「ソリッドステートドライブ/NVMe」の版間の差分
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# hdparm -Tt --direct /dev/nvme0n1 |
# hdparm -Tt --direct /dev/nvme0n1 |
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− | == 省電力 APST == |
+ | == 省電力 (APST) == |
+ | NVMe の電源状態 (power state) を確認するには、{{Pkg|nvme-cli}} か {{AUR|nvme-cli-git}} をインストールし、{{ic|nvme get-feature /dev/nvme[0-9] -f 0x0c -H}} を実行してください: |
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− | === NVME 省電力パッチ === |
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+ | {{hc|# nvme get-feature /dev/nvme0 -f 0x0c -H| |
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− | Andy Lutomirski は Linux における NVMe デバイスの省電力機能を修正するパッチセットをリリースしています。メインラインカーネル v4.11 でパッチはマージされました。 |
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− | |||
− | NVME の電源管理が動作しているかテストするには、{{Pkg|nvme-cli}} をインストールして {{ic|# nvme get-feature -f 0x0c -H /dev/nvme[0-9]}} を実行してみてください: |
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− | |||
− | {{hc|# nvme get-feature -f 0x0c -H /dev/nvme0|2= |
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get-feature:0xc (Autonomous Power State Transition), Current value:0x000001 |
get-feature:0xc (Autonomous Power State Transition), Current value:0x000001 |
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Autonomous Power State Transition Enable (APSTE): Enabled |
Autonomous Power State Transition Enable (APSTE): Enabled |
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}} |
}} |
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− | + | APST が有効化されているときは、出力に "Autonomous Power State Transition Enable (APSTE): Enabled" という文章が含まれているはずであり、その下のテーブルには、利用可能な各状態に移行する前のアイドル時間を示す非ゼロなエントリが存在するはずです。 |
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− | ASPT が有効になっているのにステートが表に表示されない場合、高遅延のせいでデフォルトで有効になっていない可能性があります。{{ic|# nvme id-ctrl /dev/nvme[0-9]}} を使うことで NVME コントローラの未使用のステートを確認できます。ステートの遅延の合計 (enlat + xlat) が 25000 (25ms) よりも大きい場合、有効にするにはブートパラメータを使って {{ic|nvme_core}} [[カーネルモジュール]]の {{ic|default_ps_max_latency_us}} オプションで最低でもこれよりも高い値を渡す必要があります。ASPT が有効になり {{ic|# nvme get-feature}} の表にエントリが表示されるようになります。 |
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− | |||
− | ==== Linux 4.10 における Samsung ドライブのエラー ==== |
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+ | APST は有効化されているが、テーブル内に非ゼロな状態が存在しない場合、レイテンシが高すぎて状態がデフォルトで有効化されていないのかもしれません。{{ic|nvme id-ctrl /dev/nvme[0-9]}} (root として実行) の出力には、NVMe コントローラの利用可能な非動作電源状態が出力されるはずです。どれかの状態の合計のレイテンシ (enlat + xlat) が 25000 (25ms) より大きい場合、{{ic|nvme_core}} [[カーネルモジュール]]の {{ic|default_ps_max_latency_us}} パラメータにそのレイテンシ値以上の値を渡す必要があります。これにより、APST が有効になり、{{ic|nvme get-feature}} (root として実行) の表にエントリが表示されるようになるはずです。 |
