「Bcache」の版間の差分
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{{Note| リブート後に何らかの理由でインストールメディアからバッキングデバイスを開きたい場合、手動で登録する必要があります。bcacheモジュールがロードされていることを確認してから、関連するデバイスを /sys/bcache/register に echo します。[[dmesg]]を使って機能したかどうか確認すべきです。}} |
{{Note| リブート後に何らかの理由でインストールメディアからバッキングデバイスを開きたい場合、手動で登録する必要があります。bcacheモジュールがロードされていることを確認してから、関連するデバイスを /sys/bcache/register に echo します。[[dmesg]]を使って機能したかどうか確認すべきです。}} |
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+ | == インストールディスクからのアクセス == |
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+ | ここではインストールディスクが起動する前に存在していたbcacheパーティションにインストールディスクからアクセスする方法を示します。前のセクションと同様に、インストールディスクを起動し、AURから {{AUR|bcache-tools}} をインストールします。そして、モジュールをカーネルに追加します: |
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+ | # modprobe bcache |
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+ | デバイスは{{ic|/dev/bcache*}}にすぐには表示されません。カーネルに強制的に見つけさせるために、パーティションテーブルの再読み込みを指示します: |
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+ | # partprobe |
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+ | {{ic|/dev/bcache*}} が存在するはずなので、マウント、再フォーマットなどを続けることができるようになります。 |
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+ | インターネットを設定し{{AUR|bcache-tools}}をインストールすることなくキャッシュを開始するには、メインラインカーネルに含まれているカーネルモジュールを前述の様にロードします。それから全てのスレーブデバイスを登録することでキャッシュを開始します: |
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+ | # echo /dev/sdX > /sys/fs/bcache/register |
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+ | # echo /dev/sdY > /sys/fs/bcache/register |
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+ | # ... |
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+ | 最後に必要なスレーブデバイスが登録された直後にbcacheデバイスが現れます。 |
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+ | ''writethrough'' バッキングデバイスは、キャッシュを登録しなくても開始することができます。これは、デバイスが多数ありあなたが急いでいる場合、または一部のキャッシュに何らかの理由でアクセスできない場合に実行できます。上述のように、デバイスを登録し、それから開始します: |
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+ | # echo 1 > /sys/block/sdX/bcache/running |
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+ | Bcacheは実際にはキャッシュを切り離しておらず、登録されている場合は引き続きキャッシュデバイスを追加します。このコマンドはライトバックバッキングデバイスで"機能"しますが、データが大幅に破損します。見つからないキャッシュが完全に回復不能な場合にのみ実行してください。 |
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== 設定 == |
== 設定 == |
2021年10月18日 (月) 22:40時点における版
Bcache (block cache) を使うことで SSD を他のブロックデバイス (通常は回転するHDD やアレイ) の読み書きキャッシュ (writeback モード) あるいは読み取りキャッシュ (writethrough または writearound) として活用できます。この記事ではルートパーティションとして Bcache を使って arch をインストールする方法を説明します。bcache 自体の説明は bcache のホームページ を読んでください。必ずbcacheのマニュアルを読んで参照してください。Bcache は 3.10 からメインラインカーネルの中にあります。archインストールディスクのカーネルには 2013.08.01 からbcacheモジュールが含まれています。
