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{{Related articles start}} |
{{Related articles start}} |
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{{Related|Bcachefs}} |
{{Related|Bcachefs}} |
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− | {{Related| |
+ | {{Related|LVM}} |
− | {{Related|LVM2}} |
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{{Related articles end}} |
{{Related articles end}} |
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− | [https://bcache.evilpiepirate.org/ Bcache] (block cache) を使うことで SSD を他のブロックデバイス (通常は回転するHDD やアレイ) の読み書きキャッシュ (writeback モード) あるいは読み取りキャッシュ (writethrough または writearound) として活用できます。この記事ではルートパーティションとして Bcache を使って Arch をインストールする方法を説明します。bcache 自体の説明は [https://bcache.evilpiepirate.org/ bcache のホームページ] を読んでください。必ず[https://docs.kernel.org/admin-guide/bcache.html bcacheのマニュアル]を読んで参照してください |
+ | [https://bcache.evilpiepirate.org/ Bcache] (block cache) を使うことで SSD を他のブロックデバイス (通常は回転する HDD やアレイ) の読み書きキャッシュ (writeback モード) あるいは読み取りキャッシュ (writethrough または writearound) として活用できます。この記事ではルートパーティションとして Bcache を使って Arch をインストールする方法を説明します。bcache 自体の説明は [https://bcache.evilpiepirate.org/ bcache のホームページ] を読んでください。必ず [https://docs.kernel.org/admin-guide/bcache.html bcache のマニュアル] を読んで参照してください。 |
{{Tip|Bcache の代わりになるものは [[LVM#Cache|LVM cache]]です。}} |
{{Tip|Bcache の代わりになるものは [[LVM#Cache|LVM cache]]です。}} |
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Bcache を使うにはバッキングデバイスを bcache ブロックデバイスとしてフォーマットする必要があります。大抵の場合、[https://github.com/g2p/blocks blocks to-bcache] でインプレース変換を実行できます。 |
Bcache を使うにはバッキングデバイスを bcache ブロックデバイスとしてフォーマットする必要があります。大抵の場合、[https://github.com/g2p/blocks blocks to-bcache] でインプレース変換を実行できます。 |
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− | {{Out of date|Linux 3.18のon-disk フォーマットの後方互換性のない変更は誤りであると報告されています。bcache on-disk フォーマットの変更は 3.19 の時点ではまだアップストリームに反映されていません. その後、Linux はバージョン |
+ | {{Out of date|Linux 3.18 の on-disk フォーマットの後方互換性のない変更は誤りであると報告されています。bcache on-disk フォーマットの変更は 3.19 の時点ではまだアップストリームに反映されていません. その後、Linux はバージョン 6.2 になっていますが、関連する文章はいつ壊れた変更がなされたか正確に反映していますか? その言及はまだ必要ですか?}} |
{{Warning|1=<nowiki/> |
{{Warning|1=<nowiki/> |
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* 最初に重要なデータをバックアップしてください。 |
* 最初に重要なデータをバックアップしてください。 |
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− | * bcache-dev ブランチは活発に開発されています。on-disk フォーマットは3.18で変更されており、以前のフォーマットとの後方互換性はありません [https://lore.kernel.org/linux-bcache/20150104004621.GA4460@kmo-pixel/]。注: これはbcache-devをコンパイルするユーザにのみ該当します。上流の Linux カーネルに組み込まれているバージョンには影響はありません [https://lore.kernel.org/linux-bcache/CACHGV4KV-y3JD=i6jy_0jaapZYBKxOYr1+PL=0dsAe+M83Y_Ew@mail.gmail.com/]。 |
+ | * bcache-dev ブランチは活発に開発されています。on-disk フォーマットは 3.18 で変更されており、以前のフォーマットとの後方互換性はありません [https://lore.kernel.org/linux-bcache/20150104004621.GA4460@kmo-pixel/]。注: これは bcache-dev をコンパイルするユーザにのみ該当します。上流の Linux カーネルに組み込まれているバージョンには影響はありません [https://lore.kernel.org/linux-bcache/CACHGV4KV-y3JD=i6jy_0jaapZYBKxOYr1+PL=0dsAe+M83Y_Ew@mail.gmail.com/]。 |
* Bcache と [[btrfs]] を組み合わせるとファイルシステムが壊れてしまう可能性があります。詳しくは [https://www.hdevalence.ca/blog/2013-09-21-notes-on-my-archlinux-install こちらの記事] を参照してください。Btrfs wiki によればカーネル 3.19 以上では修正されているとのことです [https://btrfs.wiki.kernel.org/index.php/Gotchas#Historical_references]。 |
* Bcache と [[btrfs]] を組み合わせるとファイルシステムが壊れてしまう可能性があります。詳しくは [https://www.hdevalence.ca/blog/2013-09-21-notes-on-my-archlinux-install こちらの記事] を参照してください。Btrfs wiki によればカーネル 3.19 以上では修正されているとのことです [https://btrfs.wiki.kernel.org/index.php/Gotchas#Historical_references]。 |
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}} |
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== 既存のシステムに bcached btrfs ファイルシステムをセットアップ == |
== 既存のシステムに bcached btrfs ファイルシステムをセットアップ == |
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− | {{Warning|make-bcache は既存のドライブやパーティションをインポート'''しません''' - 再フォーマットします。}} |
+ | {{Warning|make-bcache は既存のドライブやパーティションをインポート '''しません''' - 再フォーマットします。}} |
=== 準備 === |
=== 準備 === |
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− | {{AUR|bcache-tools}} を[[インストール]]します。 |
+ | {{AUR|bcache-tools}} を [[インストール]] します。 |
− | |||
− | キャッシュとバッキングデータを保持するためにfdiskを使用してSSDとハードドライブに適切なパーティションを作成します。 |
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+ | キャッシュとバッキングデータを保持するために fdisk を使用して SSD とハードドライブに適切なパーティションを作成します。 |
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{{Tip| 1台のドライブに多数のパーティションを作成することが可能です。これにより、コミットする前に複雑なセットアップをテストできます。ドライブに障害が発生すると全てのデータが失われることに注意してください。好ましくないアクセスパターンためドライブのパフォーマンスも低下します。}} |
{{Tip| 1台のドライブに多数のパーティションを作成することが可能です。これにより、コミットする前に複雑なセットアップをテストできます。ドライブに障害が発生すると全てのデータが失われることに注意してください。好ましくないアクセスパターンためドライブのパフォーマンスも低下します。}} |
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− | === 状況: 1台のハードドライブと1台の読み取りキャッシュSSD === |
+ | === 状況: 1台のハードドライブと1台の読み取りキャッシュ SSD === |
{{Warning| |
{{Warning| |
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* 1台のドライブが故障すると、すべてのデータが失われます。 |
* 1台のドライブが故障すると、すべてのデータが失われます。 |
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− | * 書き込みキャッシュを有効にしないでください。SSDが故障するとデータが失われる可能性があります。 |
+ | * 書き込みキャッシュを有効にしないでください。SSD が故障するとデータが失われる可能性があります。 |
}} |
}} |
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+--------------+ |
+--------------+ |
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| btrfs /mnt | |
| btrfs /mnt | |
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{{Note|{{ic|--block 4k}} オプションを省略する必要があるかもしれません。 [https://unix.stackexchange.com/questions/359508/cannot-attach-cache-device-to-backing-device キャッシュデバイスをバッキングデバイスにアタッチできない]を参照してください。}} |
{{Note|{{ic|--block 4k}} オプションを省略する必要があるかもしれません。 [https://unix.stackexchange.com/questions/359508/cannot-attach-cache-device-to-backing-device キャッシュデバイスをバッキングデバイスにアタッチできない]を参照してください。}} |
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− | 3. キャッシュデバイスのuuidを取得します |
+ | 3. キャッシュデバイスの uuid を取得します |
# bcache-super-show /dev/sdk1 | grep cset |
# bcache-super-show /dev/sdk1 | grep cset |
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cset.uuid f0e01318-f4fd-4fab-abbb-d76d870503ec |
cset.uuid f0e01318-f4fd-4fab-abbb-d76d870503ec |
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− | 4. バッキングデバイスにキャッシュデバイスを登録します。例示のuuidをあなたのキャッシュのuuidに置き換えてください。Udevルールが再起動時にこの処理を行うため一回だけ実行する必要があります。 |
+ | 4. バッキングデバイスにキャッシュデバイスを登録します。例示の uuid をあなたのキャッシュの uuid に置き換えてください。Udev ルールが再起動時にこの処理を行うため一回だけ実行する必要があります。 |
