ペンタブレット
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- グラフィックタブレット(デジタイザー、デジタルグラフィックタブレット、ペンタブレット、描画タブレット、外部描画パッド、デジタルアートボードとも呼ばれる)は、コンピュータの入力デバイスで、特殊なペンのようなスタイラスを使って、鉛筆と紙で画像を描くのと同様の方法で、手描きの画像、アニメーション、グラフィックを作成することができます。
ほとんどのグラフィックタブレットは、Arch Linux でそのまま動作します。ボタンのリマップやタブレットのアスペクト比の調整など、特定の追加機能には追加の設定が必要です。この記事では、Xorg でタブレットを設定する方法を説明します。Wayland での設定については、#Wayland と libinput を参照してください。
目次
- 1 インストール
- 2 設定
- 3 特定のアプリケーションの設定
- 4 Wayland と libinput
- 5 トラブルシューティング
- 6 参照
インストール
Arch Linux カーネル には、linux-wacom および DIGImend プロジェクトによるドライバーが含まれています。linux-wacom は Wacom デバイスをサポートし、DIGImend は他のメーカーのデバイスをサポートします。どちらのプロジェクトも、サポートされているデバイスのリストを公開しています: linux-wacom、[1] USB または Bluetooth 経由でタブレットを接続した後、root として dmesg
を実行すると表示され、/proc/bus/input/devices
にリストされます。USB デバイスの場合、usbutils の lsusb
コマンドでもタブレットが表示されます。タブレットが表示されない場合、または特定の機能が動作しない場合は、#デバイスがカーネルに認識されない を参照してください。
xf86-input-wacom を インストール します。Xorg ドライバです。Wacom デバイスを接続すると、同梱の /usr/share/X11/xorg.conf.d/70-wacom.conf
ファイルが自動的に wacom(4) ドライバを読み込むので、追加の設定は必要ありません。デバイスが他のメーカーのものである場合、手動で configure を行う必要があります。Xorg を wacom ドライバで使うようにし、xsetwacom を使って設定できるようにします。ここで VID:PID
は lsusb
から見たあなたの USB ID です:
/etc/X11/xorg.conf.d/10-tablet.conf
Section "InputClass" Identifier "Tablet" Driver "wacom" MatchDevicePath "/dev/input/event*" MatchUSBID "VID:PID" EndSection
X を再起動した後、xsetwacom list devices
コマンドを実行すると、いくつかのデバイスが一覧表示されるはずです。そうでない場合は、#手動設定 を参照してください。
ユーティリティ
- kcm-wacomtablet は KDE 構成モジュール で、ボタンの再マッピングとタブレットのモニターへのマッピングを可能にします。また、タブレット固有のプロファイルとホットプラグもサポートしています。 wacom Xorg ドライバーが必要なため、Wayland では動作しません。
- mapwacom は、#画面領域幅の縮小 方式でアスペクト比を保ったままタブレットをモニターにマッピングすることを自動化するスクリプトです。
- wacom2monitor.sh は、#タブレットをモニタにマッピング メソッドを使用してすべての Wacom デバイスをマッピングし、利用可能な出力間のサイクルを可能にするスクリプトです。Xbindkeys や sxhkd を使って起動するように設計されています。
- ptxconf-gitAUR はタブレットをモニタにマッピングするための GTK2 GUIです。タブレットの座標変換行列を xinput で変更することで動作するので、使用する Xorg ドライバに関係なく動作します (wacom または libinput のどちらか))
代替ドライバー
- Bamboo Spark や Bamboo Slate などのワコムのスマートパッドから図面をダウンロードすることができるアプリケーションです。
- huiontabletAUR は Huion の公式でプロプライエタリな Linux ドライバです。
- xp-pen-tabletAUR は、XP-Pen の公式プロプライエタリな Linux ドライバです。
- opentabletdriverAUR は、いくつかの異なるタブレットモデル用のクロスプラットフォームユーザースペースドライバです。より詳しい情報は プロジェクトのウェブサイト で見ることができます。
Weylus
