「LVM」の版間の差分

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{{Related|ソフトウェア RAID と LVM}}
 
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:LVM は [[Wikipedia:ja:Linuxカーネル|Linux カーネル]]の[[Wikipedia:logical volume management|論理ボリュームマネージャ]]です。ディスクドライブと大容量記憶装置を管理します。
 
:LVM は [[Wikipedia:ja:Linuxカーネル|Linux カーネル]]の[[Wikipedia:logical volume management|論理ボリュームマネージャ]]です。ディスクドライブと大容量記憶装置を管理します。
   
=== LVM の構成要素 ===
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== LVM の構成要素 ==
   
 
Logical Volume Management は Linux カーネルの [http://sources.redhat.com/dm/ device-mapper] 機能を利用して基になっているディスクレイアウトから独立したパーティションのシステムを提供します。LVM を使うことで記憶領域を抽象化することで、(使っているファイルシステムで可能な限り)簡単にパーティションを拡大・縮小したり、物理ディスク上に十分な連続した領域があるかどうか心配することなく、また、fdisk したいディスクが使用中だったり (そしてカーネルが新旧どちらのパーティションテーブルを使っているのかわからなかったり) 他のパーティションをどけなくてはならないという問題に煩わされることなく、パーティションを追加・削除することが可能になります。これは厳密に言えば管理のしやすさの問題です: LVM はセキュリティを追加することはありません。しかしながら、私達の使っている他の2つの技術と上手く収まりがつきます。
 
Logical Volume Management は Linux カーネルの [http://sources.redhat.com/dm/ device-mapper] 機能を利用して基になっているディスクレイアウトから独立したパーティションのシステムを提供します。LVM を使うことで記憶領域を抽象化することで、(使っているファイルシステムで可能な限り)簡単にパーティションを拡大・縮小したり、物理ディスク上に十分な連続した領域があるかどうか心配することなく、また、fdisk したいディスクが使用中だったり (そしてカーネルが新旧どちらのパーティションテーブルを使っているのかわからなかったり) 他のパーティションをどけなくてはならないという問題に煩わされることなく、パーティションを追加・削除することが可能になります。これは厳密に言えば管理のしやすさの問題です: LVM はセキュリティを追加することはありません。しかしながら、私達の使っている他の2つの技術と上手く収まりがつきます。
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=== 利点 ===
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== 利点 ==
   
 
LVM には通常のハードドライブのパーティションを使うよりも幅広い柔軟性があります:
 
LVM には通常のハードドライブのパーティションを使うよりも幅広い柔軟性があります:
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* サービスによって使われている LV を、サービスを再起動する必要なく他のディスクへオンラインで移行することができます。
 
* サービスによって使われている LV を、サービスを再起動する必要なく他のディスクへオンラインで移行することができます。
 
* スナップショットを使うことでファイルシステムのフローズンコピーをバックアップすることができます。サービスを落とす時間を最小限にできます。
 
* スナップショットを使うことでファイルシステムのフローズンコピーをバックアップすることができます。サービスを落とす時間を最小限にできます。
* 透過的なファイルシステム暗号化や頻繁に使用されるデータのキャッシュなど、様々な device-mapper ターゲットをサポート。
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* 透過的なファイルシステム暗号化や頻繁に使用されるデータのキャッシュなど、様々な device-mapper ターゲットをサポート。(LUKS によって暗号化された) 物理ディスクと [[dm-crypt/システム全体の暗号化#LVM on LUKS|LVM]] からなる環境を構築することで ''/'', ''/home'',''/backup'' などの容量を簡単に変更したりできるようになります。起動時に何度もキーを入力する必要はありません
   
=== 欠点 ===
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== 欠点 ==
   
 
* システムのセットアップに追加の手順が必要で、やや複雑。
 
* システムのセットアップに追加の手順が必要で、やや複雑。
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* ボリュームグループ (VG) を作成して全ての PV を追加します。
 
* ボリュームグループ (VG) を作成して全ての PV を追加します。
 
* VG の中に論理ボリューム (LV) を作成します。
 
* VG の中に論理ボリューム (LV) を作成します。
* [[ビギナガイド]]の "パーティションのフォーマット" の手順に進んで下さい。
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* [[インストガイド]]の "パーティションのフォーマット" の手順に進んで下さい。
* ビギナーズガイドの “Initial ramdisk 環境の作成” まで行ったら、{{ic|/etc/mkinitcpio.conf}} に {{ic|lvm}} フックを追加してください (詳細は下を見て下さい)。
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* “Initramfs” まで行ったら、{{ic|/etc/mkinitcpio.conf}} に {{ic|lvm}} フックを追加してください (詳細は下を見て下さい)。
   
 
{{Warning|[[GRUB Legacy]] は LVM をサポートしていないため、LVM の中に {{ic|/boot}} を置くことはできません。[[GRUB]] を使っている場合はこの制限はありません。GRUB Legacy を使う必要があるときは、{{ic|/boot}} パーティションを分割して作成し直接フォーマットするようにしてください。}}
 
{{Warning|[[GRUB Legacy]] は LVM をサポートしていないため、LVM の中に {{ic|/boot}} を置くことはできません。[[GRUB]] を使っている場合はこの制限はありません。GRUB Legacy を使う必要があるときは、{{ic|/boot}} パーティションを分割して作成し直接フォーマットするようにしてください。}}
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# vgchange -ay
 
# vgchange -ay
   
これで論理ボリュームにファイルシステムを作成して通常のパーティションとしてマウントすることができます (Arch linux のインストールをしているのならば、詳しくは[[ビギナーズガイド#パーティションのマウント|パーティションのマウント]]を参照してください):
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これで論理ボリュームにファイルシステムを作成して通常のパーティションとしてマウントすることができます (Arch linux のインストールをしているのならば、詳しくは[[マウント]]を参照してください):
 
