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[[Category:Arch の入手とインストール]] [[Category:Arch について]] [[ar:Beginners' guide]] [[bg:Beginners' guide]] [[cs:Beginners' guide]] [[da:Beginners' guide]] [[de:Anleitung für Einsteiger]] [[el:Beginners' guide]] [[en:Beginners' guide]] [[es:Beginners' guide]] [[fa:راهنمای_تازهکاران]] [[fr:Installation]] [[he:Beginners' guide]] [[hr:Beginners' guide]] [[hu:Beginners' guide]] [[id:Beginners' guide]] [[it:Beginners' guide]] [[ko:Beginners' guide]] [[lt:Beginners' guide]] [[nl:Beginners' guide]] [[pl:Beginners' guide]] [[pt:Beginners' guide]] [[ro:Ghidul începătorilor]] [[ru:Beginners' guide]] [[sk:Beginners' guide]] [[sr:Beginners' guide]] [[sv:Nybörjarguiden]] [[tr:Yeni başlayanlar rehberi]] [[uk:Beginners' guide]] [[zh-cn:Beginners' guide]] [[zh-tw:Beginners' guide]] {{Related articles start}} {{Related|:カテゴリ:アクセシビリティ}} {{Related|インストールガイド}} {{Related|ディスクレスシステム}} {{Related|SSH からインストール}} {{Related|一般的な推奨事項}} {{Related|一般的なトラブルシューティング}} {{Related|ブートデバッグ}} {{Related|pacman#トラブルシューティング}} {{Related|pacman-key#トラブルシューティング}} {{Related articles end}} <!-- Include the different sub pages --> この文章では [https://projects.archlinux.org/arch-install-scripts.git/ Arch Install Scripts] を使って [[Arch Linux]] をインストールする方法を解説します。インストールする前に、[[FAQ]] を一読することをおすすめします。 コミュニティによって管理されている [[メインページ|ArchWiki]] は有用な資料であり、問題が発生したらまず wiki を読んでみましょう。wiki で答えが見つからないときは、[https://archlinuxjp-slack.herokuapp.com/ Slack] や [https://bbs.archlinuxjp.org/ フォーラム] を使って下さい。また、[[The Arch Way|Arch Way]] に従って、知らないコマンドの {{ic|man}} ページを見るようにしましょう。{{ic|man ''コマンド''}} で見ることができます。 == 動作環境 == Arch Linux は i686 互換の、最低 256MB の RAM を積んだマシンで動作します。また、基本的なインストールに必要な {{Grp|base}} グループに含まれる全てのパッケージをインストールするには約 800MB のディスク容量が必要です。使える容量が少ない場合、この数値をかなり切り詰めることが可能ですが、どうやるかは調べる必要があります。 == 最新のインストールメディアを準備する == Arch の公式インストールメディアは[https://www.archlinuxjp.org/download/ ダウンロードページ]から入手できます。ひとつの ISO で32ビットと64ビット両方のアーキテクチャをサポートしています。出来るだけ一番新しい ISO を使って下さい。 インストールイメージには署名がされており、使用する前に署名を検証するのが推奨されています (特に HTTP ミラーからダウンロードした場合)。[[GnuPG]] をインストールした環境で、ダウンロードした ''PGP 署名''を ISO のディレクトリに配置して、次を実行してください: $ gpg --verify archlinux-<version>-dual.iso.sig 公開鍵が見つからない場合、{{ic|gpg --recv-keys ''key-id''}} で[[GnuPG#鍵のインポート|インポート]]できます [http://sparewotw.wordpress.com/2012/10/31/how-to-verify-signature-using-sig-file/]。もしくは、既存の Arch Linux 環境から次を実行: $ pacman-key -v archlinux-<version>-dual.iso.sig {{ic|md5}} と {{ic|sha1}} チェックサムはそれぞれ ''md5sum'' と ''sha256sum'' でチェックできます。 === USB と光学ドライブ === [[光学ディスクドライブ#焼き込み]] (CD/DVD) や [[USB インストールメディア]] (USB) を見て下さい。 === ネットワーク経由でのインストール === [[PXE]] の記事を参照してください。 === 既存の Linux 環境からインストール === [[既存の Linux からインストール]]を見て下さい。[[VNC]] や [[SSH]] を使って Arch をリモートでインストールするときに特に便利です。[[SSH からインストール]]も参照。 === 仮想マシンへのインストール === 現在使用しているオペレーティングシステムを残したまま、[[Wikipedia:ja:仮想機械|仮想マシン]]上でインストール手順を実行することで、ストレージのパーティションを行う必要なく Arch Linux に慣れることができます。また、ブラウザでこのビギナーズガイドを開いたままインストールが可能です。独立した Arch Linux システムを使用できるということは、テストを行いたいという一部のユーザーにとって有益なことでしょう。 仮想化ソフトウェアの例としては、[[VirtualBox]], [[VMware]], [[QEMU]], [[Xen]], [[Parallels]] があります。 仮想マシンを準備するための正確な手順は、ソフトウェアによって異なりますが、一般的に次の手順に従います: # オペレーティングシステムのホストにて、仮想ディスクイメージを作成します。 # 仮想マシンの設定を最適化します。 # 仮想 CD ドライブでダウンロードした ISO イメージを起動します。 # [[#インストールメディアの起動|インストールメディアの起動]]に進みます。 == インストールメディアの起動 == 最初に、あなたのコンピュータの BIOS セットアップで起動順序を変更する必要があるかもしれません。それには、POST ([[Wikipedia:ja:Power On Self Test|Power On Self-Test]]) の間にキー (多くの場合 {{ic|Delete}}、{{ic|F1}}、{{ic|F2}}、{{ic|F11}} や {{ic|F12}}) を押します。これで BIOS の設定画面が表示されるので、ここでシステムが起動するデバイスを探す順番を設定できます。"Save & Exit" (もしくはそれに準ずるもの) を選択すればコンピュータは通常通り起動するはずです。 Arch のメニューが表示されたら、インストールを行うライブ環境を開始するために "Boot Arch Linux" をメニューから選択し、{{ic|Enter}} キーを押します (UEFI ブートディスクから起動した場合は、次のオプションを選択: "Arch Linux archiso x86_64 UEFI")。ブートエントリを編集することで様々なブートパラメータ ({{ic|copytoram}} など) を使うことができます。Syslinux では {{ic|tab}} を押し、systemd-boot では {{ic|e}} を押します。詳しくは [https://projects.archlinux.org/archiso.git/tree/docs/README.bootparams README.bootparams] を参照。 起動するとシェルプロンプトが表示され、root として自動的にログインが行われます。シェルは [[Zsh]] です。高度な [http://zsh.sourceforge.net/Guide/zshguide06.html タブ補完] など、[http://grml.org/zsh/ grml の設定] の機能が使用できます。テキストファイルを編集する時は、コンソールエディタの [[nano]] を使うことが推奨されています。使い方をよく知らない場合は、[[nano#nano の使用方法]] を見て下さい。Windows とのデュアルブートをする(もしくはそうすることを計画している)場合、[[Windows と Arch のデュアルブート]]を見て下さい。 === UEFI モードでブートしているかどうかのテスト === {{Warning|将来を考えると EFI モードでインストールを行ったほうが望ましいのですが、初期の UEFI の実装には BIOS よりも大量のバグが存在しています。UEFI モードを使用する前にあなたの使用しているマザーボードのモデルについて検索をすることが推奨されます。