Weylus は、スマートフォンやタブレットをコンピュータ上でグラフィックタブレットとして使用できるようにするプロジェクトです。weylusAUR または weylus-binAUR として提供されています。
設定
全体的な概念
設定方法は2つあり、一時的な設定には xf86-input-wacom に含まれている `xsetwacom` ツールを使い、永続的な設定には xorg.conf
もしくは /etc/X11/xorg.conf.d
内のファイルを使います。
利用できるオプションは同じため、まずは `xsetwacom` を使ってテストし、それから最終的な設定を Xorg の設定ファイルに追加するのを推奨します。
一時的な設定
初めにデフォルトの設定と利用できるオプションを全て確認すると良いでしょう。以下のコマンドを使います。
$ xsetwacom --list devices # get/set コマンドで利用できるデバイスを一覧します Wacom Bamboo 16FG 4x5 Finger touch id: 12 type: TOUCH Wacom Bamboo 16FG 4x5 Finger pad id: 13 type: PAD Wacom Bamboo 16FG 4x5 Pen stylus id: 17 type: STYLUS Wacom Bamboo 16FG 4x5 Pen eraser id: 18 type: ERASER $ xsetwacom --get "Wacom Bamboo 16FG 4x5" all # デバイスの名前を使います $ xsetwacom --get 17 all # もしくはデバイス id を使います $ xsetwacom --list parameters # オプションの説明を表示します $ man wacom # さらに詳しい説明を表示します
オプションは --set
フラグを使って変更できます。例えば:
$ xsetwacom --set "Wacom Bamboo 16FG 4x5 Finger touch" ScrollDistance 50 # スクロールの速度を変更します $ xsetwacom --set "Wacom Bamboo 16FG 4x5 Finger touch" Gesture off # マルチタッチジェスチャーを無効にします $ xsetwacom --set "Wacom Bamboo 16FG 4x5 Finger touch" Touch off # タッチを無効にします
詳しい設定については下の #特定の設定のヒント を見て下さい。
永続的な設定
Xorg 1.8 以上で永続的な設定をするときは /etc/X11/xorg.conf.d
に新しいファイルを作成するのが推奨されています (例: 52-wacom-options.conf
)。
/etc/X11/xorg.conf.d/52-wacom-options.conf
Section "InputClass" Identifier "Wacom Bamboo stylus options" MatchDriver "wacom" MatchProduct "Pen" # Apply custom Options to this device below. Option "Rotate" "none" Option "RawSample" "20" Option "PressCurve" "0,10,90,100" EndSection Section "InputClass" Identifier "Wacom Bamboo eraser options" MatchDriver "wacom" MatchProduct "eraser" # Apply custom Options to this device below. Option "Rotate" "none" Option "RawSample" "20" Option "PressCurve" "5,0,100,95" EndSection Section "InputClass" Identifier "Wacom Bamboo touch options" MatchDriver "wacom" MatchProduct "Finger" # Apply custom Options to this device below. Option "Rotate" "none" Option "ScrollDistance" "18" Option "TapTime" "220" EndSection Section "InputClass" Identifier "Wacom Bamboo pad options" MatchDriver "wacom" MatchProduct "pad" # Apply custom Options to this device below. Option "Rotate" "none" # Setting up buttons Option "Button1" "1" Option "Button2" "2" Option "Button3" "3" Option "Button4" "0" EndSection