Bcache を使うにはバッキングデバイスを bcache ブロックデバイスとしてフォーマットする必要があります。大抵の場合、blocks to-bcache でインプレース変換を実行できます。
目次
既存のシステムに bcached btrfs ファイルシステムをセットアップ
準備
bcache-toolsAUR をインストールします。
キャッシュとバッキングデータを保持するためにfdiskを使用してSSDとハードドライブに適切なパーティションを作成します。
状況: 1台のハードドライブと1台の読み取りキャッシュSSD
+--------------+ | btrfs /mnt | +--------------+ | /dev/Bcache0 | +--------------+ | Cache | | /dev/sdk1 | +--------------+ | Data | | /dev/sdv1 | +--------------+
1. バッキングデバイスをフォーマットします (通常はメカニカルなドライブになります)。バッキングデバイスはデバイス全体でもパーティションでも、あるいは他の標準ブロックデバイスでもかまいません。以下は /dev/bcache0 を作成します
# make-bcache -B /dev/sdv1
2. キャッシュデバイスをフォーマットします (通常は SSD になります)。キャッシュデバイスはデバイス全体でもパーティションでも、あるいは他の標準ブロックデバイスでもかまいません。
# make-bcache -C /dev/sdk1
この例ではデフォルトのブロックサイズとバケットサイズである 512B と 128kB が使われています。ブロックサイズはバッキングデバイスのセクタサイズに一致すべきで、通常は 512 あるいは 4k です。バケットサイズはライトアンプリフィケーションを避けるためにキャッシュデバイスの消去ブロックサイズに一致すべきです。例えば、4k セクタの HDD と 2MB の消去ブロックサイズの SSD を使用する場合、コマンドは以下になります
# make-bcache --block 4k --bucket 2M -C /dev/sdk1
3. キャッシュデバイスのuuidを取得します
# bcache-super-show /dev/sdk1 | grep cset cset.uuid f0e01318-f4fd-4fab-abbb-d76d870503ec
4. バッキングデバイスにキャッシュデバイスを登録します。例示のuuidをあなたのキャッシュのuuidに置き換えてください。Udevルールが再起動時にこの処理を行うため一回だけ実行する必要があります。
# echo f0e01318-f4fd-4fab-abbb-d76d870503ec > /sys/block/bcache0/bcache/attach
5. btrfs ファイルシステムを作成します。
# mkfs.btrfs /dev/bcache0
6. ファイルシステムをマウントします
# mount /dev/bcache0 /mnt
7. initcpio 中にこのパーティションを使用可能にしたい場合(つまり、ブートプロセスのある時点で必要とする場合)、'bcache' フックをリスト内のblockとfilesystemsの間に追加するのと同様に /etc/mkinitcpio.conf のモジュール配列に 'bcache' を追加する必要があります。それからinitramfs を再生成する必要があります。
状況: 4台のハードドライブと1台の読み取りキャッシュSSD
+-----------------------------------------------------------+ | btrfs /mnt | +--------------+--------------+--------------+--------------+ | /dev/Bcache0 | /dev/Bcache1 | /dev/Bcache2 | /dev/Bcache3 | +--------------+--------------+--------------+--------------+ | Cache | | /dev/sdk1 | +--------------+--------------+--------------+--------------+ | Data | Data | Data | Data | | /dev/sdv1 | /dev/sdw1 | /dev/sdx1 | /dev/sdy1 | +--------------+--------------+--------------+--------------+
1. バッキングデバイスをフォーマットします (通常はメカニカルなドライブになります)。バッキングデバイスはデバイス全体でもパーティションでも、あるいは他の標準ブロックデバイスでもかまいません。以下は /dev/bcache0、 /dev/bcache1、 /dev/bcache2 と /dev/bcache3 を作成します
# make-bcache -B /dev/sdv1 # make-bcache -B /dev/sdw1 # make-bcache -B /dev/sdx1 # make-bcache -B /dev/sdy1
2. キャッシュデバイスをフォーマットします (通常は SSD になります)。キャッシュデバイスはデバイス全体でもパーティションでも、あるいは他の標準ブロックデバイスでもかまいません。バッキングデバイスのグループに追加できるのは一つのキャッシュデバイスだけです。
