} をインストールする必要があります。公式リポジトリや AUR から拡張機能をインストールする必要はありません。
  +
* AUR から (または、ある場合は公式リポジトリから) 拡張機能をインストールすると、システム全体で使用できるようになります ([[AUR ヘルパー]]を使用している場合は、更新プロセスが自動化されます)。
  +
}}
   
  +
インストールされた拡張機能は、''gnome-extensions-app'' で GUI から、{{man|1|gnome-extensions}} でコマンドラインから、またはブラウザから、設定/有効化/無効化することができます。ブラウザからでは、画面右上のスイッチを '''ON''' に設定し、ポップアップウィンドウで '''Install''' をクリックすることで、拡張機能をインストールしてブラウザで有効にすることができます。インストールされた拡張機能は、https://extensions.gnome.org/local/ に表示され、利用可能な更新を確認できます。
{{Note|Adwaita-dark テーマは {{Pkg|gnome-themes-extra}} によって提供されており、GNOME の最小インストールではインストールされない可能性があります。}}
 
   
  +
{{Pkg|gnome-shell-extensions}} パッケージは、GNOME プロジェクトの一部としてメンテナンスされている非常に便利な拡張機能のセットを提供します。
新しいテーマを選択する (適切なディレクトリに移動する) には、以下の GNOME Tweaks または GSettings コマンドを使用してください。
 
   
  +
{{AUR|extension-manager}} は、拡張機能のインストールと削除、およびシステム全体とユーザーの両方の拡張機能の有効化と無効化にも使用できるグラフィカルツールです。使用する前に、よく知られている問題のリストを見てください: https://github.com/mjakeman/extension-manager/labels/bug
GTK テーマの場合
 
   
  +
拡張機能の使用を有効にするには (デフォルトでは無効):
$ gsettings set org.gnome.desktop.interface gtk-theme ''theme-name''
 
   
  +
$ gsettings set org.gnome.shell disable-user-extensions false
アイコンテーマの場合
 
   
  +
現在有効になっている拡張機能を一覧表示するには:
$ gsettings set org.gnome.desktop.interface icon-theme ''theme-name''
 
   
  +
$ gsettings get org.gnome.shell enabled-extensions
{{Note|ウィンドウマネージャのテーマは GTK のテーマに従います。{{ic|org.gnome.desktop.wm.preferences theme}} を使うことは非推奨で無視されます。}}
 
   
  +
上記のコマンドは、すでに削除された拡張機能を表示する場合があります。有効 ''かつ'' インストールされている拡張機能のみを一覧表示するには、代わりに ''gnome-extensions'' を使用します:
[[GTK#テーマ]] と [[アイコン#手動]] を見て下さい。
 
   
  +
$ gnome-extensions list --enabled
===== ウィンドウマネージャのテーマ =====
 
   
  +
GNOME シェル拡張機能の詳細については、https://extensions.gnome.org/about/ を参照してください。
ウィンドウマネージャのテーマは GTK+ のテーマが使われます。{{ic|org.gnome.desktop.wm.preferences theme}} は廃止され、設定されていても無視されます。
 
   
===== タイトルバーの高さ =====
+
==== 外観 ====
   
  +
===== テーマ =====
{{Note|この設定を使用すると GNOME ターミナルや Chromium のタイトルバーが縮みますが、Nautilus のタイトルバーの高さは変わりません。}}
 
   
  +
{{Note|[https://release.gnome.org/42/ Gnome 42] の時点で、多くのデフォルトの GNOME アプリケーションが libadwaita で GTK 4 を使用しています。現在、それらのアプリケーションは gsettings や {{pkg|gnome-tweaks}} によるテーマの変更をサポートしておらず、唯一のグラフィカルな設定方法は ''設定 > 外観'' です。Adwaita や Adwaita-dark 以外の GTK テーマを設定する方法については [[GTK#テーマ]] を参照してください。}}
{{hc|~/.config/gtk-3.0/gtk.css|
 
headerbar.default-decoration {
 
padding-top: 0px;
 
padding-bottom: 0px;
 
min-height: 0px;
 
font-size: 0.6em;
 
}
 
   
  +
GNOME はデフォルトで Adwaita を使用します。Adwaita-dark を GTK 2 アプリケーションのみに適用するには、以下のシンボリックリンクを使用します:
headerbar.default-decoration button.titlebutton {
 
padding: 0px;
 
min-height: 0px;
 
}
 
}}
 
   
  +
$ ln -s /usr/share/themes/Adwaita-dark ~/.themes/Adwaita
詳しくは [https://ask.fedoraproject.org/en/question/10035/shrink-title-bar/?answer=86149#post-id-86149] を参照。
 
   
  +
{{Note|Adwaita-dark テーマは {{Pkg|gnome-themes-extra}} によって提供されており、GNOME の最小インストールではインストールされない可能性があります。}}
===== タイトルバーのボタンの順番 =====
 
   
  +
新しいテーマを選択するには、(テーマを適切なディレクトリに移動して) GNOME Tweaks を使うか、以下の GSettings コマンドを使用してください。
GNOME のウィンドウマネージャ (Mutter, Metacity) の順番を設定するには:
 
$ gsettings set org.gnome.desktop.wm.preferences button-layout ':minimize,maximize,close'
 
   
  +
GTK テーマの場合:
{{Tip|コロンはウィンドウボタンが表示されるタイトルバーの縁を示しています。}}
 
   
  +
$ gsettings set org.gnome.desktop.interface gtk-theme ''theme-name''
===== 最大化時にタイトルバーを非表示 =====
 
   
  +
アイコンテーマの場合:
*{{AUR|gnome-shell-extension-pixel-saver}} または {{AUR|gnome-shell-extension-pixel-saver-git}} をインストールしてください。最大化されたウィンドウのタイトルバーはアクティビティバーに統合されます。
 
  +
  +
$ gsettings set org.gnome.desktop.interface icon-theme ''theme-name''
  +
  +
{{Note|ウィンドウマネージャのテーマは GTK のテーマに従います。{{ic|org.gnome.desktop.wm.preferences theme}} を使うことは非推奨で無視されます。}}
  +
  +
[[GTK#テーマ]] と [[アイコン#アイコンテーマ]] を見て下さい。
  +
  +
===== タイトルバーのボタンの順番 =====
  +
  +
GNOME のウィンドウマネージャ (Mutter、Metacity) でボタンの順番を設定するには:
  +
  +
$ gsettings set org.gnome.desktop.wm.preferences button-layout ':minimize,maximize,close'
   
  +
{{Tip|コロンは、タイトルバーのどちらの側にウィンドウのボタンを表示するかを表しています。}}
*{{AUR|mutter-hide-legacy-decorations}} を[[インストール]]してください。ウィンドウマネージャのデフォルト設定を変更して、(ヘッダバーがない) レガシーなアプリケーションを最大化したりタイル化させたときに自動的にタイトルバーを非表示にします。
 
   
 
===== GNOME シェルのテーマ =====
 
===== GNOME シェルのテーマ =====
   
GNOME Shell 自体のテーマも設定することがきます。Shell のテーマを使うには、まず {{Pkg|gnome-shell-extensions}} パッケージをインストールしてください。そして GNOME Tweak Tool through the [https://extensions.gnome.org GNOME Shell Extensions] ウェブページから ''User Themes'' 拡張を有効してください。シェルのテーマは GNOME Tweak Tool を使ってロード選択することができます。
+
GNOME Shell 自体のテーマも設定可能です。Shell のテーマを使うには、まず {{Pkg|gnome-shell-extensions}} インストールされていることを確認してください。そして、''GNOME 拡張機能'' アプリケーションか [https://extensions.gnome.org GNOME Shell Extensions] ウェブページ ''User Themes'' 拡張を有効してください。Shell のテーマは、''GNOME 拡張機能'' を使ってロードしたり選択したりできます。
   
