「USB インストールメディア」の版間の差分

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このページでは Arch Linux のインストーラーを USB ドライブ (別名: ''"フラッシュドライブ", "USB スティック", "USB キー"'' など) に書き込む様々な方法を記述します。[[Wikipedia:ja:Live USB|Live USB]] ([[Wikipedia:ja:Live CD|Live CD]] ライクな)システムは Arch Linux のインストールやシステムメンテナンス、システムの回復に使用できます。{{ic|/}} に [[Overlayfs]] を使うので、コンピュータを一度シャットダウンすると、すべての変更は破棄されます。
 
このページでは Arch Linux のインストーラーを USB ドライブ (別名: ''"フラッシュドライブ", "USB スティック", "USB キー"'' など) に書き込む様々な方法を記述します。[[Wikipedia:ja:Live USB|Live USB]] ([[Wikipedia:ja:Live CD|Live CD]] ライクな)システムは Arch Linux のインストールやシステムメンテナンス、システムの回復に使用できます。{{ic|/}} に [[Overlayfs]] を使うので、コンピュータを一度シャットダウンすると、すべての変更は破棄されます。
   
USB ドライブからの Arch Linux のフルインストールをしたい場合 (すなわち永続的な設定もする場合) は、[[リムーバブルメディアに Arch Linux をインストール]] を参照してください。ブータブル Arch Linux USB スティックをレスキュー USB として使いたい場合は、[[Change Root]] を参照してください。
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USB ドライブからの Arch Linux のフルインストールをしたい場合 (すなわち永続的な設定もする場合) は、[[リムーバブルメディアに Arch Linux をインストール]] を参照してください。ブータブル Arch Linux USB スティックをレスキュー USB として使いたい場合は、[[chroot]] を参照してください。
   
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以下の手順に進む前に、https://archlinux.org/download/ ([https://www.archlinux.jp/download/ 日本語版ページ]) から ISO をダウンロードし、[[インストールガイド#署名の検証|ファイルの整合性を検証]]してください。
== ISO をそのまま使う(BIOS と UEFI) ==
 
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== ISO をそのまま使う (BIOS と UEFI) ==
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{{Warning|以下は USB フラッシュドライブ上の全データを不可逆的に削除するため、以下のことを行う前にフラッシュドライブ上に重要なファイルが残っていないことを確認してください。}}
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{{Note|ISO を USB フラッシュドライブや SD カードではなく、ハードディスクドライブやソリッドステートドライブに書き込みたい場合、ドライブの論理セクタサイズが 2048 バイト ([[Wikipedia:ja:ISO 9660|ISO 9660]] のセクタサイズ) 以下であり、かつそのサイズにアライメントされていることを確認してください。これはつまり、この ISO はこの方法を使って 4Kn [[Advanced Format]] ドライブに書き込むことはできないことを意味します。}}
   
 
=== GNU/Linux で ===
 
=== GNU/Linux で ===
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==== 基本的なコマンドラインユーティリティを使う ====
 
==== 基本的なコマンドラインユーティリティを使う ====
   
そのようなツールは {{Pkg|coreutils}} ({{Pkg|base}} メタパッケージに含まれています)の一部であるため、簡単で普遍的に利用可能であることからこの方法は推奨されます。
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そのようなツールは {{Pkg|coreutils}} ({{Pkg|base}} [[メタパッケージ]]に含まれています) の一部であるため、簡単で普遍的に利用可能であることからこの方法は推奨されます。
   
{{Warning|この方法では {{ic|/dev/'''sdx'''}} の全てのデータを完全に消去します。Arch ISO イメージを使った後に USB ドライブをストレージデバイスとして使える状態に戻したい場合、root で {{ic|wipefs --all /dev/'''sdx'''}} を実行して iso9660 ファイルシステムの署名を削除してから、USB ドライブを[[パーティショニング]]・[[フォーマット]]してください。}}
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{{Note|Arch ISO イメージを使った後に USB ドライブをストレージデバイスとして使える状態に戻したい場合、root で {{ic|wipefs --all /dev/sd''x''}} を実行して ISO 9660 ファイルシステムのシグネチャを削除してから、USB ドライブを[[パーティショニング]]・[[フォーマット]]してください。}}
   
 
{{Tip|USB フラッシュインストールメディアがマウント'''されていない'''ことを {{ic|lsblk}} を使って確認して下さい。}}
 
{{Tip|USB フラッシュインストールメディアがマウント'''されていない'''ことを {{ic|lsblk}} を使って確認して下さい。}}
   
以下のコマンドを実行してください ({{ic|/dev/'''sdx'''}} は USB ドライブに置き換えてください、例えば {{ic|/dev/sdb}}) のように。(パーティション番号を追加してはいけません。つまり {{ic|/dev/sdb'''1'''}} などと指定してはいけません。):
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以下のコマンドを実行してください ({{ic|/dev/sd''x''}} は USB ドライブに置き換えてください、例えば {{ic|/dev/sdb}}) のように。(パーティション番号を追加してはいけません。つまり {{ic|/dev/sdb'''1'''}} などと指定してはいけません。):
   
* {{man|1|cat}} を使う場合: {{bc|# cat ''path/to/''archlinux-''version''-x86_64.iso > /dev/'''sdx'''}}
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* {{man|1|cat}} を使う場合: {{bc|# cat ''path/to/''archlinux-''version''-x86_64.iso > /dev/sd''x''}}
* {{man|1|cp}} を使う場合: {{bc|# cp ''path/to/''archlinux-''version''-x86_64.iso /dev/'''sdx'''}}
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* {{man|1|cp}} を使う場合: {{bc|# cp ''path/to/''archlinux-''version''-x86_64.iso /dev/sd''x''}}
* [[dd]] を使う場合: {{bc|1=# dd bs=4M if=''path/to/''archlinux-''version''-x86_64.iso of=/dev/'''sdx''' conv=fsync oflag=direct status=progress}}
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* [[dd]] を使う場合: {{bc|1=# dd bs=4M if=''path/to/''archlinux-''version''-x86_64.iso of=/dev/sd''x'' conv=fsync oflag=direct status=progress}}
* [[tee]] を使う場合: {{bc|# tee < ''path/to/''archlinux-''version''-x86_64.iso > /dev/'''sdx'''}}
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* [[tee]] を使う場合: {{bc|# tee < ''path/to/''archlinux-''version''-x86_64.iso > /dev/sd''x''}}
* {{Pkg|pv}} を使う場合: {{bc|# pv ''path/to/''archlinux-''version''-x86_64.iso > /dev/'''sdx'''}}
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* {{Pkg|pv}} を使う場合: {{bc|# pv ''path/to/''archlinux-''version''-x86_64.iso > /dev/sd''x''}}
   