# make-bcache -C /dev/sdk1
3. キャッシュデバイスのuuidを取得します
# bcache-super-show /dev/sdk1 | grep cset cset.uuid f0e01318-f4fd-4fab-abbb-d76d870503ec
4. バッキングデバイスにキャッシュデバイスを登録します。例示のuuidをあなたのキャッシュのuuidと置き換えてください。
# echo f0e01318-f4fd-4fab-abbb-d76d870503ec > /sys/block/bcache0/bcache/attach # echo f0e01318-f4fd-4fab-abbb-d76d870503ec > /sys/block/bcache1/bcache/attach # echo f0e01318-f4fd-4fab-abbb-d76d870503ec > /sys/block/bcache2/bcache/attach # echo f0e01318-f4fd-4fab-abbb-d76d870503ec > /sys/block/bcache3/bcache/attach
5. btrfs ファイルシステムを作成します。データとメタデータの両方がアレイに2回保存されるため、1台のハードドライブに障害が発生してもデータが失われることはありません。-L 引数はファイルシステムのラベルを定義します。
# mkfs.btrfs -L STORAGE -f -d raid1 -m raid1 /dev/bcache0 /dev/bcache1 /dev/bcache2 /dev/bcache3
6. ファイルシステムをマウントします
# mount /dev/bcache0 /mnt
状況: 3台のハードドライブと3台の読み書きキャッシュSSD
+--------------------------------------------+ | btrfs /mnt | +--------------+--------------+--------------+ | /dev/Bcache0 | /dev/Bcache1 | /dev/Bcache2 | +--------------+--------------+--------------+ | Cache | Cache | Cache | | /dev/sdk1 | /dev/sdl1 | /dev/sdm1 | +--------------+--------------+--------------+ | Data | Data | Data | | /dev/sdv1 | /dev/sdw1 | /dev/sdx1 | +--------------+--------------+--------------+
1. バッキングデバイスをフォーマットします (通常はメカニカルなドライブになります)。バッキングデバイスはデバイス全体でもパーティションでも、あるいは他の標準ブロックデバイスでもかまいません。以下は /dev/bcache0、/dev/bcache1 と /dev/bcache2 を作成します
# make-bcache -B /dev/sdv1 # make-bcache -B /dev/sdw1 # make-bcache -B /dev/sdx1
2. キャッシュデバイスをフォーマットします (通常は SSD になります)。キャッシュデバイスはデバイス全体でもパーティションでも、あるいは他の標準ブロックデバイスでもかまいません。SSDに障害が発生した場合のデータ損失を回避するために、ライトバックモードの場合、各バッキングデバイスにはそれぞれのSSDが必要です。ライトスルーとライトアラウンドモードのキャッシュSSDは、障害が発生してもデータが失われないため、複数のバッキングデバイスで共有できます。
# make-bcache -C /dev/sdk1 # make-bcache -C /dev/sdl1 # make-bcache -C /dev/sdm1
3. キャッシュデバイスのuuidを取得します
# bcache-super-show /dev/sdk1 | grep cset cset.uuid f0e01318-f4fd-4fab-abbb-d76d870503ec # bcache-super-show /dev/sdl1 | grep cset cset.uuid 4b05ce02-19f4-4cc6-8ca0-1f765671ceda # bcache-super-show /dev/sdm1 | grep cset cset.uuid 75ff0598-7624-46f6-bcac-c27a3cf1a09f
4. バッキングデバイスに対してキャッシュデバイスを登録します。例示のuuidはあなたのキャッシュのuuidに置き換えてください。
# echo cset.uuid > /sys/block/bcache0/bcache/attach # echo f0e01318-f4fd-4fab-abbb-d76d870503ec > /sys/block/bcache0/bcache/attach # echo 4b05ce02-19f4-4cc6-8ca0-1f765671ceda > /sys/block/bcache1/bcache/attach # echo 75ff0598-7624-46f6-bcac-c27a3cf1a09f > /sys/block/bcache2/bcache/attach
5. ライトバックモードを有効にします