identifier は自由に設定することができます。オプションの名前は xsetwacom --list parameters
で表示されるものや man wacom
で説明されているものと (ボタンを除いて) 同じです。#ボタンの再マッピング で説明しているとおり、ボタンの id は xsetwacom
のものと異なるようです。
向きを変更する
タブレットを異なる向きで使いたいときはドライバーに向きの設定をする必要があります。そうしないと動きがおかしなことになってしまいます。 全てのデバイスに Rotate オプションを設定することで向きを変更できます。利用できる方向は none,cw,ccw, half です。 例えば:
$ for i in 12 13 17 18; do xsetwacom --set $i Rotate half; done # remember the ids might change when hotplugging
もしくは ./wacomrot.sh half
のように以下のスクリプトを使って下さい:
wacomrot.sh
#!/bin/bash device="Wacom Bamboo 16FG 4x5" stylus="$device Pen stylus" eraser="$device Pen eraser" touch="$device Finger touch" pad="$device Finger pad" xsetwacom --set "$stylus" Rotate $1 xsetwacom --set "$eraser" Rotate $1 xsetwacom --set "$touch" Rotate $1 xsetwacom --set "$pad" Rotate $1
ボタンの再マッピング
ボタンとホットキーのマッピングを変更することが可能です。
ボタン ID を見つけ出す
場合によって適切なボタン ID を見つけるために試行錯誤が必要です。例えばボタン ID が xsetwacom
や xorg.conf
の設定と異なることがあります。そういう場合 xev
や xbindkeys -mk
などのツールがとても役に立ちます。一時的にキーストロークをタブレットのボタンに割り当てるには:
$ xsetwacom --set "Wacom Bamboo 16FG 4x5 Finger pad" Button 1 'key a' $ xsetwacom --set "Wacom Bamboo 16FG 4x5 Finger pad" Button 2 'key b' $ xsetwacom --set "Wacom Bamboo 16FG 4x5 Finger pad" Button 3 'key c' $ # and so on
ターミナルウィンドウから xev
を立ち上げ、ウィンドウ上にマウスカーソルを移動してボタンを押すと id が書き出されます:
$ xev | grep KeyPress -A 5
構文
xsetwacom
の構文は柔軟性がありますが、あまりドキュメントがまとまっていません。xsetwacom 0.17.0 の一般的なマッピングの構文は以下の通りです (ソースコードより)。
KEYWORD [ARGS...] [KEYWORD [ARGS...] ...] KEYWORD + ARGS: key [+,-]KEY [[+,-]KEY ...] where +:key down, -:key up, no prefix:down and up button BUTTON [BUTTON ...] (1=left,2=middle,3=right mouse button, 4/5 scroll mouse wheel) modetoggle toggle absolute/relative tablet mode displaytoggle toggle cursor movement among all displays which include individual screens plus the whole desktop for the selected tool if it is not a pad. When the tool is a pad, the function applies to all tools that are asssociated with the tablet BUTTON: button ID as integer number KEY: MODIFIER, SPECIALKEY or ASCIIKEY MODIFIER: (each can be prefix with an l or an r for the left/right modifier (no prefix = left) ctrl=ctl=control, meta, alt, shift, super, hyper SPECIALKEY: f1-f35, esc=Esc, up,down,left,right, backspace=Backspace, tab, PgUp,PgDn ASCIIKEY: (usual characters the key produces, e.g. a,b,c,1,2,3 etc.)
