Enlightenment
目次
Enlightenment
これは Enlightenment ウィンドウマネージャと Enlightenment Foundation Libraries (EFL) の両方から成ります。EFL は、ツールキット、オブジェクトキャンバス、そして抽象化されたオブジェクトなどの追加のデスクトップ環境の機能を提供します。2005年から開発が続けられていますが、2011年2月の時点でコア EFL の最初の安定版 1.0 がリリースされました。
インストール
Enlightenment は enlightenment パッケージでインストールできます。
また、Enlightenment と調和する EFL ベースのターミナルエミュレータ、terminology もインストールすると良いかもしれません。
AUR からインストール
最新の開発コードをダウンロード・インストールする開発版の PKGBUILD が enlightenment-gitAUR として AUR から利用できます。
以下は、いまだに開発の初期段階にあってリリースがされてない EFL ベースのアプリケーションです:
- ecrire-gitAUR – Ecrire テキストエディタ
- ediAUR – EFL ベースの IDE
- elbow-gitAUR[リンク切れ: パッケージが存在しません] – Elbow ウェブブラウザ
- eluminance-gitAUR – Eluminance 写真ブラウザ
- enjoy-gitAUR – Enjoy 音楽プレイヤー
- eperiodiqueAUR – Eperiodique 周期表ビューア
- ephotoAUR と ephoto-gitAUR – Ephoto 画像ビューア
- epourAUR – EFL ベースの Torrent クライアント
- epymc-gitAUR – E Python Media Center
- equate-gitAUR – Equate 電卓
- eruler-gitAUR – Eruler オンスクリーンルーラー・計測ツール
- efbb-gitAUR – Escape from Booty Bay angry birds のようなゲーム
- elemines-gitAUR – Elemines マインスイーパのようなゲーム
- espionage-gitAUR[リンク切れ: パッケージが存在しません] – Espionage D-Bus インスペクタ
- ev-gitAUR[リンク切れ: パッケージが存在しません] – ev シンプルな画像ビューア
- rageAUR と rage-gitAUR – Rage 動画プレイヤー
Enlightenment の起動
お好きなディスプレイマネージャから Enlightenment セッションを選んで下さい。または xinitrc を設定してコンソールから起動してください。
Entrance
Enlightenment は Entrance と言う名前の新しいディスプレイマネージャを持っており、AUR の entrance-gitAUR で利用できます。Entrance は非常に複雑であり設定は /etc/entrance/entrance.conf
で行います。systemd を使って entrance.service
を有効にすることで使用できます。
Enlightenment を手動で起動する
コンソールから手動で Enlightenment を起動したい場合は以下の行を ~/.xinitrc
に追加してください:
~/.xinitrc
exec enlightenment_start
これで startx
と入力することで Enlightenment を起動できます。詳しくは xinitrc を見て下さい。
設定
ネットワーク
ConnMan
Enlightenment の推奨ネットワークマネージャである Connman は connman パッケージで利用できます。Connman に書かれている手順に従って設定してください。
設定を拡張するには、Econnman (AUR の econnmanAUR もしくは econnman-gitAUR) と関連する依存パッケージをインストールしてください。
NetworkManager
networkmanager を使ってネットワーク接続を管理することも可能です。NetworkManager の指示に従って設定を行なって下さい。
設定を楽にするために network-manager-applet を使うこともできます。このアプレットをスタートアッププログラムに加えることで Enlightenment を立ち上げた時にシステムトレイに表示されるようになります。Settings Panel -> Apps -> Startup Applications -> System に行って Network を有効にしてください。
ネットワークが接続されても、アプレットはシステムトレイを有効にしないと表示されません。#システムトレイ を参照。
Polkit エージェント
Enlightenment にはグラフィカルな polkit 認証エージェントがないため、特権が必要なアクション (例: システムデバイス上のファイルシステムのマウント) をしたいならば、認証エージェントをインストールして、自動起動させる必要があります。Settings Panel -> Apps -> Startup Applications -> System に行って有効にしてください。AUR には EFL ベースの認証エージェント polkit-efl-gitAUR が存在します。
GNOME Keyring の統合
Enlightenment で gnome-keyring を使うことが可能です。ただし今のところ完全に動作させるには細かいハックが必要になります。
