MSI Wind U100

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この記事では MSI Wind U100 ノートパソコン/サブノートパソコンを扱います。

ハードウェア

  • CPU: Intel Atom N270 1.6Ghz
  • メモリ: 1024 Mb, DDR2 667Mhz (オプション)
  • HDD: WD 80Gb SATA (オプション)
  • VGA: Intel 945 GMA, 64 MB DDR
  • ディスプレイ: 1024x600, 10.2" ワイドスクリーン
  • WLAN: Realtek RTL8187SE , 802.11 a/b/g
  • LAN: Realtek RTL8101/02
  • カメラ: 1.3 Mpix
  • バッテリー: LI-ON 3 cell 2200 mAh, 連続使用2時間 (オプション)
  • Bluetooth, カードリーダー, 3x USB 2.0 端子
  • タッチパッド: Synaptics または Sentelic 製

lspci

00:00.0 Host bridge: Intel Corporation Mobile 945GME Express Memory Controller Hub (rev 03) 
00:02.0 VGA compatible controller: Intel Corporation Mobile 945GME Express Integrated Graphics Controller (rev 03)
00:02.1 Display controller: Intel Corporation Mobile 945GM/GMS/GME, 943/940GML Express Integrated Graphics Controller (rev 03)
00:1b.0 Audio device: Intel Corporation 82801G (ICH7 Family) High Definition Audio Controller (rev 02)
00:1c.0 PCI bridge: Intel Corporation 82801G (ICH7 Family) PCI Express Port 1 (rev 02)
00:1c.1 PCI bridge: Intel Corporation 82801G (ICH7 Family) PCI Express Port 2 (rev 02)
00:1d.0 USB Controller: Intel Corporation 82801G (ICH7 Family) USB UHCI Controller #1 (rev 02)
00:1d.1 USB Controller: Intel Corporation 82801G (ICH7 Family) USB UHCI Controller #2 (rev 02)
00:1d.2 USB Controller: Intel Corporation 82801G (ICH7 Family) USB UHCI Controller #3 (rev 02)
00:1d.3 USB Controller: Intel Corporation 82801G (ICH7 Family) USB UHCI Controller #4 (rev 02)
00:1d.7 USB Controller: Intel Corporation 82801G (ICH7 Family) USB2 EHCI Controller (rev 02)
00:1e.0 PCI bridge: Intel Corporation 82801 Mobile PCI Bridge (rev e2)
00:1f.0 ISA bridge: Intel Corporation 82801GBM (ICH7-M) LPC Interface Bridge (rev 02)
00:1f.2 IDE interface: Intel Corporation 82801GBM/GHM (ICH7 Family) SATA IDE Controller (rev 02)
01:00.0 Ethernet controller: Realtek Semiconductor Co., Ltd. RTL8101E/RTL8102E PCI Express Fast Ethernet controller (rev 02)
02:00.0 Network controller: Realtek Semiconductor Co., Ltd. RTL8187SE Wireless LAN Controller (rev 22)

他のワイヤレスカードが搭載されていることもあります:

02:00.0 Network controller: Atheros Communications Inc. AR928X Wireless Network Adapter (PCI-Express) (rev 01)

インストール

MSI Wind U100 に Arch をインストールする方法は複数あります。USB メモリやメモリーカード、あるいは外付けの CD/DVD ドライブから起動するのが最も一般的です。カテゴリ:Arch の入手とインストールをみてください。

ノートパソコンに外付けデバイス (CD ドライブまたは USB メモリ) を接続したら、起動中に F11 キーを押してブートデバイスメニューを開いて、適切なデバイスを選択してからインストールを行ってください。

CPU

cpufreq

acpi-cpufreq ドライバーを使用することで CPU を 800MHz までクロックダウンすることができます (p4-clockmod ドライバーも機能しますが、ondemand などのガバナーで使うようにできていないため、ホットキーを使ったり AC 電源を抜いたときなどの ACPI イベント時に手動でクロックダウンすることしかできません。CPU の使用率にあわせて自動的に周波数をスケーリングするには反応が遅すぎるためカーネルはガバナーの使用を拒否します。ただし p4-clockmod ドライバーでは CPU を 200MHz までクロックダウンできます)。cpufreq-ondemand ガバナーを使用すると良いでしょう。

