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一部のアクション (システムのホスト名を変更するなど) においては、管理者のパスワードが必要です。そのような場合、自身のユーザを {{ic|wheel}} グループに[[ユーザーとグループ#グループ管理|追加]]し、パスワードのプロンプトを表示する [[Polkit#認証エージェント|Polkit の認証エージェント]]を実行する必要があります。 |
一部のアクション (システムのホスト名を変更するなど) においては、管理者のパスワードが必要です。そのような場合、自身のユーザを {{ic|wheel}} グループに[[ユーザーとグループ#グループ管理|追加]]し、パスワードのプロンプトを表示する [[Polkit#認証エージェント|Polkit の認証エージェント]]を実行する必要があります。 |
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− | リモートセッションの場合 (例えば、[[TigerVNC# |
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# 自身を {{ic|wheel}} グループに[[ユーザーとグループ#グループ管理|追加]]する。アクションの度にパスワードを入力する必要があります。注意点として、{{ic|wheel}} グループに追加すると他の権限 (root パスワードを入力せずに [[sudo]] を実行できるなど) も付与される場合があります。 |
# 自身を {{ic|wheel}} グループに[[ユーザーとグループ#グループ管理|追加]]する。アクションの度にパスワードを入力する必要があります。注意点として、{{ic|wheel}} グループに追加すると他の権限 (root パスワードを入力せずに [[sudo]] を実行できるなど) も付与される場合があります。 |
2023年8月15日 (火) 10:28時点における版
関連記事
NetworkManager はネットワークの検知とシステムの設定を自動で行いネットワークに接続するプログラムです。NetworkManager の機能は無線・有線両方のネットワークに使うことができます。無線ネットワークでは、既知の無線ネットワークを優先し、一番信頼性のあるネットワークに切り替えることができます。NetworkManager 対応アプリケーションはオンラインとオフラインを切り替えることが可能です。また、NetworkManager は無線接続よりも有線接続が優先され、モデム接続や特定の VPN に対応しています。NetworkManager はもともとは Red Hat によって開発されていましたが、現在では GNOME プロジェクトによってホストされています。
目次
- 1 インストール
- 2 使い方
- 3 グラフィカルフロントエンド
- 4 設定
- 5 NetworkManager dispatcher を使用したネットワークサービス
- 6 テスト
- 7 ヒントとテクニック
- 7.1 Wi-Fi パスワードの暗号化
- 7.2 wifi でインターネット接続を共有する
- 7.3 イーサネット経由でインターネット接続を共有する
- 7.4 cron ジョブやスクリプトでネットワークが立ち上がっているか確認する
- 7.5 ログイン時に自動的に接続する
- 7.6 KWallet にパスワードを入力して OpenConnect
- 7.7 特定のデバイスを無視する
- 7.8 MAC アドレスのランダム化の設定
- 7.9 IPv6 プライバシー拡張を有効にする
- 7.10 接続ごとに一意の DUID を設定する
- 7.11 有線接続の操作
- 7.12 Wi-Fi バックエンドとして iwd を使用する
- 7.13 ネットワーク名前空間での実行
- 7.14 VPN に自動的に接続する
- 8 トラブルシューティング
- 8.1 安全な Wi-Fi ネットワークのパスワードの入力を求めるプロンプトが表示されない
- 8.2 Network management disabled
- 8.3 dhclient と DHCP に関する問題
- 8.4 dhcpcd と DHCP に関する問題
- 8.5 3G モデムが検知されない
- 8.6 ラップトップで WLAN をオフに切り替える
- 8.7 固定 IP 設定が DHCP に戻る
- 8.8 ノーマルユーザーで接続を編集できない
- 8.9 隠れた無線ネットワークの削除
- 8.10 VPN が Gnome で動作しない
- 8.11 可視化されたヨーロッパのワイヤレスネットワークに接続できない
- 8.12 Systemd のボトルネック
- 8.13 定期的なネットワーク接続断、遅延、パケットロス (WiFi)
- 8.14 Lenovo ラップトップ (IdeaPad、Legion など) で Wi-Fi をオンにできない
- 8.15 ホスト名の送信をオフにする
- 8.16 nm-applet が i3wm で消える
- 8.17 nm-applet トレイアイコンが正しく表示されない
- 8.18 Unit dbus-org.freedesktop.resolve1.service not found
- 8.19 Secrets が要求されましたが、提供されませんでした
- 8.20 iwd との WPA エンタープライズ接続
- 8.21 VPN で Secrets のリクエストに失敗する
- 8.22 OpenVPN 接続が OpenSSL の ca md too weak エラーで失敗する
- 9 参照
インストール
NetworkManager は公式リポジトリにある networkmanager パッケージでインストールできます。これには、デーモンとコマンドラインインターフェース (nmcli
)、cursesベースのテキストインターフェース (nmtui
)が含まれます。
NetworkManager を有効にする
インストール後、NetworkManager.service
を 開始/有効 します。NetworkManager デーモンが起動すると、すでに構成されている使用可能な "system connections" に自動的に接続します。"user connections" または未接続の場合は、構成および接続するために、nmcli またはアプレットが必要です。
追加のインターフェース
- nm-connection-editor: グラフィカルインターフェース。
- network-manager-applet: システムトレイアプレット (
nm-applet
).
VPN サポート
NetworkManager 1.16 から WireGuard に対応しました。詳細は [1] を参照してください。
NetworkManager の VPN サポートはプラグインシステムをベースにしています。NetworkManager で VPN のサポートが必要なときは以下のパッケージの中から必要なものをインストールしてください:
- networkmanager-openconnect for OpenConnect
- networkmanager-openvpn for OpenVPN
- networkmanager-pptp for PPTP クライアント
- networkmanager-vpnc for Vpnc
- networkmanager-strongswan for strongSwan
- networkmanager-fortisslvpn-gitAUR
- networkmanager-iodine-gitAUR
- networkmanager-libreswanAUR
- networkmanager-l2tpAUR
- networkmanager-ssh-gitAUR
- network-manager-sstp
Mobile broadband support
モバイル回線に接続するためには、modemmanagerか mobile-broadband-provider-info 、または usb_modeswitch をインストールしてください。 詳しくは USB 3G モデム#Network Manager を確認してください。
PPPoE / DSL サポート
PPPoE / DSL 接続のサポートが必要な場合は rp-pppoe をインストールしてください。実際に使うためには、nm-connection-editor
から新しい DSL/PPPoE 接続を追加してください。
使い方
NetworkManager には nmcli(1) と nmtui(1) が付属しています。
nmcli 例
近くの Wi-Fi ネットワークを一覧表示します:
$ nmcli device wifi list
Wi-Fi ネットワークに接続します:
$ nmcli device wifi connect SSID_or_BSSID password password
非表示の Wi-Fi ネットワークに接続します:
$ nmcli device wifi connect SSID_or_BSSID password password hidden yes
wlan1
インターフェイスで Wi-Fi に接続します:
$ nmcli device wifi connect SSID_or_BSSID password password ifname wlan1 profile_name
インターフェイスを切断します。:
$ nmcli device disconnect ifname eth0
名前、UUID、タイプ、バッキングデバイスを含む接続のリストを取得します:
$ nmcli connection show
接続を有効にします (つまり、既存のプロファイルでネットワークに接続します):
$ nmcli connection up name_or_uuid
接続を削除します。:
$ nmcli connection delete name_or_uuid
ネットワーク デバイスとその状態のリストを表示します:
$ nmcli device
Wi-Fi をオフにします:
$ nmcli radio wifi off
接続を編集する
設定の包括的なリストについては、nm-settings(5) を参照してください。
まず、接続のリストを取得する必要があります:
$ nmcli connection
NAME UUID TYPE DEVICE Wired connection 2 e7054040-a421-3bef-965d-bb7d60b7cecf ethernet enp5s0 Wired connection 1 997f2782-f0fc-301d-bfba-15421a2735d8 ethernet enp0s25 MY-HOME-WIFI-5G 92a0f7b3-2eba-49ab-a899-24d83978f308 wifi --
ここでは、後で使用する接続 ID として最初の列を使用できます。この例では、有線接続 2
を接続 ID として選択します。
作成後に接続 Wired connection 2
を設定するには、次の3つの方法があります。
- nmcli 対話型エディター
nmcli connection edit 'Wired connection 2'
.
