「Dd」の版間の差分
Kusanaginoturugi (トーク | 投稿記録) |
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{{Note|出力パーティション {{ic|1=of=}} (例では {{ic|sdb1}}) が存在しない場合、''dd'' はこの名前のファイルを作成し、ルートファイルシステムをいっぱいにしてしまうので注意が必要です。}} |
{{Note|出力パーティション {{ic|1=of=}} (例では {{ic|sdb1}}) が存在しない場合、''dd'' はこの名前のファイルを作成し、ルートファイルシステムをいっぱいにしてしまうので注意が必要です。}} |
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+ | === ハードディスク全体の複製 === |
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− | === Cloning an entire hard disk === |
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+ | 物理ディスク {{ic|/dev/sda}} から物理ディスク {{ic|/dev/sdb}} へ: |
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From physical disk {{ic|/dev/sda}} to physical disk {{ic|/dev/sdb}}: |
From physical disk {{ic|/dev/sda}} to physical disk {{ic|/dev/sdb}}: |
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# dd if=/dev/sda of=/dev/sdb bs=64K conv=noerror,sync status=progress |
# dd if=/dev/sda of=/dev/sdb bs=64K conv=noerror,sync status=progress |
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+ | MBR (つまりブートローダ)、すべてのパーティション、UUID、データを含むドライブ全体のクローンを作成します。 |
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− | This will clone the entire drive, including the MBR (and therefore bootloader), all partitions, UUIDs, and data. |
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+ | * {{ic|1=bs=}} はブロックサイズを設定します。デフォルトは512バイトで、これは1980年代前半以降のハードドライブの「古典」的なブロックサイズですが、最も便利なものではありません。64KBや128KBなど、より大きな値を使用してください。また、「ブロックサイズ」だけでなく、読み取りエラーの伝搬にも影響を与えるため、以下の警告をお読みください。詳細は、[https://www.mail-archive.com/eug-lug@efn.org/msg12073.html] と [http://blog.tdg5.com/tuning-dd-block-size/] を参照して、自分の使用例に最適な bs 値を見付けてください。 |
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− | * {{ic|1=bs=}} sets the block size. Defaults to 512 bytes, which is the "classic" block size for hard drives since the early 1980s, but is not the most convenient. Use a bigger value, 64K or 128K. Also, please read the warning below, because there is more to this than just "block sizes" -it also influences how read errors propagate. See [https://www.mail-archive.com/eug-lug@efn.org/msg12073.html] and [http://blog.tdg5.com/tuning-dd-block-size/] for details and to figure out the best bs value for your use case. |
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+ | * {{ic|noerror}} はすべての読み取りエラーを無視して操作を続けるように ''dd'' に指示します。''dd'' のデフォルトの動作は、いかなるエラーでも停止します。 |
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− | * {{ic|noerror}} instructs ''dd'' to continue operation, ignoring all read errors. Default behavior for ''dd'' is to halt at any error. |
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+ | * {{ic|sync}} は読み込みエラーがあった場合、入力ブロックをゼロで埋め、データのオフセットは同期されたままになります。 |
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− | * {{ic|sync}} fills input blocks with zeroes if there were any read errors, so data offsets stay in sync. |
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+ | * {{ic|1=status=progress}} は、操作がいつ完了するかを推測するために使用できる転送統計を表示します。 |
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− | * {{ic|1=status=progress}} shows periodic transfer statistics which can be used to estimate when the operation may be complete. |
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− | {{Note| |
+ | {{Note|指定するブロックサイズは、読み取りエラーの処理方法に影響します。以下をお読みください。データの回復には、[[ディスクのクローン#ddrescue を使う|ddrescue]] を使います。}} |
+ | ''dd'' ユーティリティには、技術的に「入力ブロックサイズ」(IBS)と「出力ブロックサイズ」(OBS)があります。{{ic|bs}} を設定すると、実質的に IBS と OBS の両方を設定することになります。通常、ブロックサイズが例えば 1MiB の場合、dd は 1024×1024 バイトを読み込み、同じバイト数を書き込みます。しかし、読み取りエラーが発生すると、事態はおかしくなります。多くの人は、noerror,sync オプションを使うと、dd が「読み込みエラーをゼロで埋める」と思っているようですが、そうではありません。dd はドキュメントによると、読み込み完了後に OBS から IBS のサイズを埋める、つまりブロックの最後にゼロを追加するのです。つまり、ディスクの場合、512 バイトの読み取りエラーが読み取りの最初に1回発生しただけで、事実上 1MB 全体がめちゃくちゃになってしまうのです: 12ERROR89 は 120000089 ではなく 128900000 となります。 |
