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* {{Pkg|simple-scan}}: Simple scan ユーティリティ |
* {{Pkg|simple-scan}}: Simple scan ユーティリティ |
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− | ==Pantheon を起動する== |
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− | ===ディスプレイマネージャ |
+ | === ディスプレイマネージャから === |
− | {{ |
+ | {{Pkg|pantheon-session}} は [[LightDM]] などのディスプレイマネージャ用に {{Pkg|gnome-session}} エントリを提供します。 |
+ | ==== ディスプレイマネージャでアプリケーションを自動起動する ==== |
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− | ===.xinitrc を使う=== |
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+ | * [[GNOME#自動起動|XDG Autostart]] を使う。 |
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− | {{Ic|~/.xinitrc}} を使って Pantheon シェルを起動することも可能です。以下のコードは Pantheon セッションを起動します: |
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+ | * [[Systemd#ユニットを使う|systemd ユニット]] を使う。 |
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+ | === xinit から === |
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− | #!/bin/sh |
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− | |||
− | if [ -d /etc/X11/xinit/xinitrc.d ]; then |
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− | for f in /etc/X11/xinit/xinitrc.d/*; do |
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− | [ -x "$f" ] && . "$f" |
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− | done |
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− | unset f |
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− | fi |
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− | |||
− | gsettings-data-convert & |
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− | xdg-user-dirs-gtk-update & |
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− | /usr/lib/polkit-gnome/polkit-gnome-authentication-agent-1 & |
||
− | /usr/lib/gnome-settings-daemon/gnome-settings-daemon & |
||
− | /usr/lib/gnome-user-share/gnome-user-share & |
||
− | eval $(gnome-keyring-daemon --start --components=pkcs11,secrets,ssh,gpg) |
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− | export GNOME_KEYRING_CONTROL GNOME_KEYRING_PID GPG_AGENT_INFO SSH_AUTH_SOCK |
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− | exec cerbere |
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+ | [[xinitrc]] を使って Pantheon シェルのコンポーネントを起動してください。xinitrc ファイルの末尾にコンポーネントを[[追加]]してください。つまり: |
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− | ===アプリケーションの自動起動=== |
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+ | {{hc|~/.xinitrc| |
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− | Pantheon は {{Ic|~/.xinitrc}} で起動した場合、XDG の自動起動をサポートしていません。しかしながら、systemd ユニットを提供していないアプリケーションを自動起動するための方法が3つ存在します: |
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+ | ... |
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+ | io.elementary.wingpanel & |
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+ | plank & |
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+ | exec gala |
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+ | }} |
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+ | ==== xinit でアプリケーションを自動起動する ==== |
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− | * {{Ic|~/.xinitrc}} に (できれば ''exec cerbere'' 行の直前に) プログラムを追加することができます。単発のプログラムの場合この方法が好ましいでしょう。 |