GNOME Shell テーマ [https://aur.archlinux.org/packages.php?O=0&K=gnome-shell-theme&do_Search=Go&PP=50&SB=v&SO=d AUR] 数存在す。
+
多くの GNOME Shell テーマ [https://aur.archlinux.org/packages?K=gtk+theme AUR] で利用できます。くのテーマは同じ形式の名前を使用ていないため、AUR でテーマを検索してみてください。Shell のテーマは [https://gnome-look.org/ gnome-look.org] からダウンロードすることも可能です。
   
  +
===== AppIndicators/Top バーのアイコン =====
Shell のテーマは [http://gnome-look.org/ gnome-look.org] からダウンロードすることも可能です。
 
   
  +
AppIndicators (バックグラウンドで動作する特定のアプリケーションを制御/監視する際に便利です) を有効化するには、{{Pkg|gnome-shell-extension-appindicator}} か {{AUR|gnome-shell-extension-appindicator-git}} をインストールし、[[#ナビゲーション|GNOME Shell を再起動]]し、''GNOME 拡張機能'' アプリケーションで AppIndicator を有効化するか以下を実行してください:
===== AppIndicators/Top bar アイコン =====
 
   
  +
$ gnome-extensions enable $(gnome-extensions list {{!}} grep -m 1 appindicatorsupport)
AppIndicator を有効にするには、バックグラウンドで動作している特定のアプリケーションを制御/監視するのに便利な {{Pkg|gnome-shell-extension-appindicator}} または {{AUR|gnome-shell-extension-appindicator-git}} をインストールして [[#Navigation|restart the GNOME Shell]] 、次に GNOME Extensions アプリケーションで有効にするか {{ic|$ gnome-extensions enable $(gnome-extensions list {{!}} grep -m 1 appindicatorsupport)}} を実行します。
 
   
==== デスクトップ ====
+
===== Shell のぼかし =====
   
  +
Blur my Shell は、概要画面だけでなく、シェル自身や他のアプリにぼかし効果を追加する拡張機能です。{{AUR|gnome-shell-extension-blur-my-shell}} か {{AUR|gnome-shell-extension-blur-my-shell-git}} (開発アップデート) をインストールしてください。この拡張機能は高度にカスタマイズ可能で、ぼかしをかけるアプリケーションを選択することができます。
様々なデスクトップの設定。
 
   
===== デスクトップアイコン =====
+
===== ウィドウの角を丸める =====
   
  +
ほとんどの GNOME アプリケーションは上部の角だけが丸いですが、レガシーなウィンドウは四隅が尖っています。全てのウィンドウの角を丸くするには、{{AUR|gnome-shell-extension-rounded-window-corners}} をインストールしてください。
[[GNOME Files#デスクトップアイコン]]を見て下さい。
 
   
  +
{{Tip|特定のウィンドウが正しくレンダリングされない場合、この拡張機能の環境設定ダイアログでそのウィンドウをブラックリストに登録できます。}}
===== ロック画面と背景 =====
 
   
  +
===== Alt-Tab でカバーフロー =====
デスクトップやロック画面の背景を設定するときは、Pictures タブには {{ic|/home/''username''/Pictures}} フォルダ内の画像しか表示されないので注意してください。このフォルダの外にある画像を使いたいときは、以下のコマンドを使用して下さい。
 
   
  +
GNOME のデフォルトの Alt-Tab は非常にシンプルで、選択されたウィンドウの概要が表示されることはありません。Coverflow Alt-Tab は Alt-Tab の動作を拡張し、アプリケーション間の切り替えをより簡単にする機能を追加し、さらに見栄えも良くする拡張機能です。{{AUR|gnome-shell-extension-coverflow-alt-tab-git}} をインストールすれば、この拡張機能の設定を好みに合わせて変更することができます。
デスクトップの背景:
 
$ gsettings set org.gnome.desktop.background picture-uri 'file:///path/to/my/picture.jpg'
 
   
  +
==== 自動起動 ====
ロック画面の背景:
 
$ gsettings set org.gnome.desktop.screensaver picture-uri 'file:///path/to/my/picture.jpg'
 
   
  +
GNOME は [[XDG Autostart]] を実装しています。
===== 左上のホットコーナーを無効にする =====
 
   
GNOME 3.34 から、以下方法で無効にすることができます。
+
{{Pkg|gnome-tweaks}} で自動起動エントリを管理することができます。
   
  +
{{Tip|1=Tweaks の ''スタートアップアプリケーション'' セクション内のプラスボタンが反応しない場合、Tweaks を次のコマンドでターミナルから起動してみてください: {{ic|gnome-tweaks}}。[https://bbs.archlinux.org/viewtopic.php?pid=1413631#p1413631 このフォーラムスレッド]を参照してください。}}
$ gsettings set org.gnome.desktop.interface enable-hot-corners false
 
   
  +
{{Note|非推奨の ''gnome-session-properties'' ダイアログは {{AUR|gnome-session-properties}} パッケージを[[インストール]]して追加することができます。システム全体で自動起動するアプリを無効にすることもできます (''gnome-tweaks'' にはない機能です)。}}
または {{Pkg|gnome-tweaks}} 経由で、''トップバー > アクティビティ概要 ''ホットコーナー'' の中にあります。
 
   
  +
==== デスクトップ ====
===== オーバービューモードでの起動 =====
 
   
  +
===== Dash to Dock =====
GNOME 40 からは、(以前のバージョンのように) 空のデスクトップではなく、直接オーバービューモードで起動するようになりました。従来の挙動を模倣するには、[https://extensions.gnome.org/extension/4099/no-overview/ No overview at start-up] という拡張機能をインストールするとよいでしょう。
 
   
  +
ダッシュをオーバービューの外に出して、アプリケーションを簡単に起動・切り替えできるドックにするには、{{AUR|gnome-shell-extension-dash-to-dock}} を[[インストール]]します。
[https://discourse.gnome.org/t/gnome-40-login-is-to-the-activities-overview-mode-how-do-you-disable-this/5783] での議論を参照してください。
 
   
  +
===== オーバービューモードでの起動 =====
==== 拡張 ====
 
   
  +
GNOME 40 からは、(以前のバージョンのように) 空のデスクトップではなく、直接オーバービューモードで起動するようになりました。{{AUR|gnome-shell-extension-no-overview}} を[[インストール]]することで、以前の挙動を模倣させることができます。
{{Note|GNOME Shell のブラウザプラグインを使うことで [https://extensions.gnome.org extensions.gnome.org] から拡張をインストールすることができるようになりますが、[[GNOME Web]] などの対応ブラウザを使う必要あります。[[Firefox]], Google Chrome/[[Chromium]], [[Opera]], [[Vivaldi]] などでウェブページから拡張をインストールしたい場合は {{AUR|chrome-gnome-shell-git}} やブラウザ拡張をインストールしてください。}}
 
   
  +
または、{{AUR|gnome-shell-extension-dash-to-dock}} を使用している場合、gsettings を使ってこの挙動を無効化できます:
GNOME Shell は拡張を使うことで、ユーザー個別またはシステム全体でカスタマイズすることができます。
 