まず Enlightenment に gnome-keyring を自動起動するようにさせて下さい。そのためには Settings Panel > Apps > Startup Applications に行き Certificate and Key Storage, GPG Password Agent, SSH Key Agent そして "Secret Storage Service" を有効にする必要があります。その後 ~/.pam_environment
を編集して以下を追加してください:
#Set gnome-keyring as the ssh authentication agent SSH_AUTH_SOCK=/run/user/${UID}/keyring/ssh
これで次のログイン時にキー管理に必要な変数が設定されます。
このトピックについては GNOME Keyring の記事に詳細が載っています。
システムトレイ
Enlightenment はシステムトレイをサポートしていますが、デフォルトでは無効になっています。システムトレイを有効化するには、Enlightenment のメインメニューを開いて、Settings サブメニューから Modules オプションをクリックしてください。Systray オプションのところまでスクロールします。Load ボタンをクリックしてください。モジュールをロードすれば、Shelf に追加することができます。システムトレイを追加したい Shelf を右クリックして、Shelf サブメニューの Contents オプションをクリックします。Systray のところまでスクロールしてください。'Add' ボタンをクリックしてください。
通知
Enlightenment には Notification 拡張による通知サーバーがあります。
- 下で定義した "screen" のコーナーに通知は表示されます。
- 利用できるスクリーンポリシーは Primary Screen, Current Screen, All Screens, Xinerama です。
- 緊急度によって通知はフィルタリングできます (Low, Normal, Critical あるいはその組み合わせ)。
- デフォルトの通知のタイムアウトを設定することができます。
- 通知サーバーは任意で ID の置換えリクエストを無視できます。
テーマ
Enlightenment の見た目をカスタマイズするテーマが以下から利用できます:
- enlightenment-themes.org
- relighted.c0n.de 200色のデフォルトテーマ
- git.enlightenment.org (気に入ったテーマを git clone して 'make' を実行すれば .edj テーマファイルが作られます)
- packages.bodhilinux.com にもテーマがあります (.deb から .edj ファイルを抽出する必要があります; ArchLinux に初めから含まれている bsdtar でこれを行えます)。wiki でカタログを見ることができます。
- exchange.enlightenment.org (アーカイブ)
テーマ (.edj フォーマット) をインストールするには、テーマの設定ダイアログを使うかファイルを ~/.e/e/themes
に移動してください。
GTK+
GTK+ テーマを変更するには Settings > All > Look > Application Theme を開いて下さい。
モジュールとガジェット
- モジュール
- Enlightenment ではこの名前はガジェットの"後ろで動く"コードとして使われています。
- ガジェット
- Enlightenment のエンドユーザーが何かをするのを手助けするフロントエンドまたはユーザーインターフェイス
多くのモジュールはあなたのデスクトップや shelf に追加できるガジェットを提供します。(CPUFreq など) モジュールによっては1つのガジェットしか提供しませんが、(Composite など) 他のモジュールは追加機能を提供します。Systray などの特定のガジェットは shelf にしか追加できません。Moon などのガジェットはデスクトップにしかロードできません。
"Extra" モジュール
ここで説明しているモジュールの他にも、e-modules-extra-gitAUR から多数の "extra" モジュールをインストールできます。
Scale Windows
Scale Windows モジュールは複数の機能を追加します。コンポジットを有効にする必要があります。scale windows は開かれている全てのウィンドウを縮小し整列させます。これは macOS では "Mission Control" と呼ばれています。scale pager は compiz の expo プラグインのように全てのデスクトップを縮小して表示します。どちらもデスクトップにガジェットとして追加したりキーバインド・マウスバインド・スクリーンエッジバインドに設定できます。
人によっては標準のウィンドウ選択キーバインド ALT + Tab
で Scale Windows のウィンドウ選択に使いたいと思うかもしれません。この設定を変更するには Menu > Settings > Settings Panel > Input > Keys に行き、ここからキーバインドを設定してください。
ウィンドウ選択キーバインドを Scale Windows に置き換えるには、ALT セクションまで左パネルをスクロールして ALT + Tab
を選択してください。そして、"Scale Windows" セクションまで右パネルをスクロールして Select Next か Select Next (All) を選択してください。Apply をクリックすることでバインドが保存されます。