}} [[Unified Extensible Firmware Interface|UEFI]] マザーボードを使用していて、UEFI ブートモードが有効になっている (そしてそれが BIOS/Legacy モードよりも優先されている) 場合、CD/USB のインストールメディアは自動で [[systemd-boot]] を使って Arch Linux カーネルを起動します。そして以下のメニューが表示されます (黒地に白字)、最初のアイテムがハイライトされます: {{bc| Arch Linux archiso x86_64 UEFI USB UEFI Shell x86_64 v1 UEFI Shell x86_64 v2 EFI Default Loader}} UEFI モードで起動しているのか確認したい場合は、次を実行: # efivar -l ''efivar'' が UEFI 変数を正しく表示したら、UEFI モードで起動されています。表示されない場合は [[Unified Extensible Firmware Interface#UEFI 変数のサポートを正しく動作させるための必要条件]] に記載されている全ての要件が満たされているか確認してください。 === 起動時の問題のトラブルシューティング === * Intel のビデオチップセットを使用していて、ブート中にブランクスクリーン (画面が黒くなる) になった場合、おそらく Kernel Mode Setting ([[Kernel Mode Setting|KMS]]) に問題があります。回避策は、パソコンを再起動し、起動しようとしている項目 (i686 または x86_64) の上で、{{ic|Tab}} キーを押します。末尾に {{ic|nomodeset}} を追加し、{{ic|Enter}} キーを押します。または {{ic|1=video=SVIDEO-1:d}} (KMS は無効にされません) を設定します。もしくは、{{ic|i915.modeset<nowiki>=</nowiki>0}} を試して下さい。詳細は [[Intel Graphics|Intel]] ページを参照してください。 * ブランクスクリーンに''ならず''、カーネルのロード中に固まる場合は、{{ic|Tab}} キーをメニューの項目上で押し、末尾に {{ic|1=acpi=off}} を追加し、{{ic|Enter}} キーを押します。 == 言語の選択 == {{Tip|以下の設定は必須ではありません。設定ファイルをあなたの使う言語で書いたり、Wi-Fi パスワードで区別的発音符を使ったり、もしくはあなたの言語でシステムメッセージ(例えばエラー)を見たいときだけに役に立ちます。ここでの変更はインストールプロセスに''だけ''適用されます。}} 標準で、キーボードのレイアウトは {{ic|us}} に設定されています。もし、[[Wikipedia:File:KB United States-NoAltGr.svg|US]] キーボード以外のレイアウトを使用している場合は、 # loadkeys ''レイアウト名'' で変更できます。''レイアウト名''の部分は {{ic|jp106}}、{{ic|fr}}、{{ic|uk}}、{{ic|be-latin1}} などに置き換えます。[[コンソールでのキーボード設定#キーボードレイアウトの設定|ここ]]から一般的なレイアウトのリストを見ることができます。利用可能なキーマップを表示するには {{ic|localectl list-keymaps}} コマンドを使って下さい。 {{Note|2015年9月以降にリリースされた ISO では [[Overlayfs]] のバグが原因で {{ic|localectl list-keymaps}} は機能しません ({{Bug|46725}})。利用可能なレイアウトは {{ic|/usr/share/kbd/keymaps}} フォルダの中に存在します。}} {{Warning|以下はフォントと言語の設定ですが、この段階では、日本語を表示することはできません。}} フォントも変える必要があるかもしれません。ほとんどの言語は[[Wikipedia:ja:アルファベット|アルファベット]]の26字よりも多くの文字を使っているからです。さもなければ文字が□(豆腐)になったり全く異なって表示されることがあります。フォントの名前は大文字・小文字を区別するので、''正確に''入力してください: # setfont lat9w-16 標準では、言語は英語 (US) に設定されています。インストール中の言語を変更したい場合 ''(例: 日本語)''、{{ic|/etc/locale.gen}} 内のあなたの設定したい[[ロケール]]の行と、英語 (US) の行から行頭の {{ic|#}} を削除します。{{ic|UTF-8}} を選択してください。 シンプルな Nano エディタで編集するには、{{ic|nano /etc/locale.gen}} と入力してください。{{ic|Ctrl+X}} で終了し、変更を保存するか聞かれたら {{ic|Y}} と、 {{ic|Enter}} を押せば同じファイル名で上書き保存します。 {{hc|# nano /etc/locale.gen| en_US.UTF-8 UTF-8 ja_JP.UTF-8 UTF-8}} # locale-gen # export LANG=ja_JP.UTF-8 == インターネット接続の確立 == {{Warning|[http://cgit.freedesktop.org/systemd/systemd/tree/NEWS?id=dee4c244254bb49d1ffa8bd7171ae9cce596d2d0 v197] 以降、udev はネットワークインターフェースの名前を wlanX や ethX といった風に名づけません。あなたが他のディストリビューションを使っているなどの理由で、新しい命名規則を知らないのならば、あなたの無線インターフェースの名前が wlan0 だとか、有線インターフェースの名前が eth0 ではない可能性があることを予め覚えておいて下さい。{{ic|ip link}} コマンドでインターフェースの名前を調べることができます。}} {{ic|dhcpcd}} ネットワークデーモンはブート時に自動で起動して、可能であれば有線での接続を試みます。接続できているかウェブサイトに ping をして確かめて下さい。例えば Google のサーバーに ping します: {{hc|# ping -c 3 www.google.com|2= PING www.l.google.com (74.125.132.105) 56(84) bytes of data. 64 bytes from wb-in-f105.1e100.net (74.125.132.105): icmp_req=1 ttl=50 time=17.0 ms 64 bytes from wb-in-f105.1e100.net (74.125.132.105): icmp_req=2 ttl=50 time=18.2 ms 64 bytes from wb-in-f105.1e100.net (74.125.132.105): icmp_req=3 ttl=50 time=16.6 ms --- www.l.google.com ping statistics --- 3 packets transmitted, 3 received, 0% packet loss, time 2003ms rtt min/avg/max/mdev = 16.660/17.320/18.254/0.678 ms}} {{ic|ping: unknown host}} のエラーが出た場合は下に記述されている方法を試して手動で接続をセットアップする必要があります。ネットワークへの接続が問題ないようでしたら、[[#ドライブの準備|ドライブの準備]]へ進んでください。 === 有線 === 固定 IP アドレスを使用して有線の接続をセットアップする場合は次の手順に従ってください。 あなたのイーサネットインターフェースの名前を確かめて下さい: {{hc|# ip link| 1: lo: <LOOPBACK,UP,LOWER_UP> mtu 65536 qdisc noqueue state UNKNOWN mode DEFAULT link/loopback 00:00:00:00:00:00 brd 00:00:00:00:00:00 2: enp2s0f0: <BROADCAST,MULTICAST> mtu 1500 qdisc noop state DOWN mode DEFAULT qlen 1000 link/ether 00:11:25:31:69:20 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff 3: wlp3s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc mq state UP mode DORMANT qlen 1000 link/ether 01:02:03:04:05:06 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff}} 上記の例の場合、イーサネットインターフェースは {{ic|enp2s0f0}} です。よくわからない場合、あなたのイーサネットインターフェースはおそらく "e" から始まっているインターフェイスです。"w" で始まっているものや "lo" ではないということです。 [[ネットワーク設定#固定 IP アドレス]]を見て必要な設定を確認してください。{{ic|/etc/dhcpcd.conf}} に以下のような設定を使って、dhcpcd の static プロファイルを設定します: interface enp2s0f0 static ip_address=192.168.0.10/24 static routers=192.168.0.1 static domain_name_servers=192.168.0.1 8.8.8.8 {{ic|dhcpcd.service}} を再起動してください: # systemctl restart dhcpcd.service これでネットワークに接続されるはずです。されない場合は、[[ネットワーク設定]]のページを見て下さい。 === 無線 === {{Warning|(CD・USB スティックの) ライブ環境では、(ワイヤレスカードを使うのに必要な) ワイヤレスチップセットのファームウェアのパッケージは {{ic|/usr/lib/firmware}} の下にあらかじめインストールされていますが、再起動後にも無線を使うには、ユーザーがちゃんとパッケージをインストールする必要があります。パッケージのインストールはこのガイドの後ろで触れています。再起動する前にワイヤレスモジュール・ファームウェアを必ずインストールしてください。もし、あなたのチップセットがファームウェアのインストールを必要としているか不明な場合は[[ワイヤレス設定]]を見て下さい。}} [[netctl]] の {{ic|wifi-menu}} を使いネットワークに接続します: # wifi-menu コンピュータに接続されている Wi-Fi デバイスが一つしかない (ノートパソコンなど) 場合は wifi ネットワークのメニューが表示されます。 コンピュータに複数の Wi-Fi デバイスが存在するときは、そのどれか一つを選択して ''wifi-menu'' にインターフェイスの名前を指定する必要があります。まず、インターフェイスの名前を確かめて下さい: {{hc|# iw dev|2= phy#0 Interface wlp3s0 ifindex 3 wdev 0x1 addr 00:11:22:33:44:55 type managed }} 上の例では、{{ic|wlp3s0}} が有効なワイヤレスインターフェースです。どれかわからないときは、おそらく "w" から始まるのがあなたのワイヤレスインターフェースです。"lo" や "e" から始まるインターフェースは違います。 インターフェイスの名前がわかったら、インターフェイスの名前を指定して ''wifi-menu'' を起動します: # wifi-menu wlp3s0 ユーザー名やパスワードの設定を必要とするネットワークを使う場合は [[WPA2 Enterprise#netctl]] にあるサンプル設定を見て下さい。 これでネットワークは有効になるはずです。接続されないときは、下の [[#wifi-menu を使わない方法|wifi-menu を使わない方法]]や、詳しい説明が載っている[[ワイヤレス設定]]を見て下さい。 ==== wifi-menu を使わない方法 ==== インターフェースを立ち上げます: # ip link set wlp3s0 up インターフェイスが立ち上がっているか確認するには、次のコマンドの出力を見て下さい: {{hc|# ip link show wlp3s0| 3: wlp3s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc mq state DOWN mode DORMANT group default qlen 1000 link/ether 00:11:22:33:44:55 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff }} {{ic|<BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP>}} の中にある {{ic|UP}} がインターフェイスが立ち上がっている印です。後ろの {{ic|state DOWN}} は違います。 ほとんどのワイヤレスチップセットには、対応するドライバに加えて、ファームウェアが必要です。カーネルが自動で検知してロードを試みます。{{ic|SIOCSIFFLAGS: No such file or directory}} のようなエラーが出た場合、ファームウェアを手動でロードする必要があることを意味しています。必要なファームウェアがわからないときは、{{ic|dmesg}} を使いカーネルログからワイヤレスチップセットのファームウェア要求をさがします。例えば、カーネルの起動時に Intel チップセットが出力するファームウェア要求の例: {{hc|# dmesg <nowiki>|</nowiki> grep firmware| firmware: requesting iwlwifi-5000-1.ucode}} なにも表示されないなら、あなたのワイヤレスチップセットにはファームウェアが要らないと判断できます。 {{ic|iw dev wlp3s0 scan <nowiki>|</nowiki> grep SSID}} を使って利用可能なネットワークをスキャンして、それからネットワークに接続してください: # wpa_supplicant -B -i wlp3s0 -c <(wpa_passphrase "''ssid''" "''psk''") ''ssid'' はネットワークの名前に (例: "Linksys etc...")、''psk'' はパスワードに置き換える必要があります (ネットワークの名前とパスワードを囲っているダブルクォートは消さないで下さい, 例: ネットワークのパスワードが dog の場合、"dog" と入力)。 最後に、インターフェースに IP アドレスを与える必要があります。手動で設定するか dhcp を使ってこれを行なって下さい: # dhcpcd wlp3s0 上のコマンドでうまくいかない場合、以下のコマンドを実行してください: # echo 'ctrl_interface=DIR=/run/wpa_supplicant' > /etc/wpa_supplicant.conf # wpa_passphrase <ssid> <passphrase> >> /etc/wpa_supplicant.conf # ip link set <interface> up # May not be needed, but does no harm in any case # wpa_supplicant -B -D nl80211 -c /etc/wpa_supplicant.conf -i <interface name> # dhcpcd -A <interface name> === アナログモデム, ISDN, PPPoE DSL === xDSL・ダイアルアップ・ISDN接続については、[[モデムに直接接続]]を見て下さい。 === プロキシサーバを使う === プロキシサーバを使うには、{{ic|http_proxy}}, {{ic|ftp_proxy}} 環境変数を設定しなくてはなりません。詳しい情報は[[プロキシ設定]]を見て下さい。 == 時計を合わせる == [[systemd-timesyncd]] を使ってシステムクロックを正確な時刻に合わせて下さい。起動するには: # timedatectl set-ntp true サービスの状態を確認したいときは {{ic|timedatectl status}} を使って下さい。 詳しくは、[[時刻]]を参照。 == ドライブの準備 == {{Warning| * パーティショニングを行うと既存のデータが消去されます。実施する前に、必要なデータはバックアップしてください。 * UEFI/GPT 環境でインストールした Windows とデュアルブートしたい場合、Windows を起動するのに必要な Windows の ''.efi'' ファイルが含まれている UEFI パーティションを再フォーマットしてはいけません。さらに、Arch のブートモードとパーティションの組み合わせを Windows と同一に設定する必要があります。[[Windows と Arch のデュアルブート#重要情報]]を参照。 }} このステップでは、新しいシステムをインストールするためにストレージデバイスの準備を行います。詳しい情報は[[パーティショニング]]を見て下さい。 [[LVM]], [[ディスク暗号化]], [[RAID]] などのスタックブロックデバイスを作成したい場合は、この段階で行います。USB フラッシュキーにインストールする場合は、[[USB キーに Arch Linux をインストール]]を見て下さい。 === デバイスの確認 === まず新しいシステムをインストールするデバイスを確認します。次のコマンドを実行すると全てのデバイスが表示されます: # lsblk このコマンドはシステムに接続されたデバイスとパーティションを表示しますが、Arch インストールメディアを起動するのに使われているデバイスも含まれています。したがって、どのデバイスでもインストールが行えるというわけではありません。不必要なデバイスを表示しないようにするには、以下のようにコマンドを実行します: # lsblk | grep -v "rom\|loop\|airoot" デバイス (ハードディスク) は {{ic|sd''x''}} と示されます。{{ic|''x''}} は {{ic|a}} から始まる小文字のアルファベットで、一番目のデバイスは {{ic|sda}}、二番目のデバイスは {{ic|sdb}} と割り当てられます。既存のパーティションは {{ic|sd''xY''}} と示され、{{ic|''Y''}} は {{ic|1}} から始まる数字です。一番目のパーティションは {{ic|1}}、二番目のパーティションは {{ic|2}} と続きます。下の例では、一つのデバイスが存在し ({{ic|sda}})、一つのパーティションが使われています ({{ic|sda1}}): NAME MAJ:MIN RM SIZE RO TYPE MOUNTPOINT sda 8:0 0 80G 0 disk └─sda1 8:1 0 80G 0 part パーティションテーブル、パーティション、ファイルシステムでは {{ic|sd''xY''}} という名前を例として使います。あくまでこの名前は例なので、実際にコマンドを実行したりするときは、デバイスの名前とパーティションの番号を変える必要があります。コマンドをコピーしてそのまま貼り付けても動作しません。 パーティションをそのまま変更しない場合は、[[#ファイルシステムの作成|ファイルシステムの作成]]まで進んでください。パーティショニングを行う場合は、次のセクションを読んで下さい。 === パーティションテーブルのタイプの選択 === 既に何らかの OS がインストールされているところに Arch をインストールする場合、既存のパーティションテーブルを使用します。