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JHBuild
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[[Category:開発]] [[en:JHBuild]] JHBuild はモジュール (ソースコードパッケージ) を自動的にダウンロード・コンパイルすることができるツールです。様々なソース (CVS, Subversion, Git, Bazaar, tarball など) からモジュールを取得して、依存関係を解決します。プロジェクト全体をビルドするのではなく、ビルドしたい特定のモジュールを選択することも可能です。 元々 JHBuild は [[GNOME]] をビルドするために書かれましたが、今は他のプロジェクトでも使えるようになっています。 == インストール == {{AUR|jhbuild}} パッケージをインストールしてください。安定版が入ります。 == 設定 == JHBuild の設定ファイルは {{ic|~/.config/jhbuildrc}} にあります。[[Python]] の構文を使って設定変数を定義します。以下は GNOME をビルドするときのファイル例です: {{bc|<nowiki> # -*- mode: python -*- # -*- coding: utf-8 -*- # edit this file to match your settings and copy it to ~/.config/jhbuildrc # if you have a GNOME git account, uncomment this line # repos['git.gnome.org'] = 'ssh://user@git.gnome.org/git/' # what module set should be used. The default can be found in # jhbuild/defaults.jhbuildrc, but can be any file in the modulesets directory # or a URL of a module set file on a web server. # moduleset = 'gnome-apps-3.12' # # A list of the modules to build. Defaults to the GNOME core and tested apps. # modules = [ 'meta-gnome-core', 'meta-gnome-apps-tested' ] # Or to build the old GNOME 2.32: # moduleset = 'gnome2/gnome-2.32' # modules = ['meta-gnome-desktop'] # what directory should the source be checked out to? checkoutroot = os.path.expanduser('~/checkout/gnome') # the prefix to configure/install modules to (must have write access) prefix = '/opt/gnome' # custom CFLAGS / environment pieces for the build # os.environ['CFLAGS'] = '-Wall -g -O0' # extra arguments to pass to all autogen.sh scripts # to speed up builds of GNOME, try '--disable-static --disable-gtk-doc' #autogenargs='' # On multiprocessor systems setting makeargs to '-j2' may improve compilation # time. Be aware that not all modules compile correctly with '-j2'. # Set makeargs to 'V=1' for verbose build output. #makeargs = '-j2' </nowiki>}} ''modules'' を編集してビルドしたいモジュールを指定してください。ほとんどの設定変数は [https://developer.gnome.org/jhbuild/unstable/config-reference.html GNOME JHBuild Manual] に説明が書いてあります。 == 使用方法 == === 必要ツールのインストール === ''sysdeps'' を実行することで JHBuild は必要なツールがインストールされているかどうかチェックします: $ jhbuild sysdeps ''sanitycheck'' も ''sysdeps'' と同じようなチェックを行いますが、[https://lists.gnu.org/archive/html/automake/2016-05/msg00000.html automake の regexp エラー] が原因で automake 1.15 以前では automake のバージョンのチェックに失敗します ([http://git.savannah.gnu.org/gitweb/?p=automake.git;a=commit;h=13f00eb4493c217269b76614759e452d8302955e 既に次のバージョンの automake では修正済み])。 何かエラーが表示される場合、リポジトリから欠けているパッケージをインストールするか、あるいは ''bootstrap'' コマンドを実行します。ビルドに必要なツールがダウンロード・ビルド・インストールされます: $ jhbuild bootstrap === ビルド === 設定ファイルに記述したモジュールを全てビルドしたい場合、''build'' コマンドを実行: $ jhbuild build JHBuild は各モジュールのダウンロード・configure・コンパイル・インストールを実行します。詳しくは次を参照: $ jhbuild help ビルド中にエラーが発生した場合、JHBuild は何をすべきかメニューを表示します。シェルを開いてエラーを修正したり、ビルドを再実行したり、モジュールのビルドを諦めたり、あるいはエラーを無視して続行することが選べます。大抵の場合、シェルを開いて makefile や設定ファイルを確認すると良いでしょう。例えばビルドエラーが起こったときは、手動で {{ic|make}} を実行してシェルからエラーを確認できます。 モジュールの生成を諦めた場合、そのモジュールに依存するモジュールも全て生成されなくなります。 壊れているパッケージを無視して、できるだけ多くのパッケージをビルドしたい場合、次を実行: $ yes 3 | jhbuild --try-checkout build == トラブルシューティング == {{Note|以下に記載されていない問題が発生した場合は、{{AUR|jhbuild}} パッケージのコメント欄に報告してください。