「LXQt」の版間の差分

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2013年の初めに、Hong Jen Yee "PCMan" によって [[LXDE]] コンポーネントの [[Qt]] ツールキットへの移植が開始されました。2013年7月3日に [https://blog.lxde.org/?p=1013 LXDE-Qt の最初のプレビュー] がリリースされました。そして、7月21日、(LXDE と同じような設計思想でデスクトップを開発していた) Razor-qt プロジェクトと LXDE プロジェクトが合併することがアナウンスされました。
   
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こうして、Razor-qt コンポーネントと LXDE コンポーネントを使用する、Qt 上に構築されたデスクトップ、[https://lxqt-project.org LXQt] が誕生しました。開発では主に LXQt に焦点を当てていますが、LXDE の GTK 2 バージョンも開発が続けられる予定です。
[http://lxqt.org LXQt ホームページ] より:
 
   
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== インストール ==
:''LXQt は LXDE (Lightweight Desktop Environment) を Qt に移植したバージョンです。LXDE-Qt と Razor-qt プロジェクトが合併して作られました。軽量で柔軟性があり、極めて高速で、ユーザーフレンドリなデスクトップ環境です。''
 
   
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まず、[[Xorg]] をインストール・設定してください。そして、{{Grp|lxqt}} グループを[[インストール]]し、アイコンテーマをインストールしてください (例えば、{{Pkg|breeze-icons}} や {{Pkg|oxygen-icons}})。
== 歴史 ==
 
   
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以下をインストールすることで、機能を追加できます:
2013年の初めに、Hong Jen Yee "PCMan" によって [[LXDE|LXDE]] コンポーネントの Qt ツールキットへの移植が開始されました。PCMan は GTK+2 ツールキットから LXDE を移植する必要を認識していました、GTK+2 は現在メンテナンスが終わっており、GTK+3 には不満があったのです。2013年7月3日に [http://blog.lxde.org/?p=1013 LXDE-Qt の最初のプレビュー] がリリースされました。そして、7月21日、(LXDE と同じような設計思想でデスクトップを開発していた) Razor-qt プロジェクトと LXDE プロジェクトが合併することがアナウンスされます。これによって Razor-qt コンポーネントと移植した LXDE コンポーネントを使い Qt によって作成されるデスクトップ、LXQt が誕生しました。現在、プロジェクトの開発努力は LXQt に多く向けられていますが、LXDE の GTK+2 バージョンもしばらくの間は開発が続けられる予定です。Razor-qt のユーザーにとっては Razor-qt バージョン 0.6.0 が最後のパッケージとなります。このリリースの後は、Razor-qt ツリーのメンテナンスは打ち切られることになっています。そして全ての開発者は LXQt デスクトップの開発に従事することになります。
 
   
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* {{App|LXQt Connman applet|[[ConnMan]] の LXQt システムトレイアプレット。|https://github.com/lxqt/lxqt-connman-applet|{{AUR|lxqt-connman-applet}}}}
== インストール ==
 
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* {{App|nm-tray|Qt ベースのシンプルな NetworkManager フロントエンド。|https://github.com/palinek/nm-tray|{{AUR|nm-tray}}}}
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* {{App|[[SDDM]]|LXQt での推奨ディスプレイマネージャ。|https://github.com/sddm/sddm|{{Pkg|sddm}}}}
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* (必要であれば) スクリーンロッカー。例えば [[slock]] や [[XScreenSaver]]。これらは両方 LXQt と統合されていることが確認されており、他のものもそうかもしれません。
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** [[LightDM]] をディスプレイマネージャとして使用する場合、[[light-locker]] を使うことができます。
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** サスペンド/スリープ時のスクリーンロックを無効化したい場合は、''LXQt > 設定 > LXQt 設定 > セッション > サスペンド/ハイバネートの前に画面をロックする'' のチェックボックスで設定してください。{{Tip|LXQt は、スクリーンロックに {{Pkg|xdg-utils}} の ''xdg-screensaver'' を使い、これは LXQt セッションで XScreenSaver と {{Pkg|xautolock}} と一緒に使った場合にのみ動作します。他のスクリーンロッカーを使うこともできます。例えば、''slock'' の場合、[[Slock#サスペンド時にロック]] の指示に従いつつ、LXQt に合う見た目を得るためにパッチを当てられた {{AUR|xdg-utils-slock}} もインストールしてください。{{AUR|betterlockscreen}} の場合は、{{AUR|xdg-utils-betterlockscreen}} をインストールしてください。
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}}
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* 以上で、{{ic|~/.config/lxqt/lxqt.conf}} を編集して、スクリーンロッカーを追加することができます。xautolock はもはや必要ありません。例えば、i3lock を使うには以下を追加してください:
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[Screensaver]
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lock_command=i3lock
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* オーディオサポートは、[[一般的な推奨事項#サウンドシステム]] を見てください。
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* 一部の LXQt パネルプラグインは、正しく機能するために追加のパッケージを必要とします。{{Pkg|lxqt-panel}} の [[PKGBUILD#optdepends|任意の依存関係]]を確認してください。
   