デバイスがパーティショニングされてなかったり、現在のパーティションテーブルを変更する必要があるときは、まず使用されているパーティションテーブルを確認しなくてはなりません。 パーティションテーブルには2種類あります: * [[Master Boot Record|MBR]] * [[GUID Partition Table|GPT]] 既存のパーティションテーブルは、次のコマンドを実行することで確認できます: # parted /dev/sd''x'' print === パーティショニングツール === {{Warning|使用しているパーティショニングテーブルと互換性がないパーティショニングツールを使ってしまうと、テーブルが破壊されて、既存のパーティションやデータが消えてしまいます。}} デバイスをパーティショニングするには、使用されるパーティションテーブルにあわせて適切なツールを選ぶ必要があります。Arch のインストールメディアには複数のパーティショニングツールが入っています: * [[parted]]: GPT と MBR * [[パーティショニング#Fdisk の使い方|fdisk]], '''cfdisk''', '''sfdisk''': GPT と MBR * [[パーティショニング#Gdisk の使い方|gdisk]], '''cgdisk''', '''sgdisk''': GPT Arch のインストールメディアを起動する前に、他のライブ環境に付属しているパーティションツールを使って、デバイスを予めパーティショニングしておくことも可能です。初心者にとっては [[GParted]] などのグラフィカルなパーティショニングツールが使いやすいでしょう。GParted には [http://gparted.sourceforge.net/livecd.php ライブ CD] が存在し、MBR と GPT の両方のパーティションテーブルで動作します。 ==== インタラクティブモードの parted を使用する ==== 以下で示す例では BIOS/MBR と UEFI/GPT の両方で用いることができる ''parted'' を使っています。''parted'' は''インタラクティブモード''で起動して、指定したデバイスに全てのパーティショニングコマンドを自動的に適用することで、不必要な繰り返しを避けます。 デバイスの操作を開始するには、次を実行: # parted /dev/sd''x'' コマンドラインプロンプトがハッシュ ({{ic|#}}) から {{ic|(parted)}} に変わります。 利用できるコマンドのリストを表示するには、次を入力: (parted) help パーティションの操作が完了した場合は、次のコマンドで parted を終了します: (parted) quit 終了後、コマンドラインプロンプトは {{ic|#}} に戻ります。 === 新しいパーティションテーブルの作成 === パーティションテーブルのタイプを変更したい場合や、デバイスがまだパーティションされていない場合、パーティションテーブルの(再)作成が必要です。デバイスのパーティションテーブルの再作成はパーティションスキームを最初からやり直したい場合にも有用です。 {{Warning| * UEFI/GPT で Windows がインストールされている環境でデュアルブートをしたい場合は、パーティションテーブルを消去しないでください。パーティションテーブルを消去すると、Windows を起動するのに必要な ''.efi'' ファイルが入っている UEFI パーティションを含め、デバイス上の既存のデータが全て削除されます。 * MBR は BIOS 環境で使用するように作られており、GPT は UEFI と一緒に使われることが想定されています。ハードウェアと互換性がない機能や制限があるため、この組み合わせを使わないというのは初心者にはおすすめできません (例: MBR は 2 TiB 以上のデバイスを扱えません) [https://www.happyassassin.net/2014/01/25/uefi-boot-how-does-that-actually-work-then/]。何らかの理由でこの組み合わせを使いたくないという場合は、[http://mjg59.dreamwidth.org/8035.html] や [http://rodsbooks.com/gdisk/bios.html] に詳しい情報や対処方法が載っています。}} パーティションテーブルを(再)作成するデバイスを次のコマンドで開いてください: # parted /dev/sd''x'' そして BIOS 環境の場合、MBR/msdos パーティションテーブルを新しく作成するために、次のコマンドを実行します: (parted) mklabel msdos UEFI 環境で GPT パーティションテーブルを新しく作成するには、次のコマンドを使います: (parted) mklabel gpt === パーティションスキーム === ディスクをいくつのパーティションに分けるか決めて、それぞれのパーティションにシステム上のディレクトリを割り振ることができます。パーティションからディレクトリへのマッピング (しばしば 'マウントポイント' と呼ばれます) が[[パーティショニング#パーティション形態|パーティションスキーム]]になります。パーティションスキームは以下の要件を満たさなければなりません: * 少なくとも {{ic|/}} (''root'') ディレクトリのパーティションは必ず作成する必要があります。 * マザーボードのファームウェアインターフェイスや、選択した[[#パーティションテーブルのタイプの選択|パーティションテーブルのタイプ]]によって、また、時には選択した[[ブートローダー]]にあわせて、以下のパーティションを追加で作成する必要が出てきます: ** '''BIOS/MBR''': 追加のパーティションは必要ありません。 ** '''BIOS/GPT''': *** [[Syslinux]] を使用する場合: 追加のパーティションは必要ありません。 *** [[GRUB]] を使用する場合: タイプが {{ic|EF02}} で容量が 1MiB または 2MiB の [[GRUB#GUID Partition Table (GPT) 特有の手順|BIOS Boot Partition]]。 ** '''UEFI/GPT''': [[Unified Extensible Firmware Interface#EFI System Partition|EFI System Partition]]。 ** '''UEFI/MBR''': [[Unified Extensible Firmware Interface#EFI System Partition|EFI System Partition]]。 以下の例では、新しい、連続するパーティションスキームを1つのデバイスに適用します。任意の {{ic|/boot}} や {{ic|/home}} ディレクトリのパーティションも作成しています。それぞれのディレクトリの目的については [[Arch ファイルシステム階層]]を見て下さい。{{ic|/boot}} や {{ic|/home}} などのディレクトリのパーティションを別に作成しない場合、{{ic|/}} パーティションに含まれることになります。また、[[スワップ|スワップ領域]]用のパーティションについても説明します。 ''parted'' のインタラクティブセッションをまだ開いてない場合は、パーティションするデバイスを指定して起動してください: # parted /dev/sd''x'' 次のコマンドを使用してパーティションを作成します: (parted) mkpart ''part-type'' ''fs-type'' ''start'' ''end'' * {{ic|''part-type''}} は {{ic|primary}}, {{ic|extended}}, {{ic|logical}} のうちどれか一つから選びます。MBR パーティションテーブルでのみ意味があります。 * {{ic|''fs-type''}} は [http://www.gnu.org/software/parted/manual/parted.html#mkpart マニュアル] に記載されているサポートがあるファイルシステムの中から選びます。パーティションは[[#ファイルシステムの作成|ファイルシステム作成]]でフォーマットします。 * {{ic|''start''}} はデバイスの先頭からのパーティションの開始位置です。[http://www.gnu.org/software/parted/manual/parted.html#unit 単位] をつけた数値で指定し、例えば {{ic|1M}} なら 1MiB が開始位置になります。 * {{ic|''end''}} はデバイスの先頭からのパーティションの終末位置です ({{ic|''start''}} から計算するわけではありません)。{{ic|''start''}} と同じ構文を使うことができ、例えば {{ic|100%}} と指定するとデバイスの終端を意味します (残り領域全てを使う)。 {{Warning|パーティションは重ならないように注意してください。デバイスに未使用のスペースを残さないようにするには、それぞれのパーティションが前のパーティションの終末から開始するようにしてください。}} {{Note|''parted'' は以下のような警告を表示することがあります: Warning: The resulting partition is not properly aligned for best performance. Ignore/Cancel? この表示がでたときは、[[パーティショニング#パーティションアライメント]]を見て [[GNU Parted#アライメント]] にしたがって修正してください。}} {{ic|/boot}} ディレクトリを含むパーティションが起動できるようにフラグを立てるには次のコマンドを使います: (parted) set ''partition'' boot on * {{ic|''partition''}} はフラグを立てるパーティションの番号に置き換えて下さい ({{ic|print}} コマンドの出力を参照しましょう)。 ==== UEFI/GPT の例 ==== どんなふうにパーティショニングするにせよ、特別な [[Unified Extensible Firmware Interface#EFI System Partition|EFI System Partition]] が必要になります。 {{Warning|UEFI/GPT で Windows がインストールされている環境でデュアルブートをしたい場合は、既存の UEFI パーティションを消去しないでください。このパーティションを消去すると、Windows を起動するのに必要な ''.efi'' ファイルが削除されてしまいます。}} 新しく EFI System Partition を作成する場合は、以下のコマンドを使って下さい (推奨される容量は 512MiB です): (parted) mkpart ESP fat32 1MiB 513MiB (parted) set 1 boot on あとのパーティションスキームはあなたが自由に決めて下さい。残りのスペースを全て使用する単一のパーティションを作るには: (parted) mkpart primary ext4 513MiB 100% {{ic|/}} (20GiB) と {{ic|/home}} (残り容量全てを使用) パーティションを作るには: (parted) mkpart primary ext4 513MiB 20.5GiB (parted) mkpart primary ext4 20.5GiB 100% {{ic|/}} (20GiB), スワップ (4GiB), {{ic|/home}} (残り容量全てを使用) パーティションを作成するには: (parted) mkpart primary ext4 513MiB 20.5GiB (parted) mkpart primary linux-swap 20.5GiB 24.5GiB (parted) mkpart primary ext4 24.5GiB 100% ==== BIOS/MBR の例 ==== ディスク容量を全て使用する単一のプライマリパーティションを作成するには、以下のコマンドを使用します: (parted) mkpart primary ext4 1MiB 100% (parted) set 1 boot on 以下の例では、20GiB の {{ic|/}} パーティションを作成してから、残り容量を全て使用する {{ic|/home}} パーティションを作成します: (parted) mkpart primary ext4 1MiB 20GiB (parted) set 1 boot on (parted) mkpart primary ext4 20GiB 100% 以下の例では {{ic|/boot}} (100MiB), {{ic|/}} (20GiB), スワップ (4GiB), {{ic|/home}} (残り容量全てを使用) パーティションを作成します: (parted) mkpart primary ext4 1MiB 100MiB (parted) set 1 boot on (parted) mkpart primary ext4 100MiB 20GiB (parted) mkpart primary linux-swap 20GiB 24GiB (parted) mkpart primary ext4 24GiB 100% === ファイルシステムの作成 === パーティショニングはまだ終わっていません。パーティションには[[ファイルシステム]]が必要です(ただしスワップパーティションには要りません)。インストール先のデバイスに存在するパーティションを確認するには次のコマンドを使用: # lsblk /dev/sd''x'' 下に書かれている注意点を除いて、基本的には {{ic|ext4}} ファイルシステムを使うことを推奨します: # mkfs.ext4 /dev/sd''xY'' {{Warning|UEFI/GPT で Windows がインストールされている環境でデュアルブートをしたい場合は、UEFI パーティションをフォーマットしないでください。フォーマットしてしまうと、Windows を起動するのに必要な ''.efi'' ファイルが入っている UEFI パーティションのデータが全て削除されます。}} UEFI/GPT 環境で新しく UEFI システムパーティションを作成した場合は、UEFI パーティションを {{ic|fat32}} または {{ic|vfat32}} ファイルシステムでフォーマットしてください。これを行っておかないと起動できなくなります: # mkfs.vfat -F32 /dev/sd''xY'' {{Note|BIOS/GPT 環境で [[GRUB]] を使用する場合、[[GRUB#GUID Partition Table (GPT) 特有の手順|BIOS Boot Partition]] は {{ic|/boot}} マウントポイントと関係ないので注意してください。このパーティションは GRUB によって直接使用されます。BIOS Boot Partition にファイルシステムを作成したり、マウントしたりしてはいけません。}} === スワップの有効化 === スワップパーティションを作成した場合は、以下のコマンドで有効化する必要があります: # mkswap /dev/sd''xY'' # swapon /dev/sd''xY'' === パーティションのマウント === {{Note|ここではスワップパーティションをマウントしないでください。}} まず最初に {{ic|/}} (root) パーティションをマウントしてください。{{ic|/boot}} や {{ic|/home}} などのディレクトリは root ファイルシステムに作成する必要があるためです。ライブ環境の {{ic|/mnt}} ディレクトリを使用して root パーティションをマウントします。他のパーティションはそこをベースにします。root パーティションの名前が {{ic|sd''xR''}} なら、次のコマンドを実行: # mount /dev/sd''xR'' /mnt {{ic|/}} パーティションをマウントしたら、他のパーティションをマウントすることができます。順番は気にしなくて結構です。手順としてはまずマウントポイントを作成し、それからパーティションをそのマウントポイントにマウントします。{{ic|/boot}} パーティションを作成していたのならば: # mkdir -p /mnt/boot # mount /dev/sd''xB'' /mnt/boot UEFI/GPT 環境の場合、EFI システムパーティションも {{ic|/boot}} にマウントすることを推奨します。他のマウントポイントを使いたいときは、[[EFISTUB]] の記事を見て下さい。 {{ic|/home}} パーティションを使用する場合: # mkdir -p /mnt/home # mount /dev/sd''xH'' /mnt/home 全てのパーティションをマウントしたら、デバイスの準備は完了で Arch をインストールできます。 == ミラーの選択 == インストールの前に、{{ic|mirrorlist}} ファイルを編集し、あなたに相応しいミラーを一番上に置きましょう。このファイルのコピーが {{ic|pacstrap}} によってインストールされ、新しいシステム上でも選択したミラーが使われます。 {{hc|# nano /etc/pacman.d/mirrorlist| ## ## Arch Linux repository mirrorlist ## Sorted by mirror score from mirror status page ## Generated on YYYY-MM-DD ## <nowiki>Server = http://ftp.jaist.ac.jp/pub/Linux/ArchLinux/$repo/os/$arch</nowiki> ...}} * {{ic|Alt+6}} で {{ic|Server}} 行をコピー。 * {{ic|PageUp}} キーで上にスクロール。 * {{ic|Ctrl+U}} でリストの一番上にペースト。 * {{ic|Ctrl+X}} で終了、保存するか聞かれたら、{{ic|Y}} を押し {{ic|Enter}} で上書き保存。 他のミラーを消去 ({{ic|Ctrl+K}} を使う) してミラーを''ひとつだけに''絞ることもできますが、そのミラーがオフラインになったときのことを考え、ミラーを複数使用するほうが良いでしょう。 {{Tip| * [https://www.archlinux.org/mirrorlist/ Mirrorlist Generator] を使って、あなたの国の最新リストを入手できます。[[Wikipedia:Keepalive|keepalive]] が存在するため、HTTP ミラーのほうが FTP よりも速度が速いです。また FTP では、pacman はパッケージをダウンロードするごとにシグナルを送信しなくてはならないため、短い停止がはさまります。ミラーリストを作る他の方法を見るには、[[ミラー#ミラーをソートする|ミラーのソート]]と [[Reflector]] を参照してください。 * [https://archlinux.org/mirrors/status/ Arch Linux MirrorStatus] ではミラーの状況、たとえばネットワークエラー、データ収集エラー、最終同期時間などの様々な情報を見ることができます。}} {{Note| * 将来、ミラーリストを変更したときは必ず、{{ic|pacman -Syyu}} で pacman の全てのパッケージリストを更新することを覚えておいて下さい。これは良い経験則と考えられており、問題の回避につながります。詳しくは[[ミラー]]を参照。 * 古いインストールメディアを使っている場合、ミラーリストが古くなっているかもしれません。そのために Arch Linux のアップデート時に問題を引き起こす可能性があります。({{Bug|22510}} を参照)。上で述べたようにして最新のミラー情報を入手するべきです。}} == ベースシステムのインストール == ''pacstrap'' スクリプトを使ってベースシステムをインストールします。