使用法は、エディターから十分に文書化されています。
- nmcli コマンド ラインインターフェイス
nmcli connection modify 'Wired connection 2' setting.property value
. 使用方法については nmcli(1) を参照してください。 たとえば、nmcli connection modify 'Wired connection 2' ipv4.route-metric 200
コマンドを使用して、IPv4 ルート メトリックを 200 に変更できます。
設定を削除するには、次のように空のフィールド ("") を渡します。
nmcli connection modify 'Wired connection 2' setting.property ""
- 接続ファイル
/etc/NetworkManager/system-connections/
で、対応するWired connection 2.nmconnection
ファイルを変更します。
で設定ファイルをリロードすることを忘れないでください。nmcli connection reload
グラフィカルフロントエンド
NetworkManager を簡単に使えるようにするためのアプレットをインストールすることができます。この GUI フロントエンドはシステムトレイ(や通知エリア)に収納され、NetworkManager のネットワーク選択や設定が可能です。異なるデスクトップにあわせて様々なアプレットが存在します。その他に #nm-applet を使うこともできます。
GNOME
GNOME にはツールが内蔵されており、ネットワーク設定からアクセスできます。
KDE Plasma
plasma-nm アプレットをインストールしてください。
nm-applet
network-manager-applet は、システムトレイのある Xorg 環境で動作する GTK3 フロントエンドです。
接続シークレットを保存するには、GNOME/Keyring をインストールして設定します。
接続のためのチェックボックスオプション Make available to other users
を有効にすると、NetworkManager はパスワードを平文で保存しますが、それぞれのファイルには root (または nm-applet
を介して他のユーザ) しかアクセスできなくなりますので、注意してください。Wi-Fi パスワードの暗号化 を参照してください。
systray なしで nm-applet
を実行するには、trayer または stalonetray を使用できます。たとえば、次のようなスクリプトをパスに追加できます。
nmgui
#!/bin/sh nm-applet 2>&1 > /dev/null & stalonetray 2>&1 > /dev/null killall nm-applet
stalonetray ウィンドウを閉じると、nm-applet
も閉じられるため、ネットワーク設定が完了したら、余分なメモリを使用しません。
アプレットは、WiFi ネットワークへの接続や切断などのイベントに対する通知を表示できます。これらの通知を表示するには、通知サーバーがインストールされていることを確認してください - デスクトップ通知 を参照してください。通知サーバーなしでアプレットを使用すると、stdout/stderr にいくつかのメッセージが表示され、アプレットがハングアップすることがあります。 [3] を参照してください。
このような通知を無効にして nm-applet
を実行するには、次のコマンドでアプレットを開始します。
$ nm-applet --no-agent
Appindicator
バージョン 1.18.0 の時点で、Appindicator のサポートは 利用可能 であり、公式の network-manager-applet パッケージにあります。Appindicator 環境で nm-applet を使用するには、次のコマンドでアプレットを起動します。
$ nm-applet --indicator
networkmanager-dmenu-gitAUR があります。これは nm-applet
の代わりに dmenu や rofi で NetworkManager の接続を管理するための小さなスクリプトです。既存の NetworkManager の wifi や有線接続への接続、新しい wifi 接続への接続、必要ならパスフレーズの要求、既存の VPN 接続への接続、ネットワークの有効/無効化、nm-connection-editor GUI の起動、Bluetooth ネットワークへの接続など全ての必須機能を提供しています。
設定
NetworkManager を正しく動作させるためには、いくつかの追加手順が必要です。ホストネームの設定 で説明したように、/etc/hosts
が設定されていることを確認してください。
NetworkManager は /etc/NetworkManager/NetworkManager.conf
にグローバルな設定ファイルを持ちます。その他の設定ファイルは、/etc/NetworkManager/conf.d/
に置くことができます。通常、グローバルなデフォルト値に対して設定を行う必要はありません。
設定ファイルを編集した後、実行することで変更内容を適用することができます。
NetworkManager Wait Online を有効にする
NetworkManager.service
を有効にすると、ネットワークの設定を待つワンショットのシステムサービスである NetworkManager-wait-online.service
も有効になります。後者は WantedBy=network-online.target
を持っているので、network-online.target
自体が有効になるか、他のユニットによって引き込まれたときにのみ終了します。ネットワークが稼働した後にサービスを実行する も参照してください。
デフォルトでは NetworkManager-wait-online.service
は特にネットワーク接続を待つのではなく、NetworkManager の起動が完了するのを待ちます (nm-online(1) を参照してください) ネットワークが実際に立ち上がる前に NetworkManager-wait-online.service
が終了して、起動時のサービスに失敗する場合は、本体を拡張 して ExecStart
行から -s
を削除してください。
[Service] ExecStart= ExecStart=/usr/bin/nm-online -q
これにより その他の問題 が発生する可能性があることに注意してください。
場合によっては、タイムアウト設定が短すぎるために、起動時にサービスが正常に開始されないことがあります。 NM_ONLINE_TIMEOUT
を 60
からより高い値に 編集 して下さい。
PolicyKit のパーミッションをセットアップする
デフォルトでは、アクティブなローカルセッションのユーザは全員パスワード無しでほぼ全てのネットワーク設定を変更することができます。セッションの種類を確認するには、一般的なトラブルシューティング#セッションのパーミッション を見てください。ほとんどの場合、特に設定しなくても全て動作するはずです。
一部のアクション (システムのホスト名を変更するなど) においては、管理者のパスワードが必要です。そのような場合、自身のユーザを wheel
グループに追加し、パスワードのプロンプトを表示する Polkit の認証エージェントを実行する必要があります。
リモートセッションの場合 (例えば、ヘッドレス VNC)、NetworkManager を使用するために必要な特権を得る方法は複数あります:
- 自身を
wheel
グループに追加する。アクションの度にパスワードを入力する必要があります。注意点として、wheel
グループに追加すると他の権限 (root パスワードを入力せずに sudo を実行できるなど) も付与される場合があります。 - 自身を
network
グループに追加し、以下の内容で/etc/polkit-1/rules.d/50-org.freedesktop.NetworkManager.rules
を作成する:polkit.addRule(function(action, subject) { if (action.id.indexOf("org.freedesktop.NetworkManager.") == 0 && subject.isInGroup("network")) { return polkit.Result.YES; } });
network
グループ内の全ユーザがパスワード無しでネットワークの追加と削除を行えるようになります (これは、Polkit 認証エージェントを実行する必要がないことを意味します。なので、この方法は SSH セッションでも使えます。)。
プロクシ設定
NetworkManager は直接プロクシ設定を扱いませんが、GNOME や KDE を使っている場合、NetworkManager の情報を使ってプロクシ設定を管理する proxydriver を使うことができます。AUR の proxydriverAUR パッケージを探して下さい。
proxydriver でプロクシ設定を変更できるようにするには、GNOME スタートアッププロセスの一部として、次のコマンドを実行する必要があります (System -> Preferences -> Startup Applications):
xhost +si:localuser:your_username
参照: プロキシ設定
接続の確認
NetworkManager は、ネットワークに接続した後に Web サーバーにアクセスして、たとえばキャプティブ ポータルの背後にあるかどうかを判断できます。デフォルトのホスト (/usr/lib/NetworkManager/conf.d/20-connectivity.conf
で設定) は ping.archlinux.org (CNAME エイリアス redirect.archlinux.org の) 別の Web サーバーを使用するか、接続チェックを無効にするには、/etc/NetworkManager/conf.d/20-connectivity.conf
を作成します。NetworkManager.conf(5) § CONNECTIVITY SECTION を参照してください。以下は GNOME サーバーを使用する例です (GNOME を使用する必要はありません):
/etc/NetworkManager/conf.d/20-connectivity.conf
[connectivity] uri=http://nmcheck.gnome.org/check_network_status.txt
NetworkManager の接続チェックを無効にするには、次の構成を使用します。これは、接続チェックをブロックする VPN に接続している場合に役立ちます。
/etc/NetworkManager/conf.d/20-connectivity.conf
[connectivity] enabled=false
キャプティブポータル
キャプティブポータル の背後にいるユーザーの場合、デスクトップマネージャーは資格情報を求めるウィンドウを自動的に開くことがあります。デスクトップにない場合は、capnet-assist パッケージを使用できます (ただし、現在、NetworkManager dispatcher スクリプトが壊れています) または、次の内容で NetworkManager dispatcher スクリプトを作成することもできます。