# mkfs.<''fstype''> /dev/mapper/<''volume_group''>-<''logical_volume''>
 
# mkfs.<''fstype''> /dev/mapper/<''volume_group''>-<''logical_volume''>
 
# mount /dev/mapper/<''volume_group''>-<''logical_volume''> /<''mountpoint''>
 
# mount /dev/mapper/<''volume_group''>-<''logical_volume''> /<''mountpoint''>
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{{Warning|マウントポイントを選択する時は、新しく作成した論理ボリュームを選択してください (次を使って下さい: {{ic|/dev/mapper/Volgroup00-lvolhome}})。論理ボリュームが作られている実際のパーティションを'''選択してはいけません''' (次は使わないで下さい: {{ic|/dev/sda2}})。}}
 
{{Warning|マウントポイントを選択する時は、新しく作成した論理ボリュームを選択してください (次を使って下さい: {{ic|/dev/mapper/Volgroup00-lvolhome}})。論理ボリュームが作られている実際のパーティションを'''選択してはいけません''' (次は使わないで下さい: {{ic|/dev/sda2}})。}}
   
=== lvm2 フックを mkinitcpio.conf に追加する ===
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=== mkinitcpio.conf の設定 ===
   
root ファイルシステムが LVM 上にある場合、{{Ic|udev}} と {{Ic|lvm2}} の [[mkinitcpio]] フックを有効にする必要があります
+
root ファイルシステムが LVM 上にある場合、適切な [[mkinitcpio]] フックを有効にしないと起動できなくなります:
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* デフォルトの busybox ベースの initramfs の場合は {{ic|udev}} と {{ic|lvm2}} を有効にしてください。
  +
* systemd ベースの initramfs の場合は {{ic|systemd}} と {{ic|sd-lvm2}} を有効にしてください。
   
 
{{Ic|udev}} はデフォルトで有効になっています。以下のようにファイルを編集して {{Ic|block}} と {{Ic|filesystems}} の間に {{Ic|lvm2}} を入れて下さい:
 
{{Ic|udev}} はデフォルトで有効になっています。以下のようにファイルを編集して {{Ic|block}} と {{Ic|filesystems}} の間に {{Ic|lvm2}} を入れて下さい:
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{{hc|1=/etc/mkinitcpio.conf|2= HOOKS="base udev ... block '''lvm2''' filesystems"}}
 
{{hc|1=/etc/mkinitcpio.conf|2= HOOKS="base udev ... block '''lvm2''' filesystems"}}
   
  +
systemd ベースの initramfs の場合:
その後、[[Mkinitcpio#イメージ作成とアクティベーション|initial ramdisk の作成]]を行なってから通常のインストールの手順に戻ることができます。
 
   
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{{hc|1= /etc/mkinitcpio.conf|2= HOOKS="base systemd ... block '''sd-lvm2''' filesystems"}}
{{tip|{{ic|lvm2}} フックは {{pkg|mkinitcpio}} ではなく {{pkg|lvm2}} でインストールされます。新しい環境を作るために ''arch-chroot'' で ''mkinitcpio'' を実行する場合、''mkinitcpio'' が {{ic|lvm2}} フックを見つけられるように ''arch-chroot'' 内で {{pkg|lvm2}} をインストールする必要があります。{{pkg|lvm2}} が ''arch-chroot'' の外にしか存在しない場合、''mkinitcpio'' は {{ic|Error: Hook 'lvm2' cannot be found}} と出力します。}}
 
   
  +
その後、[[Mkinitcpio#イメージ作成とアクティベーション|initial ramdisk の作成]]を行なってから通常のインストールの手順に戻ることができます。
{{Warning|{{ic|systemd}} mkinitcpio フックを使用する場合、{{ic|lvm2}} フックの代わりに {{ic|sd-lvm2}} フックを使用する必要があります。前者のフックを使用するとシステムが起動できなくなる可能性があります。[[Mkinitcpio#通常のフック]]を参照。}}
 
   
  +
{{tip|
=== シンプロビジョニングボリュームに root を配置する場合の設定 ===
 
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* {{ic|lvm2}} と {{ic|sd-lvm2}} フックは {{pkg|mkinitcpio}} ではなく {{pkg|lvm2}} でインストールされます。新しい環境を作るために ''arch-chroot'' で ''mkinitcpio'' を実行する場合、''mkinitcpio'' が {{ic|lvm2}} や {{ic|sd-lvm2}} フックを見つけられるように ''arch-chroot'' 内で {{pkg|lvm2}} をインストールする必要があります。{{pkg|lvm2}} が ''arch-chroot'' の外にしか存在しない場合、''mkinitcpio'' は {{ic|Error: Hook 'lvm2' cannot be found}} と出力します。
 
  +
* ルートファイルシステムを LVM RAID 上に配置する場合、{{ic|dm-raid}} と適切な RAID モジュール (例: {{ic|raid0}}, {{ic|raid1}}, {{ic|raid10}}, {{ic|raid456}}) を {{ic|mkinitcpio.conf}} の MODULES セクションに追加する必要があります。}}
ルートデバイスを([[Btrfs]] を信用しない場合に [[Snapper]] が必要とする) シンプロビジョニング LVM ボリュームに置く場合、特別な設定が必要です。
 
 
まず、デフォルトでは {{Ic|mkinitcpio}} にはシンプロビジョニングに必要なバイナリが含まれません ({{Bug|32884}})。設定ファイルを以下のように修正してください:
 
 
{{hc|1= /etc/mkinitcpio.conf|2=
 
BINARIES="'''/usr/bin/thin_check /usr/bin/pdata_tools''' ..."}}
 
 
LVM は起動時に {{Ic|thin_check}} を実行し、チェックが失敗した場合、リカバリするために {{Ic|pdata_tools}} によって提供される他のコマンドを呼び出します。
 
 
次に、大量のスナップショットを使用した場合、{{Ic|thin_check}} の実行時間が長くなるためルートデバイスがタイムアウトしてしまうことがあります。そのためブートローダーの設定に {{Ic|1=rootdelay=60}} カーネルブートパラメータを追加してください。
 
   
 
=== カーネルオプション ===
 
=== カーネルオプション ===
   
 
論理ボリュームに root ファイルシステムがある場合、{{ic|<nowiki>root=</nowiki>}} [[カーネルパラメータ]]を設定してください (例: {{ic|/dev/mapper/''vg-name''-''lv-name''}})。
 