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− | The ''dd'' utility technically has an "input block size" (IBS) and an "output block size" (OBS). When you set {{ic|bs}}, you effectively set both IBS and OBS. Normally, if your block size is, say, 1 MiB, ''dd'' will read 1024×1024 bytes and write as many bytes. But if a read error occurs, things will go wrong. Many people seem to think that ''dd'' will "fill up read errors with zeroes" if you use the {{ic|noerror,sync}} options, but this is not what happens. ''dd'' will, according to documentation, fill up the OBS to IBS size ''after completing its read'', which means adding zeroes at the ''end'' of the block. This means, for a disk, that effectively the whole 1 MiB would become messed up because of a single 512 byte read error in the beginning of the read: 12ERROR89 would become 128900000 instead of 120000089. |
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+ | ディスクにエラーがないことが確認できれば、ブロックサイズを大きくしてコピーを進めることができ、コピーの速度が数倍向上します。例えば、Celeron 2.7GHz のシステムで、bs を 512 から 64K に変更すると、コピー速度が 35MB/s から 120MB/s になります。ただし、コピー元のディスクで発生した読み取りエラーは、コピー先のディスクではブロックエラーとして発生することに注意してください。 |
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− | If you are positive that your disk does not contain any errors, you could proceed using a larger block size, which will increase the speed of your copying several fold. For example, changing bs from 512 to 64K changed copying speed from 35 MB/s to 120 MB/s on a simple Celeron 2.7 GHz system. But keep in mind that read errors on the source disk will end up as ''block errors'' on the destination disk, i.e. a single 512-byte read error will mess up the whole 64 KiB output block. |
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− | {{Tip| |
+ | {{Tip|''dd'' の進行状況を表示するためには、{{ic|1=status=progress}} オプションを使用してください。詳細については、{{man|1|dd}} を参照してください。}} |
{{Note| |
{{Note| |
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− | * |
+ | * ''ext2/3/4'' ファイルシステムの一意の UUID を取り戻すには、すべてのパーティションで、{{ic|tune2fs /dev/sd''XY'' -U random}} を使用します。スワップパーティションの場合は、代わりに、{{ic|mkswap /dev/sd''XY''}} を使ってください。 |
+ | * ''dd'' によるパーティションテーブルの変更はカーネルには登録されません。再起動せずに変更を通知するには、''partprobe'' ([[GNU Parted]] の一部)のようなユーティリティを使ってください。 |
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− | * Partition table changes from ''dd'' are not registered by the kernel. To notify of changes without rebooting, use a utility like ''partprobe'' (part of [[GNU Parted]]). |
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2021年6月18日 (金) 11:45時点における版
dd はファイルの変換とコピーを主な目的とする コアユーティリティ です。
cp と同様にデフォルトでは dd はファイルのビットごとのコピーを作成しますが、低レベルの I/O フロー制御機能を備えています。
詳細は、dd(1) またはフルドキュメントを参照してください。
目次
インストール
dd は GNU coreutils の一部です。パッケージ内の他のユーティリティについては、Core utilities を参照してください。
ディスクの複製と復元
dd コマンドはシンプルでありながら多機能で強力なツールです。ファイルシステムの種類や OS に関係なくコピー元からコピー先へブロック単位でコピーすることができます。ライブ CD のようなライブ環境から dd を使用するのが便利です。
パーティションの複製
物理ディスク /dev/sda
のパーティション 1 から、物理ディスク /dev/sdb
のパーティション 1 へ:
# dd if=/dev/sda1 of=/dev/sdb1 bs=64K conv=noerror,sync status=progress
ハードディスク全体の複製
物理ディスク /dev/sda
から物理ディスク /dev/sdb
へ:
From physical disk /dev/sda
to physical disk /dev/sdb
:
# dd if=/dev/sda of=/dev/sdb bs=64K conv=noerror,sync status=progress
MBR (つまりブートローダ)、すべてのパーティション、UUID、データを含むドライブ全体のクローンを作成します。
bs=
はブロックサイズを設定します。デフォルトは512バイトで、これは1980年代前半以降のハードドライブの「古典」的なブロックサイズですが、最も便利なものではありません。64KBや128KBなど、より大きな値を使用してください。また、「ブロックサイズ」だけでなく、読み取りエラーの伝搬にも影響を与えるため、以下の警告をお読みください。詳細は、[1] と [2] を参照して、自分の使用例に最適な bs 値を見付けてください。noerror
はすべての読み取りエラーを無視して操作を続けるように dd に指示します。dd のデフォルトの動作は、いかなるエラーでも停止します。sync
は読み込みエラーがあった場合、入力ブロックをゼロで埋め、データのオフセットは同期されたままになります。status=progress
は、操作がいつ完了するかを推測するために使用できる転送統計を表示します。
dd ユーティリティには、技術的に「入力ブロックサイズ」(IBS)と「出力ブロックサイズ」(OBS)があります。bs
を設定すると、実質的に IBS と OBS の両方を設定することになります。通常、ブロックサイズが例えば 1MiB の場合、dd は 1024×1024 バイトを読み込み、同じバイト数を書き込みます。しかし、読み取りエラーが発生すると、事態はおかしくなります。多くの人は、noerror,sync オプションを使うと、dd が「読み込みエラーをゼロで埋める」と思っているようですが、そうではありません。dd はドキュメントによると、読み込み完了後に OBS から IBS のサイズを埋める、つまりブロックの最後にゼロを追加するのです。つまり、ディスクの場合、512 バイトの読み取りエラーが読み取りの最初に1回発生しただけで、事実上 1MB 全体がめちゃくちゃになってしまうのです: 12ERROR89 は 120000089 ではなく 128900000 となります。
ディスクにエラーがないことが確認できれば、ブロックサイズを大きくしてコピーを進めることができ、コピーの速度が数倍向上します。例えば、Celeron 2.7GHz のシステムで、bs を 512 から 64K に変更すると、コピー速度が 35MB/s から 120MB/s になります。ただし、コピー元のディスクで発生した読み取りエラーは、コピー先のディスクではブロックエラーとして発生することに注意してください。
Backing up the partition table
See fdisk#Backup and restore partition table or gdisk#Backup and restore partition table.
