「Smart Common Input Method」の版間の差分

提供: ArchWiki
ナビゲーションに移動 検索に移動
(Kusanaginoturugi (トーク) による版 20944 を取り消し 中国語版には残っていたので削除を取り消します)
タグ: 取り消し
(校正(でき・出来))
 
(2人の利用者による、間の8版が非表示)
1行目: 1行目:
 
[[Category:インプットメソッド]]
 
[[Category:インプットメソッド]]
 
[[en:Smart Common Input Method platform]]
 
[[en:Smart Common Input Method platform]]
  +
{{Out of date|Content from 2012 and older.}}
[[zh-hans:Smart Common Input Method platform]]
 
[[zh-hant:Smart Common Input Method platform]]
 
{{Related articles start}}
 
{{Related|IBus}}
 
{{Related|Fcitx}}
 
{{Related|UIM}}
 
{{Related articles end}}
 
 
[[Wikipedia:ja:SCIM|SCIM]] は Su Zhe (またの名を James Su) によって2001年に開発された入力メソッドフレームワークです。類似のソフトウェアとして [[IBus]] や [[UIM]] が存在します。
 
[[Wikipedia:ja:SCIM|SCIM]] は Su Zhe (またの名を James Su) によって2001年に開発された入力メソッドフレームワークです。類似のソフトウェアとして [[IBus]] や [[UIM]] が存在します。
   
  +
定められた目標は次のとおりです。
開発当初は以下のことを目標としていました:
 
 
* 今日存在する入力メソッドライブラリの統一フロントエンド。[[UIM]] や [http://www.m17n.org/m17n-lib-en/ m17n] ライブラリのバインディングが使えます。
 
* 今日存在する入力メソッドライブラリの統一フロントエンド。[[UIM]] や [http://www.m17n.org/m17n-lib-en/ m17n] ライブラリのバインディングが使えます。
 
* [[Wikipedia:ja:IIIMF|IIIMF]] 入力メソッドフレームワークの言語エンジンとして機能すること。
 
* [[Wikipedia:ja:IIIMF|IIIMF]] 入力メソッドフレームワークの言語エンジンとして機能すること。
* 出来る限り多くの言語の IM エンジンを使えるようにすること。
+
* できる限り多くの言語の IM エンジンを使えるようにすること。
* 出来る限り多くの入力メソッドのプロトコルやインターフェイスをサポートすること。
+
* できる限り多くの入力メソッドのプロトコルやインターフェイスをサポートすること。
* 出来る限り多くのオペレーティングシステムをサポートすること。
+
* できる限り多くのオペレーティングシステムをサポートすること。
 
近年では SCIM には以下のような特徴があります:
 
* 高度なモジュール性。
 
* 動的にロードされるライブラリとしても、C/S 入力メソッド環境としても使える幅広い柔軟性。
 
* シンプルなプログラミングインターフェイス。
 
* UCS-4/UTF-8 エンコードのサポートによる完全な i18n 対応。
 
* 設定しやすく統一された設定フレームワーク。
 
   
 
== インストール ==
 
== インストール ==
  +
SCIM は[[公式リポジトリ]]の {{Pkg|scim}} パッケージで[[Pacman|インストール]]できます。
 
  +
{{Pkg|scim}} パッケージを[[インストール]]して下さい。
   
 
=== 入力メソッドエンジンのインストール ===
 
=== 入力メソッドエンジンのインストール ===
SCIM プロジェクトは現在30以上の言語の入力メソッドに対応しています。(簡体/繁体) 中国語, 日本語, 韓国語, 多数のヨーロッパ言語などが使えます。例えば以下のようなパッケージが存在します:
 
   
  +
現在、SCIM プロジェクトには幅広い入力メソッドがあり (他のライブラリが必要な場合もあります)、(簡体字/繁体字) 中国語、日本語、韓国語、および多くのヨーロッパ言語を含む 30 以上の言語をカバーしています。これらの例は一部です (詳細は [https://web.archive.org/web/20130318035826/http://www.scim-im.org/projects/imengines こちらを参照]):
* '''中国語 (拼音入力方法)''': {{AUR|scim-pinyin}}。
 
  +
* '''中国語 (五筆字型入力方法)''': {{AUR|scim-tables}}。
 
* '''日本語''': {{AUR|scim-anthy}}
+
* {{Pkg|scim-chewing}} - 中国語
  +
* {{AUR|scim-pinyin}} - 中国語のスマートピンイン
* '''韓国語''': {{AUR|scim-hangul}}。
 
  +
* {{AUR|scim-tables}} - 中国の WuBi またはその他のテーブルベース
  +
* {{AUR|scim-anthy}} - 日本語
  +
* {{AUR|scim-hangul}} - 韓国語
   
 
== 設定 ==
 
== 設定 ==
41行目: 31行目:
 
# SCIM を起動。
 
# SCIM を起動。
   
=== 入力メソッドの設定 ===
+
=== シンプルなシナリオ ===
  +
  +
[[デスクトップ環境]] または [[ウィンドウマネージャ]] で SCIM を緊急に動作させる必要がある場合は、次の行を [[xprofile]] に追加して再起動します。
   