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== デスクトップの起動 ==
[[公式リポジトリ]]から {{Grp|lxqt}} グループをインストールしてください。また、{{Pkg|openbox}} もインストールします (LXQt のデフォルト[[ウィンドウマネージャ]])。
 
   
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=== xinit を使う ===
以下のパッケージもインストールすると良いでしょう:
 
* {{AUR|qterminal-git}} - 軽量な Qt ターミナルエミュレータ。
 
* {{AUR|obconf-qt-git}} - openbox の設定ツール ObConf の Qt 移植。
 
* {{Pkg|oxygen-icons}} - LXQt デスクトップに合っているアイコンテーマ。
 
* {{Grp|qtcurve}} - LXQt デスクトップに合っている Qt テーマ。
 
* {{Pkg|sddm}} - LXQt の推奨ディスプレイマネージャ。
 
   
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以下の行を [[Xinitrc]] に追加してください:
== LXQt の起動 ==
 
   
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{{hc|~/.xinitrc|exec startlxqt}}
===グラフィカルログイン===
 
   
  +
=== グラフィカルログイン ===
お好きな[[ディスプレイマネージャ]]のセッションメニューから ''LXQt Desktop'' を選択してください。
 
   
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[[ディスプレイマネージャ]]のメニューから ''LXQt Desktop'' を選んでください。
=== xinit を使う ===
 
 
{{ic|~/.xinitrc}} ファイルに次の行を追加してください:
 
exec startlxqt
 
   
 
== 設定 ==
 
== 設定 ==
   
LXQt は設定を変更するため GUI アプリケーションが用意されています。設定ファイルは {{ic|~/.config/lxqt}} に存在します。このディレクトリは最初に自動的に作成されます。新しいユーザのデフォルト設定は {{ic|/etc/xdg/lxqt}} にあります。
+
LXQt は一般に、設定を変更するため GUI アプリケーションを提供しようと努力します。設定ファイルは {{ic|~/.config/lxqt}} にあります。このディレクトリは自動的に初期化されます。新しいユーザのデフォルト設定は{{ic|/usr/share/lxqt}} にあります。
   
  +
=== スクリーン輝度 ===
=== デフォルトのウィンドウマネージャを変更する ===
 
   
  +
スクリーン輝度のキーボードショートカットにスクリーン輝度制御ではなくスクリーンコントラスト制御が割り当てられてしまっている場合、LXQt コンフィグレーションセンター > ショートカットキーからコマンドを変更して xbacklight を使うように設定できます:
[[Openbox]] が LXQt におけるデフォルトの[[ウィンドウマネージャ]]ですが、{{ic|~/.config/lxqt/session.conf}} ファイルを編集することで LXQt で使用するウィンドウマネージャを指定することができます。
 
