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+ | 一部の[[デスクトップ環境]]は、ディスプレイの設定を {{ic|~/.config/monitors.xml}} に保存しています。そのファイルの内容に基づいて、''xrandr'' コマンドが生成されます。GDM にも、似たようなファイル {{ic|/var/lib/gdm/.config/monitors.xml}} が存在しています。 |
− | {{ic|~/.config/monitors.xml}} でモニタ |
+ | {{ic|~/.config/monitors.xml}} でモニタをセットアップして (解像度、リフレッシュレート、向き、スケーリング、プライマリなど)、GDM にこれらの設定を使用してほしい場合、以下を実行して設定ファイルをコピーしてください: |
− | # cp ~/.config/monitors.xml /var/lib/gdm/.config/ |
+ | # cp ~/.config/monitors.xml /var/lib/gdm/.config/ |
+ | ブートするたびにモニターのセットアップを自動的に再設定するには、{{ic|gdm.service}} の[[ドロップインファイル]]を使用してください: |
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− | 変更はログアウトしたら適用されます。GDM は {{ic|xorg.conf}} を使用しないためログアウトが必要です。 |
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+ | {{hc|/etc/systemd/system/gdm.service.d/override.conf|2= |
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− | {{Note|1=Wayland バックエンドは Wayland で作成された {{ic|monitors.xml}} ファイルを使用します。詳しくは [https://bugzilla.gnome.org/show_bug.cgi?id=748098 GNOME bug 748098] を見てください。Xorg で作成した {{ic|monitors.xml}} を使うために Wayland バックエンドを無効化する方法は [[#Xorg バックエンドを使う]]を見てください。}} |
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+ | [Service] |
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+ | ExecStartPre=/bin/cp /home/''user''/.config/monitors.xml /var/lib/gdm/.config/monitors.xml |
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+ | }} |
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+ | {{ic|monitors.xml}} の中でスクリーンの回転とスケーリングに関連する部分は以下のとおりです: |
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+ | <monitors version="2"> |
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+ | ... |
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+ | <scale>2</scale> |
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+ | ... |
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+ | <flipped>no</flipped> |
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+ | </transform> |
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+ | ... |
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+ | </logicalmonitor> |
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+ | </configuration> |
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+ | </monitors> |
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+ | 変更はログアウト時に適用されます。GDM は {{ic|xorg.conf}} の設定を尊重しないため、ログアウトが必須です。 |
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+ | {{Note| |
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+ | * GDM を Wayland で使用している場合、Wayland 内で作成された {{ic|monitors.xml}} も使用しなければなりません。詳細は [https://gitlab.gnome.org/GNOME/gdm/issues/224 GDM bug 224] を参照してください。あるいは、GDM に [[#Xorg バックエンドを使う]] ように強制し、Xorg 内で作成された {{ic|monitors.xml}} を使用することもできます。 |
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+ | * [[HiDPI#分数スケーリング|分数スケーリング]]を使用する場合、{{ic|gdm}} ユーザに対して分数スケーリングを有効化する必要があります: |
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+ | sudo -u gdm dbus-launch gsettings set org.gnome.mutter experimental-features "['scale-monitor-framebuffer']" |