/etc/NetworkManager/dispatcher.d/90-open_captive_portal
#!/bin/sh -e # Script to dispatch NetworkManager events # # Runs shows a login webpage on walled garden networks. # See NetworkManager(8) for further documentation of the dispatcher events. PATH=/usr/local/sbin:/usr/local/bin:/usr/sbin:/usr/bin:/sbin:/bin if [ -x "/usr/bin/logger" ]; then logger="/usr/bin/logger -s -t captive-portal" else logger=":" fi wait_for_process() { PNAME=$1 while [ -z "$(/usr/bin/pgrep $PNAME)" ]; do sleep 3; done } #launch the browser, but on boot we need to wait that nm-applet starts start_browser() { local user="$1" local display="$2" export DISPLAY="$display" wait_for_process nm-applet export XAUTHORITY="/home/$user/.Xauthority" $logger "Running browser as '$user' with display '$display' to login in captive portal" sudo -u "$user" --preserve-env=DISPLAY,XAUTHORITY -H xdg-open http://capnet.elementary.io 2>&1 > /dev/null } # Run the right scripts case "$2" in connectivity-change) $logger -p user.debug "dispatcher script triggered on connectivity change: $CONNECTIVITY_STATE" if [ "$CONNECTIVITY_STATE" = "PORTAL" ]; then # Match last column of who's output with ' :[at least one digit] ' who | awk '$NF ~ /\(:[0-9]+\)/ { print $1 " " substr($NF, 2, length($NF)-2) };' | \ while read user display; do start_browser $user $display || $logger -p user.err "Failed for user: '$user' display: '$display'" done fi ;; *) # In a down phase exit 0 ;; esac
これを機能させるには、NetworkManager.service
を 再起動 する必要があります。これを行うと、キャプティブポータルの背後にいることが検出されると、dispatcher スクリプトがログインウィンドウを開くはずです。
別の解決策は、Google Chrome に基づく captive-browser-gitAUR です。
DHCP client
NetworkManager はデフォルトでは DHCP クライアントは内部のものを使います。DHCPv4 プラグインは nettools' n-dhcp4 ライブラリが基になっていて、DHCPv6 プラグインは systemd-networkd
のコードが基となっています。
NetworkManager は他の DHCP クライアントを使うことができ、そのためには次の好きな方をインストールしてください:
DHCP クライアントのバックエンドを変えたい場合は、/etc/NetworkManager/conf.d/
にある設定ファイルで main.dhcp=dhcp_client_name
を設定してください。例:
/etc/NetworkManager/conf.d/dhcp-client.conf
[main] dhcp=dhclient
DNS の管理
NetworkManager の DNS 管理については、GNOME プロジェクトの wiki ページ Projects/NetworkManager/DNS で説明されています。
DNS キャッシングと条件付き転送
NetworkManager には、dnsmasq または systemd-resolved このセットアップの利点は、DNS ルックアップがキャッシュされ、解決時間が短縮され、VPN ホストの DNS ルックアップが関連する VPN の DNS サーバーにルーティングされることです。これは、複数の VPN に接続している場合に特に便利です。
dnsmasq
dnsmasq がインストールされていることを確認します。次に、/etc/NetworkManager/conf.d/
の設定ファイルを使用して main.dns=dnsmasq
を設定します。
/etc/NetworkManager/conf.d/dns.conf
[main] dns=dnsmasq
次に、root として nmcli general reload
を実行します。 NetworkManager は自動的に dnsmasq を起動し、 /etc/resolv.conf
に 127.0.0.1
を追加します。元の DNS サーバは /run/NetworkManager/no-stub-resolv.conf
にあります。 dnsmasq が使用されていることを確認するには、 drill example.com
を使用して同じ DNS ルックアップを2回実行し、サーバーとクエリの時間を確認します。
カスタム dnsmasq 設定
/etc/NetworkManager/dnsmasq.d/
に設定ファイルを作成することで、dnsmasq のカスタム設定を作成できます。たとえば、DNS キャッシュ (RAM に格納されている) のサイズを変更するには、次のようにします。
/etc/NetworkManager/dnsmasq.d/cache.conf
cache-size=1000
設定ファイルの構文は、次の方法で確認できます:
$ dnsmasq --test --conf-file=/dev/null --conf-dir=/etc/NetworkManager/dnsmasq.d
利用可能なすべてのオプションについては、dnsmasq(8) を参照してください。
IPv6
NetworkManager で dnsmasq
を有効にすると、IPv6 のみの DNS ルックアップ (drill -6 [hostname]
) が機能しなくなる可能性があります。これを解決するために、次のファイルを作成すると、dnsmasq が IPv6 ループバックもリッスンするように構成されます。
/etc/NetworkManager/dnsmasq.d/ipv6-listen.conf
listen-address=::1
さらに、dnsmasq
も上流の IPv6 DNS を優先しません。残念ながら、NetworkManager はこれを行いません (Ubuntu のバグ) 回避策は、IPv4 DNS が存在すると仮定して、NetworkManager 設定で IPv4 DNS を無効にすることです。
DNSSEC
NetworkManager によってデフォルトで開始される dnsmasq インスタンスは、--proxy-dnssec
オプションで開始されるため、DNSSEC を検証しません。上流の DNS サーバーから取得した DNSSEC 情報はすべて信頼します。
dnsmasq が DNSSEC を適切に検証し、DNS 解決をサポートしていないネームサーバーで解決できないようにするには、次の設定ファイルを作成します:
/etc/NetworkManager/dnsmasq.d/dnssec.conf
conf-file=/usr/share/dnsmasq/trust-anchors.conf dnssec
systemd-resolved
NetworkManager は、 systemd-resolved を DNS リゾルバおよびキャッシュとして使用できます。使用する前に、 systemd-resolved が正しく設定され、systemd-resolved.service
が スタート してることを確認してください。
/etc/resolv.conf
が symlink から /run/systemd/resolve/stub-resolv.conf
、 /run/systemd/resolve/resolv.conf
、 または /usr/lib/systemd/resolv.conf
に設定されている場合は、自動的に systemd-resolved が使用されます。
main.dns=systemd-resolved
を /etc/NetworkManager/conf.d/
設定すると、明示的に有効にできます。
/etc/NetworkManager/conf.d/dns.conf
[main] dns=systemd-resolved
openresolv サブスクライバーを持つ DNS リゾルバー
openresolv にローカルの DNS リゾルバ の加入者がいる場合は、加入者と openresolv を使用するように NetworkManager を設定 を設定します。
NetworkManager は単一の インターフェース を resolvconf にアドバタイズするため、2つの NetworkManager 接続間で条件付き転送を実装することはできません。NetworkManager issue 153 を参照してください。
これは、設定により部分的に軽減できます private_interfaces="*"
/etc/resolvconf.conf
[6] 検索ドメインリストにないドメインのクエリは転送されません。それらは、ローカルリゾルバーの構成に従って処理されます。たとえば、別の DNS サーバーに転送されるか、DNS ルートから再帰的に解決されます。
カスタム DNS サーバー
カスタム グローバル DNS サーバーの設定
すべての接続に DNS サーバーを設定するには、構文 servers=serveripaddress1,serveripaddress2,serveripaddress3 を使用して NetworkManager.conf(5) で指定します。
[global-dns-domain-*]
という名前のセクションにあります。例えば:
/etc/NetworkManager/conf.d/dns-servers.conf
[global-dns-domain-*] servers=::1,127.0.0.1
接続でのカスタム DNS サーバーの設定
接続でのカスタム DNS サーバーの設定 (GUI)
セットアップは、使用するフロントエンドのタイプによって異なります。このプロセスでは通常、アプレットを右クリックし、プロファイルを編集 (または作成) し、DHCP タイプを [自動 (アドレスを指定)] として選択します。 DNS アドレスを入力する必要があり、通常は 127.0.0.1, DNS-server-one, ...
