Lenovo ThinkPad P70

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デバイス 状態 モジュール
Intel Working xf86-video-intel
NVIDIA (Quadro M3000M, M4000M) Working* nvidia
HDMI Working
イーサネット Working
ワイヤレス Working iwlwifi
オーディオ Working
トラックパッド Working xf86-input-libinput
トラックポイント Working xf86-input-libinput
カメラ Working
カードリーダー untested
Bluetooth untested

こちらは Lenovo ThinkPad P70 に Arch をインストールする手順をまとめたガイドです。ARCH_201604 ISO を使って確認しています。17.3" IPS ディスプレイを搭載しており4台までの SSD を接続できるのがこのノートパソコンの特徴です (2台の M.2 NVMe と2台の SATA)。

ハードウェア

lspci は以下のように出力します:

00:00.0 Host bridge: Intel Corporation Skylake Host Bridge/DRAM Registers (rev 07)
00:01.0 PCI bridge: Intel Corporation Skylake PCIe Controller (x16) (rev 07)
00:02.0 VGA compatible controller: Intel Corporation Device 191d (rev 06)
00:14.0 USB controller: Intel Corporation Sunrise Point-H USB 3.0 xHCI Controller (rev 31)
00:14.2 Signal processing controller: Intel Corporation Sunrise Point-H Thermal subsystem (rev 31)
00:16.0 Communication controller: Intel Corporation Sunrise Point-H CSME HECI #1 (rev 31)
00:16.3 Serial controller: Intel Corporation Sunrise Point-H KT Redirection (rev 31)
00:17.0 SATA controller: Intel Corporation Sunrise Point-H SATA controller [AHCI mode] (rev 31)
00:1c.0 PCI bridge: Intel Corporation Sunrise Point-H PCI Express Root Port #1 (rev f1)
00:1c.2 PCI bridge: Intel Corporation Sunrise Point-H PCI Express Root Port #3 (rev f1)
00:1c.4 PCI bridge: Intel Corporation Sunrise Point-H PCI Express Root Port #5 (rev f1)
00:1d.0 PCI bridge: Intel Corporation Sunrise Point-H PCI Express Root Port #9 (rev f1)
00:1d.4 PCI bridge: Intel Corporation Sunrise Point-H PCI Express Root Port #13 (rev f1)
00:1f.0 ISA bridge: Intel Corporation Sunrise Point-H LPC Controller (rev 31)
00:1f.2 Memory controller: Intel Corporation Sunrise Point-H PMC (rev 31)
00:1f.3 Audio device: Intel Corporation Sunrise Point-H HD Audio (rev 31)
00:1f.4 SMBus: Intel Corporation Sunrise Point-H SMBus (rev 31)
00:1f.6 Ethernet controller: Intel Corporation Ethernet Connection (2) I219-LM (rev 31)
01:00.0 VGA compatible controller: NVIDIA Corporation GM204GLM [Quadro M3000M] (rev a1)
04:00.0 Network controller: Intel Corporation Wireless 8260 (rev 3a)
70:00.0 Non-Volatile memory controller: Samsung Electronics Co Ltd NVMe SSD Controller (rev 01)
71:00.0 Unassigned class [ff00]: Realtek Semiconductor Co., Ltd. RTS525A PCI Express Card Reader (rev 01)

lsusb は以下のように出力します:

Bus 002 Device 001: ID 1d6b:0003 Linux Foundation 3.0 root hub
Bus 001 Device 003: ID 138a:0090 Validity Sensors, Inc. 
Bus 001 Device 002: ID 04f2:b52c Chicony Electronics Co., Ltd 
Bus 001 Device 005: ID 0765:5010 X-Rite, Inc. 
Bus 001 Device 004: ID 058f:9540 Alcor Micro Corp. AU9540 Smartcard Reader
Bus 001 Device 001: ID 1d6b:0002 Linux Foundation 2.0 root hub

要件

  1. Windows 10 でリカバリデバイスを作成してください。8 GB 以上の USB フラッシュドライブが必要です (SD カードや光学メディアは使えません)。FAT32 でフォーマットしてください。
  2. BIOS をアップデート してください。執筆時点での最新バージョンの BIOS は 2.29 です (2019年3月15日)。単独で起動し、Windows の外部でアップデートを実行する、"BIOS Update CD" が Lenovoから提供されています。
  3. BIOS に入るのは難しいですが こちらの手順 に従うことで入ることができます。Windows 10 から入るのが一番簡単です。
  4. BIOS の設定で、UEFI セキュアブートを無効化して、USB デバイスの起動順序を一番最初にし、F12 で BIOS を迂回できるようにしてください。任意で詳細設定モードを有効にすることで適切なボタンを押すのが楽になります。