 
以上のツールの比較や使い方、なぜ ''dd'' があまり使われないのかについては [https://unix.stackexchange.com/questions/224277/is-it-better-to-use-cat-dd-pv-or-another-procedure-to-copy-a-cd-dvd/224314#224314] や [https://www.vidarholen.net/contents/blog/?p=479] を見てください。
 
以上のツールの比較や使い方、なぜ ''dd'' があまり使われないのかについては [https://unix.stackexchange.com/questions/224277/is-it-better-to-use-cat-dd-pv-or-another-procedure-to-copy-a-cd-dvd/224314#224314] や [https://www.vidarholen.net/contents/blog/?p=479] を見てください。
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==== win32diskimager を使う ====
 
==== win32diskimager を使う ====
   
[https://sourceforge.net/projects/win32diskimager/ win32diskimager] は Windows 用のグラフィカルな USB ISO 書き込ツールです。ISO イメージを選択して、書き込み先の USB ドライブ文字を選択し (先にフォーマットする必要があります)、Write をクリックしてください。
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[https://sourceforge.net/projects/win32diskimager/ win32diskimager] はWindows からイメージを USB スティックや SD/CF カードに書き込むためのグラフィカルツールです。ISO イメージを選択して、書き込み先の USB ドライブ文字を選択し (先にフォーマットする必要があります)、''Write'' をクリックしてください。
   
 
==== USBwriter を使う ====
 
==== USBwriter を使う ====
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管理者として cygwin を実行します (cygwin からのハードウェアへのアクセスが必要です)。次のコマンドで USB ドライブに書き込みます:
 
管理者として cygwin を実行します (cygwin からのハードウェアへのアクセスが必要です)。次のコマンドで USB ドライブに書き込みます:
   
dd if=archlinux-''version''-x86_64.iso of=\\.\'''x''': bs=4M
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dd if=archlinux-''version''-x86_64.iso of=\\.\''x'': bs=4M
   
{{ic|archlinux-''version''-x86_64.iso}} の部分は {{ic|cygwin}} ディレクトリ内にある iso イメージファイルへのパスです。{{ic|\\.\'''x''':}} の部分は USB フラッシュドライブで、{{ic|'''x'''}} は windows が決めた文字になります、例: {{ic|\\.\d:}}。
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{{ic|archlinux-''version''-x86_64.iso}} の部分は {{ic|cygwin}} ディレクトリ内にある iso イメージファイルへのパスです。{{ic|\\.\''x'':}} の部分は USB フラッシュドライブで、{{ic|''x''}} は windows が決めた文字になります、例: {{ic|\\.\d:}}。
   
 
cygwin 6.0 では正しいパーティションを見つけてください:
 
cygwin 6.0 では正しいパーティションを見つけてください:
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そして出力を見て ISO イメージを焼きこみます。例:
 
そして出力を見て ISO イメージを焼きこみます。例:
 
{{Warning|この作業は USB スティックの全てのファイルを完全に消去します、実行する前にスティックに重要なファイルが残っていないか確認してください。}}
 
   
 
dd if=archlinux-''version''-x86_64.iso of=/dev/sdb bs=4M
 
dd if=archlinux-''version''-x86_64.iso of=/dev/sdb bs=4M
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Windows に対応した GPL ライセンスの dd が http://www.chrysocome.net/dd から利用できます。Cygwin と比べてダウンロード容量は少なくてすみます。使用方法は、上の Cygwin の方法に従って下さい。
 
Windows に対応した GPL ライセンスの dd が http://www.chrysocome.net/dd から利用できます。Cygwin と比べてダウンロード容量は少なくてすみます。使用方法は、上の Cygwin の方法に従って下さい。
   
初めに dd for Windows の最新バージョンをダウンロードしてください。ダウンロードが完了したら、圧縮ファイルを展開してください。
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初めに dd for Windows の最新バージョンをダウンロードしてください。ダウンロードが完了したら、圧縮ファイルを {{ic|Downloads}} ディレクトリかどこかに展開してください。
   
そして、管理者として {{ic|command prompt}} を立ち上げてください。次に、ダウンロードしたディレクトリにディレクトリを変更 ({{ic|cd}}) してください。
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そして、管理者として ''Command Prompt'' を立ち上げてください。次に、{{ic|Downloads}} ディレクトリにディレクトリを変更 ({{ic|cd}}) してください。
   
Arch Linux の ISO は dd の実行可能ファイルがある場所と同じフォルダに置いた方が便利です、どこか他のところに ISO を置いた場合はフルパスを記述する必要があります。
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Arch Linux の ISO は ''dd'' の実行可能ファイルがある場所と同じフォルダに置いた方が便利です、どこか他のところに ISO を置いた場合はフルパスを記述する必要があります。
   
 
使用するコマンドは以下のようになります:
 
使用するコマンドは以下のようになります:
   
# dd if=''archlinux-''version''-x86_64.iso'' od=\\.\''x'': bs=4M
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# dd if=archlinux-''version''-x86_64.iso od=\\.\''x'': bs=4M
   
 
{{Note|Windows のドライブ文字はパーティションに紐付けられています。ディスク全体を選択できるようにするため、''dd for Windows'' には {{ic|od}} パラメータが存在し、上記のコマンドで使用しています。このパラメータが使えるのは ''dd for Windows'' だけであり、他の ''dd'' 実装では存在しないので注意してください。}}
 
{{Note|Windows のドライブ文字はパーティションに紐付けられています。ディスク全体を選択できるようにするため、''dd for Windows'' には {{ic|od}} パラメータが存在し、上記のコマンドで使用しています。このパラメータが使えるのは ''dd for Windows'' だけであり、他の ''dd'' 実装では存在しないので注意してください。}}
 
{{Warning|{{ic|od}} を使用するため、選択されたディスクのパーティションは全て破壊されます。実行する前に dd のコピー先のドライブが正しいことを確認してください。}}
 
 
("x" になっている) 日付やドライブ文字は適当な文字列に置き換えてください。実際に使用するコマンドは以下のようになります:
 
 
# dd if=ISOs\archlinux-''version''-x86_64.iso od=\\.\d: bs=4M
 
   
 
==== flashnul を使う ====
 
==== flashnul を使う ====
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$ diskutil list
 
$ diskutil list
   
USB デバイスは {{ic|/dev/disk2 (external, physical)}} のように表示されます。名前や容量から消去したいデバイスであることを確認できたら、識別子を使って下のコマンドを実行してください ({{ic|/dev/diskX}} を確認できた識別子に置き換えてください)。
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USB デバイスは {{ic|/dev/disk2 (external, physical)}} のように表示されます。名前や容量から消去したいデバイスであることを確認できたら、識別子を使って下のコマンドを実行してください ({{ic|/dev/disk''X''}} を確認できた識別子に置き換えてください)。
   