の形式です。
接続でのカスタム DNS サーバーの設定 (nmcli/接続ファイル)
接続ごとに DNS サーバーを設定するには、接続設定 の dns
フィールド (と関連する dns-search
と dns-options
) を利用できます。
method
が auto
に設定されている場合 (DHCP を使用する場合)、ignore-auto-dns
を yes
に設定する必要があります。
/etc/resolv.conf
NetworkManager の /etc/resolv.conf
管理モードは、main.rc-manager
設定で構成されています。networkmanager は、アップストリームのデフォルト auto
ではなく、symlink
に設定します。設定とその値は NetworkManager.conf(5) man ページに記載されています。
NetworkManager は、ネットワークの変更後に /etc/resolv.conf
を変更するために使用できる、いわゆる dispatcher スクリプトを介したフックも提供します。詳細については、NetworkManager#NetworkManager dispatcher を使用したネットワークサービス と NetworkManager(8) を参照してください。
管理対象外の /etc/resolv.conf
NetworkManager が /etc/resolv.conf
に干渉しないようにするには、/etc/NetworkManager/conf.d/
の設定ファイルで main.dns=none
を設定します。
/etc/NetworkManager/conf.d/dns.conf
[main] dns=none
その後、 /etc/resolv.conf
は壊れたシンボリックリンクになるかもしれませんので、削除する必要があります。次に、新しい /etc/resolv.conf
ファイルを作成します。
openresolv を使用
openresolv を使用するように NetworkManager を明示的に設定するには、 main.rc-manager=resolvconf
を /etc/NetworkManager/conf.d/
の設定ファイルで設定します。
/etc/NetworkManager/conf.d/rc-manager.conf
[main] rc-manager=resolvconf
ファイアウォール
現在の接続に基づいて firewalld ゾーンを割り当てる ことができます。たとえば、職場では制限の厳しいファイアウォールを使用し、自宅では制限の少ないファイアウォールを使用します。
これは、NetworkManager dispatcher でも実行できます。
NetworkManager dispatcher を使用したネットワークサービス
NetworkManager がインターフェースを起動するまで実行したくないネットワークサービスがかなりあります。NetworkManager には、ネットワークに接続したときにサービスを開始し、切断したときにサービスを停止する機能があります (NFS、SMB、および NTPd など)
この機能を有効にするには、NetworkManager-dispatcher.service
を 有効化 および 起動 する必要があります。
サービスがアクティブになると、スクリプトを /etc/NetworkManager/dispatcher.d
ディレクトリに追加できます。
スクリプトは root によって所有されている必要があります。そうでない場合、dispatcher はスクリプトを実行しません。セキュリティを強化するために、グループ 所有権 も root に設定します。
# chown root:root /etc/NetworkManager/dispatcher.d/10-script.sh
ファイルが 実行可能属性 であることを確認してください。
スクリプトは、接続時にはアルファベット順で実行され、切断時にはアルファベットの逆順で実行されます。それらがどのような順序で表示されるかを確認するために、スクリプト名の前に数字を使用するのが一般的です (例:10-portmap
または 30-netfs
) "ポートマッパー" は、NFS マウントが試行される前に稼働しています。)
スクリプトは次の引数を受け取ります。:
- インターフェイス名: 例えば
eth0
- Action: up, down, vpn-up, vpn-down, ... (参照 NetworkManager(8) 完全なリストについては)
dispatcher タイムアウトの回避
上記が動作している場合、このセクションは関係ありません。しかし、dispatcher スクリプトの実行に関連する一般的な問題があり、実行に時間がかかります。当初は、3秒間の内部タイムアウトのみが使用されていました。呼び出されたスクリプトが時間内に完了しない場合、スクリプトは強制終了されました。その後、タイムアウトは約20秒に延長されました (詳しくは Bugtracker をご覧ください) タイムアウトがまだ問題を引き起こしている場合、NetworkManager-dispatcher.service
が終了後もアクティブであるように ドロップインファイル を使用することで回避できるかもしれません。
/etc/systemd/system/NetworkManager-dispatcher.service.d/remain_after_exit.conf
[Service] RemainAfterExit=yes
変更した NetworkManager-dispatcher
サービスを開始して有効にします。
Dispatcher 例
リモートフォルダを sshfs でマウント
スクリプトは制限的な環境で実行されるので、SSH エージェントに接続するには SSH_AUTH_SOCK
を export する必要があります。複数の方法が存在します、詳しくは このメッセージ を見て下さい。以下の例は GNOME Keyring と一緒に動作し、ロックが解除されていない場合にパスワードを尋ねます。NetworkManager がログイン時に自動的に接続する場合は、gnome-keyring は起動せず export は失敗します。UUID
は nmcli con status
や nmcli con list
コマンドで確認できます。
#!/bin/sh USER='username' REMOTE='user@host:/remote/path' LOCAL='/local/path' interface=$1 status=$2 if [ "$CONNECTION_UUID" = "uuid" ]; then case $status in up) # sleep 10 SSH_AUTH_SOCK=$(find /tmp -maxdepth 1 -type s -user "$USER" -name 'ssh') export SSH_AUTH_SOCK su "$USER" -c "sshfs $REMOTE $LOCAL" ;; down) fusermount -u "$LOCAL" ;; esac fi
SMB 共有のマウント
一部の SMB 共有は、特定のネットワークまたは場所 (自宅など) でのみ利用できます。dispatcher を使用して、現在の場所に存在する SMB 共有のみをマウントできます。
次のスクリプトは、特定のネットワークに接続しているかどうかを確認し、それに応じて共有をマウントします。
/etc/NetworkManager/dispatcher.d/30-mount-smb.sh
#!/bin/sh # Find the connection UUID with "nmcli connection show" in terminal. # All NetworkManager connection types are supported: wireless, VPN, wired... if [ "$2" = "up" ]; then if [ "$CONNECTION_UUID" = "uuid" ]; then mount /your/mount/point & # add more shares as needed fi fi
次のスクリプトは、ソフトウェアによって開始された特定のネットワークからの切断前に、すべての SMB 共有をマウント解除します。
/etc/NetworkManager/dispatcher.d/pre-down.d/30-umount-smb.sh
#!/bin/sh if [ "$CONNECTION_UUID" = "uuid" ]; then umount -a -l -t cifs fi
次のスクリプトは、特定のネットワークから予期せず切断された後、すべての SMB 共有をアンマウントしようとします。
/etc/NetworkManager/dispatcher.d/40-umount-smb.sh
#!/bin/sh if [ "$CONNECTION_UUID" = "uuid" ]; then if [ "$2" = "down" ]; then umount -a -l -t cifs fi fi
別の方法として、NFS# NetworkManager dispatcher にあるスクリプトを使用する方法があります。
/etc/NetworkManager/dispatcher.d/30-smb.sh
#!/bin/sh # ターミナルで "nmcli con show "を使って接続の UUID を確認する # NetworkManager の全ての接続タイプに対応しています: 無線、VPN、有線... WANTED_CON_UUID="CHANGE-ME-NOW-9c7eff15-010a-4b1c-a786-9b4efa218ba9" if [ "$CONNECTION_UUID" = "$WANTED_CON_UUID" ]; then # Script parameter $1: network interface name, not used # Script parameter $2: dispatched event case "$2" in "up") mount -a -t cifs ;; "down"|"pre-down"|"vpn-pre-down") umount -l -a -t cifs >/dev/null ;; esac fi
/etc/NetworkManager/dispatcher.d/pre-down/
内にシンボリック リンクを作成して、pre-down
イベントをキャッチします。
# ln -s ../30-smb.sh /etc/NetworkManager/dispatcher.d/pre-down.d/30-smb.sh
NFS 共有のマウント
参照 NFS#NetworkManager dispatcher
dispatcher を使って LAN ケーブルが接続されているかどうかに応じて自動的に Wi-Fi を切り替える
LAN ケーブルが接続されていない場合にのみ Wi-Fi をオンにして、LAN ケーブルが接続されたら (ノートパソコンがドックに接続された場合など) Wi-Fi を自動的に無効化することができます。
次のdispatcher スクリプトを作成します。 [7], LAN_interface
あなたの環境に置き換えて下さい。