   
  +
$ gsettings set org.gnome.shell.extensions.dash-to-dock disable-overview-on-startup true
拡張のカタログは [https://extensions.gnome.org extensions.gnome.org] にあります。画面の左上にあるスイッチを ''ON'' に設定して (拡張がインストールされていない場合) ダイアログの ''Install'' をクリックすることでブラウザからインストール・有効化することが可能です。インストールした拡張は [https://extensions.gnome.org/local/ extensions.gnome.org/local/] タブに表示され、アップデートが存在しないか確認できます。{{Pkg|gnome-tweak-tool}}{{Broken package link|置換パッケージ: {{Pkg|gnome-tweaks}}}} を使ってインストールした拡張を有効化・無効化することもできます。
 
   
  +
[https://discourse.gnome.org/t/gnome-40-login-is-to-the-activities-overview-mode-how-do-you-disable-this/5783] での議論を参照してください。
GNOME シェルの拡張に関する詳細は [https://extensions.gnome.org/about/ GNOME Shell Extensions about page] を見て下さい。
 
   
  +
==== クリップボードの履歴 ====
パッケージで拡張を[[インストール]]するとシステムの全てのユーザーから拡張が使えるようになり、自動的にアップデートが行われます。
 
   
  +
他のデスクトップ環境とは異なり、GNOME にはクリップボードの履歴を管理するためのビルトインツールがありません。しかし、拡張機能の助けを借りて、これを行うことができます。{{AUR|gnome-shell-extension-clipboard-indicator}} をインストールして下さい。
{{Pkg|gnome-shell-extensions}} パッケージには GNOME プロジェクトの一部としてメンテナンスされている拡張セットが含まれています (含まれている拡張の多くは GNOME Classic セッションによって使われます)。
 
   
  +
==== 天気 ====
タスクバーを使いたいが GNOME Classic セッションは使いたくないという場合は ''Window list'' 拡張を有効にすると良いでしょう ({{Pkg|gnome-shell-extensions}} パッケージに含まれています)。
 
   
  +
選択した場所に基づいて現在の天気情報をトップパネルに表示するには、{{AUR|gnome-shell-extension-openweather}} をインストールしてください。天気情報はリアルタイムで更新され、天候、風速、気圧などの有用な情報を表示します。
現在有効になっている拡張を確認するには:
 
$ gsettings get org.gnome.shell enabled-extensions
 
   
==== プットメソッド ====
+
==== サウンド入出力デバイスセレクター ====
  +
  +
{{Accuracy|おそらく、GNOME 43 の時点ではもはや必要ありません。}}
   
  +
デフォルトでは、サウンドの入出力デバイスを変更したり、マイクの音量を変更したい場合、GNOME Control Center を開いて、そこからこれらの設定を行う必要があります。デバイスセレクターとマイクのボリュームスライダーを統合するには、{{AUR|gnome-shell-extension-sound-output-device-chooser}} か {{AUR|gnome-shell-extension-sound-output-device-chooser-git}} をインストールしてください。インストール後にさらに設定を行うことができます。
Gnome は [[IBus]] によってインプットメソッドの統合的なサポートをしており、インストールする必要があるのは {{Pkg|ibus}} と必要なインプットメソッドエンジン (例: KKC の場合 {{Pkg|ibus-kkc}}) だけです。インストール後、GNOME の地域と言語の設定からインプットメソッドエンジンをキーボードレイアウトとして追加できます。
 
   
 
==== フォント ====
 
==== フォント ====
   
{{Tip|''Scaling factor'' を 1.00 以上の値に設定した場合、アクセシビリティメニューが自動的に有効になります。}}
+
{{Tip|''倍率'' を 1.00 より大きい値に設定した場合、アクセシビリティメニューが自動的に有効になります。}}
   
ウィンドウタイトル、インターフェイス (アプリケーション)、ドキュメントやモノスペースのフォントを設定することができます。Tweak ToolFonts タブにあるオプションを見て下さい。
+
ウィンドウタイトル、インターフェイス (アプリケーション)、ドキュメントやモノスペースのフォントを設定することができます。gnome-tweaks''フォント'' タブにあるオプションを見て下さい。
   
サブピクセルレンダリングについては大抵のモニターに適合する RGBA が良いでしょう。フォントの表示がおかしい場合は ''Slight'' や ''None'' にまでヒンティングを減らして下さい。
+
サブピクセルレンダリングについては大抵のモニターに適合する RGBA が良いでしょう。フォントの表示がおかしい場合は '''' や ''なし'' にまでヒンティングを減らして下さい。
   
==== 自動起動 ====
+
==== WEBP、サムネイル ====
   
  +
{{Pkg|webp-pixbuf-loader}} を[[インストール]]することで、GNOME のイメージビューア ({{Pkg|eog}}) は WEBP も表示できるようになり、[[GNOME Files]] で WEBP イメージのサムネイルを生成するサムネイラが追加されます。
GNOME は [[XDG Autostart]] を実装しています。
 
   
  +
==== インプットメソッド ====
{{Pkg|gnome-tweaks}} で自動起動のエントリを管理することができます。
 
   
  +
Gnome は [[IBus]] によって[[インプットメソッド]]の統合的なサポートをしており、インストールする必要があるのは {{Pkg|ibus}} と必要なインプットメソッドエンジン (例: Intelligent Pinyin の場合 {{Pkg|ibus-libpinyin}}) だけです。インストール後、GNOME 設定 (''gnome-control-center'') の ''キーボード > 入力ソース'' からインプットメソッドエンジンをキーボードレイアウトとして追加できます。
{{Tip|TweaksのStartup Applications セクションにあるプラス記号ボタンが反応しない場合、ターミナルから以下のコマンドで Tweaks を起動してみてください。{{ic|gnome-tweaks}} を実行してみてください。以下の [https://bbs.archlinux.org/viewtopic.php?pid&#61;1413631#p1413631フォーラムスレッド] を参照してください。}}
 
   
  +
==== キーボード配列の癖 ====
{{Note|非推奨の ''gnome-session-properties'' ダイアログは {{AUR|gnome-session-properties}} パッケージを [[インストール]] して追加することができます。gnome-tweaks と比べて、システム全体で自動起動するアプリを無効にすることもできます}}
 
   
  +
Neo2 のような複数のレイヤー/モディファイアを使う代替キーボードレイアウトを使っている場合、GNOME 設定 (''gnome-control-center'') の ''キーボード > 特殊文字の入力'' で ''代替文字キー'' を ''右 Alt'' から変更して、キーボードレイアウトのネイティブモディファイアとして使えるようにしなければならない場合があります。例えば、''左 Alt'' に設定すると、''Alt+Tab'' ができなくなるので、変更する場合は注意が必要です。
==== 電源管理 ====
 
  +
この変更をしないと、左の ''Mod3'' キーは動作するかもしれませんが、右のキー (''AltGr'') は動作しないかもしれません。(2021-05-18現在)
   
  +
==== 電源 ====
変更する意味がある基本的な電源設定 (ノートパソコンを使っている場合に意味がある設定):
 
  +
  +
ノート PC を使用している場合、アイドル時や電源ボタンが押された時、蓋が閉じられたときの挙動を制御する以下の設定を変更したい場合があります:
   
 
$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.power sleep-inactive-ac-timeout ''3600''
 
$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.power sleep-inactive-ac-timeout ''3600''
435行目: 444行目:
 
org.gnome.settings-daemon.plugins.power critical-battery-action
 
org.gnome.settings-daemon.plugins.power critical-battery-action
   
===== フタをじた時にサスペンド (S3) しないようにする =====
+
===== ノートパソコンの蓋がまってもサスペンドさせない =====
 
バージョン 3.17.1 から、GNOME Tweak Tool でフタを閉じた ACPI イベント時の ''systemd'' 設定を抑制することができます [http://ftp.gnome.org/pub/GNOME/sources/gnome-tweak-tool/3.17/gnome-tweak-tool-3.17.1.news]。設定を抑制するには、Tweak Tool を起動して、電源タブの、''Don't suspend on lid close'' オプションにチェックを入れて下さい。この設定をすることでフタが閉じられたときにサスペンド (デフォルトの挙動) するのではなく何もしないようになります。設定にチェックを入れると {{ic|~/.config/autostart/ignore-lid-switch-tweak.desktop}} が作成され Tweak Tool の抑制プログラムが自動的に実行されます。
 