# echo f0e01318-f4fd-4fab-abbb-d76d870503ec > /sys/block/bcache0/bcache/attach |
# echo f0e01318-f4fd-4fab-abbb-d76d870503ec > /sys/block/bcache0/bcache/attach |
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# mount /dev/bcache0 /mnt |
# mount /dev/bcache0 /mnt |
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− | 7. initcpio 中にこのパーティションを使用可能にしたい場合(つまり、ブートプロセスのある時点で必要とする場合)、'bcache' フックをリスト内のblockとfilesystemsの間に追加するのと同様に /etc/mkinitcpio.conf のモジュール配列に 'bcache' を追加する必要があります。それから[[initramfs を再生成する]]必要があります。 |
+ | 7. initcpio 中にこのパーティションを使用可能にしたい場合(つまり、ブートプロセスのある時点で必要とする場合)、'bcache' フックをリスト内の block と filesystems の間に追加するのと同様に /etc/mkinitcpio.conf のモジュール配列に 'bcache' を追加する必要があります。それから [[initramfs を再生成する]] 必要があります。 |
− | === 状況: 4台のハードドライブと1台の読み取りキャッシュSSD === |
+ | === 状況: 4台のハードドライブと1台の読み取りキャッシュ SSD === |
{{Warning| |
{{Warning| |
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− | * 書き込みキャッシュを有効にしないでください。SSDが故障するとデータが失われる可能性があります。 |
+ | * 書き込みキャッシュを有効にしないでください。SSD が故障するとデータが失われる可能性があります。 |
}} |
}} |
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− | |||
+-----------------------------------------------------------+ |
+-----------------------------------------------------------+ |
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| btrfs /mnt | |
| btrfs /mnt | |
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# make-bcache -C /dev/sdk1 |
# make-bcache -C /dev/sdk1 |
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− | 3. キャッシュデバイスのuuidを取得します |
+ | 3. キャッシュデバイスの uuid を取得します |
# bcache-super-show /dev/sdk1 | grep cset |
# bcache-super-show /dev/sdk1 | grep cset |
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cset.uuid f0e01318-f4fd-4fab-abbb-d76d870503ec |
cset.uuid f0e01318-f4fd-4fab-abbb-d76d870503ec |
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− | 4. バッキングデバイスにキャッシュデバイスを登録します。例示のuuidをあなたのキャッシュのuuidと置き換えてください。 |
+ | 4. バッキングデバイスにキャッシュデバイスを登録します。例示の uuid をあなたのキャッシュの uuid と置き換えてください。 |
# echo f0e01318-f4fd-4fab-abbb-d76d870503ec > /sys/block/bcache0/bcache/attach |
# echo f0e01318-f4fd-4fab-abbb-d76d870503ec > /sys/block/bcache0/bcache/attach |
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134行目: | 132行目: | ||
# mount /dev/bcache0 /mnt |
# mount /dev/bcache0 /mnt |
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− | === 状況: 3台のハードドライブと3台の読み書きキャッシュSSD === |
+ | === 状況: 3台のハードドライブと3台の読み書きキャッシュ SSD === |
{{Warning| |
{{Warning| |
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− | * ライトバックモードのSSDに障害が発生した場合のデータ損失を回避するために、各HDDにはそれぞれのSSDが必要です。 |
+ | * ライトバックモードの SSD に障害が発生した場合のデータ損失を回避するために、各 HDD にはそれぞれの SSD が必要です。 |
}} |
}} |
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+--------------------------------------------+ |
+--------------------------------------------+ |
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# make-bcache -B /dev/sdx1 |
# make-bcache -B /dev/sdx1 |
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− | 2. キャッシュデバイスをフォーマットします (通常は SSD になります)。キャッシュデバイスはデバイス全体でもパーティションでも、あるいは他の標準ブロックデバイスでもかまいません。SSDに障害が発生した場合のデータ損失を回避するために、ライトバックモードの場合、各バッキングデバイスにはそれぞれのSSDが必要です。ライトスルーとライトアラウンドモードのキャッシュSSDは、障害が発生してもデータが失われないため、複数のバッキングデバイスで共有できます。 |
+ | 2. キャッシュデバイスをフォーマットします (通常は SSD になります)。キャッシュデバイスはデバイス全体でもパーティションでも、あるいは他の標準ブロックデバイスでもかまいません。SSD に障害が発生した場合のデータ損失を回避するために、ライトバックモードの場合、各バッキングデバイスにはそれぞれの SSD が必要です。ライトスルーとライトアラウンドモードのキャッシュ SSD は、障害が発生してもデータが失われないため、複数のバッキングデバイスで共有できます。 |
# make-bcache -C /dev/sdk1 |
# make-bcache -C /dev/sdk1 |
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163行目: | 161行目: | ||
# make-bcache -C /dev/sdm1 |
# make-bcache -C /dev/sdm1 |
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− | 3. キャッシュデバイスのuuidを取得します |
+ | 3. キャッシュデバイスの uuid を取得します |
# bcache-super-show /dev/sdk1 | grep cset |
# bcache-super-show /dev/sdk1 | grep cset |
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172行目: | 170行目: | ||
cset.uuid 75ff0598-7624-46f6-bcac-c27a3cf1a09f |
cset.uuid 75ff0598-7624-46f6-bcac-c27a3cf1a09f |
||
− | 4. バッキングデバイスに対してキャッシュデバイスを登録します。例示のuuidはあなたのキャッシュのuuidに置き換えてください。 |
+ | 4. バッキングデバイスに対してキャッシュデバイスを登録します。例示の uuid はあなたのキャッシュの uuid に置き換えてください。 |
− | |||
# echo '''cset.uuid''' > /sys/block/bcache0/bcache/attach |
# echo '''cset.uuid''' > /sys/block/bcache0/bcache/attach |
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# echo f0e01318-f4fd-4fab-abbb-d76d870503ec > /sys/block/bcache0/bcache/attach |
# echo f0e01318-f4fd-4fab-abbb-d76d870503ec > /sys/block/bcache0/bcache/attach |
||
188行目: | 185行目: | ||
}} |
}} |
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− | # echo writeback > /sys/block/bcache0/bcache/cache_mode |
||
# echo writeback > /sys/block/bcache0/bcache/cache_mode |
# echo writeback > /sys/block/bcache0/bcache/cache_mode |
||
# echo writeback > /sys/block/bcache1/bcache/cache_mode |
# echo writeback > /sys/block/bcache1/bcache/cache_mode |
||
201行目: | 197行目: | ||
# mount /dev/bcache0 /mnt |
# mount /dev/bcache0 /mnt |
||
− | === 状況: 5台のハードドライブと3台のキャッシュSSD === |
+ | === 状況: 5台のハードドライブと3台のキャッシュ SSD === |
{{Warning| |
{{Warning| |
||
− | * ライトバックモードの各キャッシュデバイスは、SSDに障害が発生した場合のデータ損失を回避するために、単一のバッキングドライブをキャッシュするためにのみ使用する必要があります。ライトスルーとライトアラウンドのSSDは共有できます。 |
+ | * ライトバックモードの各キャッシュデバイスは、SSD に障害が発生した場合のデータ損失を回避するために、単一のバッキングドライブをキャッシュするためにのみ使用する必要があります。ライトスルーとライトアラウンドの SSD は共有できます。 |
}} |
}} |
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+--------------------------------------------------------------------------+ |
+--------------------------------------------------------------------------+ |
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# make-bcache -B /dev/sdz1 |
# make-bcache -B /dev/sdz1 |
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− | 2. キャッシュデバイスをフォーマットします (通常は SSD になります)。キャッシュデバイスはデバイス全体でもパーティションでも、あるいは他の標準ブロックデバイスでもかまいません。SSDに障害が発生した場合のデータ損失を回避するために、ライトバックモードの場合、各バッキングデバイスにはそれぞれのSSDが必要です。ライトスルーとライトアラウンドモードのキャッシュSSDは、障害が発生してもデータが失われないため、複数のバッキングデバイスで共有できます。 |
+ | 2. キャッシュデバイスをフォーマットします (通常は SSD になります)。キャッシュデバイスはデバイス全体でもパーティションでも、あるいは他の標準ブロックデバイスでもかまいません。SSD に障害が発生した場合のデータ損失を回避するために、ライトバックモードの場合、各バッキングデバイスにはそれぞれの SSD が必要です。ライトスルーとライトアラウンドモードのキャッシュ SSD は、障害が発生してもデータが失われないため、複数のバッキングデバイスで共有できます。 |
# make-bcache -C /dev/sdk1 |
# make-bcache -C /dev/sdk1 |
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232行目: | 228行目: | ||
# make-bcache -C /dev/sdm1 |
# make-bcache -C /dev/sdm1 |
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− | 3. キャッシュデバイスのuuidを取得します |
+ | 3. キャッシュデバイスの uuid を取得します |
# bcache-super-show /dev/sdk1 | grep cset |
# bcache-super-show /dev/sdk1 | grep cset |
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241行目: | 237行目: | ||