インストールするパッケージを選択せず、{{Grp|base}} の全てのパッケージをインストールするときは、{{ic|-i}} スイッチを省いて下さい。[[AUR]] や [[ABS]] でパッケージをビルドするときのために、{{Grp|base-devel}} グループも必要になります。 # pacstrap -i /mnt base base-devel ライブ環境に含まれているツールの中には base グループに含まれていないものもあります ([https://projects.archlinux.org/archiso.git/tree/configs/releng/packages.both packages.both] を参照)。パッケージは後で ''pacman'' を使って[[インストール]]することもできますが、''pacstrap'' コマンドにパッケージの名前を追加することでこの場でインストールすることもできます。 {{Note| * ミラーを正しく設定しているのに、''pacstrap'' が {{ic|error: failed retrieving file 'core.db' from mirror... : Connection time-out}} で止まる場合は、他の[[Resolv.conf|ネームサーバ]]を設定してみてください。 * ベースパッケージのインストール中に PGP 鍵のインポートをリクエストされたら、鍵のダウンロードを承認して先に進んで下さい。これは古い Arch ISO を使っていると発生します。PGP 鍵を追加できないときは、次のようにして {{Pkg|archlinux-keyring}} パッケージを更新してみてください: {{ic|pacman -S archlinux-keyring}}。詳しくは [[Pacman#トラブルシューティング]] や [[Pacman-key#トラブルシューティング]] を見て下さい。 }} == fstab の生成 == 以下のコマンドで [[fstab]] ファイルを生成します。いくつか有利な点がある UUID が使われます ([[fstab#ファイルシステムの識別]] を参照)。UUID ではなくラベルを使いたいときは、{{ic|-U}} オプションを {{ic|-L}} に置き換えましょう。 # genfstab -U /mnt >> /mnt/etc/fstab # cat /mnt/etc/fstab {{Warning|生成したあとは必ず {{ic|fstab}} の中身をチェックしましょう。''genfstab'' や後のインストール作業中にエラーが起こっても、もう一度 ''genfstab'' を実行するのはやめてください。その場合は手動で {{ic|fstab}} ファイルを編集して下さい。}} 最後のフィールドには起動時にチェックするパーティションの順番を設定します: ({{ic|btrfs}} 以外では) root パーティションに {{ic|1}} を使って下さい、最初にチェックされます。起動時にチェックしたい他のパーティションには {{ic|2}} を使って下さい、{{ic|0}} はチェックされません ([[fstab#フィールドの定義]] を参照)。[[btrfs]] のパーティションには全て {{ic|0}} を使う必要があります。スワップパーティションも {{ic|0}} に設定してください。 == Chroot とベースシステムの設定 == 次に、[[Change Root|chroot]] を使って新しくインストールされたシステムに入ります: # arch-chroot /mnt /bin/bash この段階では、Arch Linux ベースシステムの重要な設定ファイルを作ります。ファイルが存在していないときや、デフォルト設定を使いたくないときは、その都度ファイルを作成したり編集してください。 正確に、手順をよく踏まえてから設定してください。システムを正しく設定するのにとても重要なステップです。 {{Warning|ISO で使用しているツールは自動的にインストールされるわけではありません。例えば、インストールの一環としてネットワークに接続するために ''wifi-menu'' を使っている場合、インストールを完了した後も ''wifi-menu'' を使うためには、{{Pkg|dialog}} をインストールしておく必要があります。以下のセクションではそういったケースについて説明をしているので、後で困った事態にならないようにちゃんと指示に従って下さい。}} === ロケール === ロケールを設定することによって、{{Pkg|glibc}} やその他のロケールを使うプログラムやライブラリで、テキストのレンダリング、正しい通貨単位の表示、時間と月日のフォーマット、アルファベットの特有表現、地域特有の単位の表示などができるようになります。 2つのファイルを編集する必要があります: 使用可能なロケールを記述する {{ic|locale.gen}} と実際に使用するロケールを定義する {{ic|locale.conf}}。 {{ic|locale.gen}} ファイルはデフォルトでは全てコメントアウト ({{ic|#}} で無効化) されています。{{ic|en_US.UTF-8 UTF-8}} の行と、必要なロケールをアンコメント (行の前の {{ic|#}} を削除) してください。選択肢がいくつかある場合 {{ic|UTF-8}} を推奨します。 {{hc|# nano /etc/locale.gen| ... #en_SG ISO-8859-1 en_US.UTF-8 UTF-8 #en_US ISO-8859-1 ... #ja_JP.EUC-JP EUC-JP ja_JP.UTF-8 UTF-8 #ka_GE.UTF-8 UTF-8 ... }} ロケールは有効にする前に、''生成''する必要があります: # locale-gen {{ic|locale.conf}} ファイルはデフォルトで存在しません。ファイルを作成して、他の全ての変数のデフォルト値として扱われる {{ic|LANG}} のみ設定してください。{{ic|LANG}} 変数に指定するロケールは {{ic|/etc/locale.gen}} でアンコメントされている必要があります: # echo LANG=''en_US.UTF-8'' > /etc/locale.conf ロケールを export してください: # export LANG=''en_US.UTF-8'' {{Tip| * この段階でロケールを日本語に設定してしまうと、日本語を表示するためのフォントなどの環境が整っていないため、コンソールの出力が文字化けして判読できなくなってしまいます。GUI 環境を設定してから、以下を実行することで言語を日本語に設定できます: # echo LANG<nowiki>=</nowiki>''ja_JP.UTF-8'' > /etc/locale.conf # export LANG<nowiki>=</nowiki>''ja_JP.UTF-8'' * システム全体のロケールを {{ic|en_US.UTF-8}} に設定してシステムログを英語で保存するとトラブルシューティングが楽になります。この設定は[[ロケール#ユーザーごとにロケールを設定]]で書かれているようにしてユーザー個別で上書きできます。 * 他の {{ic|LC_*}} 変数を使いたいときは、まず {{ic|locale}} を実行してオプションを確認してから、{{ic|locale.conf}} に追加してください。{{ic|LC_ALL}} 変数を使うことは推奨されません。詳しくは[[ロケール]]を参照してください。 }} === コンソールフォントとキーマップ === [[#言語の選択|言語の選択]]でデフォルトのキーマップとフォントを変更していた場合、再起動後もキーマップ設定が適用されるように、{{ic|/etc/vconsole.conf}} を編集 (ファイルがなかったら作成) してください: {{hc|# nano /etc/vconsole.conf|2= KEYMAP=''jp106'' FONT=''lat9w-16'' }} 詳しくは[[フォント#コンソールフォント|コンソールフォント]]や {{ic|man vconsole.conf}} を参照。 {{Warning|{{ic|KEYMAP}} を最初に ''loadkeys'' で設定した値と異なる値に設定してから、[[#root パスワードの設定|root パスワードを設定]]してしまうと、新しいシステムにログインするときにキーマップが変わっていてログインできなくなる可能性があります。}} 以上の設定は仮想端末においてのみ適用されます。[[Xorg]] ではまた異なる設定をする必要があります。詳しくは[[フォント#コンソールフォント]]を見て下さい。 === タイムゾーン === 利用可能なタイムゾーンとサブゾーンは {{ic|/usr/share/zoneinfo/''ゾーン''/''サブゾーン''}} ディレクトリで見つかります。{{ic|ls}} コマンドでゾーンの一覧を表示できます: $ ls -l /usr/share/zoneinfo {{Tip|[http://tldp.org/LDP/abs/html/tabexpansion.html タブ補完] を使うことでも利用できるゾーンとサブゾーンを表示できます。}} {{ic|/etc/localtime}} から適切なゾーンファイル {{ic|/usr/share/zoneinfo/''ゾーン''/''サブゾーン''}} へのシンボリックリンクを作って下さい: # ln -s /usr/share/zoneinfo/''ゾーン''/''サブゾーン'' /etc/localtime 例: # ln -s /usr/share/zoneinfo/Asia/Tokyo /etc/localtime {{ic|ln: failed to create symbolic link '/etc/localtime': File exists}} と表示される場合は、{{ic|ls -l /etc/localtime}} で既存のファイルを確認してから、''ln'' コマンドに {{ic|-f}} オプションを追加して上書きしてください。 === ハードウェアクロック === マシンに他の OS もインストールされている場合は、ハードウェアクロックモードを全ての OS で同じになるように設定します。