コンピュータが最後にオンのときに LAN インターフェイスが接続され、コンピュータがオフのときに切断された場合には、フェイルセーフがあることに注意してください。これは、コンピューターの電源を入れ直しても無線がオフのままであることを意味し、LAN インターフェースが切断されていると、ネットワークが存在しなくなります。
/etc/NetworkManager/dispatcher.d/wlan_auto_toggle.sh
#!/bin/sh if [ "$1" = "LAN_interface" ]; then case "$2" in up) nmcli radio wifi off ;; down) nmcli radio wifi on ;; esac elif [ "$(nmcli -g GENERAL.STATE device show LAN_interface)" = "20 (unavailable)" ]; then nmcli radio wifi on fi
dispatcher を使ってネットワーク接続が確立された後に VPN に接続する
この例では特定の WiFi ネットワークの接続後に予め定義した VPN に自動的に接続します。最初にネットワークに接続した後にすることを定義した dispatcher スクリプトを作成する必要があります。
- 1. dispatcher スクリプトを作成:
/etc/NetworkManager/dispatcher.d/vpn-up
#!/bin/sh VPN_NAME="name of VPN connection defined in NetworkManager" ESSID="Wi-Fi network ESSID (not connection name)" interface=$1 status=$2 case $status in up|vpn-down) if iwgetid | grep -qs ":\"$ESSID\""; then nmcli con up id "$VPN_NAME" fi ;; down) if iwgetid | grep -qs ":\"$ESSID\""; then if nmcli con show --active | grep "$VPN_NAME"; then nmcli con down id "$VPN_NAME" fi fi ;; esac
全ての Wi-Fi ネットワークで VPN の接続を自動的にして欲しい場合は、ESSID は次のように定義します: ESSID=$(iwgetid -r)
。上述のようにスクリプトのパーミッションを忘れずに設定してください。
nm-applet
の Make the VPN connection available to all users オプションを有効にしている場合、接続が失敗して NetworkManager が 'no valid VPN secrets' と表示することがあります (VPN の接続情報の保存方法 が問題です)。その場合、以下を試してみてください:
- 2. VPN の接続ファイルを編集して NetworkManager が接続情報をキーリングではなく自分で保存するようにしてください [8]:
/etc/NetworkManager/system-connections/name of your VPN connection
を開いてpassword-flags
とsecret-flags
を1
から0
に変更します。
もしくは設定ファイルに vpn-secrets
セクションを追加して直接パスワードを記述します:
[vpn] .... password-flags=0 [vpn-secrets] password=your_password
Dispatcher を使用して VPN プロバイダー接続で IPv6 を無効にする
多くの VPN プロバイダー IPv4 のみをサポートします。つまり、すべての IPv6 トラフィックが VPN をバイパスし、実質的に役に立たなくなります。これを回避するために、dispatcher を使用して、VPN 接続がアップしている間、すべての IPv6 トラフィックを無効にすることができます。
/etc/NetworkManager/dispatcher.d/10-vpn-ipv6
#!/bin/sh case "$2" in vpn-up) echo 1 > /proc/sys/net/ipv6/conf/all/disable_ipv6 ;; vpn-down) echo 0 > /proc/sys/net/ipv6/conf/all/disable_ipv6 ;; esac
OpenNTPD
参照 OpenNTPD#Using NetworkManager dispatcher
systemd-timesyncd で DHCP 経由で受信した NTP サーバーを動的に設定する
異なるネットワーク (会社の LAN、自宅の WiFi、その他のさまざまな WiFi など) 間でローミングする場合、timesyncd が使用する NTP サーバーを DHCP が提供するものに設定したい場合があります。ただし、NetworkManager 自体は systemd-timesyncd と通信して NTP サーバーを設定することはできません。
dispatcher はそれを回避できます。
systemd-timesyncd の設定ファイル /etc/systemd/timesyncd.conf.d
のオーバーレイディレクトリがまだ存在しない場合。/etc/NetworkManager/dispatcher.d
内に、次のように記述し 作成 します。
/etc/NetworkManager/dispatcher.d/10-update-timesyncd
#!/bin/sh [ -z "$CONNECTION_UUID" ] && exit 0 INTERFACE="$1" ACTION="$2" case $ACTION in up | dhcp4-change | dhcp6-change) [ -n "$DHCP4_NTP_SERVERS" ] || exit mkdir -p /etc/systemd/timesyncd.conf.d cat <<-THE_END >"/etc/systemd/timesyncd.conf.d/${CONNECTION_UUID}.conf" [Time] NTP=$DHCP4_NTP_SERVERS THE_END systemctl restart systemd-timesyncd.service ;; down) rm -f "/etc/systemd/timesyncd.conf.d/${CONNECTION_UUID}.conf" systemctl restart systemd-timesyncd.service ;; esac
NetworkManager が新しいネットワーク接続を設定する (ACTION=up
) か、既存の接続の更新を取得する (ACTION=dhcp4-change
または ACTION=dhcp6-change
) 度、接続データに NTP サーバ (DHCP4_NTP_SERVERS
) に関する情報が含まれていると、接続固有のオーバーレイ設定ファイル が、/etc/systemd/timesyncd.conf/folder/d
に書き込まれ、このファイルには、提供された NTP サーバ (1台または複数) の情報が記述されます。提供された NTP サーバが含まれます。接続が停止される (ACTION=down
) と、接続固有のオーバーレイファイルは削除されます。systemd-timesyncd の設定が変更されるたびに、サービスは再起動され、更新された設定を取得します。NetworkManager で 2つ以上の接続を並行して管理する場合、up
, dhcp4-change
, dhcp6-change
, down
アクションが任意の順序で来るので、設定内の異なる NTP サーバ名が上書きされないように接続固有の設定ファイルを意図的に使用しています。
テスト
ログイン時に NetworkManager アプレットがロードされるようになっているので、ほとんどの場合さらに設定をする必要はありません。既に前のネットワーク設定を無効にしてネットワークから切断している場合、NetworkManager が動作するかどうかテストすることができます。まず NetworkManager.service
を起動してください。
アプレットは .desktop
ファイルを提供するので、NetworkManager アプレットはアプリケーションメニューからロードすることができます。アプレットがない場合、コマンドを探すか、一度ログアウトしてからログインしなおしてアプレットを起動してください。アプレットが起動すれば、DHCP サーバーの自動設定によってネットワーク接続のポーリングを開始します。
Awesome などの xdg 非互換のウィンドウマネージャで GNOME アプレットを起動するには:
nm-applet --sm-disable &
固定 IP を使うには NetworkManager を設定する必要があります。アプレットを右クリックして 'Edit Connections' などを選択してください。
ヒントとテクニック
Wi-Fi パスワードの暗号化
デフォルトでは NetworkManager は /etc/NetworkManager/system-connections/
に存在する接続ファイルに平文でパスワードを保存します。保存されているパスワードを表示するには、以下のコマンドを実行:
# grep -H '^psk=' /etc/NetworkManager/system-connections/*
パスワードにアクセスできるのは root ユーザーだけであり通常ユーザーは GUI の設定からアクセスできます (例: nm-applet
)。
平文ではなく暗号化された状態で保存することもできますが、ユーザーごとに接続の設定が必要になります。
Gnome-Keyring を使う
キーリングデーモンを起動してキーリングを解錠する必要があります。
さらに、全てのユーザーでパスワードを保存しないように NetworkManager を設定しなければなりません。GNOME の nm-applet
を使う場合、ターミナルから nm-connection-editor
を起動してネットワーク接続を選択し、Edit
をクリックして、Wifi-Security
タブからパスワードの右のアイコンをクリックして Store the password only for this user
にチェックを入れてください。
KDE Wallet を使う
KDE の plasma-nm を使用して、アプレットをクリックし、右上の 設定 アイコンをクリックして、ネットワーク接続をクリックし、一般設定 タブで すべてのユーザーが許可 のチェックを外し、このネットワークに接続します。このオプションにチェックを入れると、キーリングデーモンが実行されていても、パスワードはクリアテキストで保存されます。
オプションが以前に選択されていて、チェックを外した場合は、最初に reset
オプションを使用してパスワードをファイルから消去する必要がある場合があります。または、最初に接続を削除してから、再度設定してください。
wifi でインターネット接続を共有する