# echo writeback > /sys/block/bcache0/bcache/cache_mode # echo writeback > /sys/block/bcache0/bcache/cache_mode # echo writeback > /sys/block/bcache1/bcache/cache_mode # echo writeback > /sys/block/bcache2/bcache/cache_mode
6. btrfs ファイルシステムを作成します。データとメタデータの両方がアレイに2回保存されるため、1台のハードドライブに障害が発生してもデータが失われることはありません。-L 引数はファイルシステムのラベルを定義します。
# mkfs.btrfs -L STORAGE -f -d raid1 -m raid1 /dev/bcache0 /dev/bcache1 /dev/bcache2
7. ファイルシステムをマウントします
# mount /dev/bcache0 /mnt
状況: 5台のハードドライブと3台のキャッシュSSD
+--------------------------------------------------------------------------+ | btrfs /mnt | +--------------+--------------+--------------+--------------+--------------+ | /dev/Bcache0 | /dev/Bcache1 | /dev/Bcache2 | /dev/Bcache3 | /dev/Bcache4 | +--------------+--------------+--------------+--------------+--------------+ | WriteB Cache | Writethrough or writearound Cache | WriteB Cache | | /dev/sdk1 | /dev/sdl1 | /dev/sdm1 | +--------------+--------------+--------------+--------------+--------------+ | Data | Data | Data | Data | Data | | /dev/sdv1 | /dev/sdw1 | /dev/sdx1 | /dev/sdy1 | /dev/sdz1 | +--------------+--------------+--------------+--------------+--------------+
1. バッキングデバイスをフォーマットします (通常はメカニカルなドライブになります)。バッキングデバイスはデバイス全体でもパーティションでも、あるいは他の標準ブロックデバイスでもかまいません。以下は /dev/bcache0、/dev/bcache1、/dev/bcache2、/dev/bcache3 と /dev/bcache4 を作成します。
# make-bcache -B /dev/sdv1 # make-bcache -B /dev/sdw1 # make-bcache -B /dev/sdx1 # make-bcache -B /dev/sdy1 # make-bcache -B /dev/sdz1
2. キャッシュデバイスをフォーマットします (通常は SSD になります)。キャッシュデバイスはデバイス全体でもパーティションでも、あるいは他の標準ブロックデバイスでもかまいません。SSDに障害が発生した場合のデータ損失を回避するために、ライトバックモードの場合、各バッキングデバイスにはそれぞれのSSDが必要です。ライトスルーとライトアラウンドモードのキャッシュSSDは、障害が発生してもデータが失われないため、複数のバッキングデバイスで共有できます。
# make-bcache -C /dev/sdk1 # make-bcache -C /dev/sdl1 # make-bcache -C /dev/sdm1
3. キャッシュデバイスのuuidを取得します
# bcache-super-show /dev/sdk1 | grep cset cset.uuid f0e01318-f4fd-4fab-abbb-d76d870503ec # bcache-super-show /dev/sdl1 | grep cset cset.uuid 4b05ce02-19f4-4cc6-8ca0-1f765671ceda # bcache-super-show /dev/sdm1 | grep cset cset.uuid 75ff0598-7624-46f6-bcac-c27a3cf1a09f
4. バッキングデバイスに対してキャッシュデバイスを登録します。例示のuuidはあなたのキャッシュのuuidに置き換えてください。
# echo f0e01318-f4fd-4fab-abbb-d76d870503ec > /sys/block/bcache0/bcache/attach # echo 4b05ce02-19f4-4cc6-8ca0-1f765671ceda > /sys/block/bcache1/bcache/attach # echo 4b05ce02-19f4-4cc6-8ca0-1f765671ceda > /sys/block/bcache2/bcache/attach # echo 4b05ce02-19f4-4cc6-8ca0-1f765671ceda > /sys/block/bcache3/bcache/attach # echo 75ff0598-7624-46f6-bcac-c27a3cf1a09f > /sys/block/bcache4/bcache/attach
5. 非共有キャッシュでライトバックモードを有効にします