cset.uuid 75ff0598-7624-46f6-bcac-c27a3cf1a09f |
cset.uuid 75ff0598-7624-46f6-bcac-c27a3cf1a09f |
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− | 4. バッキングデバイスに対してキャッシュデバイスを登録します。例示のuuidはあなたのキャッシュのuuidに置き換えてください。 |
+ | 4. バッキングデバイスに対してキャッシュデバイスを登録します。例示の uuid はあなたのキャッシュの uuid に置き換えてください。 |
# echo f0e01318-f4fd-4fab-abbb-d76d870503ec > /sys/block/bcache0/bcache/attach |
# echo f0e01318-f4fd-4fab-abbb-d76d870503ec > /sys/block/bcache0/bcache/attach |
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269行目: | 265行目: | ||
出力は以下のどれかになります: |
出力は以下のどれかになります: |
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+ | |||
* {{ic|no cache}}: bcache のバッキングデバイスにキャッシュデバイスが登録されていないことを意味します。 |
* {{ic|no cache}}: bcache のバッキングデバイスにキャッシュデバイスが登録されていないことを意味します。 |
||
* '''clean''': 全て問題ないことを意味します。キャッシュはクリーンです。 |
* '''clean''': 全て問題ないことを意味します。キャッシュはクリーンです。 |
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301行目: | 298行目: | ||
7. アタッチされたデバイスを開放する |
7. アタッチされたデバイスを開放する |
||
+ | |||
# echo 1 > /sys/fs/bcache/''cache-set-uuid''/stop |
# echo 1 > /sys/fs/bcache/''cache-set-uuid''/stop |
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311行目: | 309行目: | ||
3. HDD をパーティション分割します |
3. HDD をパーティション分割します |
||
− | {{Note|Grub2が以下に述べるようにbcacheをサポートしていないことは事実かもしれませんが、UEFIは完全にサポートしています。つまり、Linuxカーネルがブートデバイスを適切に処理するために必要なモジュールがカーネルにコンパイルされているかinitramfsに含まれており、これらのファイルをinitramfsに含めることができれば、下記で説明する個別のブートパーティションを省略してFAT EFIシステムパーティションを使えます。詳細は [[GRUB]] および/または [[UEFI]] を参照してください。}} |
+ | {{Note|Grub2 が以下に述べるように bcache をサポートしていないことは事実かもしれませんが、UEFI は完全にサポートしています。つまり、Linux カーネルがブートデバイスを適切に処理するために必要なモジュールがカーネルにコンパイルされているか initramfs に含まれており、これらのファイルを initramfs に含めることができれば、下記で説明する個別のブートパーティションを省略して FAT EFI システムパーティションを使えます。詳細は [[GRUB]] および/または [[UEFI]] を参照してください。}} |
− | grub はbcacheを扱えないため、最低でも2つのパーティションが必要です (起動用と bcache バッキングデバイス用のパーティション)。UEFI を使っている場合、[[EFI System Partition]] (ESP) も必要です。例: |
+ | grub は bcache を扱えないため、最低でも2つのパーティションが必要です (起動用と bcache バッキングデバイス用のパーティション)。UEFI を使っている場合、[[EFI System Partition]] (ESP) も必要です。例: |
+ | |||
− | 1 2048 22527 10.0 MiB EF00 EFI System |
||
− | + | 1 2048 2099199 1024.0 MiB EF00 EFI system partition |
|
− | + | 2 2099200 4196351 1024.0 MiB EA00 arch_boot |
|
+ | 3 4196352 499998719 236.4 GiB 8300 bcache_backing |
||
− | {{Note|この例には、swapfile/partition はありません。キャッシュ上のスワップパーティションには、手順7のLVMを使用してください。キャッシュ外のスワップパーティションには、ここでスワップパーティションを作成してください。}} |
+ | {{Note|この例には、swapfile/partition はありません。キャッシュ上のスワップパーティションには、手順7の LVM を使用してください。キャッシュ外のスワップパーティションには、ここでスワップパーティションを作成してください。}} |
4. HDD を bcache のバッキングデバイスとして設定します。 |
4. HDD を bcache のバッキングデバイスとして設定します。 |
||
324行目: | 323行目: | ||
{{Note| |
{{Note| |
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− | * ブートディスクの準備では、決定した結果の影響を知ることが重要です。選択したブートローダー/マネージャーのドキュメントを何度も確認し、bcacheとの関連を真剣に検討してください。 |
+ | * ブートディスクの準備では、決定した結果の影響を知ることが重要です。選択したブートローダー/マネージャーのドキュメントを何度も確認し、bcache との関連を真剣に検討してください。 |
− | * 以下のように、関連付けられているすべてのディスクが一度にパーティション化された場合、bcacheは自動的に "-B バッキングストア" を "-C ssdキャッシュ" にアタッチし、手順5は不要となります。 |
+ | * 以下のように、関連付けられているすべてのディスクが一度にパーティション化された場合、bcache は自動的に "-B バッキングストア" を "-C ssd キャッシュ" にアタッチし、手順5は不要となります。 |
}} |
}} |
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340行目: | 339行目: | ||
# echo ''UUID__from_previous_command'' > /sys/block/bcache0/bcache/attach |
# echo ''UUID__from_previous_command'' > /sys/block/bcache0/bcache/attach |
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− | {{Note|UUIDを忘れた場合、キャッシュデバイスの登録後に {{ic|ls /sys/fs/bcache/}} で見つけることができます。}} |
+ | {{Note|UUID を忘れた場合、キャッシュデバイスの登録後に {{ic|ls /sys/fs/bcache/}} で見つけることができます。}} |
6. bcache デバイスをフォーマットします。{{ic|/dev/bcache0}} デバイスを自由に分割したい場合は LVM あるいは btrfs のサブボリュームを使ってください ({{ic|/}}, {{ic|/home}}, {{ic|/var}} などを分けたい場合など): |
6. bcache デバイスをフォーマットします。{{ic|/dev/bcache0}} デバイスを自由に分割したい場合は LVM あるいは btrfs のサブボリュームを使ってください ({{ic|/}}, {{ic|/home}}, {{ic|/var}} などを分けたい場合など): |
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350行目: | 349行目: | ||
# umount /mnt |
# umount /mnt |
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− | cryptsetupなどを使用したい場合は、LUKSをセットアップすることもできます。例えば、'cryptdevice' カーネルオプション内のbcacheデバイスの参照は正常に機能します。 |
+ | cryptsetupなどを使用したい場合は、LUKS をセットアップすることもできます。例えば、'cryptdevice' カーネルオプション内のbcacheデバイスの参照は正常に機能します。 |
7. インストール用のマウントポイントを準備します: |
7. インストール用のマウントポイントを準備します: |
||
# mkfs.ext4 /dev/sda2 |
# mkfs.ext4 /dev/sda2 |
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+ | # mkfs.fat -F 32 /dev/sda1 |
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− | # mkfs.msdos /dev/sda1 (ESPが500MB以上の場合、代わりにmkfs.vfatを使ってFAT32パーティションを作成してください) |
||
ここで {{Pkg|arch-install-scripts}} パッケージをインストールします。そうしたら: |
ここで {{Pkg|arch-install-scripts}} パッケージをインストールします。そうしたら: |
||
364行目: | 363行目: | ||
# mount --mkdir /dev/sda1 /mnt/efi |
# mount --mkdir /dev/sda1 /mnt/efi |
||
− | 8. 下記以外は通常通り[[インストールガイド]]に従ってシステムをインストールします: |
+ | 8. 下記以外は通常通り [[インストールガイド]] に従ってシステムをインストールします: |
{{ic|/etc/mkinitcpio.conf}} を編集して {{ic|mkinitcpio -p linux}} を実行する前に: |
{{ic|/etc/mkinitcpio.conf}} を編集して {{ic|mkinitcpio -p linux}} を実行する前に: |
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371行目: | 370行目: | ||
* {{ic|/etc/mkinitcpio.conf}} を編集し: |
* {{ic|/etc/mkinitcpio.conf}} を編集し: |
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** "bcache" モジュールを追加する |
** "bcache" モジュールを追加する |
||
− | ** "bcache" フックをblockとfilesystem フックの間に追加する |
+ | ** "bcache" フックを block と filesystem フックの間に追加する |
− | {{Note| リブート後に何らかの理由でインストールメディアからバッキングデバイスを開きたい場合、手動で登録する必要があります。bcacheモジュールがロードされていることを確認してから、関連するデバイスを /sys/bcache/register に echo します。[[dmesg]]を使って機能したかどうか確認すべきです。}} |
+ | {{Note| リブート後に何らかの理由でインストールメディアからバッキングデバイスを開きたい場合、手動で登録する必要があります。bcache モジュールがロードされていることを確認してから、関連するデバイスを /sys/bcache/register に echo します。[[dmesg]] を使って機能したかどうか確認すべきです。}} |
== インストールディスクからのアクセス == |
== インストールディスクからのアクセス == |
||
− | ここではインストールディスクが起動する前に存在していたbcacheパーティションにインストールディスクからアクセスする方法を示します。前のセクションと同様に、インストールディスクを起動し、AURから {{AUR|bcache-tools}} をインストールします。そして、モジュールをカーネルに追加します: |
+ | ここではインストールディスクが起動する前に存在していた bcache パーティションにインストールディスクからアクセスする方法を示します。前のセクションと同様に、インストールディスクを起動し、AUR から {{AUR|bcache-tools}} をインストールします。そして、モジュールをカーネルに追加します: |
# modprobe bcache |
# modprobe bcache |
||
− | デバイスは{{ic|/dev/bcache*}}にすぐには表示されません。カーネルに強制的に見つけさせるために、パーティションテーブルの再読み込みを指示します: |
+ | デバイスは {{ic|/dev/bcache*}} にすぐには表示されません。カーネルに強制的に見つけさせるために、パーティションテーブルの再読み込みを指示します: |
# partprobe |
# partprobe |
||
387行目: | 386行目: | ||
{{ic|/dev/bcache*}} が存在するはずなので、マウント、再フォーマットなどを続けることができるようになります。 |
