Pantheon

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2015年7月4日 (土) 01:59時点におけるKusakata (トーク | 投稿記録)による版
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Pantheon は elementary OS ディストリビューションのために作成されたデスクトップ環境です。Vala と GTK3 ツールキットを使ってスクラッチから書かれています。ユーザビリティと外観に関して言うと、GNOME Shell や Mac OS X と似ているところをいくつか持っているデスクトップです。

インストール

Pantheon は複数のパッケージに分割されており、上流から毎日更新している非公式リポジトリが存在します。このリポジトリを使用するには以下の行を /etc/pacman.conf のソースの一番上に追加してください:

[pantheon]
SigLevel = Optional
Server = http://pkgbuild.com/~alucryd/$repo/$arch
ノート: Pantheon 関係の PKGBUILD は全て Alucryd の GitHub リポジトリに存在します。

また、ソースからパッケージをビルドしたいユーザーのために、リポジトリにあるパッケージは全て AUR からも入手できます。

pantheon-session-bzrAUR のインストールから始めれば、最小のデスクトップインターフェイスを作ることができます。このパッケージによって以下のコアコンポーネントがインストールされます:

  • cerbere-bzrAUR: Pantheon のコアアプリが動いているのを監視するサービス
  • gala-bzrAUR: ウィンドウマネージャ
  • wingpanel-bzrAUR: トップパネル

さらに、Pantheon Shell を完全に動作させるために以下のパッケージもインストールすることを推奨します:

ノート: bzr 以外のパッケージを使用すると問題が発生します。パッケージの名前に -bzr を付け加えることで、最新のパッケージがインストールできます。
ノート: plug もインストールする必要があります、AUR で "switchboard-plug-*" を検索するか、Alucryd の GitHub リポジトリを見て下さい。

以下のフォントのインストールも推奨されます:

  • ttf-opensansAUR: Open Sans フォント
  • ttf-raleway-font-familyAUR: Raleway フォントファミリー
  • ttf-dejavu: Bitstream Vera フォントベースのフォントファミリー
  • ttf-droid: Google によって Android の一部としてリリースされている多目的フォント
  • ttf-freefont: Unicode 文字セットをカバーしているフリーのアウトラインフォントのセット
  • ttf-liberation: Red Hat の Liberation フォント

追加情報

古い evolution-data-server を使用するパッケージ

dexter-contacts-bzrAURfeedler-bzrAUR は evolution-data-server 3.2 を使っているためビルドされません。Arch Linux はバージョン 3.10 を提供しており、異なる Vala API が使われています。

Pantheon を起動する

ディスプレイマネージャを使う

pantheon-session-bzrAURgdmlightdm などのディスプレイマネージャのためのセッションエントリが入っています。

ノート: cerbere の bzr バージョンを使うか 'gala' を監視プロセスに追加するようにしてください。

.xinitrc を使う

~/.xinitrc を使って Pantheon シェルを起動することも可能です。以下のコードは Pantheon セッションを起動します:

#!/bin/sh
 
if [ -d /etc/X11/xinit/xinitrc.d ]; then
  for f in /etc/X11/xinit/xinitrc.d/*; do
    [ -x "$f" ] && . "$f"
  done
  unset f
fi

gsettings-data-convert &
xdg-user-dirs-gtk-update &
/usr/lib/polkit-gnome/polkit-gnome-authentication-agent-1 &
/usr/lib/gnome-settings-daemon/gnome-settings-daemon &
/usr/lib/gnome-user-share/gnome-user-share &
eval $(gnome-keyring-daemon --start --components=pkcs11,secrets,ssh,gpg)
export GNOME_KEYRING_CONTROL GNOME_KEYRING_PID GPG_AGENT_INFO SSH_AUTH_SOCK
exec cerbere
ノート: Pantheon が正しく起動せず、マウスカーソルが表示されないなどのエラーが起こることがあります。このような場合にはウィンドウマネージャの 'gala' を cebere の監視プロセスリストに追加する必要があります。ここ にあるようにして dconf-editor で追加できます。dconf-editor は root で実行してはいけません。

アプリケーションの自動起動

Pantheon は ~/.xinitrc で起動した場合、XDG の自動起動をサポートしていません。しかしながら、systemd ユニットを提供していないアプリケーションを自動起動するための方法が3つ存在します:

  • ~/.xinitrc に (できれば exec cerbere 行の直前に) プログラムを追加することができます。単発のプログラムの場合この方法が好ましいでしょう。
  • もしくは dconf-editor を使って org.pantheon.cerbere.monitored-processes キーを編集して自動起動したいプログラムを追加することができます。この方法はバックグラウンドで動作し続けるアプリケーションで最適です。
  • dapperAUR, dex-gitAUR, fbautostartAUR などのプログラムを使って ~/.xinitrc に XDG の自動起動のサポートを追加するという方法もあります。
ノート: cerbere によって起動したアプリケーションは終了させることができないので注意してください、何度でも起動されます。

