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+ | [http://boinc.berkeley.edu/ BOINC ウェブサイト] より: |
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− | == BOINC とは? == |
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− | + | :あなたのコンピュータ (Windows, Mac, Linux) の待機時間を使って、疾病の治療、地球温暖化の研究、[http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%AB%E3%82%B5%E3%83%BC パルサー] の解析などの科学的な研究へ寄与しませんか?簡単・安全に参加できます。 |
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+ | [http://ja.wikipedia.org/wiki/BOINC Wikipedia] より: |
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− | [http://ja.wikipedia.org/wiki/BOINC Wikipedia]: ''「Berkeley Open Infrastructure for Network Computing(バークレー オープン インフラストラクチャ フォー ネットワーク コンピューティング)とは、分散コンピューティングプロジェクトのプラットフォームとして開発されたクライアント・サーバ型のソフトウェアである。開発元はカリフォルニア大学バークレー校。略称は BOINC。」'' |
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+ | :Berkeley Open Infrastructure for Network Computing (BOINC) とは、分散コンピューティングプロジェクトのプラットフォームとして開発されたクライアント・サーバ型のソフトウェアである。SETI@home プロジェクトを助けるためのソフトウェアとして開発され、現在は数学・医学・分子生物学・気象シミュレーション・天体物理学など様々な分野のプラットフォームとして使われている。世界中のパーソナルコンピュータを集めて研究者に莫大な処理能力を寄与することを目的としている。 |
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+ | == インストール == |
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− | Arch Linux では community リポジトリに boinc を収録しているので興味があれば以下の手順によりインストール、及び設定を行うと良い。 |
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+ | {{Pkg|boinc}} または {{Pkg|boinc-nox}} パッケージを[[インストール]]してください。後者は [[Xorg]] に依存していないため、ヘッドレスサーバー向けです。 |
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+ | どちらのパッケージでも {{ic|boinc.service}} という名前の[[systemd#ユニットを使う|ユニット]]ファイルがインストールされます。 |
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− | == BOINC のインストール == |
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− | === 概要 === |
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− | BOINCはデーモンとしてインストールされ、またセキュリティへの配慮からユーザー''boinc''が作成され実行される様になります。通常ログインする一般ユーザーがboincの制御をGUIで簡単に行える様にする為、BOINCのインストール後にそのユーザーをグループ''boinc''へ追加するなどします。 |
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+ | マネージャを接続するにはユーザーを {{ic|boinc}} グループに追加する必要があります: |
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− | === インストール作業 === |
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+ | # usermod -a -G boinc $(whoami) |
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− | pacmanでBOINCのパッケージを確認しましょう: |
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− | # pacman -Ss boinc |
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+ | 以下のセクションで必要なファイルを生成するために {{ic|boinc.service}} を[[起動]]してください。 |
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− | community/boinc 6.12.34-4 |
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− | Berkeley Open Infrastructure for Network Computing for desktop with X |
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− | community/boinc-nox 6.12.34-4 |
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− | Berkeley Open Infrastructure for Network Computing for server without X |
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+ | == BOINC を使う == |
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− | 通常はboincをインストールします。尚、boinc-noxをインストールする場合でも、インストール後に起動オプションを適切に編集する事で別のGUIを搭載したマシンへ導入したboincのGUIから遠隔操作する事は可能です。ヘッドレスのマシンへBOINCを導入したい場合などに選択すると良いでしょう。 |