インストール

EFI あるいは GRUB で起動することができます。

USB ドライブでブータブルな Arch インストールメディアを作成してください。詳しくは USB インストールメディアを参照。USB インストーラーのラベルが正しいことを確認してください。作成したらコンピュータを再起動して USB ドライブから起動してください。起動順序を変えるために F12 を押す必要があるかもしれません。

インストールにはインターネット接続が必要です。有線・無線のどちらでもインストールできます。ip link でネットワークインターフェイスを確認してください。

有線の場合、以下のコマンドで DHCP が有効になります:

# dhcpcd <interface> 

無線の場合 wifi-menu を使って、適当な SSID に適切なパスワードを入力して接続してください。

フォントサイズが小さすぎる場合、/usr/share/kbd/consolefonts にフォントが入っています。

showconsolefont で現在使われているフォントを確認できます。setfont sun12x22 でフォントをやや大きめな sun12x22 に切り替えられます。

Arch のインストールについてはインストールガイドに従ってください。

シャットダウンしたら USB ドライブを取り外してからコンピュータを起動してください。

設定

キーボード

キーボードのバックライトを制御したい場合、以下のコマンドを実行してください (値は0から2まで指定できます):

# echo 1 | sudo dd of=/sys/class/leds/tpacpi\:\:kbd_backlight/brightness

サウンド

HDMI、Thunderbolt、Mini DisplayPort を通した音声出力の状況は不明です。

内蔵グラフィック

内蔵の Intel GPU は xf86-video-intel パッケージを使うことで特に設定をしなくても使用できます。クラッシュしたりフリーズが発生する場合、Intel Graphics#Skylake サポートを見てください。

専用グラフィック

Intel の内蔵グラフィックをオフにして NVIDIA の専用グラフィックカードだけを使用するオプションが BIOS に存在します。この設定をしてもコンソール画面は使えますが、X.org が動作するという報告は確認されていません。

NVIDIA Optimus#nvidia を使うには Nvidia Quadro GPU を使用するように Xorg を設定する方法が書かれています。BIOS で "Hybrid Graphics" を選択しておいてください。公式の nvidia ドライバーパッケージはハイブリッド GPU 構成をサポートしており、Noveau/PRIME や Bumblebee の使用は必須ではありません。GPU をプロプライエタリなドライバーで利用するのが次の設定例です。CunstrainCursor と AccelMethod の記述には細心の注意を払ってください。

/etc/X11/xorg.conf
# Server layout
Section "ServerLayout"
	Identifier "layout"
	Screen 0 "nvidia"
	Inactive "intel"
EndSection

# Intel
Section "Device"
	Identifier "Intel"
	Driver "modesetting"
	BusID "PCI:0@0:2:0"
	#Option "AccelMethod" "sna"
	Option "AccelMethod" "none"
EndSection

Section "Screen"
	Identifier "intel"
	Device "intel"
EndSection

# Nvidia
Section "Device"
	Identifier "nvidia"
	Driver "nvidia"
	BusID "PCI:1@0:0:0"
	Option "ConstrainCursor" "off"
EndSection

Section "Screen"
	Identifier "nvidia"
	Device "nvidia"
	Option "AllowEmptyInitialConfiguration" "on"
	Option "IgnoreDisplayDevices" "CRT"
EndSection

外部ディスプレイ

DisplayPort over USB-C、HDMI、Mini DisplayPort 出力はどれもプロプライエタリなNvidia ドライバーを含む上記の設定で動作します。Bumblebee と intel-virtual-output を使うことで HDMI 出力も使えることが確認済みです。

少ないながらテストが行なわれた際の結果によると、同時に映せるのは出力2種類で合計3ディスプレイまでのようです。例えば、DP/USB-C 外部ディスプレイ2つと本体ディスプレイで上限の3枚となります。

警告: 異なる出力でのホットスワップにより Nvidia のドライバーがハードロックされることが知られています。出力を変更する際は自己責任で!

HiDPI

HiDPI を見てください。