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  +
xbacklight -inc 10
  +
xbacklight -dec 10
  +
  +
Intel カーネルモードセッティングドライバを使っている場合、xbacklight は動作しません。しかし、以下のコマンドを代わりに使うことができます:
  +
  +
pkexec lxqt-backlight_backend --inc
  +
pkexec lxqt-backlight_backend --dec
  +
  +
スクリーンの輝度を上げ下げするために2つのスクリプトを作成し、そのスクリプトのパスをキーボードショートカットに割り当てる必要があるかもしれません。
  +
  +
スクリーン輝度を変更するもう一つの方法は、{{Pkg|brightnessctl}} を使うことです:
  +
  +
brightnessctl -d intel_backlight set +5%
  +
brightnessctl -d intel_backlight set 5%-
  +
  +
=== パネルウィジェット ===
  +
  +
「CPU モニター」や「システム統計情報」ウィジェットをパネルに追加できない場合、{{Pkg|libstatgrab}} と {{Pkg|libsysstat}} がインストールされていることを確認してください。
  +
  +
=== 別のウィンドウマネージャを使う ===
  +
  +
[[Openbox]] が LXQt のデフォルトの[[ウィンドウマネージャ]]ですが、''セッションの設定'' ({{ic|lxqt-config-session}}) から他のウィンドウマネージャを指定できます。または、{{ic|~/.config/lxqt/session.conf}} からも設定できます。以下の行を変更してください:
   
次の行を使用したい[[ウィンドウマネージャ]]に変更してください:
 
 
window_manager=openbox
 
window_manager=openbox
   
  +
選んだ[[ウィンドウマネージャ]]に:
例えば、LXQt で {{Pkg|metacity}} を使いたい場合、次のとおりに変更してください:
 
window_manager=metacity
 
   
  +
window_manager=''your_window_manager''
LXQt で [[Compiz]] を使いたい場合は、次のとおりに変更してください:
 
window_manager=compiz ccp
 
   
  +
=== 自動起動 ===
== アプリケーションの提案 ==
 
   
  +
ログイン時に X アプリケーションを実行させるには、メインメニューをクリックして ''LXQt > 設定 > LXQt 設定 > セッション'' を開いてください。あるいは、以下のコマンドでこのウィンドウを開くことができます:
LXQt は軽量デスクトップであるため、ただインストールしただけではデスクトップアプリケーションがあまり入っていません。インストールするアプリケーションの選択はユーザーに委ねられています。[https://github.com/Razor-qt/razor-qt/wiki/3rd-party-applications Razor-qt wiki] にインストールできる便利な Qt アプリケーションがリストアップされたページが存在します。また、Arch で利用できるアプリケーションを包括的にまとめた[[アプリケーション一覧]]のページも参照してください。
 
   
  +
$ lxqt-config-session
==トラブルシューティング==
 
   
  +
このウィンドウで左のリストから ''自動起動'' をクリックしてください。ここで、新しいアプリケーションを全体の自動起動 ([[XDG Autostart]] 仕様を実装しているすべてのセッションで起動されます) かローカルの自動起動 (このオプションに関するバグは [https://github.com/lxqt/lxqt/issues/746 issue 746] を見てください) に追加してください。追加したそれぞれのアイテムに対して、{{ic|lxqt-config-session}} はデスクトップエントリを適切な [[XDG Autostart]] ディレクトリに作成します。
=== Qt テーマが反映されない ===
 
   
  +
「全体の自動起動」と「LXQt の自動起動」との違いは、対応する ''.desktop'' ファイルが配置されているディレクトリではなく、{{ic|OnlyShowIn}} の設定によるものです。{{ic|1=OnlyShowIn=true}} が設定されている場合、「LXQt の自動起動」であるとみなされます。さらに、{{ic|1=X-LXQt-Module=true}} が設定されている場合、そのアイテムは {{ic|lxqt-config-session}} に表示されません。
LXQt のアプリケーションが使用している Qt テーマにそわない場合 (特に KDE のシステム設定を使ってテーマを設定した場合)、KDE 4.6.1 現在、KDE のスタイルを探す場所を Qt に知らせる必要があります (Oxygen, QtCurve など)。
 
   
  +
=== 環境変数を設定する ===
そのためには {{ic|QT_PLUGIN_PATH}} 環境変数を設定してください。例えば、次のような行を {{ic|/etc/profile}} (root 権限がない場合 {{ic|~/.profile}}) に挿入してください:
 
