Qt と GTK アプリケーションの外観の統合

提供: ArchWiki
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QtGTK+ ベースのプログラムは異なるウィジェットツールキットを使ってグラフィカルユーザーインターフェースを表示しています。それぞれにデフォルトで異なるテーマ・スタイル・アイコンセットが存在するため、"ルックアンドフィール"は著しく乖離してしまいます。この記事ではデスクトップエクスペリエンスを統合するために Qt と GTK+ のアプリケーションの外観を似たようにする方法を説明しています。

概要

2つのツールキットで同じような見た目を表示するには以下を修正する必要が出てきます:

  • テーマ: アプリケーションやウィジェットセットなどの外観のカスタマイズ。テーマは通常、スタイル・アイコンテーマ・カラーテーマから成ります。
  • スタイル: ウィジェットセットのグラフィカルレイアウトと外観。
  • アイコンテーマ: グローバルアイコンのセット。
  • カーソルテーマ: スタイルと合わせて使われるグローバルカラーのセット。

外観の統一のために取れる方法は様々です:

  • 特殊なテーマエンジンを使って、他のグラフィカルツールキットの見た目をメインのツールキットに合うように仲介させる。
  • 下で説明しているツールを使って GTK+ と Qt のスタイルを別個に修正し、同じような見た目のテーマ (スタイル・カラー・アイコン・カーソル・フォント) を選択する。

Qt と GTK+ 両方のためのスタイル

統合のために、Qt と GTK+ 両方で提供されているウィジェットスタイルのセットが存在し、全ての主要なバージョンが含まれています。このようなスタイルを使うことで、アプリケーションが使っているツールキットに関係なく全てのアプリケーションの見た目を一つにすることが可能です。

ノート: バージョン 3.16 から、GTK+ 3 は CSS を使用しないテーマを サポートしなくなりました 。そのため Oxygen-Gtk などのスタイルはもはや 使うことができなくなっています

Breeze

Breeze は Plasma 5 のデフォルトの Qt スタイルです。Qt5 のスタイルは breeze パッケージで、Qt4 のスタイルは breeze-kde4AUR パッケージでインストールできます。Breeze と似ている GTK+ 2 と GTK+ 3 のテーマは breeze-gtk パッケージでインストールできます。

パッケージをインストールしたら、GTK+ の設定ツールを使って GTK+ のテーマを変更してください。

KDE Plasma を利用している場合は、KDE システム設定の System Settings > Application Style > Configure GNOME/GTK Application Style… にて GTK の設定が反映されるようにしてください。 もしくは、kde-gtk-config をインストールしてコマンドラインから実行して設定することもできます。

Adwaita

Adwaita はデフォルトの GNOME のテーマです。GTK+ 3 のテーマは標準で含まれており、GTK+ 2 のテーマは gnome-themes-extra に含まれています。デフォルトでは、Qt アプリケーションには GTK+ 2 のテーマが使われます (#QGtkStyle を使用)。

ネイティブの Qt テーマを GTK+ 3 の Adwaita のようにしたいときは adwaita-qt を見て下さい。Qt 5 バージョンは adwaitaAUR[リンク切れ: パッケージが存在しません] パッケージで、Qt 4 バージョンは adwaita-qt4AUR パッケージでインストールできます。

デフォルトに設定するときは、Qt 5 では qt5ct パッケージか、QT_STYLE_OVERRIDE=adwaita 環境変数を使います。 Qt 4 では (qt4AUR パッケージに含まれている) qtconfig-qt4 を使います。

テーマエンジン

テーマエンジンは複数のツールキット間でテーマ (アイコンは除く) を翻訳する薄いレイヤー API として考えることができます。これらのエンジンはプロセスに余分なコードを追加するため、この種の解決方法がネイティブのスタイルを使うのと比べ最適なのかどうかは議論の余地があります。

QGtkStyle

ノート: QGtkStyle は qt5-base Qt 5.7.0 [1] から除去され、 qt5-stylepluginsAUR [2] に追加されました。
警告: GTK+ 2 のテーマによっては、フォントが透過してしまったりウィジェットがうまく調和しないなどのレンダリング問題が発生することがあります。

この Qt スタイルは GTK+ 2 を使って全てのコンポーネントを表示することで GNOME などの GTK+ ベースの環境とブレンドします。Qt 4.5 から、このスタイルは Qt に含まれているようになっています。gtk2 をインストール・設定してください。

QGtkStyle は Cinnamon, GNOME, Xfce におけるデフォルトの Qt4 スタイルです。また Cinnamon, GNOME, MATE, LXDE, Xfce におけるデフォルトの Qt5 スタイルでもあります。他の環境では:

  • Qt4 の場合、Qt Configuration (qtconfig-qt4) で有効にすることができます。Appearance > GUI Style から GTK+ を選択してください。もしくは、/etc/xdg/Trolltech.conf (システム全体) あるいは ~/.config/Trolltech.conf (ユーザー個別) ファイルを編集してください:
~/.config/Trolltech.conf
...
[Qt]
style=GTK+
...
  • Qt 5 の場合、qt5-stylepluginsAUR をインストールし、次の環境変数を設定することで有効にできます: QT_QPA_PLATFORMTHEME='gtk2'