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+ | === GUI === |
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− | pacmanでBOINCをインストールしましょう: |
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− | # pacman -S boinc |
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+ | デフォルトでは、デーモンに接続するためのパスワードは {{ic|/var/lib/boinc/gui_rpc_auth.cfg}} に作成されます。GUI でデーモンに接続するには、ホームディレクトリから {{ic|/var/lib/boinc/gui_rpc_auth.cfg}} へのリンクを作成して、boinc グループのメンバーが読み取れるように権限を変更します: |
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− | {{ic|/etc/rc.conf}}のデーモンセクションに追記してBOINCが自動的に稼働する様にしましょう: |
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− | DAEMONS=(... boinc ...) |
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+ | $ cd ~/ |
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− | そのマシンの普段使いのユーザーをグループ''boinc''へ追加して措きましょう。追加した後に一旦ログアウトしてグループへの追加が適用された状態でログインし直すのをお忘れ無く。 |
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+ | $ ln -s /var/lib/boinc/gui_rpc_auth.cfg gui_rpc_auth.cfg |
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− | # gpasswd -a username boinc |
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+ | # chmod 640 gui_rpc_auth.cfg |
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+ | パスワードを変えたい場合、あるいはパスワードを使わない場合 {{ic|/var/lib/boinc/gui_rpc_auth.cfg}} を編集して BOINC デーモンを再起動してください。 |
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− | 念の為、普段使いのユーザーでログインし直した後、グループ''boinc''に追加されているか groups コマンドで確かめて措きましょう: |
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− | $ groups |
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+ | ホームディレクトリにファイルを作成したくない場合、BOINC Manager はカレントディレクトリの {{ic|gui_rpc_auth.cfg}} ファイルも読み込みます。'''boinc''' グループからファイルを読み込めるようにして {{ic|/var/lib/boinc}} をワーキングディレクトリとしてマネージャを起動すれば、クライアントはデーモンに自動的に接続されます。デスクトップ環境のメニューエディタを使うことで設定できます。 |
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− | BOINCデーモンを起動して見ましょう({{ic|/etc/rc.conf}}を適切に編集した後でマシンを再起動していれば既に起動しているかもしれません): |
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− | # /etc/rc.d/boinc start |
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+ | GUI を起動するときは ''boincmgr'' コマンドを使用: |
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− | BOINCが稼働中かプロセスを確認して見ましょう: |
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+ | $ boincmgr |
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− | $ ps aux | grep boinc |
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+ | 起動するとプロジェクトへの参加に進みます。プロジェクトによってはアカウントの作成が必須となっており、GUI でアカウントを作成できたり、もしくはウェブサイトでアカウントを作成する必要があったりします。リソースが余っているのであれば複数のプロジェクトに参加することもできます。''Tools / Attach to project'' メニューオプションからプロジェクトを選んでください。 |
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− | == BOINC を使う == |
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− | === GUIから BOINC を管理 === |
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+ | BOINC がプロジェクトへの接続を要求しない場合、デーモンに接続されていることを確認してください。メニューの ''Advanced / Select computer'' からマシンの名前を選択してパスワードを入力してください。 |
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− | ''boincmgr''コマンドでBOINCデーモンを制御するGUIが起動するよ。 |
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− | $ boincmgr |
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+ | ==== GPU を使用するプロジェクト ==== |