}} === Python の問題 === ==== JHBuild を使わずにスクラッチからビルド、あるいは JHBuild シェルでビルド ==== スクラッチからビルドする場合、以下のように ''autogen.sh'' を実行する必要があります: $ PYTHON=/usr/bin/python2 ./autogen.sh そして {{ic|~/.config/jhbuildrc}} に PYTHON [[環境変数]]を設定してください: os.environ['PYTHON'] = '/usr/bin/python2' {{Note|JHBuild は {{ic|/opt/gnome/lib/python2.7}} の独自の Python ライブラリディレクトリを使用します。Python のインポートチェックで問題が発生するときは前記のディレクトリに .py ファイルが存在するか確認してください。}} ==== itstool が Python モジュールを認識できない ==== {{ic|[4] Start shell}} を選択して次を実行: $ sed -ir 's/| python /| python2 /' configure それからシェルを exit して {{ic|[1] Rerun phase configure}} を選択してください。詳しくは [https://gitorious.org/itstool/itstool/merge_requests/6 このマージリクエスト] を参照。 === pkg-config の問題 === {{ic|PKG_CONFIG_PATH}} にある .pc ファイルのどれかが誤っていると、JHBuild はインストールされている .pc ファイルを全て検出することができず、.pc ファイルが存在しないとエラーを吐きます。{{ic|jhbuild sysdeps}} の出力を確認してください。問題のある .pc ファイルに関するメッセージがあるはずです。 === gnome-devel-docs がビルドできない === {{ic|[4] Start shell}} を選択して以下を実行: $ git revert --no-edit 9ba0d959 そして、シェルを終了してから {{ic|[1] Rerun phase build}} を選択してください。詳しくは [https://bugzilla.gnome.org/show_bug.cgi?id=707007 このバグレポート] を参照。 === pango がビルドできない === cairo.h が存在しないというエラーでビルドが失敗する場合、[4]shell を開いて {{ic|pango/pangocairo.h}} を編集します。以下の行を: {{bc| #define <cairo.h>}} 以下のように置き換えてください: {{bc| #define <cairo/cairo.h>}} === geary がビルドできない === 以下のエラーメッセージが表示される場合: {{bc|[ 78%] Generating webkitgtk-3.0.vapi error: /home/rffontenelle/jhbuild/install/share/gir-1.0/WebKit-3.0.gir not found Generation failed: 1 error(s), 0 warning(s) make[2]: *** [src/CMakeFiles/geary.dir/build.make:1277: src/webkitgtk-3.0.vapi] Error 1 make[1]: *** [CMakeFiles/Makefile2:798: src/CMakeFiles/geary.dir/all] Error 2}} geary が WebKitGTK (<= 2.4) に依存しているのに、JHBuild が WebKit2GTK (新しいバージョン) をコンパイルしてしまうのが原因です。これは既知の問題 ([https://bugzilla.gnome.org/show_bug.cgi?id=741866 #741866] と [https://mail.gnome.org/archives/geary-list/2016-June/msg00022.html メーリングリスト]) で、Geary をポートする計画があります ([https://bugzilla.gnome.org/show_bug.cgi?id=728002 #728002])。 === 他の壊れているモジュール === 以下のモジュールはビルドができず、修正方法も存在しません (ぜひ調査してみてください): * aisleriot—[https://bugzilla.gnome.org/show_bug.cgi?id=707106 バグレポート] (調査すればおそらく修正は容易) * gegl * gnome-boxes—[https://bugzilla.gnome.org/show_bug.cgi?id=725520 バグレポート] (修正方法が書かれています) * gnome-photos * gtksourceviewmm * meta-gnome-apps-tested * nemiver * orca * rygel * valadoc 上記のリストには壊れているモジュールに依存しているモジュールも含まれています (問題のないモジュールもあるかもしれないが、未確認)。 == 特定のモジュールのビルドに必要なパッケージ == * gitg は {{Pkg|gtkspell3}} を必要とします。 * gtk-vnc は {{Pkg|perl-text-csv}} を必要とします。 * latexila は {{AUR|lcov}} を必要とします。 * pango は {{AUR|libpthread-stubs}} を必要とします。 * totem-pl-parser は {{Pkg|libgcrypt15}} を必要とします。 * xf86-video-intel は {{Pkg|xorg-server-devel}} を必要とします。 * xwayland は {{Pkg|xtrans}}, {{Pkg|xcmiscproto}}{{Broken package link|パッケージが存在しません}}, {{Pkg|bigreqsproto}}{{Broken package link|パッケージが存在しません}} を必要とします。 * zeitgeist は {{Pkg|python2-rdflib}}{{Broken package link|パッケージが存在しません}} を必要とします。 * wireless-tools は {{Pkg|wireless_tools}} を必要とします。 * xorg-macros は {{Pkg|xorg-util-macros}} を必要とします。 == 参照 == [https://developer.gnome.org/jhbuild/ GNOME JHBuild Manual]
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