VeryNice
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VeryNice は動的に実行ファイルの nice レベルを調整するデーモンです。nice レベルは CPU リソースを割り振るときの実行ファイルの優先度を示します。レスポンスが重要な実行ファイル、X やマルチメディアアプリケーションなどを、/etc/verynice.conf
で goodexe として定義してください。同じく、バックグラウンドで動作して CPU の消費量が激しい、make などは badexe として定義できます。優先度を付けることで負担が大きいときのシステムの反応性が高められます。
インストール
veryniceAUR をインストールしてください。
verynice を起動するには:
# systemctl start verynice.service
ブート時に起動するように有効化するには:
# systemctl enable verynice.service
設定
VeryNice はシステム全体の設定ファイル (/etc/verynice.conf
とユーザー個別の設定ファイル (~/.verynicerc
) の両方から自動的に設定情報を読み込みます。両方の設定ファイルの構文は一緒です。システム全体の設定に書かれた制限的な設定はユーザー個別の設定よりも優先されます。当然、ユーザーの ~/.verynicerc
ファイルの設定はユーザーのプロセスにしか影響しません。verynice.conf
のサンプルファイルは /etc/verynice.conf
や /usr/local/etc/verynice.conf
にインストールされます。
パラメータ | 機能 | デフォルト | 値 | パーミッション | Multiple? |
---|---|---|---|---|---|
notnice | "goodexe" プロセスの nice レベルを設定 | -4 | -20 以上の負数 | Central | no |
batchjob | "badexe" プロセスの nice レベルを設定 | 18 | 20 以下の正数 | Central | no |
runaway | SIGTERM で kill される runawayexe の bad karma (nice) レベルを設定 | 20 | 正数 | Central | no |
kill | SIGKILL で kill される runawayexe の bad karma (nice) レベルを設定 | 22 | 正数 | Central | no |
badkarmarate | cpu の使用量が 100% のときに生成される bad karma の設定 (小さな bad karma レベル) | .0167 | 正の実数 | Central | no |
badkarmarestorationrate | cpu の使用量が 0% のときに削除される bad karma の設定 | .0167 | 正の実数 | Central | no |
periodicity | VeryNice のプロセス解析コードを走らせる間隔の設定 | 60 | 正の正数。値を大きくすると CPU の使用量が減ります。値を小さくすると正確に測定されます。 | Central | no |
rereadcfgperiodicity | VeryNice の設定ファイルを再読込するプログラムのサイクル (周期) を設定 | 60 | 正の実数。再設定する場合は各ユーザーのホームディレクトリ内の .verynicerc ファイルを確認する必要があります。既存のプロセスには影響を与えません。 |
Central | no |
immuneuser | "goodexe" 以外のユーザープロセスの nice レベルを VeryNice が変更しないように設定 | (なし) | Any user name, unquoted | Central | yes |
immuneexe | 特定の実行ファイルの nice レベルを VeryNice から変更されないようにする。 | (なし) | Any substring of the complete path to the executable, quoted with double quotes ("). If it begins with '/', it must match the complete path precisely. | Central/User | yes |
badexe | 実行ファイルの nice レベルを強制的に BATCHJOB レベルに設定 | (なし) | (上と同じ) | Central/User | yes |
goodexe | 実行ファイルの nice レベルを強制的に NOTNICE レベルに設定。優先度を高くする必要があるリアルタイムのマルチメディアアプリケーションで使います。 | (なし) | (上と同じ) | Central/User | yes |
runawayexe | 実行ファイルを暴走プロセスの可能性があると設定。マークされたプロセスだけが VeryNice によって kill されます。 | (なし) | (上と同じ) | Central/User | yes |
hungryexe | Mark an executable as "assumed to be CPU hungry". Such a process will be treated as if it were using 100% of the CPU, regardless of its actual CPU usage. This is appropriate for programs that do their real work in lots of short-lived subprocesses, such as make(1). | (なし) | (上と同じ) | Central/User | yes |
参照
- プロジェクトサイト (Internet Archive)