サンプル
$ xsetwacom --set "Wacom Bamboo 16FG 4x5 Finger pad" Button 1 3 # 右マウスボタン $ xsetwacom --set "Wacom Bamboo 16FG 4x5 Finger pad" Button 1 "key +ctrl z -ctrl" $ xsetwacom --get "Wacom Bamboo 16FG 4x5 Finger pad" Button 1 key +Control_L +z -z -Control_L $ xsetwacom --set "Wacom Bamboo 16FG 4x5 Finger pad" Button 1 "key +shift button 1 key -shift"
マクロを使うこともできます:
$ xsetwacom --set "Wacom Bamboo 16FG 4x5 Finger pad" Button 1 "key +shift h -shift e l l o"
カスタムコマンドの実行
ボタンにカスタムコマンドをマップするのは少々厄介ですが実際はとてもシンプルです。xbindkeys が必要になるので次のコマンドでインストールしてください:
# pacman -S xbindkeys
ボタンのコードを定義するには、以下を永続的な設定ファイルに追加してください (例: /etc/X11/xorg.conf.d/52-wacom-options.conf
の pad デバイスの InputClass セクション)。タブレットのボタンを使用していないボタンの id にマップします:
# Setting up buttons (preferably choose the correct button order, so the topmost key is mapped to 10 and so on) Option "Button1" "10" Option "Button2" "11" Option "Button3" "12" Option "Button4" "13"
そして Xorg サーバーを再起動して xev
や xbindkeys -mk
でボタンを確認してください。
それから xbindkeys の設定を行います。デフォルトの設定ファイルが存在しない場合は作成すると良いでしょう:
$ xbindkeys --defaults > ~/.xbindkeysrc
それからカスタムキーマップを ~/.xbindkeysrc
に追加してください。例:
"firefox" m:0x10 + b:10 (mouse) "xterm" m:0x10 + b:11 (mouse) "xdotool key ctrl-z" m:0x10 + b:12 (mouse) "send-notify Test "No need for escaping the quotes"" m:0x10 + b:13 (mouse)
LED
sysfs-driver-wacom ドキュメントを見て下さい。root 権限なしで変更できるようにするには以下のような udev ルールを作成します:
/etc/udev/rules.d/99-wacom.rules
# Give the users group permissions to set Wacom device LEDs. ACTION=="add", SUBSYSTEM=="hid", DRIVERS=="wacom", RUN+="/usr/bin/sh -c 'chown :users /sys/%p/wacom_led/*'"
Intuos の OLED は AUR の i4oledAUR を使って設定できます。
TwinView セットアップ
2つのモニターでタブレットを使用するとアスペクト比が不自然に感じられることがあります。これを修正するには xorg.conf
ファイルの全ての Wacom-InputDevice エントリに以下を追加してください:
Option "TwinView" "horizontal"
詳しくは こちら を参照。
TwinView の一時的なセットアップ
アスペクト比を維持しつつ、一時的に Wacom デバイスをシングルディスプレイにマッピングしたい場合、このスクリプト を使うことができます。ディスプレイ上に入力が引き伸ばされないように、必要に応じてデバイスにレターボックスを設定します。.xinitrc
ファイルなどから自動的に実行させることも可能です。
Xrandr の設定
xrandr は2つのモニターを1つの大きな画面として設定するので、仮想スクリーン全体にタブレットをマップするとアスペクト比が変形してしまいます。解決方法は次のスレッドを見て下さい: archlinux forum。
タブレットをディスプレイのどちらかにマッピングしたい場合、まずディスプレイの名前を確認してください:
$ xrandr Screen 0: minimum 320 x 200, current 3840 x 1080, maximum 16384 x 16384 HDMI-0 disconnected (normal left inverted right x axis y axis) DVI-0 connected 1920x1080+0+0 (normal left inverted right x axis y axis) 477mm x 268mm 1920x1080 60.0*+ 1680x1050 60.0 ... VGA-0 connected 1920x1080+1920+0 (normal left inverted right x axis y axis) 477mm x 268mm 1920x1080 60.0*+ 1680x1050 60.0 ...
