「Input Leap」の版間の差分
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Kusanaginoturugi (トーク | 投稿記録) |
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ExecStartPost=dconf write /org/gnome/settings-daemon/plugins/cursor/active false |
ExecStartPost=dconf write /org/gnome/settings-daemon/plugins/cursor/active false |
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− | ===messages.log の中身が synergyc で埋められてしまう=== |
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− | 上述のように ''synergyc'' を実行すると {{ic|/var/log/messages.log}} ファイルが以下のようなメッセージで一杯になってしまいます: |
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− | May 26 22:30:46 localhost Synergy 1.4.6: 2012-05-26T22:30:46 INFO: entering screen |
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− | /build/src/synergy-1.4.6-Source/src/lib/synergy/CScreen.cpp,103 |
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− | May 26 22:30:47 localhost Synergy 1.4.6: 2012-05-26T22:30:47 INFO: leaving screen |
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− | /build/src/synergy-1.4.6-Source/src/lib/synergy/CScreen.cpp,121 |
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− | |||
− | メッセージを出力しないようにするには {{ic|-d WARNING}} オプションを付けて ''synergyc'' を実行してください。デバッグレベルオプションはレベルが ''WARNING'' 以上のメッセージだけを synergy からログに吐かせるようにします: |
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− | $ synergyc -d WARNING server-host-name |
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− | |||
− | {{ic|/etc/rc.d/synergyc}} ファイルを使っている場合、''synergyc'' を呼び出している行を以下のように編集できます: |
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− | [ -z "$PID" ] && /usr/bin/synergyc -d WARNING "$SERVERALIAS" |
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===クライアントから "failed to verify server certificate fingerprint" と返ってくる=== |
===クライアントから "failed to verify server certificate fingerprint" と返ってくる=== |
2023年8月30日 (水) 21:03時点における版
Synergy は複数のマシンで (たとえオペレーティングシステムが異なっていても) 簡単に一つのマウスとキーボードを共有できるようにします。特殊なハードウェアは必要ありません。デスクに複数のコンピュータが置いてあって、それぞれ個別のモニターを使っているようなユーザーを想定しています。
マウスを画面の端まで移動するだけでマウスやキーボードを転送することができます。また、Synergy は全てのシステムのクリップボードを一つにまとめて、システム間でカットアンドペーストできるようにします。さらに、スクリーンセーバーまで同期して同時に開始・停止するようにして、画面がロックされている場合、どれか一つの画面のロックを解除すれば、全ての画面のロックが解除されます。
インストール
Arch Linux
Windows と OS X
公式ウェブサイトから最新のインストーラーを ダウンロード して実行してください。
事前設定
まずマシンの IP アドレスとホストネームを確認してください。それぞれに適切な hosts ファイルがあることを確認してください。
- Arch Linux -
/etc/hosts
- Windows -
C:\WINDOWS\system32\drivers\etc\hosts
- OS X - How to Add Hosts to Local Hosts File。
/etc/hosts
10.10.66.1 archserver.localdomain archserver 10.10.66.100 archleft.localdomain archleft 10.10.66.105 archright.localdomain archright
Arch Linux
暗号化の有効化
Synergy バージョン 1.7 から独自の通信暗号から SSL に置き換わっています。
SSL プラグインをインストールするには、plugins ディレクトリ (デフォルトでは ~/.synergy/plugins
) にコピーまたはシンボリックリンクを作成してください:
$ mkdir -p ~/.synergy/plugins $ ln -s /usr/lib/synergy/libns.so ~/.synergy/plugins/libns.so
サーバーの設定
synergy では、共有したいキーボードとマウスが接続されたコンピュータをサーバーと呼びます。利用可能なセクションとオプションの詳しい説明は Synergy Configuration File Format を見て下さい。
Arch Linux
Arch Linux の設定ファイルは /etc/synergy.conf
です。このファイルが存在しないときは、/etc/synergy.conf.example
を使って作成してください。基本的な設定をするのに十分な量のコメントが記載されています。さらに詳しい情報が必要なときは、上でリンクしているガイドを見て下さい。
何らかの問題があってバックグラウンドでサーバーを実行したいときは、以下のコマンドを実行します:
# synergys -f
synergy のサーバープロセスはユーザーの X セッションにアタッチする必要があります。つまり、ユーザーで実行する必要があります。適当なユーザーで synergys@mary
を有効化してください ('mary' は使用するユーザー名に置き換えてください)。