nm を使って数クリックでインターネット接続 (例: 3G または有線) を共有することができます。サポートされた wifi カードが必要になります (Atheros AR9xx や AR5xx を使っているカードがおそらく最適です。)
ファイアウォール がインターネット共有を妨害することもあるので注意してください。
AP モードをサポートする Wi-Fi カードが必要です。詳しくは ソフトウェアアクセスポイント#Wi-Fi デバイスが AP モードをサポートしている必要があります を参照してください。
dnsmasq パッケージを インストール して実際に接続を共有できるようにします。 NetworkManager は、dnsmasq.service
とは関係なく、DHCP サーバーとして dnsmasq の独自のインスタンスを開始することに注意してください。注意事項については NetworkManager#dnsmasq を参照してください。
共有接続を作成します。
- アプレットをクリックし、"新しいワイヤレスネットワークを作成する" を選択します。
- ウィザードに従ってください (WPA2 以上を選択し、最低でも8文字の長いパスワードを使用してください。)
- Wi-Fiモードとして Hotspot または Ad-hoc のいずれかを選択します。
接続は保存され、次に必要になったときのために保存されたままになります。
イーサネット経由でインターネット接続を共有する
シナリオ: お使いのデバイスは Wi-Fi 経由でインターネットに接続されており、そのインターネット接続をイーサネット経由で他のデバイスと共有したいと考えています。
要件:
- 実際に接続を共有できるようにするために、dnsmasq と nm-connection-editor パッケージを インストール してください。NetworkManager は DHCP サーバとして
dnsmasq.service
とは独立した dnsmasq のインスタンスを起動することに注意してください。注意点については、dnsmasq を参照してください。 - インターネットに接続している機器と他の機器が、適切なイーサネットケーブルで接続されていること(これは通常、クロスオーバーケーブルや間にスイッチを挟むことを意味します)
- インターネット共有が ファイアウォール でブロックされていないこと。
手順:
- ターミナルから
nm-connection-editor
を実行します。 - 新しい Ethernet 接続を追加します。
- 何かわかりやすい名前をつけてください。例えば、"Shared Internet "など。
- IPv4の設定 "に移動します。
- "方法":で "他のコンピュータと共有" を選択します。
- 保存
これで、NetworkManager の有線接続の下に新しいオプション "インターネットを共有" が表示されます。
cron ジョブやスクリプトでネットワークが立ち上がっているか確認する
cron ジョブの中にはネットワークが立ち上がっている必要があるジョブもあります。ネットワークが立ち上がっていない場合はジョブを実行しないようにすることができます。そのためには、NetworkManager の nm-tool
を使ってネットワークの状態を確認する if テストを追加します。インターフェイスが立ち上がっている場合はテストは通りますが、全てのインターフェイスがダウンになっている場合はテストを通過しません。無線でネットワークにつながっていたり、いなかったりするノートパソコンなどで有用です。
if [ $(nm-tool|grep State|cut -f2 -d' ') == "connected" ]; then #Whatever you want to do if the network is online else #Whatever you want to do if the network is offline - note, this and the else above are optional fi
上記は cron.hourly
スクリプトを使って fpupdate
を実行し F-Prot ウイルススキャナをアップデートしている場合などに有用です。
ログイン時に自動的に接続する
デフォルトでは、パスワードを入力しないと使えないネットワークの場合 NetworkManager は起動時に自動的に接続しません。自動的に接続するには以下の設定が必要です:
nm-applet
アイコンを右クリックして Edit Connections を選択し Wireless タブを開いて下さい- 使用したい接続を選択して Edit ボタンをクリックしてください
- “Connect Automatically” と “Available to all users” のボックスにチェックを入れて下さい
- さらに、"Wi-Fi Security" の下で、"Store password for all users (not encrypted)" が選択されていることを確認してください
一度ログアウトしてから再ログインすれば設定は完了です。
KWallet にパスワードを入力して OpenConnect
接続時に両方の値を入力できますが、plasma-nm 0.9.3.2-1 以降では KWallet から OpenConnect のユーザー名とパスワードを直接取得できます。
"KDE Wallet Manager" を開き、"Network Management|Maps" で OpenConnect VPN 接続を検索します。"値を表示" をクリックし、 このフォームのキー "VpnSecrets" に資格情報を入力します (ユーザー名 とパスワード は適宜置き換えてください):
form:main:username%SEP%username%SEP%form:main:password%SEP%password
次回接続すると、ユーザー名とパスワードが "VPN シークレット" ダイアログボックスに表示されます。
特定のデバイスを無視する
時々 NetworkManager に特定のデバイスを無視してもらってアドレスやルートを設定しないのが望ましいことがあります。/etc/NetworkManager/NetworkManager.conf
で以下を使うことで MAC やインターフェイス名によってデバイスを無視するよう設定できます:
[keyfile] unmanaged-devices=mac:00:22:68:1c:59:b1;mac:00:1E:65:30:D1:C4;interface-name:eth0
これを記述した後、NetworkManager を再起動してください。設定したデバイスに触れないように NetworkManager でインターフェイスを設定できるはずです。
MAC アドレスのランダム化の設定
は新しいネットワークに接続する際にランダムな MAC アドレスを生成し、その2つを恒久的に関連付けます。つまり、そのネットワークに接続するたびに同じ MAC アドレスが使用されます。一方、random
は、新しいネットワークに接続するたびに、新しい MAC アドレスが生成されます。MAC ランダム化の設定は、/etc/NetworkManager/conf.d
の下に希望の設定を追加することで行えます。
/etc/NetworkManager/conf.d/wifi_rand_mac.conf
[device-mac-randomization] # "yes" がデフォルトです wifi.scan-rand-mac-address=yes とする。 [connection-mac-randomization] # 全てのイーサネット設定の MAC をランダム化する ethernet.cloned-mac-address=random # 各 WiFi に対してランダムな MAC を生成し、2つを恒久的に関連付ける。 wifi.cloned-mac-address=stable
詳細については、次の GNOME ブログ投稿 を参照してください。
IPv6 プライバシー拡張を有効にする
接続ごとに一意の DUID を設定する
DHCPv6 Unique Identifier (DUID) は、DHCPv6 クライアントが DHCPv6 サーバーに対して自身を識別するために使用する値です。NetworkManager は3種類の DUID をサポートしています。
- DUID-UUID (RFC 6355): Universally Unique IDentifier (UUID) から生成されます。
- DUID-LL (RFC 3315): リンク層アドレス (別名 MAC アドレス) から生成されます。
- DUID-LLT (RFC 3315): リンク層アドレスとタイムスタンプから生成されます。
内部 NetworkManager の DHCP クライアントが使用されている場合 (デフォルト)、マシン ID (/etc/machine-id
) から生成されたグローバルで永続的な DUID-UUID で自身を識別します。これは、すべての接続が同じ UUID を共有することを意味し、プライバシーの侵害となる可能性があります。
幸いなことに、NetworkManager は、接続の安定した ID とホストごとの一意のキーから派生した、接続ごとの一意の DUID を提供できます。/etc/NetworkManager/conf.d
の下に次の設定を追加することで、これを有効にすることができます。
/etc/NetworkManager/conf.d/duid.conf
[connection] ipv6.dhcp-duid=stable-uuid
stable-ll
および stable-llt
値もサポートされています。詳細については、nm-settings(5) § ipv6 setting の dhcp-duid
の説明を参照してください。
有線接続の操作
NetworkManager は、デフォルトで、有線イーサネット接続を検出するたびに接続プロファイルを生成します。接続を生成する時点では、利用可能なイーサネットアダプターがさらにあるかどうかはわかりません。そのため、最初の有線接続を "有線接続1" と呼びます。この接続を生成しないようにするには、no-auto-default
を設定します。(NetworkManager.conf(5) を参照)、または単純に削除することで、この接続を生成しないようにすることができます。そうすれば、NetworkManager はこのインターフェイスの接続を二度と生成しないように記憶します。
また、接続を編集 (およびディスクに永続化) したり、削除したりすることもできます。NetworkManager は新しい接続を再生成することはありません。それから、名前を好きなものに変更することができます。この作業には nm-connection-editor などを使ってできます。
Wi-Fi バックエンドとして iwd を使用する
実験的 iwd バックエンド を有効にするには、最初に インストール iwd してから、次の設定ファイルを作成します。
/etc/NetworkManager/conf.d/wifi_backend.conf
[device] wifi.backend=iwd
または、networkmanager-iwdAUR をインストールすることもできます。これは、iwd のみで動作する NetworkManager を構築するように設定された修正パッケージです。主な違いは、iwd が必要であり、wpa_supplicant は、ビルド後にアンインストールできます。