 
通常 masOS では USB デバイスは自動的にマウントされるため、{{ic|dd}} を使ってブロック単位で書き込む前にアンマウントする必要があります (エジェクトではありません)。ターミナルで、以下を実行:
 
通常 masOS では USB デバイスは自動的にマウントされるため、{{ic|dd}} を使ってブロック単位で書き込む前にアンマウントする必要があります (エジェクトではありません)。ターミナルで、以下を実行:
   
$ diskutil unmountDisk /dev/diskX
+
$ diskutil unmountDisk /dev/disk''X''
   
それから ISO イメージファイルをデバイスにコピーしてください。{{ic|dd}} コマンドは Linux のものと似ていますが、'disk' の前に 'r' を指定して raw モードを使うことで高速に転送できます:
+
それから ISO イメージファイルをデバイスにコピーしてください:
   
  +
{{Note|
{{Note|BSD から継承した {{ic|dd}} (macOS のデフォルトの {{ic|dd}} も含む) は、小文字の {{ic|m}} サフィックスを使います。これは、この記事の他の部分で使用されている GNU {{ic|dd}} とは異なります。}}
 
  +
* BSD から継承した {{ic|dd}} (macOS のデフォルトの {{ic|dd}} も含む) は、小文字の {{ic|m}} サフィックスを使います。これは、この記事の他の部分で使用されている GNU {{ic|dd}} とは異なります。
  +
* {{ic|disk}} の前に {{ic|r}} を付けると raw モードになり、転送をより速くすることができます。
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}}
   
# dd if=path/to/archlinux-''version''-x86_64.iso of=/dev/'''r'''diskX bs=1m
+
# dd if=''path/to''/archlinux-''version''-x86_64.iso of=/dev/'''r'''disk''X'' bs=1m
   
このコマンドは何も出力せずに動きます。進捗を表示させるには、{{ic|Ctrl+t}} を押して SIGINFO を送信してください。{{ic|diskX}} には {{ic|s1}} サフィックスを含めるべきではないことに注意してください。さもないと、その USB デバイスは UEFI モードでしか起動できず、レガシーモードでは起動できません。完了すると macOS がセットしたディスクは、このコンピュータで読み取れないディスクでした。とエラーを吐くことがあります。無視を選択してください。これで USB デバイスはブータブルになります。
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このコマンドは何も出力せずに動きます。進捗を表示させるには、{{ic|Ctrl+t}} を押して SIGINFO を送信してください。{{ic|disk''X''}} には {{ic|s1}} サフィックスを含めるべきではないことに注意してください。さもないと、その USB デバイスは UEFI モードでしか起動できず、レガシーモードでは起動できません。完了すると macOS が ''セットしたディスクは、このコンピュータで読み取れないディスクでした。'' とエラーを吐くことがあります。''無視'' を選択してください。これで USB デバイスはブータブルになります。
   
 
==== USBImager を使う ====
 
==== USBImager を使う ====
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==== EtchDroid を使う ====
 
==== EtchDroid を使う ====
   
[https://etchdroid.depau.eu/ EtchDroid] は、Android のための OS イメージ書き込みツールです。Android 5 から Android 8 で root 権限なしで動作します。バグレポートによるとAndroid 9 Android 4.4 では常に動作するとは限らなようです
+
[https://etchdroid.depau.eu/ EtchDroid] は、Android のための OS イメージ書き込みツールです。Android 5 以降、root 権限が無くとも動作します。問題が生じた場合は上流の [https://github.com/EtchDroid/EtchDroid/issues/ GitHub] を確認してください。
   
Arch Linux インストーラーを作成するには、ISO イメージを Android デバイス上にダウンロードしてください。(必要であれば USB-OTG アダプタを使って) USB ドライブを Android デバイスに挿入してください。EtchDroid を開き、"Flash raw image" を選択し、Arch ISO を選択し、USB ドライブを選択してください。USB API の使用許可を付与し、確認してください。
+
Arch Linux インストーラーを作成するには、ISO イメージを Android デバイス上にダウンロードしてください。(必要であれば USB-OTG アダプタを使って) USB ドライブを Android デバイスに挿入してください。EtchDroid を開き、''Flash raw image'' を選択し、Arch ISO を選択し、USB ドライブを選択してください。USB API の使用許可を付与し、確認してください。
   
 
イメージの書き込み中は携帯を机の上に置いておいてください: 多くの USB-OTG アダプタは少しぐらつくので、間違えて抜けてしまうかもしれません。
 
イメージの書き込み中は携帯を机の上に置いておいてください: 多くの USB-OTG アダプタは少しぐらつくので、間違えて抜けてしまうかもしれません。
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* [https://rufus.ie/ Rufus USB partitioner] を使って USB ドライブをパーティショニング・フォーマットしてください。パーティション構成オプションは '''MBR for BIOS and UEFI''' を、ファイルシステムは '''FAT32''' を選んで下さい。"Create a bootable disk using ISO image" と "Create extended label and icon files" オプションのチェックを外して下さい。
 
* [https://rufus.ie/ Rufus USB partitioner] を使って USB ドライブをパーティショニング・フォーマットしてください。パーティション構成オプションは '''MBR for BIOS and UEFI''' を、ファイルシステムは '''FAT32''' を選んで下さい。"Create a bootable disk using ISO image" と "Create extended label and icon files" オプションのチェックを外して下さい。
* USB フラッシュドライブ {{ic|X:}} の'''ボリュームラベル'''を {{ic|''X'':\EFI\BOOT\grub.cfg}} の {{ic|1=archisolabel=}} に記述されている LABEL と一致するように変更してください。この手順は公式 ISO ([[Archiso]]) の代わりに [[Archboot]] を使っている場合は必要ありません。この設定は、先の "パーティショニング・フォーマット"のステップで Rufus でも行うことができます。
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* USB フラッシュドライブ {{ic|X:}} の'''ボリュームラベル'''を {{ic|''X'':\boot\syslinux\archiso_sys-linux.cfg}} の {{ic|1=archisolabel=}} に記述されている LABEL と一致するように変更してください。この手順は公式 ISO ([[Archiso]]) の代わりに [[Archboot]] を使っている場合は必要ありません。この設定は、先の "パーティショニング・フォーマット"のステップで Rufus でも行うことができます。
 
* ISO を (ZIP アーカイブの解凍と同じように) USB フラッシュドライブに [https://www.7-zip.org/ 7-Zip] を使って展開してください。
 
* ISO を (ZIP アーカイブの解凍と同じように) USB フラッシュドライブに [https://www.7-zip.org/ 7-Zip] を使って展開してください。
 
* https://www.kernel.org/pub/linux/utils/boot/syslinux/ から最新の公式 syslinux 6.xx バイナリ (zip ファイル) をダウンロードして展開してください。Syslinux のバージョンは ISO イメージで使われているバージョンと合わせてください。
 