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− | 初めて起動すると、BOINCのプロジェクトへ参加する為のウィザードダイアログが出るよ。とりあえずBOINCに参加してみたいだけならそのままプロジェクトへ参加してもいいし、複数のマシンをBOINCに参加させたりBOINCの各種チームに参加してみたいのならばアカウントマネージャーへの登録を先に済ませてしまう事も出来るよ。なお、より詳細な設定や、別のマシンで動作中のBOINCデーモンを制御したい場合には Advanced View に表示を切り替えると良い。勿論、後から複数のプロジェクトを追加したり、参加を中止する事もこのGUIで出来る。 |
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+ | GPU を使用したい場合、プロプライエタリの NVIDIA あるいは AMD ドライバーが必要です。ATI/AMD カードの場合は [[Catalyst]] ドライバーが必要です。NVIDIA の場合、{{Pkg|opencl-nvidia}} パッケージが必要です。x86_64 でエラーが発生しないように [[Xorg#ドライバーのインストール]]に書かれている ''OpenGL (Multilib)'' のパッケージをインストールしてください。 |
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+ | さらに、boinc ユーザーを video グループに追加してください: |
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− | === GUIをリモートマシンで稼働するBOINCデーモンへ接続して管理 === |
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+ | # gpasswd -a boinc video |
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+ | 以下のコマンドを実行して boinc ユーザーに X セッションへのアクセス権を与えてください: |
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+ | xhost local:boinc |
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+ | 上記をスタートアップスクリプトに追加してもよいでしょう。 |
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+ | === CLI === |
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− | BOINCデーモンの初回起動時には{{ic|/var/lib/boinc/gui_rpc_auth.cfg}}というデーモンへの接続用パスワードファイルが自動生成される。なお、セキュリティ上の懸念が無ければ、このパスワードファイルの中身を空っぽ(cp /dev/null /var/lib/boinc/gui_rpc_auth.cfg)にすればパスワードなしにも設定できる。このパスワードファイルは平文であるからパスワードを設定しておく場合にも十分に注意した取り扱いが必要な事に気を付けよう。 |
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+ | ヘッドレス環境で BOINC を使うには {{pkg|boinc-nox}} をインストールします。2つのコマンドラインツールが存在します: {{ic|boinccmd}} と {{ic|boinc}}。{{ic|boinccmd}} を使用することが推奨されています: |
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− | 自動生成された(あるいは現在設定されている)リモート管理用パスワードを確認する方法: |
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− | # cat /var/lib/boinc/gui_rpc_auth.cfg gui_rpc_auth.cfg |
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+ | # BOINC サービスを起動してください。 |
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− | また、BOINCデーモンがリモートのGUIからの接続を許容する様に起動スクリプトにオプションを追加する: |
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+ | # サービスの RPC API と通信するためのパスワードを {{ic|boinccmd}} に指定してください。 |
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− | # vim /etc/rc.d/boinc |
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+ | BOINC サービスは {{ic|boinc.service}} ユニットファイルで起動できます。BOINC を最初に起動した時、パスワードが生成され {{ic|/var/lib/boinc/gui_rpc_auth.cfg}} に保存されます。{{ic|boinccmd}} にパスワードを指定するには: |
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− | start)の定義で/usr/bin/boinc_clientを起動するコマンドの最後に -allow_remote_gui_rpc を追加する: |
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− | su $BOINCUSER -c "nice -n 19 /usr/bin/boinc_client --daemon --dir ${BOINCDIR} --redirectio -allow_remote_gui_rpc" |
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+ | * コマンドラインフラグを使ってパスワードを直接指定: {{ic|boinccmd --passwd abc123 --get_host_info}}。 |
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− | 起動スクリプトを書き換えたならBOINCデーモンを再起動して措こう: |
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+ | * カレントディレクトリに {{ic|gui_rpc_auth.cfg}} ファイルが存在することを確認。 |
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− | # rc.d restart boinc |
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+ | プロジェクトに登録して BOINC から参加してください。 |