{{ic|/dev/bcache*}} が存在するはずなので、マウント、再フォーマットなどを続けることができるようになります。 |
||
− | インターネットを設定し{{AUR|bcache-tools}}をインストールすることなくキャッシュを開始するには、メインラインカーネルに含まれているカーネルモジュールを前述の様にロードします。それから全てのスレーブデバイスを登録することでキャッシュを開始します: |
+ | インターネットを設定し {{AUR|bcache-tools}} をインストールすることなくキャッシュを開始するには、メインラインカーネルに含まれているカーネルモジュールを前述の様にロードします。それから全てのスレーブデバイスを登録することでキャッシュを開始します: |
# echo /dev/sdX > /sys/fs/bcache/register |
# echo /dev/sdX > /sys/fs/bcache/register |
||
393行目: | 392行目: | ||
# ... |
# ... |
||
− | 最後に必要なスレーブデバイスが登録された直後にbcacheデバイスが現れます。 |
+ | 最後に必要なスレーブデバイスが登録された直後に bcache デバイスが現れます。 |
''writethrough'' バッキングデバイスは、キャッシュを登録しなくても開始することができます。これは、デバイスが多数ありあなたが急いでいる場合、または一部のキャッシュに何らかの理由でアクセスできない場合に実行できます。上述のように、デバイスを登録し、それから開始します: |
''writethrough'' バッキングデバイスは、キャッシュを登録しなくても開始することができます。これは、デバイスが多数ありあなたが急いでいる場合、または一部のキャッシュに何らかの理由でアクセスできない場合に実行できます。上述のように、デバイスを登録し、それから開始します: |
||
399行目: | 398行目: | ||
# echo 1 > /sys/block/sdX/bcache/running |
# echo 1 > /sys/block/sdX/bcache/running |
||
− | Bcacheは実際にはキャッシュを切り離しておらず、登録されている場合は引き続きキャッシュデバイスを追加します。このコマンドはライトバックバッキングデバイスで"機能"しますが、データが大幅に破損します。見つからないキャッシュが完全に回復不能な場合にのみ実行してください。 |
+ | Bcache は実際にはキャッシュを切り離しておらず、登録されている場合は引き続きキャッシュデバイスを追加します。このコマンドはライトバックバッキングデバイスで "機能" しますが、データが大幅に破損します。見つからないキャッシュが完全に回復不能な場合にのみ実行してください。 |
== 設定 == |
== 設定 == |
||
409行目: | 408行目: | ||
キャッシュモードを切り替えるには {{ic|/sys/block/bcache[0-9]/bcache/cache_mode}} に {{ic|writethrough}}, {{ic|writeback}}, {{ic|writearound}} または {{ic|none}} のどれかを書き込みます。 |
キャッシュモードを切り替えるには {{ic|/sys/block/bcache[0-9]/bcache/cache_mode}} に {{ic|writethrough}}, {{ic|writeback}}, {{ic|writearound}} または {{ic|none}} のどれかを書き込みます。 |
||
− | {{ic|/sys}} の変更は一時的なものであり、再起動すると元に戻ってしまうので注意してください(少なくとも cache_mode にはこの回避策は必要ないようです)。起動時にカスタム設定を行うには {{ic|/etc/tmpfile.d}} に .conf ファイルを作成してください。永続的な方法で、{{ic|bcache0}} のシーケンシャルカットオフを 1 MBにしてキャッシュモードを writeback に設定するには、{{ic|/etc/tmpfiles.d/my-bcache.conf}} ファイルを以下の内容で作成します: |
+ | {{ic|/sys}} の変更は一時的なものであり、再起動すると元に戻ってしまうので注意してください(少なくとも cache_mode にはこの回避策は必要ないようです)。起動時にカスタム設定を行うには {{ic|/etc/tmpfile.d}} に .conf ファイルを作成してください。永続的な方法で、{{ic|bcache0}} のシーケンシャルカットオフを 1 MB にしてキャッシュモードを writeback に設定するには、{{ic|/etc/tmpfiles.d/my-bcache.conf}} ファイルを以下の内容で作成します: |
w /sys/block/bcache0/bcache/sequential_cutoff - - - - 1M |
w /sys/block/bcache0/bcache/sequential_cutoff - - - - 1M |
||
w /sys/block/bcache0/bcache/cache_mode - - - - writeback |
w /sys/block/bcache0/bcache/cache_mode - - - - writeback |
||
+ | |||
+ | === Situation: Prevent all write access to a HDD === |
||
+ | {{Warning| |
||
+ | * When the hard drive or the SSD fails, all data is lost. |
||
+ | * Consider using BTRFS RAID to prevent data loss when a SSD / HDD fails. |
||
+ | }} |
||
+ | In this situation the goal is to keep he HDD idle as long as possible. This is achieved by absorbing all writes with the SSD. The hard drive is only activated when the SSD is full, or when something is read that's not on the SSD. |
||
+ | |||
+ | Enable the writeback cache mode: |
||
+ | |||
+ | # echo writeback > /sys/block/bcache0/bcache/cache_mode |
||
+ | |||
+ | Let bcache completely sync with the hard drive. |
||
+ | |||
+ | # echo 0 > /sys/block/bcache0/bcache/writeback_percent |
||
+ | |||
+ | Don't let sequential IO bypass the cache: |
||
+ | |||
+ | # echo 0 > /sys/block/bcache0/bcache/sequential_cutoff |
||
+ | |||
+ | Let bcache wait a week after the previous sync is done: |
||
+ | |||
+ | # echo $((7*24*60*60)) > /sys/block/bcache0/bcache/writeback_delay |
||
+ | |||
+ | Don't let bcache go around the cache when there's read / write congestion |
||
+ | |||
+ | # echo 0 > /sys/fs/bcache/<cache set>/congested_read_threshold_us |
||
+ | # echo 0 > /sys/fs/bcache/<cache set>/congested_write_threshold_us |
||
+ | |||
+ | Put the HDD to sleep after 20 minutes: |
||
+ | # hdparm -S 240 /dev/$(cat /sys/block/bcache0/bcache/backing_dev_name) |
||
+ | /dev/sdh1: |
||
+ | setting standby to 240 (20 minutes) |
||
+ | |||
+ | |||
+ | First use lsblk to get the device names of the HDD and SSD. In this example /dev/sdh1 is the HDD, /dev/sdc1 is the SSD: |
||
+ | |||
+ | # lsblk -M -s |
||
+ | bcache0 254:0 0 931.5G 0 disk |
||
+ | ├─sdc1 8:33 0 111.8G 0 part |
||
+ | │ └─sdc 8:32 0 111.8G 0 disk |
||
+ | └─sdh1 8:113 0 931.5G 0 part |
||
+ | └─sdh 8:112 0 931.5G 0 disk |
||
+ | |||
+ | Now Dstat can be used to monitor disk access to the members of the bcache set. |
||
+ | |||
+ | $ dstat -D sdc1,sdh1 |
||
== 高度な操作 == |
== 高度な操作 == |
||
424行目: | 470行目: | ||
以下の例では、ファイルシステムを 4GB 拡大します。 |
以下の例では、ファイルシステムを 4GB 拡大します。 |
||
− | 1.ライブCD/USBドライブ(bcacheを有効にする必要はありません)で再起動し、fdisk、gdisk、parted、またはその他のお気に入りのツールを使用してバッキングパーティションを削除し、同じ開始位置で合計サイズが4G大きい状態で再作成します。 |
+ | 1.ライブ CD/USB ドライブ(bcacheを有効にする必要はありません)で再起動し、fdisk、gdisk、parted、またはその他のお気に入りのツールを使用してバッキングパーティションを削除し、同じ開始位置で合計サイズが 4G 大きい状態で再作成します。 |
− | {{Warning|ファイルシステム操作を実行する可能性のあるGPartedのようなツールは使用しないでください! bcacheパーティションを認識せず、その一部を上書きする可能性があります!!}} |
+ | {{Warning|ファイルシステム操作を実行する可能性のある GParted のようなツールは使用しないでください! bcache パーティションを認識せず、その一部を上書きする可能性があります!!}} |
− | 2. 通常のインストールで再起動します。あなたのファイルシステムは現在マウントされているでしょう。それで大丈夫です。パーティションを最大にリサイズするコマンドを発行します。btrfsの場合、こうします |
+ | 2. 通常のインストールで再起動します。あなたのファイルシステムは現在マウントされているでしょう。それで大丈夫です。パーティションを最大にリサイズするコマンドを発行します。btrfs の場合、こうします |
# btrfs filesystem resize max / |
# btrfs filesystem resize max / |
||
− | ext3/4の場合はこうです: |
+ | ext3/4 の場合はこうです: |
# resize2fs /dev/bcache0 |
# resize2fs /dev/bcache0 |
||
459行目: | 505行目: | ||
# echo 10 > /sys/block/bcache0/bcache/writeback_percent |
# echo 10 > /sys/block/bcache0/bcache/writeback_percent |
||
− | 2. マウントされたファイルシステムを希望する容量よりいくらか縮小し、後で誤ってクリップしないようにします。btrfsの場合、こうします: |
+ | 2. マウントされたファイルシステムを希望する容量よりいくらか縮小し、後で誤ってクリップしないようにします。btrfs の場合、こうします: |
− | # |
+ | # btrsfs filesystem resize -5G / |
ext3/4 の場合は ''resize2fs'' を使用しますが、パーティションがアンマウントされている場合に限ります |
ext3/4 の場合は ''resize2fs'' を使用しますが、パーティションがアンマウントされている場合に限ります |
||
472行目: | 518行目: | ||
# resize2fs /dev/bcache0 283G |
# resize2fs /dev/bcache0 283G |
||
− | 3. LiveCD/USBドライブ(bcacheをサポートする必要はありません)を再起動し、fdisk、gdisk、parted、またはその他のお気に入りのツールを使用してバッキングパーティションを削除し、同じ開始位置で合計サイズを4G小さくして再作成します。 |
+ | 3. LiveCD/USB ドライブ(bcache をサポートする必要はありません)を再起動し、fdisk、gdisk、parted、またはその他のお気に入りのツールを使用してバッキングパーティションを削除し、同じ開始位置で合計サイズを 4G 小さくして再作成します。 |
− | {{Warning|ファイルシステム操作を実行する可能性のあるGPartedのようなツールは使用しないでください! bcacheパーティションを認識せず、その一部を上書きする可能性があります!!}} |
+ | {{Warning|ファイルシステム操作を実行する可能性のある GParted のようなツールは使用しないでください! bcache パーティションを認識せず、その一部を上書きする可能性があります!!}} |
