Parblo タブレット
Parblo タブレットは Parblo による公式な Linux サポートがありません。コミュニティによるサポートも存在しませんが、Arch Linux 上で動作させるための回避策があります。
設定
識別
Arch Linux はタブレットの入力を問題なく認識できますが、プリセットされたボタンの構成が不自然で、変更もできない場合があります。一部のボタンは機能を持たないこともあります。
タブレットを接続したら、まず lsusb コマンドでタブレットを識別します。出力例は以下のようになります:
Bus 001 Device 009: ID 0483:a640 STMicroelectronics Parblo A640 V2(F1)
(この例では Parblo A640 V2 タブレットです。出力が自分のタブレットと一致しているか確認してください。)この出力で重要なのは Vendor ID(ベンダー ID)で、これは ID vendor:product の形式で表示されます。この例では 0483 です。
Vendor ID を確認したら、タブレットに一致する最も汎用的な modalias を探す必要があります。以下のコマンドを実行してください:
# find /sys -name *modalias | xargs grep -i vendor_id
出力例:
# find /sys -name *modalias | xargs grep -i 0483
/sys/devices/pci0000:00/0000:00:12.0/...input/input40/modalias:input:b0003v0483pA640e0100... ...
この中から、すべての /input/input*/modalias:input: に共通する、最も汎用的なエントリを探してください。この例では b0003v0483pA640e0100 が該当します。
hwdb ルールの作成
タブレット用の hwdb ルールを作成するには、リマップしたいボタンに対応する input ファイルを特定する必要があります。evtest をインストールし、次のコマンドでデバイス情報を確認します:
$ cat /proc/bus/input/devices
I: Bus=0003 Vendor=0483 Product=a640 Version=0100 N: Name=" Parblo A640 V2(F1) Mouse" P: Phys=usb-0000:00:12.0-1.1.1/input0 S: Sysfs=/devices/.../input45 U: Uniq= H: Handlers=event5 mouse0 B: PROP=2 B: EV=1f B: KEY=400 1f0000 0 0 0 0 B: REL=1943 B: ABS=1000003 B: MSC=10
上記から、タブレットのイベントハンドラ eventX を探し、以下のようにして対応するイベントを確認します(X は数字に置き換えてください):
$ evtest /dev/input/event5
ボタンを押してイベントを確認すると、以下のような出力になります:
$ evtest /dev/input/event5
Event: time ..., type 4 (EV_MSC), code 331 (MSC_SCAN), value d0045
このようにして、リマップしたいボタンの value を記録します。この例では d0045 です。
modalias とキーの value を確認したら、hwdb ルールを作成します。
/etc/udev/hwdb.d に 10-parblo-tablet.hwdb というファイルを作成し、以下の内容を記述します([modalias] と [value] は自身の環境に置き換えてください):
必要に応じて、さらに多くの KEYBOARD_KEY_X を追加できます。
ここではキーコードを任意の 332 に変更していますが、動作しない可能性もあります。キーコードの一覧は /usr/include/linux/input-event-codes.h にあります。
キーのリマップ
OS が認識できるキーコードにリマップした後は、/etc/udev/hwdb.d/10-parblo-tablet.hwdb を手動で編集して、必要なキーに変更できます。あるいは input-remapper-gitAUR をインストールして、GUI で簡単に管理することも可能です。