「Microsoft Surface Pro 3」の版間の差分
(ページの作成:「Category:ノートパソコン en:Microsoft Surface Pro 3 {{Warning|製品保証は Windows の OEM イメージが存在する場合にのみ有効です。[http...」) |
(同期) |
||
1行目: | 1行目: | ||
[[Category:ノートパソコン]] |
[[Category:ノートパソコン]] |
||
[[en:Microsoft Surface Pro 3]] |
[[en:Microsoft Surface Pro 3]] |
||
+ | [[zh-CN:Microsoft Surface Pro 3]] |
||
{{Warning|製品保証は Windows の OEM イメージが存在する場合にのみ有効です。[http://answers.microsoft.com/en-us/surface/forum/surfpro-surfusingpro/would-dual-booting-the-surface-pro-void-its/da549e24-f986-4984-b081-25c029882163 こちら] によればデュアルブートにすることで保証が無効になることはありません。}} |
{{Warning|製品保証は Windows の OEM イメージが存在する場合にのみ有効です。[http://answers.microsoft.com/en-us/surface/forum/surfpro-surfusingpro/would-dual-booting-the-surface-pro-void-its/da549e24-f986-4984-b081-25c029882163 こちら] によればデュアルブートにすることで保証が無効になることはありません。}} |
||
38行目: | 39行目: | ||
== インストール == |
== インストール == |
||
− | systemd の bootctl を使う [[Systemd-boot]] (旧 Gummiboot) でインストールすることができます。[[ |
+ | systemd の bootctl を使う [[Systemd-boot]] (旧 Gummiboot) でインストールすることができます。[[インストールガイド]]の手順を全て完了したら、あと2つのことをやる必要があります。ローダーの中に vmlinuz が登録されていないため、新規インストールでは Secure Boot で起動することができません。 |
設定を行う一番簡単な方法は以下の通りです。再起動をする前に行なって下さい: |
設定を行う一番簡単な方法は以下の通りです。再起動をする前に行なって下さい: |
||
52行目: | 53行目: | ||
タッチパッドやスクリーンなどは最新のカーネルでサポートされていますが、ウェブカメラなどはサポートされていません。Arch Linux における Surface Pro 3 のサポート状況を追跡する github リポジトリが作られており、そこから現状を確認できます: [https://github.com/nuclearsandwich/surface3-archlinux]。 |
タッチパッドやスクリーンなどは最新のカーネルでサポートされていますが、ウェブカメラなどはサポートされていません。Arch Linux における Surface Pro 3 のサポート状況を追跡する github リポジトリが作られており、そこから現状を確認できます: [https://github.com/nuclearsandwich/surface3-archlinux]。 |
||
− | Surface のデバイスをサポートする、Surface Pro 3 専用の Linux カーネルパッケージも存在します。AUR の {{AUR|linux-surfacepro3}} からインストールできます。あるいは上流からパッチを取得してください。 |
+ | Surface のデバイスをサポートする、Surface Pro 3 専用の Linux カーネルパッケージも存在します。AUR の {{AUR|linux-surfacepro3}} からインストールできます。あるいは上流からパッチを取得してください [https://github.com/matthewwardrop/linux-surfacepro3]。 |
=== パッチを適用してカーネルをコンパイル === |
=== パッチを適用してカーネルをコンパイル === |
||
61行目: | 62行目: | ||
*最新の RC: [https://github.com/shvr/fedora-surface-pro-3-kernel/commits/master master ブランチ]}} |
*最新の RC: [https://github.com/shvr/fedora-surface-pro-3-kernel/commits/master master ブランチ]}} |
||
− | ==== |
+ | ==== Surface Pro 3 の Linux カーネルハードウェアパッチ ==== |
+ | カーネル 4.3 以上では、マルチタッチとカメラのパッチだけが必要です。 |
||
*[https://github.com/shvr/fedora-surface-pro-3-kernel/blob/f23/surface-pro-3-Add-support-driver-for-Surface-Pro-3-b.patch カメラパッチ] |
*[https://github.com/shvr/fedora-surface-pro-3-kernel/blob/f23/surface-pro-3-Add-support-driver-for-Surface-Pro-3-b.patch カメラパッチ] |
||
*[https://github.com/shvr/fedora-surface-pro-3-kernel/blob/f23/Add-Microsoft-Surface-Pro-3-camera-support.patch ハードウェアボタンパッチ] |
*[https://github.com/shvr/fedora-surface-pro-3-kernel/blob/f23/Add-Microsoft-Surface-Pro-3-camera-support.patch ハードウェアボタンパッチ] |
||
70行目: | 72行目: | ||
=== タッチパッドの有効化 === |
=== タッチパッドの有効化 === |
||
− | {{Pkg|xf86-input-synaptics}} パッケージを[[インストール]]して、以下を {{ic|/ |
+ | {{Pkg|xf86-input-synaptics}} パッケージを[[インストール]]して、カーネルパッチを適用し、以下を {{ic|/etc/X11/xorg.conf.d/10-multitouch.conf}} に追加してください (参照: [https://github.com/matthewwardrop/linux-surfacepro3/issues/1 GitHub]): |
