「ネットワーク設定/イーサネット」の版間の差分

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[[pt:Network configuration (Português)/Ethernet]]
 
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=== ドライバの状態の確認 ===
 
=== ドライバの状態の確認 ===
   
[[udev]] があなたの[[Wikipedia:ja:ネットワークカード|ネットワークインターフェイスコントローラ]] (NIC)を検知し、必要な[[カーネルモジュール]]を起動時に自動でロードします。{{ic|lspci -v}} のアウトプットから "Ethernet controller" エントリ(かそれに類似したもの)をチェックしてください。どのカーネルモジュールがネットワークデバイスのためのドライバを含んでいるかわかります。例:
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[[udev]] があなたの[[Wikipedia:ja:ネットワークカード|ネットワークインターフェイスコントローラ]] (NIC)を検知し、必要な[[カーネルモジュール]]を起動時に自動でロードします。{{ic|lspci -v -d ::0200}} のアウトプットから "Ethernet controller" エントリ(かそれに類似したもの)をチェックしてください。どのカーネルモジュールがネットワークデバイスのためのドライバを含んでいるかわかります。例:
   
{{hc|$ lspci -v|
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{{hc|$ lspci -v -d ::0200|
02:00.0 <ahref=https://www.lenovo.com/jp/ja/p/accessories-and-software/cables-and-adapters/cables-&-adapters_adapters/4x90s91831>Ethernet controller</a>: Attansic Technology Corp. L1 Gigabit Ethernet Adapter (rev b0)
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02:00.0 Ethernet controller: Attansic Technology Corp. L1 Gigabit Ethernet Adapter (rev b0)
 
...
 
...
 
Kernel driver in use: atl1
 
Kernel driver in use: atl1
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{{hc|# dmesg {{!}} grep atl1|
 
{{hc|# dmesg {{!}} grep atl1|
 
...
 
...
atl1 0000:02:00.0: eth0 link is up 100 Mbps full duplex
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atl1 0000:02:00.0: eth0 link is up 1000 Mbps full duplex
 
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{{Note|[[netctl]] パッケージに {{ic|netctl-ifplugd@.service}} が含まれています、もしくは {{Pkg|ifplugd}} パッケージの {{ic|ifplugd@.service}} を使うことができます。例えば {{ic|ifplugd@eth0.service}} を[[有効化]]する。}}
 
{{Note|[[netctl]] パッケージに {{ic|netctl-ifplugd@.service}} が含まれています、もしくは {{Pkg|ifplugd}} パッケージの {{ic|ifplugd@.service}} を使うことができます。例えば {{ic|ifplugd@eth0.service}} を[[有効化]]する。}}
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=== リンク速度を遅くする ===
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{{Accuracy|どのハードウェアやワークロードで約1Wの電力差が測られたのかが不明。Ethernet NIC に影響を与える[[省電力]]方法は他にもあり。}}
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ギガビットのイーサネット NIC で 100Mbps あるいは 10Mbps の全二重速度を強制することで、ほとんどのネットワークワークロードで多くの電力を節約することができます。また、これによりコンポーネントの温度も下げることができます。
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起動するたびに {{ic|ethtool -s eth0 autoneg off speed 100}} を実行するのは不便です。[[ネットワーク設定#ネットワークインターフェイス|systemd.link ファイル]]を使うことで、イーサネット NIC の速度をブート時に下げることができます。実際の設定は {{ic|net_setup_link}} udev ビルトインコマンドによって行われます。ネットワークリンクファイルに {{ic|AutoNegotiation}} オプションを追加してください:
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[Match]
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NamePolicy=kernel database onboard slot path
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Duplex=full
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BitsPerSecond=100M
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詳細は {{man|5|systemd.link}} を参照してください。
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{{Note|
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* {{ic|AutoNegotiation}} は {{ic|no}} に設定しておく必要があります。さもないと、速度や複信の設定がさぽーとされていないというエラーにより、リンクが初期化されません。
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* 最初にマッチしたファイルのみが適用されます。Systemd に同梱されているデフォルトのリンクファイル {{ic|/usr/lib/systemd/network/99-default.link}} の内容を含めておく必要があります。さもないと、インターフェイスが間違って設定されるかもしれません。
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* ファイル名はデフォルトの {{ic|99-default.link}} ファイルよりもアルファベット順で前に来る必要があります。例えば、{{ic|50-wired.link}} であれば問題ありません。
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* この設定はリンクレベルにしか適用されません。[[NetworkManager]] や [[systemd-networkd]] といったネットワークレベルのデーモンとは独立しています。
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* {{ic|Match}} セクションでは、インターフェイスを指定するのに {{ic|1=OriginalName=}} を使用することもできます。
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}}
   