そしてタブレットの ID を確認してください:
$ xsetwacom --list devices WALTOP International Corp. Slim Tablet stylus id: 12 type: STYLUS
例えばタブレット (ID: 12) を右側のディスプレイ ("VGA-0") にマッピングするには:
$ xsetwacom --set 12 MapToOutput "VGA-0"
上記のコマンドはすぐに適用されます。root は不要です。
xsetwacom が "Unable to find an output ..." と返してくる場合、ディスプレイの識別子のかわりに WIDTHxHEIGHT+X+Y という形式で X11 のジオメトリを指定します。例:
$ xsetwacom --set 12 MapToOutput "1920x1080+1920+0"
上記のコマンドでタブレットが右のディスプレイにマップされるはずです。
もしくは bash スクリプト を使用してタブレットを素早くマッピングしたりアスペクト比を修正することもできます。
筆圧曲線
Wacom Pressure Demo を使って望ましい曲線の P1=red (例: 50,0), P2=purple (例: 100,80), Threshold=green (例: 27) を見つけてください。X 軸はあなたがペンにかける入力圧で、Y 軸はアプリケーションが感知する出力圧です (サンプル曲線)。
以下のコマンドを使うことで、即座に値をデバイスでテストすることができます (例: "Wacom Intuos4 6x9 stylus"):
$ xsetwacom --set "Wacom Intuos4 6x9 stylus" PressureCurve "50" "0" "100" "80" $ xsetwacom --set "Wacom Intuos4 6x9 stylus" Threshold "27"
満足のいく値が見つかったら以下のように /etc/X11/xorg.conf
で適用するか、スタートアップスクリプトで上のシェルコマンドを実行するようにします:
/etc/X11/xorg.conf
Option "PressCurve" "50,0,100,80" # Custom preference Option "Threshold" "27" # sensitivity to do a "click"
縦横比を保持
ワイドスクリーンディスプレイ (16:9) で Wacom のタブレットを使用する場合、入力が物理的な縦横比よりも横に長くなってしまうことが問題になります (例えばペンで円を描いてもコンピュータに表示されるのは楕円になります)。ペンタブの縦軸比がモニターと異なるためです。強制的に入力範囲をモニターのアスペクト比にあわせて入力面の下端を取り除くことで問題を解決できます。Windows ドライバーの設定にある "Force Proportions" オプションと同じです。タブレットからの入力をできるだけ正確になぞるために推奨される設定です。
タブレットのデフォルト値を確認するには以下のコマンドを実行 ( "device name or ID" はスタイラスの名前に置き換えてください):
$ xsetwacom --get "device name or ID" Area
値を 11.25 で割ることでタブレットの解像度を弾き出すことができます (例: 21600/11.25=1920 と 13500/11.25=1200)。それからディスプレイの解像度である 1920x1080 (16:9) に変換して、1080*11.25=12150 を xsetwacom で新しく設定します:
$ xsetwacom --set "device name or ID" Area 0 0 21600 12150
xorg の設定ファイルでは以下のようにして同じ設定ができます:
Option "BottomX" "21600" Option "BottomY" "12150"
kcm-wacomtablet を使う
KDE の設定モジュール kcm-wacomtablet (もしくは Plasma 5 を使っている場合、kcm-wacomtablet-frameworks-gitAUR[リンク切れ: パッケージが存在しません]) を使うことでグラフィカルなユーザーインターフェイスでタブレットの簡単な設定を行うことができます。プロファイルを変更したりホットプラグの適切なサポートができます。タブレットのタイプが自動で検出され、タブレットが接続されたときに自動で設定プロファイルがロードされます。
特定のアプリケーションの設定
Blender
Blender でパッドのボタンやペンのボタンを有効にするには、xsetwacom のラッパーを作成して、Blender が起動している間だけ一時的にボタンをリマップします。
Sculpt モードに適合させた例 (Bamboo Fun の場合): blender_sculpt.sh
- 左のタブレットボタンを Shift と Control (pan/tilt/zoom/smooth/invert) にマップ
- 右のタブレットボタンを F (brush size/strenght) と Control-z (undo) にマップ
- 上のペンのボタンを m (mask control) にマップ
GIMP
GIMP で適切な使用法や、筆圧感知を有効にするには 設定 → 入力デバイス → 追加された入力デバイスの設定... を見て下さい。eraser, stylus, cursor の各デバイスのモードをスクリーンに設定して保存してください。