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+ | }} |
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=== X サーバーのアクセス権限を設定 === |
=== X サーバーのアクセス権限を設定 === |
2023年10月1日 (日) 07:45時点における版
関連記事
GDM - GNOME Display Manager より: "GNOME Display Manager (GDM) はグラフィカルディスプレイサーバーを管理しグラフィカルユーザーログインを処理するプログラムです。"
ディスプレイマネージャは X Window System や Wayland のユーザーにグラフィカルなログインプロンプトを提供します。
目次
インストール
GDM は gdm パッケージでインストールできます。また、gnome グループの一部としてもインストールされます。
起動
ブート時に GDM を起動するには、gdm.service
を有効化して下さい。
アプリケーションの自動起動
ログイン後に自動的にアプリケーションを起動するには、自動起動#デスクトップ環境のスタートアップ時 のページであなたのデスクトップ環境に関係する指示に従ってください。
設定
ログイン画面の背景画像
まず、既存の GNOME Shell テーマを抽出して、ホームディレクトリ内の何らかのディレクトリに保存する必要があります。これは、以下のスクリプトで可能です:
extractgst.sh
#!/bin/sh gst=/usr/share/gnome-shell/gnome-shell-theme.gresource workdir=${HOME}/shell-theme for r in `gresource list $gst`; do r=${r#\/org\/gnome\/shell/} if [ ! -d $workdir/${r%/*} ]; then mkdir -p $workdir/${r%/*} fi done for r in `gresource list $gst`; do gresource extract $gst $r >$workdir/${r#\/org\/gnome\/shell/} done
作成されたディレクトリに移動してください。抽出されたテーマファイルが確認できるはずです。好きな背景画像をこのディレクトリへコピーしてください。
次に、そのディレクトリ内に以下のようなファイルを作成する必要があります:
gnome-shell-theme.gresource.xml
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> <gresources> <gresource prefix="/org/gnome/shell/theme"> <file>calendar-today.svg</file> <file>calendar-today-light.svg</file> <file>checkbox.svg</file> <file>checkbox-focused.svg</file> <file>checkbox-off-focused-light.svg</file> <file>checkbox-off-focused.svg</file> <file>checkbox-off-light.svg</file> <file>checkbox-off.svg</file> <file>gnome-shell.css</file> <file>gnome-shell-high-contrast.css</file> <file>gnome-shell-start.svg</file> <file>pad-osd.css</file> <file>process-working.svg</file> <file>toggle-off.svg</file> <file>toggle-off-hc.svg</file> <file>toggle-off-light.svg</file> <file>toggle-on.svg</file> <file>toggle-on-hc.svg</file> <file>toggle-on-light.svg</file> <file>workspace-placeholder.svg</file> <file>filename</file> </gresource> </gresources>
filename は使用する背景画像のファイル名に置き換えてください。あるいは、16進数のカラーコードを使用する場合は、この行を削除してください。
そのディレクトリ内の gnome-shell.css
ファイルを開き、#lockDialogGroup
の定義を以下のように変更してください:
#lockDialogGroup { background: url(filename); background-size: widthpx heightpx; background-repeat: no-repeat; }
background-size
は GDM が使用する解像度に設定してください (これは、画像の解像度と同じとは限りません)。画面解像度の一覧は、Wikipedia:Display_resolution#Computer_monitors を見てください。最後に、filename の部分は背景画像のファイル名に置き換えてください。
背景色だけを変更したい場合は、#lockDialogGroup
の定義を以下のように変更してください:
#lockDialogGroup { background-color: #color; }
color は背景色の16進数カラーコードです。
次に、以下のコマンドでテーマをコンパイルしてください:
$ glib-compile-resources gnome-shell-theme.gresource.xml
そして、出来上がった gnome-shell-theme.gresource
ファイルを /usr/share/gnome-shell
ディレクトリにコピーしてください。
最後に、gdm.service
を再起動してください (注意: 一度ログアウトして再度ログインし直すだけでは十分ではありません)。設定された背景画像が使用されるようになっているはずです。
詳細は、このフォーラムスレッドを見てください。上記の手順を自動化するシェルスクリプトは DimaZirix の github リポジトリで入手できます。
DConf による設定
GDM の設定は一部 DConf データベースに保存されます。/etc/dconf/db/gdm.d
ディレクトリにキーファイルを追加してから root で dconf update