* https://www.kernel.org/pub/linux/utils/boot/syslinux/ から最新の公式 syslinux 6.xx バイナリ (zip ファイル) をダウンロードして展開してください。Syslinux のバージョンは ISO イメージで使われているバージョンと合わせてください。
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一部の古い BIOS 環境では、USB-ZIP ドライブからの起動しかサポートされていないことがあります。この方法では USB-HDD ドライブからの起動を可能とします。
 
一部の古い BIOS 環境では、USB-ZIP ドライブからの起動しかサポートされていないことがあります。この方法では USB-HDD ドライブからの起動を可能とします。
   
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* {{Pkg|syslinux}} と {{Pkg|mtools}} を[[インストール]]してください。
{{Warning|以下の手順を実行すると USB フラッシュドライブの情報が全て消去されます。}}
 
 
* 公式リポジトリから {{Pkg|syslinux}} と {{Pkg|mtools}} をダウンロードしてください。
 
 
* {{ic|lsblk}} で usb ドライブを確認します。
 
* {{ic|lsblk}} で usb ドライブを確認します。
* {{ic|mkdiskimage -4 /dev/sd'''x''' 0 64 32}} を実行してください (x はドライブの文字に置き換えてください)。しばらく時間がかかります。
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* {{ic|mkdiskimage -4 /dev/sd''x'' 0 64 32}} を実行してください (x はドライブの文字に置き換えてください)。しばらく時間がかかります。
   
ここからは手動フォーマットの手順に従ってください。ZIP ドライブのためパーティションは {{ic|/dev/sd'''x'''4}} になります。
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ここからは手動フォーマットの手順に従ってください。ZIP ドライブのためパーティションは {{ic|/dev/sd''x''4}} になります。
   
 
{{Note|ドライブを FAT32 でフォーマットしてはいけません。FAT16 のままにしてください。}}
 
{{Note|ドライブを FAT32 でフォーマットしてはいけません。FAT16 のままにしてください。}}
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=== UEFI のみ ===
 
=== UEFI のみ ===
   
UEFI のみの起動をする場合、フルを ISO からピーするだけで可能です。
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UEFI のみでブートさせる場合、FAT でォーマットされた USB フラッシュドラブへ ISO ンテンツを展開するだけで十分です。
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ドライブ上に EFI システムパーティションを作成する必要はありません。すべての UEFI (実装) は、USB フラッシュドライブ上の任意の FAT ボリュームから起動できるからです。最も互換性の高いセットアップは、{{ic|0c}} "W95 FAT32 (LBA)" タイプの単一のアクティブ (ブータブル) プライマリパーティションを持つ MBR パーティションテーブルを使用することです。[https://lists.gnu.org/archive/html/grub-devel/2019-05/msg00063.html]
   
 
{{Tip|セキュアブートがカスタムの鍵で設定されている場合、[[セキュアブート#公式の ISO をカスタムの鍵で署名する]] を参照して、どのファイルを署名する必要があるかを確認してください。}}
 
{{Tip|セキュアブートがカスタムの鍵で設定されている場合、[[セキュアブート#公式の ISO をカスタムの鍵で署名する]] を参照して、どのファイルを署名する必要があるかを確認してください。}}
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==== GNU/Linux で ====
 
==== GNU/Linux で ====
   
この方法は、ISO イメージから USB フラッシュドライブにファイルをコピーするだけです。
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この方法は、ファイルを ISO イメージから USB フラッシュドライブへ展開します。
   
 
* もしまだなら、[[パーティショニング#パーティションテーブル|パーティションテーブル]]を {{ic|/dev/sd''X''}} に作成し、[[パーティション]] をデバイス上の ({{ic|/dev/sd''Xn''}}) に作成してください。
 
* もしまだなら、[[パーティショニング#パーティションテーブル|パーティションテーブル]]を {{ic|/dev/sd''X''}} に作成し、[[パーティション]] をデバイス上の ({{ic|/dev/sd''Xn''}}) に作成してください。
 
* もしまだなら、そのパーティションを [[FAT32]] にフォーマットしてください: {{bc|# mkfs.fat -F 32 /dev/sd''Xn''}}
 
* もしまだなら、そのパーティションを [[FAT32]] にフォーマットしてください: {{bc|# mkfs.fat -F 32 /dev/sd''Xn''}}
* その FAT32 ファイルシステムを[[マウント]]してください: {{bc|# mount /dev/sd''Xn'' /mnt}}
+
* そのファイルシステムを[[マウント]]してください: {{bc|# mount /dev/sd''Xn'' /mnt}}
 
* そのマウントしたファイルシステムに ISO イメージを展開してください: {{bc|1=# bsdtar -x -f archlinux-''version''-x86_64.iso -C /mnt}}
 
* そのマウントしたファイルシステムに ISO イメージを展開してください: {{bc|1=# bsdtar -x -f archlinux-''version''-x86_64.iso -C /mnt}}
# FAT32 ファイルシステムを[[アンマウント]]してください。
+
# ファイルシステムを[[アンマウント]]してください。
   
 
==== Windows で ====
 
==== Windows で ====
  +
  +
この方法では、ファイルを ISO イメージから USB フラッシュドライブへコピーします。
   
 
# USB フラッシュドライブをパーティショニングし、FAT32 にフォーマットしてください。
 
# USB フラッシュドライブをパーティショニングし、FAT32 にフォーマットしてください。
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== トラブルシューティング ==
 
== トラブルシューティング ==
   
  +
=== デバイスが表示されない ===
* {{ic|/dev/disk/by-label/ARCH_XXXXXX}} がマウントされず "device did not show up after 30 seconds" エラーが表示される場合は、USB メディアの名前を {{ic|ARCH_XXXXXX}} に変えてみて下さい (例: {{ic|archlinux-2021.02.01-x86_64.iso}} の場合は {{ic|ARCH_202102}})。
 
  +
* 他のエラーが発生する場合、他の USB デバイスを使ってみてください。これですべての問題が解決した場合があります。
 
  +
{{ic|/dev/disk/by-label/ARCH_XXXXXX}} がマウントされず "device did not show up after 30 seconds" エラーが表示される場合は、USB メディアの名前を {{ic|ARCH_XXXXXX}} に変えてみて下さい (例: {{ic|archlinux-2021.02.01-x86_64.iso}} の場合は {{ic|ARCH_202102}})。
* {{ic|losetup: /run/archiso/bootmnt/arch/x86_64/airootfs.sfs: failed to set up loop devices: No such file or directory}} というエラーが発生する場合、USB 2.0 のポートを使ってみてください。(USB ハブを通した USB 3.0 ポートは動作しないことがあります。)
 