 
== トラブルシューティング ==
 
== トラブルシューティング ==
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* ''lspci'' の出力から NIC を見つける:
 
* ''lspci'' の出力から NIC を見つける:
   
{{hc|$ lspci {{!}} grep Ethernet|
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{{hc|$ lspci -d ::0200|
 
02:00.0 Ethernet controller: Broadcom Corporation NetLink BCM57780 Gigabit Ethernet PCIe (rev 01)
 
02:00.0 Ethernet controller: Broadcom Corporation NetLink BCM57780 Gigabit Ethernet PCIe (rev 01)
 
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==== Windows ドライバで WOL を有効にする ====
 
==== Windows ドライバで WOL を有効にする ====
 
{{Out of date|Windows XP は非常に古く、これは Windows 10/11 で変更されている可能性があります。要確認。}}
 
   
 
一番簡単な方法はおそらく Windows ドライバーで WOL の設定を変更することです。この方法はシステム全体で適用され、Arch 以外でも問題が解決します (例: ライブ CD や他のオペレーティングシステム)。Windows で、デバイスマネージャを開いて、Realtek ネットワークアダプタを探してダブルクリックしてください。"Advanced" タブ下、"Wake-on-LAN after shutdown" を "Enable" に変更してください。
 
一番簡単な方法はおそらく Windows ドライバーで WOL の設定を変更することです。この方法はシステム全体で適用され、Arch 以外でも問題が解決します (例: ライブ CD や他のオペレーティングシステム)。Windows で、デバイスマネージャを開いて、Realtek ネットワークアダプタを探してダブルクリックしてください。"Advanced" タブ下、"Wake-on-LAN after shutdown" を "Enable" に変更してください。
 
Windows XP の場合
 
マイコンピュータを右クリックして"プロパティ"を選択
 
--> Hardware tab
 
--> Device Manager
 
--> Network Adapters
 
--> "double click" Realtek ...
 
--> Advanced tab
 
--> Wake-On-Lan After Shutdown
 
--> Enable
 
   
 
{{Note|新しい Realtek の Windows ドライバー (''Realtek 8111/8169 LAN Driver v5.708.1030.2008'' で確認。GIGABYTE のサイトから入手できる 2009/01/22 のドライバー) だとオプションが多少変わっていることがあります。例: ''Shutdown Wake-On-LAN --> Enable''。このオプションを {{ic|Disable}} にしても効果はないようです (Windows のシャットダウン時にリンクの光が消えることで確認できます)。あまり綺麗な方法ではありませんが、Windows を起動してからシステムをリセットする (無理やり再起動あるいはシャットダウンさせる) ことで Windows ドライバーに LAN を無効化する暇を与えないことで対処できます。Windows をまた起動してシャットダウンするまでは、リンクの光は消えないで POST 後も LAN アダプタにアクセスできるようになります。}}
 
{{Note|新しい Realtek の Windows ドライバー (''Realtek 8111/8169 LAN Driver v5.708.1030.2008'' で確認。GIGABYTE のサイトから入手できる 2009/01/22 のドライバー) だとオプションが多少変わっていることがあります。例: ''Shutdown Wake-On-LAN --> Enable''。このオプションを {{ic|Disable}} にしても効果はないようです (Windows のシャットダウン時にリンクの光が消えることで確認できます)。あまり綺麗な方法ではありませんが、Windows を起動してからシステムをリセットする (無理やり再起動あるいはシャットダウンさせる) ことで Windows ドライバーに LAN を無効化する暇を与えないことで対処できます。Windows をまた起動してシャットダウンするまでは、リンクの光は消えないで POST 後も LAN アダプタにアクセスできるようになります。}}
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=== Realtek RTL8111/8168B ===
 
