「差分アップデート」の版間の差分

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(差分アップデート機能はPacman から削除された旨を追記)
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{{Out of date|脆弱性 [https://security.archlinux.org/CVE-2019-18183 CVE-2019-18183] などの理由で、差分アップデート機能は削除されました。[https://lists.archlinux.org/pipermail/pacman-dev/2019-March/023211.html]}}
 
差分アップデートを使うことでシステムをアップデートするときのダウンロード時間と容量を節約できます。ダウンロードされるパッケージは新しいパッケージとの「差分」であり、ダウンロードが完了すると古いパッケージにパッチとして適用されて新しいパッケージにアップデートされます。
 
 
== インストール ==
 
 
{{Pkg|xdelta3}} パッケージを[[インストール]]してください。差分ミラーが提供しているバイナリ差分を適用するのにこのユーティリティが必要になります。
 
 
== 設定 ==
 
 
公式ミラーは必ずしもパッケージ差分ファイルを提供しているわけではありません。pacman のミラーリストに差分を提供しているミラーを追加してください。ミラーの追加については[[ミラー#特定のミラーを有効にする]]を見てください。[[ミラー#非公式ミラー]]に載っているミラーの一部は差分アップデートに対応しています。
 
 
それから {{ic|/etc/pacman.conf}} を編集して {{ic|UseDelta}} オプションをアンコメントしてください:
 
 
{{hc|/etc/pacman.conf|.....
 
# Misc options (all disabled by default)
 
#UseSyslog
 
ShowSize
 
UseDelta
 
TotalDownload
 
.....}}
 
 
上記の設定により pacman は差分アップデートに対応しているミラーからパッケージの差分をダウンロードして適用するようになります。pacman のローカルパッケージキャッシュにも差分が適用されます。
 
 
== 比較 ==
 
 
{{ic|UseDelta}} オプションを有効にする前にシステムのフルアップデートを確認してください:
 
{{hc|# pacman -Syu|
 
<nowiki>
 
...
 
Total Download Size: 416,89 MB
 
Total Installed Size: 1933,56 MB
 
 
Proceed with installation? [Y/n]</nowiki>}}
 
 
{{ic|n}} と入力してアップデートを中止します。上記の場合はダウンロードされるパッケージの容量は 416,89 MB となっています。
 
 
その後差分アップデートを有効にして、再度アップデートを確認してください:
 
 
{{hc|# pacman -Syu|<nowiki>
 
...
 
Total Download Size: 343,15 MB
 
Total Installed Size: 1933,56 MB
 
 
Proceed with installation? [Y/n]</nowiki>}}
 
 
上記の出力から 416,89 MB から 343,15 MB にダウンロード容量が減っていることが確認できます。
 
 
== 欠点 ==
 
 
システムをアップデートするときに標準で差分アップデートを使用する [http://www.opensuse.org OpenSuSE] や [http://www.gentoo.org Gentoo] と違って Arch Linux では差分アップデートは完全にはサポートされていません。そのため、差分をサポートしているミラーはごく一部です。
 
 
システムが最新状態から程遠い場合、最新バージョンにアップデートする差分が存在しないことがあります。ミラーが古いバージョンから新しいバージョンへの差分を多く提供していれば、差分を利用してダウンロードサイズが少なくなりますが、現在差分に対応しているミラーは一つ前から三つ前までのバージョンからの差分しか提供していません。アップデートをあまり行わないシステムでは差分アップデートを利用するメリットは限られます。
 

2020年7月16日 (木) 13:19時点における最新版