  +
  +
=== ループバックデバイスのセットアップに失敗する: No such file or directory ===
  +
  +
{{ic|losetup: /run/archiso/bootmnt/arch/x86_64/airootfs.sfs: failed to set up loop devices: No such file or directory}} というエラーが発生する場合、USB 2.0 のポートを使ってみてください。例えば、一部の USB 3.0 ポートは USB ハブを介して動作しません。
  +
  +
=== 他のエラー ===
  +
  +
その他のエラーが発生する場合、他の USB デバイスを使用してみてください。そうすることですべての問題が解決したという事例が複数あります。
   
 
== 参照 ==
 
== 参照 ==
402行目: 413行目:
 
* [https://en.opensuse.org/SDB:Live_USB_stick openSUSE wiki - SDB:ライブ USB メモリ]
 
* [https://en.opensuse.org/SDB:Live_USB_stick openSUSE wiki - SDB:ライブ USB メモリ]
   
{{TranslationStatus|USB flash installation medium|2023-03-14|771330}}
+
{{TranslationStatus|USB flash installation medium|2023-05-05|773146}}

2023年5月5日 (金) 13:34時点における版

関連記事

このページでは Arch Linux のインストーラーを USB ドライブ (別名: "フラッシュドライブ", "USB スティック", "USB キー" など) に書き込む様々な方法を記述します。Live USB (Live CD ライクな)システムは Arch Linux のインストールやシステムメンテナンス、システムの回復に使用できます。/Overlayfs を使うので、コンピュータを一度シャットダウンすると、すべての変更は破棄されます。

USB ドライブからの Arch Linux のフルインストールをしたい場合 (すなわち永続的な設定もする場合) は、リムーバブルメディアに Arch Linux をインストール を参照してください。ブータブル Arch Linux USB スティックをレスキュー USB として使いたい場合は、chroot を参照してください。

以下の手順に進む前に、https://archlinux.org/download/ (日本語版ページ) から ISO をダウンロードし、ファイルの整合性を検証してください。

目次

ISO をそのまま使う (BIOS と UEFI)

警告: 以下は USB フラッシュドライブ上の全データを不可逆的に削除するため、以下のことを行う前にフラッシュドライブ上に重要なファイルが残っていないことを確認してください。
ノート: ISO を USB フラッシュドライブや SD カードではなく、ハードディスクドライブやソリッドステートドライブに書き込みたい場合、ドライブの論理セクタサイズが 2048 バイト (ISO 9660 のセクタサイズ) 以下であり、かつそのサイズにアライメントされていることを確認してください。これはつまり、この ISO はこの方法を使って 4Kn Advanced Format ドライブに書き込むことはできないことを意味します。

GNU/Linux で

基本的なコマンドラインユーティリティを使う

そのようなツールは coreutils (base メタパッケージに含まれています) の一部であるため、簡単で普遍的に利用可能であることからこの方法は推奨されます。

ノート: Arch ISO イメージを使った後に USB ドライブをストレージデバイスとして使える状態に戻したい場合、root で wipefs --all /dev/sdx を実行して ISO 9660 ファイルシステムのシグネチャを削除してから、USB ドライブをパーティショニングフォーマットしてください。
ヒント: USB フラッシュインストールメディアがマウントされていないことを lsblk を使って確認して下さい。

以下のコマンドを実行してください (/dev/sdx は USB ドライブに置き換えてください、例えば /dev/sdb) のように。(パーティション番号を追加してはいけません。つまり /dev/sdb1 などと指定してはいけません。):

  • cat(1) を使う場合:
    # cat path/to/archlinux-version-x86_64.iso > /dev/sdx
  • cp(1) を使う場合:
    # cp path/to/archlinux-version-x86_64.iso /dev/sdx
  • dd を使う場合:
    # dd bs=4M if=path/to/archlinux-version-x86_64.iso of=/dev/sdx conv=fsync oflag=direct status=progress
  • tee を使う場合:
    # tee < path/to/archlinux-version-x86_64.iso > /dev/sdx
  • pv を使う場合:
    # pv path/to/archlinux-version-x86_64.iso > /dev/sdx

以上のツールの比較や使い方、なぜ dd があまり使われないのかについては [1][2] を見てください。

ヒント: USB の Arch ISO の UEFI バージョンがハングする場合やロードできない場合、メディアの作成手順を同じ USB ドライブで複数回繰り返してみてください。これでうまく行かない場合、マザーボードのファームウェアをアップデートしてみると良いかもしれません。

GNOME Disk Utility を使う

GNOME を使っている Linux ディストリビューションなら nautilusgnome-disk-utility を使うことで簡単にライブ CD が作成できます。.iso ファイルを右クリックして、 "Open With Disk Image Writer" を選択してください。GNOME Disk Utility が開いたら、"Destination" ドロップダウンメニューからフラッシュドライブを選択して "Start Restoring" をクリックしてください。

MultiWriter を使う

gnome-multi-writer は、ISO ファイルを複数の USB デバイスに一度に書き込める、シンプルな GTK3 ベースのグラフィカルツールです。

Kindd を使う

Kindd は、dd の Qt ベースグラフィカルフロントエンドです。kinddAUR で利用できます。

Popsicle を使う

Popsicle は、ISO ファイルを複数の USB デバイスに並列で書き込むためのツールで、PopOS 開発チームにより作成されました。Rust で記述されており、GTK を使用します。popsicleAUR で利用可能です。

SUSE Studio ImageWriter を使う

SUSE Studio ImageWriter は、OpenSUSE 開発チームにより作成された、Qt ベースのツールです。imagewriterAUR で利用可能です。

xorriso-dd-target を使う

(libisoburn の) xorriso-dd-target は、間違ったストレージデバイスへの上書きリスクの軽減を試みるシェルスクリプトです。最も安全なモードは -plug_test という名前です。例えば、sudo を使って root に昇格できる通常ユーザとしてこのツールを使うには:

$ xorriso-dd-target -with_sudo -plug_test -DO_WRITE -image_file archlinux-version-x86_64.iso

詳細は xorriso-dd-target(1) を見てください。

USBImager を使う

USBImager は、圧縮ディスクイメージを USB ドライブに書き込んだり、検証したり、バックアップを作成したりする、マルチプラットフォームのグラフィカルアプリケーションです。usbimagerAUR で利用できます。

Windows で

win32diskimager を使う

win32diskimager は、Windows からイメージを USB スティックや SD/CF カードに書き込むためのグラフィカルツールです。ISO イメージを選択して、書き込み先の USB ドライブ文字を選択し (先にフォーマットする必要があります)、Write をクリックしてください。

USBwriter を使う

Linux の dd と同じように簡単に使うことができます。Arch Linux の ISO をダウンロードして、管理者権限で USBwriter ユーティリティを使って USB フラッシュメモリに書き込むだけです。