論理ボリュームに root ファイルシステムがある場合、{{ic|<nowiki>root=</nowiki>}} [[カーネルパラメータ]]を設定してください (例: {{ic|/dev/mapper/''vg-name''-''lv-name''}})。
 
また、{{ic|dolvm}} が必要かもしれません。
 
   
 
== 設定 ==
 
== 設定 ==
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自動メタデータを保存するキャッシュプールを {{ic|sdb}} に作成して、既存の論理ボリューム (dataLV) をキャッシュボリュームに変換:
 
自動メタデータを保存するキャッシュプールを {{ic|sdb}} に作成して、既存の論理ボリューム (dataLV) をキャッシュボリュームに変換:
  +
# lvcreate --type cache -L 19.9G -n dataLV_cachepool dataVG/dataLV /dev/sdx
 
  +
# lvcreate --type cache --cachemode writethrough -L 20G -n dataLV_cachepool dataVG/dataLV /dev/sdx
  +
  +
キャッシュを大きくしたい場合、{{ic|-L}} パラメータに指定する容量を変えてください。
  +
{{Note|キャッシュモードには2つのオプションが存在します:
  +
* {{ic|writethrough}} は書き込まれたデータがキャッシュプール LV とオリジナルの LV の両方に保存されることが保証されます。キャッシュプール LV が保存されているデバイスが故障してもデータが消失することはありません。
  +
* {{ic|writeback}} は高い性能を発揮しますが、キャッシュに使っているドライブが故障したときにデータを喪失する危険性があります。
  +
{{ic|--cachemode}} を指定しなかった場合、デフォルトでは {{ic|writetrough}} が使われます。}}
   
 
==== 削除 ====
 
==== 削除 ====
485行目: 483行目:
 
上記のコマンドでキャッシュに留まっている書き込みが LV に適用され、それからキャッシュが削除されます。他のオプションについては [http://man7.org/linux/man-pages/man7/lvmcache.7.html man] ページを参照。
 
上記のコマンドでキャッシュに留まっている書き込みが LV に適用され、それからキャッシュが削除されます。他のオプションについては [http://man7.org/linux/man-pages/man7/lvmcache.7.html man] ページを参照。
   
  +
== グラフィカルな設定 ==
==== キャッシュ LV 上にルートデバイスを配置 ====
 
キャッシュ LV にルートデバイスを置く場合、{{Ic|mkinitcpio}} の設定を変更して必要なモジュールを追加する必要があります:
 
 
{{hc|1= /etc/mkinitcpio.conf|2=
 
MODULES="... '''dm-cache dm_cache_mq dm_cache_smq''' ..."}}
 
 
{{ic|dm_cache_smq}} は Linux カーネル 4.2 以上を使用する場合にのみ必要です。
 
   
  +
LVM ボリュームを管理するための公式 GUI ツールは存在しませんが、{{AUR|system-config-lvm}} で大抵の操作は行なえます。ボリュームの状態をシンプルにビジュアル化します。また、論理ボリュームをリサイズするときにほとんどのファイルシステムを自動的にリサイズしてくれます。
上記の設定を行わないと、起動時にレスキューシェルが起動します。その場合上記のキャッシュを削除しないと起動できなくなります (レスキューシェルから {{Ic|lvconvert}} を利用することはできませんが、{{Ic|lvm}} ツールからアクセスすることが可能です)。レスキューシェルを終了する前に、LV を有効化してください。
 
   
 
== トラブルシューティング ==
 
== トラブルシューティング ==
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{{ic|grub.cfg}} を生成する前にスナップショットボリュームは削除するようにしてください。
 
{{ic|grub.cfg}} を生成する前にスナップショットボリュームは削除するようにしてください。
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=== シンプロビジョニングボリュームに root を配置する場合にタイムアウトが発生する ===
  +
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大量のスナップショットを使用した場合、{{Ic|thin_check}} の実行時間が長くなるためルートデバイスがタイムアウトしてしまうことがあります。そのためブートローダーの設定に {{Ic|1=rootdelay=60}} カーネルブートパラメータを追加してください。
  +
  +
=== シャットダウンが遅くなる ===
  +
  +
RAIDやスナップショット、シンプロビジョニングによってシャットダウンが遅くなる場合、{{ic|lvm2-monitor.service}} を[[起動]]・[[有効化]]してください。{{Bug|50420}} を参照。
   
 
== 参照 ==
 
== 参照 ==
   
* [http://sourceware.org/lvm2/ LVM2 Resource Page] on SourceWare.org
+
* SourceWare.org の [http://sourceware.org/lvm2/ LVM2 資料ページ]
* [http://tldp.org/HOWTO/LVM-HOWTO/ LVM HOWTO] article at The Linux Documentation project
+
* Gentoo wiki の [http://wiki.gentoo.org/wiki/LVM/ja LVM] 記事
  +
* [http://www.tutonics.com/2012/11/ubuntu-lvm-guide-part-1.html Ubuntu LVM ガイドパート 1] [http://www.tutonics.com/2012/12/lvm-guide-part-2-snapshots.html スナップショットに関するパート 2]
* [http://wiki.gentoo.org/wiki/LVM/ja LVM] article at Gentoo wiki
 
  +
* [https://access.redhat.com/documentation/ja-JP/Red_Hat_Enterprise_Linux/7/html/Logical_Volume_Manager_Administration/index.html Red Hat: 論理ボリュームマネージャーの管理]
* [http://www.joshbryan.com/blog/2008/01/02/lvm2-mirrors-vs-md-raid-1/ LVM2 Mirrors vs. MD Raid 1] post by Josh Bryan
 
* [http://www.tutonics.com/2012/11/ubuntu-lvm-guide-part-1.html Ubuntu LVM Guide Part 1][http://www.tutonics.com/2012/12/lvm-guide-part-2-snapshots.html Part 2 detals snapshots]
 

2017年1月17日 (火) 22:51時点における版

関連記事

Wikipedia より:

LVM は Linux カーネル論理ボリュームマネージャです。ディスクドライブと大容量記憶装置を管理します。

目次

LVM の構成要素

Logical Volume Management は Linux カーネルの device-mapper 機能を利用して基になっているディスクレイアウトから独立したパーティションのシステムを提供します。LVM を使うことで記憶領域を抽象化することで、(使っているファイルシステムで可能な限り)簡単にパーティションを拡大・縮小したり、物理ディスク上に十分な連続した領域があるかどうか心配することなく、また、fdisk したいディスクが使用中だったり (そしてカーネルが新旧どちらのパーティションテーブルを使っているのかわからなかったり) 他のパーティションをどけなくてはならないという問題に煩わされることなく、パーティションを追加・削除することが可能になります。これは厳密に言えば管理のしやすさの問題です: LVM はセキュリティを追加することはありません。しかしながら、私達の使っている他の2つの技術と上手く収まりがつきます。

LVM の基本的な構成要素は以下の通りです:

  • 物理ボリューム (PV, Physical volume): ハードディスク上のパーティション (もしくはハードディスクそれ自体、ループバックファイル) です。これをまとめてボリュームグループを作ることができます。特別なヘッダーがあり物理エクステントに分割されます。物理ボリュームについてはハードドライブを構成するための大きなブロックとして考えて下さい。
  • ボリュームグループ (VG, Volume group): ストレージボリューム(つまり一つのディスク)として使われる物理ボリュームの集まりです。ボリュームグループには論理ボリュームが含められます。ボリュームグループはハードドライブとして考えて下さい。
  • 論理ボリューム (LV, Logical volume): ボリュームグループの中にある"仮想/論理パーティション"であり、物理エクステントで構成されます。論理ボリュームのことは通常のパーティションみたいなものと考えて下さい。
  • 物理エクステント (PE, Physical extent): 論理ボリュームに割り当てるごとができるディスクの欠片 (通常 4MiB) です。物理エクステントはどのパーティションにも割り当てることが出来るディスクのパーツと考えて下さい。

例:

Physical disks
                
  Disk1 (/dev/sda):
     _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _
    |Partition1 50GB (Physical volume) |Partition2 80GB (Physical volume)     |
    |/dev/sda1                         |/dev/sda2                             |
    |_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ |_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ |
                                  
  Disk2 (/dev/sdb):
     _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _
    |Partition1 120GB (Physical volume)                 |
    |/dev/sdb1                                          |
    | _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ __ _ _|
LVM logical volumes

  Volume Group1 (/dev/MyStorage/ = /dev/sda1 + /dev/sda2 + /dev/sdb1):
     _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ 
    |Logical volume1 15GB  |Logical volume2 35GB      |Logical volume3 200GB               |
    |/dev/MyStorage/rootvol|/dev/MyStorage/homevol    |/dev/MyStorage/mediavol             |
    |_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ |_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ |_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ |

利点

LVM には通常のハードドライブのパーティションを使うよりも幅広い柔軟性があります:

  • 多数のディスクを一つの大きなディスクとして使えます。
  • 複数のディスクにまたがる論理ボリュームを作れます。
  • 小さな論理ボリュームを作成し、満杯になったら"動的に"リサイズできます。
  • ディスクの順番と関係なく論理ボリュームをリサイズできます。VG における LV の位置に依存しないので、周辺に空き容量を取る必要がありません。
  • オンラインで論理・物理ボリュームをリサイズ・作成・削除できます。ボリューム上のファイルシステムもリサイズする必要がありますが、オンラインリサイズをサポートしているファイルシステムもあります (ext4 など)。
  • サービスによって使われている LV を、サービスを再起動する必要なく他のディスクへオンラインで移行することができます。
  • スナップショットを使うことでファイルシステムのフローズンコピーをバックアップすることができます。サービスを落とす時間を最小限にできます。
  • 透過的なファイルシステム暗号化や頻繁に使用されるデータのキャッシュなど、様々な device-mapper ターゲットをサポート。(LUKS によって暗号化された) 物理ディスクと LVM からなる環境を構築することで /, /home,/backup などの容量を簡単に変更したりできるようになります。起動時に何度もキーを入力する必要はありません。

欠点

  • システムのセットアップに追加の手順が必要で、やや複雑。
  • デュアルブートする場合、Windows は LVM をサポートしていません。Windows から LVM のパーティションにアクセスすることは不可能です。

Arch Linux を LVM にインストールする

インストール作業のパーティション分割フォーマットの手順の間に LVM ボリュームを作成する必要があります。root ファイルシステムにするパーティションを直接フォーマットする代わりに、論理ボリューム (LV) の中に作成します。

lvm2 パッケージをインストールしてください。

概略:

  • PV を入れるパーティションを作成します。パーティションのタイプは 'Linux LVM' に設定してください、MBR を使っている場合は 8e、GPT の場合は 8e00 です。
  • 物理ボリューム (PV) を作成します。ディスクが一つしかない場合は一つの大きなパーティションに一つの PV を作成するのが良いでしょう。ディスクが複数ある場合はそれぞれにパーティションを作成してパーティション毎に PV を作ることができます。
  • ボリュームグループ (VG) を作成して全ての PV を追加します。
  • VG の中に論理ボリューム (LV) を作成します。
  • インストールガイドの "パーティションのフォーマット" の手順に進んで下さい。
  • “Initramfs” まで行ったら、/etc/mkinitcpio.conflvm フックを追加してください (詳細は下を見て下さい)。
警告: GRUB Legacy は LVM をサポートしていないため、LVM の中に /boot を置くことはできません。GRUB を使っている場合はこの制限はありません。GRUB Legacy を使う必要があるときは、/boot パーティションを分割して作成し直接フォーマットするようにしてください。

パーティションの作成

ノート: このステップは任意です。ユーザーによっては必要ありません。ただし、大抵は再帰にデバイスにパーティションを作成することが推奨されています。

デバイスにパーティションを作成する方法はパーティショニングを見て下さい。

物理ボリュームの作成

物理ボリュームとして使えるデバイスを確認するには:

# lvmdiskscan
警告: 物理ボリュームを作成するデバイスをよく確認してください。間違ったデバイスを使ってしまうとデータが消失してしまいます。

パーティションに物理ボリュームを作成:

# pvcreate DEVICE

このコマンドはパーティションにヘッダーを作成し LVM に使えるようにします。#LVM の構成要素 で書かれているように、DEVICE にはディスク (例: /dev/sda) やパーティション (例: /dev/sda2)、またはループバックデバイスなどを指定できます。例えば:

# pvcreate /dev/sda2

次のコマンドで作成した物理ボリュームを確認できます:

# pvdisplay
ノート: パーティションを作成してない SSD を使う場合 pvcreate --dataalignment 1m /dev/sda を使用してください (1MiB 境界で整列させる)、ここ を参照。

ボリュームグループの作成

次は物理ボリュームの上にボリュームグループを作成します。

まず新しいパーティションの一つにボリュームグループを作成:

# vgcreate <volume_group> <physical_volume>

例えば:

# vgcreate VolGroup00 /dev/sda2

そして、作成したボリュームグループに入れたい他の全ての物理ボリュームを追加します:

# vgextend <volume_group> <physical_volume>
# vgextend <volume_group> <another_physical_volume>
# ...

例えば:

# vgextend VolGroup00 /dev/sdb1
# vgextend VolGroup00 /dev/sdc

ボリュームグループがどうなっているか確認するには次のコマンドを使います:

# vgdisplay
ノート: 必要ならば複数のボリュームグループを作成することもできますが、それだと全てのストレージを一つのディスクにまとめることはできなくなります。

一度にボリュームグループを作成

LVM では一度にまとめてボリュームグループの作成と物理ボリュームの作成を行うことができます。例えば、上述のように、3つのデバイスで VolGroup00 グループを作成する場合、次を実行:

# vgcreate VolGroup00 /dev/sda2 /dev/sdb1 /dev/sdc

上記のコマンドはまず、3つのパーティションを物理ボリュームとして設定して、それから3つのボリュームでボリュームグループを作成します。コマンドを実行するとデバイスに既にファイルシステムが存在すると警告が表示されます。

論理ボリュームの作成

そしてボリュームグループには論理ボリュームを作る必要があります。論理ボリュームを作成するには次のコマンドを使います。新しい論理ボリュームの名前、サイズ、そしてどのボリュームグループに作るかを指定してください:

# lvcreate -L <size> <volume_group> -n <logical_volume>

例えば:

# lvcreate -L 10G VolGroup00 -n lvolhome

これで論理ボリュームが作成され /dev/mapper/Volgroup00-lvolhome/dev/VolGroup00/lvolhome でアクセスできるようになります。ボリュームグループと同じく、論理ボリュームには好きな名前を命名できます。

また、一つもしくは複数の物理ボリュームを指定して LVM が使用する領域を制限することもできます。例えば、小容量の SSD に root ファイルシステムの論理ボリュームを作成して、HDD にホームとして使うボリュームを作成したい場合などが考えられます。コマンドラインに物理ボリュームデバイスを追加してください、例えば:

# lvcreate -L 10G VolGroup00 -n lvolhome /dev/sdc1

ボリュームグループに残っている空き容量全てを使う論理ボリュームを作成するには、次のコマンドを使って下さい:

# lvcreate -l 100%FREE  <volume_group> -n <logical_volume>

作成した論理ボリュームは次のコマンドで確認できます:

# lvdisplay
ノート: 上のコマンドを実行するために device-mapper カーネルモジュールをロード (modprobe dm_mod) しなくてはならない場合があります。
ヒント: 比較的小さな論理ボリュームを作ってから、後で必要になったときに拡大することも可能です。シンプリシティを尊ぶのなら、ボリュームグループに拡大のための空き容量をいくらか残しておきましょう。

ファイルシステムの作成と論理ボリュームのマウント

論理ボリュームは /dev/mapper//dev/YourVolumeGroupName に配置されているはずです。論理ボリュームを見つけられないときは、以下のコマンドを使ってデバイスノードを作成するためのモジュールをロードしてボリュームグループが使えるようにしてください:

# modprobe dm_mod
# vgscan
# vgchange -ay

これで論理ボリュームにファイルシステムを作成して通常のパーティションとしてマウントすることができます (Arch linux のインストールをしているのならば、詳しくはマウントを参照してください):

# mkfs.<fstype> /dev/mapper/<volume_group>-<logical_volume>
# mount /dev/mapper/<volume_group>-<logical_volume> /<mountpoint>

例えば:

# mkfs.ext4 /dev/mapper/VolGroup00-lvolhome
# mount /dev/mapper/VolGroup00-lvolhome /home
警告: マウントポイントを選択する時は、新しく作成した論理ボリュームを選択してください (次を使って下さい: /dev/mapper/Volgroup00-lvolhome)。論理ボリュームが作られている実際のパーティションを選択してはいけません (次は使わないで下さい: /dev/sda2)。

mkinitcpio.conf の設定

root ファイルシステムが LVM 上にある場合、適切な mkinitcpio フックを有効にしないと起動できなくなります:

  • デフォルトの busybox ベースの initramfs の場合は udevlvm2 を有効にしてください。
  • systemd ベースの initramfs の場合は systemdsd-lvm2 を有効にしてください。

udev はデフォルトで有効になっています。以下のようにファイルを編集して blockfilesystems の間に lvm2 を入れて下さい:

/etc/mkinitcpio.conf
HOOKS="base udev ... block lvm2 filesystems"

systemd ベースの initramfs の場合:

/etc/mkinitcpio.conf
HOOKS="base systemd ... block sd-lvm2 filesystems"

その後、initial ramdisk の作成を行なってから通常のインストールの手順に戻ることができます。

ヒント:
  • lvm2sd-lvm2 フックは mkinitcpio ではなく lvm2 でインストールされます。新しい環境を作るために arch-chrootmkinitcpio を実行する場合、mkinitcpiolvm2sd-lvm2 フックを見つけられるように arch-chroot 内で lvm2 をインストールする必要があります。lvm2arch-chroot の外にしか存在しない場合、mkinitcpioError: Hook 'lvm2' cannot be found と出力します。
  • ルートファイルシステムを LVM RAID 上に配置する場合、dm-raid と適切な RAID モジュール (例: raid0, raid1, raid10, raid456) を mkinitcpio.conf の MODULES セクションに追加する必要があります。