を実行して GDM のデータベースを再コンパイルするか、あるいは GDM ユーザーでログインして gsettings コマンドラインツールを使って直接設定を変更することができます。前者の場合、GDM のプロフィールファイルが必要です。パッケージには付属していないため手動で作成する必要があります:
/etc/dconf/profile/gdm
user-db:user system-db:gdm file-db:/usr/share/gdm/greeter-dconf-defaults
後者の場合、以下のコマンドで GDM ユーザーでログインできます:
# machinectl shell gdm@
ログイン画面のロゴ
以下のキーファイルを作成してください:
/etc/dconf/db/gdm.d/02-logo
[org/gnome/login-screen] logo='/path/to/logo.png'
その後 GDM データベースを再コンパイルしてください。
もしくは GDM ユーザーでログインして以下のコマンドを実行してください:
$ gsettings set org.gnome.login-screen logo '/path/to/logo.png'
カーソルテーマの変更
GDM は GNOME のカーソルテーマの設定を使用せず、XDG の仕様に準拠して設定されたカーソルテーマも無視します。GDM で使用されるカーソルテーマを変更するには、以下のキーファイルを作成してください:
/etc/dconf/db/gdm.d/10-cursor-settings
[org/gnome/desktop/interface] cursor-theme='theme-name'
その後 GDM データベースを再コンパイルしてください。
もしくは GDM ユーザーでログインして以下のコマンドを実行してください:
$ gsettings set org.gnome.desktop.interface cursor-theme 'theme-name'
アイコンテーマの変更
アイコンのテーマを変更する場合も、同じ方法で行うことができます。以下のキーファイルを作成します。
/etc/dconf/db/gdm.d/11-icon-settings
[org/gnome/desktop/interface] icon-theme='theme-name'
その後、GDM データベースを再コンパイルします。または、以下を実行して GDM ユーザに一時的にログインし、アイコンテーマを変更します。
$ sudo -u gdm dbus-launch gsettings set org.gnome.desktop.interface icon-theme 'theme-name'
ログイン画面のフォントを大きくする
画面右上のアクセシビリティアイコン (白丸に人影のアイコン) をクリックして Large Text オプションにチェックを入れてください。
スケーリングファクタを指定したい場合、以下のキーファイルを作成してください:
/etc/dconf/db/gdm.d/03-scaling
[org/gnome/desktop/interface] text-scaling-factor='1.25'
その後 GDM データベースを再コンパイルしてください。
もしくは GDM ユーザーでログインして以下のコマンドを実行してください:
$ gsettings set org.gnome.desktop.interface text-scaling-factor '1.25'
サウンドをオフにする
以下の設定をするとログイン画面でシステム音量を (キーボードで) 変更したときに音が鳴らなくなります。
以下のキーファイルを作成してください:
/etc/dconf/db/gdm.d/04-sound
[org/gnome/desktop/sound] event-sounds='false'
その後 GDM データベースを再コンパイルしてください。
もしくは GDM ユーザーでログインして以下のコマンドを実行してください:
$ gsettings set org.gnome.desktop.sound event-sounds 'false'
電源ボタンの挙動の設定
以下のキーファイルを作成してください:
/etc/dconf/db/gdm.d/05-power
[org/gnome/settings-daemon/plugins/power] power-button-action='action'
その後 GDM データベースを再コンパイルしてください。もしくは GDM ユーザーでログインして以下のコマンドを実行:
$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.power power-button-action 'action'
action には nothing
, suspend
, hibernate
のどれかを指定します。
タップでクリックを有効化
デフォルトでは GDM (と GNOME) ではタップでクリックが無効になっています。dconf の設定で簡単に有効化できます。
直接タップでクリックを有効にするには、以下のコマンドを使用:
# sudo -u gdm gsettings set org.gnome.desktop.peripherals.touchpad tap-to-click true
GUI で設定したい場合、以下のコマンドを使用:
# sudo -u gdm dconf-editor
正しく設定されたか確認するには、以下のコマンドを使用:
$ sudo -u gdm gsettings get org.gnome.desktop.peripherals.touchpad tap-to-click
dconf-WARNING **: failed to commit changes to dconf: Error spawning command line
というエラーが表示されるときは、dbus が実行されているか確認してください:
$ sudo -u gdm dbus-launch gsettings set org.gnome.desktop.peripherals.touchpad tap-to-click true
アクセシビリティメニューの無効化・有効化
アクセシビリティメニューを無効化・有効化したいときは、dconf エディタでキーを設定してください:
# machinectl shell gdm@ # gsettings set org.gnome.desktop.interface toolkit-accessibility false # exit
キーが false の場合はメニューが無効、true の場合は有効になります。
GDM で夜間モードを有効にする
GDM で 夜間モード を有効にするには、以下を実行します。
$ sudo -u gdm dbus-launch gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.color night-light-enabled true