 
一般的な設定は [[電源管理#ACPI イベント|Systemd]] レベルで変更します。従って、{{ic|/etc/systemd/logind.conf}} ファイルを編集する必要があります。ノートパソコンのフタを閉じた時にサスペンドしないようにするには ''HandleLidSwitch'' を ''ignore'' に設定してください:
 
   
  +
GNOME の設定パネルには、ラップトップの蓋が閉じたときに起動する動作をユーザが変更するためのオプションがありません。しかし、{{Pkg|gnome-tweaks}} は {{Pkg|systemd}} によって適用される設定を上書きすることができます。''全般'' タブで、''ラップトップの蓋を閉じるとサスペンドする'' をオフにしてください。そうすると、システムは蓋を閉じたときに ''Suspend to RAM (S3)'' をしなくなります。
{{hc|/etc/systemd/logind.conf|
 
#HandleLidSwitch&#61;suspend
 
HandleLidSwitch&#61;ignore}}
 
   
  +
システム全体で蓋スイッチの動作を変更するには、上記の設定が '''off でない''' ことを確認し、{{ic|/etc/systemd/logind.conf}} の systemd 設定を編集してください。蓋を閉じた時のサスペンドをオフにするには、[[電源管理#ACPI イベント]] で説明されているように {{ic|1=HandleLidSwitch=ignore}} を設定してください。
そして、logind サービスを再起動します:
 
# systemctl restart systemd-logind
 
   
 
===== バッテリーレベルが危険な時のアクションを変更する =====
 
===== バッテリーレベルが危険な時のアクションを変更する =====
461行目: 463行目:
 
===== 電源モード =====
 
===== 電源モード =====
   
パワープロファイルをサポートするために、({{Pkg|gnome-control-center}} の) オプション依存 [[CPU 周波数スケーリング#power-profiles-デーモン|power-profiles-デーモン]] をインストールしてください。gnome-shell'' と GNOME Settings は起動時に起動を要求するので、明示的に {{ic|power-profiles-daemon}} サービスを [[systemd#ユニットを使う|スタート/有効化]] する必要はありません。
+
電源プロファイルをサポートするために、({{Pkg|gnome-control-center}} の) 任意の依存パッケージである [[power-profiles-daemon]] をインストールしてください。''gnome-shell'' と GNOME Settings は両方とも起動時に {{ic|power-profiles-daemon}} のアクティブ化をリクエストするので、このサービスを明示的に[[起動/有効化]]する必要はありません。
   
このサービスが有効な場合、電源プロファイルは GNOME 設定とシステムメニューの ''電源'' セクションで管理できます。
+
このサービスがアクティブである時、電源プロファイルは GNOME 設定とシステムメニューの ''電源'' セクションで管理できます。
   
  +
==== スクリーンキャスト ====
==== アプリケーションをアプリケーション (アプリ) フォルダに分ける ====
 
   
  +
組み込みのスクリーンショットツールには、デフォルトではスクリーンキャストオプションがありません。({{Pkg|gnome-shell}} の) 任意の依存パッケージである {{Pkg|gst-plugin-pipewire}} をインストールすることで、画面の録画が可能になります。
{{Tip|[https://github.com/prurigro/gnome-catgen gnome-catgen] ({{AUR|gnome-catgen-git}}) スクリプトを使うことで {{ic|~/.local/share/applications-categories}} に各カテゴリの名前のファイルを作成してデスクトップファイルのリストを記述することでフォルダを管理することができるようになります。任意で、Ctrl+C でアプリを終了する前にフォルダに入っていないアプリを切り替えたりカテゴリを入力することができます。}}
 
   
  +
=== 別のウィンドウマネージャを使う ===
''dconf-editor'' を開いて {{ic|org.gnome.desktop.app-folders}} まで行ってから {{ic|folder-children}} の値を設定してください。フォルダの名前をカンマで区切ります:
 
   
  +
GNOME Shell は別の[[ウィンドウマネージャ]]の使用をサポートしていませんが、[[GNOME Flashback]] は Metacity と [[Compiz]] のセッションを提供します。さらに、代替のコンポーネントを使用する独自の[[GNOME/ヒントとテクニック#カスタム GNOME セッション|カスタムの GNOME セッション]]を定義することができます。
['Utilities', 'Sundry']
 
   
  +
== 参照 ==
{{ic|gsettings}} を使ってアプリケーションを追加して下さい:
 
   
$ gsettings set org.gnome.desktop.app-folders.folder:/org/gnome/desktop/app-folders/folders/Sundry/ apps "['alacarte.desktop', 'dconf-editor.desktop']"
 
 
上記のコマンドでアプリケーション {{ic|alacarte.desktop}} と {{ic|dconf-editor.desktop}} が Sundry フォルダに追加されます。{{ic|org.gnome.desktop.app-folders.folders.Sundry}} というフォルダも作成されます。
 
 
フォルダに名前を付けるには (名前が存在しない場合アプリケーションの一番上に表示されます):
 
 
$ gsettings set org.gnome.desktop.app-folders.folder:/org/gnome/desktop/app-folders/folders/Sundry/ name "Sundry"
 
 
(アプリケーションの ''.desktop'' ファイルで指定されている) カテゴリによってアプリケーションを分けることもできます:
 
 
$ gsettings set org.gnome.desktop.app-folders.folder:/org/gnome/desktop/app-folders/folders/Sundry/ categories "['Office']"
 
 
特定のフォルダでカテゴリに入っている特定のアプリケーションを表示しないようにするには、除外を設定:
 
 
$ gsettings set org.gnome.desktop.app-folders.folder:/org/gnome/desktop/app-folders/folders/Sundry/ excluded-apps "['libreoffice-draw.desktop']"
 
 
詳しくは [https://git.gnome.org/browse/gsettings-desktop-schemas/tree/schemas/org.gnome.desktop.app-folders.gschema.xml.in.in app-folders schema] を参照してください。
 
 
===別のウィンドウマネージャを使用する===
 
 
GNOME Shell は別の [[ウィンドウマネージャ]] の使用をサポートしていませんが、[[GNOME Flashback]] は Metacity と [[Compiz]] のセッションを提供します。 さらに、代替コンポーネントを使用する独自の [[GNOME/Tips and tricks#Custom GNOME sessions|custom GNOME sessions]] を定義することもできます。
 
 
== ヒントとテクニック ==
 
 
[[GNOME/ヒントとテクニック]] を参照してください。
 
 
== トラブルシューティング ==
 
 
[[GNOME/トラブルシューティング]]を参照してください。
 
 
== 参照 ==
 
 
* [https://www.gnome.org/ 公式ウェブサイト]
 
* [https://www.gnome.org/ 公式ウェブサイト]
  +
* [https://blogs.gnome.org/tbernard/2021/06/15/community-power-2/ GNOME への貢献、機能リクエスト、バグ、コード]
  +
* [[Wikipedia:ja:GNOME|Wikipedia 記事]]
 
* [https://extensions.gnome.org/ GNOME-Shell 拡張]
 
* [https://extensions.gnome.org/ GNOME-Shell 拡張]
 