暗号化を使う
サーバーで使用する証明書と指紋を生成するには:
$ mkdir -p ~/.synergy/SSL/Fingerprints $ openssl req -x509 -nodes -days 365 -subj /CN=Synergy -newkey rsa:1024 -keyout ~/.synergy/SSL/Synergy.pem -out ~/.synergy/SSL/Synergy.pem $ openssl x509 -fingerprint -sha1 -noout -in ~/.synergy/SSL/Synergy.pem > ~/.synergy/SSL/Fingerprints/Local.txt $ sed -e "s/.*=//" -i ~/.synergy/SSL/Fingerprints/Local.txt
SSL プラグインを有効化するには、--enable-crypto
オプションを追加します。
- コマンドラインから起動する場合:
# synergys --enable-crypto
- systemd で起動する場合:
/usr/lib/systemd/system/synergys@.service
[Unit] Description=Synergy Server Daemon After=network.target [Service] User=%i ExecStart=/usr/bin/synergys --no-daemon --config /etc/synergy.conf --enable-crypto Restart=on-failure [Install] WantedBy=multi-user.target
ユーザーでサービスを起動するには:
# systemctl start synergys@mary
Windows
- Synergy プログラムを開いて下さい
- Server (share this computer's mouse and keyboard) オプションを選択します
- Configure interactively を選択
- Configure Server... ボタンをクリック
- ウィンドウが開いて、使っているコンピュータやディスプレイの数に合わせて画面を追加することができます: 右上の画面アイコンを画面エリアにドラッグして、ダブルクリックすることで設定を編集できます
- 設定が完了したら OK を閉じて画面を終了し、Start をクリックしてサーバーを起動します
Windows では、設定はデフォルトで synergy.sgc
ファイルに保存されますが、設定ファイルの名前や保存場所は好きに変えられます。
Windows が起動するたびに毎回 Synergy サーバーを起動したい場合、プログラムを管理者として起動する必要があります。そして Edit -> Services から Server セクションの Install を選択してください。次の起動時から Synergy は自動的に起動するようになりますが、トレイアイコンは自動では表示されません (少なくとも Windows 7 でバージョン 1.4.2 beta を使用している場合)。サービスをアンインストールするには、インストール時と同じ操作をします。ただし Uninstall を選択するようにしてください。
コマンドラインからサーバーを起動したい場合、以下が Windows でのコマンドです。.bat
ファイルに記述したり cmd.exe
から実行できます:
C:\Program Files\Synergy+\bin\synergys.exe -f --debug ERROR --name left --log c:\windows\synergy.log -c C:/windows/synergy.sgc --address 10.66.66.2:24800
OS X
OS X の設定は Unix での設定とほぼ同じです: 詳しくは 公式ドキュメント を確認してください。
設定サンプル
3つのコンピュータがある基本的な設定例:
/etc/synergy.conf
section: screens server-fire: archright-fire: archleft-fire: end section: links archleft-fire: right = server-fire server-fire: right = archright-fire left = archleft-fire archright-fire: left = server-fire end
Arch Linux のパッケージに付属している例:
/etc/synergy.conf
section: screens # three hosts named: moe, larry, and curly moe: larry: curly: end section: links # larry is to the right of moe and curly is above moe moe: right = larry up = curly # moe is to the left of larry and curly is above larry. # note that curly is above both moe and larry and moe # and larry have a symmetric connection (they're in # opposite directions of each other). larry: left = moe up = curly # larry is below curly. if you move up from moe and then # down, you'll end up on larry. curly: down = larry end section: aliases # curly is also known as shemp curly: shemp end
細かくカスタマイズした例:
synergy.sgc
section: screens leftpc: halfDuplexCapsLock = false halfDuplexNumLock = false halfDuplexScrollLock = false xtestIsXineramaUnaware = false switchCorners = none +top-left +top-right +bottom-left +bottom-right switchCornerSize = 0 rightpc: halfDuplexCapsLock = false halfDuplexNumLock = false halfDuplexScrollLock = false xtestIsXineramaUnaware = false switchCorners = none +top-left +top-right +bottom-left +bottom-right switchCornerSize = 0 end section: aliases leftpc: 10.66.66.2 rightpc: 10.66.66.1 end section: links leftpc: right = rightpc rightpc: left = leftpc end section: options heartbeat = 1000 relativeMouseMoves = false screenSaverSync = false win32KeepForeground = false switchCorners = none +top-left +top-right +bottom-left +bottom-right switchCornerSize = 4 end