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− | * もしくは ''dconf-editor'' を使って {{Ic|org.pantheon.cerbere.monitored-processes}} キーを編集して自動起動したいプログラムを追加することができます。この方法はバックグラウンドで動作し続けるアプリケーションで最適です。 |
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− | * {{AUR|dapper}}, {{AUR|dex-git}}, {{AUR|fbautostart}} などのプログラムを使って {{ic|~/.xinitrc}} に XDG の自動起動のサポートを追加するという方法もあります。 |
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− | {{ |
+ | * [[xinitrc]] の {{ic|exec gala}} 行より前に実行したいアプリケーションを追加すれば、X の起動時に一度だけ実行されます。 |
+ | * [[Systemd#ユニットを使う|systemd ユニット]] を使う。 |
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+ | * {{AUR|dapper}} か {{AUR|dex-git}} か {{AUR|fbautostart}} で [[XDG Autostart]] を使う。 |
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==設定== |
==設定== |
2024年2月23日 (金) 19:49時点における版
関連記事
Pantheon は elementary OS のデスクトップ環境です。Vala で書かれてあり、GTK 3 と Granite を使用しています。
開発
elementary OS のリリースは Ubuntu の LTS リリースから派生したものであり、たいてい Ubuntu のリリースサイクルから数週間から数ヶ月遅れます。しかし、含まれているパッケージは継続的に更新されます。公式の github リポジトリとコミュニティ slack を参照してください。
インストール
パッケージ元
公式リポジトリ
Pantheon デスクトップ環境自体と elementary OS の厳選されたアプリケーションは、pantheon グループによって提供されています。
非公式リポジトリ
extra-alucryd には、pantheon グループではまだ利用できない数個のパッケージが含まれています。
AUR
Pantheon 関連の多くのパッケージ (elementary OS 用に開発されたサードパーティのアプリケーションや不安定な開発版パッケージなど) のための PKGBUILD は AUR で利用可能です。
デスクトップ環境
最小の Pantheon シェルをインストールしたい場合は、pantheon-session をインストールしてください。このパッケージは、いくつかの依存パッケージとコアコンポーネントもインストールします:
- gala: ウィンドウ及びコンポジットのマネージャ
- wingpanel: アプリケーションランチャー、時計、インジケータのトップパネル
- pantheon-applications-menu: アプリケーションランチャー (旧 "Slingshot")
- plank: macOS スタイルの Dock
サービス
以下の任意のパッケージは、Pantheon と elementary OS に対して (バックグラウンド) サービスを提供します:
- pantheon-geoclue2-agent: Geoclue2 認証エージェント
- pantheon-polkit-agent: Polkit 認証エージェント
- pantheon-print: 印刷設定ダイアログ
- pantheon-settings-daemon: 補助設定デーモン
テーマと設定
以下の任意のパッケージは、デスクトップのルックアンドフィールの向上に寄与します:
- lightdm-pantheon-greeter: LightDM greeter
- pantheon-default-settings: デフォルトの外観、動作、設定
- switchboard: gnome-control-center に似たプラガブルな設定マネージャ
アプリケーション
以下は、オプションの elementary OS ソフトウェアスイートを構成する、パッチ適用済みの選択されたオリジナルパッケージの一部です:
- capnet-assist: 公共 WiFi ネットワークに簡単にログインできます
- epiphany: ウェブブラウザ
- pantheon-calculator: 電卓
- pantheon-camera: ウェブカメラアプリ (旧 "Snap")
- pantheon-code: テキストエディタ (旧 "Scratch")
- pantheon-files: Marlin から開発されたファイルエクスプローラー
- pantheon-music: オーディオプレイヤー (旧 "Noise")
- pantheon-photos: shotwell から開発されたフォトマネージャ
- pantheon-screencastAUR: eidete-bzrAUR からフォークしたシンプルなスクリーンキャスター
- pantheon-screenshot: スクリーンショットユーティリティ
- pantheon-shortcut-overlay: OS 全体のショートカットオーバーレイ
- pantheon-terminal: ターミナルエミュレータ
- pantheon-videos: ビデオプレイヤー (旧 "Audience") (GStreamer バックエンド)
- simple-scan: Simple scan ユーティリティ
Pantheon を起動する
ディスプレイマネージャから
pantheon-session は LightDM などのディスプレイマネージャ用に gnome-session エントリを提供します。
ディスプレイマネージャでアプリケーションを自動起動する
- XDG Autostart を使う。
- systemd ユニット を使う。
xinit から
xinitrc を使って Pantheon シェルのコンポーネントを起動してください。xinitrc ファイルの末尾にコンポーネントを追加してください。つまり:
~/.xinitrc
... io.elementary.wingpanel & plank & exec gala
xinit でアプリケーションを自動起動する
- xinitrc の
exec gala
行より前に実行したいアプリケーションを追加すれば、X の起動時に一度だけ実行されます。 - systemd ユニット を使う。
- dapperAUR か dex-gitAUR か fbautostartAUR で XDG Autostart を使う。
設定