USBImager を使う

USBImager は、圧縮ディスクイメージを USB ドライブに書き込んだり、検証したり、バックアップを作成したりする、マルチプラットフォームのグラフィカルアプリケーションです。

Rufus を使う

Rufus は多目的の USB ISO 書き込みツールです。このツールはグラフィカルな UI を提供し、ドライブが正しくフォーマットされているかどうかを気にしません。

単に Arch Linux の ISO と、ブータブルな Arch Linux を作成したい USB ドライブを選択し、START をクリックするだけです。

ノート: デフォルトの ISO イメージモードを使って作成した USB ドライブが正しく起動しない場合、DD イメージモードを代わりに使用する必要があります。モードを切り替えるには、パーティション構成 ドロップダウンメニューから GPT を選択してください。START をクリックしたあとに、モード選択のダイアログが表示されるので、DD イメージモードを選択してください。
ヒント: 永続的なデータ保存のための追加パーティションを追加するには、保存領域のサイズを選択するためのスライダーを使ってください。永続的なパーティションの機能を使う際は、パーティション構成ドロップダウンメニューで MBR を選択して、ターゲットシステムBIOS または UEFI を選択してください。さもないと、ドライブは BIOS と UEFI の療法で使用できなくなります。

Cygwin を使う

Cygwin をインストールするときに dd パッケージを選択してください。

イメージファイルをホームディレクトリに置いてください、例:

C:\cygwin\home\John\

管理者として cygwin を実行します (cygwin からのハードウェアへのアクセスが必要です)。次のコマンドで USB ドライブに書き込みます:

dd if=archlinux-version-x86_64.iso of=\\.\x: bs=4M

archlinux-version-x86_64.iso の部分は cygwin ディレクトリ内にある iso イメージファイルへのパスです。\\.\x: の部分は USB フラッシュドライブで、x は windows が決めた文字になります、例: \\.\d:

cygwin 6.0 では正しいパーティションを見つけてください:

cat /proc/partitions

そして出力を見て ISO イメージを焼きこみます。例:

dd if=archlinux-version-x86_64.iso of=/dev/sdb bs=4M

dd for Windows を使う

Windows に対応した GPL ライセンスの dd が http://www.chrysocome.net/dd から利用できます。Cygwin と比べてダウンロード容量は少なくてすみます。使用方法は、上の Cygwin の方法に従って下さい。

初めに dd for Windows の最新バージョンをダウンロードしてください。ダウンロードが完了したら、圧縮ファイルを Downloads ディレクトリかどこかに展開してください。

そして、管理者として Command Prompt を立ち上げてください。次に、Downloads ディレクトリにディレクトリを変更 (cd) してください。

Arch Linux の ISO は dd の実行可能ファイルがある場所と同じフォルダに置いた方が便利です、どこか他のところに ISO を置いた場合はフルパスを記述する必要があります。

使用するコマンドは以下のようになります:

# dd if=archlinux-version-x86_64.iso od=\\.\x: bs=4M
ノート: Windows のドライブ文字はパーティションに紐付けられています。ディスク全体を選択できるようにするため、dd for Windows には od パラメータが存在し、上記のコマンドで使用しています。このパラメータが使えるのは dd for Windows だけであり、他の dd 実装では存在しないので注意してください。

flashnul を使う

flashnul はフラッシュメモリ(USB-Flash, IDE-Flash, SecureDigital, MMC, MemoryStick, SmartMedia, XD, CompactFlash など)の機能を検証したりメンテナンスしたりするユーティリティです。

コマンドプロンプトから flashnul を -p 付きで実行してください。そして、どのデバイスインデックスが、対象の USB ドライブであるかを判断してください。例:

C:\>flashnul -p
Avaible physical drives:
Avaible logical disks:
C:\
D:\
E:\

正しいデバイスを見つけたら、デバイスにイメージを書き込むことができます。-L とデバイスインデックス、イメージへのパスを付けて flashnul を実行してください。例:

C:\>flashnul E: -L path\to\archlinux-version-x86_64.iso

データを書き込んでいいと確信しているのであれば yes と入力してください。そして、書き込みが終わるまで少し待ってください。アクセス拒否のエラーが発生した場合、開いているエクスプローラーのウインドウをすべて閉じてください。

ノート: コマンドプロンプトは管理者として開いてください。さもないと、flashnul はフラッシュメモリをブロックデバイスとして開くことができず、Windows が提供するドライブハンドルを通してしか書き込むことができません。

macOS で

macOS dd を使う

まず USB ドライブを確認する必要があります。/Applications/Utilities/Terminal を開いて以下のコマンドでストレージデバイスを全て確認できます:

$ diskutil list

USB デバイスは /dev/disk2 (external, physical) のように表示されます。名前や容量から消去したいデバイスであることを確認できたら、識別子を使って下のコマンドを実行してください (/dev/diskX を確認できた識別子に置き換えてください)。

通常 masOS では USB デバイスは自動的にマウントされるため、dd を使ってブロック単位で書き込む前にアンマウントする必要があります (エジェクトではありません)。ターミナルで、以下を実行:

$ diskutil unmountDisk /dev/diskX

それから ISO イメージファイルをデバイスにコピーしてください:

ノート:
  • BSD から継承した dd (macOS のデフォルトの dd も含む) は、小文字の m サフィックスを使います。これは、この記事の他の部分で使用されている GNU dd とは異なります。
  • disk の前に r を付けると raw モードになり、転送をより速くすることができます。
# dd if=path/to/archlinux-version-x86_64.iso of=/dev/rdiskX bs=1m

このコマンドは何も出力せずに動きます。進捗を表示させるには、Ctrl+t を押して SIGINFO を送信してください。diskX には s1 サフィックスを含めるべきではないことに注意してください。さもないと、その USB デバイスは UEFI モードでしか起動できず、レガシーモードでは起動できません。完了すると macOS が セットしたディスクは、このコンピュータで読み取れないディスクでした。 とエラーを吐くことがあります。無視 を選択してください。これで USB デバイスはブータブルになります。

USBImager を使う

USBImager は、圧縮ディスクイメージを USB ドライブに書き込んだり、検証したり、バックアップを作成したりする、マルチプラットフォームのグラフィカルアプリケーションです。

Android で

EtchDroid を使う

EtchDroid は、Android のための OS イメージ書き込みツールです。Android 5 以降、root 権限が無くとも動作します。問題が生じた場合は、上流の GitHub を確認してください。

Arch Linux インストーラーを作成するには、ISO イメージを Android デバイス上にダウンロードしてください。(必要であれば USB-OTG アダプタを使って) USB ドライブを Android デバイスに挿入してください。EtchDroid を開き、Flash raw image を選択し、Arch ISO を選択し、USB ドライブを選択してください。USB API の使用許可を付与し、確認してください。

