「差分アップデート」の版間の差分
(翻訳) |
(同期) |
||
9行目: | 9行目: | ||
== インストール == |
== インストール == |
||
− | {{Pkg|xdelta3}} パッケージを[[インストール]]してください。 |
+ | {{Pkg|xdelta3}} パッケージを[[インストール]]してください。差分ミラーが提供しているバイナリ差分を適用するのにこのユーティリティが必要になります。 |
== 設定 == |
== 設定 == |
||
+ | 公式ミラーは必ずしもパッケージ差分ファイルを提供しているわけではありません。pacman のミラーリストに差分を提供しているミラーを追加してください。ミラーの追加については[[ミラー#特定のミラーを有効にする]]を見てください。[[ミラー#非公式ミラー]]に載っているミラーの一部は差分アップデートに対応しています。 |
||
− | {{ic|/etc/pacman.d/mirrorlist}} を編集して適切なリポジトリを追加してください: |
||
− | |||
− | {{hc|/etc/pacman.d/mirrorlist|2=<nowiki>## |
||
− | ## Arch Linux repository mirrorlist |
||
− | ## Generated on 2011-03-24 |
||
− | ## |
||
− | |||
− | ## Delta Archlinux.fr |
||
− | Server = http://delta.archlinux.fr/$repo/os/$arch |
||
− | .....</nowiki>}} |
||
それから {{ic|/etc/pacman.conf}} を編集して {{ic|UseDelta}} オプションをアンコメントしてください: |
それから {{ic|/etc/pacman.conf}} を編集して {{ic|UseDelta}} オプションをアンコメントしてください: |
||
33行目: | 24行目: | ||
TotalDownload |
TotalDownload |
||
.....}} |
.....}} |
||
+ | |||
+ | 上記の設定により pacman は差分アップデートに対応しているミラーからパッケージの差分をダウンロードして適用するようになります。pacman のローカルパッケージキャッシュにも差分が適用されます。 |
||
== 比較 == |
== 比較 == |
||
60行目: | 53行目: | ||
== 欠点 == |
== 欠点 == |
||
− | システムをアップデートするときに標準で差分アップデートを使用する [http://www.opensuse.org OpenSuSE] や [http://www.gentoo.org Gentoo] と違って Arch Linux では差分アップデートは完全にはサポートされていません。 |
+ | システムをアップデートするときに標準で差分アップデートを使用する [http://www.opensuse.org OpenSuSE] や [http://www.gentoo.org Gentoo] と違って Arch Linux では差分アップデートは完全にはサポートされていません。そのため、差分をサポートしているミラーはごく一部です。 |
+ | システムが最新状態から程遠い場合、最新バージョンにアップデートする差分が存在しないことがあります。ミラーが古いバージョンから新しいバージョンへの差分を多く提供していれば、差分を利用してダウンロードサイズが少なくなりますが、現在差分に対応しているミラーは一つ前から三つ前までのバージョンからの差分しか提供していません。アップデートをあまり行わないシステムでは差分アップデートを利用するメリットは限られます。 |
||
− | kdeartwork-kscreensaver-4.6.2-1_to_4.6.3-1-x86_64.delta 2011-May-06 22:35:41 301.8K application/octet-stream |
||
− | kdeartwork-kscreensaver-4.6.3-1-x86_64.pkg.tar.xz 2011-May-06 08:57:57 589.2K application/octet-stream |
2017年11月24日 (金) 01:22時点における版
差分アップデートを使うことでシステムをアップデートするときのダウンロード時間と容量を節約できます。ダウンロードされるパッケージは新しいパッケージとの「差分」であり、ダウンロードが完了すると古いパッケージにパッチとして適用されて新しいパッケージにアップデートされます。
インストール
xdelta3 パッケージをインストールしてください。差分ミラーが提供しているバイナリ差分を適用するのにこのユーティリティが必要になります。
設定
公式ミラーは必ずしもパッケージ差分ファイルを提供しているわけではありません。pacman のミラーリストに差分を提供しているミラーを追加してください。ミラーの追加についてはミラー#特定のミラーを有効にするを見てください。ミラー#非公式ミラーに載っているミラーの一部は差分アップデートに対応しています。
それから /etc/pacman.conf
を編集して UseDelta
オプションをアンコメントしてください:
/etc/pacman.conf
..... # Misc options (all disabled by default) #UseSyslog ShowSize UseDelta TotalDownload .....
上記の設定により pacman は差分アップデートに対応しているミラーからパッケージの差分をダウンロードして適用するようになります。pacman のローカルパッケージキャッシュにも差分が適用されます。
比較
UseDelta
オプションを有効にする前にシステムのフルアップデートを確認してください:
# pacman -Syu
... Total Download Size: 416,89 MB Total Installed Size: 1933,56 MB Proceed with installation? [Y/n]
n
と入力してアップデートを中止します。上記の場合はダウンロードされるパッケージの容量は 416,89 MB となっています。
その後差分アップデートを有効にして、再度アップデートを確認してください:
# pacman -Syu
... Total Download Size: 343,15 MB Total Installed Size: 1933,56 MB Proceed with installation? [Y/n]
上記の出力から 416,89 MB から 343,15 MB にダウンロード容量が減っていることが確認できます。
欠点
システムをアップデートするときに標準で差分アップデートを使用する OpenSuSE や Gentoo と違って Arch Linux では差分アップデートは完全にはサポートされていません。そのため、差分をサポートしているミラーはごく一部です。
システムが最新状態から程遠い場合、最新バージョンにアップデートする差分が存在しないことがあります。ミラーが古いバージョンから新しいバージョンへの差分を多く提供していれば、差分を利用してダウンロードサイズが少なくなりますが、現在差分に対応しているミラーは一つ前から三つ前までのバージョンからの差分しか提供していません。アップデートをあまり行わないシステムでは差分アップデートを利用するメリットは限られます。