=== Realtek RTL8111/8168B ===
   
{{hc|# lspci {{!}} grep Ethernet|
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{{hc|# lspci -d ::0200|
 
03:00.0 Ethernet controller: Realtek Semiconductor Co., Ltd. RTL8111/8168B PCI Express Gigabit Ethernet controller (rev 02)
 
03:00.0 Ethernet controller: Realtek Semiconductor Co., Ltd. RTL8111/8168B PCI Express Gigabit Ethernet controller (rev 02)
 
}}
 
}}
   
このアダプタは {{ic|r8169}} モジュールによって認識されます。しかしながら、使われているチップによって、接続が出来たりできなかったりすることがあります。そのような場合は、{{Pkg|r8168}} を使うことで安定した接続をすることができます。{{ic|r8169}} を[[ブラックリスト]]に入れて、{{Pkg|r8168}} が [[udev]] によって自動でロードされない場合、明示的に[[カーネルモジュール#モジュールの自動ロード|起動時にモジュールをロードさせる]]ことができます。
+
このアダプタは {{ic|r8169}} モジュールによって認識されます。しかしながら、使われているチップによって、接続ができたりできなかったりすることがあります。そのような場合は、{{AUR|r8168}} を使うことで安定した接続をすることができます。{{ic|r8169}} を[[ブラックリスト]]に入れて、{{AUR|r8168}} が [[udev]] によって自動でロードされない場合、明示的に[[カーネルモジュール#モジュールの自動ロード|起動時にモジュールをロードさせる]]ことができます。
   
 
{{Accuracy|"some revisions", no proof the driver is the cause, and not e.g poorly configured DNS servers}}
 
{{Accuracy|"some revisions", no proof the driver is the cause, and not e.g poorly configured DNS servers}}
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=== Gigabyte マザーボードと Realtek 8111/8168/8411 ===
 
=== Gigabyte マザーボードと Realtek 8111/8168/8411 ===
   
Gigabyte GA-990FXA-UD3 などのマザーボードでは [[IOMMU]] をオフにして (デフォルトでオフになっていることもあります) 起動を行うと、ネットワークインターフェイスが不安定になって、接続が出来なかったり、通信速度が遅くなったりします。オンボードの NIC だけでなく、コンピュータに接続した他の PCI NIC でも起こりえます。IOMMU の設定はマザーボードに接続された全てのネットワークインターフェイスに影響を与えるからです。IOMMU を有効にしてインストールメディアで起動すると AMD I-10/xhci のページフォールトが数秒だけ表示されますが、その後通常通り起動して、オンボードの NIC が (r8169 モジュールを使用する場合でも) 完全に機能するようになるはずです。
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Gigabyte GA-990FXA-UD3 などのマザーボードでは [[IOMMU]] をオフにして (デフォルトでオフになっていることもあります) 起動を行うと、ネットワークインターフェイスが不安定になって、接続ができなかったり、通信速度が遅くなったりします。オンボードの NIC だけでなく、コンピュータに接続した他の PCI NIC でも起こりえます。IOMMU の設定はマザーボードに接続された全てのネットワークインターフェイスに影響を与えるからです。IOMMU を有効にしてインストールメディアで起動すると AMD I-10/xhci のページフォールトが数秒だけ表示されますが、その後通常通り起動して、オンボードの NIC が (r8169 モジュールを使用する場合でも) 完全に機能するようになるはずです。
   
 
インストール時にブートプロセスを設定する場合、起動時のエラーメッセージを排除して USB 3.0 を機能させるために[[カーネルパラメータ]]に {{ic|1=iommu=soft}} を追加してください。
 
インストール時にブートプロセスを設定する場合、起動時のエラーメッセージを排除して USB 3.0 を機能させるために[[カーネルパラメータ]]に {{ic|1=iommu=soft}} を追加してください。
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# ip link set dev enp34s0 up
 