イメージの書き込み中は携帯を机の上に置いておいてください: 多くの USB-OTG アダプタは少しぐらつくので、間違えて抜けてしまうかもしれません。

手動フォーマットを使う

BIOS と UEFI

GNU/Linux で

この方法は dd でイメージを直接書き込むより少し複雑ですが、ドライブをデータストレージとして使える状態のままにすることができます (既存のパーティション分割されたデバイスの中のパーティションに ISO をインストールします)。

ノート: 以下の文中にあるコマンドで使っている、書き込み先の /dev/sdXn は適当なパーティションに置き換えてください。
  • /dev/sdX 上にパーティションテーブルを作成してください(まだ作成していないのであれば)。
  • デバイス上にパーティションを作成してください(まだ作成していないのであれば)。パーティション /dev/sdXnFAT32 にフォーマットされていなければなりません。
  • USB フラッシュデバイスにあるその FAT32 ファイルシステムをマウントしてください。そして、ISO イメージの内容をそこへ展開してください。例えば:
# mount /dev/sdXn /mnt
# bsdtar -x -f archlinux-version-x86_64.iso -C /mnt

BIOS ブートには、展開されたファイルが存在するボリュームを指定する必要があります。デフォルトでは、ARCH_YYYYMM というラベルが使用されます(ラベルの文字列は適切なリリース年月になります)。そのため、ファイルシステムのラベルを適宜設定する必要があります。あるいは、/mnt/boot/syslinux/archiso_sys-linux.cfg 内の archisolabel=ARCH_YYYYMM を変更することで、この挙動を変更することができます。

UUID を代わりに使うには、これらの行の一部を archisodevice=UUID=YOUR-UUID に置き換えてください。

ノート: archisolabelarchisodevice を間違えると、作成したメディアから起動できなくなります。

BIOS システム用の Syslinux のファイルはすでに /mnt/boot/syslinux へコピーされています。 FAT ファイルシステムをアンマウントし、syslinuxmtoolsインストールして、パーティションを起動可能にするために以下のコマンドを実行してください:

# umount /mnt
# syslinux --directory boot/syslinux --install /dev/sdXn
# dd bs=440 count=1 conv=notrunc if=/usr/lib/syslinux/bios/mbr.bin of=/dev/sdX
ノート:

Windows で

ノート:
  • UEFI ブータブル USB を作成するのに Bootable USB Creator ユーティリティを使ってはいけません。手動フォーマットの場合、USB ドライブに ISO を dd するのに dd for Windows を使わないで下さい。
  • 下のコマンド内の X: は Windows での USB フラッシュドライブを意味しています。
  • Windows はパスを分けるのにバックスラッシュ \ を使っているので、下のコマンドでもバックスラッシュを使っています。
  • 全てのコマンドは Windows のコマンドプロンプトで管理者として実行する必要があります。
  • > は Windows のコマンドプロンプトを示しています。
  • Rufus USB partitioner を使って USB ドライブをパーティショニング・フォーマットしてください。パーティション構成オプションは MBR for BIOS and UEFI を、ファイルシステムは FAT32 を選んで下さい。"Create a bootable disk using ISO image" と "Create extended label and icon files" オプションのチェックを外して下さい。
  • USB フラッシュドライブ X:ボリュームラベルX:\boot\syslinux\archiso_sys-linux.cfgarchisolabel= に記述されている LABEL と一致するように変更してください。この手順は公式 ISO (Archiso) の代わりに Archboot を使っている場合は必要ありません。この設定は、先の "パーティショニング・フォーマット"のステップで Rufus でも行うことができます。
  • ISO を (ZIP アーカイブの解凍と同じように) USB フラッシュドライブに 7-Zip を使って展開してください。
  • https://www.kernel.org/pub/linux/utils/boot/syslinux/ から最新の公式 syslinux 6.xx バイナリ (zip ファイル) をダウンロードして展開してください。Syslinux のバージョンは ISO イメージで使われているバージョンと合わせてください。
  • 以下のコマンドを実行してください (管理者として実行した Windows のコマンドプロンプトで実行):
> cd bios\
> for /r %Y in (*.c32) do copy "%Y" "X:\boot\syslinux\" /y
> copy mbr\*.bin X:\boot\syslinux\ /y
  • 以下を実行して Syslinux を USB にインストールしてください (64ビット版 Windows では win64\syslinux64.exe を使ってください):
> cd bios\
> win32\syslinux.exe -d /boot/syslinux -i -a -m X:
ノート:
  • 上記のステップで Syslinux の ldlinux.sys が USB パーティションの VBR にインストールされ、MBR パーティションテーブルでパーティションが "active/boot" と設定されて USB の最初の440バイトのブートコード領域に MBR ブートコードが書き込まれます。
  • -d スイッチには Unix 環境と同じようにスラッシュで区切るパスを使います。

BIOS のみ

GNU/Linux で

USB-ZIP ドライブの作成

一部の古い BIOS 環境では、USB-ZIP ドライブからの起動しかサポートされていないことがあります。この方法では USB-HDD ドライブからの起動を可能とします。

  • syslinuxmtoolsインストールしてください。
  • lsblk で usb ドライブを確認します。
  • mkdiskimage -4 /dev/sdx 0 64 32 を実行してください (x はドライブの文字に置き換えてください)。しばらく時間がかかります。

ここからは手動フォーマットの手順に従ってください。ZIP ドライブのためパーティションは /dev/sdx4 になります。

ノート: ドライブを FAT32 でフォーマットしてはいけません。FAT16 のままにしてください。

UEFI のみ

UEFI のみでブートさせる場合、FAT でフォーマットされた USB フラッシュドライブへ ISO のコンテンツを展開するだけで十分です。

ドライブ上に EFI システムパーティションを作成する必要はありません。すべての UEFI (実装) は、USB フラッシュドライブ上の任意の FAT ボリュームから起動できるからです。最も互換性の高いセットアップは、0c "W95 FAT32 (LBA)" タイプの単一のアクティブ (ブータブル) プライマリパーティションを持つ MBR パーティションテーブルを使用することです。[3]

ヒント: セキュアブートがカスタムの鍵で設定されている場合、セキュアブート#公式の ISO をカスタムの鍵で署名する を参照して、どのファイルを署名する必要があるかを確認してください。

GNU/Linux で

この方法では、ファイルを ISO イメージから USB フラッシュドライブへ展開します。

  • もしまだなら、パーティションテーブル/dev/sdX に作成し、パーティション をデバイス上の (/dev/sdXn) に作成してください。
  • もしまだなら、そのパーティションを FAT32 にフォーマットしてください:
    # mkfs.fat -F 32 /dev/sdXn
  • そのファイルシステムをマウントしてください:
    # mount /dev/sdXn /mnt
  • そのマウントしたファイルシステムに ISO イメージを展開してください:
    # bsdtar -x -f archlinux-version-x86_64.iso -C /mnt
  1. ファイルシステムをアンマウントしてください。