* [https://wiki.gnome.org/Projects/GnomeShell/CheatSheet GNOME Shell チートシート]
 
* [https://wiki.gnome.org/Projects/GnomeShell/CheatSheet GNOME Shell チートシート]
* カスタマイズ (テーマやアイコン):
+
* カスタマイズ (テーマやアイコンなど):
 
** [https://wiki.gnome.org/Personalization Personalize GNOME]
 
** [https://wiki.gnome.org/Personalization Personalize GNOME]
 
** [https://www.gnome-look.org/ GNOME Look]
 
** [https://www.gnome-look.org/ GNOME Look]
 
* GNOME アプリケーション:
 
* GNOME アプリケーション:
 
** [https://wiki.gnome.org/Apps GNOME アプリインデックス]
 
** [https://wiki.gnome.org/Apps GNOME アプリインデックス]
**[[Wikipedia:GNOME Core Applications]]
+
** [[Wikipedia:ja:GNOME Core Applications]]
 
* GNOME ソース/ミラー:
 
* GNOME ソース/ミラー:
** [https://git.gnome.org/browse/ GNOME Git リポジトリ]
+
** [https://gitlab.gnome.org/ GNOME GitLab]
 
** [https://github.com/GNOME GNOME Github ミラー]
 
** [https://github.com/GNOME GNOME Github ミラー]
  +
  +
{{TranslationStatus|GNOME|2023-08-01|783436}}

2023年10月18日 (水) 13:48時点における最新版

関連記事

GNOME (/(ɡ)noʊm/) は、シンプルで使いやすいことを目指した デスクトップ環境 です。GNOME プロジェクト によって設計され、すべてフリーでオープンソースのソフトウェアで構成されています。デフォルトのディスプレイは Xorg の代わりに Wayland であり、利用可能なセッションは以下の通りです。

  • GNOME は、GNOME Shell を Wayland 上で動作させます。伝統的な X アプリケーションは Xwayland を通して実行され、デフォルトの選択です。
  • GNOME Classic は "伝統的なデスクトップ体験" を提供します。(GNOME 2 に似たインターフェイスで) 特定の拡張子や値 を使用します。したがって、これは GNOME Shell をカスタマイズしたものであり、真の意味で別個のモードと言うわけではありません。
  • GNOME on XorgXorg を使って GNOME Shell を実行します。

目次

インストール

GNOME には2つのパッケージグループが存在します:

  • gnome には、ベースの GNOME デスクトップと、統合されたコアアプリケーションが含まれています。
  • gnome-extra には、E メールクライアント、IRC クライアント、GNOME Tweaks、ゲーム集、そして開発ツールを含むその他の GNOME アプリケーションが含まれています。このグループは gnome を必要とすることに注意してください。

ベースのデスクトップは Mutter ウィンドウマネージャのプラグインである GNOME Shell から出来ています。GNOME Shell は gnome-shell で別個にインストールすることが可能です。

ノート: mutter はデスクトップのコンポジットマネージャとして動作します。ハードウェアグラフィックアクセラレーションを使って画面のちらつきを抑えます。GNOME セッションマネージャはあなたのビデオドライバが GNOME Shell を動かすことができるか自動で検知して、場合によっては llvmpipe によるソフトウェアレンダリングを利用します。

不安定なリリースも使用できます。公式リポジトリ#gnome-unstable を参照してください。

起動

GNOME はディスプレイマネージャを使ってグラフィカルに起動することも、コンソールから手動で起動する (ただし、一部の機能が不足している場合があります) こともできます。gnome に含まれているディスプレイマネージャは GDM です。

ノート: GNOME における画面ロック (など) のサポートは GDM によって提供されています。GNOME を GDM で開始しない場合、他の画面ロッカーを使用できます。アプリケーション一覧/セキュリティ#スクリーンロック を参照してください。

グラフィカル

gnome グループをインストールしていて、次回のブート時に GNOME を自動的に開始させたい場合、gdm.service有効化してください。ディスプレイマネージャのセッションメニューからセッションを選ぶことができます: GNOMEGNOME Classic (gnome-shell-extensions がインストールされている場合にのみ表示されます)、GNOME on Xorg。Wayland セッションは GDM の設定ファイルで有効化/無効化できます。

再起動せずに GNOME をすぐに起動したい場合は、グラフィックに使用されていない tty から前述の gdm.service起動してください。

手動

Xorg セッション

  • GNOME on Xorg セッションの場合は、~/.xinitrc ファイルに以下を追加してください (詳細は [1] を参照してください):
    export XDG_SESSION_TYPE=x11
    export GDK_BACKEND=x11
    exec gnome-session
    
  • GNOME Classic セッションの場合は、~/.xinitrc ファイルに以下を追加してください:
    export XDG_CURRENT_DESKTOP=GNOME-Classic:GNOME
    export GNOME_SHELL_SESSION_MODE=classic
    exec gnome-session
    

~/.xinitrc ファイルを編集した後、startx コマンドで GNOME を起動できます (logind セッションの保持など、その他の詳細については xinitrc を参照してください)。~/.xinitrc ファイルを設定した後、例えば以下を .bash_profile に追加することで tty1 でログイン時に X を起動するように設定することもできます:

if [[ -z $DISPLAY && $(tty) == /dev/tty1 ]]; then
  XDG_SESSION_TYPE=x11 GDK_BACKEND=x11 exec startx
fi

Wayland セッション

この記事またはセクションの正確性には問題があります。
理由: dbus から gnome-session を実行すると、問題が発生したり、あるいは全く動作しない場合があります。発生する問題としては、Chrome/Chromium を起動できなかったり、サウンドデバイスを利用できなかったりします。gnome-session を直接実行するほうが良く機能するでしょう。議論: en:Talk:GNOME#Manually start a Wayland session (議論: トーク:GNOME#)
ノート: Wayland に移植されていないアプリケーションを実行するには、まだ X サーバが必要です (詳細は Wayland#Xwayland を参照してください)。Qt のような特定のグラフィックライブラリを使用するアプリケーションは、環境変数を設定することで強制的に Wayland を使用させることができます。詳しくは Wayland#GUI ライブラリ をご覧ください。

Wayland セッションを手動で開始するには:

$ XDG_SESSION_TYPE=wayland dbus-run-session gnome-session

gnome-shell --wayland を直接実行することは推奨されていません。セッション管理機能が無いからです。

GNOME を手動で起動する際に gdm は全く 不要 であることに注意してください (つまり、gdm.service も不要です)。なので、個人の好みで gnome グループに含まれる数個のパッケージだけで、アクセス可能な最小限の GNOME 環境を構築することができます。

tty1 へのログイン時にセッションを開始するには、前述のコマンドを .bash_profile に追加してください。Firefox と QT アプリケーションは XDG_SESSION_TYPE の設定を反映しないので、それらのアプリケーションに対しても変数を追加してください:

if [[ -z $DISPLAY && $(tty) == /dev/tty1 && $XDG_SESSION_TYPE == tty ]]; then
  MOZ_ENABLE_WAYLAND=1 QT_QPA_PLATFORM=wayland XDG_SESSION_TYPE=wayland exec dbus-run-session gnome-session
fi

Wayland における GNOME アプリケーション

GNOME セッションを使用すると、GNOME アプリケーションは Wayland を使用して実行されます。デバッグする際には、https://docs.gtk.org/gtk3/running.htmlhttps://docs.gtk.org/gtk4/running.html にオプションと環境変数のリストがあります。