ネットワーク名前空間での実行
ネットワーク名前空間内で NetworkManager を実行する場合(たとえば、選択したアプリケーションで使用する必要がある特定のデバイスを管理する場合)、名前空間に移動する前にデバイスを停止します。
$ ip link set dev MY_DEVICE down $ ip link set dev MY_DEVICE netns MY_NAMESPACE $ ip netns exec MY_NAMESPACE NetworkManager ... $ ip netns exec MY_NAMESPACE killall NetworkManager
そうしないと、NetworkManager は後で device is strictly unmanaged
エラーで接続の確立に失敗します。
VPN に自動的に接続する
NetworkManager は、インターネットに接続するときに、ネットワークごとに VPN に自動的に接続するように設定できます。 VPN 接続自体は GNOME の NetworkManager フロントエンドに追加できますが、VPN を自動的に使用するには nmcli
を使用する必要があります。他のフロントエンドにはこの制限がない場合があります。
まず、すべてのユーザが VPN 接続を利用できるようにすることを確認します。GNOME では、これは details
タブの下にあるボックスにチェックを入れることで完了します。Identity
タブのパスワード欄で右側のアイコンをクリックし、Store the password for all users
に設定します。
次に、VPN 接続の UUID を見つけ、それをインターネット接続の connection.secondaries
に追加してください。
# UUID=$(nmcli --get-values connection.uuid connection show name-of-VPN-connection) # nmcli connection modify name-of-Internet-connection connection.secondaries "$UUID"
これで、NetworkManager が再起動され、設定したインターネット接続に接続すると、VPN に自動的に接続されるはずです。
トラブルシューティング
安全な Wi-Fi ネットワークのパスワードの入力を求めるプロンプトが表示されない
セキュリティで保護されたWi-Fiネットワークに接続しようとすると、パスワードの入力を求めるプロンプトは表示されず、接続は確立されません。これは、keyring・パッケージがインストールされていない場合に発生します。簡単な解決策は、gnome-keyring をインストールすることです。パスワードを暗号化して保存したい場合は、GNOME Keyring に従って gnome-keyring-daemon を設定します。
Network management disabled
時々 NetworkManager を終了したときに pid (state) ファイルが削除されずに 'Network management disabled' というメッセージが表示されることがあります。これが発生した場合は、手動でファイルを削除する必要があります:
# rm /var/lib/NetworkManager/NetworkManager.state
dhclient と DHCP に関する問題
DHCP を使って IP を取得するときに問題が起こるときは、以下を /etc/dhclient.conf
に追加してみてください:
interface "eth0" { send dhcp-client-identifier 01:aa:bb:cc:dd:ee:ff; }
aa:bb:cc:dd:ee:ff
は NIC の MAC アドレスに置き換えてください。MAC アドレスは iproute2 パッケージの ip link show interface
コマンドを使うことでわかります。
dhcpcd と DHCP に関する問題
ルーターによっては、/etc/dhcpcd.conf
(dhcpd.conf
とは別のファイルです) 内の次の行をコメントアウトしないと正しく接続できないことがあります:
require dhcp_server_identifier
ネットワーク上で複数の DHCP サーバーを使ってなければこの修正によって問題が起こることはありません。詳細は このページ を見て下さい。
3G モデムが検知されない
USB 3G モデム#Network_Manager を参照してください。
ラップトップで WLAN をオフに切り替える
ラップトップについているスイッチを使って WiFi アダプタを無効にしてその後また有効にした時に NetworkManager が動作しないことがしばしばあります。これはほとんど rfkill
の問題です。公式リポジトリから rfkill[リンク切れ: 置換パッケージ: util-linux] をインストールして、ドライバが rfkill
に無線アダプタの状態を通知しているかどうか確かめるために次のコマンドを実行してください:
$ watch -n1 rfkill list all
アダプタの切り替えを行った後に identifier がブロックされたままの場合、手動でブロックを解除することができます (X は上のコマンドで出力された identifier の番号に置き換えてください):
# rfkill event unblock X
固定 IP 設定が DHCP に戻る
未解決のバグのため、デフォルトの接続を固定 IP にしたとき、nm-applet
は正しく設定を保存できず、自動 DHCP に戻ります。
この問題を解決するにはデフォルトの接続 (例: "Auto eth0") を nm-applet
で編集してから、接続の名前を変更し (例: "my eth0")、"Available to all users" のチェックを外して、固定 IP の設定をして、それから Apply をクリックする必要があります。これで新しい接続が指定した名前で保存されます。
さらに、デフォルト接続を自動で接続して欲しくない場合があるかもしれません。そうするには、nm-connection-editor
を (root 以外で) 起動してください。接続エディタで、デフォルト接続 (例: "Auto eth0") を編集して "Connect automatically" のチェックを外して Apply をクリックして終了してください。
ノーマルユーザーで接続を編集できない
#PolicyKit パーミッションの設定 を見て下さい。
隠れた無線ネットワークの削除
ステルスが有効になっているネットワークは無線のリストに表示されないので、GUI で削除することは出来ません。次のコマンドでネットワークを削除することが可能です:
# rm /etc/NetworkManager/system-connections/[SSID]
他の接続でもこのコマンドは使えます。
VPN が Gnome で動作しない
Gnome で NetworkManager を使って openconnect や vpnc 接続を設定すると、ダイアログが表示されず以下のエラーが /var/log/errors.log
に現れることがあります:
localhost NetworkManager[399]: <error> [1361719690.10506] [nm-vpn-connection.c:1405] get_secrets_cb(): Failed to request VPN secrets #3: (6) No agents were available for this request.
これは GNOME の NM アプレットが /usr/lib/gnome-shell
にダイアログスクリプトがあると想定しているのが原因です。NetworkManager のパッケージは /usr/lib/networkmanager
に配置します。"一時的な"修正として (このバグをしばらく回避できます)、以下のシンボリックリンクを作成してください:
- OpenConnect の場合:
ln -s /usr/lib/networkmanager/nm-openconnect-auth-dialog /usr/lib/gnome-shell/
- VPNC (すなわち Cisco VPN) の場合:
ln -s /usr/lib/networkmanager/nm-vpnc-auth-dialog /usr/lib/gnome-shell/
他の NM VPN プラグインでも同じように設定してください。
可視化されたヨーロッパのワイヤレスネットワークに接続できない
WLAN チップは、デフォルト 規制ドメイン で出荷されます。アクセスポイントがこれらの制限内で動作しない場合、ネットワークに接続できません。これを修正するのは簡単です:
- インストール wireless-regdb をインストールします。
/etc/conf.d/wireless-regdom
に正しい国番号をアンコメントする。- 設定は起動時にしか読み込まれないので、システムを再起動する。
Systemd のボトルネック
時が立つにつれてログファイル (/var/log/journal
) が膨大になってしまうことがあります。そうすると NetworkManager を使う場合にブートパフォーマンスに大きな影響を与えます。参照: systemd#少しづつ起動時間が長くなっている。
定期的なネットワーク接続断、遅延、パケットロス (WiFi)
NetworkManager は2分ごとにスキャンを行います。
一部の WiFi ドライバは、接続/アソシエーション中にベースステーションのスキャンを行うと問題が発生します。症状としては、VPN 接続断/再接続、パケットロス、ウェブページのロードに失敗してリフレッシュすると良くなるなどがあります。
journalctl -f
を root として実行すると、スキャンが行われていることがわかります。以下のようなメッセージが定期的にログに現れます:
NetworkManager[410]: <info> (wlp3s0): roamed from BSSID 00:14:48:11:20:CF (my-wifi-name) to (none) ((none))
ローミングが重要でないならば、WiFi 接続プロファイルでアクセスポイントの BSSID をロックすることにより、定期的なスキャンの挙動を無効化することができます。
Lenovo ラップトップ (IdeaPad、Legion など) で Wi-Fi をオンにできない
一部の Lenovo モデルでは、Wi-Fi ドライバーがソフトブロックを誤って報告するため、ideapad_laptop
モジュールに問題があります。 カードは netctl
で操作できますが、NetworkManager などのマネージャーは機能しません。これが問題であることを確認するには、ハードウェアスイッチを切り替えた後に rfkill list
の出力をチェックし、ソフトブロックが持続することを確認します。
Unloading ideapad_laptop
モジュールでこれを修正する必要があります。(警告: これにより、ラップトップのキーボードとタッチパッドも無効になる可能性があります!)