− | Section "InputClass" |
+ | Section "InputClass" |
− | + | Identifier "Default clickpad buttons" |
|
+ | MatchDriver "synaptics" |
||
− | MatchIsPointer "on" |
||
+ | Option "ClickPad" "true" |
||
− | MatchDevicePath "/dev/input/event*" |
||
+ | Option "SoftButtonAreas" "50% 0 82% 0 0 0 0 0" |
||
− | Driver "evdev" |
||
− | + | Option "SecondarySoftButtonAreas" "58% 0 0 15% 42% 58% 0 15%" |
|
− | Option "product" "07dc" |
||
− | Option "IgnoreAbsoluteAxes" "True" |
||
EndSection |
EndSection |
||
+ | |||
+ | === ペンの設定 === |
||
+ | ペンを動作させるには設定が必要です。{{Pkg|xf86-input-wacom}} パッケージを[[インストール]]して {{ic|/usr/share/X11/xorg.conf.d/10-evdev.conf}} の {{ic|MatchIsTablet}} セクションをコメントアウトしてください。さらに、{{ic|/usr/share/X11/xorg.conf.d/50-wacom.conf}} の N-Trig の {{ic|MatchProduct}} 行に {{ic|1B96:1B05 Pen}} を追加してください。また、紫の Bluetooth ボタンをトリガとして使うことができます (参照: [https://www.reddit.com/r/SurfaceLinux/comments/3mu28a/sp3_pen_tip_button_working/ Reddit])。 |
||
+ | |||
+ | === 仮想キーボード === |
||
+ | デスクトップ環境によって、様々な仮想キーボードを使うことができます。{{Pkg|onboard}} が使いやすく安定しています。最適な設定方法は [https://github.com/Vistaus/surface3-arch-antergoslinux/issues/5 こちら] にあります。[[GNOME]] を使用している場合、より良い統合を行うための拡張が2つ存在します ([https://extensions.gnome.org/extension/992/onboard-integration/ 1], [https://extensions.gnome.org/extension/993/slide-for-keyboard/ 2])。 |
||
=== Secure Boot が有効な状態で起動 === |
=== Secure Boot が有効な状態で起動 === |
||
Secure Boot が有効な UEFI で推奨されるブートローダーは [[systemd-boot]] です。 |
Secure Boot が有効な UEFI で推奨されるブートローダーは [[systemd-boot]] です。 |
||
− | Secure Boot で起動するには、次のパッケージが必要になります: {{Pkg|efibootmgr}}, {{Pkg| |
+ | Secure Boot で起動するには、次のパッケージが必要になります: {{Pkg|efibootmgr}}, {{Pkg|efitools}}。 |
参照: [https://bbs.archlinux.org/viewtopic.php?pid=1570523#p1570523 Surface Pro 3 and Secure Boot post-install]。 |
参照: [https://bbs.archlinux.org/viewtopic.php?pid=1570523#p1570523 Surface Pro 3 and Secure Boot post-install]。 |
||
+ | |||
+ | {{ic|/boot/EFI/systemd/systemd-bootx64.efi}} を {{ic|/boot/EFI/systemd/loader.EFI}} にコピーしてください。 |
||
{{ic|/usr/lib/prebootloader/HashTool.efi}} と {{ic|/usr/lib/prebootloader/PreLoader.efi}} を {{ic|/boot/EFI/systemd/}} にコピーしてから {{ic|PreLoader.efi}} の NVRAM エントリを作成してください: |
{{ic|/usr/lib/prebootloader/HashTool.efi}} と {{ic|/usr/lib/prebootloader/PreLoader.efi}} を {{ic|/boot/EFI/systemd/}} にコピーしてから {{ic|PreLoader.efi}} の NVRAM エントリを作成してください: |
2016年9月15日 (木) 23:43時点における版
このページでは Microsoft Surface Pro 3 タブレットで Arch Linux を動作させるのに必要な情報を集めています。
目次
インストーラの起動
USB から起動するには、USB や SD カードから起動するようにタブレットを設定する必要があります。また、Secure Boot を無効にすると、起動するたびに "Surface" のスプラッシュロゴに合わない赤い背景が表示されるので、無効化しないほうが良いでしょう。
Surface Pro 3 には3種類のブートが存在します [1]:
- 通常モード
- 何も操作しないと通常モードで起動します。UEFI 設定の "Alternate Boot order" から起動順序を変更できます。
- UEFI 設定の起動
- デバイスの電源を切る (あるいは再起動する、ただし電源オフの方が安全です)
- Volume up を押す、そのまま押し続ける
- 電源ボタンを押す
- Surface ロゴが表示されるまで待つ
- Volume up を離す
- UEFI 設定メニューが表示されます
- USB/SD カードの起動
- デバイスの電源を切る
- Volume down を押す、そのまま押し続ける
- 電源ボタンを押す
- Surface ロゴが表示されるまで待つ
- Volume down を離す
Secure Boot の無効化