を設定します。
GDM キーボードレイアウト
システムのキーボードレイアウトが GDM にも適用されます。Xorg でのキーボード設定#X の設定ファイルを使う を見てください。
Wayland を使用する場合、localectl(1) を使用して X キーボードレイアウトを手動で指定する必要がある場合があります。以下の例では、フランス語のレイアウトが設定されています。
# localectl set-x11-keymap fr
ユーザーが複数存在する場合、システムのキーボードレイアウト以外のレイアウトを GDM で指定することができます。gnome-control-center パッケージがインストールされている場合、グラフィカルフロントエンドを使ってキーボードレイアウトを設定できます。gnome-control-center を起動して Keyboard -> Input Sources を開いてください。そして、ヘッダーバーにある Login Screen ボタンを押して GDM のキーボードレイアウトを設定してください。ユーザーが一人しかいない場合は Login Screen ボタンは表示されません [4]
旧バージョンの GDM では ~/.dmrc
を編集してください:
~/.dmrc
[Desktop] Language=de_DE.UTF-8 # change to your default lang Layout=de nodeadkeys # change to your keyboard layout
言語の変更
システムの言語が GDM にも適用されます。ユーザーが複数存在する場合、GDM の言語をシステム言語以外に設定することができます。GDM の言語を変更するには、gnome-control-center をインストールしてください。そして、gnome-control-center を起動して Region & Language を選択してください。ヘッダーバーにある Login Screen ボタンをクリックしてください。最後に Language をクリックしてリストから言語を選択してください。root パスワードが要求されます。システム上に複数のユーザーが存在しないと Login Screen ボタンは表示されないので注意してください [5]。
ユーザーとログイン
自動ログイン
GDM で自動ログインを有効にするには、以下を /etc/gdm/custom.conf
に追加してください。(username
を自分のものに置き換えてください)
/etc/gdm/custom.conf
# Enable automatic login for user [daemon] AutomaticLogin=username AutomaticLoginEnable=True
または、遅延を伴う自動ログインの場合。
/etc/gdm/custom.conf
[daemon] TimedLoginEnable=true TimedLogin=username TimedLoginDelay=1
自動ログインに使用するセッションを設定できます(gnome-xorg
を任意のセッションに置き換えてください)
/var/lib/AccountsService/users/username
XSession=gnome-xorg
パスワードなしログイン
GDM のパスワードプロンプトを飛ばしたいのならば次の行を /etc/pam.d/gdm-password
の一番最初に追加してください:
auth sufficient pam_succeed_if.so user ingroup nopasswdlogin
次に、グループ nopasswdlogin
をシステムに追加してください。グループの説明と管理コマンドについてはグループを見てください。
そして、あなたのユーザーを nopasswdlogin
に加えればユーザー名をクリックするだけでログインできるようになるはずです。
パスワードなしシャットダウン
GDM はシャットダウンの権限を取得するために polkit と logind を使っています。以下を設定することでパスワードを入力することなくシャットダウンできるようになります:
/etc/polkit-1/localauthority.conf.d/org.freedesktop.logind.policy
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> <!DOCTYPE policyconfig PUBLIC "-//freedesktop//DTD PolicyKit Policy Configuration 1.0//EN" "https://www.freedesktop.org/standards/PolicyKit/1.0/policyconfig.dtd"> <policyconfig> <action id="org.freedesktop.login1.power-off-multiple-sessions"> <description>Shutdown the system when multiple users are logged in</description> <message>System policy prevents shutting down the system when other users are logged in</message> <defaults> <allow_inactive>yes</allow_inactive> <allow_active>yes</allow_active> </defaults> </action> </policyconfig>
利用可能な logind のオプション (例: reboot-multiple-sessions) の全ては ここ に載っています。
GDM セッションの追加と編集
ディスプレイマネージャ#セッション設定を見てください。
GDM の root ログインを有効にする
root でログインすることは推奨されていませんが、どうしても必要ならば /etc/pam.d/gdm-password
を編集して auth required pam_deny.so
の前に以下の行を追加してください:
/etc/pam.d/gdm-password
auth sufficient pam_succeed_if.so uid eq 0 quiet
ファイルは以下のようになるはずです:
/etc/pam.d/gdm-password
... auth sufficient pam_succeed_if.so uid eq 0 quiet auth sufficient pam_succeed_if.so uid >= 1000 quiet auth required pam_deny.so ...