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− | 後はBOINCの制御GUIを実行したい別のマシンでboincmgrを起動し、 Advanced View のメニューから 高度な操作 の コンピュータの選択 を実行し、先に設定したBOINCデーモンの稼働するホスト名とそのBOINCデーモンへのリモート接続様パスワードを入力すれば良い。 |
||
+ | コマンドラインからプロジェクトに登録する場合、[https://boinc.berkeley.edu/wiki/Project_list BOINC Wiki Project List] からプロジェクトを選んで {{ic|boinccmd --passwd abc123 --create_account ${project_url} ${my_email} ${project_password} ${project_username} }} というようなコマンドを実行してください。登録方法によらず、プロジェクトのキーを取得する必要があります。{{ic|boinccmd --passwd abc123 --project_attach ${project_url} ${project_key} }} のようなコマンドを実行してください。 |
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− | === GPU を用いるプロジェクトへ参加したい場合には === |
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+ | |||
− | もしGPUを使いたい際には、先ずnVIDIAないしAMDのプロプライエタリドライバを導入しなければならない。AMDについては[https://aur.archlinux.org/packages.php?ID=21933 Catalyst driver for stock kernel]を見るなどしてAURを利用して導入すると良い。 |
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+ | == ログファイル == |
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− | 其の後、ユーザー boinc をグループ video へ追加する: |
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− | # gpasswd -a boinc video |
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− | これでユーザー boinc (で実行されるBOINCデーモンプロセス)がXセッションにアクセス出来るようになる。次に以下のコマンドを実行すれば準備完了である: |
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− | xhost local:boinc |
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− | 必要に応じて起動スクリプト(~/.xinitrc など)に追記して措くと良い。 |
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− | + | BOINC はログファイルを {{ic|/var/lib/boinc/}} に作成します: |
|
− | BOINCのログは{{ic|/var/lib/boinc/}}に生成されます。 |
||
/var/lib/boinc/stderrdae.txt |
/var/lib/boinc/stderrdae.txt |
||
/var/lib/boinc/stdoutdae.txt |
/var/lib/boinc/stdoutdae.txt |
||
== 参加するプロジェクトを選ぶ際のヒント == |
== 参加するプロジェクトを選ぶ際のヒント == |
||
− | プロジェクト毎に要求されるハードウェアの要件(CPUやディスクスペース)や実行環境として対応するOSの種類が異なります。もしも、参加したプロジェクトからBOINCデーモンが引き受けてきた仕事が設定された提出期限に間に合わない様な事が良く起こる場合には、プロジェクトに対するマシンのリソース割り当ての方法や稼働させる時間帯の制限などを観直すと良いかもしれません。 |
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+ | プロジェクトによって必要なハードウェアの要件は様々、作業ユニットを完了させるのにかかる時間もばらばらです。締め切り前にユニットを完了させられなかった場合、誰かに仕事が割り振られます。あなたのマシンの性能にあったプロジェクトを選ぶと良いでしょう。 |
||
− | もちろん、プロジェクトの公益性などから貴方がリソースを提供してデータの生成に寄与したい!と思えるプロジェクトを見つけて参加する事も大切です。 |
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+ | また、プロジェクトが計算データや結果を公開するのかどうかという点も(あなたが気にするのであれば)確認すべき点です。 |
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− | === Arch64 で実行する場合の注意点 === |
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− | 幾つかのプロジェクトでは32bitアプリケーションしかサポートできて居ない事があります。その様なプロジェクトへArch64マシンで参加する際には32bit版のライブラリが必要になります。必要に応じて /etc/pacman.conf を編集し、 [multilib] リポジトリを有効化して32bit版のライブラリを導入すると良いでしょう。 |
||
+ | === Arch64 で実行 === |
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− | ;WUsの実行に (例: Climateprediction) |
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+ | |||
+ | 一部のプロジェクトでは32ビットアプリケーションしか提供されておらず、ワークユニットを実行したりグラフィックを表示するのに32ビットライブラリを必要とすることがあります。ライブラリは [[multilib]] リポジトリからインストールしてください。 |
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+ | |||
+ | ;Climateprediction.net に参加する場合: |
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:{{Pkg|lib32-glibc}}, {{Pkg|lib32-glib2}} |
:{{Pkg|lib32-glibc}}, {{Pkg|lib32-glib2}} |
||
+ | ;WCG や Climateprediction などのプロジェクトでグラフィックを表示したい場合: |
||
− | ;グラフィックの表示に (例: Several projects of WCG, Climateprediction) |