# ip link set dev enp34s0 up
   
  +
=== Realtek RTL8153 Tx timeout ===
{{TranslationStatus|Network configuration/Ethernet|2023-07-10|782365}}
 
  +
  +
このコントローラを搭載する USB ネットワークアダプタはしばしば、リンクがリセットするまでハングし転送を停止してしまいます。この症状と共に、カーネルのログに {{ic|Tx status -2}} あるいは {{ic|Tx status -71}} といったエラーが出力されます。これは {{ic|USB_QUIRK_NO_LPM}} を設定することで解決できます。
  +
  +
これは、[[カーネルパラメータ]]に {{ic|1=usbcore.quirks=2357:0601:k}} を追加することで、ブート時に設定することができます。あるいは、以下を実行することで sysfs 経由で即座に設定することもできます:
  +
  +
{{bc|
  +
# echo 2357:0601:k > /sys/module/usbcore/parameters/quirks
  +
}}
  +
  +
ただし、{{ic|2357:0601}} の部分はネットワークアダプタの USB ID に置き換えてください。ID は ''lsusb'' で確認できます。
  +
  +
{{TranslationStatus|Network configuration/Ethernet|2025-06-28|838063}}

2025年6月28日 (土) 15:09時点における最新版

この記事ではイーサネット固有の情報について説明しています。一般的なネットワーク設定はネットワーク設定でカバーされています。

デバイスドライバ

ドライバの状態の確認

udev があなたのネットワークインターフェイスコントローラ (NIC)を検知し、必要なカーネルモジュールを起動時に自動でロードします。lspci -v -d ::0200 のアウトプットから "Ethernet controller" エントリ(かそれに類似したもの)をチェックしてください。どのカーネルモジュールがネットワークデバイスのためのドライバを含んでいるかわかります。例:

$ lspci -v -d ::0200
02:00.0 Ethernet controller: Attansic Technology Corp. L1 Gigabit Ethernet Adapter (rev b0)
 	...
 	Kernel driver in use: atl1
 	Kernel modules: atl1

次に、dmesg | grep module_name を root として実行してドライバがロードされたかチェックします。例:

# dmesg | grep atl1
...
atl1 0000:02:00.0: eth0 link is up 1000 Mbps full duplex

ドライバがきちんとロードされている場合は次のセクションはスキップしてください。そうでないならば、あなたの使っているモデルのために必要なモジュールを知る必要があります。

デバイスモジュールのロード

チップセットに必要なモジュール/ドライバをインターネットで検索してください。Realtek のチップセットを使っているカードには 8139too が、SiS のチップセットを使っているカードには sis900 が一般的に使われるモジュールです。どのモジュールを使うべきかがわかったら、手動でモジュールをロードしてみてください。モジュールが見つからないというエラーが表示される場合、まず、最近カーネルをアップグレードしたかどうかを確認してください (一般的なトラブルシューティング#カーネルのアップグレード後に一部の周辺機器が使用できない を参照)。または、Arch カーネルにドライバーが含まれていないのかもしれません。モジュールの名前で AUR を検索できます。

起動時に udev が自動で正しいモジュールを検知・ロードしない場合、明示的に起動時にモジュールをロードさせることができます。

ヒントとテクニック

ラップトップのための ifplugd

ヒント: dhcpcd は同じ機能を設定不要で提供します。

ifplugd は、ケーブルが接続された時にイーサネットデバイスを自動で設定し、ケーブルが抜かれた時に自動で設定を解除するデーモンを提供します。これはオンボードのネットワークアダプタを持っているラップトップで役に立ちます。なぜならケーブルが実際に接続されているときだけインターフェースを設定するからです。他にも、ネットワークをリスタートしたいがコンピュータの再起動をしたりシェルを使いたくないときに役に立ちます。

デフォルトでは ifplugd は eth0 デバイスで動作するように設定されています。デバイスや遅延時間などは /etc/ifplugd/ifplugd.conf で設定することができます。

ノート: netctl パッケージに netctl-ifplugd@.service が含まれています、もしくは ifplugd パッケージの ifplugd@.service を使うことができます。例えば ifplugd@eth0.service有効化する。