root でログインするには GDM を再起動する必要があります。
ログインリストのユーザーを非表示にする
GDM のユーザーリストに表示されるユーザーは AccountsService で決められています。システムユーザー (UID < 1000) は自動的に非表示になります。通常ユーザーもログインリストに表示しないようにするには /var/lib/AccountsService/users/
に隠したいユーザーの名前を付けたファイルを作成・編集して中身を以下のようにしてください:
/var/lib/AccountsService/users/<username>
[User] SystemAccount=true
デフォルトのモニター設定をセットアップする
一部のデスクトップ環境は、ディスプレイの設定を ~/.config/monitors.xml
に保存しています。そのファイルの内容に基づいて、xrandr コマンドが生成されます。GDM にも、似たようなファイル /var/lib/gdm/.config/monitors.xml
が存在しています。
~/.config/monitors.xml
でモニタをセットアップして (解像度、リフレッシュレート、向き、スケーリング、プライマリなど)、GDM にこれらの設定を使用してほしい場合、以下を実行して設定ファイルをコピーしてください:
# cp ~/.config/monitors.xml /var/lib/gdm/.config/
ブートするたびにモニターのセットアップを自動的に再設定するには、gdm.service
のドロップインファイルを使用してください:
/etc/systemd/system/gdm.service.d/override.conf
[Service] ExecStartPre=/bin/cp /home/user/.config/monitors.xml /var/lib/gdm/.config/monitors.xml
monitors.xml
の中でスクリーンの回転とスケーリングに関連する部分は以下のとおりです:
<monitors version="2"> <configuration> <logicalmonitor> ... <scale>2</scale> ... <transform> <rotation>right</rotation> <flipped>no</flipped> </transform> ... </logicalmonitor> </configuration> </monitors>
変更はログアウト時に適用されます。GDM は xorg.conf
の設定を尊重しないため、ログアウトが必須です。
X サーバーのアクセス権限を設定
xhost
コマンドを使うことで X サーバーのアクセス権限を設定できます。
例えば、GDM に X サーバーのアクセス権限を与えるには、以下のコマンドを使います:
# xhost +SI:localuser:gdm
トラブルシューティング
Wayland とプロプライエタリな NVIDIA ドライバ
NVIDIA ドライバを使って GDM で Wayland を使用するには、まず DRM カーネルモード設定を有効化しなければなりません。
GDM バージョン 42 と NVIDIA ドライババージョン 510 の時点で、GDM はデフォルトで Wayland を使用します。それより古い NVIDIA ドライバ (バージョン 470 から 510 の間) の場合、GDM にはチップセット依存の udev ルールが存在しており、Wayland ではなく Xorg を使用します。Wayland を強制するには、以下のシンボリックリンクを作成してこれらのルールをオーバーライドしてください:
# ln -s /dev/null /etc/udev/rules.d/61-gdm.rules
GDM が表示されずに黒画面になる場合、コンピュータの BIOS 設定から統合グラフィックスを無効化してみてください。
ログアウト時に GDM が動かない
起動時には GDM が問題なく立ち上がるのに、ログアウトした後に問題が発生する場合は、次の行を /etc/gdm/custom.conf
の daemon セクションに追加してみて下さい:
GdmXserverTimeout=60
Rootless Xorg
Xorg#Rootless Xorg を見て下さい。
Xorg バックエンドを使う
Wayland バックエンドはデフォルトで使用されます。Xorg バックエンドが使用されるのは、Wayland バックエンドを起動できない場合のみです。例えば以下のような場合には Xorg バックエンドを代わりに使用する必要があるでしょう:
- GDM がクラッシュしてしまう
Xorg バックエンドをデフォルトで使用するには、/etc/gdm/custom.conf
内の以下の行をアンコメントしてください:
#WaylandEnable=false
何らかの入力がないと GDM が起動しない
起動しても画面が暗いままで、マウスを動かしたりキーボードに何か打ち込まないと GDM が起動しない場合、原因はおそらく乱数生成のためのエントロピーが不足しているためです。問題を確認するために systemd-random-seed のログ (journalctl --unit systemd-random-seed
コマンドで読むことができます) の中に以下のような行がないかチェックしてください:
Kernel entropy pool is not initialized yet, waiting until it is.
