Intel NUC

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Next Unit of Computing (NUC) は Intel によって開発されたスモールフォームファクタ (SFF) PC です。NUC の第一世代は Sandy Bridge Celeron CPU を搭載しており、第二世代では CPU として Ivy Bridge Core i3 や Core i5 プロセッサが搭載されています。第三世代では Haswell アーキテクチャが使われています。NUC のマザーボードの寸法は 4 × 4 インチ (10.16 × 10.16 cm) です。

ベアボーンキットはボードとファン付きのプラスチックケース、外部供給電源と VESA マウントプレートから成ります。Intel は CPU が組み込まれた NUC マザーボード単体も販売していますが、(2013年現在) NUC マザーボードの価格はベアボーンキットの値段とほとんど変わりません。サードパーティによる NUC ボードのケースも購入できます。

インストール

通常のインストールガイドの手順に従ってください。

インストールの前にボードの BIOD をアップデートすることを強く推奨します。詳しくは Intel 公式の BIOS アップデートの説明 を読んでください。

ノート: BIOS を更新する前に、最新の BIOS バージョンと特定の NUC モデルで互換性に問題が発生してないかネット上の情報を検索してください。バージョンによってはリグレッションが発生することが確認されています。

NVMe

Intel NUC は PCIe M.2 インターフェイスに接続された NVMe をサポートします。ソリッドステートドライブ/NVMe を見てください。

ノート: 最新の BIOS バージョン 0033 (あるいはそれ以降のバージョン) では、バグが原因で M.2 はデフォルトでは無効になっています。

グラフィック

ほとんどの NUC には Intel Graphics が搭載されています。NUC モデルでグラフィックのハードウェアアクセラレーションを活用するには VA-APIVDPAU をインストールしてください。

Skylake

警告: Intel の DRM ドライバーである i915 には様々なバグが存在し、カーネルのエラーを発生させたり、GPU がクラッシュしたり、システムが完全にフリーズする可能性があります。

最新のカーネルバージョンでも DRM のバグに修正は予定されていません (4.5-rc2 で確認済み)。Intel Graphics#Skylake サポートを参照してください。

ワイヤレス

ほとんどの NUC のワイヤレスアダプダは特に設定をしなくても動作します。適切なファームウェアがロードされていることを確認してください。詳しくはワイヤレス設定#iwlwifi を参照。

パフォーマンス

起動時間

BIOS の設定でレガシーブートを無効化して UEFI で起動することで起動時間を短縮できます。

トラブルシューティング

サスペンドで NUC が文鎮化する問題

警告: Linux が動作している Intel NUC をスリープ・サスペンド・ハイバネートすると文鎮化する可能性があるという問題が広く報告されています [1][2][3]。問題の原因は不明ですが、Arch Linux でも同じ問題が発生するとのことです。

今のところ、ハイバネートした NUC を電源ボタンを使って復帰しないことを推奨します。Wake-on-LAN や Wake-on-USB など別の手段を使ってください。

NUC が文鎮化してしまった場合、マザーボードの底側に付いている CMOS 電池をしばらく取り外すことで直る可能性があります。

オーディオプラグ

PulseAudio#Switch on connect モジュールにはバグが存在し、プラグを切断したときに PulseAudio によって音声の再生が止まってしまい、Pulse の再起動が必要になることがあります。そのような問題が発生する場合、モジュールをコメントアウトしてください:

/etc/pulse/default.pa
#load-module module-switch-on-port-available

TPM

NUC デバイスには TPM 機能が存在しますが、tpm_crb にあるバグが原因で現在は使えなくなっています [4][5]。Linux カーネル 4.5.x でパッチが作られる予定です。

電源オフ

シャットダウンの実行後も、青色の電源 LED が消えず NUC が完全にシャットダウン状態にならないことがあります。その場合、電源ボタンを数秒間押し続けてユニットの電源を切る必要があります。

BIOS で wake-on-CIR (赤外線センサ) のオプションを全て無効化することでこの問題は解決します。場合によっては CIR センサを完全に無効化しないと直らない場合もあります。

参照