nano

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GNU nano (もしくは nano) はシンプルなインターフェイスと直感的なコマンドオプションが特徴のコンソールベースのテキストエディタです。カラーのシンタックスハイライト・DOS/Mac ファイルタイプ変換・スペルチェック・UTF-8 エンコードなどの機能をサポートしています。空のバッファで開かれた nano のメモリ使用量は 4 MB 以下です。

インストール

nano パッケージをインストールします。

設定

nano の外観や機能は基本的にコマンドライン引数か ~/.config/nano/nanorc ファイルの設定コマンドのどちらかで設定します。

プログラムのインストール時にサンプル設定ファイルが /etc/nanorc にインストールされます。nano の設定をカスタマイズするには、まず ~/.config/nano/nanorc にローカルコピーを作成して下さい:

$ cp /etc/nanorc ~/.config/nano/nanorc

~/.config/nano/nanorc ファイルの中でコマンドを設定して nano のコンソール環境を確立してください。

ヒント: nanorc(5) に nano で利用可能な設定コマンドの完全なリストが載っています。

シンタックスハイライト

nano には定義済みの シンタックスハイライト ルールが付属しており、/usr/share/nano/*.nanorc に保存されています。シンタックスハイライトを有効にするには、以下の行を ~/.config/nano/nanorc または /etc/nanorc に追加してください:

include "/usr/share/nano/*.nanorc"
include "/usr/share/nano/extra/*.nanorc"

デフォルトを置き換えたり拡張したりするシンタックスハイライトの拡張機能については、nano-syntax-highlighting または nano-syntax-highlighting-gitAUR などを インストール して、上記の設定に追加して下さい。

include "/usr/share/nano-syntax-highlighting/*.nanorc"
ノート: nano-syntax-highlighting のバージョン 2020.10.10-1 の時点で、/usr/share/nano-syntax-highlighting/nanorc.nanorc に構文エラーがあります。[1] 問題を一時的に解決するには、次のコマンドを実行します。:
# sed -i 's/icolor brightnormal/icolor normal/g' /usr/share/nano-syntax-highlighting/nanorc.nanorc

Forth

Forth のハイライト表示については https://paste.xinu.at/wc17YG/ を参照してください。

PKGBUILD

https://paste.xinu.at/4ss/ (Arch の古い svntogit サーバーに似ています) を /etc/nano/pkgbuild.nanorc に保存して include します:

include "/etc/nano/pkgbuild.nanorc"
ヒント: nano-syntax-highlighting には、これの代替バージョンが含まれています。

サスペンド

多くの対話式プログラムと異なり、デフォルトではサスペンドは無効にされています。変更するには、/etc/nanorc 内の 'set suspend' の行をアンコメントしてください。Ctrl+z を使って nano をバックグラウンドに送ることができるようになります。

文章を折り返さない

[2] にあるように nano 3.2 まででは、他のテキストエディタと違って、テキストを折り返します。折り返しを無効化するには以下を ~/.config/nano/nanorc で設定してください:

set nowrap

nano v6の他のnanorcについてはこちらへ https://www.nano-editor.org/dist/v6/nano.pdf#page=18

使用方法

特別な関数

  • nano の画面下部にはよく使われる機能が表示されますが ^Ctrl キーで修飾することを表しています。
  • Meta (通常は Alt) や Esc キーで修飾することで追加機能を対話式に切り替えることができます。

ショートカットリスト

キー1 キー2 コマンド 説明
^G F1 Get Help セッションウィンドウの中にオンラインのヘルプファイルを表示します。
^X F2 Exit nano を終了する。
^O F3 WriteOut 現在のファイルバッファの内容をディスク上のファイルに保存する。
^J F4 Justify コンソールウィンドウにあわせてテキストを整列させる。
^R F5 Read File カーソル位置に他のファイルを挿入する。
^W F6 Where 大文字小文字を区別する文字・正規表現検索を実行する。
^Y F7 Prev Page 前のバッファ画面を表示する。
^V F8 Next Page 次のバッファ画面を表示する。
^K F9 Cut Text 現在の行の冒頭から最後まで切り取って保存する。
^U F10 UnCut Text カットバッファの中身を現在のカーソル位置にペーストする。
^C F11 Cur Pos 現在のカーソルの行・桁・文字の位置情報を表示する。
^T F12 To Spell 内蔵されている spell を使用してバッファの中身をスペルチェック。
ヒント: nano のオンラインヘルプファイルは nano の中で Ctrl+g を使うことで見ることができます。また、nano コマンドマニュアル に完全な説明と追加のサポートが記載されています。

機能の切り替え

キー1 キー2 説明
Meta+c Esc+c 行・桁・文字の位置情報の表示機能のオンオフ。
Meta+i Esc+i 自動インデント機能のオンオフ。
Meta+k Esc+k 現在のカーソル位置から行の最後まで文章をカットする機能のオンオフ。
Meta+m Esc+m マウスを使ってカーソルの移動やマーク、ショートカットする機能のオンオフ。
Meta+x Esc+x nano の画面の一番下にショートカットリストを表示する機能のオンオフ。
ヒント: Feature Toggles に nano で利用できる機能が載っています。

ヒントとテクニック

vi を nano で置き換える

ライトユーザーにとっては vi よりは nano の方が使いやすく感じるでしょう。visudo などのコマンドでもデフォルトのテキストエディタとして nano を使いたくなるかもしれません。

VISUALEDITOR 環境変数を設定することで多くのアプリケーションで nano が使用できます。例:

export VISUAL=nano
export EDITOR=nano

トラブルシューティング

キーバインドのハイジャック

ウィンドウマネージャのキーバインドが nano とかぶってしまうことがあります (例: Alt+Enter)。Super などを使うように設定して (mutter なら dconfmarco なら muffin を使用して設定) ウィンドウマネージャを再起動してください。

参照