− | 4. 通常のインストールで再起動します。あなたファイルシステムは現在マウントされているでしょう。それで大丈夫です。パーティションを最大にリサイズするコマンドを発行します(つまり、手順3で実際のパーティションを縮小したサイズ)。btrfsの場合、こうします: |
+ | 4. 通常のインストールで再起動します。あなたファイルシステムは現在マウントされているでしょう。それで大丈夫です。パーティションを最大にリサイズするコマンドを発行します(つまり、手順3で実際のパーティションを縮小したサイズ)。btrfs の場合、こうします: |
# btrfs filesystem resize max / |
# btrfs filesystem resize max / |
||
− | ext3/4の場合はこうです: |
+ | ext3/4 の場合はこうです: |
# resize2fs /dev/bcache0 |
# resize2fs /dev/bcache0 |
||
515行目: | 561行目: | ||
{{Note| |
{{Note| |
||
* "sh: echo: write error: Invalid argument" というエラーは、デバイスが既に登録されているか bcache のバッキングデバイスあるいはキャッシュデバイスとして認識されていないことを意味します。起動時に udev ルールを使っているのであれば、bcache のスーパーブロックが見つかった場合にのみデバイスの登録を試行すべきです。 |
* "sh: echo: write error: Invalid argument" というエラーは、デバイスが既に登録されているか bcache のバッキングデバイスあるいはキャッシュデバイスとして認識されていないことを意味します。起動時に udev ルールを使っているのであれば、bcache のスーパーブロックが見つかった場合にのみデバイスの登録を試行すべきです。 |
||
− | * これはインストールのステップ7でudevの69-bcache.rulesを使用し、不正なスーパーブロックが原因でblkidとbcache-probeが"一致しない"場合にも発生する可能性があります。考えられる説明/解決策については、[https://bcache.evilpiepirate.org/#index6h1 bcacheのwiki]を参照してください。 |
+ | * これはインストールのステップ7で udev の 69-bcache.rules を使用し、不正なスーパーブロックが原因で blkid とbcache-probe が "一致しない" 場合にも発生する可能性があります。考えられる説明/解決策については、[https://bcache.evilpiepirate.org/#index6h1 bcache の wiki] を参照してください。 |
}} |
}} |
||
* キャッシュデバイスをバッキングデバイスに再アタッチする: |
* キャッシュデバイスをバッキングデバイスに再アタッチする: |
||
− | キャッシュデバイスが登録されている場合、キャッシュのUUIDを含むフォルダが{{ic|/sys/fs/bcache}}に存在する必要があります。以下の例ではそのUUIDを使ってください: |
+ | キャッシュデバイスが登録されている場合、キャッシュの UUID を含むフォルダが {{ic|/sys/fs/bcache}} に存在する必要があります。以下の例ではその UUID を使ってください: |
{{hc|# ls /sys/fs/bcache/| |
{{hc|# ls /sys/fs/bcache/| |
||
528行目: | 574行目: | ||
# echo b6b2d82b-f87e-44d5-bbc5-c51dd7aace15 > /sys/block/sda/sda3/bcache/attach |
# echo b6b2d82b-f87e-44d5-bbc5-c51dd7aace15 > /sys/block/sda/sda3/bcache/attach |
||
− | {{ic|/dev/bcache0}} デバイスが現れたら、exitと入力して起動を続行します。再度行う必要はありません。これが続く場合、bcacheメーリングリストで質問してください。 |
+ | {{ic|/dev/bcache0}} デバイスが現れたら、exit と入力して起動を続行します。再度行う必要はありません。これが続く場合、bcache メーリングリストで質問してください。 |
− | {{Note|{{ic|sh: echo: write error: Invalid argument}} というエラーは、デバイスが既に登録されていることを意味します。{{ic|sh: echo: write error: No such file or directory}} というエラーはUUIDが有効なキャッシュではないことを意味します(正しく入力したことを確認してください)。}} |
+ | {{Note|{{ic|sh: echo: write error: Invalid argument}} というエラーは、デバイスが既に登録されていることを意味します。{{ic|sh: echo: write error: No such file or directory}} というエラーは UUID が有効なキャッシュではないことを意味します(正しく入力したことを確認してください)。}} |
− | * キャッシュを無効にし、バッキングデバイスをキャッシュなしで強制的に実行します。"dirty_data"などの統計情報を確認して、失われるデータの量を把握することをお勧めします。 |
+ | * キャッシュを無効にし、バッキングデバイスをキャッシュなしで強制的に実行します。"dirty_data" などの統計情報を確認して、失われるデータの量を把握することをお勧めします。 |
{{hc|# cat /sys/block/sda/sda3/bcache/dirty_data| |
{{hc|# cat /sys/block/sda/sda3/bcache/dirty_data| |
||
546行目: | 592行目: | ||
# echo 1 > /sys/block/sda/sda3/bcache/running |
# echo 1 > /sys/block/sda/sda3/bcache/running |
||
− | これで {{ic|/dev/bcache0}} デバイスが現れます。exitと入力して、起動を続行します。キャッシュデバイスの登録を解除して、make-bcacheを再度実行することをお勧めします。{{ic|/dev/bcache0}}へのfsckも賢明でしょう。[https://docs.kernel.org/admin-guide/bcache.html bcache ドキュメント]を参照してください。 |
+ | これで {{ic|/dev/bcache0}} デバイスが現れます。exit と入力して、起動を続行します。キャッシュデバイスの登録を解除して、make-bcache を再度実行することをお勧めします。{{ic|/dev/bcache0}} への fsck も賢明でしょう。[https://docs.kernel.org/admin-guide/bcache.html bcache ドキュメント] を参照してください。 |
{{Warning|上記の2つのオプションのいずれかが機能しなかった場合にのみ、キャッシュを無効にしてください。}} |
{{Warning|上記の2つのオプションのいずれかが機能しなかった場合にのみ、キャッシュを無効にしてください。}} |
||
556行目: | 602行目: | ||
=== write error: Invalid argument when trying to attach a device due to mismatched block parameter === |
=== write error: Invalid argument when trying to attach a device due to mismatched block parameter === |
||
− | デバイスをアタッチしようとしたときに {{ic|bash: echo: write error: Invalid argument}} となり、実際のエラーは[[dmesg]]で表示されます: |
+ | デバイスをアタッチしようとしたときに {{ic|bash: echo: write error: Invalid argument}} となり、実際のエラーは [[dmesg]] で表示されます: |
bcache: bch_cached_dev_attach() Couldn't attach sdc: block size less than set's block size |
bcache: bch_cached_dev_attach() Couldn't attach sdc: block size less than set's block size |
||
− | これは、{{ic|--block 4k}}パラメータがどちらのデバイスにも設定されておらず、デフォルトと不一致になる場合があるために発生します。 |
+ | これは、{{ic|--block 4k}} パラメータがどちらのデバイスにも設定されておらず、デフォルトと不一致になる場合があるために発生します。 |
バッキングデバイスとキャッシングデバイスの両方を1つのコマンドで作成すると問題は自動的に解決しますが、別々のコマンドを使用する場合はブロックサイズパラメータを両方のデバイスに手動で設定する必要がある場合があります。 |
バッキングデバイスとキャッシングデバイスの両方を1つのコマンドで作成すると問題は自動的に解決しますが、別々のコマンドを使用する場合はブロックサイズパラメータを両方のデバイスに手動で設定する必要がある場合があります。 |
||
+ | |||
+ | === Device or resource busy === |
||
+ | デバイスが bcache バッキングデバイスとして使用されている場合、フォーマットもパーティション化もできません: |
||
+ | # make-bcache -C /dev/sdb1 |
||
+ | Can't open dev /dev/sdb1: Device or resource busy |
||
+ | |||
+ | # fdisk /dev/sdb |
||
+ | |||
+ | Welcome to fdisk (util-linux 2.37.2). |
||
+ | Changes will remain in memory only, until you decide to write them. |
||
+ | Be careful before using the write command. |
||
+ | |||
+ | This disk is currently in use - repartitioning is probably a bad idea. |
||
+ | It's recommended to umount all file systems, and swapoff all swap |
||
+ | partitions on this disk. |
||
+ | |||
+ | |||
+ | Command (m for help): q |
||
+ | |||
+ | これを修正するには、まずこのコマンドを実行して、ディスクが実際に bcache バッキングデバイスとして使用されていることを確認します: |
||
+ | # bcache-super-show /dev/sdb1 |
||
+ | sb.magic ok |
||
+ | sb.first_sector 8 [match] |
||
+ | sb.csum A3D2B8610F6C5E35 [match] |
||
+ | sb.version 1 [backing device] |
||
+ | |||
+ | dev.label (empty) |
||
+ | dev.uuid 5a868788-65a2-4564-b4b7-c1817d0b6080 |
||
+ | dev.sectors_per_block 1 |
||
+ | dev.sectors_per_bucket 1024 |
||
+ | dev.data.first_sector 16 |
||
+ | dev.data.cache_mode 1 [writeback] |
||
+ | dev.data.cache_state 2 [dirty] |
||
+ | |||
+ | cset.uuid 42dcb651-6b53-4b65-bc49-9b1ca0acc5b1 |
||
+ | |||
+ | 次に、バッキングデバイスを停止します。これにより、対応する /dev/bcache デバイスも削除されます。 |
||
+ | # echo 1 > /sys/class/block/sdb1/bcache/stop |
||
+ | |||
+ | # dmesg |
||
+ | [ 3171.263577] bcache: bcache_device_free() bcache0 stopped |
||
+ | これで、デバイスをパーティション化できるようになりました: |
||
+ | # fdisk /dev/sdb |
||
+ | |||
+ | Welcome to fdisk (util-linux 2.37.2). |
||
+ | Changes will remain in memory only, until you decide to write them. |
||
+ | Be careful before using the write command. |
||
+ | |||
+ | |||
+ | Command (m for help): q |
||
+ | fdisk が終了すると、カーネルはドライブを再度スキャンし、それが bcache バッキングデバイスであることを認識し、そのドライブをバッキングデバイスとして使用します。 |
||
+ | # dmesg |
||
+ | [ 3190.643270] sdb: sdb1 |
||
+ | [ 3190.833029] bcache: register_bdev() registered backing device sdb1 |
||
+ | これにより、/sys/class/block/sdb1/ の下にディレクトリ bcache が作成されます |