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− | Linux 4.10 では、ドライブのエラーが発生してシステムが不安定になることがあります。省電力状態となったときにドライブが使えなくなるようです。[[カーネルパラメータ]] {{ic|1=nvme_core.default_ps_max_latency_us=5500}} は一番低い省電力ステートを無効にし、書き込みエラーを防止します [https://bugs.launchpad.net/ubuntu/+source/linux/+bug/1678184][https://askubuntu.com/questions/905710/ext4-fs-error-after-ubuntu-17-04-upgrade/906105#906105]。 |
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== 参照 == |
== 参照 == |
2022年12月9日 (金) 06:54時点における版
関連記事
NVM Express (NVMe) とは、PCI Express バスで接続されている SSD にアクセスするための規格です。論理デバイスインターフェイスとして、NVM Express は新規に設計されました。PCI Express SSD の低遅延性と並列性を活かし、現代の CPU、プラットフォーム、アプリケーションの並列性を映し出しています。
目次
インストール
Linux の NVMe ドライバはバージョン 3.3 からネイティブにカーネルに含まれています。NVMe デバイスは /dev/nvme*
に現れるはずです。
その他のユーザスペース NVMe ツールは nvme-cli や nvme-cli-gitAUR に含まれています。
サポートされているファイルシステム、パフォーマンスの最適化、ディスクの読み書きの最小化などは ソリッドステートドライブ を見てください。
管理
接続されているすべての NVMe SSD の名前、シリアル番号、サイズ、LBAフォーマット、シリアルを一覧表示します:
# nvme list
ドライブとドライブがサポートする機能に関する情報を、人間にわかりやすい方法で一覧表示します:
# nvme id-ctrl -H /dev/nvme0
名前空間とサポートされている機能に関する情報を一覧表示します:
# nvme id-ns /dev/nvme0n1
NVMeエラーログページを表示します:
# nvme error-log /dev/nvme0
名前空間を削除します:
# nvme delete-ns /dev/nvme0n1
新しい名前空間を作成します。例えば、より小さなサイズの名前空間を作成して、SSDをオーバープロビジョニングし、耐久性、パフォーマンスおよび遅延を改善します:
# nvme create-ns /dev/nvme0
すべてのコマンドのリストと簡潔な説明については、nvme help
や nvme(1) を参照してください。
SMART
健康状態、温度、耐久性などの NVMe SMART ログページを出力します:
# nvme smart-log /dev/nvme0
NVMe サポートは smartmontools バージョン 6.5 で追加されました。
現在実装されている機能は (wiki から拝借):
- コントローラ名、ファームウェア、容量に関する基本的な情報 (
smartctl -i
) - コントローラと名前空間の機能 (
smartctl -c
) - SMART の総合的健康状態の自己評価テストの結果と警告 (
smartctl -H
) - NVMe の SMART 属性 (
smartctl -A
) - NVMe のエラーログ (
smartctl -l error[,NUM]
) - nvme ログをフェッチする機能 (
smartctl -l nvmelog,N,SIZE
) - smartd デーモンによる健康状態 (
-H
)、エラーカウント (-l error
)、温度 (-W DIFF,INFO,CRIT
) の追跡
詳細は S.M.A.R.T. と 公式 wiki エントリ を参照してください。コマンドの出力に関する文脈情報は この記事 を見てください。
Secure erase
ソリッドステートドライブ/メモリセルの消去#NVMe ドライブ を見てください。
ファームウェアアップデート
一般
ファームウェアは nvme-cli を使って管理できます。利用可能なスロットを出力し、スロット1が読み取り専用になっているかどうかを確認するには:
# nvme fw-log /dev/nvme0
Firmware Log for device:nvme0 afi : 0x11 frs1 : 0x32303132345a3553 (S5Z42102) frs2 : 0x32303132345a3553 (S5Z42102)
# nvme id-ctrl /dev/nvme0 -H | grep Firmware
[0:0] : 0 Firmware Slot 1 Read/Write
ファームウェアをダウンロードし、指定されたスロットにコミットしてください。下記の例では、ファームウェアはまずアクティブ化されずにコミットされます (-a 0
)。次に、既存のイメージをアクティベーションします (-a 2
)。ファームウェアコミットの action 値に関する詳細は、NVMe 仕様書を参照してください。
# nvme fw-download -f S5Z42_fw_S5Z42105.bin /dev/nvme0
Firmware download success
# nvme fw-commit -s 2 -a 0 /dev/nvme0
Success committing firmware action:0 slot:2
# nvme fw-log /dev/nvme0
Firmware Log for device:nvme0 afi : 0x21 frs1 : 0x32303132345a3553 (S5Z42102) frs2 : 0x35303132345a3553 (S5Z42105)