ホスト名の送信をオフにする
NetworkManager はデフォルトでホスト名を DHCP サーバーに送信します。ホスト名の送信は、グローバルではなく接続ごとにのみ無効にできます (Issue#584)
特定の接続の DHCP サーバーへのホスト名の送信を無効にするには、ネットワーク接続ファイルに以下を追加します。
/etc/NetworkManager/system-connections/your_connection_file
... [ipv4] dhcp-send-hostname=false ... [ipv6] dhcp-send-hostname=false ...
nm-applet が i3wm で消える
通知に xfce4-notifyd.service
を使用する場合は、ユニットを 編集 して、以下を追加する必要があります。
/etc/systemd/user/xfce4-notifyd.service.d/display_env.conf
[Service] Environment="DISPLAY=:0.0"
デーモンをリロードした後 xfce4-notifyd.service
。 i3 を終了し、再度起動すると、アプレットがトレイに表示されます。
nm-applet トレイアイコンが正しく表示されない
現在、nm-applet のトレイアイコンは互いに重なり合って描かれています。つまり、ワイヤレス強度を表示するアイコンが、有線接続がないことを示すアイコンの上に表示される場合があります。 これは明らかに GTK3 のバグ/問題です [9]
GTK3 のパッチが適用されたバージョンが AUR に存在し、トレイアイコンのバグを修正しているようです:gtk3-classicAUR
Unit dbus-org.freedesktop.resolve1.service not found
systemd-resolved.service
が開始されていない場合、NetworkManager は D-Bus を使用して開始しようとし、失敗します。
dbus-daemon[991]: [system] Activating via systemd: service name='org.freedesktop.resolve1' unit='dbus-org.freedesktop.resolve1.service' requested by ':1.23' (uid=0 pid=1012 comm="/usr/bin/NetworkManager --no-daemon ") dbus-daemon[991]: [system] Activation via systemd failed for unit 'dbus-org.freedesktop.resolve1.service': Unit dbus-org.freedesktop.resolve1.service not found. dbus-daemon[991]: [system] Activating via systemd: service name='org.freedesktop.resolve1' unit='dbus-org.freedesktop.resolve1.service' requested by ':1.23' (uid=0 pid=1012 comm="/usr/bin/NetworkManager --no-daemon ")
これは、NetworkManager が NetworkManager.conf(5) の main.dns=
設定に関係なく、DNS 情報を systemd-resolved に送信しようとするためです。[10]
これは、/etc/NetworkManager/conf.d/
の設定ファイルで無効にできます:
/etc/NetworkManager/conf.d/no-systemd-resolved.conf
[main] systemd-resolved=false
FS#62138 を参照してください。
Secrets が要求されましたが、提供されませんでした
nmcli device wifi connectSSIDpasswordpassword
を使用してネットワークに接続しようとすると、次のエラーが表示されます。
Error: Connection activation failed: (7) Secrets were required, but not provided
このエラーにはさまざまな原因が考えられるため、 journal を読んでください (-u NetworkManager
でフィルタリングしてください) たとえば、NetworkManager が接続を確立するのに時間がかかりすぎた場合、パスワードが正しくない可能性があります。
NetworkManager[1372]: <warn> [1643991888.3808] device (wlan0): Activation: (wifi) association took too long NetworkManager[1372]: <info> [1643991888.3809] device (wlan0): state change: config -> need-auth (reason 'none', sys-iface-state: 'managed') NetworkManager[1372]: <warn> [1643991888.3838] device (wlan0): Activation: (wifi) asking for new secrets
接続プロファイルを削除して、新しいプロファイルを作成してみてください。
$ nmcli connection delete SSID $ nmcli device wifi connect SSID password password
MAC アドレスのランダム化を無効にすることもできます。
/etc/NetworkManager/conf.d/wifi_rand_mac.conf
[device] wifi.scan-rand-mac-address=no
iwd との WPA エンタープライズ接続
iwd backend を使用して NetworkManagerで eduroam のような WPA エンタープライズネットワークに接続しようとすると、NetworkManager から次のエラーが発生します。
Connection 'eduroam' is not avialable on device wlan0 because profile is not compatible with device (802.1x connection must have IWD provisioning files).
これは、NetworkManager が WPA Enterprise ネットワークを設定できないためです。そのため、iwd#WPA Enterprise で説明されているように、iwd 設定ファイル /var/lib/iwd/essid.8021x
を使用して設定する必要があります。
VPN で Secrets のリクエストに失敗する
もし、このようなエラーが発生したら
Failed to request VPN secrets #1: No agents were available for this request.
パスワードが空であるか、PolicyKit パーミッションの設定 が必要なためです。
OpenVPN 接続が OpenSSL の ca md too weak エラーで失敗する
openssl がバージョン3に更新されたため、従来の暗号化アルゴリズムで生成された証明書はデフォルトで拒否されます。このような設定で networkmanager-openvpn を使用しようとすると、ログに次のエラーが記録される可能性があります。
nm-openvpn[14359]: OpenSSL: error:0A00018E:SSL routines::ca md too weak nm-openvpn[14359]: Cannot load certificate file /home/archie/.local/share/networkmanagement/certificates/my_issued_cert.crt nm-openvpn[14359]: Exiting due to fatal error
正しいアプローチは、OpenVPN サーバー管理者に、より安全な証明書を生成して再発行してもらうことです。ただし、当面の回避策として、OpenVPN には tls-cipher "DEFAULT:@SECLEVEL=0"
が必要です。これはプラグインでは不可能かもしれませんが、nmcli では可能です。これとは別に、OpenSSL で レガシー プロバイダーを有効にする必要もあります。
まず、次の出力から、問題のある VPN 接続の名前を取得します。
$ nmcli connection show
接続名が vpn.example.com であると仮定すると、次のように nmcli を使用します。
$ nmcli connection modify vpn.example.com +vpn.data tls-cipher=DEFAULT:@SECLEVEL=0
変更は /etc/NetworkManager/system-connections/vpn.example.com.nmconnection
に即座に反映されます。
OpenSSL に関しては、OpenSSL wiki の説明に従って /etc/ssl/openssl.cnf
を編集します。
具体的には、[provider_sect]
セクションの最後に legacy = legacy_sect
を追加します。[default_sect]
の下で activate = 1
のコメントを外します。最後に、activate = 1
という行も含む新しいセクション [legacy_sect]
を追加します。他のほとんどの既存の構成セクションを除外すると、最終結果は次のようになります。
/etc/ssl/openssl.cnf
openssl_conf = openssl_init [openssl_init] providers = provider_sect [provider_sect] default = default_sect legacy = legacy_sect [default_sect] activate = 1 [legacy_sect] activate = 1
最後に、NetworkManager.service
を 再起動 して、新しい OpenSSL 構成を有効にします。