Pantheon の設定は switchboard と plug (switchboard-plug-*) によって行います。ほとんどは AUR やカスタムリポジトリから利用できます。pantheon の設定は全て dconf によって変更することも可能で、設定は org.pantheon
キーにあります。簡単な編集には dconf-editor を使って下さい。
設定の一部は特定の plug から gnome-control-center で扱われますが、残念ながら 3.6 までの GNOME しかサポートしていません。代わりに gnome-control-center 本体や gnome-tweak-tool[リンク切れ: 置換パッケージ: gnome-tweaks] を使って下さい。
Plank
新しいアプリケーションアイコンの追加
デスクトップファイルをドックにドラッグアンドドロップするか、実行中のアプリケーションを右クリックして "Keep in dock" を選択してください。ドラッグアンドドロップでアイコンの順番を変えられます。
Pantheon Files
コンテクストメニューのエントリを有効にする
file-roller でアーカイブを展開・圧縮したりするためにコンテクストメニューのエントリを有効にしたい場合、contractor を追加でインストールする必要があります。
Terminal
透明度
Pantheon Terminal には透明度を設定することができます。dconf-editor
を開いて org.pantheon.terminal.settings.opacity
から自由に透明度を設定してください。pantheon-terminal-gitAUR の場合、背景色と透過は org.pantheon.terminal.settings.background
で設定します。
トラブルシューティング
ユーザビリティ
LightDM Pantheon greeter が使えない
/var/lib/lightdm/.pam_environment
を削除してください。ただし、このファイルは次の LightDM バグの回避策です: https://bugs.launchpad.net/ubuntu/+source/unity-greeter/+bug/1024482
Gala が起動時にクラッシュする
未設定の gala は背景としてデフォルトの gnome の壁紙を使おうとします。しかし、gnome-themes-standard[リンク切れ: パッケージが存在しません] をインストールしていないと適切なファイルが存在しません。そのため、クラッシュを回避するには gnome-themes-standard[リンク切れ: パッケージが存在しません] をインストールしてください。pantheon の設定をした後はこのパッケージを削除しても大丈夫です。
マウスカーソルが表示されません
おそらく 'gala' ウィンドウマネージャが動作していません。cerbere-gitAUR をインストールするか .xinitrc を使って 'gala' を cerbere の監視プロセスのリストに追加してください。
インジケータ
wingpanel にインジケータが表示されない
Wingpanel にはインジケータが付属していません。別個にインストールする必要があります。
サードパーティ製のインジケータ
- ディスプレイマネージャで起動する場合、サードパーティ製インジケータの *.desktop ファイルの
OnlyShowIn=
にPantheon
を追加してください。
- ~/.xinitrc で起動する場合、上記で説明しているどれかの起動方法にインジケータを追加してください。
- wingpanel-gitAUR の場合、Unity 用に設計されたインジケータは wingpanel-indicator-ayatanaAUR を必要とします。
Indicator-session のメニューが動作しない
- indicator-sessionAUR は機能の多くの Unity による dbus メソッドに依存しており、存在しない場合は gnome や systemd のメソッドにフォールバックします。
- wingpanel-indicator-session-gitAUR は
Lock
メニューアイテムを機能させるために light-locker または xscreensaver-dbus-screenlockAUR を必要とします。
外観
Pantheon-terminal の透過
pantheon-terminal の透過は elmentary OS テーマ以外の GTK テーマでは完全には機能しません。gtk-theme-elementary あるいは gtk-theme-elementary-gitAUR を使用するか このコード をテーマや ~/.config/gtk-3.0/gtk.css
に追加してください。
Wingpanel の透過
Wingpanel は gtk-theme-elementary または gtk-theme-elementary-gitAUR を使用している場合、透過するように設計されており、最大化したときに不透明になります。他の GTK テーマを使用している場合は不透明のパネルが表示されます。
他のテーマでも透過するようにしたい場合、以下の行を ~/.config/gtk-3.0/gtk.css
に追加してください:
/********************* * wingpanel support * ********************/ .panel { background-color: transparent; transition: all 1s ease-in-out; } .panel.maximized { background-color: #000; }
GTK+ アプリケーションの回りに黒い影が表示される
Elementary の GTK テーマは独自のファイルを使用して ~/.config/gtk-3.0/gtk.css
ファイルの設定を無視します。/usr/share/themes/elementary/gtk-3.0/gtk-widgets.css
ファイルを開いて以下の部分を見てください (3669行目付近):
decoration, .window-frame { border-radius: 4px 4px 0 0; box-shadow: 0 0 0 1px alpha (#000, 0.3), 0 14px 28px rgba(0,0,0,0.35), 0 10px 10px rgba(0,0,0,0.22); margin: 12px; }
上記のコードを以下のように置き換えてください:
decoration, .window-frame { box-shadow: none; border: none; padding: 0; margin: 0; }
pantheon-files のアイコンが白い
現在テーマにバグがあって黒の代わりに白色で一番上にアイコンが表示されるようです。この問題は gtk-theme-elementary-gitAUR をインストールするか gtk-theme-elementary テーマの gtk-widgets.css
に次の行を追加することで修正できます:
GtkToolItem { color: @text_color; }