- GIMP は pad device をサポートしていないので、存在する場合、無効にするようにしてください。もしくは、機能を使いたい場合 Wacom ExpressKeys などのプログラムを使ってキーボードのコマンドにマッピングしてください。
- stylus で選択されたツールは eraser のツールとは独立していることに注意してください。これはかなり便利に使うことができます。eraser を自由なツールに設定できるからです。
詳しくは GIMP Talk - Community - Install Guide: Getting Wacom Drawing Tablets To Work In Gimp の Setting up GIMP セクションを参照してください。
上記の設定で不満の場合、xinput create-master
と xinput reattach
コマンドを使ってタブレットの stylus (と eraser) を2番目のマウスポインタとして設定してみてください。スタイラスペンでタブレットに触っても GIMP で絵を描けない場合に役立ちます。
Inkscape
GIMP と同じように、ファイル → 入力デバイス... を見て下さい。eraser, stylus, cursor の各デバイスのモードをスクリーンに設定して保存してください。
Krita
Krita でタブレットを使って絵を描けない場合 (クリックや筆圧が反映されない)、ブラシ選択ダイアログの小さなスクラッチパッドは使えるときは、Krita をフルスクリーンまたはキャンバスオンリーモードにしてみてください。
Krita ではタブレットを使うために Qt を正しく設定する必要があります。タブレットが Krita で動作しない場合、まず Qt でタブレットがちゃんと動作するか確認してください。タブレットの筆圧の効果は painttop 設定で調整することができます。例えば透明度や筆圧、カーブなどを設定できます。
VirtualBox
まず、Arch でタブレットが問題なく動作しているか確認してください。それから、Wacom のウェブサイト からゲスト OS の最新ドライバーをダウンロード・インストールしてください。仮想マシンをシャットダウンして、Settings > USB を開いて下さい。Add Filter From Device を選択してあなたの使っているタブレットを選びます (例: WACOM CTE-440-U V4.0-3 [0403])。Edit Filter を選択して、最後のアイテム Remote を Any に変更してください。
ウェブブラウザのプラグイン
公式の Wacom ウェブプラグインと同じような機能を提供するプラグインが AUR に wacomwebpluginAUR[リンク切れ: アーカイブ: aur-mirror] としてあります。Chromium と Firefox で動くことが確認されています。
このプラグインを使うことで deviantART の Muro といったオンラインツールを利用することが可能です。プラグインの開発はまだ初期段階なので、上手く動くか保証はできません。
Wayland と libinput
Wayland を使用している場合、グラフィックタブレットは libinput によって処理されます。このシナリオでは、xsetwacom による設定はできません。デスクトップ環境 または Wayland compositor で利用可能な設定を通じてのみ、タブレットを設定できます。
- GNOME は、ボタンの設定とタブレットのモニターへのマッピングを完全にサポートしています。 [3]
- KDE Plasma は、ボタンの構成とタブレットのモニターへのマッピングを完全にサポートしています。 [4] [5]
- Sway は、タブレットのモニターまたは領域へのマッピングのみをサポートします。#Sway および sway-input(5) § MAPPING CONFIGURATION を参照してください。
Sway
出力へのマップ
これは、#タブレットをモニターにマッピングする と同じ効果があり、タブレットのアスペクト比が出力と正確に一致しないことを意味します。
次の行を sway 構成ファイルに追加します。
~/.config/sway/config
input Identifier map_to_output Display-Name
ここで、Identifier は、swaymsg -t get_inputs
によって読み取られるタブレットの識別子です。
$ swaymsg -t get_inputs
Input device: Wacom One by Wacom S Pen Type: Tablet tool Identifier: 1386:890:Wacom_One_by_Wacom_S_Pen Product ID: 890 Vendor ID: 1386 Libinput Send Events: enabled ...
Display-Name は、swaymsg -t get_outputs
によって読み取られる出力の識別子です。
$ swaymsg -t get_outputs
Output HDMI-A-1 'Samsung Electric Company ...' Current mode: 1920x1080 @ 60.000 Hz Position: 0,0 Scale factor: 1.000000 Scale filter: nearest ...