# nvme fw-commit -s 2 -a 2 /dev/nvme0
Success committing firmware action:2 slot:2
最後に、コントローラをリセットし、新しいファームウェアをロードしてください:
# echo 1 > /sys/class/nvme/nvme0/reset_controller
Intel
「インテル®メモリおよびストレージツール (インテル® MAS) は、インテル®SSDおよび®インテルのオプタン™メモリデバイス用のドライブ管理ツールであり、Windows*、Linux*、およびESXi*でサポートされています。[...] このツールを使用して、PCIe*-/NVMe*-および SATA ベースのクライアントおよびデータセンターインテル®SSDデバイスを管理し、最新のファームウェアにアップデートします。」[2]
solidigm-sst-storage-tool-cliAUR/intel-mas-cli-toolAUR をインストールし、あなたのドライブに利用可能なアップデートがあるかチェックしてください:
# intelmas show -intelssd
- Intel SSD 660p Series redacted - Capacity : 512.11 GB CurrentPercent : Property not found DevicePath : /dev/nvme0n1 DeviceStatus : Healthy Firmware : 002C FirmwareUpdateAvailable : 004C Index : 0 MaximumLBA : 1000215215 ModelNumber : INTEL SSDPEKNW512G8 ProductFamily : Intel SSD 660p Series SMARTEnabled : True SectorDataSize : 512 SerialNumber : redacted
ある場合は、以下のように load
コマンドを実行してください:
# intelmas load -intelssd 0
WARNING! You have selected to update the drives firmware! Proceed with the update? (Y|N): Y Checking for firmware update... - Intel SSD 660p Series redacted - Status : Firmware updated successfully. Please reboot the system.
Kingston
Kingston はウェブサイトでの個別のファームウェアダウンロードを提供しておらず、その代わりに Windows のみのユーティリティを紹介しています。ファームウェアファイルは、ファームウェアのリビジョンに基づく予測可能な命名規則を使用しているようです:
https://media.kingston.com/support/downloads/S5Z42105.zip
次に、一般的なフラッシュの手順に進んでください。
パフォーマンス
セクタサイズ
Advanced Format#ネイティブなセクタサイズを設定する を見てください。
Discard
ext4 や LVM を使用する普通のセットアップではデフォルトで Discard は無効になりますが、ファイルシステムによっては明示的に無効化する必要があります。
SSD メーカーの Intel はファイルシステムレベルで discard を有効にすることを推奨していませんが、定期的な TRIM の方法や fstrim
を手動で適用することを提案しています。[3]
エアフロー
NVMe SSD は負担時に高熱になることが知られており、特定の閾値に達すると性能が制限されます。[4]
テスト
Raw デバイスの性能テストは hdparm で実行できます:
# hdparm -Tt --direct /dev/nvme0n1
省電力 (APST)
NVMe の電源状態 (power state) を確認するには、nvme-cli か nvme-cli-gitAUR をインストールし、nvme get-feature /dev/nvme[0-9] -f 0x0c -H
を実行してください:
# nvme get-feature /dev/nvme0 -f 0x0c -H
get-feature:0xc (Autonomous Power State Transition), Current value:0x000001 Autonomous Power State Transition Enable (APSTE): Enabled Auto PST Entries ................. ...
APST が有効化されているときは、出力に "Autonomous Power State Transition Enable (APSTE): Enabled" という文章が含まれているはずであり、その下のテーブルには、利用可能な各状態に移行する前のアイドル時間を示す非ゼロなエントリが存在するはずです。
APST は有効化されているが、テーブル内に非ゼロな状態が存在しない場合、レイテンシが高すぎて状態がデフォルトで有効化されていないのかもしれません。nvme id-ctrl /dev/nvme[0-9]
(root として実行) の出力には、NVMe コントローラの利用可能な非動作電源状態が出力されるはずです。どれかの状態の合計のレイテンシ (enlat + xlat) が 25000 (25ms) より大きい場合、nvme_core
カーネルモジュールの default_ps_max_latency_us
パラメータにそのレイテンシ値以上の値を渡す必要があります。これにより、APST が有効になり、nvme get-feature
(root として実行) の表にエントリが表示されるようになるはずです。