# echo writeback > /sys/block/bcache0/bcache/cache_mode # echo writeback > /sys/block/bcache4/bcache/cache_mode
6. btrfs ファイルシステムを作成します。データとメタデータの両方がアレイに2回保存されるため、1台のハードドライブに障害が発生してもデータが失われることはありません。-L 引数はファイルシステムのラベルを定義します。
# mkfs.btrfs -L STORAGE -f -d raid1 -m raid1 /dev/bcache0 /dev/bcache1 /dev/bcache2 /dev/bcache3 /dev/bcache4
7. ファイルシステムをマウントします
# mount /dev/bcache0 /mnt
Bcache の管理
1. 正しくセットアップされていることを確認する
# cat /sys/block/bcache0/bcache/state
出力は以下のどれかになります:
no cache
: bcache のバッキングデバイスにキャッシュデバイスが登録されていないことを意味します。- clean: 全て問題ないことを意味します。キャッシュはクリーンです。
- dirty: 全て正しくセットアップされており writeback が有効になっていてキャッシュがダーティであることを意味します。
- inconsistent: バッキングデバイスがキャッシュデバイスと同期されていないため問題が発生しています。
/dev/bcache0
デバイスをキャッシュデバイスがアタッチされていないバッキングデバイスに関連付けることもできます。全ての I/O (読み書き) が直接バッキングデバイスに直接渡されることを意味します (パススルーモード)。
2. 使用しているキャッシュモードを確認する
# cat /sys/block/bcache0/bcache/cache_mode
[writethrough] writeback writearound none
上記の例では writethrough モードが有効になっています。
3. bcached デバイスについての情報を表示する:
# bcache-super-show /dev/sdXY
4. バッキングデバイスを停止する:
# echo 1 > /sys/block/sdX/sdX[Y]/bcache/stop
5. キャッシュデバイスを登録解除する:
# echo 1 > /sys/block/sdX/sdX[Y]/bcache/detach
6. キャッシュデバイスを安全に除去する
# echo cache-set-uuid > /sys/block/bcache0/bcache/detach
7. アタッチされたデバイスを開放する
# echo 1 > /sys/fs/bcache/cache-set-uuid/stop
bcache デバイスへのインストール
1. インストールディスク (2013.08.01 以上) を起動。
2. AUR から bcache-toolsAUR パッケージをインストール。
3. HDD をパーティション分割します
grub がキャッシュを処理することができないため、最低でも2つのパーティションが必要です (起動用のパーティションと bcache のバッキングデバイス用のパーティション)。UEFI を使っている場合、EFI System Partition (ESP) も必要です。例:
1 2048 22527 10.0 MiB EF00 EFI System 2 22528 432127 200.0 MiB 8300 arch_boot 3 432128 625142414 297.9 GiB 8300 bcache_backing
4. HDD を bcache のバッキングデバイスとして設定します。
# make-bcache -B /dev/sda3
# make-bcache -B /dev/sd? /dev/sd? -C /dev/sd?
これで /dev/bcache0
デバイスができました。
5. SSD を設定します
SSH をキャッシュデバイスとしてフォーマットしてバッキングデバイスにリンクします
# make-bcache -C /dev/sdb # echo /dev/sdb > /sys/fs/bcache/register # echo UUID__from_previous_command > /sys/block/bcache0/bcache/attach
6. bcache デバイスをフォーマットします。/dev/bcache0
デバイスを自由に分割したい場合は LVM あるいは btrfs のサブボリュームを使ってください (/
, /home
, /var
などを分けたい場合など):
# mkfs.btrfs /dev/bcache0 # mount /dev/bcache0 /mnt/ # btrfs subvolume create /mnt/root # btrfs subvolume create /mnt/home # umount /mnt
cryptsetupなどを使用したい場合は、LUKSをセットアップすることもできます。例えば、'cryptdevice' カーネルオプション内のbcacheデバイスの参照は正常に機能します。
7. インストール用のマウントポイントを準備します:
# mkfs.ext4 /dev/sda2 # mkfs.msdos /dev/sda1 (ESPが500MB以上の場合、代わりにmkfs.vfatを使ってFAT32パーティションを作成してください)
ここで arch-install-scripts パッケージをインストールします。そうしたら:
# mount /dev/bcache0 -o subvol=root,compress=lzo /mnt/ # mkdir /mnt/boot /mnt/home # mount /dev/bcache0 -o subvol=home,compress=lzo /mnt/home # mount /dev/sda2 /mnt/boot # mkdir /boot/efi # mount /dev/sda1 /mnt/boot/efi/
8. 下記以外は通常通りインストールガイドに従ってシステムをインストールします:
/etc/mkinitcpio.conf
を編集して mkinitcpio -p linux
を実行する前に:
- bcache-toolsAUR パッケージをインストールする。
/etc/mkinitcpio.conf
を編集し:- "bcache" モジュールを追加する
- "bcache" フックをblockとfilesystem フックの間に追加する
インストールディスクからのアクセス
ここではインストールディスクが起動する前に存在していたbcacheパーティションにインストールディスクからアクセスする方法を示します。前のセクションと同様に、インストールディスクを起動し、AURから bcache-toolsAUR をインストールします。そして、モジュールをカーネルに追加します:
# modprobe bcache
デバイスは/dev/bcache*
にすぐには表示されません。カーネルに強制的に見つけさせるために、パーティションテーブルの再読み込みを指示します:
# partprobe
/dev/bcache*
が存在するはずなので、マウント、再フォーマットなどを続けることができるようになります。
インターネットを設定しbcache-toolsAURをインストールすることなくキャッシュを開始するには、メインラインカーネルに含まれているカーネルモジュールを前述の様にロードします。それから全てのスレーブデバイスを登録することでキャッシュを開始します:
# echo /dev/sdX > /sys/fs/bcache/register # echo /dev/sdY > /sys/fs/bcache/register # ...
最後に必要なスレーブデバイスが登録された直後にbcacheデバイスが現れます。
writethrough バッキングデバイスは、キャッシュを登録しなくても開始することができます。これは、デバイスが多数ありあなたが急いでいる場合、または一部のキャッシュに何らかの理由でアクセスできない場合に実行できます。上述のように、デバイスを登録し、それから開始します:
# echo 1 > /sys/block/sdX/bcache/running
Bcacheは実際にはキャッシュを切り離しておらず、登録されている場合は引き続きキャッシュデバイスを追加します。このコマンドはライトバックバッキングデバイスで"機能"しますが、データが大幅に破損します。見つからないキャッシュが完全に回復不能な場合にのみ実行してください。
設定
設定できるオプションは多数存在します (キャッシュモードやキャッシュの消去間隔、シーケンシャル書き込みのヒューリスティックなど)。/sys
のファイルに書き込むことで設定します。詳しくは bcache のユーザードキュメント を見てください。
キャッシュモードを切り替えるには /sys/block/bcache[0-9]/bcache/cache_mode
に 'writethrough', 'writeback', 'writearound', 'none' のどれかを書き込みます。
/sys
の変更は一時的なものであり、再起動すると元に戻ってしまうので注意してください。起動時にカスタム設定を行うには /etc/tmpfile.d
に .conf
ファイルを作成してください。例えば bcache0 のシーケンシャルカットオフを 1 MB にしてキャッシュモードを writeback に永続的に設定するには、/etc/tmpfile.d/my-bcache.conf
ファイルを以下の内容で作成します:
w /sys/block/bcache0/bcache/sequential_cutoff - - - - 1M w /sys/block/bcache0/bcache/cache_mode - - - - writeback
ヒントとテクニック
バッキングデバイスのリサイズ
パーティションの開始位置を移動しない限り、バッキングデバイスのサイズを変更することができます。詳しくは メーリングリスト で説明されています。以下の例では bcache0 上で直接 btrfs ボリュームを使用しています。LVM コンテナや他のファイルシステムの場合、手順は変わります。
拡大
以下の例では、ファイルシステムを 4GB にまで拡大します。
1. Reboot to a live CD/USB Drive (need not be bcache enabled) and use fdisk, gdisk, parted, or your other favorite tool to delete the backing partition and recreate it with the same start and a total size 4G larger.