リンク速度を遅くする

この記事またはセクションの正確性には問題があります。
理由: どのハードウェアやワークロードで約1Wの電力差が測られたのかが不明。Ethernet NIC に影響を与える省電力方法は他にもあり。 (議論: トーク:ネットワーク設定/イーサネット#)

ギガビットのイーサネット NIC で 100Mbps あるいは 10Mbps の全二重速度を強制することで、ほとんどのネットワークワークロードで多くの電力を節約することができます。また、これによりコンポーネントの温度も下げることができます。

起動するたびに ethtool -s eth0 autoneg off speed 100 を実行するのは不便です。systemd.link ファイルを使うことで、イーサネット NIC の速度をブート時に下げることができます。実際の設定は net_setup_link udev ビルトインコマンドによって行われます。ネットワークリンクファイルに AutoNegotiation オプションを追加してください:

/etc/systemd/network/50-wired.link
[Match]
MACAddress=aa:bb:cc:dd:ee:ff

[Link]
NamePolicy=kernel database onboard slot path
AutoNegotiation=no
Duplex=full
BitsPerSecond=100M

詳細は systemd.link(5) を参照してください。

ノート:
  • AutoNegotiationno に設定しておく必要があります。さもないと、速度や複信の設定がさぽーとされていないというエラーにより、リンクが初期化されません。
  • 最初にマッチしたファイルのみが適用されます。Systemd に同梱されているデフォルトのリンクファイル /usr/lib/systemd/network/99-default.link の内容を含めておく必要があります。さもないと、インターフェイスが間違って設定されるかもしれません。
  • ファイル名はデフォルトの 99-default.link ファイルよりもアルファベット順で前に来る必要があります。例えば、50-wired.link であれば問題ありません。
  • この設定はリンクレベルにしか適用されません。NetworkManagersystemd-networkd といったネットワークレベルのデーモンとは独立しています。
  • Match セクションでは、インターフェイスを指定するのに OriginalName= を使用することもできます。

トラブルシューティング

ケーブルモデムのコンピュータを交換

一部のケーブル ISP (Vidéotron など) はネットワークインターフェイスの MAC アドレスを使って、認識するクライアント PC を一つだけに絞るようにケーブルモデムを設定しています。ケーブルモデムが初めて PC (やケーブルモデムに接続された機器) の MAC アドレスを認識すると、それ以外の MAC アドレスには頑として返答しなくなります。その PC を別の PC (またはルーター) に交換すると、新しい PC (やルーター) ではケーブルモデムを使うことができません。新しい PC (やルーター) の MAC アドレスは昔の PC の MAC アドレスと異なるからです。新しい PC を認識させるためにケーブルモデムをリセットするには、ケーブルモデムの電源を一度切ってから再度入れる必要があります。ケーブルモデムが再起動してオンラインになったら (通知ランプがおとなしくなるのでわかります)、新しく接続した PC を再起動して DHCP のリクエストを行ったり、手動で新しい DHCP リースをリクエストしてください。

この方法が上手くいかない場合、元のマシンの MAC アドレスをクローンする必要があります。MAC アドレス偽装を参照。

Explicit Congestion Notification

古い/悪いルータで Explicit Congestion Notification (ECN) がトラフィックの問題を引き起こす場合があります [1]systemd 240 より、これをリクエストする着信接続に対して有効化されています (カーネルのデフォルト)。

ECN を着信接続と発信接続の両方に対して有効化するには:

# sysctl net.ipv4.tcp_ecn=1

受信の接続により要求された時に限り ECN を有効化するには (適度に安全な、カーネルのデフォルトです):

# sysctl net.ipv4.tcp_ecn=2

ECN を完全に無効化するには(例えば、ECN が問題を引き起こしているのか確認したい場合):

# sysctl net.ipv4.tcp_ecn=0

カーネルのドキュメントも参照してください。

Broadcom BCM57780

この Broadcom チップセットは、ロードするモジュールの順番を指定しないと、うまく動作しないことがあります。モジュールは broadcomtg3 です。前者を先にロードする必要があります。

コンピュータにこのチップセットが存在する場合、以下のステップでうまく行くはずです:

  • lspci の出力から NIC を見つける:
$ lspci -d ::0200
02:00.0 Ethernet controller: Broadcom Corporation NetLink BCM57780 Gigabit Ethernet PCIe (rev 01)
  • 有線ネットワークが何らかの形で機能していない場合、ケーブルを抜き、以下の手順を行う:
# modprobe -r tg3
# modprobe broadcom
# modprobe tg3
  • ネットワークケーブルを再び差して、モジュールが成功したか確認する:
# dmesg | grep tg3
  • この手順で問題が解決した場合、broadcomtg3 を (この順番で) MODULES 配列に追加することで、これを永続化することができます:
/etc/mkinitcpio.conf
MODULES=(.. broadcom tg3 ..)
softdep tg3 pre: broadcom
ノート: これらの方法は他のチップセットでもうまく行く場合があります (例えば、BCM57760)。

Realtek が使えない / WOL の問題

Realtek 8168 8169 8101 8111(C) が搭載されている NIC (カード/オンボード) を使っている場合、起動時に NIC が無効化され、接続ランプが付かないという問題が発生することがあります。この問題は基本的に Windows をインストールしていると起こります (デュアルブート環境)。Windows における公式の Realtek ドライバー (2007年5月以降) の使用が問題の原因です。新しいドライバーでは Windows のシャットダウン時に NIC を無効化することによって Wake-On-LAN 機能を無効化しているのですが、これはつまり、Windows を起動するまでは NIC が無効のままになってしまうということです。Windows が起動するときに接続ランプが付いて、シャットダウン時に消えるようであれば、ずばりです。通常、システムの電源が入っていれば、(POST の間でも) 接続ランプは点きっぱなしになっています。この問題は新しいドライバーが入っていない他のオペレーティングシステムでも顔を出します (例: Live CD)。問題の解決方法は以下の通りです:

Linux で NIC を直接有効にする

ネットワーク設定#ネットワークインターフェイスを有効化/無効化に従ってインターフェイスを有効化してください。

Windows ドライバをロールバック/変更する

Windows の NIC ドライバーを Microsoft が提供しているドライバーに戻したり、2007年5月以前の Realtek 公式ドライバーに戻すことができます (ハードウェアに付属している CD を使用)。

Windows ドライバで WOL を有効にする

一番簡単な方法はおそらく Windows ドライバーで WOL の設定を変更することです。この方法はシステム全体で適用され、Arch 以外でも問題が解決します (例: ライブ CD や他のオペレーティングシステム)。Windows で、デバイスマネージャを開いて、Realtek ネットワークアダプタを探してダブルクリックしてください。"Advanced" タブ下、"Wake-on-LAN after shutdown" を "Enable" に変更してください。

ノート: 新しい Realtek の Windows ドライバー (Realtek 8111/8169 LAN Driver v5.708.1030.2008 で確認。GIGABYTE のサイトから入手できる 2009/01/22 のドライバー) だとオプションが多少変わっていることがあります。例: Shutdown Wake-On-LAN --> Enable。このオプションを Disable にしても効果はないようです (Windows のシャットダウン時にリンクの光が消えることで確認できます)。あまり綺麗な方法ではありませんが、Windows を起動してからシステムをリセットする (無理やり再起動あるいはシャットダウンさせる) ことで Windows ドライバーに LAN を無効化する暇を与えないことで対処できます。Windows をまた起動してシャットダウンするまでは、リンクの光は消えないで POST 後も LAN アダプタにアクセスできるようになります。

BIOS/CMOS で LAN Boot ROM を有効にする

BIOS/CMOS で Integrated Peripherals --> Onboard LAN Boot ROM --> Enabled を設定することで、Windows のドライバーが OS のシャットダウン時に無効化するのとは関係なく、システムの起動時に Realtek の LAN チップが有効化されます。

ノート: 上記の方法は GIGABYTE GA-G31M-ES2L マザーボードの BIOS バージョン F8 (2009/02/05 に公開) で何回か確認済みです。

USB AutoSuspend を無効にする

省電力機能を使用している場合 (特に、USB autosuspend)、デバイスが正しくロードされず、NO-CARRIER 状態になって、リンクが確立されない可能性があります (RT8156B でテスト済み)。