ナビゲーション

GNOME shell の効果的な使い方を学ぶには、GNOME Shell Cheat Sheet を読んでください。GNOME shell の機能とキーボードショートカットを紹介しています。機能にはタスクの切り替え、キーボードの使用、ウィンドウの制御、パネル、概要モードなどが含まれます。ショートカットのいくつかを紹介します:

  • Super+m: 通知リストを表示
  • Super+a: アプリケーションメニューを表示
  • Alt+Tab: アクティブなアプリケーションを循環
  • Alt+`(US キーボードレイアウトなら Tab の上のキー): フォアグラウンドのアプリケーションのウィンドウの循環
  • Alt+F2 を押してから r または restart: シェルに問題が発生した場合にシェルを再起動 (X/レガシーモード限定、Wayland モードでは機能しません)

デフォルトの設定を変更してウィンドウの切り替えを Windows のようにする方法については、GNOME/ヒントとテクニック#ナビゲーション を見てください。

その他のショートカットについては、キーボードナビゲーションを参照してください。

アプリケーションの旧名

ノート: GNOME プログラムの中には名前の変更が行われて、ドキュメントやダイアログでのアプリケーション名は変更されたのに実行可能ファイルの名前は変わっていないものがあります。以下の表ではそのようなアプリケーションを挙げています。
ヒント: アプリケーションの旧名を Shell の検索バーで検索すると探したいアプリケーションが出て来ます。例えば、nautilus を検索すると Files が表示されます。
新名 旧名
Files Nautilus
Web Epiphany
Videos Totem
Main Menu Alacarte
Document Viewer Evince
Disk Usage Analyser Baobab
Image Viewer EoG (Eye of GNOME)
Passwords and Keys Seahorse
GNOME Translation Editor Gtranslator

設定

GNOME 設定 (gnome-control-center) と GNOME アプリケーションは、設定を保存するために dconf 設定システムを使用します。

gsettings(1) コマンドラインツールを使えば dconf データベースに直接アクセスできます。また、ユーザインターフェイスに公開されていない設定項目を設定することもできます。コマンドラインツール dconf(1) は、検証プロセスをスキップしてデータベースを直接変更することができます。gsettings と dconf の設定キーは同じですが、形式が若干異なっています: gsettings での gsettings set mygroup.mysubgroup mysetting myvalue は、dconf では dconf write /mygroup/mysubgroup/mysetting myvalue となります。

GNOME 3.24 より前は、設定は GNOME 設定デーモン (/usr/lib/gnome-settings-daemon/gnome-settings-daemon) によって適用されていました。これは、GNOME セッションの外から実行することができました。

しかし、GNOME 2.24 から、GNOME 設定デーモンは複数の設定プラグイン /usr/lib/gnome-settings-daemon/gsd-* に置き換えられました (プラグインは後に /usr/lib/gsd-* に移動されました)。現在、これらのプラグインは /etc/xdg/autostart/ にあるデスクトップファイル (org.gnome.SettingsDaemon.*.desktop でマッチします) で制御されます。これらのプラグインを GNOME セッションの外から実行するには、プラグインのデスクトップエントリ~/.config/autostart にコピー/編集する必要があります。

設定は基本的にユーザーごとに行われます。以下のセクションではマルチユーザーシステム用に設定テンプレートを作成する方法については扱っていません。

システム設定

colord デーモンはディスプレイの EDID を読み取って適切なカラープロファイルを展開します。ほとんどのカラープロファイルは正確で、セットアップは必要ありません。しかし、カラープロファイルが正確でない場合や、ディスプレイが古い場合は、新しいカラープロファイルを ~/.local/share/icc/ に置いて、それを使用することができます。

夜間モード

GNOMEには、Redshift のようなブルーライトフィルタが組み込まれています。ディスプレイ設定メニューから、夜間モードを有効化したり、有効化する時間をカスタマイズしたりできます。さらに、以下の dconf 設定で色温度を調整することができます (例として 5000 に設定しています):

$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.color night-light-temperature 5000
ヒント: Wayland セッションで日中の色温度を変更するには、Night Light Slider 拡張をインストールしてください。
ノート: 現在、NVIDIA カードを使用している場合、夜間モードは Wayland セッションで動作しません。

日付と時刻

システムに Network Time Protocol daemon が設定されている場合、GNOME でも適用されます。必要であれば、メニューから同期を手動に設定することも可能です。

ロケーションサービスが有効化されている場合 (設定の プライバシー セクションを見てください)、GNOME はタイムゾーンの自動選択をサポートします (システム設定の 日付と時刻 セクションで有効化できます)。

上部のバーに日付を表示するには、次を実行してください:

$ gsettings set org.gnome.desktop.interface clock-show-date true

さらに、上部のバーのカレンダーに週番号を表示するには、次を実行してください:

$ gsettings set org.gnome.desktop.calendar show-weekdate true

デフォルトアプリケーション

GNOME を初めてインストールしたとき、特定のプロトコルについて間違ったアプリケーションが開かれてしまうことがあります。例えば、動画を開いた時に VLC ではなく totem が起動してしまう、など。プロトコルによってはアプリケーションの関連付けをシステム設定の Default Apps から設定することができます。

他のプロトコルの設定については デフォルトアプリケーション を見て下さい。

マウスとタッチパッド

タッチパッドの大抵の設定はシステム設定の マウスとタッチパッド から行うことができます。

使用しているデバイスによっては、他の設定が使える場合もありますが、デフォルトの GUI では設定ができません。例えば、タッチパッドに以下のような click-method の設定がある場合:

$ gsettings range org.gnome.desktop.peripherals.touchpad click-method
enum
'default'
'none'
'areas'
'fingers'

手動で設定するには:

$ gsettings set org.gnome.desktop.peripherals.touchpad click-method 'fingers'

または、gnome-tweaks で設定することもできます。

ノート: GNOME は synaptics ドライバーをサポートしていません。代わりに libinput を使う必要があります。こちらのバグレポートを参照。
マウスによるウィンドウサイズの変更

デフォルトでは、Super を押した状態でマウスの左ボタンでウィンドウをドラッグすることで、ウィンドウを移動させることができます。

さらに、Super を押した状態でマウスの右ボタンでウィンドウをドラッグすることで、ウィンドウをリサイズするように設定することもできます:

$ gsettings set org.gnome.desktop.wm.preferences resize-with-right-button true

Super 以外を使いたい場合は、AltCtrl などの他の修飾キーに変更することもできます:

$ gsettings set org.gnome.desktop.wm.preferences mouse-button-modified "'<Alt>'"

ネットワーク

NetworkManager は GNOME プロジェクトのネイティブなツールであり、GNOME Shell からネットワークの設定を制御することができます。networkmanager パッケージをインストールし、NetworkManager.service systemd ユニットを有効化してください。

他のネットワークマネージャを使うこともできますが、NetworkManager は GNOME Shell のネットワーク設定やステータスインジケータアプレットの network-manager-applet (GNOME の依存パッケージではありません) と完全に統合されています。

ノート: networkmanagernmtui でセットアップされた隠されたワイヤレスネットワークは、自動的に接続されません。そのようなネットワークで自動接続の機能を使うには GNOME コントロールセンターを使って新しいプロファイルを作成する必要があります。

オンラインアカウント

ownCloud などの一部のオンラインアカウントにおいては、GNOME Files や GNOME Documents などの GNOME アプリケーションで完全な機能を使用するために gvfs-goa がインストールされている必要があります [2]

