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「Acer Chromebook R13」の版間の差分

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[[カテゴリ:Acer]]
[[カテゴリ:ARM アーキテクチャ]]
Acer Chromebook R13 (elm) は ARMv8 Mediatek MT8173 クアッドコアプロセッサと 4GB メモリを搭載した、コンバーチブルなタッチスクリーン搭載ノートパソコンです。サイズは 22.8cm×32.6cm×1.5cm で重量は約 1.5kg です。


#redirect [[ArchWiki:アーカイブ]]
== ハードウェア ==
[[Category:アーカイブ]]

* Mediatek MT8173 Cortex-A72/A53 2.1GHz/1.7GHz クアッドコア HMP プロセッサ
* 4GB LPDDR3 RAM
* 13.3" 1920x1080 IPS ディスプレイ
* PowerVR GX6250 GPU
* 32GB または 64GB の eMMC
* 12時間動作する 4670 mAh バッテリー
* 1x USB 3.0 端子
* 1x USB Type-C 端子 (電源供給)

== インストール ==

以下の手順では Arch Linux ARM と標準の ChromeOS を切り替えて起動できるデュアルブート環境を構築します。内蔵 eMMC ドライブには手を加えず、Arch Linux ARM は完全に外部ストレージから起動するようにします。試しにインストールしたり ChromeOS を捨てたくない場合に推奨される構成です。

インストールする前に ChromeOS が最新であることを確認してください。

=== デベロッパーモードに切り替える ===
* ノートパソコンの電源を切ってください。
* ESC と Refresh キーを押しながら電源ボタンを押してリカバリモードで起動します。
* リカバリ画面で Ctrl-D を押してください (確認は出ません)。
* Enter を押してデベロッパーモードに切り替えると、ノートパソコンが再起動してシステムがリセットされます。リセットには約10-15分かかります。
{{Note|デベロッパーモードを有効にした場合、起動するたびに Ctrl-D を押すか、起動が進むまで30秒待機する必要があります。}}

=== 外部ストレージからの起動を有効化 ===
* デベロッパーモードで起動した後、Ctrl と Alt を押しながら T キーを押してください。crosh シェルが起動します。
* shell と入力して bash シェルを立ち上げます。
* {{ic|sudo su}} と入力して root になってください。
* 以下のコマンドを実行して USB ブートを有効化:
crossystem dev_boot_usb=1 dev_boot_signed_only=0
変更を適用するにはシステムを再起動する必要があります。

=== デュアルブートするためのルート USB または SD カードを作成 ===

{{Note|マイクロ SD カードにインストールする場合、USB 接続の SD カードアダプタを使うことを推奨します。ChromeOS カーネルは SD スロットで高速転送を行うため、カードの読み書きでエラーが発生する可能性があります。Arch Linux ARM カーネルは速度を落とすことでマイクロ SD スロットで安全に操作できるようにしています。}}

以下の手順では {{ic|sda}} デバイスの USB ドライブにインストールを行い、他の USB ドライブは接続していない状況を想定しています。SD カードを使う場合、デバイスを {{ic|mmcblk1}} に置き換えてください。

[[#外部ストレージからの起動を有効化]]の手順に従って root シェルを開いてください。

ChromeOS は認識したパーティションを全て自動でマウントするため、アンマウントしてください:
umount /dev/sda*

fdisk を起動して GPT パーティションテーブルを作成:
fdisk /dev/sda

fdisk プロンプトで以下を実行:
* g を押してください。新しい空の GPT パーティションテーブルが作成されます。
* w を押してパーティションテーブルを書き込んで終了してください。

マイクロ SD カードをパーティショニング:
cgpt create /dev/sda
cgpt add -i 1 -t kernel -b 8192 -s 65536 -l Kernel -S 1 -T 5 -P 10 /dev/sda

root ファイルシステムのパーティションを作成するために、{{ic|cgpt show}} の情報を使ってパーティションの大きさを計算する必要があります。{{ic|Sec GPT table}} の start カラムの値を確認してください。以下の例では 15633375 となります:
{{hc|localhost / # cgpt show /dev/sda|<nowiki>
start size part contents
0 1 PMBR
1 1 Pri GPT header
8192 65536 1 Label: "Kernel"
Type: ChromeOS kernel
UUID: E3DA8325-83E1-2C43-BA9D-8B29EFFA5BC4
Attr: priority=10 tries=5 successful=1