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− | :{{Pkg|lib32-pango}}, {{Pkg|lib32-libxdamage}}, {{Pkg|lib32-libxi}}, {{Pkg|lib32-libgl}}, {{ |
+ | :{{Pkg|lib32-pango}}, {{Pkg|lib32-libxdamage}}, {{Pkg|lib32-libxi}}, {{Pkg|lib32-mesa-libgl}}, {{Pkg|lib32-libjpeg6-turbo}}, {{Pkg|lib32-libxmu}} |
+ | |||
+ | == トラブルシューティング == |
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+ | |||
+ | === GPU missing === |
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+ | |||
+ | 以下のようなエラーが表示される場合: |
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+ | {{bc|GPU Missing}} |
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+ | Work Unit が起動していません。{{ic|boinc.service}} デーモンを[[再起動]]してください。 |
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+ | |||
+ | X セッションが完全に初期化される前に BOINC デーモンが起動してしまうとこの問題が発生します。 |
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+ | |||
+ | === ノートパソコンが発熱してバッテリーの寿命が縮む === |
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+ | |||
+ | ondemand ガバナーを使ってノートパソコンで BOINC を動作させると、CPU が最大周波数で動き続けます。ノートパソコンが過熱状態になってバッテリーが短命になる可能性があります。BOINC で CPU の周波数を上げすぎないように設定することを推奨します: |
||
+ | {{bc|# echo 1 >/sys/devices/system/cpu/cpufreq/ondemand/ignore_nice_load}} |
||
+ | |||
+ | 起動時に設定したい場合、以下のファイルを作成: |
||
+ | {{hc|/etc/tmpfiles.d/ondemand-ignore-nice.conf| |
||
+ | w /sys/devices/system/cpu/cpufreq/ondemand/ignore_nice_load - - - - 1}} |
||
+ | |||
+ | === World Community Grid でワークユニットをダウンロードできない === |
||
+ | |||
+ | World Community Grid プロジェクトで新しいワークユニットをダウンロードできない場合、修正を加えた [http://pastebin.com/pYcYf4dr PKGBUILD] を使って {{Pkg|openssl}} を[[makepkg|再ビルド]]してから {{ic|boinc.service}} を[[再起動]]してください。 |
||
+ | 詳しくは [https://bbs.archlinux.org/viewtopic.php?pid=1160393#p1160393 こちら] を参照。 |
||
− | == 問題が起きた場合 == |
||
− | もしも次の様なエラーに遭遇したなら: |
||
− | GPU Missing |
||
− | ワークユニットが稼働できていないので、とりあえずBOICデーモンを再起動してみるとよい : |
||
− | # /etc/rc.d/boinc restart |
||
+ | == 参照 == |
||
− | この問題はXセッションの初期化が完了する前にBOINCデーモンが稼働しようとして発生します。デーモンの開始を[[rc.conf]]でバックグランドにしていればこの問題は凡そ発生しません。しかし、ディスプレイマネージャーの初期化がもたつくなどした場合には発生する事があります。もし[[ディスプレイマネージャ]]を起動時にロードしない様にしている場合、デーモンは'''常に''' XがGPUの初期化を終えてから実行されるようにするとよいでしょう。 |
||
+ | * [http://boinc.berkeley.edu/ BOINC ホームページ] |
||
− | == リンク == |
||
− | * [http://boinc.berkeley.edu/ BOINC |
+ | * [http://boinc.berkeley.edu/projects.php BOINC プロジェクトリスト] |
+ | * [[Wikipedia:BOINC|Wikipedia エントリ]] |
||
− | * [http://boinc.berkeley.edu/projects.php List of BOINC projects] (en) |
||
− | * [http://ja.wikipedia.org/wiki/BOINC Wikipedia BOINC]] |
2016年12月23日 (金) 02:44時点における版
BOINC ウェブサイト より:
- あなたのコンピュータ (Windows, Mac, Linux) の待機時間を使って、疾病の治療、地球温暖化の研究、パルサー の解析などの科学的な研究へ寄与しませんか?簡単・安全に参加できます。
Wikipedia より:
- Berkeley Open Infrastructure for Network Computing (BOINC) とは、分散コンピューティングプロジェクトのプラットフォームとして開発されたクライアント・サーバ型のソフトウェアである。SETI@home プロジェクトを助けるためのソフトウェアとして開発され、現在は数学・医学・分子生物学・気象シミュレーション・天体物理学など様々な分野のプラットフォームとして使われている。世界中のパーソナルコンピュータを集めて研究者に莫大な処理能力を寄与することを目的としている。
目次
インストール
boinc または boinc-nox パッケージをインストールしてください。後者は Xorg に依存していないため、ヘッドレスサーバー向けです。
どちらのパッケージでも boinc.service
という名前のユニットファイルがインストールされます。
マネージャを接続するにはユーザーを boinc
グループに追加する必要があります:
# usermod -a -G boinc $(whoami)
以下のセクションで必要なファイルを生成するために boinc.service
を起動してください。
BOINC を使う
GUI
デフォルトでは、デーモンに接続するためのパスワードは /var/lib/boinc/gui_rpc_auth.cfg