詳細は Online accounts を見てください。

検索

GNOME シェルには検索機能が存在し、Super キーを押してから入力することですぐにアクセスできます。tracker3 パッケージは gnome グループの tracker3-miners の依存パッケージとしてデフォルトでインストールされます。このパッケージは、アプリケーションのインデックス生成とメタデータのデータベースを提供します。検索とインデックス生成 メニューアイテムから設定することができ、ステータスは tracker3 status でクエリできます。ユーザーがログインしたときに gnome-session によって自動的に起動されます。tracker3 daemon -s を実行することで手動でインデックス作成を開始することもできます。検索の設定は 設定 からでも行うことができます。

Tracker のデータベースは tracker3 sparql コマンドを使うことでクエリできます。詳しくは tracker3-sparql(1) を参照。

デバイスのセキュリティ設定

Gnome 43 には、設定に新しい Device Security パネルが付属しています。これを機能させるには fwupd が必要です。[3] を参照してください。

高度な設定

先に述べたように、GTK テーマやウィンドウマネージャのテーマなどの多くの設定オプションが GNOME 設定 (gnome-control-center) に公開されません。それらの設定を変更したい場合は、多くの設定を公開する便利なグラフィカルツールである GNOME Tweaks (gnome-tweaks) を使うことができます。

また、dconf-editor(1) (グラフィカルな DConf 設定ツール) や gsettings コマンドラインツールを使って (DConf データベースに保存されている) GNOME の設定を変更することもできます。GNOME Tweaks には隠された設定は存在しません。しかし、以下のセクションで説明されている設定全てが GNOME Tweaks にあるわけではないことに注意してください。

拡張機能

拡張機能のカタログは https://extensions.gnome.org で見られます。拡張機能は公式リポジトリ (数個だけです) や AURブラウザからインストールできます。

この記事またはセクションの正確性には問題があります。
理由: 以下のノートでは、手動によるユーザファイル管理の方が "簡単" だと言って推奨されていますが、理由が説明されていません。 (議論: トーク:GNOME#)
ノート:
  • ブラウザーから拡張機能をインストールすると、現在のユーザーのみが使用できるようになり、それぞれを手動で更新する必要があります。これが最も簡単な方法です。
    • さらに、ブラウザから拡張機能をインストールする場合は、gnome-browser-connector をインストールする必要があります。公式リポジトリや AUR から拡張機能をインストールする必要はありません。
  • AUR から (または、ある場合は公式リポジトリから) 拡張機能をインストールすると、システム全体で使用できるようになります (AUR ヘルパーを使用している場合は、更新プロセスが自動化されます)。

インストールされた拡張機能は、gnome-extensions-app で GUI から、gnome-extensions(1) でコマンドラインから、またはブラウザから、設定/有効化/無効化することができます。ブラウザからでは、画面右上のスイッチを ON に設定し、ポップアップウィンドウで Install をクリックすることで、拡張機能をインストールしてブラウザで有効にすることができます。インストールされた拡張機能は、https://extensions.gnome.org/local/ に表示され、利用可能な更新を確認できます。

gnome-shell-extensions パッケージは、GNOME プロジェクトの一部としてメンテナンスされている非常に便利な拡張機能のセットを提供します。

extension-managerAUR は、拡張機能のインストールと削除、およびシステム全体とユーザーの両方の拡張機能の有効化と無効化にも使用できるグラフィカルツールです。使用する前に、よく知られている問題のリストを見てください: https://github.com/mjakeman/extension-manager/labels/bug

拡張機能の使用を有効にするには (デフォルトでは無効):

$ gsettings set org.gnome.shell disable-user-extensions false

現在有効になっている拡張機能を一覧表示するには:

$ gsettings get org.gnome.shell enabled-extensions

上記のコマンドは、すでに削除された拡張機能を表示する場合があります。有効 かつ インストールされている拡張機能のみを一覧表示するには、代わりに gnome-extensions を使用します:

$ gnome-extensions list --enabled

GNOME シェル拡張機能の詳細については、https://extensions.gnome.org/about/ を参照してください。

外観

テーマ
ノート: Gnome 42 の時点で、多くのデフォルトの GNOME アプリケーションが libadwaita で GTK 4 を使用しています。現在、それらのアプリケーションは gsettings や gnome-tweaks によるテーマの変更をサポートしておらず、唯一のグラフィカルな設定方法は 設定 > 外観 です。Adwaita や Adwaita-dark 以外の GTK テーマを設定する方法については GTK#テーマ を参照してください。

GNOME はデフォルトで Adwaita を使用します。Adwaita-dark を GTK 2 アプリケーションのみに適用するには、以下のシンボリックリンクを使用します:

$ ln -s /usr/share/themes/Adwaita-dark ~/.themes/Adwaita
ノート: Adwaita-dark テーマは gnome-themes-extra によって提供されており、GNOME の最小インストールではインストールされない可能性があります。

新しいテーマを選択するには、(テーマを適切なディレクトリに移動して) GNOME Tweaks を使うか、以下の GSettings コマンドを使用してください。

GTK テーマの場合:

$ gsettings set org.gnome.desktop.interface gtk-theme theme-name

アイコンテーマの場合:

$ gsettings set org.gnome.desktop.interface icon-theme theme-name
ノート: ウィンドウマネージャのテーマは GTK のテーマに従います。org.gnome.desktop.wm.preferences theme を使うことは非推奨で無視されます。

GTK#テーマアイコン#アイコンテーマ を見て下さい。

タイトルバーのボタンの順番

GNOME のウィンドウマネージャ (Mutter、Metacity) でボタンの順番を設定するには:

$ gsettings set org.gnome.desktop.wm.preferences button-layout ':minimize,maximize,close'
ヒント: コロンは、タイトルバーのどちらの側にウィンドウのボタンを表示するかを表しています。
GNOME シェルのテーマ

GNOME Shell 自体のテーマも設定可能です。Shell のテーマを使うには、まず gnome-shell-extensions がインストールされていることを確認してください。そして、GNOME 拡張機能 アプリケーションか GNOME Shell Extensions ウェブページで User Themes 拡張を有効化してください。Shell のテーマは、GNOME 拡張機能 を使ってロードしたり選択したりできます。

多くの GNOME Shell テーマが AUR で利用できます。多くのテーマは同じ形式の名前を使用していないため、AUR でテーマを検索してみてください。Shell のテーマは gnome-look.org からダウンロードすることも可能です。

AppIndicators/Top バーのアイコン

AppIndicators (バックグラウンドで動作する特定のアプリケーションを制御/監視する際に便利です) を有効化するには、gnome-shell-extension-appindicatorgnome-shell-extension-appindicator-gitAUR をインストールし、GNOME Shell を再起動し、GNOME 拡張機能 アプリケーションで AppIndicator を有効化するか以下を実行してください:

$ gnome-extensions enable $(gnome-extensions list | grep -m 1 appindicatorsupport)
Shell のぼかし

Blur my Shell は、概要画面だけでなく、シェル自身や他のアプリにぼかし効果を追加する拡張機能です。gnome-shell-extension-blur-my-shellAURgnome-shell-extension-blur-my-shell-gitAUR (開発アップデート) をインストールしてください。この拡張機能は高度にカスタマイズ可能で、ぼかしをかけるアプリケーションを選択することができます。

ウィンドウの角を丸める

ほとんどの GNOME アプリケーションは上部の角だけが丸いですが、レガシーなウィンドウは四隅が尖っています。全てのウィンドウの角を丸くするには、gnome-shell-extension-rounded-window-cornersAUR をインストールしてください。

ヒント: 特定のウィンドウが正しくレンダリングされない場合、この拡張機能の環境設定ダイアログでそのウィンドウをブラックリストに登録できます。
Alt-Tab でカバーフロー