完全な統合をするには、GTK+ 2 と GTK+ 3 の両方をサポートしている GTK+ テーマを設定する必要があります。上の設定を有効にすると描画に不具合が生じる場合、GTK+ テーマを変更してください。

QGnomePlatform

この Qt 5 プラットフォームテーマでは、GNOME での外観の設定が Qt アプリケーションに適用されます。qgnomeplatformAURqgnomeplatform-gitAURインストールした上で、別途スタイルをQt と GTK アプリケーションの外観の統合#Qt と GTK+ 両方のためのスタイルを参考にインストールしてください。

GNOME 3.20 以降では自動的に有効化されます。それ以前では QT_QPA_PLATFORMTHEME=gnome と設定すると有効になります。

Kvantum

Kvantum kvantum-qt5 は SVG ベースの Qt5 テーマです。Adapta, Arc, Ambiance, Materia GTK テーマと同様の Qt テーマが含まれています。

ヒントとテクニック

Qt アプリで GTK+ のアイコンテーマを使う

If you are running Plasma, run kde-gtk-config and select the icon-theme under System Settings > Application Style > GTK.

If you are using GNOME, run dconf-editor and change the icon-theme key under org > gnome > desktop > interface to your preferred icon theme.

If you are not using a Desktop environment, for example if you are running a minimal system with i3-wm, install dconf-editor and set the icon-theme as explained above. You might also have to set the value of DESKTOP_SESSION in your profile. See Environment variables#Defining variables for the possible ways to obtain the desired result.

ノート: If the icon theme was not applied, you might want to check if the name that you entered of your preferred theme, was in the correct format. For example, if you want to apply the currently active icon theme to your QT applications, you can find the correct format of its name with the command:
$ awk -F= '/icon-theme/ {print $2}' ~/.gtkrc-2.0

Add Title bar and frame to GTK3 applications under KDE Plasma

To have Gnome/GTK applications display with a KDE/Plasma title bar and frame, install gtk3-nocsd-gitAUR and restart your window manager to load the updated library path.

You can also run Gtk application with the wrapper:

$ gtk3-nocsd gedit

Improve subpixel rendering of GTK apps under KDE Plasma

See Font configuration#LCD filter.

Consistent file dialog

In order to have the same file dialog, one can use XDG Portals.

Install xdg-desktop-portal and xdg-desktop-portal-kde and set GTK_USE_PORTAL=1 environment variable in /etc/environment.

Note that currently not all gtk applications support kde file dialogs correctly. For example, Thunderbird supports it normally.

Applications using electron should use at least electron 14 (see #19159) and properly implement this function.
vscode has a pull request for fixing a problem, see #126113.

Meld application from official repository version 3.20.3-1 still opens gtk file picker; version 3.21.1 from meld-gitAUR opens kde file picker, but fails to open directories, see bug report for more info.

GIMP has not implemented use of the portal yet, see bug report.

ノート: There are still lots of gtk applications that do not implement portal properly (abandoned applications, or authors are focused on other tasks). To simplify file picking from such applications, you can at least synchronize bookmarks from dolphin to nautilus. Use this command:
awk -F\" '/<bookmark href=\"file/ {print $2}' < $HOME/.local/share/user-places.xbel > $HOME/.config/gtk-3.0/bookmarks

Alternatively, use bookmarksync-gitAUR for that purpose. There you can manually edit and sync bookmarks to both sides.

トラブルシューティング

GTK+ アプリでテーマが使えない

設定したスタイルやテーマエンジンが GTK アプリケーションで表示されない場合は、おそらく GTK+ の設定ファイルが何らかの理由でロードされていません。次を実行することでシステムが設定ファイルをどこにあると期待しているか確認できます:

$ export | grep gtk

通常は期待されるファイルは GTK1 は ~/.gtkrc、GTK+ 2.x は ~/.gtkrc2.0 または ~/.gtkrc2.0-kde です。

システムをアップグレードすると SVG (Breeze) アイコンが GTK+ アプリで使用されない

次のコマンドを実行して、gdk-pixbuf のキャッシュ情報を更新してみてください [3]:

# gdk-pixbuf-query-loaders --update-cache

Flatpak Qt apps do not use Gnome Adwaita dark theme

If you switched your theme to Adwaita-dark and Flatpak Qt applications still use the light version, install the required KStyle:

# flatpak install flathub org.kde.KStyle.Adwaita

Qt apps run on GNOME Wayland have a non-matching window decoration look, even after setting a Qt theme

In order to have a matching window decoration look, you have to install qgnomeplatformAUR, and set the following environment variable: QT_QPA_PLATFORMTHEME='gnome' This fix is guaranteed to work with Adwaita or Adwaita-dark.

GTK apps do not fully use KDE system settings

To further integrate Plasma settings on GTK apps, one may want to install gnome-settings-daemon, gsettings-desktop-schemas and gsettings-qt. This will offer proper Qt bindings for GTK.

kde-gtk-config "System Settings > Application Style > GTK" menu missing

When kde-gtk-config breaks and the "Application Style > GTK" menu is missing from System Settings, it is possible to choose GTK configuration tools like lxappearance to be able to configure GTK 2 and GTK 3 styles. It is desktop independent even if it comes from the LXDE project (it does not require other parts of the LXDE desktop).

Dolphin theming does not match Nautilus well

Check the section Mismatched folder view background colors for how to deal with weird coloring.