設定

Pantheon の設定は switchboard-bzrAUR と plug によって行います。ほとんどは AUR やカスタムリポジトリから利用できます。pantheon の設定は全て dconf によって変更することも可能で、設定は org.pantheon キーにあります。簡単な編集には dconf-editor を使って下さい。

設定の一部は特定の plug から gnome-control-center で扱われますが、残念ながら 3.6 までの GNOME しかサポートしていません。代わりに gnome-control-center 本体や gnome-tweak-tool を使って下さい。

Pantheon Files

コンテクストメニューのエントリを有効にする

file-roller でアーカイブを展開・圧縮したりするためにコンテクストメニューのエントリを有効にしたい場合、contractor-bzrAUR を追加でインストールする必要があります。

Terminal

透明度

Pantheon Terminal には透明度を設定することができます。dconf-editor を開いて org.pantheon.terminal.settings.opacity から自由に透明度を設定してください。

既知の問題

wingpanel のインジケータが動作しない

/etc/xdg/autostart/indicator-[name].desktop ファイルの OnlyShowIn= に Pantheon を含めて下さい

OnlyShowIn=Unity;XFCE;GNOME;Pantheon;
ノート: インジケータのサポートには他にも多くの問題が存在します。特に super-wingpanel の 12.10 以降のインジケータには問題がたくさんあります。

Indicator-session のメニューが動作しない

Indicator-session menus not working

このバージョンの indicator-session は Unity からの dbus メソッドを使っています。パッチを適用することで動作させることが可能です indicator-session-pantheon-bzr

このバージョンの indicator-session はセッションマネージャと対話することができません。代わりに systemd/logind を使用するバージョンが存在します: indicator-session-systemdAUR

About This Computer, Lock, Sound Settings (indicator-soundAUR または indicator-sound-pantheon-bzr) は gnome-control-center や gnome-screensaver といった gnome のコンポーネントを使用します。

Lock 機能については、gnome-screensaver を xscreensaverlight-locker と gnome-screensaver dbus をエミュレートするスクリプトで置き換えることができます。

pantheon-terminal で透過がされない

pantheon-terminal の透過は elmentaryOS テーマ以外の GTK テーマでは完全には動作しません。gtk-theme-elementaryAUR を使うか このコード をテーマに追加してください。

pantheon-files のアイコンが白い

現在テーマにバグがあって黒の代わりに白色で一番上にアイコンが表示されるようです。この問題は gtk-theme-elementary-bzrAUR をインストールするか gtk-theme-elementaryAUR テーマの gtk-widgets.cssgtk-widgets.css に次の行を追加することで修正できます:

GtkToolItem { color: @text_color; }

Wingpanel が表示されない

使用する GTK テーマによっては、wingpanel が完全に透明になってしまうことがあります。例えば elementary テーマでこれが起こります。Numix テーマはちゃんとパネルを表示しますが、特定のイベントで透明になることがあり、wingpanel をリロードすることでまた表示されます。

標準のインジケータでグラフィックが壊れる

確認されている全てのテーマでインジケータが上手く動きません。インジケータはどれも古くなっています。新しいインジケータが Ubuntu のパッチに依存しているため、インジケータは全て2012年まで遡っており、何かの拍子に終了してしまいます。次のメジャーリリースで Wingpanel に新しいプラグインシステムが作られれば良いのですが。

LightDM Pantheon greeter が使えない

/var/lib/lightdm/.pam_environment を削除してください。ただし、このファイルは次の LightDM バグの回避策です: https://bugs.launchpad.net/ubuntu/+source/unity-greeter/+bug/1024482

トラブルシューティング

Gala が起動時にクラッシュする

未設定の gala は背景としてデフォルトの gnome の壁紙を使おうとします。しかし、gnome-themes-standard をインストールしていないと適切なファイルが存在しません。そのため、クラッシュを回避するには gnome-themes-standard をインストールしてください。pantheon の設定をした後はこのパッケージを削除しても大丈夫です。

ドックに新しいアプリケーションを追加するにはどうすればいいですか?

デスクトップファイルをドラッグアンドドロップするか、アプリケーションを右クリックして "Keep in dock" を選択してください。ドラッグアンドドロップで並び順を変更できます。

GTK テーマやフォントサイズなどのデフォルトの外観を変更するにはどうすればいいですか?

gnome-tweak-tool を使うか GTK+ を見て下さい。

マウスカーソルが表示されません

おそらく 'gala' ウィンドウマネージャが動作していません。.xinitrc を使って 'gala' を cerbere の監視プロセスのリストに追加してください。

wingpanel がアプリケーションしか表示しません

wingpanel で表示されるインジケータは複数のパッケージに分割されています。indicator-datetimeAUR, indicator-powerAUR or indicator-soundAUR などのインジケータをインストールしてください。