GNOME のデフォルトの Alt-Tab は非常にシンプルで、選択されたウィンドウの概要が表示されることはありません。Coverflow Alt-Tab は Alt-Tab の動作を拡張し、アプリケーション間の切り替えをより簡単にする機能を追加し、さらに見栄えも良くする拡張機能です。gnome-shell-extension-coverflow-alt-tab-gitAUR をインストールすれば、この拡張機能の設定を好みに合わせて変更することができます。

自動起動

GNOME は XDG Autostart を実装しています。

gnome-tweaks で自動起動のエントリを管理することができます。

ヒント: Tweaks の スタートアップアプリケーション セクション内のプラスボタンが反応しない場合、Tweaks を次のコマンドでターミナルから起動してみてください: gnome-tweaksこのフォーラムスレッドを参照してください。
ノート: 非推奨の gnome-session-properties ダイアログは gnome-session-propertiesAUR パッケージをインストールして追加することができます。システム全体で自動起動するアプリを無効にすることもできます (gnome-tweaks にはない機能です)。

デスクトップ

Dash to Dock

ダッシュをオーバービューの外に出して、アプリケーションを簡単に起動・切り替えできるドックにするには、gnome-shell-extension-dash-to-dockAURインストールします。

オーバービューモードでの起動

GNOME 40 からは、(以前のバージョンのように) 空のデスクトップではなく、直接オーバービューモードで起動するようになりました。gnome-shell-extension-no-overviewAURインストールすることで、以前の挙動を模倣させることができます。

または、gnome-shell-extension-dash-to-dockAUR を使用している場合、gsettings を使ってこの挙動を無効化できます:

$ gsettings set org.gnome.shell.extensions.dash-to-dock disable-overview-on-startup true

[4] での議論を参照してください。

クリップボードの履歴

他のデスクトップ環境とは異なり、GNOME にはクリップボードの履歴を管理するためのビルトインツールがありません。しかし、拡張機能の助けを借りて、これを行うことができます。gnome-shell-extension-clipboard-indicatorAUR をインストールして下さい。

天気

選択した場所に基づいて現在の天気情報をトップパネルに表示するには、gnome-shell-extension-openweatherAUR をインストールしてください。天気情報はリアルタイムで更新され、天候、風速、気圧などの有用な情報を表示します。

サウンド入出力デバイスセレクター

この記事またはセクションの正確性には問題があります。
理由: おそらく、GNOME 43 の時点ではもはや必要ありません。 (議論: トーク:GNOME#)

デフォルトでは、サウンドの入出力デバイスを変更したり、マイクの音量を変更したい場合、GNOME Control Center を開いて、そこからこれらの設定を行う必要があります。デバイスセレクターとマイクのボリュームスライダーを統合するには、gnome-shell-extension-sound-output-device-chooserAURgnome-shell-extension-sound-output-device-chooser-gitAUR をインストールしてください。インストール後にさらに設定を行うことができます。

フォント

ヒント: 倍率 を 1.00 より大きい値に設定した場合、アクセシビリティメニューが自動的に有効になります。

ウィンドウタイトル、インターフェイス (アプリケーション)、ドキュメントやモノスペースのフォントを設定することができます。gnome-tweaks の フォント タブにあるオプションを見て下さい。

サブピクセルレンダリングについては大抵のモニターに適合する RGBA が良いでしょう。フォントの表示がおかしい場合は なし にまでヒンティングを減らして下さい。

WEBP、サムネイル

webp-pixbuf-loaderインストールすることで、GNOME のイメージビューア (eog) は WEBP も表示できるようになり、GNOME Files で WEBP イメージのサムネイルを生成するサムネイラが追加されます。

インプットメソッド

Gnome は IBus によってインプットメソッドの統合的なサポートをしており、インストールする必要があるのは ibus と必要なインプットメソッドエンジン (例: Intelligent Pinyin の場合 ibus-libpinyin) だけです。インストール後、GNOME 設定 (gnome-control-center) の キーボード > 入力ソース からインプットメソッドエンジンをキーボードレイアウトとして追加できます。

キーボード配列の癖

Neo2 のような複数のレイヤー/モディファイアを使う代替キーボードレイアウトを使っている場合、GNOME 設定 (gnome-control-center) の キーボード > 特殊文字の入力代替文字キー右 Alt から変更して、キーボードレイアウトのネイティブモディファイアとして使えるようにしなければならない場合があります。例えば、左 Alt に設定すると、Alt+Tab ができなくなるので、変更する場合は注意が必要です。 この変更をしないと、左の Mod3 キーは動作するかもしれませんが、右のキー (AltGr) は動作しないかもしれません。(2021-05-18現在)

電源

ノート PC を使用している場合、アイドル時や電源ボタンが押された時、蓋が閉じられたときの挙動を制御する以下の設定を変更したい場合があります:

$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.power sleep-inactive-ac-timeout 3600
$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.power sleep-inactive-ac-type hibernate
$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.power sleep-inactive-battery-timeout 1800
$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.power sleep-inactive-battery-type hibernate
$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.power power-button-action suspend
$ gsettings set org.gnome.desktop.lockdown disable-lock-screen true

フタを閉じた時でもモニターの電源を切らないようにするには:

$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.xrandr default-monitors-setup do-nothing

GNOME 3.24 では以下の設定が廃止されました:

org.gnome.settings-daemon.plugins.power button-hibernate
org.gnome.settings-daemon.plugins.power button-power
org.gnome.settings-daemon.plugins.power button-sleep
org.gnome.settings-daemon.plugins.power button-suspend
org.gnome.settings-daemon.plugins.power critical-battery-action
ノートパソコンの蓋が閉まってもサスペンドさせない

GNOME の設定パネルには、ラップトップの蓋が閉じたときに起動する動作をユーザが変更するためのオプションがありません。しかし、gnome-tweakssystemd によって適用される設定を上書きすることができます。全般 タブで、ラップトップの蓋を閉じるとサスペンドする をオフにしてください。そうすると、システムは蓋を閉じたときに Suspend to RAM (S3) をしなくなります。

システム全体で蓋スイッチの動作を変更するには、上記の設定が off でない ことを確認し、/etc/systemd/logind.conf の systemd 設定を編集してください。蓋を閉じた時のサスペンドをオフにするには、電源管理#ACPI イベント で説明されているように HandleLidSwitch=ignore を設定してください。

バッテリーレベルが危険な時のアクションを変更する

設定パネルにはバッテリーが少なくなったときに行うアクションを変更するオプションは存在しません。dconf からも設定は削除されています。現在は upower によって管理されているので、/etc/UPower/UPower.conf で upower の設定を変更してください。以下の設定を適宜修正してください:

/etc/UPower/UPower.conf
PercentageLow=10
PercentageCritical=3
PercentageAction=2
CriticalPowerAction=HybridSleep
電源モード

電源プロファイルをサポートするために、(gnome-control-center の) 任意の依存パッケージである power-profiles-daemon をインストールしてください。gnome-shell と GNOME Settings は両方とも起動時に power-profiles-daemon のアクティブ化をリクエストするので、このサービスを明示的に起動/有効化する必要はありません。

このサービスがアクティブである時、電源プロファイルは GNOME 設定とシステムメニューの 電源 セクションで管理できます。

スクリーンキャスト

組み込みのスクリーンショットツールには、デフォルトではスクリーンキャストオプションがありません。(gnome-shell の) 任意の依存パッケージである gst-plugin-pipewire をインストールすることで、画面の録画が可能になります。

別のウィンドウマネージャを使う

GNOME Shell は別のウィンドウマネージャの使用をサポートしていませんが、GNOME Flashback は Metacity と Compiz のセッションを提供します。さらに、代替のコンポーネントを使用する独自のカスタムの GNOME セッションを定義することができます。

参照

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