||
+ | # ls /sys/class/block/sdb1/ |
||
+ | alignment_offset bcache dev discard_alignment holders inflight partition power ro size start stat subsystem uevent |
||
== 参照 == |
== 参照 == |
||
− | * [ |
+ | * [https://bcache.evilpiepirate.org Bcache ホームページ] |
* [https://docs.kernel.org/admin-guide/bcache.html Bcache マニュアル] |
* [https://docs.kernel.org/admin-guide/bcache.html Bcache マニュアル] |
||
− | {{TranslationStatus|Bcache| |
+ | {{TranslationStatus|Bcache|2024-07-25|814839}} |
2024年8月25日 (日) 14:59時点における最新版
Bcache (block cache) を使うことで SSD を他のブロックデバイス (通常は回転する HDD やアレイ) の読み書きキャッシュ (writeback モード) あるいは読み取りキャッシュ (writethrough または writearound) として活用できます。この記事ではルートパーティションとして Bcache を使って Arch をインストールする方法を説明します。bcache 自体の説明は bcache のホームページ を読んでください。必ず bcache のマニュアル を読んで参照してください。
Bcache を使うにはバッキングデバイスを bcache ブロックデバイスとしてフォーマットする必要があります。大抵の場合、blocks to-bcache でインプレース変換を実行できます。
目次
既存のシステムに bcached btrfs ファイルシステムをセットアップ
準備
bcache-toolsAUR を インストール します。
キャッシュとバッキングデータを保持するために fdisk を使用して SSD とハードドライブに適切なパーティションを作成します。
状況: 1台のハードドライブと1台の読み取りキャッシュ SSD
+--------------+ | btrfs /mnt | +--------------+ | /dev/Bcache0 | +--------------+ | Cache | | /dev/sdk1 | +--------------+ | Data | | /dev/sdv1 | +--------------+
1. バッキングデバイスをフォーマットします (通常はメカニカルなドライブになります)。バッキングデバイスはデバイス全体でもパーティションでも、あるいは他の標準ブロックデバイスでもかまいません。以下は /dev/bcache0 を作成します
# make-bcache -B /dev/sdv1
2. キャッシュデバイスをフォーマットします (通常は SSD になります)。キャッシュデバイスはデバイス全体でもパーティションでも、あるいは他の標準ブロックデバイスでもかまいません。
# make-bcache -C /dev/sdk1
この例ではデフォルトのブロックサイズとバケットサイズである 512B と 128kB が使われています。ブロックサイズはバッキングデバイスのセクタサイズに一致すべきで、通常は 512 あるいは 4k です。バケットサイズはライトアンプリフィケーションを避けるためにキャッシュデバイスの消去ブロックサイズに一致すべきです。例えば、4k セクタの HDD と 2MB の消去ブロックサイズの SSD を使用する場合、コマンドは以下になります
# make-bcache --block 4k --bucket 2M -C /dev/sdk1
3. キャッシュデバイスの uuid を取得します
# bcache-super-show /dev/sdk1 | grep cset cset.uuid f0e01318-f4fd-4fab-abbb-d76d870503ec
4. バッキングデバイスにキャッシュデバイスを登録します。例示の uuid をあなたのキャッシュの uuid に置き換えてください。Udev ルールが再起動時にこの処理を行うため一回だけ実行する必要があります。
# echo f0e01318-f4fd-4fab-abbb-d76d870503ec > /sys/block/bcache0/bcache/attach
5. btrfs ファイルシステムを作成します。
# mkfs.btrfs /dev/bcache0
6. ファイルシステムをマウントします
# mount /dev/bcache0 /mnt
7. initcpio 中にこのパーティションを使用可能にしたい場合(つまり、ブートプロセスのある時点で必要とする場合)、'bcache' フックをリスト内の block と filesystems の間に追加するのと同様に /etc/mkinitcpio.conf のモジュール配列に 'bcache' を追加する必要があります。それから initramfs を再生成する 必要があります。
状況: 4台のハードドライブと1台の読み取りキャッシュ SSD
+-----------------------------------------------------------+ | btrfs /mnt | +--------------+--------------+--------------+--------------+ | /dev/Bcache0 | /dev/Bcache1 | /dev/Bcache2 | /dev/Bcache3 | +--------------+--------------+--------------+--------------+ | Cache | | /dev/sdk1 | +--------------+--------------+--------------+--------------+ | Data | Data | Data | Data | | /dev/sdv1 | /dev/sdw1 | /dev/sdx1 | /dev/sdy1 | +--------------+--------------+--------------+--------------+
1. バッキングデバイスをフォーマットします (通常はメカニカルなドライブになります)。バッキングデバイスはデバイス全体でもパーティションでも、あるいは他の標準ブロックデバイスでもかまいません。以下は /dev/bcache0、 /dev/bcache1、 /dev/bcache2 と /dev/bcache3 を作成します
# make-bcache -B /dev/sdv1 # make-bcache -B /dev/sdw1 # make-bcache -B /dev/sdx1 # make-bcache -B /dev/sdy1
2. キャッシュデバイスをフォーマットします (通常は SSD になります)。キャッシュデバイスはデバイス全体でもパーティションでも、あるいは他の標準ブロックデバイスでもかまいません。バッキングデバイスのグループに追加できるのは一つのキャッシュデバイスだけです。
# make-bcache -C /dev/sdk1
3. キャッシュデバイスの uuid を取得します
# bcache-super-show /dev/sdk1 | grep cset cset.uuid f0e01318-f4fd-4fab-abbb-d76d870503ec
4. バッキングデバイスにキャッシュデバイスを登録します。例示の uuid をあなたのキャッシュの uuid と置き換えてください。
# echo f0e01318-f4fd-4fab-abbb-d76d870503ec > /sys/block/bcache0/bcache/attach # echo f0e01318-f4fd-4fab-abbb-d76d870503ec > /sys/block/bcache1/bcache/attach # echo f0e01318-f4fd-4fab-abbb-d76d870503ec > /sys/block/bcache2/bcache/attach # echo f0e01318-f4fd-4fab-abbb-d76d870503ec > /sys/block/bcache3/bcache/attach
5. btrfs ファイルシステムを作成します。データとメタデータの両方がアレイに2回保存されるため、1台のハードドライブに障害が発生してもデータが失われることはありません。-L 引数はファイルシステムのラベルを定義します。
# mkfs.btrfs -L STORAGE -f -d raid1 -m raid1 /dev/bcache0 /dev/bcache1 /dev/bcache2 /dev/bcache3
6. ファイルシステムをマウントします
# mount /dev/bcache0 /mnt
状況: 3台のハードドライブと3台の読み書きキャッシュ SSD
+--------------------------------------------+ | btrfs /mnt | +--------------+--------------+--------------+ | /dev/Bcache0 | /dev/Bcache1 | /dev/Bcache2 | +--------------+--------------+--------------+ | Cache | Cache | Cache | | /dev/sdk1 | /dev/sdl1 | /dev/sdm1 | +--------------+--------------+--------------+ | Data | Data | Data | | /dev/sdv1 | /dev/sdw1 | /dev/sdx1 | +--------------+--------------+--------------+
1. バッキングデバイスをフォーマットします (通常はメカニカルなドライブになります)。バッキングデバイスはデバイス全体でもパーティションでも、あるいは他の標準ブロックデバイスでもかまいません。以下は /dev/bcache0、/dev/bcache1 と /dev/bcache2 を作成します
# make-bcache -B /dev/sdv1 # make-bcache -B /dev/sdw1 # make-bcache -B /dev/sdx1
2. キャッシュデバイスをフォーマットします (通常は SSD になります)。キャッシュデバイスはデバイス全体でもパーティションでも、あるいは他の標準ブロックデバイスでもかまいません。SSD に障害が発生した場合のデータ損失を回避するために、ライトバックモードの場合、各バッキングデバイスにはそれぞれの SSD が必要です。ライトスルーとライトアラウンドモードのキャッシュ SSD は、障害が発生してもデータが失われないため、複数のバッキングデバイスで共有できます。
# make-bcache -C /dev/sdk1 # make-bcache -C /dev/sdl1 # make-bcache -C /dev/sdm1
3. キャッシュデバイスの uuid を取得します
# bcache-super-show /dev/sdk1 | grep cset cset.uuid f0e01318-f4fd-4fab-abbb-d76d870503ec # bcache-super-show /dev/sdl1 | grep cset cset.uuid 4b05ce02-19f4-4cc6-8ca0-1f765671ceda # bcache-super-show /dev/sdm1 | grep cset cset.uuid 75ff0598-7624-46f6-bcac-c27a3cf1a09f
4. バッキングデバイスに対してキャッシュデバイスを登録します。例示の uuid はあなたのキャッシュの uuid に置き換えてください。
# echo cset.uuid > /sys/block/bcache0/bcache/attach # echo f0e01318-f4fd-4fab-abbb-d76d870503ec > /sys/block/bcache0/bcache/attach # echo 4b05ce02-19f4-4cc6-8ca0-1f765671ceda > /sys/block/bcache1/bcache/attach # echo 75ff0598-7624-46f6-bcac-c27a3cf1a09f > /sys/block/bcache2/bcache/attach
5. ライトバックモードを有効にします
# echo writeback > /sys/block/bcache0/bcache/cache_mode # echo writeback > /sys/block/bcache1/bcache/cache_mode # echo writeback > /sys/block/bcache2/bcache/cache_mode
6. btrfs ファイルシステムを作成します。データとメタデータの両方がアレイに2回保存されるため、1台のハードドライブに障害が発生してもデータが失われることはありません。-L 引数はファイルシステムのラベルを定義します。
# mkfs.btrfs -L STORAGE -f -d raid1 -m raid1 /dev/bcache0 /dev/bcache1 /dev/bcache2
7. ファイルシステムをマウントします
# mount /dev/bcache0 /mnt
状況: 5台のハードドライブと3台のキャッシュ SSD
