Tint2

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tint2 は Linux 用のシステムパネル/タスクバーです。開発者によると、"シンプル、質素かつ軽量"とのことです。システムトレイ、タスクリスト、バッテリーモニタ、時計などとしても使うことができます (それを表示しないように設定することも可能)。見た目を細かく設定することができ、依存パッケージは控えめです。デフォルトではパネルが存在しないウィンドウマネージャ、例えば Openbox などのユーザーにうってつけと言えましょう。

インストール

tint2 パッケージをインストールしてください。

設定

tint2 の設定ファイルは ~/.config/tint2/tint2rc にあります。tint2 の最初の起動時にデフォルト設定が記述されたスケルトン設定ファイルが作成されます。このファイルを自由に修正することができます。tint2 の設定方法は こちら に完全にドキュメント化されています。このファイルで、フォントや色、外観や配置場所を設定することが可能です。tint2 パッケージには GUI の設定ツールも含まれています。tint2conf と実行することで起動できます。

アプリケーションランチャー

バージョン 0.12 から、アプリケーションランチャーを tint2 に追加することが可能になりました。以下の設定オプションを tint2 の設定ファイルに追加する必要があります:

#Panel 下:

# Panel
panel_items = LTSBC

そして新しいセクション #Launchers 下:

# Launchers
launcher_icon_theme = LinuxLex-8
launcher_padding = 5 0 10
launcher_background_id = 9
launcher_icon_size = 85
launcher_item_app = /some/where/application.desktop
launcher_item_app = /some/where/anotherapplication.desktop

launcher_icon_theme オプションはまだドキュメントになっていないようです。

panel_items は tint2 が表示するアイテムとその順番を定義する新しい設定オプションです:

L
ランチャーを表示
T
タスクバーを表示
S
システムトレイを表示
B
バッテリーの状態を表示
C
時計を表示
F
スペーサーを拡張 (T がない場合にのみ設定可能)

Openbox のアプリケーションメニュー

バージョン 0.12 から、ランチャーを作成することができるようになっています。残念ながら、tint2 は入れ子になったメニューをまだサポートしていません。そのためアプリケーションメニューを有効にするための機能は備わっていません。ちょっとした工夫で、tint2 でアプリケーションメニューを表示させることができます。以下の例では Openbox のためのランチャーを作成します。

tint2 と Openbox に加えて、xdotool パッケージをインストールしてください。それから Openbox メニューを開くキーバインドを作成します。Openbox の場合、~/.config/openbox/rc.xml の <keyboard> と </keyboard> タグの間に以下のエントリを記述します:

 <keybind key="C-A-space">
   <action name="ShowMenu"><menu>root-menu</menu></action>
 </keybind>

これで Ctrl+Alt+Space でルートメニュー (デスクトップを右クリックした時に開かれるメニュー) が開かれるように設定されます。root-menu は変更して ~/.config/openbox/menu.xml で定義済みの menu-id にできます。次に、xdotool でキーバインドを .desktop ファイルに作り変えます。まず次のコマンドでキーバインドをテストしてください:

$ xdotool key ctrl+alt+space

メニューがマウスカーソルの近くに表示されれば、問題ありません。それでは open-openbox-menu.desktop ファイルを ~/.local/share/applications ディレクトリの中に作成します。Exec=xdotool key ctrl+alt+space という行を追加してください (Ctrl+Alt+Space はあなたが使用するキーに置き換えてください)。ファイルマネージャから open-openbox-menu.desktop ファイルを開いて、もう一度、メニューがカーソルの近くに表示されることを確認します。後はランチャーとして tint2 に追加するだけで、Openbox のアプリケーションメニューを tint2 のランチャーとして使えます。

メニューを作成する方法は Openbox Menus を見て下さい。menumaker を使うことでインストールされているプログラムがほとんど (もしくは全て) 含まれた menu.xml を生成することが可能です。

ボリュームの操作

Tint2 にはボリューム操作アプレットが付属していません。VolWheel はシンプルなアプレットで、トレイに表示されます。volwheelAUR でインストールして volwheel を実行して表示させてください。

他にも volumeiconvolumeicon-gtk2AUR などが使えます。

tint2 の実行

Openbox

次のコマンドを実行することで tint2 を起動できます:

$ tint2

Openbox の起動時に tint2 を実行させたい場合、~/.config/openbox/autostart を編集して以下の行を追加してください:

tint2 &

GNOME 3

GNOME 3 では、アクティビティビューが下部のパネルとタスクバーを置き換えています。tint2 を使用するには、次を実行:

$ gnome-session-properties

それからスタートアップアプリケーションとして /usr/bin/tint2 を追加してください。GNOME の次回起動時に、tint2 が自動的に起動します。

複数のパネル

別の設定ファイルを使って tint2 を実行することで複数の tint2 パネルを同時に起動することができます:

tint2 -c <path_to_first_config_file>
tint2 -c <path_to_second_config_file>

透過の有効化

tint2 の見た目を完璧にするには、ある種のコンポジットが必要になります。tint2 の後ろに黒い四角形が表示される場合、あなたの使用しているウィンドウマネージャ (例: Openbox) がコンポジットをネイティブでサポートしていないか、コンポジットが有効になっていません。

Openbox でコンポジットを有効にするには Xcompmgr または Cairo Compmgr をインストールします。パッケージはそれぞれ xcompmgrcairo-compmgrAUR です。

Xcompmgr は以下のように起動できます:

$ xcompmgr

透過を有効化するために tint2 を一度終了してから再度起動してください。

tint2 に透過効果を与えるためだけに Xcompmgr を使う場合、~/.config/openbox/autostart の autostart セクションを以下のように変更することで起動時に実行させることが可能です:

# Launch Xcomppmgr and tint2 with openbox
if which tint2 >/dev/null 2>&1; then
  (sleep 2 && xcompmgr) &
  (sleep 2 && tint2) &
fi

Xcompmgr を起動時に実行させる方法は様々あります。Openbox の記事を見て下さい。

フルスクリーン/オーバーレイ

tint2 をアプリケーションの上に強制的に表示させるには (オーバーレイ)、panel_layer オプションを適切に設定する必要があります。Alt-Tab を使ってフルスクリーンウィンドウから通常のアプリケーションに切り替えたいときに有用です。Crunchbang のフォーラム にこのことについて議論があります。

 #Panel
 panel_layer = top
 strut_policy = follow_size

サードパーティ製の拡張

他のアプリケーションで tint2 を拡張することもできます。サードパーティ製の拡張を追加するには、下の公式 Wiki のリンクから "Pages" セクションをチェックして下さい。

参照