問題を解決するには、random.trust_cpu=on
カーネルパラメータを設定してください (あなたの使っている CPU が RDRAND 命令をサポートしている場合)。もしくはエントロピーを供給するために haveged をインストールすることでも解決できます (ただしエントロピーの品質は保証されていません)。Debian の記事に記載されている他の解決方法も参照。
gdm が完全に削除されない
gdm を削除した後、systemd が以下のようなメッセージを出力する場合があります:
user 'gdm': directory '/var/lib/gdm' does not exist
この警告を取り除くには、root としてログインし、gdm
プライマリユーザを削除し、gdm
グループを削除してください。
gdm
が正しく削除されたかどうかは pwck
と grpck
を root 権限で実行することで確認できます。最後に、gdm 由来のどのユーザにも所有されていないファイルが残留していないかどうかダブルチェックしたほうが良いでしょう。
GDM の自動サスペンド (GNOME 3.28)
GDM は GNOME とは別の dconf データベースを使用して電源管理を制御しています。ユーザーセッションと同じように GDM が振る舞うようにしたい場合、ユーザー設定を GDM の dconf データベースにコピーしてください ( username
はユーザー名です):
$ IFS=$'\n'; for x in $(sudo -u username gsettings list-recursively org.gnome.settings-daemon.plugins.power); do eval "sudo -u gdm dbus-launch gsettings set $x"; done; unset IFS
AC での自動サスペンドのみを無効にするには、次のコマンドを実行してください:
$ sudo -u gdm dbus-launch gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.power sleep-inactive-ac-type 'nothing'
(バッテリー環境での自動サスペンドも無効にするには、ac
を battery
に変えてしてコマンドを実行してください。)
変更をアクティブ化するには、GDM を再起動してください。
GDM が Wayland を無視し、デフォルトで X.Org を使用する
Wayland が動作するためには、カーネルモード設定 (KMS) が動作している必要がありますが、マシンによっては GDM プロセスが KMS よりも早く開始し、結果として GDM が Wayland を認識できず、X.Org のみで動作することになります。その結果、ログに次のようなメッセージが表示されることがあります:
gnome-shell[569]: Failed to open gpu '/dev/dri/card0': GDBus.Error:org.freedesktop.DBus.Error.AccessDenied: Operation not permitted gnome-shell[569]: Failed to create backend: No GPUs found systemd[505]: org.gnome.Shell@wayland.service: Failed with result 'protocol'. systemd[505]: Failed to start GNOME Shell on Wayland.
また、同じ問題に依って、GDM が表示されなかったり、TTY の出力しか表示されなかったりすることもあります。
この問題は、KMS をより早い段階で開始することで解決できます。また、GDM の設定ファイルで Wayland が有効化されていることも確認したほうが良いでしょう (#Xorg バックエンドを使う を参照)。
また、NVIDIA ドライバを使用している場合、Wayland セッションが udev ルールによってブロックされてしまうかもしれません (GNOME#Wayland セッション)。この場合、以下のようなメッセージが出力されることがあります:
systemd[1022]: Condition check resulted in GNOME Shell on Wayland being skipped. systemd[1022]: org.gnome.Shell@wayland.service: Skipped due to 'exec-condition'. systemd[1022]: org.gnome.Shell@wayland.service: Control process exited, code=exited, status=2/INVALIDARGUMENT
回避策は #Wayland とプロプライエタリな NVIDIA ドライバ を見てください。
NVidia (e)GPU が存在する場合、AMD または Intel GPU で黒い画面が表示される
初めに NVidia デバイスが接続されていない場合、GDM は Wayland で通常通り起動し動作しますが、NVidia eGPU が接続される (または、他の何らかの理由で nvidia
モジュールがロードされる) と動作を停止してしまいます。この問題の典型的な症状としては、ログアウト時と GDM の再起動時に黒画面と点滅するカーソルが表示され、以下のメッセージが GDM のログに出力されるというものです (root として journalctl -u gdm -b
を実行することでログにアクセスした場合):
Gdm: Child process -<PID> was already dead.
解決策は #GDM が Wayland を無視し、デフォルトで X.Org を使用する と同じです: nvidia
モジュールのロード時に /usr/lib/gdm-disable-wayland
が実行されないようにするのです。
Wayland 上で動作している GDM は、/usr/lib/gdm-disable-wayland
が一度でも実行されていると機能しなくなってしまうことを留意してください。これは、WaylandEnable=false
が、/etc/gdm/custom.conf
の設定をオーバーライド /run/gdm/custom.conf
に書き込まれるからです。再起動せずにこの問題を修正するには、/run/gdm/custom.conf
を削除し、GDM を再起動してください。
GDM が有効にならない
systemd FAQ#既存のシンボリックリンクのためにユニットを有効にすることができない を参照してください。