出力領域へのマップ
#画面領域の幅を狭くする と同じ効果があります。まず、タブレットのアクティブ領域を把握する必要があります。:
# libinput debug-tablet
タブレットのスタイラスを右下隅に移動して最大の ABS_X および ABS_Y 値を取得してから、sway 構成に次の行を追加します。
~/.config/sway/config
input Identifier map_to_region X Y width output_height
width は output_height * (ABS_X / ABS_Y) で計算され、X と Y は領域の開始座標です。
たとえば、1920x1080 のモニターが 2 台並んでいて、タブレットを右端のモニターの領域にマップする場合は、次の行を使用します。
~/.config/sway/config
input Identifier map_to_region 1920 0 width 1080
トラブルシューティング
Device not recognized by the kernel
Some tablets may be too recent to be supported by your current kernel. On Wacom devices, this is represented by a "Unknown device_type" message in your dmesg output. In this scenario, it is possible that the out-of-tree version of the drivers have support for your tablet before it is upstreamed to the kernel.
Install input-wacom-dkms-gitAUR if you have a Wacom tablet, or digimend-kernel-drivers-dkms-gitAUR if you have a tablet from another manufacturer.
Tablet recognized but xsetwacom and similar tools do not display it
Your logs indicate that the correct driver is selected, and the tablet works. However, when running xsetwacom list devices
or use similar tools that depend on the correct driver, you get an empty list.
A reason might be the execution order of your xorg configuration. /usr/share/X11/xorg.conf.d
gets executed first, then /etc/X11/xorg.conf.d
. The package xf86-input-wacom contains the file /usr/share/X11/xorg.conf.d/70-wacom.conf
. If there is a catchall for tablets, executed after this file, the previously selected wacom
driver will be overwritten with a generic one that does not work with xsetwacom et. al.
To make sure, check the rules contained in the files executed after /usr/share/X11/xorg.conf.d/70-wacom.conf
for anything that looks like graphics tablets.
Manual setup
A manual configuration is done in /etc/X11/xorg.conf
or in a separate file in the /etc/X11/xorg.conf.d/
directory. The Wacom tablet device is accessed using an input event interface in /dev/input/
which is provided by the kernel driver. The interface number event??
is likely to change when unplugging and replugging into the same or especially a different USB port. Therefore it is wise to not refer to the device using its concrete event??
interface (static configuration) but by letting udev dynamically create a symbolic link to the correct event
file (dynamic configuration).
USB-devices
After (re-)plugging in your USB-tablet (or at least after rebooting) some symbolic links should appear in /dev/input
referring to your tablet device.
$ ls /dev/input/wacom*
/dev/input/wacom /dev/input/wacom-stylus /dev/input/wacom-touch
If not, your device is likely to be not yet included in the udev configuration from wacom-udev which resides in /usr/lib/udev/rules.d/wacom.rules
. Copy the file to /etc/udev/rules.d/wacom.rules
and modify it there.
Add your device to the file by duplicating some line of another device and adapting idVendor,idProduct and the symlink name to your device. The two id's can be determined using
$ lsusb | grep -i wacom
Bus 002 Device 007: ID 056a:0062 Wacom Co., Ltd
In this example idVendor is 056a and idProduct 0062. In case you have device with touch (e.g. Bamboo Pen&Touch) you might need to add a second line for the touch input interface. For details check the linuxwacom wiki Fixed device files with udev.
Save the file and reload udev's configuration profile using the command udevadm control --reload-rules Check again the content of /dev/input to make sure that the wacom symlinks appeared. Note that you may need to plug-in the tablet again for the device to appear.
The files of further interest for the Xorg configuration are /dev/input/wacom
and for a touch-device also /dev/input/wacom_touch
.
Static setup
Usually it is recommended to rely on Xorg's auto-detection or to use a dynamic setup. However for an internal tablet device one might consider a static Xorg setup in case autodetection does not work. A static Xorg setup is usually not able to recognize your Wacom tablet when it is connected to a different USB port or even after unplugging and replugging it into the same port, and as such it should be considered as deprecated.
If you insist in using a static setup just refer to your tablet in the Xorg configuration in the next section using the correct /dev/input/event??
files as one can find out by looking into /proc/bus/input/devices
.