カーネルオプション

論理ボリュームに root ファイルシステムがある場合、root= カーネルパラメータを設定してください (例: /dev/mapper/vg-name-lv-name)。

設定

高度なオプション

(スナップショットに必要な)モニタリングが必要な場合は lvmetad を有効にしてください。/etc/lvm/lvm.confuse_lvmetad = 1 を設定することで有効にできます。現在はデフォルトで有効になっています。

自動的に有効になるボリュームを制限するには /etc/lvm/lvm.confauto_activation_volume_list を設定します。よくわからないときは、このオプションはコメントアウトしたままにしてください。

物理ボリュームを拡大する

物理ボリュームが存在するデバイスの容量を変更したら、次のコマンドを使って物理ボリュームを拡大する必要があります:

# pvresize DEVICE

例えば、mdadm RAID アレイ上の物理ボリュームを拡大するには:

# pvresize /dev/md0
ノート: このコマンドはボリュームが使用中でも実行することができます。

論理ボリュームを拡大する

論理ボリュームにあるファイルシステムの空き容量を拡大するには、まず論理ボリュームを拡大させてから次に新しく作られた空き容量を使うようにファイルシステムを拡大させる必要があります。

lvextend

論理ボリュームを拡大するときに、使用できるコマンドは2つあります: lvextend または lvresize

# lvextend -L +<size> <volume_group>/<logical_volume>

例えば:

# lvextend -L +20G VolGroup00/lvolhome

ボリュームグループにある全ての空き容量を使うようにしたい場合は、次のコマンドを使って下さい:

# lvextend -l +100%FREE <volume_group>/<logical_volume>

resize2fs

ext2,ext3, ext4 ファイルシステムのサイズを変更するには:

# resize2fs /dev/<volume_group>/<logical_volume>
警告: ファイルシステムによっては拡大するとデータが消失したり、オンラインでの拡大をサポートしていません。
ノート: ファイルシステムのリサイズを行わないと、以前のボリュームと同じサイズしか使えません (ボリュームは大きくなっていますが部分的にしか使えません)。

例えば:

# resize2fs /dev/VolGroup00/lvolhome

物理ボリュームを縮小する

物理ボリュームを縮小する場合、使用するコマンドは:

# pvresize --setphysicalvolumesize MySize /dev/sdXA

上記のコマンドを実行すると以下のようなエラーが表示される場合があります:

 /dev/sdAX: cannot resize to 25599 extents as later ones are allocated.
 0 physical volume(s) resized / 1 physical volume(s) not resized

このメッセージは割り当て済みのエクステントが存在するために pvresize が縮小を行うことができないと言っています。空き領域を全てボリュームの末端に移動するために、pvmove コマンドを実行する必要があります。

物理エクステントを移動する

空きエクステントをボリュームの末端に移動する前に、# pvdisplay -v -m を実行して物理セグメントを確認してください。下の例の場合、/dev/sdd1 に物理ボリュームがあり、vg1 というボリュームグループと backup という名前の論理ボリュームが存在します。

# pvdisplay -v -m
    Finding all volume groups.
    Using physical volume(s) on command line.
  --- Physical volume ---
  PV Name               /dev/sdd1
  VG Name               vg1
  PV Size               1.52 TiB / not usable 1.97 MiB
  Allocatable           yes 
  PE Size               4.00 MiB
  Total PE              399669
  Free PE               153600
  Allocated PE          246069
  PV UUID               MR9J0X-zQB4-wi3k-EnaV-5ksf-hN1P-Jkm5mW
   
  --- Physical Segments ---
  Physical extent 0 to 153600:
    FREE
  Physical extent 153601 to 307199:
    Logical volume	/dev/vg1/backup
    Logical extents	1 to 153599
  Physical extent 307200 to 307200:
    FREE
  Physical extent 307201 to 399668:
    Logical volume	/dev/vg1/backup
    Logical extents	153601 to 246068

空き領域がボリュームの中に分散してしまっていることがわかります。物理ボリュームを縮小するには、まず使用しているセグメントを先頭に移動しなくてはなりません。

最初の空きセグメントは 0 から 153600 で 153601 の空きエクステントがあります。このセグメントを最後の物理エクステントから最初のエクステントに移動します。コマンドは:

# pvmove --alloc anywhere /dev/sdd1:307201-399668 /dev/sdd1:0-92466
/dev/sdd1: Moved: 0.1 %
/dev/sdd1: Moved: 0.2 %
...
/dev/sdd1: Moved: 99.9 %
/dev/sdd1: Moved: 100,0%
ノート:
  • 上記のコマンドは 92468 (399668-307200) の PE を最後のセグメントから最初のセグメントに移動します。最初のセグメントに 153600 の空き PE が存在し、92467 PE が移動できるためにコマンドが通ります。
  • --alloc anywhere オプションを使うことで同一のパーティションに PE を移動しています。パーティションが別の場合、コマンドは次のようになります: # pvmove /dev/sdb1:1000-1999 /dev/sdc1:0-999
  • サイズが大きい場合、移動には時間がかかることがあります (1・2時間)。TmuxGNU Screen などのセッションでコマンドを実行すると良いでしょう。不必要にプロセスを停止すると危険です。
  • 操作が完了したら、Fsck を実行してファイルシステムに問題がないか確認してください。

物理ボリュームのサイズを変更する

空き物理セグメントが全て最後の物理エクステントに移動できたら、# vgdisplay を実行して空き PE を確認してください。

それから次のコマンドを再度実行します:

# pvresize --setphysicalvolumesize MySize /dev/sdXA

結果を確認:

# pvs
  PV         VG   Fmt  Attr PSize    PFree 
  /dev/sdd1  vg1  lvm2 a--     1t     500g

パーティションのサイズを変更する

最後に、適当なパーティショニングツールを使ってパーティションのサイズを変更してください。

論理ボリュームを縮小する

基本的にファイルシステムは論理ボリュームと同じ大きさになっているので、まずファイルシステムを縮小してから次に論理ボリュームを縮小する必要があります。ファイルシステムによっては、先にファイルシステムをアンマウントする必要があるかもしれません。例えば ext3 が載った 15GB の論理ボリュームがあり 10G まで縮小したいとします。

まずファイルシステムを必要以上に縮小します。論理ボリュームを縮小するときにファイルシステムの末尾を偶発的に切り落とすことがないようにするためです:

# resize2fs /dev/VolGroup00/lvolhome 9G

それから論理ボリュームを縮小します:

# lvreduce -L 10G /dev/VolGroup00/lvolhome
ノート: lvreduce で相対的にサイズを指定する場合、サイズの前に - 記号を付ける必要があります。
ヒント: lvreduce の代わりに lvresize を使うこともできます: # lvresize -L -5G VolGroup00/lvolhome

最後に、論理ボリュームに残っている空き容量を満たすようにファイルシステムを拡大してください:

# resize2fs /dev/VolGroup00/lvolhome
警告:
  • ファイルシステムのサイズをデータによって占められている容量よりも削減してはいけません、データを消失する可能性があります。
  • ファイルシステムによっては縮小するとデータが消失したり、オンラインでの縮小をサポートしていません。

論理ボリュームを削除する

警告: 論理ボリュームを削除する前に、データは全て他の場所に退避させてください、残っているデータは消去されます!

まず、削除したい論理ボリュームの名前を確認してください。全ての論理ボリュームのリストを表示するには次のコマンドを使います:

# lvs

次に、削除する論理ボリュームのマウントポイントを確認して:

$ lsblk

アンマウントしてください:

# umount /<mountpoint>

最後に、論理ボリュームを削除してください:

# lvremove <volume_group>/<logical_volume>

例えば:

# lvremove VolGroup00/lvolhome

y を入力することで実際に削除が実行されます。

必要に応じて /etc/fstab を更新することを忘れないようにしましょう。

論理ボリュームの削除を確認するには root で lvs を実行します (このセクションの一番最初を参照)。

ボリュームグループに物理ボリュームを追加する

まず使いたいブロックデバイスに新しい物理ボリュームを作成して、それからボリュームグループに追加してください:

# pvcreate /dev/sdb1
# vgextend VolGroup00 /dev/sdb1

これでボリュームグループの物理エクステントの総量が増えて、自由に論理ボリュームに割り当てることができるようになります。

ノート: ストレージメディアのパーティションテーブルは LVM の下に置くのが良いと考えられています。適切なタイプコードを使って下さい: MBR なら 8e、GPT なら 8e00

ボリュームグループからパーティションを削除する

パーティション上に論理ボリュームを作成した場合、先に論理ボリュームを削除してください。

パーティションにあるデータを全て他のパーティションに移動する必要があります。ありがたいことに、LVM では簡単にできます:

# pvmove /dev/sdb1

データを特定の物理ボリュームに移したい場合は、pvmove の二番目の引数に物理ボリュームを指定してください:

# pvmove /dev/sdb1 /dev/sdf1

次に物理ボリュームをボリュームグループから削除する必要があります:

# vgreduce myVg /dev/sdb1

もしくは、空の物理ボリュームを全て削除してください:

# vgreduce --all vg0

そして最後に、パーティションを他のことに使うために、LVM にパーティションを物理ボリュームとして扱わせないようにするには:

# pvremove /dev/sdb1

ボリュームグループを無効化する

次を実行してください:

# vgchange -a n my_volume_group

これでボリュームグループが無効になりボリュームグループが入っていたコンテナをアンマウントできるようになります。

スナップショット

説明

LVM を使うことで伝統的なバックアップよりも効率的なシステムのスナップショットを作ることができます。COW (copy-on-write) ポリシーを使うことによって効率化を実現しています。最初に作成したスナップショットには実際のデータの inode のハードリンクだけが含まれます。データに変更が加えられない間は、スナップショットには inode ポインターしかなくデータ自体は入りません。スナップショット先のファイルやディレクトリに変更が入ると、スナップショットによって古いコピーが参照され、新しいコピーは実行中のシステムによって参照されます。このため、35GB のデータがあるシステムでも 2GB 以下しか (オリジナルとスナップショット両方に) 変更を加えない限り、スナップショットに消費する空き容量は 2GB だけです。

設定

スナップショットの論理ボリュームは通常の論理ボリュームと同じように作れます:

# lvcreate --size 100M --snapshot --name snap01 /dev/mapper/vg0-pv

上記のボリュームでは、スナップショットボリュームが一杯になるまで、データの 100M まで変更を加えることができます。

次のコマンドを使うことによって変更が入った後の 'pv' 論理ボリュームを 'snap01' スナップショットが作られた状態まで戻すことが可能です:

# lvconvert --merge /dev/vg0/snap01

オリジナルの論理ボリュームが使用中の場合は、次のブート時にマージされます (LiveCD からマージすることもできます)。

マージが行われるとスナップショットはもう存在しなくなります。

また、複数のスナップショットを作成して、それぞれを自由にオリジナルの論理ボリュームにマージすることも可能です。

スナップショットはマウントして ddtar を使うことでバックアップできます。dd で作られるバックアップファイルのサイズはスナップショットボリュームに入っているファイルのサイズになります。 復元は、スナップショットを作成してマウントして、バックアップをそこに書き込むか展開するだけです。そしてオリジナルのボリュームにマージしてください。

/etc/mkinitcpio.conf の MODULES 変数に dm_snapshot モジュールを入れることが必要で、これがないとシステムが起動しなくなります。インストールしたシステムに既に記述してある場合は、次のコマンドでイメージを再生成してください:

# mkinitcpio -p linux

スナップショットは主にバックアップのためのファイルシステムのフローズンコピーを作るのに使われます; 2時間かかるバックアップはパーティションを直接バックアップするよりも一貫性のあるファイルシステムのイメージを提供します。

