Fbsplash
Fbsplash (旧名 gensplash) は Linux 環境向けのスプラッシュ画面のユーザー空間実装です。システムの起動時に Linux のフレームバッファレイヤーを使ってグラフィカル環境を提供します。
目次
インストール
Fbsplash
fbsplashAUR パッケージをインストールしてください。(この記事の後ろで説明している) コンソール壁紙を使うには linux-fbcondecorAUR[リンク切れ: パッケージが存在しません] などの fbcondecor のパッチが適用されたカーネルをインストールする必要があります。
テーマ
テーマは AUR で fbsplash-theme を検索したり、GNOME-Look.org や KDE-Look.org で見つかります。
設定
プレビュー
再起動や設定を行わずにインストールするテーマを選択するには、splash_manager
コマンドを使用します。
このコマンドは、X で実行するのではなく、TTY から実行する必要があります。
例えば、arch-black テーマをインストールした後、再起動せずにサイレントモードでテストするには、次のようにします。
splash_manager -c demo -t arch-black --steps 100
詳細については:
splash_manager --help
Configuration file
インストールしたテーマを /etc/conf.d/splash
に追加します。画面の解像度を指定して、スペースを制約することもできます。
/etc/conf.d/splash
... SPLASH_THEMES = " arch-black arch-banner-icons/1280x1024.cfg arch-banner-noicons/1280x1024.cfg " ...
カーネルコマンドライン
ブートローダーのカーネルコマンドラインパラメータに quiet loglevel=3 logo.nologo gfxpayload=keep console=tty1 splash=silent,fadein,fadeout,theme:arch-banner-icons
などと設定してください。詳しくはカーネルパラメータを参照。
パラメータ loglevel=3
はハードウェアに問題があるときもスプラッシュにカーネルメッセージを表示しないようにします (最近の initscript はデフォルトでこのパラメータを設定しません)。initcpio のメッセージを非表示にするには quiet
が必要です。logo.nologo
はブートロゴを削除します (linux-fbcondecorAUR[リンク切れ: パッケージが存在しません] を使用する場合は必要ありません)。console=tty1
はシステムメッセージを tty1 にリダイレクトします。splash=silent,fadein,fadeout,theme:arch-banner-icons
はスプラッシュだけの起動画面を表示し、arch-banner-icons テーマがフェードイン・フェードアウトします。
設定ファイル
インストールしたテーマを /etc/conf.d/splash
に配置してください。画面解像度を指定することで initcpio のスペースを確保できます:
/etc/conf.d/splash
SPLASH_THEMES=" arch-black arch-banner-icons/1280x1024.cfg arch-banner-noicons/1280x1024.cfg"
initcpio で Fbsplash を起動
uresume や encrypt フックを使用する場合、mkinitcpio.conf でそれらの後に fbsplash を追加します。例:
/etc/mkinitcpio.conf
HOOKS="base udev autodetect [...] keymap encrypt uresume fbsplash"
mkinitcpio で initcpio を再生成してください。詳しくは mkinitcpio#イメージ作成とアクティベーション を参照。
fbsplash が動作しない場合、KMS (Kernel Mode Setting) を使っているときは、適当なドライバーを mkinitcpio.conf に追加してみてください。
コンソール壁紙
Fbcondecor (例: linux-fbcondecorAUR[リンク切れ: パッケージが存在しません]) をサポートするカーネルを使っている場合、スプラッシュ画面の後ろにグラフィカルなコンソール壁紙を表示できます。
現在 (2015年)、fbsplashAUR パッケージに入っているコンソール壁紙を設定するデーモンはかなり古くなっています。しかしながら、プログラムは今でもちゃんとコンソール壁紙を扱うことができます。/usr/bin/splash_manager
や /usr/bin/fbcondecor_ctl
を見て手動でコンソール壁紙を設定するか、systemd ユニットを作成して使って下さい。
スプラッシュ画面に興味がなくても、コンソール壁紙を使うにはスプラッシュテーマが必要になります。AUR から既存のテーマ fbsplash-theme を取得するか /etc/splash/
に自分でテーマを作成してください。テーマの .cfg
ファイルのパラメータでコンソール壁紙を有効にするのに必要なのは pic
だけです。
スプラッシュ画面の代わりに、コンソール壁紙と Arch Linux のブートメッセージだけを表示したい場合、カーネルコマンドラインを変更して verbose モードを使用して下さい:
quiet console=tty1 splash=verbose,theme:arch-banner-icons