クライアントの設定
Arch Linux
コンソールウィンドウで、以下を入力:
$ synergyc server-host-name
もしくは、フォアグラウンドで synergy を実行するには:
$ synergyc -f server-host-name
上記の server-host-name
はサーバーのホストネームに置き換えてください。
暗号化を使う
暗号化機能を使うには、以下を入力:
$ synergyc --enable-crypto
自動起動
Synergy クライアントを自動で起動する方法は複数あります。他のアプリケーションの自動起動と同じです。
~/.xinitrc
に以下の行を追加:
~/.xinitrc
... #replace server-host-name with the real name synergyc server-host-name
もしくは以下の行を追加:
~/.xinitrc
XINIT_CMD='/usr/bin/synergyc -d FATAL -n galileo-fire 10.66.66.2:24800' /usr/bin/pgrep -lxf "$XINIT_CMD" || ( ( $XINIT_CMD ) & )
- ディスプレイマネージャ (kdm, gdm, SLiM, ...) やスタンドアロンのウィンドウマネージャ (Openbox, ...) を使っている場合、スタートアップスクリプトに以下を追加します:
synergyc server-host-name
例えば、kdm を使っているときは /usr/share/config/kdm/Xsetup
を編集してください。
- systemd で Synergy クライアントを起動するには、サービスファイル
/etc/systemd/system/synergyc@.service
と設定ファイル/etc/conf.d/synergyc.conf
を作成します:
/etc/systemd/system/synergyc@.service
[Unit] Description=Synergy Client Daemon After=network.target [Service] EnvironmentFile=/etc/conf.d/synergyc.conf ExecStart=/usr/bin/synergyc --no-daemon --debug ${DEBUGLEVEL:-INFO} ${SERVERALIAS} User=%i [Install] WantedBy=multi-user.target
/etc/conf.d/synergyc.conf
DEBUGLEVEL=WARNING SERVERALIAS=server-name
ユーザーでサービスを起動するには:
# systemctl start synergyc@mary
Synergy の自動起動については 公式のリファレンスページ にまとまっています。
Windows
インストール後、Synergy プログラムを開いて、Client (use another computer's keyboard and mouse) オプションを選択して、テキストボックスにサーバーコンピュータのホストネームを入力してから、Start をクリックするとクライアントが起動します。
Windows が起動する度に Synergy クライアントが起動するようにしたい場合、管理者としてプログラムを起動して、Edit -> Services から Client セクションの Install を選択してください。
コマンドラインからクライアントを起動したい場合、以下が Windows のコマンドです。.bat
ファイルに記述したり cmd.exe
から実行することができます。設定ファイルとして C:\synergy.sgc
を指定して、サービスのようにバックグラウンドで動作させます。
START /MIN /D"C:\Program Files\Synergy+\bin" synergys.exe -d ERROR -n m6300 -c C:\synergy.sgc -a 10.66.66.2:24800
OS X
synergyc フォルダにある synergyc プログラムを見つけてターミナルウィンドウにドラッグしてください: ターミナルにフルパスが入力されます。そこにサーバーのホストネームを入力すると、以下のようなコマンドになります:
/path/to/synergyc/synergyc server-host-name
そうしたら Enter
を押して下さい。
既知の問題
Arch を Synergy のクライアントとして使用すると、サーバーがクライアントのモニターを立ち上げることができない場合があります。ACPI が有効になっている場合、SSH で以下のコマンドを実行することで解決できます (参照: Display Power Management Signaling#xset を使って DPMS とスクリーンセーバーの設定を変更する):
# xset dpms force on
トラブルシューティング
公式ドキュメントには FAQ と トラブルシューティング のページがあります。
キーボードの AltGr
AltGr に問題が起こる場合は /etc/synergys.conf
の screen/client セクションに以下を追加してください:
altgr = alt
キーボードのリピート
(Linux ホストの) クライアントマシンでキーボードのリピートに問題が起こる場合は、コンソールに以下を入力してください:
# /usr/bin/xset r on
キーボードのマッピング
クライアントのウィンドウ (例: ターミナル) でサーバーのキーボードを使うときにキーボードのマッピングに問題が起こる場合は、synergyc を起動した後に X のキーマップを再設定すると直ることがあります。以下のコマンドでキーマップが現在の値に再設定されます:
# setxkbmap $(setxkbmap -query | grep "^layout:" | awk -F ": *" '{print $2}')
Gnome3 でカーソルが表示されない
Gnome 3 でマウスが認識されないと、デフォルトでタッチスクリーンモードになってカーソルが表示されなくなります。有効にするには次を実行:
# dconf write /org/gnome/settings-daemon/plugins/cursor/active false
init スクリプトや systemd ユニットに以下のように追加できます:
ExecStartPost=dconf write /org/gnome/settings-daemon/plugins/cursor/active false
クライアントから "failed to verify server certificate fingerprint" と返ってくる
サーバーの ~/.synergy/SSL/Fingerprints/Local.txt
の中身をクライアントの ~/.synergy/SSL/Fingerprints/TrustedServers.txt
にコピーしてください。
参照
- Synergy ウェブサイト: http://synergy-project.org
- 公式ドキュメント: http://synergy-project.org/wiki/User_Guide