これを解決するには、USB autosuspend を有効化しないデバイスを手動で設定する方法について 電源管理#USB の自動サスペンド を参照してください。または、TLP を使用している場合は、USB デバイスに関する TLP のドキュメントを参照してください。その後、デバイスを再接続してください。

Realtek RTL8111/8168B

# lspci -d ::0200
03:00.0 Ethernet controller: Realtek Semiconductor Co., Ltd. RTL8111/8168B PCI Express Gigabit Ethernet controller (rev 02)

このアダプタは r8169 モジュールによって認識されます。しかしながら、使われているチップによって、接続ができたりできなかったりすることがあります。そのような場合は、r8168AUR を使うことで安定した接続をすることができます。r8169ブラックリストに入れて、r8168AURudev によって自動でロードされない場合、明示的に起動時にモジュールをロードさせることができます。

この記事またはセクションの正確性には問題があります。
理由: "some revisions", no proof the driver is the cause, and not e.g poorly configured DNS servers (議論: トーク:ネットワーク設定/イーサネット#)

このアダプタの一部のリビジョンのドライバにおけるもう1つの欠陥は IPv6 サポートが貧弱であることです。Web ページがハングしたり、回線が遅くなったりした場合は、IPv6#機能を無効にする が参考になります。

Gigabyte マザーボードと Realtek 8111/8168/8411

Gigabyte GA-990FXA-UD3 などのマザーボードでは IOMMU をオフにして (デフォルトでオフになっていることもあります) 起動を行うと、ネットワークインターフェイスが不安定になって、接続ができなかったり、通信速度が遅くなったりします。オンボードの NIC だけでなく、コンピュータに接続した他の PCI NIC でも起こりえます。IOMMU の設定はマザーボードに接続された全てのネットワークインターフェイスに影響を与えるからです。IOMMU を有効にしてインストールメディアで起動すると AMD I-10/xhci のページフォールトが数秒だけ表示されますが、その後通常通り起動して、オンボードの NIC が (r8169 モジュールを使用する場合でも) 完全に機能するようになるはずです。

インストール時にブートプロセスを設定する場合、起動時のエラーメッセージを排除して USB 3.0 を機能させるためにカーネルパラメータiommu=soft を追加してください。

MicroStar Motherboard と Realtek 8111/8168/8411

"MicroStar B450M MORTAR TITANIUM" のようなマザーボードでは、イーサネットケーブルを抜き差ししたり、ルータの DHCP サーバを再起動したりすると r8169 がダウンシフト状態に入り、1000 Mbit/s のイーサネット速度が 100 Mbit/s にまで落ちます。その際、以下のようなカーネルログが表示されます:

# dmesg | grep r8169
Generic FE-GE Realtek PHY r8169-2200:00: Downshift occurred from negotiated speed 1Gbps to actual speed 100Mbps, check cabling!
r8169 0000:22:00.0 enp34s0: Link is Up - 100Mbps/Full (downshifted) - flow control rx/tx

この場合、アダプタを再起動してください(down にセットし up にセットしてください)。例えば:

# ip link set dev enp34s0 down
# ip link set dev enp34s0 up

Realtek RTL8153 Tx timeout

このコントローラを搭載する USB ネットワークアダプタはしばしば、リンクがリセットするまでハングし転送を停止してしまいます。この症状と共に、カーネルのログに Tx status -2 あるいは Tx status -71 といったエラーが出力されます。これは USB_QUIRK_NO_LPM を設定することで解決できます。

これは、カーネルパラメータusbcore.quirks=2357:0601:k を追加することで、ブート時に設定することができます。あるいは、以下を実行することで sysfs 経由で即座に設定することもできます:

# echo 2357:0601:k > /sys/module/usbcore/parameters/quirks

ただし、2357:0601 の部分はネットワークアダプタの USB ID に置き換えてください。ID は lsusb で確認できます。

翻訳ステータス: このページは en:Network configuration/Ethernet の翻訳バージョンです。最後の翻訳日は 2025-06-28 です。もし英語版に 変更 があれば、翻訳の同期を手伝うことができます。