オーバークロック

BIOS をアップグレードすることで MSI Wind をオーバークロックすることが可能です。オーバークロック (ターボモード) は Fn+F10 で有効になりますが、/proc/cpuinfocpufreq-info でオーバークロックは認識されません。

マルチメディア

オーディオ

ALSA を使うことで特に設定をしなくても音が鳴ります。詳しくは ALSA の記事をみてください。

ビデオ

オンボードグラフィックは Intel ドライバーを使用します。Intel をみてください。特に設定は必要ありません。

ウェブカメラ

まず、Fn+F6 ホットキーでウェブカメラを有効にしてください。動作しない場合、モジュールをロードしてみてください。デフォルトでは uvcvideo モジュールによってサポートされます。ロードするには:

# modprobe uvcvideo

自動的にウェブカメラドライバーをロードしたい場合、カーネルモジュールをみてください。

ウェブカメラの解像度は 640x480 です。高解像度で動画を録画するとフレームレートが低下するので注意してください。

ネットワーク

ワイヤレス

lspci を実行して搭載されているカードを確認してください。U100 に使われているカードとして以下のカードが確認されています:

  • Realtek 8187se B/G
  • Ralink RT2860 B/G/N
  • Atheros AR928X B/G/N

lspci の出力には会社名が含まれているはずです。

Realtek

カーネル 2.6.29 以上であれば、ドライバーはカーネルに含まれています。モジュールは rtl8187se で、特に何も設定しなくてもロードされるはずです。ネットワークアダプタにはバグが存在し、特に改善される見込みもありません。カーネルに含まれているモジュールの代わりに ndiswrapper を使うことが推奨されます。

Ralink

RT2860 は rt2x00pci ドライバーによって問題なく動作します。

Atheros

AR5001 (rev 02) は ath5k または mad wifi ドライバーによって問題なく動作します。

Bluetooth

一部の MSI Wind には USB の Bluetooth モジュールが搭載されています。(btusb, bluetooth, rfkill モジュールによって) 自動的に認識されます。ただし、起動時に Bluetooth がオフになっていた場合 Fn+F11 で Bluetooth を切り替えられないというバグが存在します (Fn+F11 による Wifi の切り替えは問題ありません)。BT が無効の状態で Linux を再起動した場合、バグの存在しない Windows や他のディストリビューション (BackTrack 4 は問題ないと報告があります) を使って Bluetooth を有効にしてください。将来的には修正される可能性があります。

タッチパッド

Sentelic

Sentelic Finger Sensing Pad ドライバー (バージョン 1.0.0) はカーネル 2.26.32 以上で含まれていますが、設定ユーティリティ (fspc) を正しく動作させるには難があります。以下のコマンドを root で実行することでパッドを手動で設定できます:

タップでクリックを無効化:

# echo -n c>>/sys/devices/platform/i8042/serio1/flags

タップの縦スクロールを無効化:

# echo -e \0>>/sys/devices/platform/i8042/serio1/vscroll

タップの横スクロールを無効化:

# echo -e \0>>/sys/devices/platform/i8042/serio1/hscroll

Synaptics

一部の U100 には Synaptics 製のタッチパッドが搭載されています。Synaptics のドライバーについては Synaptics タッチパッドを見てください。タッチパッドの縁を使用する縦・横スクロールも動作します:

/etc/X11/xorg.conf.d/10-synaptics.conf
Section "InputClass"
      Identifier "touchpad"
      Driver "synaptics"
      MatchIsTouchpad "on"
             Option "TapButton1" "1"
             Option "TapButton2" "2"
             Option "TapButton3" "3"
             Option "VertEdgeScroll" "on"
             Option "HorizEdgeScroll" "on"
             ...
EndSection

LAN

Ethernet アダプタはカーネル 2.26.31 以上で含まれている r8169 モジュールで機能します。

メモリスティックリーダー

マルチカードリーダーは自動的に動作します。

場合によってはメモリカードを取り除いてもブロックデバイスツリーが udev によって更新されないことがあります。以下のコマンドを使って手動で更新してください:

# udevadm trigger

電源管理

pm-utils は特に問題なく動作します。ただし、一部のユーザーは resume フックを追加して autodetect フックを削除しないと正しく機能しないと報告しています。

参照