UEFI 設定を起動して、Secure Boot Control > Disable を選択してください。それからインストールに進んで下さい。詳しくは [2] を参照。
Secure Boot で起動
Unified Extensible Firmware Interface#Secure Boot を見て下さい。
インストール
systemd の bootctl を使う Systemd-boot (旧 Gummiboot) でインストールすることができます。インストールガイドの手順を全て完了したら、あと2つのことをやる必要があります。ローダーの中に vmlinuz が登録されていないため、新規インストールでは Secure Boot で起動することができません。
設定を行う一番簡単な方法は以下の通りです。再起動をする前に行なって下さい:
- chroot から退出する。ただし何もアンマウントしないで下さい。
/mnt/boot/EFI/boot/bootx64.efi
を/mnt/boot/EFI/boot/loader.efi
に移動/boot/EFI/boot/bootx64.efi
とHashTool.efi
を/mnt/boot/EFI/boot/
にコピー (/boot
に HashTool が存在しない場合は/usr/run
の中を見て下さい)
これで、Gummitboot ローダーを起動するための Preloader が有効になり、何か署名されていないものが検出されると、HashTool.efi
を起動して vmlinuz-image バイナリに署名を行います。署名がされていても、されていなくても、ハッシュの保存処理が繰り返されるので、Secure Boot が有効になっていても自由にカーネルを起動することが可能です。
設定
タッチパッドやスクリーンなどは最新のカーネルでサポートされていますが、ウェブカメラなどはサポートされていません。Arch Linux における Surface Pro 3 のサポート状況を追跡する github リポジトリが作られており、そこから現状を確認できます: [3]。
Surface のデバイスをサポートする、Surface Pro 3 専用の Linux カーネルパッケージも存在します。AUR の linux-surfacepro3AUR からインストールできます。あるいは上流からパッチを取得してください [4]。
パッチを適用してカーネルをコンパイル
カーネル/コンパイル/伝統的な方法#ビルド設定を参照してください。
Surface Pro 3 の Linux カーネルハードウェアパッチ
カーネル 4.3 以上では、マルチタッチとカメラのパッチだけが必要です。
タッチパッドの有効化
xf86-input-synaptics パッケージをインストールして、カーネルパッチを適用し、以下を /etc/X11/xorg.conf.d/10-multitouch.conf
に追加してください (参照: GitHub):
Section "InputClass" Identifier "Default clickpad buttons" MatchDriver "synaptics" Option "ClickPad" "true" Option "SoftButtonAreas" "50% 0 82% 0 0 0 0 0" Option "SecondarySoftButtonAreas" "58% 0 0 15% 42% 58% 0 15%" EndSection
ペンの設定
ペンを動作させるには設定が必要です。xf86-input-wacom パッケージをインストールして /usr/share/X11/xorg.conf.d/10-evdev.conf
の MatchIsTablet
セクションをコメントアウトしてください。さらに、/usr/share/X11/xorg.conf.d/50-wacom.conf
の N-Trig の MatchProduct
行に 1B96:1B05 Pen
を追加してください。また、紫の Bluetooth ボタンをトリガとして使うことができます (参照: Reddit)。
仮想キーボード
デスクトップ環境によって、様々な仮想キーボードを使うことができます。onboard が使いやすく安定しています。最適な設定方法は こちら にあります。GNOME を使用している場合、より良い統合を行うための拡張が2つ存在します (1, 2)。
Secure Boot が有効な状態で起動
Secure Boot が有効な UEFI で推奨されるブートローダーは systemd-boot です。
Secure Boot で起動するには、次のパッケージが必要になります: efibootmgr, efitools。
参照: Surface Pro 3 and Secure Boot post-install。
/boot/EFI/systemd/systemd-bootx64.efi
を /boot/EFI/systemd/loader.EFI
にコピーしてください。
/usr/lib/prebootloader/HashTool.efi
と /usr/lib/prebootloader/PreLoader.efi
を /boot/EFI/systemd/
にコピーしてから PreLoader.efi
の NVRAM エントリを作成してください:
efibootmgr -d /dev/sdX -p Y -c -L Preloader -l /EFI/systemd/PreLoader.efi
エントリが作成されたこと、ブート順で一番最初になっていることを確認:
efibootmgr
ブートローダーでカーネルを登録してください: Unified Extensible Firmware Interface#Secure Boot。HashTool.efi と vmlinuz-linux を登録してから、システムを再起動します。これで Secure Boot が有効でも起動できるはずです。
トラブルシューティング
Invalid signature detected check secure boot policy in setup
Secure Boot データベースを削除して Microsoft & CA で初期化すると発生します。以下の手順で修復できます:
- リセット後、電源を切って SD/USB から起動できるか試して下さい。起動できず何度もメッセージが表示される場合:
- TPM & SecureBoot を有効にして Alternate System Order を SSD Only にしてください
- もう一度データベースをリセットしてください
- Microsoft と CA をもう一度登録してください
- volume down で sd/usb を再起動します
- Secure Boot のインストールの手順に従って下さい
上記の設定をしても直らない場合、archiso イメージをもう一度書き込んで再度試して下さい。
キーボードカバーが機能しない
再起動すると問題が発生することがあります。シャットダウンか再起動すれば解決します。