Windows で

この方法では、ファイルを ISO イメージから USB フラッシュドライブへコピーします。

  1. USB フラッシュドライブをパーティショニングし、FAT32 にフォーマットしてください。
  2. archlinux-version-x86_64.iso を右クリックし、マウントを選択してください。
  3. 新しく作成した DVD ドライブに移動し、すべてのファイルとフォルダを USB フラッシュドライブにコピーしてください。
  4. コピーが終わったら、DVD ドライブを右クリックして、取り出しを選択してください。
  5. USB フラッシュドライブを取り出してください。

macOS で

DiskImageMounterDisk Utility のどちらも isohybrid ISO をマウントすることはできません。しかし、macOS には libarchive が同梱されているため、bsdtar を使って ISO をフラッシュドライブに展開することができます。

  1. まだ行っていないならば、Disk Utility を使って USB フラッシュドライブをパーティショニングし、そのパーティションを FAT32 でフォーマットしてください。
  2. そのボリュームをマウントしてください。
  3. Terminal アプリケーションを開き、bsdtar を使って ISO イメージを先のマウント済みのファイルシステムに展開してください:
    $ bsdtar -x -f archlinux-version-x86_64.iso -C /Volumes/your-flash-drive
  4. 終わったら、USB フラッシュドライブをアンマウントし、取り出してください。

マルチブート USB ドライブを使う

この方法では archiso を含む複数の ISO をひとつの USB デバイスから起動できるようにします。他の方法よりも既存の USB ドライブを新しい ISO にアップデートするのが簡単です。マルチブート USB ドライブを参照してください。

ventoy を使う

Ventoy は、ISO/WIM/IMG/VHD(x)/EFI ファイルの起動可能な USB ドライブを作成するためのオープンソースなツールです。ventoy では、ディスクを何回もフォーマットする必要はありません。ただ ISO/WIM/IMG/VHD(x)EFI ファイルを USB ドライブにコピーするだけで、それらを直接起動できます。一度に多くのファイルをコピーでき、ventoy は起動するファイルを選択するブートメニューを提供します。ventoy-binAUR で利用可能です。

Windows で

RAM からインストールメディアをロードする

SyslinuxRAM ディスク (MEMDISK) を使って RAM から ISO イメージをロードする方法です。システムメモリ上で全てを実行するので、それに見合った RAM が積まれていなければなりません。MEMDISK を使って Arch Linux をインストールするために必要な RAM の最低量は 500 MB から 1 GB です。

Arch Linux と MEMDISK のシステム要件についてはインストールガイドこちら に詳しく載っています。フォーラムスレッド も参照してください。

ヒント: 一度ロードが完了しグラフィカルメニューが表示されたら、USB スティックを抜いてもオーケーです。そのままスティックを他のマシンで使ってもかまいません。また、起動に使った USB スティックに Arch をインストールすることもできます。
USB フラッシュドライブの準備

USB スティックを FAT32 でフォーマットし、新しくフォーマットしたドライブに以下のフォルダを作ります:

  • Boot
    • Boot/ISOs
    • Boot/Settings
必要なファイルを USB フラッシュドライブにコピー

ブートしたい ISO を Boot/ISOs フォルダにコピーしてください。その後、ここ から syslinux の最新版を取ってきて以下のファイルをコピーしてください。

  • ./win32/syslinux.exe をデスクトップかダウンロードフォルダに置いて下さい。
  • ./memdisk/memdisk を USB フラッシュドライブ上の Settings フォルダに置きます。
設定ファイルの作成

必要なファイルをコピーしたら、/boot/Settings フォルダの中に syslinux.cfg ファイルを作ります:

警告: INITRD 行には、ISOs フォルダにコピーした ISO ファイルの名前を使って下さい。
/Boot/Settings/syslinux.cfg
DEFAULT arch_iso

LABEL arch_iso
        MENU LABEL Arch Setup
        LINUX memdisk
        INITRD /Boot/ISOs/archlinux-2017.04.01-x86_64.iso
        APPEND iso

Syslinux について詳しくは Syslinux を参照してください。

最後の手順

最後に syslinux.exe と同じところに *.bat を作り、実行します (Vista や Windows 7 を使っているときは"管理者として実行"します):

C:\Documents and Settings\username\Desktop\install.bat
@echo off
syslinux.exe -m -a -d /Boot/Settings X:

推奨されない方法

警告: 以下の方法は推奨されません。

etcher を使う

etcher にはアナリティクスとファーストパーティの広告があります。[4][5][6] を見てください。

Universal USB Installer を使う

  • ダウンロードページには偽の Download ボタンがあり、マルウェアが含まれているかもしれません。
  • Universal USB Installer は ISO をそのまま書き込みません。そのため、syslinux バージョンの不一致により BIOS ブートが壊れます。[7] を見てください。
  • Arch Linux のインストールイメージのブートローダは ARCH_YYYYXX というラベルのボリュームに ISO の内容が存在することを期待します。Universal USB Installer はファイルシステムのラベルをアップデートせず、ブートローダの設定も修正しません。

UNetbootin を使う

  • UNetbootin は ISO をそのまま書き込みません。そのため、syslinux バージョンの不一致により BIOS ブートが壊れます。
  • Arch Linux のインストールイメージのブートローダは ARCH_YYYYXX というラベルのボリュームに ISO の内容が存在することを期待します。UNetbootin はファイルシステムのラベルをアップデートせず、ブートローダの設定も修正しません。

トラブルシューティング

デバイスが表示されない

/dev/disk/by-label/ARCH_XXXXXX がマウントされず "device did not show up after 30 seconds" エラーが表示される場合は、USB メディアの名前を ARCH_XXXXXX に変えてみて下さい (例: archlinux-2021.02.01-x86_64.iso の場合は ARCH_202102)。

ループバックデバイスのセットアップに失敗する: No such file or directory

losetup: /run/archiso/bootmnt/arch/x86_64/airootfs.sfs: failed to set up loop devices: No such file or directory というエラーが発生する場合、USB 2.0 のポートを使ってみてください。例えば、一部の USB 3.0 ポートは USB ハブを介して動作しません。

他のエラー

その他のエラーが発生する場合、他の USB デバイスを使用してみてください。そうすることですべての問題が解決したという事例が複数あります。

参照

翻訳ステータス: このページは en:USB flash installation medium の翻訳バージョンです。最後の翻訳日は 2023-05-05 です。もし英語版に 変更 があれば、翻訳の同期を手伝うことができます。