さもないと、ハードウェアクロックが上書きされ時刻がずれてしまう可能性があります。''hwclock'' コマンドは {{ic|/etc/adjtime}} ファイルを生成します。[[Wikipedia:ja:協定世界時|UTC]] に設定するには、次を実行: # hwclock --systohc --utc {{Note|ハードウェアクロックに [[Wikipedia:ja:協定世界時|UTC]] を使ったからといって、ソフトウェアが時刻を UTC で表示するわけではありません。}} {{Warning|Windows はデフォルトで ''localtime'' を使っています。Arch で ''localtime'' を使用すると既知の問題や容易に修復できないバグを引き起こす可能性があります。しかしながら、''localtime'' のサポートを終了する計画はありません。''localtime'' を使用する場合は、root で {{ic|hwclock --systohc --localtime}} を実行してください。Windows 7 以降を使用する場合、Arch を ''localtime'' に設定するのではなく、Windows に UTC を使わせて、Windows の時刻同期を無効にすることが推奨されています。詳しくは[[時刻#Windows で UTC を使う]]を見て下さい。}} === カーネルモジュール === 必要なカーネルモジュールは基本的に [[udev]] によって自動ロードされるため、手動でモジュールをロードする必要があるのは稀です。詳しくは[[カーネルモジュール]]を見て下さい。 === ホスト名 === お好きな名前を[[Wikipedia:ja:ホスト名|ホスト名]]に設定してください (例: ''arch''): # echo ''ホスト名'' > /etc/hostname 同じホスト名を {{ic|/etc/hosts}} に追加します: #<ip-address> <hostname.domain.org> <hostname> 127.0.0.1 localhost.localdomain localhost ''ホスト名'' ::1 localhost.localdomain localhost ''ホスト名'' === ネットワークの設定 === ネットワークの設定をもう一度行います。今回は新しくインストールされる環境のネットワーク設定です。[[#インターネット接続の確立|上で説明した]]のと方法はほとんど同じですが、今回の設定では、設定が消えないように、ブート時に自動的に起動するように設定します。 まず最初に、{{ic|ip link}} で接続を設定するネットワークインターフェイスの名前を確認してください。 {{Note| * ネットワーク設定の詳しい情報は、[[ネットワーク設定]]や[[ワイヤレス設定]]を参照してください。 * インターフェースについて古い命名規則 ({{ic|eth''X''}} や {{ic|wlan''X''}}) を使って欲しい時は {{ic|/etc/udev/rules.d/80-net-setup-link.rules}} に空のファイルを作成してください。これによって {{ic|/usr/lib/udev/rules.d}} 下の同じ名前のファイルがマスクされます (空のファイルを使う代わりに、{{ic|/dev/null}} へのシンボリックリンクを使うことでも命名規則を戻せます: {{ic|# ln -s /dev/null /etc/udev/rules.d/80-net-setup-link.rules}})。 }} ==== 有線 ==== ===== 動的 IP ===== ; dhcpcd を使う 固定された有線ネットワーク接続が1つだけあるという環境の場合、ネットワーク管理サービスを使う必要はなく、単純に {{ic|dhcpcd}} サービスを有効にするだけで足ります: # systemctl enable dhcpcd@''インターフェイス名''.service ; netctl を使う {{ic|/etc/netctl/examples}} からサンプルプロファイルを {{ic|/etc/netctl/}} にコピーしてください: # cd /etc/netctl # cp examples/ethernet-dhcp my_network プロファイルを編集して下さい ({{ic|Interface}} を {{ic|eth0}} から {{ic|ip link}} を実行したときに確認したインターフェイス名に修正する): # nano my_network {{ic|my_network}} プロファイルを有効にしてください: # netctl enable my_network {{Note|{{ic|Running in chroot, ignoring request.}} というメッセージが表示されることがありますが、いまのところは無視してかまいません。}} ; netctl-ifplugd を使う {{Warning|{{ic|netctl enable ''プロファイル名''}} のようにしてプロファイルを有効にする方法と netctl-ifplugd を使う方法を一緒に用いることはできません。}} {{Pkg|netctl}} の {{ic|netctl-ifplugd}} を使って動的に接続を管理することもできます。 まず {{Pkg|ifplugd}} をインストールしてください、{{ic|netctl-ifplugd}} を使うために必要なパッケージです: # pacman -S ifplugd そしてサービスを有効にしてください: # systemctl enable netctl-ifplugd@''インターフェイス名''.service {{Note|[[netctl]] には {{ic|netctl-auto}} もあり、{{ic|netctl-ifplugd}} と一緒に無線プロファイルを管理するのに使うことができます。}} ===== 固定 IP ===== ; netctl を使う {{ic|/etc/network.d/examples}} から {{ic|/etc/netctl}} にサンプルプロファイルをコピーします: # cd /etc/netctl # cp examples/ethernet-static my_network 必要に応じてプロファイルを編集 ({{ic|Interface}}, {{ic|Address}}, {{ic|Gateway}}, {{ic|DNS}} を修正): # nano my_network {{ic|Address}} の中の {{ic|/24}} は {{ic|255.255.255.0}} ネットマスクの [[wikipedia:Classless Inter-Domain Routing#CIDR notation|CIDR notation]] です。 そして作成したプロファイルを有効にしてください: # netctl enable my_network ; systemd-networkd を使う [[systemd-networkd]] を参照してください。 ==== 無線 ==== {{Note|あなたの使っているワイヤレスアダプタにファームウェアが必要な場合 (上の[[#インターネット接続の確立|インターネット接続の確立]]セクションと[[ワイヤレス設定#ドライバとファームウェア|ここ]]に記述あり)、ファームウェアを含んだパッケージをインストールしてください。ほとんどの場合、{{Pkg|linux-firmware}} パッケージに必要なファームウェアが含まれていますが、機器によっては個別のパッケージにファームウェアが存在します。例えば: {{ic|# pacman -S zd1211-firmware}}。詳しくは[[ワイヤレス設定]]を見て下さい。}} ネットワークに接続するために {{pkg|iw}} と {{pkg|wpa_supplicant}} をインストールしてください: # pacman -S iw wpa_supplicant ===== 無線ネットワークの追加 ===== ; wifi-menu を使う {{ic|wifi-menu}} に必要な {{pkg|dialog}} をインストールしてください: # pacman -S dialog このインストールと再起動が終わった後 {{ic|wifi-menu ''インターフェイス名''}} ({{ic|''インターフェイス名''}} はあなたの無線インターフェースに置き換えてください) でネットワークに接続することができます。 # wifi-menu ''インターフェイス名'' {{Warning|{{ic|wifi-menu}} を使う時は、絶対に chroot を終了して再起動した''後''にしてください。このコマンドを使って作成されたものが chroot の外で動作させているものと衝突してしまう恐れがあるからです。また、上で書かれているようにテンプレートを使って手動でネットワークプロファイルを設定することもできます、その場合は {{ic|wifi-menu}} を使うことについての心配はいりません。}} ; 手動の netctl プロファイルを使う ネットワークプロファイルを {{ic|/etc/netctl/examples}} から {{ic|/etc/netctl}} にコピーしてください: # cd /etc/netctl # cp examples/wireless-wpa my_network 接続するネットワークにあわせてプロファイルを編集してください ({{ic|Interface}}, {{ic|ESSID}}, {{ic|Key}} を修正): # nano my_network 作成したプロファイルがブート毎に実行されるよう有効にしてください: # netctl enable my_network ===== 既知のネットワークに自動で接続する ===== {{Warning|{{ic|netctl enable ''プロファイル名''}} のようにしてプロファイルを有効にする方法とこの方法を一緒に使うことはできません。