Xorg configuration
In either case, dynamic or static setup you got now one or two files in /dev/input/
which refer to the correct input event devices of your tablet. All that is left to do is add the relevant information to /etc/X11/xorg.conf
, or a dedicated file under /etc/X11/xorg.conf.d/
. The exact configuration depends on your tablet's features of course. xsetwacom list devices
might give helpful information on what InputDevice sections are needed for your tablet.
An example configuration for a Volito2 might look like this
Section "InputDevice" Driver "wacom" Identifier "stylus" Option "Device" "/dev/input/wacom" # or the corresponding event?? for a static setup Option "Type" "stylus" Option "USB" "on" # USB ONLY Option "Mode" "Relative" # other option: "Absolute" Option "Vendor" "WACOM" Option "tilt" "on" # add this if your tablet supports tilt Option "Threshold" "5" # the official linuxwacom howto advises this line EndSection Section "InputDevice" Driver "wacom" Identifier "eraser" Option "Device" "/dev/input/wacom" # or the corresponding event?? for a static setup Option "Type" "eraser" Option "USB" "on" # USB ONLY Option "Mode" "Relative" # other option: "Absolute" Option "Vendor" "WACOM" Option "tilt" "on" # add this if your tablet supports tilt Option "Threshold" "5" # the official linuxwacom howto advises this line EndSection Section "InputDevice" Driver "wacom" Identifier "cursor" Option "Device" "/dev/input/wacom" # or the corresponding event?? for a static setup Option "Type" "cursor" Option "USB" "on" # USB ONLY Option "Mode" "Relative" # other option: "Absolute" Option "Vendor" "WACOM" EndSection
Make sure that you also change the path ("Device"
) to your mouse, as it will be /dev/input/mouse_udev
now.
Section "InputDevice" Identifier "Mouse1" Driver "mouse" Option "CorePointer" Option "Device" "/dev/input/mouse_udev" Option "SendCoreEvents" "true" Option "Protocol" "IMPS/2" Option "ZAxisMapping" "4 5" Option "Buttons" "5" EndSection
Add this to the ServerLayout section
InputDevice "cursor" "SendCoreEvents" InputDevice "stylus" "SendCoreEvents" InputDevice "eraser" "SendCoreEvents"
And finally make sure to update the identifier of your mouse in the ServerLayout section – as mine went from
InputDevice "Mouse0" "CorePointer"
to
InputDevice "Mouse1" "CorePointer"
Mouse moving erratically due to proximity sensor
You can disable the mouse jumping due to a proximity sensor detecting a non-existing stylus. You can find your device with xinput --list
, and after spotting the stylus, disable it with:
$ xinput disable device
This only works if you are not currently using a stylus.
Touch arbitration not working on graphic tablets
If you are using libinput, graphic tablets that have a stylus and a touchscreen might not support touch arbitration out of the box because the devices are not grouped into the same libinput device group. You can fix this by writing udev rules. For example, if the touchscreen is recognized with 0001:000a
and the Wacom tablet with 0002:000b
, you can create /etc/udev/rules.d/80-touch-arbitration.rules
as a rule that groups these devices into the group f865e87b
:
/etc/udev/rules.d/80-touch-arbitration.rules
SUBSYSTEMS=="usb", ATTRS{idVendor}=="0001", ATTRS{idProduct}=="000a", ENV{LIBINPUT_DEVICE_GROUP}="f865e87b" SUBSYSTEMS=="usb", ATTRS{idVendor}=="0002", ATTRS{idProduct}=="000b", ENV{LIBINPUT_DEVICE_GROUP}="f865e87b"
Reporting issues with non-Wacom tablets
If you have a non-Wacom tablet that has missing features, you can report a tablet test to DIGImend drivers authors in order to include its functionalities into the driver. The DIGImend diagnostic tools are available on the AUR as uclogic-toolsAUR. You will also need the lsusb
and usbhid-dump
programs available in usbutils.