+--------------------------------------------------------------------------+ | btrfs /mnt | +--------------+--------------+--------------+--------------+--------------+ | /dev/Bcache0 | /dev/Bcache1 | /dev/Bcache2 | /dev/Bcache3 | /dev/Bcache4 | +--------------+--------------+--------------+--------------+--------------+ | WriteB Cache | Writethrough or writearound Cache | WriteB Cache | | /dev/sdk1 | /dev/sdl1 | /dev/sdm1 | +--------------+--------------+--------------+--------------+--------------+ | Data | Data | Data | Data | Data | | /dev/sdv1 | /dev/sdw1 | /dev/sdx1 | /dev/sdy1 | /dev/sdz1 | +--------------+--------------+--------------+--------------+--------------+
1. バッキングデバイスをフォーマットします (通常はメカニカルなドライブになります)。バッキングデバイスはデバイス全体でもパーティションでも、あるいは他の標準ブロックデバイスでもかまいません。以下は /dev/bcache0、/dev/bcache1、/dev/bcache2、/dev/bcache3 と /dev/bcache4 を作成します。
# make-bcache -B /dev/sdv1 # make-bcache -B /dev/sdw1 # make-bcache -B /dev/sdx1 # make-bcache -B /dev/sdy1 # make-bcache -B /dev/sdz1
2. キャッシュデバイスをフォーマットします (通常は SSD になります)。キャッシュデバイスはデバイス全体でもパーティションでも、あるいは他の標準ブロックデバイスでもかまいません。SSD に障害が発生した場合のデータ損失を回避するために、ライトバックモードの場合、各バッキングデバイスにはそれぞれの SSD が必要です。ライトスルーとライトアラウンドモードのキャッシュ SSD は、障害が発生してもデータが失われないため、複数のバッキングデバイスで共有できます。
# make-bcache -C /dev/sdk1 # make-bcache -C /dev/sdl1 # make-bcache -C /dev/sdm1
3. キャッシュデバイスの uuid を取得します
# bcache-super-show /dev/sdk1 | grep cset cset.uuid f0e01318-f4fd-4fab-abbb-d76d870503ec # bcache-super-show /dev/sdl1 | grep cset cset.uuid 4b05ce02-19f4-4cc6-8ca0-1f765671ceda # bcache-super-show /dev/sdm1 | grep cset cset.uuid 75ff0598-7624-46f6-bcac-c27a3cf1a09f
4. バッキングデバイスに対してキャッシュデバイスを登録します。例示の uuid はあなたのキャッシュの uuid に置き換えてください。
# echo f0e01318-f4fd-4fab-abbb-d76d870503ec > /sys/block/bcache0/bcache/attach # echo 4b05ce02-19f4-4cc6-8ca0-1f765671ceda > /sys/block/bcache1/bcache/attach # echo 4b05ce02-19f4-4cc6-8ca0-1f765671ceda > /sys/block/bcache2/bcache/attach # echo 4b05ce02-19f4-4cc6-8ca0-1f765671ceda > /sys/block/bcache3/bcache/attach # echo 75ff0598-7624-46f6-bcac-c27a3cf1a09f > /sys/block/bcache4/bcache/attach
5. 非共有キャッシュでライトバックモードを有効にします
# echo writeback > /sys/block/bcache0/bcache/cache_mode # echo writeback > /sys/block/bcache4/bcache/cache_mode
6. btrfs ファイルシステムを作成します。データとメタデータの両方がアレイに2回保存されるため、1台のハードドライブに障害が発生してもデータが失われることはありません。-L 引数はファイルシステムのラベルを定義します。
# mkfs.btrfs -L STORAGE -f -d raid1 -m raid1 /dev/bcache0 /dev/bcache1 /dev/bcache2 /dev/bcache3 /dev/bcache4
7. ファイルシステムをマウントします
# mount /dev/bcache0 /mnt
Bcache の管理
1. 正しくセットアップされていることを確認する
# cat /sys/block/bcache0/bcache/state
出力は以下のどれかになります:
no cache
: bcache のバッキングデバイスにキャッシュデバイスが登録されていないことを意味します。- clean: 全て問題ないことを意味します。キャッシュはクリーンです。
- dirty: 全て正しくセットアップされており writeback が有効になっていてキャッシュがダーティであることを意味します。
- inconsistent: バッキングデバイスがキャッシュデバイスと同期されていないため問題が発生しています。
/dev/bcache0
デバイスをキャッシュデバイスがアタッチされていないバッキングデバイスに関連付けることもできます。全ての I/O (読み書き) が直接バッキングデバイスに直接渡されることを意味します (パススルーモード)。
2. 使用しているキャッシュモードを確認する
# cat /sys/block/bcache0/bcache/cache_mode
[writethrough] writeback writearound none
上記の例では writethrough モードが有効になっています。
3. bcached デバイスについての情報を表示する:
# bcache-super-show /dev/sdXY
4. バッキングデバイスを停止する:
# echo 1 > /sys/block/sdX/sdX[Y]/bcache/stop
5. キャッシュデバイスを登録解除する:
# echo 1 > /sys/block/sdX/sdX[Y]/bcache/detach
6. キャッシュデバイスを安全に除去する
# echo cache-set-uuid > /sys/block/bcache0/bcache/detach
7. アタッチされたデバイスを開放する
# echo 1 > /sys/fs/bcache/cache-set-uuid/stop
bcache デバイスへのインストール
1. インストールディスク (2013.08.01 以上) を起動。
2. AUR から bcache-toolsAUR パッケージをインストール。
3. HDD をパーティション分割します
grub は bcache を扱えないため、最低でも2つのパーティションが必要です (起動用と bcache バッキングデバイス用のパーティション)。UEFI を使っている場合、EFI System Partition (ESP) も必要です。例:
1 2048 2099199 1024.0 MiB EF00 EFI system partition 2 2099200 4196351 1024.0 MiB EA00 arch_boot 3 4196352 499998719 236.4 GiB 8300 bcache_backing
4. HDD を bcache のバッキングデバイスとして設定します。
# make-bcache -B /dev/sda3
# make-bcache -B /dev/sd? /dev/sd? -C /dev/sd?
これで /dev/bcache0
デバイスができました。
5. SSD を設定します
SSD をキャッシュデバイスとしてフォーマットしてバッキングデバイスにリンクします
# make-bcache -C /dev/sdb # echo /dev/sdb > /sys/fs/bcache/register # echo UUID__from_previous_command > /sys/block/bcache0/bcache/attach
6. bcache デバイスをフォーマットします。/dev/bcache0
デバイスを自由に分割したい場合は LVM あるいは btrfs のサブボリュームを使ってください (/
, /home
, /var
などを分けたい場合など):
# mkfs.btrfs /dev/bcache0 # mount /dev/bcache0 /mnt/ # btrfs subvolume create /mnt/root # btrfs subvolume create /mnt/home # umount /mnt
cryptsetupなどを使用したい場合は、LUKS をセットアップすることもできます。例えば、'cryptdevice' カーネルオプション内のbcacheデバイスの参照は正常に機能します。
7. インストール用のマウントポイントを準備します:
# mkfs.ext4 /dev/sda2 # mkfs.fat -F 32 /dev/sda1
ここで arch-install-scripts パッケージをインストールします。そうしたら:
# mount /dev/bcache0 -o subvol=root,compress=lzo /mnt/ # mount --mkdir /dev/bcache0 -o subvol=home,compress=lzo /mnt/home # mount --mkdir /dev/sda2 /mnt/boot # mount --mkdir /dev/sda1 /mnt/efi
8. 下記以外は通常通り インストールガイド に従ってシステムをインストールします:
/etc/mkinitcpio.conf
を編集して mkinitcpio -p linux
を実行する前に:
- bcache-toolsAUR パッケージをインストールする。
/etc/mkinitcpio.conf
を編集し:- "bcache" モジュールを追加する
- "bcache" フックを block と filesystem フックの間に追加する
インストールディスクからのアクセス
ここではインストールディスクが起動する前に存在していた bcache パーティションにインストールディスクからアクセスする方法を示します。前のセクションと同様に、インストールディスクを起動し、AUR から bcache-toolsAUR をインストールします。そして、モジュールをカーネルに追加します:
# modprobe bcache
デバイスは /dev/bcache*
にすぐには表示されません。カーネルに強制的に見つけさせるために、パーティションテーブルの再読み込みを指示します:
# partprobe
/dev/bcache*
が存在するはずなので、マウント、再フォーマットなどを続けることができるようになります。
インターネットを設定し bcache-toolsAUR をインストールすることなくキャッシュを開始するには、メインラインカーネルに含まれているカーネルモジュールを前述の様にロードします。それから全てのスレーブデバイスを登録することでキャッシュを開始します:
# echo /dev/sdX > /sys/fs/bcache/register # echo /dev/sdY > /sys/fs/bcache/register # ...
最後に必要なスレーブデバイスが登録された直後に bcache デバイスが現れます。
writethrough バッキングデバイスは、キャッシュを登録しなくても開始することができます。これは、デバイスが多数ありあなたが急いでいる場合、または一部のキャッシュに何らかの理由でアクセスできない場合に実行できます。上述のように、デバイスを登録し、それから開始します:
# echo 1 > /sys/block/sdX/bcache/running
Bcache は実際にはキャッシュを切り離しておらず、登録されている場合は引き続きキャッシュデバイスを追加します。このコマンドはライトバックバッキングデバイスで "機能" しますが、データが大幅に破損します。見つからないキャッシュが完全に回復不能な場合にのみ実行してください。
設定
設定できるオプションは多数存在します (キャッシュモードやキャッシュのフラッシュ間隔、シーケンシャル書き込みのヒューリスティックなど)。/sys
のファイルに書き込むことで設定します。詳しくは bcache ユーザードキュメント を参照してください。
キャッシュモードを切り替えるには /sys/block/bcache[0-9]/bcache/cache_mode
に writethrough
, writeback
, writearound
または none
のどれかを書き込みます。
/sys
の変更は一時的なものであり、再起動すると元に戻ってしまうので注意してください(少なくとも cache_mode にはこの回避策は必要ないようです)。起動時にカスタム設定を行うには /etc/tmpfile.d
に .conf ファイルを作成してください。永続的な方法で、bcache0
のシーケンシャルカットオフを 1 MB にしてキャッシュモードを writeback に設定するには、/etc/tmpfiles.d/my-bcache.conf
ファイルを以下の内容で作成します:
w /sys/block/bcache0/bcache/sequential_cutoff - - - - 1M w /sys/block/bcache0/bcache/cache_mode - - - - writeback
Situation: Prevent all write access to a HDD
In this situation the goal is to keep he HDD idle as long as possible. This is achieved by absorbing all writes with the SSD. The hard drive is only activated when the SSD is full, or when something is read that's not on the SSD.