}} {{ic|netctl-auto}} に必要な {{Pkg|wpa_actiond}} をインストールしてください: # pacman -S wpa_actiond {{ic|netctl-auto}} サービスを有効にすれば、既知のネットワークに接続しローミングや切断を管理します: # systemctl enable netctl-auto@''インターフェイス名''.service {{Note|[[netctl]] には {{ic|netctl-ifplugd}} もあり、{{ic|netctl-auto}} と一緒に有線プロファイルを管理するのに使われます。}} ==== xDSL (PPPoE), アナログモデム, ISDN ==== xDSL、ダイアルアップ・ISDN 接続は、[[モデムに直接接続]]を見て下さい。 === Initial ramdisk 環境の作成 === {{Tip|ほとんどのユーザーはこの手順をスキップし、{{ic|mkinitcpio.conf}} のデフォルト設定を使って問題ありません。initramfs イメージ ({{ic|/boot}} フォルダ内) は {{ic|pacstrap}} によって {{Pkg|linux}} パッケージ (Linux カーネル) をインストールしたときに、{{ic|mkinitcpio.conf}} に基づいて既に生成されています。}} root が USB ドライブにあったり、RAID や LVM を使っていたり、{{ic|/usr}} が分割されたパーティション上にある場合は、ここで正しい [[Mkinitcpio#HOOKS|hooks]] を設定しなくてはなりません。 必要に応じて {{ic|/etc/mkinitcpio.conf}} を編集し、initramfs イメージを再形成します: # mkinitcpio -p linux === root パスワードの設定 === root パスワードを設定します: # passwd === ブートローダのインストールと設定 === Intel の CPU を使っている場合、{{Pkg|intel-ucode}} パッケージをインストールして[[マイクロコード#Intel のマイクロコードのアップデートを有効にする|マイクロコードのアップデートを有効化]]してください。 ==== BIOS マザーボードの場合 ==== BIOS システムでは、複数のブートローダが使えます。ブートローダの完全なリストは[[ブートローダー]]にあります。あなたの都合に合わせてどれか一つを選んで下さい。よく使われるブートローダーは: * [[Syslinux]] は現在 Syslinux がインストールされたパーティションのファイルのみをロードするように制限されています。設定ファイルはわかりやすいものになっています。設定サンプルは [[Syslinux#サンプル|Syslinux]] の記事にあります。 * [[GRUB]] はより多くの機能を備えた複雑なブートローダです。設定ファイルはスクリプト言語 (sh) に似ていて、初心者が手動で設定するには難しいかもしれません。自動で設定を生成するのが推奨されます。 ここからは、GRUB と MBR の組み合わせでのインストールを説明します。まず {{Pkg|grub}} パッケージをインストールします。GRUB が他のオペレーティングシステムも検索できるように、{{Pkg|os-prober}} もインストールしておきます: # pacman -S grub os-prober {{ic|grub-install}} を実行してブートローダをインストールしてください: # grub-install ''/dev/sda'' {{Note| * {{ic|/dev/sda}} はあなたが Arch をインストールしたドライブに書き換えてください。パーティション番号を加えてはいけません ({{ic|sda''X''}} を使ってはいけません)。 * サンプルの {{ic|/boot/grub/grub.cfg}} は grub パッケージの一部としてインストールされ、後の {{ic|grub-*}} コマンドでは上書きされません。変更を加えるときは {{ic|grub.cfg.new}} などのファイルではなく {{ic|grub.cfg}} を編集してください。 }} 次に {{ic|grub.cfg}} を作ります。手動で作る方が細かい設定ができますが、初心者は自動で生成するのが推奨されています: # grub-mkconfig -o /boot/grub/grub.cfg GRUB の使用・設定の詳しい情報は、[[GRUB]] を参照。 ==== UEFI マザーボードの場合 ==== {{Note|UEFI ファームウェアによってはインストールしたブートローダーの {{ic|.efi}} ブータブルスタブを特定の名前で特定の場所に配置する必要があります: {{ic|$esp/EFI/boot/bootx64.efi}} ({{ic|$esp}} は EFI System Partition のマウントポイントに置き換えて下さい)。これをしていないと場合によっては、インストールした環境を起動できなくなることがあります。詳しくはそれぞれのブートローダーのセクションを見て下さい。}} UEFI システムでも、複数のブートローダが使えます。利用できるブートローダの完全なリストは[[ブートローダー]]にあります。あなたの都合にあわせて選んで下さい。ここでは、2つのブートローダを例として提示します: * [[systemd-boot]] は最小主義の UEFI ブートマネージャで、[[EFISTUB]] カーネルや他の UEFI アプリケーションのためのメニューを提供します。初心者、特に Windows 8 などの別のオペレーティングシステムとデュアルブートをしたいユーザーに推奨です。 * [[GRUB]] は完全なブートローダーで、systemd-boot で問題が起きた時に役に立ちます。 ここからは systemd-boot のインストールを説明します。まず、インストール後に EFI System Partition を操作するための {{Pkg|dosfstools}} パッケージをインストールしてください: # pacman -S dosfstools {{Note| * UEFI でブートするには、ドライブは GPT でパーティションされている必要があり、[[Unified Extensible Firmware Interface#EFI System Partition|EFI System Partition]] (512 MiB 以上, FAT32, gdisk タイプ {{ic|EF00}}) が存在しなければなりません。このガイドを初めから実行しているのなら、すでに全て行われているはずです。 * systemd-boot が自動的にアップデートされるように EFI System Partition は {{ic|/boot}} にマウントすることを強く推奨します。 }} 自動インストールスクリプトを実行してブートローダを EFI System Partition にインストールしてください ({{ic|$esp}} は EFI System Partiton の場所に置き換えて下さい、通常は {{ic|/boot}} です): # bootctl --path=''$esp'' install Bootctl はファームウェアによって自動で検出され、{{ic|bootx64.efi}} ブータブルスタブが {{ic|$esp/EFI/boot}} にあることを必要とします。そして {{ic|.efi}} スタブを使ってインストールされている別のオペレーティングシステムを自動で検出します。ただし、bootctl の設定ファイルは手動で作成する必要があります。 まず、{{ic|''$esp''/loader/entries/arch.conf}} を作成して以下を記述します、{{ic|/dev/sdaX}} は ''root'' パーティションに置き換えて下さい (例: {{ic|/dev/sda2}}): {{hc|# nano ''$esp''/loader/entries/arch.conf|2= title Arch Linux linux /vmlinuz-linux initrd /initramfs-linux.img options root='''/dev/sdaX''' rw }} 次に、{{ic|''$esp''/loader/loader.conf}} を作成して以下を記述します、timeout の値は自由に変更できます (秒数): {{hc|# nano ''$esp''/loader/loader.conf|2= default arch timeout 5 }} 詳しい情報は [[systemd-boot]] を見て下さい。 == パーティションのアンマウントと再起動 == chroot 環境を脱出します: # exit {{Note|パーティションは ''systemd'' によってシャットダウン時に自動的にアンマウントされますが、安全対策として {{ic|umount -R /mnt}} を使って手動でアンマウントすることもできます。パーティションがビジー状態の場合、[[Wikipedia:fuser_(Unix)|fuser]] で原因を特定できます。}} コンピュータを再起動: # reboot {{Tip|インストールメディアを取り出してください、そうしないともう一度セットアップが起動してしまいます。マシンにログインするときはユーザー "root" と前に passwd コマンドで設定したパスワードを使います。デフォルトのパスワードは "root" です。}} == インストールのその先 == あなたの新しい Arch Linux ベースシステムは今、あなたの目的や希望のために必要な全てを入れる準備ができた GNU/Linux になっています。ここからは[[一般的な推奨事項]]のページを見ることを推奨します。特に最初の2つのセクションは必読です。また、他のセクションには、グラフィカルユーザーインターフェイス (GUI) やサウンド、タッチパッドの設定などのチュートリアルが書かれたページヘのリンクが載っています。 あなたの興味を引くであろうアプリケーションの一覧は、[[アプリケーション一覧]]を参照。
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