バックアップやロールバックのためシステム起動時に root ファイルシステムのスナップショットを自動的に作成する方法は LVM で root ファイルシステムのスナップショットを作成を見て下さい。

initramfs によって有効にならない LVM ボリュームがある場合は、lvm2 パッケージに入っている lvm-monitoring サービスを有効化してください。

LVM キャッシュ (lvmcache)

man より:

キャッシュ論理ボリュームタイプは小さくて高速な LV を使うことで巨大で鈍重な LV のパフォーマンスを改善します。頻繁に使用されるブロックを高速な LV に保存することで高速化します。LVM は小さくて高速な LV のことをキャッシュプール LV と呼び、巨大で鈍重な LV のことをオリジン LV と呼びます。dm-cache (カーネルドライバー) の要件を満たすため、LVM はキャッシュプール LV をさらに2つのデバイスに分割します。キャッシュデータ LV とキャッシュメタデータ LV です。キャッシュデータ LV にはオリジン LV のデータブロックのコピーが保存されます。キャッシュメタデータ LV にはどこにデータブロックが保存されるかを示す情報が格納されます (例: オリジン LV にあるのかあるいはキャッシュデータ LV にあるのか)。最速かつ最強のキャッシュ論理ボリュームを作成しようと考えている場合はこれらの LV をよく知る必要があります。これらの LV は全て同一の VG に入っていなければなりません。

作成

高速なディスクに PV を作成して既存のボリュームグループに追加:

# vgextend dataVG /dev/sdx

自動メタデータを保存するキャッシュプールを sdb に作成して、既存の論理ボリューム (dataLV) をキャッシュボリュームに変換:

# lvcreate --type cache --cachemode writethrough -L 20G -n dataLV_cachepool dataVG/dataLV /dev/sdx

キャッシュを大きくしたい場合、-L パラメータに指定する容量を変えてください。

ノート: キャッシュモードには2つのオプションが存在します:
  • writethrough は書き込まれたデータがキャッシュプール LV とオリジナルの LV の両方に保存されることが保証されます。キャッシュプール LV が保存されているデバイスが故障してもデータが消失することはありません。
  • writeback は高い性能を発揮しますが、キャッシュに使っているドライブが故障したときにデータを喪失する危険性があります。
--cachemode を指定しなかった場合、デフォルトでは writetrough が使われます。

削除

上記で作成したキャッシュを削除したい場合:

# lvconvert --uncache dataVG/dataLV

上記のコマンドでキャッシュに留まっている書き込みが LV に適用され、それからキャッシュが削除されます。他のオプションについては man ページを参照。

グラフィカルな設定

LVM ボリュームを管理するための公式 GUI ツールは存在しませんが、system-config-lvmAUR で大抵の操作は行なえます。ボリュームの状態をシンプルにビジュアル化します。また、論理ボリュームをリサイズするときにほとんどのファイルシステムを自動的にリサイズしてくれます。

トラブルシューティング

Arch-Linux のデフォルトの変更のためにする必要がある変更

/etc/lvm/lvm.conf には use_lvmetad = 1 を設定する必要があります。現在はデフォルトで設定されています。lvm.conf.pacnew ファイルがある場合は、この変更を適用してください。

LVM コマンドが機能しない

  • 適切なモジュールをロードしてください:
# modprobe dm_mod

dm_mod モジュールは自動的にロードされるはずです。そうならない場合は、次を試してみて下さい:

/etc/mkinitcpio.conf:
MODULES="dm_mod ..."

変更を適用するには initramfs を再生成する必要があります。

  • lvm コマンドを次のように試してみて下さい:
# lvm pvdisplay

論理ボリュームが表示されない

既存の論理ボリュームをマウントしようとしても、lvscan に表示されない場合、以下のコマンドによってボリュームを有効にすることができます:

# vgscan
# vgchange -ay

リムーバルメディア上の LVM

症状:

# vgscan
 Reading all physical volumes.  This may take a while...
 /dev/backupdrive1/backup: read failed after 0 of 4096 at 319836585984: Input/output error
 /dev/backupdrive1/backup: read failed after 0 of 4096 at 319836643328: Input/output error
 /dev/backupdrive1/backup: read failed after 0 of 4096 at 0: Input/output error
 /dev/backupdrive1/backup: read failed after 0 of 4096 at 4096: Input/output error
 Found volume group "backupdrive1" using metadata type lvm2
 Found volume group "networkdrive" using metadata type lvm2

病因:

最初にボリュームグループを無効にしないで外付けの LVM ドライブを取り外したこと。切断する前に、次を実行するようにしましょう:
# vgchange -an volume group name

治療:

外部ドライブのプラグを抜いて数分待って下さい:
# vgscan
# vgchange -ay volume group name

連続している論理ボリュームのサイズ変更に失敗する

論理ボリュームを拡張すると以下のエラーが表示される場合:

" Insufficient suitable contiguous allocatable extents for logical volume "

明示的に連続するように割り当てるポリシー (オプション -C y または --alloc contiguous) を使って論理ボリュームが作成されており、ボリュームの近隣に連続したエクステントが存在しないのが原因です (リファレンス を参照)。

この問題を修正するには、論理ボリュームを拡張する前に、lvchange --alloc inherit <logical_volume> で割り当てポリシーを変更してください。連続割り当てポリシーを使い続ける必要がある場合、空きエクステントが十分存在するディスク領域にボリュームを移動してください ([1] を参照)。

"grub-mkconfig" コマンドで "unknown filesystem" エラーが発生する

grub.cfg を生成する前にスナップショットボリュームは削除するようにしてください。

シンプロビジョニングボリュームに root を配置する場合にタイムアウトが発生する

大量のスナップショットを使用した場合、thin_check の実行時間が長くなるためルートデバイスがタイムアウトしてしまうことがあります。そのためブートローダーの設定に rootdelay=60 カーネルブートパラメータを追加してください。

シャットダウンが遅くなる

RAIDやスナップショット、シンプロビジョニングによってシャットダウンが遅くなる場合、lvm2-monitor.service起動有効化してください。FS#50420 を参照。

参照