Paramano
Paramano は GPL でリリースされている GTK3 アプリケーションで、トレイアイコンからコアのガバナーや周波数を選択したり、バッテリーの情報をグラフィカルに表示することができます。Paramano はデスクトップ環境に依存せず GTK3 とシステムトレイ、sudo だけに依存するように作られています。Xfce, LXDE, dwm などのウィンドウマネージャとよくマッチします。
略史
オリジナルのバージョンは 0.2.x.dev1-3 で開発終了し (2009年)、やがて /proc/acpi/
が廃止されて使えなくなりました。そこでオリジナルのプロジェクトをフォークして、trayfreq-archlinux と名前が変更され、trayfreq をもう一度機能させることが目標になりました。
後になって名前が Paramano に変更されました。特に意味のない命名でしたが、現在はイタリア語で 'cuff' を意味するからということになっています。
機能
- 現在の CPU の周波数を最大値からの比率でアイコンとして表示
- CPU アイコンを右クリックすると、周波数やガバナーを選択できるメニューが表示されます
- バッテリーの状態 (充電中または放電中) と残量を表示するアイコン (任意)
- バッテリーアイコンの上にマウスを乗せると完全に充電・放電されるまでの予想時間が表示されます
- AC アダプタに接続されているかどうかにあわせて CPU ガバナーを自動的に切り替え
USR1
シグナルを送信することで即座に設定をリロードできます- 軽量かつデスクトップ環境に依存しない
インストール
AUR から paramanoAUR をインストールしてください。インストール後、任意で設定ファイルを編集してください。ユーザーごとに設定をしたい場合、ホームディレクトリに設定ファイルを作成します:
$ cp /etc/paramano.conf ~/.paramano.conf
このファイルを使いたくない場合、システム全体の設定ファイルを変更してください。この選択は自由です。
お好きなエディタで設定ファイル (/etc/paramano.conf
または ~/.paramano.conf
) を開いてください。全てコメントアウトされているので、必要に応じてアンコメントしてください。デフォルトの周波数を設定した場合、ガバナーは上書きされます。
トラブルシューティングとヒント
デスクトップファイル は /etc/xdg/autostart/
にインストールされます。インストール後には自動的に起動するようになりますが、自動的に起動させたくない場合は、GNOME#スタートアップアプリケーションを参考に、Paramano を対象から外してください。
Paramano がガバナーを変更しないときは、Paramono が root で動いていないことを検知し、sudo により root 権限への昇格を試みています。しかし、/usr/bin/paramano-set
へパスワード不要でアクセスできる必要があります。sudo#エントリの例のように、次の行を /etc/sudoers
に加えてください:
your_user_name ALL = NOPASSWD: /usr/bin/paramano-set