コーデック
wikipedia より:
- コーデック (Codec) は、符号化方式を使ってデータのエンコード(符号化)とデコード(復号)を双方向にできる装置やソフトウェアなどのこと。
一般的に、マルチメディアアプリケーションにおいて音声や動画ストリームをエンコード・デコードするためにコーデックが使われます。エンコードされたストリームを再生するために、ユーザーは適切なコーデックをインストールする必要があります。
この記事ではコーデックとアプリケーションのバックエンドだけを扱います; プレイヤーのリストはアプリケーション一覧を見て下さい (MPlayer や VLC、mpv がよく使われています)。
目次
要件
マルチメディアを再生するには2つのコンポーネントが必要です:
- メディアプレイヤー
- 適切なコーデック
メディアプレイヤーをインストールしている場合は必ずしもコーデックをインストールする必要はないこともあります。例えば、MPlayer は依存パッケージとして大量のコーデックをインストールします。また、内蔵コーデックも持っています。
コーデック一覧
- ALAC — 情報の損失なしで音声ファイルのサイズを減らすことができるデータ圧縮形式。
- CELT — 音声の圧縮アルゴリズム。MP3, Vorbis, AAC などのように高品質な音楽を転送するのに適しています。先のフォーマットとは違って CELT では Speex, GSM, G.729 などの典型的な通話用フォーマットよりも信号の遅延が少なくなっています。
- Daala — 新しいビデオ圧縮技術。Mozilla Foundation, Xiph.Org Foundation などにより共同で作られています。プロジェクトの目標は、自由に使えて、h.265 よりも技術的なパフォーマンスが優れている、デジタルメディアフォーマットとリファレンス実装を提供することです。
- FAAC — プロプライエタリの AAC オーディオエンコーダ。
- FAAD2 — ISO AAC オーディオデコーダ。
- FLAC — Free Lossless Audio Codec。
- Fraunhofer FDK AAC — Android (と Linux) ユーザー向けの完全な、高品質オーディオソリューション。
- JasPer — JPEG-2000 Part-1 規格にあるコーデックの実装、ソフトウェアベース。
- LAME — MP3 エンコーダとグラフィカルなフレームアナライザ。
- liba52 — ATSC A/52 ストリームのデコードに使うフリーのライブラリ。
- libdca — DTS Coherent Acoustics ストリームのデコードのためのフリーなライブラリ。
- libde265 — h.265 ビデオコーデックのオープンソース実装。
- libdv — Quasar DV コーデック (libdv) は DV ビデオのためのソフトウェアコーデックです。
- libmpeg2 — MPEG-1 と MPEG-2 ビデオストリームのデコードライブラリ。
- MAD — ハイクォリティな MPEG オーディオデコーダ。
- Musepack — 高い品質に重点が置かれている音声圧縮フォーマット。可逆圧縮ではありませんが、ブラインドテストで、オリジナルの wave ファイルと小さくなった MPC ファイルの差を聞き分けられないくらいに設計されています。MPEG-1 Layer-2 / MP2 アルゴリズムをベースに1997年から急速に開発がなされ、今では最適化がほどこされパテントがないコードを含む段階にまで発展しています。
- Nero AAC — オールインワンの (デコード・エンコード・タグ) AAC 音声コーデック。
- opencore-amr — Adaptive Multi Rate (AMR) 音声コーデックのオープンソース実装。
- Opus — 完全にオープンで、ロイヤルティフリー、多目的の音声コーデック。Opus はインターネットを介した音楽の転送などには向きませんが、ストレージ・ストリーミングアプリケーションにも使われることを想定しています。Skype の SILK コーデックや Xiph.Org の CELT コーデックからの技術を合体させており Internet Engineering Task Force (IETF) によって RFC 6716 として標準化されています。
- Schrödinger — 低解像度なウェブコンテンツから HD による放映やロスレスなスタジオでの編集まで、幅広い使用を考えて作られた先進的なロイヤルティフリーの動画圧縮フォーマット。
- Speex — 通話向けに設計されたパテントフリーの音声圧縮フォーマット。
- Theora — Xiph.org によって開発されたオープンな動画コーデック。
- Vorbis — 完全にオープン・パテントフリーでプロフェッショナルな音声エンコード・ストリーミング技術。
- VP8 — 誰でも自由に使うことができるウェブ向けの高品質・オープンなビデオフォーマット。
- WavPack — 可逆、非可逆、ハイブリッド圧縮モードを持った音声圧縮フォーマット。
- x264 — H264/AVC ビデオストリームのエンコードのためのフリーのライブラリ。
- x265 — ビデオストリームを H.265/High Efficiency Video Coding (HEVC) 形式にエンコードするためのオープンソースプロジェクトとフリーのアプリケーションライブラリ。
- http://x265.org/ || x265 x265-hgAUR
- Xvid — オープンソースの MPEG-4 ビデオコーデック。
バックエンド
GStreamer
- GStreamer はメディアを扱うコンポーネントのグラフを組み立てるためのライブラリです。サポートしているアプリケーションは単純な Ogg/Vorbis の再生や音声・動画のストリーミングから複雑な音声 (ミキシング) や動画 (ノンリニア編集) の処理まで幅広く及びます。
つまり、GStreamer は バックエンド や フレームワーク として多くのメディアプレイヤーによって利用されています。GStreamer の記事を参照してください。
xine
http://www.xine-project.org/about より:
- xine はフリーの (GPL ライセンスの) ハイパフォーマンスで、携帯性を持ち、再利用可能なマルチメディア再生エンジンです。xine 自体は使いやすいように共有ライブラリで作られており、さまざまなアプリケーションでスムーズな動画再生・動画処理のためにパワフルな API が使われています。
GStreamer の代わりとして、多くのメディアプレイヤーでは xine-lib によって含まれている xine バックエンドを使うように設定することが可能です。
xine プロジェクト自体もビデオプレイヤーを提供しています, xine-ui。
libavcodec
libavcodec は FFmpeg プロジェクトの一部です。さまざまなビデオ・オーディオコーデックを含んでいます。libavcodec コーデックは MPlayer や VLC などのメディアプレイヤーに含まれているため、ffmpeg パッケージをインストールする必要はありません。
Tips and tricks
MPlayer バイナリコーデックのインストール
最後の手段として、MPlayer のバイナリコーデックをインストールすることができます。
再生できないファイルがあるときは http://www.mplayerhq.hu/design7/dload.html に行って、ファイルを再生するのに必要なコーデックをインストールしてください。
また、codecsAUR や codecs64AUR という名前で AUR にも存在します。
Totem プレイヤで H264, mpg4, Musepack (.mpc) がない
"H264 プラグインが見つからない" という警告が Totem メディアプレイヤーに表示されるときは、gst-libav をインストールして Gstreamer の libav ライブラリをインストールすることで直ります。