Create disk image
Boot from a live medium and make sure no partitions are mounted from the source hard drive.
Then mount the external hard drive and backup the drive:
# dd if=/dev/sda conv=sync,noerror bs=64K | gzip -c > /path/to/backup.img.gz
If necessary (e.g. when the resulting files will be stored on a FAT32 file system) split the disk image into multiple parts (see also split(1)):
# dd if=/dev/sda conv=sync,noerror bs=64K | gzip -c | split -a3 -b2G - /path/to/backup.img.gz
If there is not enough disk space locally, you may send the image through ssh:
# dd if=/dev/sda conv=sync,noerror bs=64K | gzip -c | ssh user@local dd of=backup.img.gz
Finally, save extra information about the drive geometry necessary in order to interpret the partition table stored within the image. The most important of which is the cylinder size.
# fdisk -l /dev/sda > /path/to/list_fdisk.info
システムの復元
システムを復元するには:
# gunzip -c /path/to/backup.img.gz | dd of=/dev/sda
イメージが分割されている場合は、代わりに以下を使用してください:
# cat /path/to/backup.img.gz* | gunzip -c | dd of=/dev/sda
バイナリーファイルのパッチ適用
ファイルのオフセット 0x123AB
を16進数列 FF C0 14
に置き換えたい場合は次のコマンドラインで実行できます:
# printf '\xff\xc0\x14' | dd seek=$((0x123AB)) conv=notrunc bs=1 of=/path/to/file
Backup and restore MBR
Before making changes to a disk, you may want to backup the partition table and partition scheme of the drive. You can also use a backup to copy the same partition layout to numerous drives.
The MBR is stored in the the first 512 bytes of the disk. It consists of 4 parts:
- The first 440 bytes contain the bootstrap code (boot loader).
- The next 6 bytes contain the disk signature.
- The next 64 bytes contain the partition table (4 entries of 16 bytes each, one entry for each primary partition).
- The last 2 bytes contain a boot signature.
To save the MBR as mbr_file.img
:
# dd if=/dev/sdX of=/path/to/mbr_file.img bs=512 count=1
You can also extract the MBR from a full dd disk image:
# dd if=/path/to/disk.img of=/path/to/mbr_file.img bs=512 count=1
To restore (be careful, this destroys the existing partition table and with it access to all data on the disk):
# dd if=/path/to/mbr_file.img of=/dev/sdX bs=512 count=1
If you only want to restore the boot loader, but not the primary partition table entries, just restore the first 440 bytes of the MBR:
# dd if=/path/to/mbr_file.img of=/dev/sdX bs=440 count=1
To restore only the partition table, one must use:
# dd if=/path/to/mbr_file.img of=/dev/sdX bs=1 skip=446 count=64
ブートローダーの削除
MBR ブートスラップコードを消去するには(別のオペレーティングシステムを完全に再インストールする必要がある場合に役立つ場合があります)、最初の440バイトのみをゼロにする必要があります。
# dd if=/dev/zero of=/dev/sdX bs=440 count=1
Troubleshooting
Partial read
Files created with dd can end up with a smaller size than requested if a full input block is not available and the read(2) system call returns early. This can happen when reading from a pipe(7) or when reading from /dev/random
and there is not enough entropy[3], or from /dev/urandom
when reading more than 32 MiB[4].
It is possible, but not guaranteed, that dd will warn you about the issue:
dd: warning: partial read (X bytes); suggest iflag=fullblock
The solution is to do as the warning says and add iflag=fullblock
to the dd command. For example:
$ dd if=/dev/random of=bigsecret.img bs=1K count=1 iflag=fullblock $ dd if=/dev/urandom of=bigsecret.img bs=40M count=1 iflag=fullblock
An alternative for /dev/urandom
is to specify a block size smaller than 32 MiB, but a larger copy count. For example:
$ dd if=/dev/urandom of=bigsecret.img bs=1M count=40
When reading from a pipe, an alternative to iflag=fullblock
is to limit bs
to the PIPE_BUF
constant value, defined in /usr/include/linux/limits.h
[5]. For example:
$ cat input.img | dd of=output.img bs=4k count=100