デスクトップ環境やウィンドウマネージャで SCIM を動作させる場合、以下の行を {{ic|/etc/xprofile}} や {{ic|~/.xprofile}} に記述して再ログインしてください:
 
 
{{hc|~/.xprofile|<nowiki>
 
{{hc|~/.xprofile|<nowiki>
 
export XMODIFIERS=@im=SCIM
 
export XMODIFIERS=@im=SCIM
50行目: 41行目:
 
</nowiki>}}
 
</nowiki>}}
   
  +
これらの行は、起動時に実行される他のファイル ({{ic|/etc/profile}}、{{ic|~/.profile}}、{{ic|~/.xinitrc}} など) に追加できます。 {{ic|~/.config/openbox/autostart}} ([[Openbox]] を使用する場合)
{{Note|1番目の環境変数は {{ic|1=XMODIFIERS=urxvt}} などのオプションと衝突します。}}
 
  +
  +
{{Note|最初の環境変数は、{{ic|1=XMODIFIERS=urxvt}} のようないくつかの (珍しい) オプションと競合します。}}
  +
  +
これは、SCIM で動作するように XIM (X 入力メソッド) を設定するための非常に基本的な例です。XIM にはいくつかの制限があるため、お勧めできません。
   
==== GTK+ ====
+
=== GTK に関する注意事項 ===
   
 
[[GNOME]] を使用している場合、{{ic|/etc/gtk-2.0/gtk.immodules}} を編集して末尾に以下の行を追加してください:
 
[[GNOME]] を使用している場合、{{ic|/etc/gtk-2.0/gtk.immodules}} を編集して末尾に以下の行を追加してください:
78行目: 73行目:
 
{{ic|ja_JP.UTF-8}} はあなたの使用しているロケールに置き換えてください。
 
{{ic|ja_JP.UTF-8}} はあなたの使用しているロケールに置き換えてください。
   
  +
{{Note|ロケールはアクティブである必要があり (つまり、{{ic|/etc/locale-gen}} でコメントを解除し、root として {{ic|/etc/locale-gen}} を実行する必要があります)、SCIM に ''よって'' サポートされている必要があります (ほとんどの *.UTF-8 ロケールはサポートされています)}}
{{Note|Your locale has to be active (i.e. you have to uncomment it in {{ic|/etc/locale-gen}} and then execute {{ic|locale-gen}} as root) ''and'' has to be supported by SCIM (most *.UTF-8 locales are).}}
 
   
 
有効になっているロケールがわからない場合、以下のコマンドで確認できます:
 
有効になっているロケールがわからない場合、以下のコマンドで確認できます:
85行目: 80行目:
   
 
もしくは {{ic|/etc/locale.gen}} を見てください。
 
もしくは {{ic|/etc/locale.gen}} を見てください。
  +
  +
==== ロケールに関するさらなるトラブルシューティング ====
  +
  +
SCIM と必要な入力テーブルをインストールした後でも SCIM が機能しない場合は、{{ic|/etc/profile}} の {{ic|LC_CTYPE}} 環境変数を、使用する予定のロケールに設定する必要があります。使用。次のような LC_CTYPE のエントリを作成するだけです:
  +
  +
LC_CTYPE="ja_JP.UTF-8"
  +
  +
最後に、{{ic|locale-gen}} コマンドを使用してロケールを生成する必要があります。
   
 
=== 実行 ===
 
=== 実行 ===
126行目: 129行目:
   
 
上記の設定を使うと単語を入力してからスペースバーや修飾キーを押すと編集前の文字列が消えてしまうという問題も報告されているので注意してください。
 
上記の設定を使うと単語を入力してからスペースバーや修飾キーを押すと編集前の文字列が消えてしまうという問題も報告されているので注意してください。
 
=== ロケール ===
 
 
SCIM と入力テーブルをインストールしても SCIM が動作しない場合、{{ic|/etc/profile}} で {{ic|LC_CTYPE}} 環境変数を設定して使用するロケールを指定する必要があります。以下のように {{ic|LC_CTYPE}} のエントリを作成してください:
 
LC_CTYPE="ja_JP.UTF-8"
 
 
変更を加えたら {{ic|locale-gen}} コマンドでロケールを生成してください。
 
   
 
== 参照 ==
 
== 参照 ==

2024年7月10日 (水) 20:06時点における最新版

この記事またはセクションは情報が古くなっています。
理由: Content from 2012 and older. (Discuss)

SCIM は Su Zhe (またの名を James Su) によって2001年に開発された入力メソッドフレームワークです。類似のソフトウェアとして IBusUIM が存在します。

定められた目標は次のとおりです。

  • 今日存在する入力メソッドライブラリの統一フロントエンド。UIMm17n ライブラリのバインディングが使えます。
  • IIIMF 入力メソッドフレームワークの言語エンジンとして機能すること。
  • できる限り多くの言語の IM エンジンを使えるようにすること。
  • できる限り多くの入力メソッドのプロトコルやインターフェイスをサポートすること。
  • できる限り多くのオペレーティングシステムをサポートすること。