   
  +
LXQt セッションの[[環境変数]]は、「セッション」設定で定義できます。
export QT_PLUGIN_PATH=$HOME/.kde4/lib/kde4/plugins/:/usr/lib/kde4/plugins/
 
   
  +
=== アプリケーションメニューを編集する ===
これで {{ic|qtconfig-qt4}} があなたの KDE スタイルを探せるようになって問題が解決するはずです。
 
   
  +
{{ic|/usr/share/applications/lxqt-*.desktop}} の ''.desktop'' ファイルを編集することでメニューエントリを編集できます。[[デスクトップエントリ]] を見てください。
また、KDE の styles ディレクトリに Qt の styles ディレクトリからシンボリックリンクを貼ることも可能です:
 
# ln -s /usr/lib/kde4/plugins/styles/ /usr/lib/qt/plugins/styles
 
   
  +
== ヒントとテクニック ==
=== Qt Configuration が起動しない ===
 
LXQt Configuration Center や設定メニューの 'Qt Configuration' は {{ic|qtconfig}} を起動するために使用します。qtconfig を動かす前に以下の環境変数を設定する必要があります:
 
   
  +
=== スクリーンコンポジタ ===
export QTCHOOSER_RUNTOOL=qtconfig
 
export QT_SELECT=4
 
   
  +
以下のようなコマンドで、{{Pkg|picom}} などのようなコンポジタを自動起動アプリケーションに追加することができます:
上記は qt4 の qtconfig を有効にします。
 
  +
picom --vsync -r 12 --no-fading-openclose -b
  +
  +
=== 終了オプションをカスタマイズする ===
  +
  +
それぞれのパッケージが提供する {{ic|.desktop}} ファイルを {{ic|~/.local/share/applications}} にコピーし、{{ic|1=NoDisplay=true}} ディレクティブを含むように変更することで、''終了'' のオプションをカスタマイズできます。参照: [https://github.com/lxqt/lxqt/issues/876 #876]。
  +
  +
マスキングを検討すべきファイルのリストの完全なリスト:
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  +
lxqt-hibernate.desktop
  +
lxqt-leave.desktop
  +
lxqt-lockscreen.desktop
  +
lxqt-logout.desktop
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lxqt-reboot.desktop
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lxqt-shutdown.desktop
  +
lxqt-suspend.desktop
  +
  +
例: ハイバネートオプションを削除する。
  +
  +
$ mkdir -p ~/.local/share/applications
  +
$ sed '/OnlyShowIn/aNoDisplay=true' </usr/share/applications/lxqt-hibernate.desktop >~/.local/share/applications/lxqt-hibernate.desktop
  +
  +
== トラブルシューティング ==
  +
  +
=== デスクトップアイコンがまとめられてしまう ===
  +
  +
デスクトップ上のアイコンを移動するときに、他のアイコンと至近距離まで近づけると結合されます。アイコンを分離できなくなった場合、{{ic|~/.config/pcmanfm-qt/lxqt/desktop-items-0.conf}} を削除してデスクトップを再起動してください。
  +
  +
=== xrdp を使って LXQt を実行する ===
  +
  +
リモートログインで LXQt を [[xrdp]] で実行することは、サーバーのリソース消費を最小化しつつ、高速で便利であるという利点があります。xrdp をセットアップすることはあまり難しくなく、{{ic|~/.xinitrc}} を調整するだけです。LXQt は一部の D-Bus サービスの機能に頼っているようなので、そのファイルの末尾に以下の行を追加する必要があります [https://gist.github.com/valorad/443b076f42877a657847df8c77d36dc4]:
  +
  +
exec dbus-run-session -- startlxqt
   
 
== 参照 ==
 
== 参照 ==
   
* [http://lxqt.org LXQt ホームページ]
+
* [https://lxqt-project.org LXQt ホームページ]
* [https://github.com/lxde LXQt development]
+
* [https://github.com/lxqt/lxqt LXQt 開発]
* [http://lxqt-de.deviantart.com/ LXQt on deviantART]
+
* [https://lxqt-de.deviantart.com/ deviantART LXQt]
  +
* [https://github.com/lxqt/lxqt/wiki GitHub の LXQt wiki]
  +
  +
{{TranslationStatus|LXQt|2024-01-18|797144}}