上流の git から利用可能です。
トラブルシューティング
予期せぬ挙動を見つけた時は、以下を行えます:
- デフォルトのテーマでも同じ挙動が存在するか確認する
- インストールしたサードパーティ製のモジュールを無効にする
~/.e
をバックアップしてから削除してみる (例:mv ~/.e ~/.e.back
)
バグを発見したと思ったら 上流に直接 報告してください。
コンポジット
設定を失敗して設定ウィンドウが現れなくなった時は、コンポジタの設定をリセットする決め打ちのキーバインドがあります: Ctrl + Alt + Shift + Home
。
フォントが読めない
フォントが小さすぎて画面が読めない場合、適切なフォントパッケージをインストールしてください。ttf-dejavu や ttf-bitstream-vera はオーソドックスなフォントです。
Settings -> Settings Panel -> Look -> Scaling からスケーリングを設定できます。
バックライトが暗い
ログアウト時に Enlightenment によってバックライトが 30% に設定されてしまうことがあります。Enlightenment セッションにログインしないと 100% に戻りません。これは Enlightenment 以外のデスクトップ環境も使っている場合に困ります。そのデスクトップ環境を使用するときにバックライトが通常のレベルに自動的に戻らないためです。この問題を修正するには、Enlightenment の Settings Panel を開いて、Look タブの Composite オプションをクリックしてください。Don't fade backlight にチェックを入れて OK をクリックします。
カーソルテーマがバラバラ
Firefox などのアプリケーションで使用されるカーソルテーマとデスクトップで使われるカーソルテーマが異なってしまうことがあります。これはデスクトップアプリケーションが X カーソルテーマを使用するのに対して Enlightenment は自分のカーソルテーマを使うためです。カーソルテーマを統一するには、常時 X カーソルテーマを使用するように Enlightenment を設定します。Enlightenment の Settings Panel を開いて Input タブをクリックしてください。Mouse オプションをクリックします。Enlightenment から X にテーマを変更して OK をクリックしてください。これで、どこでも同じカーソルテーマが使われるようになります。X カーソルテーマ自体が統一されていない場合、カーソルテーマ#XDG の仕様を参照。
背景画像
好きな壁紙を ~/.e/e/backgrounds/
にコピーしてください。
デスクトップの MMB や RMB は設定にアクセスを与えます、/Desktop/Backgrounds/
を選択してください。
~/.e/e/backgrounds/
フォルダに新しくコピーされた画像は自動で更新される自動で更新される壁紙リストに入ります。ドロップダウンメニューから希望の壁紙を選択してください。全体設定の適切なタブから、背景画像のタイリングなどを設定することができます。
Enlightenment DR16
Enlightenment, Development Release 16 は最初2000年にリリースされ、2009年に 1.0 になりました。もとは DR16 は Enlightenment プロジェクトのバージョン 0.16 を意味していました。現在 Arch のリポジトリではただの "Enlightenment 16" として、今日も開発が続けられており、Kim 'kwo' Woelders によって定期的に更新されています。速度を保ちながらコンポジット・影、透明度などの機能が加えられ、E16 は元の作者 Carsten "Rasterman" Haitzler による最新の改善がなされています。
E16 をインストールするには
enlightenment16AUR をインストールしてください。
E16 は他の WM とは全く異なっているため、インストール後は /usr/share/doc/e16/e16.html
を読んで勉強してください。man ページは enlightenment
ではなく e16(1) です。スタートアップオプションだけを説明しています。
基本的な設定
E16 のほとんど全ての設定は ~/.e16
にあり、自由に編集ができます。メニューなどもここに含まれています。
ショートカットキーは手動で修正するか、e16 プロジェクトの sourceforge ページでソースとして提供されている e16keyedit を使ってください。キーボードショートカットファイルはデフォルトでは ~/.e16
に作られません。ショートカットを変更したい場合、ホームディレクトリにコピーすることで変更できます:
$ cp /usr/share/e16/config/bindings.cfg ~/.e16
スクリプトの起動・再起動・停止
~/.e16
フォルダに Init, Start, Stop フォルダを作成してください: このフォルダ内にある .sh スクリプトは起動 (Init フォルダ) と再起動 (Start フォルダ) そしてシャットダウン (Stop フォルダ) それぞれで実行されます; MMB / settings / session / <enable scripts> ボタンで有効にすることができ chmod +x yourscript.sh
で実行可能にできます。pulseaudio やお好みのネットワークマネージャアプレットを起動するなど。
コンポジタ
影や透明度などは全て Composite の MMB や RMB から設定することができます。