インストール

scim パッケージをインストールして下さい。

入力メソッドエンジンのインストール

現在、SCIM プロジェクトには幅広い入力メソッドがあり (他のライブラリが必要な場合もあります)、(簡体字/繁体字) 中国語、日本語、韓国語、および多くのヨーロッパ言語を含む 30 以上の言語をカバーしています。これらの例は一部です (詳細は こちらを参照):

設定

以下の手順に従って SCIM を設定する必要があります:

  1. 環境変数を export して使用する入力メソッドを指定。
  2. ロケール関連のファイルを編集。
  3. SCIM を起動。

シンプルなシナリオ

デスクトップ環境 または ウィンドウマネージャ で SCIM を緊急に動作させる必要がある場合は、次の行を xprofile に追加して再起動します。

~/.xprofile
export XMODIFIERS=@im=SCIM
export GTK_IM_MODULE="scim"
export QT_IM_MODULE="scim"

これらの行は、起動時に実行される他のファイル (/etc/profile~/.profile~/.xinitrc など) に追加できます。 ~/.config/openbox/autostart (Openbox を使用する場合)

ノート: 最初の環境変数は、XMODIFIERS=urxvt のようないくつかの (珍しい) オプションと競合します。

これは、SCIM で動作するように XIM (X 入力メソッド) を設定するための非常に基本的な例です。XIM にはいくつかの制限があるため、お勧めできません。

GTK に関する注意事項

GNOME を使用している場合、/etc/gtk-2.0/gtk.immodules を編集して末尾に以下の行を追加してください:

/etc/gtk-2.0/gtk.immodules
"/usr/lib/gtk-2.0/immodules/im-scim.so"
"scim" "SCIM Input Method" "scim" "/usr/share/locale" "ja:ko:zh"

使用している LC_CTYPELANGen_US.UTF-8 の場合は ja:ko:zhen:ja:ko:zh に変更してください。

上記の変更を加えたら再起動してください。gtk-query-immodules-2.0 を実行することで利用可能な入力メソッドモジュールを確認できます。

SCIM が GTK+ アプリケーションで動作しない場合は GTK_IM_MODULE_FILE 環境変数が /etc/gtk-2.0/gtk.immodules に設定されていることを確認してください。

自動起動ファイルに以下の行を追加することで他のファイル (例: ~/.immodules) を使うこともできます:

gtk-query-immodules-2.0 > ~/.immodules
export GTK_IM_MODULE_FILE=~/.immodules

ロケール関連のファイル

使用しているキーボードのロケールが en_US.UTF-8 (あるいは en_US.utf8) ではない場合、以下のように ~/.scim/global の最初の行を編集する必要があります (もしくは /etc/scim/global を編集することで全てのユーザーに設定を適用することもできます):

/SupportedUnicodeLocales = en_US.UTF-8,ja_JP.UTF-8

ja_JP.UTF-8 はあなたの使用しているロケールに置き換えてください。

ノート: ロケールはアクティブである必要があり (つまり、/etc/locale-gen でコメントを解除し、root として /etc/locale-gen を実行する必要があります)、SCIM に よって サポートされている必要があります (ほとんどの *.UTF-8 ロケールはサポートされています)

有効になっているロケールがわからない場合、以下のコマンドで確認できます:

$ locale -a

もしくは /etc/locale.gen を見てください。

ロケールに関するさらなるトラブルシューティング

SCIM と必要な入力テーブルをインストールした後でも SCIM が機能しない場合は、/etc/profileLC_CTYPE 環境変数を、使用する予定のロケールに設定する必要があります。使用。次のような LC_CTYPE のエントリを作成するだけです:

LC_CTYPE="ja_JP.UTF-8"

最後に、locale-gen コマンドを使用してロケールを生成する必要があります。

実行

SCIM は scim コマンドだけでも起動できますが、普通はデーモンとして SCIM を起動します:

$ scim -d

上記のコマンドをスクリプトファイルなどに記述して自動的に実行されるようにしてください。通常は ~/.xinitrc, /etc/profile, ~/.config/openbox/autostart (Openbox を使用している場合) などを使います。

GNOME

デスクトップ環境として GNOME を使っている場合、上記のコマンドでうまくいかない場合があります。そのようなときは以下のコマンドを使ってください:

$ scim -f x11 -c simple -d

SCIM を自動的に起動させたい場合、GNOME のスタートアップ設定から新しいスタートアップを作成して上記のコマンドを入力してください。

ノート: scim -f socket -c socket -d を使用した場合、SCIM の設定は変更できなくなります。

KDE

デスクトップ環境として KDE を使っている場合、以下のコマンドを使う必要があるかもしれません:

$ scim -f socket -c socket -d

トラブルシューティング

LWJGL (Lightweight Java Game Library) でキーボードのフォーカスが外れる

[1][2] を見てください。

Chrome/Chromium で入力できない

xprofile に以下のように設定してください:

~/.xprofile
export XMODIFIERS=@im=SCIM
export GTK_IM_MODULE="xim"
export QT_IM_MODULE="scim"
scim -d

上記の設定を使うと単語を入力してからスペースバーや修飾キーを押すと編集前の文字列が消えてしまうという問題も報告されているので注意してください。

参照