2024年1月18日 (木) 22:56時点における最新版

関連記事

2013年の初めに、Hong Jen Yee "PCMan" によって LXDE コンポーネントの Qt ツールキットへの移植が開始されました。2013年7月3日に LXDE-Qt の最初のプレビュー がリリースされました。そして、7月21日、(LXDE と同じような設計思想でデスクトップを開発していた) Razor-qt プロジェクトと LXDE プロジェクトが合併することがアナウンスされました。

こうして、Razor-qt コンポーネントと LXDE コンポーネントを使用する、Qt 上に構築されたデスクトップ、LXQt が誕生しました。開発では主に LXQt に焦点を当てていますが、LXDE の GTK 2 バージョンも開発が続けられる予定です。

インストール

まず、Xorg をインストール・設定してください。そして、lxqt グループをインストールし、アイコンテーマをインストールしてください (例えば、breeze-iconsoxygen-icons)。

以下をインストールすることで、機能を追加できます:

  • LXQt Connman appletConnMan の LXQt システムトレイアプレット。
https://github.com/lxqt/lxqt-connman-applet || lxqt-connman-appletAUR
  • nm-tray — Qt ベースのシンプルな NetworkManager フロントエンド。
https://github.com/palinek/nm-tray || nm-trayAUR
  • SDDM — LXQt での推奨ディスプレイマネージャ。
https://github.com/sddm/sddm || sddm
  • (必要であれば) スクリーンロッカー。例えば slockXScreenSaver。これらは両方 LXQt と統合されていることが確認されており、他のものもそうかもしれません。
    • LightDM をディスプレイマネージャとして使用する場合、light-locker を使うことができます。
    • サスペンド/スリープ時のスクリーンロックを無効化したい場合は、LXQt > 設定 > LXQt 設定 > セッション > サスペンド/ハイバネートの前に画面をロックする のチェックボックスで設定してください。
      ヒント: LXQt は、スクリーンロックに xdg-utilsxdg-screensaver を使い、これは LXQt セッションで XScreenSaver と xautolock と一緒に使った場合にのみ動作します。他のスクリーンロッカーを使うこともできます。例えば、slock の場合、Slock#サスペンド時にロック の指示に従いつつ、LXQt に合う見た目を得るためにパッチを当てられた xdg-utils-slockAUR もインストールしてください。betterlockscreenAUR の場合は、xdg-utils-betterlockscreenAUR をインストールしてください。
  • 以上で、~/.config/lxqt/lxqt.conf を編集して、スクリーンロッカーを追加することができます。xautolock はもはや必要ありません。例えば、i3lock を使うには以下を追加してください:
[Screensaver]
lock_command=i3lock

デスクトップの起動

xinit を使う

以下の行を Xinitrc に追加してください:

~/.xinitrc
exec startlxqt

グラフィカルログイン

ディスプレイマネージャのメニューから LXQt Desktop を選んでください。

設定

LXQt は一般に、設定を変更するために GUI アプリケーションを提供しようと努力します。設定ファイルは ~/.config/lxqt にあります。このディレクトリは自動的に初期化されます。新しいユーザのデフォルトの設定は、/usr/share/lxqt にあります。

スクリーン輝度

スクリーン輝度のキーボードショートカットにスクリーン輝度制御ではなくスクリーンコントラスト制御が割り当てられてしまっている場合、LXQt コンフィグレーションセンター > ショートカットキーからコマンドを変更して xbacklight を使うように設定できます:

xbacklight -inc 10
xbacklight -dec 10

Intel カーネルモードセッティングドライバを使っている場合、xbacklight は動作しません。しかし、以下のコマンドを代わりに使うことができます:

pkexec lxqt-backlight_backend --inc
pkexec lxqt-backlight_backend --dec

スクリーンの輝度を上げ下げするために2つのスクリプトを作成し、そのスクリプトのパスをキーボードショートカットに割り当てる必要があるかもしれません。

スクリーン輝度を変更するもう一つの方法は、brightnessctl を使うことです:

brightnessctl -d intel_backlight set +5%
brightnessctl -d intel_backlight set 5%-