Enable the writeback cache mode:
# echo writeback > /sys/block/bcache0/bcache/cache_mode
Let bcache completely sync with the hard drive.
# echo 0 > /sys/block/bcache0/bcache/writeback_percent
Don't let sequential IO bypass the cache:
# echo 0 > /sys/block/bcache0/bcache/sequential_cutoff
Let bcache wait a week after the previous sync is done:
# echo $((7*24*60*60)) > /sys/block/bcache0/bcache/writeback_delay
Don't let bcache go around the cache when there's read / write congestion
# echo 0 > /sys/fs/bcache/<cache set>/congested_read_threshold_us # echo 0 > /sys/fs/bcache/<cache set>/congested_write_threshold_us
Put the HDD to sleep after 20 minutes:
# hdparm -S 240 /dev/$(cat /sys/block/bcache0/bcache/backing_dev_name) /dev/sdh1: setting standby to 240 (20 minutes)
First use lsblk to get the device names of the HDD and SSD. In this example /dev/sdh1 is the HDD, /dev/sdc1 is the SSD:
# lsblk -M -s bcache0 254:0 0 931.5G 0 disk ├─sdc1 8:33 0 111.8G 0 part │ └─sdc 8:32 0 111.8G 0 disk └─sdh1 8:113 0 931.5G 0 part └─sdh 8:112 0 931.5G 0 disk
Now Dstat can be used to monitor disk access to the members of the bcache set.
$ dstat -D sdc1,sdh1
高度な操作
バッキングデバイスのリサイズ
パーティションの開始位置を移動しない限り、バッキングデバイスのサイズを変更することができます。このプロセスは メーリングリスト で説明されています。以下の例では bcache0 上で直接 btrfs ボリュームを使用しています。LVM コンテナや他のファイルシステムの場合、手順は異なります。
拡大例
以下の例では、ファイルシステムを 4GB 拡大します。
1.ライブ CD/USB ドライブ(bcacheを有効にする必要はありません)で再起動し、fdisk、gdisk、parted、またはその他のお気に入りのツールを使用してバッキングパーティションを削除し、同じ開始位置で合計サイズが 4G 大きい状態で再作成します。
2. 通常のインストールで再起動します。あなたのファイルシステムは現在マウントされているでしょう。それで大丈夫です。パーティションを最大にリサイズするコマンドを発行します。btrfs の場合、こうします
# btrfs filesystem resize max /
ext3/4 の場合はこうです:
# resize2fs /dev/bcache0
縮小例
この例では、ファイルシステムを 4GB 縮小します。
1. writeback キャッシュを無効化 (writethrough キャッシュに切り替え) してディスクが消去されるまで待機してください。
# echo writethrough > /sys/block/bcache0/bcache/cache_mode $ watch cat /sys/block/bcache0/bcache/state
状態が "clean" になるまで待ってください。しばらく時間がかかります。
キャッシュをバッキングデバイスに強制的にフラッシュする
こうすることを推奨します
# echo 0 > /sys/block/bcache0/bcache/writeback_percent
これにより、キャッシュのダーティデータが1分以内にフラッシュされます。
その後値を元に戻します
# echo 10 > /sys/block/bcache0/bcache/writeback_percent
2. マウントされたファイルシステムを希望する容量よりいくらか縮小し、後で誤ってクリップしないようにします。btrfs の場合、こうします:
# btrsfs filesystem resize -5G /
ext3/4 の場合は resize2fs を使用しますが、パーティションがアンマウントされている場合に限ります
$ df -h /home
/dev/bcache0 290G 20G 270G 1% /home
# umount /home # resize2fs /dev/bcache0 283G
3. LiveCD/USB ドライブ(bcache をサポートする必要はありません)を再起動し、fdisk、gdisk、parted、またはその他のお気に入りのツールを使用してバッキングパーティションを削除し、同じ開始位置で合計サイズを 4G 小さくして再作成します。
4. 通常のインストールで再起動します。あなたファイルシステムは現在マウントされているでしょう。それで大丈夫です。パーティションを最大にリサイズするコマンドを発行します(つまり、手順3で実際のパーティションを縮小したサイズ)。btrfs の場合、こうします:
# btrfs filesystem resize max /
ext3/4 の場合はこうです:
# resize2fs /dev/bcache0
5. 有効にしたい場合、ライトバックキャッシュを再度有効にします:
# echo writeback > /sys/block/bcache0/bcache/cache_mode
トラブルシューティング
起動時に /dev/bcache デバイスが存在しない
以下のようなエラーが busy box シェルに表示される場合:
ERROR: Unable to find root device 'UUID=b6b2d82b-f87e-44d5-bbc5-c51dd7aace15'. You are being dropped to a recovery shell Type 'exit' to try and continue booting
バッキングデバイスが "writeback" モードに設定されていると上記のエラーが発生することがあります (デフォルトは writearound です)。"writeback" モードでは、キャッシュデバイスが登録・アタッチされるまで /dev/bcache0 デバイスは開始しません。登録は起動するたびに行う必要がありますが、アタッチは一度だけ行う必要があります。
ブートを続行するには、次のいずれかを試してください:
- バッキングデバイスとキャッシュデバイスの両方を登録する
# echo /dev/sda3 > /sys/fs/bcache/register # echo /dev/sdb > /sys/fs/bcache/register
/dev/bcache0 デバイスが存在する場合、exit と入力して起動を続行してください。ルートデバイスをマウントする前にデバイスが登録されるように initcpio を修正する必要があります。
- キャッシュデバイスをバッキングデバイスに再アタッチする:
キャッシュデバイスが登録されている場合、キャッシュの UUID を含むフォルダが /sys/fs/bcache
に存在する必要があります。以下の例ではその UUID を使ってください:
# ls /sys/fs/bcache/
b6b2d82b-f87e-44d5-bbc5-c51dd7aace15 register register_quiet
# echo b6b2d82b-f87e-44d5-bbc5-c51dd7aace15 > /sys/block/sda/sda3/bcache/attach
/dev/bcache0
デバイスが現れたら、exit と入力して起動を続行します。再度行う必要はありません。これが続く場合、bcache メーリングリストで質問してください。
- キャッシュを無効にし、バッキングデバイスをキャッシュなしで強制的に実行します。"dirty_data" などの統計情報を確認して、失われるデータの量を把握することをお勧めします。
# cat /sys/block/sda/sda3/bcache/dirty_data
-3.9M
ダーティデータは、バッキングデバイスに書き込まれていないキャッシュ内のデータです。バッキングデバイスを強制的に実行すると、後でキャッシュを再接続しても、このデータは失われます。
# cat /sys/block/sda/sda3/bcache/running
0
# echo 1 > /sys/block/sda/sda3/bcache/running
これで /dev/bcache0
デバイスが現れます。exit と入力して、起動を続行します。キャッシュデバイスの登録を解除して、make-bcache を再度実行することをお勧めします。/dev/bcache0
への fsck も賢明でしょう。bcache ドキュメント を参照してください。
/sys/fs/bcache/ が存在しない
起動したカーネルで bcache が有効になっていないか、bcache モジュールがロードされていません
write error: Invalid argument when trying to attach a device due to mismatched block parameter
デバイスをアタッチしようとしたときに bash: echo: write error: Invalid argument
となり、実際のエラーは dmesg で表示されます:
bcache: bch_cached_dev_attach() Couldn't attach sdc: block size less than set's block size
これは、--block 4k
パラメータがどちらのデバイスにも設定されておらず、デフォルトと不一致になる場合があるために発生します。
バッキングデバイスとキャッシングデバイスの両方を1つのコマンドで作成すると問題は自動的に解決しますが、別々のコマンドを使用する場合はブロックサイズパラメータを両方のデバイスに手動で設定する必要がある場合があります。
Device or resource busy
デバイスが bcache バッキングデバイスとして使用されている場合、フォーマットもパーティション化もできません:
# make-bcache -C /dev/sdb1 Can't open dev /dev/sdb1: Device or resource busy
# fdisk /dev/sdb Welcome to fdisk (util-linux 2.37.2). Changes will remain in memory only, until you decide to write them. Be careful before using the write command. This disk is currently in use - repartitioning is probably a bad idea. It's recommended to umount all file systems, and swapoff all swap partitions on this disk. Command (m for help): q
これを修正するには、まずこのコマンドを実行して、ディスクが実際に bcache バッキングデバイスとして使用されていることを確認します:
# bcache-super-show /dev/sdb1 sb.magic ok sb.first_sector 8 [match] sb.csum A3D2B8610F6C5E35 [match] sb.version 1 [backing device] dev.label (empty) dev.uuid 5a868788-65a2-4564-b4b7-c1817d0b6080 dev.sectors_per_block 1 dev.sectors_per_bucket 1024 dev.data.first_sector 16 dev.data.cache_mode 1 [writeback] dev.data.cache_state 2 [dirty] cset.uuid 42dcb651-6b53-4b65-bc49-9b1ca0acc5b1
次に、バッキングデバイスを停止します。これにより、対応する /dev/bcache デバイスも削除されます。
# echo 1 > /sys/class/block/sdb1/bcache/stop
# dmesg [ 3171.263577] bcache: bcache_device_free() bcache0 stopped
これで、デバイスをパーティション化できるようになりました:
# fdisk /dev/sdb Welcome to fdisk (util-linux 2.37.2). Changes will remain in memory only, until you decide to write them. Be careful before using the write command. Command (m for help): q
fdisk が終了すると、カーネルはドライブを再度スキャンし、それが bcache バッキングデバイスであることを認識し、そのドライブをバッキングデバイスとして使用します。
# dmesg [ 3190.643270] sdb: sdb1 [ 3190.833029] bcache: register_bdev() registered backing device sdb1
これにより、/sys/class/block/sdb1/ の下にディレクトリ bcache が作成されます
# ls /sys/class/block/sdb1/ alignment_offset bcache dev discard_alignment holders inflight partition power ro size start stat subsystem uevent