KDE Wallet
KDE Wallet Manager は KDE システムでパスワードを管理するためのツールです。KDE ウォレットサブシステムを使うことで秘密を守ることだけでなく、KDE ウォレットと連動する全てのアプリケーションのパスワードを管理することができます。
目次
ログイン時に KDE ウォレットを自動的にアンロック
KDE ウォレットのパスワードがあなたの使用しているユーザーのパスワードと同じ場合、ログイン時に自動的にロックを解除することができます。
kwallet-pam パッケージをインストールしてください。
SDDM を使っていない場合、利用しているディスプレイマネージャの PAM ファイルを編集し、適当なセクションの下に以下の2行を追加してください:
auth optional pam_kwallet5.so session optional pam_kwallet5.so auto_start
例えば LightDM の場合、/etc/pam.d/lightdm
と /etc/pam.d/lightdm-greeter
ファイルを編集してください:
/etc/pam.d/lightdm
#%PAM-1.0 auth include system-login auth optional pam_kwallet5.so account include system-login password include system-login session include system-login session optional pam_kwallet5.so auto_start
GDM であれば /etc/pam.d/gdm-password
を編集してください。
再起動後、Kwallet のパスワードとユーザーのパスワードが同じ場合、自動的にウォレットのロックが解除されます。
KDE ウォレットを使って ssh 鍵を保存
まず、SSH エージェントが動いていることを確認してください。
ksshaskpass パッケージをインストールしてください。
自動起動ファイルを作成して chmod で実行可能属性を付与します:
~/.config/autostart-scripts/ssh-add.sh
#!/bin/sh ssh-add </dev/null
また、SSH_ASKPASS
環境変数をセットするスクリプトを読み込む必要があります:
export SSH_ASKPASS="/usr/bin/ksshaskpass"
パスワードを要求して SSH 鍵を解除します。再起動後は kwallet にパスワードを与えた時に SSH 鍵が解除されます。
新しい鍵を追加して kwallet でパスワードを保存するには以下のコマンドを使って下さい:
$ ssh-add /path/to/new/key </dev/null
そして上述のように ~/.config/autostart-scripts/ssh-add.sh
の鍵のリストに鍵を追加してください。そうすると kwallet パスワードでロックが解除されます。
KDE ウォレットと firefox
Firefox には KDE5 Wallet を使ってパスワードを保存させるアドオンが存在します。
KDE ウォレットと chromium
Chrome/Chromium は初めからウォレットに対応しています。
有効にするには --password-store=kwallet
または --password-store=detect
を使って Chromium ブラウザを起動してください。変更を永続化したい場合、Chromium 設定#フラグを永続的に設定を見てください (CHROMIUM_USER_FLAGS の設定は機能しません)。