Teclast X98 Plus II
Teclast X98 Plus II は 2 in 1 のタブレット PC デバイスです。9.7 インチの Retina ディスプレイを搭載しており最大解像度は 2048x1536 です。Teclast X98 Plus II はデュアル OS をサポートしており、ユーザーは Windows 10 と Android 5.1 オペレーティングシステムを使用することができます。第5世代の Intel Atom Z8300 と第8世代の Intel HD グラフィックに 4GB の RAM が入っています。
X98 Plus II タブレットでは x86_64 版の Arch Linux を起動することができますが、執筆時点ではハードウェアのサポートに問題があります。
インストール
X98 Plus II タブレットには通常の x86 PC と同じ UEFI BIOS が搭載されています。起動時に "volume up" ボタンを押し続けることで BIOS に入ることができます。BIOS はタッチスクリーンで操作可能です。また、otg アダプタで USB キーボードを接続して、CANC
を押して方向キーで操作することもできます。
特定の UEFI パーティションから起動するには、BIOS インターフェイスの最後の "Save & Exit" タブを開いて、"Boot Override" セクションでパーティションを選択してください。ライブ USB から起動して通常通りにインストールすることができます。インストールを完了するには USB ハブと WiFi、または Ethernet ドングルを使ってください。
Linux は外付けの USB ストレージあるいは内蔵の eMMC に問題なくインストールできます。内蔵メモリの末尾に Linux 用にパーティションを2つ追加しても問題ないことを確認済みです。
Systemd-boot だと問題が発生するため、GRUB を使ってください。
グラフィカルブートローダーから Linux を自動的に起動する方法はまだ発見されておらず、毎回手動で BIOS から起動する必要があります。
設定
タッチスクリーン
タッチスクリーンのドライバーは Linux カーネルのメインラインに取り込まれています。
使用するにはファームウェアが必要です。以下のコマンドを実行することでダウンロードできます:
$ wget -qO- https://gist.githubusercontent.com/Keziolio/caed197e8cff640b00e766aa55c7bea6/raw/104dde63bae574acf8143a7080bd7c95629e02df/firmware.base64 | base64 -d > firm.fw
ファームウェアを /lib/firmware/silead/mssl1680.fw
にインストールすることで、タッチスクリーンが動作するはずです。
動作しない場合、xf86-input-libinput
をアンインストールして xf86-input-evdev
を使ってみてください。
Xorg では動作しますが、Wayland では問題が起こるかもしれません。Weston はタッチスクリーンを正しくサポートしていますが、他のコンポジタには機能が欠けていることがあります。
デフォルトではタッチスクリーンの精度が十分ではないので、キャリブレーションが必要です。
トラブルシューティング
以下の機能は動作しません:
- ビデオ出力
- ディスプレイのバックライトスライダー
- USB OTG
電源管理
バッテリーや充電の状態は認識されません。
関連するバグレポート:
- https://bugs.launchpad.net/ubuntu/+bug/1569995
- https://bugzilla.redhat.com/show_bug.cgi?id=1337627
- https://bugzilla.kernel.org/show_bug.cgi?id=88471
- https://bugzilla.kernel.org/show_bug.cgi?id=150821
dmesg に出力される ACPI 関連の警告が関連しているかもしれません。
電源ボタンとボリューム‐ボタン
完全に反応しません。電源のボタンについては、電源管理の問題が関連している可能性があります。