に作成されます。GUI でデーモンに接続するには、ホームディレクトリから /var/lib/boinc/gui_rpc_auth.cfg
へのリンクを作成して、boinc グループのメンバーが読み取れるように権限を変更します:
$ cd ~/ $ ln -s /var/lib/boinc/gui_rpc_auth.cfg gui_rpc_auth.cfg # chmod 640 gui_rpc_auth.cfg
パスワードを変えたい場合、あるいはパスワードを使わない場合 /var/lib/boinc/gui_rpc_auth.cfg
を編集して BOINC デーモンを再起動してください。
ホームディレクトリにファイルを作成したくない場合、BOINC Manager はカレントディレクトリの gui_rpc_auth.cfg
ファイルも読み込みます。boinc グループからファイルを読み込めるようにして /var/lib/boinc
をワーキングディレクトリとしてマネージャを起動すれば、クライアントはデーモンに自動的に接続されます。デスクトップ環境のメニューエディタを使うことで設定できます。
GUI を起動するときは boincmgr コマンドを使用:
$ boincmgr
起動するとプロジェクトへの参加に進みます。プロジェクトによってはアカウントの作成が必須となっており、GUI でアカウントを作成できたり、もしくはウェブサイトでアカウントを作成する必要があったりします。リソースが余っているのであれば複数のプロジェクトに参加することもできます。Tools / Attach to project メニューオプションからプロジェクトを選んでください。
BOINC がプロジェクトへの接続を要求しない場合、デーモンに接続されていることを確認してください。メニューの Advanced / Select computer からマシンの名前を選択してパスワードを入力してください。
GPU を使用するプロジェクト
GPU を使用したい場合、プロプライエタリの NVIDIA あるいは AMD ドライバーが必要です。ATI/AMD カードの場合は Catalyst ドライバーが必要です。NVIDIA の場合、opencl-nvidia パッケージが必要です。x86_64 でエラーが発生しないように Xorg#ドライバーのインストールに書かれている OpenGL (Multilib) のパッケージをインストールしてください。
さらに、boinc ユーザーを video グループに追加してください:
# gpasswd -a boinc video
以下のコマンドを実行して boinc ユーザーに X セッションへのアクセス権を与えてください:
xhost local:boinc
上記をスタートアップスクリプトに追加してもよいでしょう。
CLI
ヘッドレス環境で BOINC を使うには boinc-nox をインストールします。2つのコマンドラインツールが存在します: boinccmd
と boinc
。boinccmd
を使用することが推奨されています:
- BOINC サービスを起動してください。
- サービスの RPC API と通信するためのパスワードを
boinccmd
に指定してください。
BOINC サービスは boinc.service
ユニットファイルで起動できます。BOINC を最初に起動した時、パスワードが生成され /var/lib/boinc/gui_rpc_auth.cfg
に保存されます。boinccmd
にパスワードを指定するには:
- コマンドラインフラグを使ってパスワードを直接指定:
boinccmd --passwd abc123 --get_host_info
。 - カレントディレクトリに
gui_rpc_auth.cfg
ファイルが存在することを確認。
プロジェクトに登録して BOINC から参加してください。
コマンドラインからプロジェクトに登録する場合、BOINC Wiki Project List からプロジェクトを選んで boinccmd --passwd abc123 --create_account ${project_url} ${my_email} ${project_password} ${project_username}
というようなコマンドを実行してください。登録方法によらず、プロジェクトのキーを取得する必要があります。boinccmd --passwd abc123 --project_attach ${project_url} ${project_key}
のようなコマンドを実行してください。
ログファイル
BOINC はログファイルを /var/lib/boinc/
に作成します:
/var/lib/boinc/stderrdae.txt /var/lib/boinc/stdoutdae.txt
参加するプロジェクトを選ぶ際のヒント
プロジェクトによって必要なハードウェアの要件は様々、作業ユニットを完了させるのにかかる時間もばらばらです。締め切り前にユニットを完了させられなかった場合、誰かに仕事が割り振られます。あなたのマシンの性能にあったプロジェクトを選ぶと良いでしょう。
また、プロジェクトが計算データや結果を公開するのかどうかという点も(あなたが気にするのであれば)確認すべき点です。
Arch64 で実行
一部のプロジェクトでは32ビットアプリケーションしか提供されておらず、ワークユニットを実行したりグラフィックを表示するのに32ビットライブラリを必要とすることがあります。ライブラリは multilib リポジトリからインストールしてください。
- Climateprediction.net に参加する場合
- lib32-glibc, lib32-glib2
- WCG や Climateprediction などのプロジェクトでグラフィックを表示したい場合
- lib32-pango, lib32-libxdamage, lib32-libxi, lib32-mesa-libgl, lib32-libjpeg6-turbo, lib32-libxmu
トラブルシューティング
GPU missing
以下のようなエラーが表示される場合:
GPU Missing
Work Unit が起動していません。boinc.service
デーモンを再起動してください。
X セッションが完全に初期化される前に BOINC デーモンが起動してしまうとこの問題が発生します。
ノートパソコンが発熱してバッテリーの寿命が縮む
ondemand ガバナーを使ってノートパソコンで BOINC を動作させると、CPU が最大周波数で動き続けます。ノートパソコンが過熱状態になってバッテリーが短命になる可能性があります。BOINC で CPU の周波数を上げすぎないように設定することを推奨します:
# echo 1 >/sys/devices/system/cpu/cpufreq/ondemand/ignore_nice_load
起動時に設定したい場合、以下のファイルを作成:
/etc/tmpfiles.d/ondemand-ignore-nice.conf
w /sys/devices/system/cpu/cpufreq/ondemand/ignore_nice_load - - - - 1
World Community Grid でワークユニットをダウンロードできない
World Community Grid プロジェクトで新しいワークユニットをダウンロードできない場合、修正を加えた PKGBUILD を使って openssl を再ビルドしてから boinc.service
を再起動してください。
詳しくは こちら を参照。