15633375 32 Sec GPT table
15633407 1 Sec GPT header</nowiki>}}

以下のコマンドを実行して root パーティションを作成 (xxxxx は確認した数字に置き換えてください):
cgpt add -i 2 -t data -b 73728 -s `expr xxxxx - 73728` -l Root /dev/sda

認識されているディスクパーティションを更新:
partx -a /dev/sda

root パーティションをフォーマット:
mkfs.ext4 /dev/sda2

root ファイルシステム tarball をダウンロードして展開:
cd /tmp
curl -LO http://os.archlinuxarm.org/os/ArchLinuxARM-oak-latest.tar.gz
mkdir root
mount /dev/sda2 root
tar -xf ArchLinuxARM-oak-latest.tar.gz -C root

カーネルをカーネルパーティションに書き込み:
dd if=root/boot/vmlinux.kpart of=/dev/sda1

root パーティションをアンマウント:
umount root
sync

インストールできたらコンピュータを再起動してください。

スプラッシュ画面で Ctrl-D を押して ChromeOS を起動するかわりに、Ctrl-U を押すことで外付けドライブから起動できます。

root でログインしたら (パスワードは "root" です)、以下のコマンドを実行することで無線ネットワークに接続できます:
wifi-menu

== 設定 ==

=== Xorg ===

現時点では PowerVR GX6250 GPU はサポートされていません。そのため、特定の Xorg ドライバーは不要です。最初から入っている modesetting ドライバーによってディスプレイが認識されます。

タッチパッドとタッチスクリーンを快適に使うために {{Pkg|xf86-input-evdev}} と {{pkg|xf86-input-synaptics}} よりも {{Pkg|xf86-input-libinput}} が推奨されます。タッチスクリーンのタッチ操作はディスプレイの向きとノートパソコンの向きが合っているときに揃います。

=== オーディオ ===
スピーカーを使うには以下のチャンネルのミュートを解除する必要があります。({{Pkg|alsa-utils}} に含まれている) ''alsamixer'' ユーティリティを使うことでミュートを解除できます。方向キーで操作して {{ic|m}} キーでチャンネルがアンミュートされます。[[PulseAudio]] などのオーディオミキサーをインストールする場合、alsamixer で F6 キーを使って pulseaudio からサウンドデバイスに切り替えてください。

* Speaker Channel
* DAC MIXL DAC L2
* DAC MIXL DAC R2
* DAC MIXL Sto DAC Mix L
* DAC MIXR DAC L2
* DAC MIXR DAC R2
* DAC MIXR Sto DAC Mix R
* DAC1 MIXL DAC1
* DAC1 MIXL Stereo ADC
* DAC1 MIXR DAC1
* DAC1 MIXR Stereo ADC
* 003 I05
* 004 I06
* SPK MIXL DAC L1
* SPK MIXR DAC R1
* SPKVOL L
* SPKVOL R
* SPOL MIX DAC L1
* SPOL MIX DAC R1
* SPOL MIX SPKVOL L
* SPOL MIX SPKVOL R
* SPOR MIX DAC R1
* SPOR MIX SPKVOL R

または、amixer を使って設定するには以下のコマンドを実行:
for i in 1 89 90 88 87 86 85 110 109 108 107 145 144 81 77 68 67 54 53 56 55 51 52; do amixer -c 0 cset numid=$i on; done

DAC1 (cset numid=10) のゲイン値は下げると良いでしょう。そうしないとボリュームを一番小さくしても音が多すぎる状態になります。

== 参照 ==
* [https://archlinuxarm.org/platforms/armv8/mediatek/acer-chromebook-r13 Arch Linux ARM のドキュメント]

2022年5月16日 (月) 10:30時点における最新版