2. Reboot to your normal install. Your filesystem will be currently mounted. That is fine. Issue the command to resize the partition to its maximum. For btrfs, that is
# btrfs filesystem resize max /
For ext3/4, that is:
# resize2fs /dev/bcache0
縮小
以下の例ではファイルシステムを 4GB まで縮小します。
1. writeback キャッシュを無効化 (writethrough キャッシュに切り替え) してディスクが消去されるまで待機する:
# echo writethrough > /sys/block/bcache0/bcache/cache_mode $ watch cat /sys/block/bcache0/bcache/state
状態が "clean" になるまで待ってください。しばらく時間がかかります。
2. Shrink the mounted filesystem by something more than the desired amount, to ensure we do not accidentally clip it later. For btrfs, that is:
# btrfs filesystem resize -5G /
ext3/4 の場合は resize2fs を使用します (ただしパーティションがアンマウントされている必要があります):
$ df -h /home /dev/bcache0 290G 20G 270G 1% /home # umount /home # resize2fs /dev/bcache0 283G
3. Reboot to a LiveCD/USB drive (does not need to support bcache) and use fdisk, gdisk, parted, or your other favorite tool to delete the backing partition and recreate it with the same start and a total size 4G smaller.
4. Reboot to your normal install. Your filesystem will be currently mounted. That is fine. Issue the command to resize the partition to its maximum (that is, the size we shrunk the actual partition to in step 3). For btrfs, that is:
# btrfs filesystem resize max /
For ext3/4, that is:
# resize2fs /dev/bcache0
5. Re-enable writeback cache if you want that enabled:
# echo writeback > /sys/block/bcache0/bcache/cache_mode
トラブルシューティング
起動時に /dev/bcache デバイスが存在しない
以下のようなエラーが busybox シェルに表示される場合:
ERROR: Unable to find root device 'UUID=b6b2d82b-f87e-44d5-bbc5-c51dd7aace15'. You are being dropped to a recovery shell Type 'exit' to try and continue booting
バッキングデバイスが "writeback" モードに設定されていると上記のエラーが発生することがあります (デフォルトは writearound です)。"writeback" モードでは、キャッシュデバイスが登録・アタッチされるまでは /dev/bcache0
デバイスが起動しません。登録は起動するたびに行う必要がありますが、アタッチは一度だけやれば十分です。
ブートを続行するには、以下の方法を試してみてください:
- バッキングデバイスとキャッシュデバイスの両方を登録する:
# echo /dev/sda3 > /sys/fs/bcache/register # echo /dev/sdb > /sys/fs/bcache/register
/dev/bcache0
デバイスが現れたら、exit と入力して起動を続行してください。ルートデバイスをマウントする前にデバイスが登録されるように initcpio を修正する必要があります。
- キャッシュデバイスをバッキングデバイスに再アタッチ:
If the cache device was registered, a folder with the UUID of the cache should exist in /sys/fs/bcache
. Use that UUID when following the example below:
# ls /sys/fs/bcache/ b6b2d82b-f87e-44d5-bbc5-c51dd7aace15 register register_quiet # echo b6b2d82b-f87e-44d5-bbc5-c51dd7aace15 > /sys/block/sda/sda3/bcache/attach
If the /dev/bcache0
device now exists, type exit and continue booting. You should not have to do this again. If it persists, ask on the bcache mailing list.
- Invalidate the cache and force the backing device to run without it. You might want to check some stats, such as "dirty_data" so you have some idea of how much data will be lost.
# cat /sys/block/sda/sda3/bcache/dirty_data -3.9M
dirty data is data in the cache that has not been written to the backing device. If you force the backing device to run, this data will be lost, even if you later re-attach the cache.
# cat /sys/block/sda/sda3/bcache/running 0 # echo 1 > /sys/block/sda/sda3/bcache/running
The /dev/bcache0
device will now exist. Type exit and continue booting. You might want to unregister the cache device and run make-bcache again. An fsck on /dev/bcache0
would also be wise. See the bcache user documentation.
/sys/fs/bcache/ が存在しない
起動したカーネルで bcache が有効になっていません。