パネルウィジェット

「CPU モニター」や「システム統計情報」ウィジェットをパネルに追加できない場合、libstatgrablibsysstat がインストールされていることを確認してください。

別のウィンドウマネージャを使う

Openbox が LXQt のデフォルトのウィンドウマネージャですが、セッションの設定 (lxqt-config-session) から他のウィンドウマネージャを指定できます。または、~/.config/lxqt/session.conf からも設定できます。以下の行を変更してください:

window_manager=openbox

選んだウィンドウマネージャに:

window_manager=your_window_manager

自動起動

ログイン時に X アプリケーションを実行させるには、メインメニューをクリックして LXQt > 設定 > LXQt 設定 > セッション を開いてください。あるいは、以下のコマンドでこのウィンドウを開くことができます:

$ lxqt-config-session

このウィンドウで左のリストから 自動起動 をクリックしてください。ここで、新しいアプリケーションを全体の自動起動 (XDG Autostart 仕様を実装しているすべてのセッションで起動されます) かローカルの自動起動 (このオプションに関するバグは issue 746 を見てください) に追加してください。追加したそれぞれのアイテムに対して、lxqt-config-session はデスクトップエントリを適切な XDG Autostart ディレクトリに作成します。

「全体の自動起動」と「LXQt の自動起動」との違いは、対応する .desktop ファイルが配置されているディレクトリではなく、OnlyShowIn の設定によるものです。OnlyShowIn=true が設定されている場合、「LXQt の自動起動」であるとみなされます。さらに、X-LXQt-Module=true が設定されている場合、そのアイテムは lxqt-config-session に表示されません。

環境変数を設定する

LXQt セッションの環境変数は、「セッション」設定で定義できます。

アプリケーションメニューを編集する

/usr/share/applications/lxqt-*.desktop.desktop ファイルを編集することでメニューエントリを編集できます。デスクトップエントリ を見てください。

ヒントとテクニック

スクリーンコンポジタ

以下のようなコマンドで、picom などのようなコンポジタを自動起動アプリケーションに追加することができます:

picom --vsync -r 12 --no-fading-openclose -b

終了オプションをカスタマイズする

それぞれのパッケージが提供する .desktop ファイルを ~/.local/share/applications にコピーし、NoDisplay=true ディレクティブを含むように変更することで、終了 のオプションをカスタマイズできます。参照: #876

マスキングを検討すべきファイルのリストの完全なリスト:

lxqt-hibernate.desktop
lxqt-leave.desktop
lxqt-lockscreen.desktop
lxqt-logout.desktop
lxqt-reboot.desktop
lxqt-shutdown.desktop
lxqt-suspend.desktop

例: ハイバネートオプションを削除する。

$ mkdir -p ~/.local/share/applications
$ sed '/OnlyShowIn/aNoDisplay=true' </usr/share/applications/lxqt-hibernate.desktop >~/.local/share/applications/lxqt-hibernate.desktop

トラブルシューティング

デスクトップアイコンがまとめられてしまう

デスクトップ上のアイコンを移動するときに、他のアイコンと至近距離まで近づけると結合されます。アイコンを分離できなくなった場合、~/.config/pcmanfm-qt/lxqt/desktop-items-0.conf を削除してデスクトップを再起動してください。

xrdp を使って LXQt を実行する

リモートログインで LXQt を xrdp で実行することは、サーバーのリソース消費を最小化しつつ、高速で便利であるという利点があります。xrdp をセットアップすることはあまり難しくなく、~/.xinitrc を調整するだけです。LXQt は一部の D-Bus サービスの機能に頼っているようなので、そのファイルの末尾に以下の行を追加する必要があります [1]:

exec dbus-run-session -- startlxqt

参照

翻訳ステータス: このページは en:LXQt の翻訳バージョンです。最後の翻訳日は 2024-01-18 です。もし英語版に 変更 があれば、翻訳の同期を手伝うことができます。